2009年3月伊丹市議会

当初予算に対する議案質疑要旨

日本共産党伊丹市議会議員 中村孝之議員

質 疑 要 旨

平成21年度伊丹国民健康保険事業特別会計予算案

伊丹市国民健康保険税条例の一部を改正する条例案

(1)今回の保険料保険料値上げ案は、負担限度額を超えているのに何故また値上げするのか。また収支不足を税率の改正に求める考えは際限のない値上げとなり、生活破壊になるのではないか。

(2)徴収体制を見直し、滞納処分を強化するとしているが、減免制度の充実こそが大事ではないのか。

(3)現状の滞納状況は、今回の値上げに影響はないと言えるか。

(4)平成19年度決済における収支不足額と旧制度の収支不足額は、今後の税率改正には算定しないとしているが、本当に担保されるのか。

(5)加入状況を踏まえると、滞納額に対する一般会計から負担割合を見直すべきではないか。

(6)国保の財政基盤確立には、国の負担割合を増やす以外にない、地方六団体が結束して国に強く要望すべき。

平成21年度伊丹市介護保険事業特別会計予算案

伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例案

(1)第三期介護保険事業計画では、介護保険法を改悪し、国の利用抑制策である「給付の適正化」により、多くの高齢者が公的な介護サービスを奪われてきた。第四期計画では、導入時の看板であった「介護の社会化」に基づいた計画となっているのか。

(2)本年4月から実施予定の介護認定新システムは、厚労省が行ったモデル事業の必要な介護を正しく反映できないと指摘されているがどうか。

(3)市町村特別給付金が創設されるが、実施期間を第4期計画期間のみとする根拠はなにか。

 

質 疑 要 旨

議案第17号 平成21年度伊丹市国民健康保険事業特別会計予算、議案第40号 伊丹市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について、並びに議案第20号 平成21年度伊丹市介護保険事業特別会計予算、議案第42号 伊丹市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について

第一点目は、議案第17号と関連する議案第40号についてであります。

第一は、平成20年度国保健康保険会計の決算見込みでは、約10億円の赤字が見込まれるとして、今回平均10パーセントの引き上げを提案されています。

今日の異常な経済不況の中で、市民の収入が落ち込み、今でも負担の限度額を超えている中で、今回赤字解消のため国保税を値上げし、被保険者に負担を押し付ける手法を何故とったのか。 

憲法第11条の国民の基本的人権の保障・第25条の国民の生存権を脅かすことがあってはならない。今回のような手法をとると、値上げは際限なく拡大し、生活の破壊に繋がると思うがどうか。

 

第二は、国保運営協議会の今回の答申では、国保財政の健全な運営と被保険者間の公平性を確保するためには、収納率の向上が最重要であるとし、徴収体制を見直し滞納処分の強化を求めているが、負担の限界を超えている中でどのように考えているのか。払いたくても払えない状況を踏まえると現行の減免制度の充実こそ必要ではないかと思うがどうか。

 

 第三は、平成20年度決算見込みでは、保険税医療分の徴収率は、87,7パーセントで、19年度決算と比較すると1,8パーセントの低下となっているが原因は何か。また今回の値上げによる影響をどのように考えているのか。

 

 第四は、国保運営協議会の答申では、平成19年度決算における収支不足額及び医療制度改革に係わる旧制度(老人保健事業)の収支不足額については、税改定には算定しないこととし、財政の健全化を検討していく必要があるとしているが、本当に担保されるのか。

第五は、国保会計の滞納繰越額及び現年課税分の未収額は年々増加し、平成19年度決算では、現年課税分の未収額は628,800千円で、前年度比で77,000千円の増加となっている。

現在、現年課税分の未収額の二分の一を一般会計から繰り出しているが、更に未収額の増が見込まれる中、被保険者の負担を軽減するためにも一般会計からの繰り出しの基準を見直す時期ではないか。

 

第六は、今日の国保の財政基盤確立のためには、国の負担割合を増やす以外にない。もともと国保財政がきびしくなってきたのは、1984年行政改革で国庫補助率を大幅に引き下げたことにあります。

国民健康保険法の第1条では、「この法律は国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障および国民保健の向上に寄与することを目的とする」とし、社会保障制度としての性格を明確にしています。

 また同法第4条には、「国は国民健康保険事業の運営が健全に行われるように努めなければならない」と国の義務を規定しております。国保法の目的を実現するため地方六団体としての政府に強い要望ができるような取り組みを求める。

 

 第二点目は、議案第20号と関連する議案第42号についてであります。

 第一は、伊丹市は第三期計画の介護保険事業の総括の中で、@認定者数・サービス供給量ともに県の平均値と均整の取れた状態になった、A今後は介護保険料と給付費がバランスのとれた運営を目指すとされています。

 私が危惧するのは、高齢者の皆さんの願いに沿った総括になっいいるのかどうかであります。

第三期計画では、国が2005年に介護保険法を改悪し、「給付の適正化」に名を借りて介護サービスの利用を抑制してきましたが、伊丹市においても多くの高齢者が介護サービスを奪われてきました。

21年度からスタートする第四期計画は、導入時の看板であった「介護の社会化」に逆行した計画であってはなりません。介護サービス・施設サービスなどにおいても、介護保険法にも掲げられている「高齢者の尊厳保持」の実現を目指しているのかどうか。

 

 第二は、厚生労働省が本年4月から全面実施する介護度認定新システムでは、現在のシステムよりも介護度が低く判定される事例が多発しているといわれています。

また新システムでは、コンピューターによる一次判定のソフトが書き換えられ、判定に使われる情報が大幅に削減され、一次判定の結果を二次判定の認定審査会で変更することが難しい仕組みに変えられていると言われています。

厚労省は、実施したモデル事業の結果について、現行システムと新しいシステムの判定結果には大差はないとしていますが、東京都のある自治体がモデル事業として、一次判定をめぐり個別の判定の変化を追跡したところ、現行システムよりも判定内容が落ちるケースが増えたといわれています。高齢者の生活実態とかけ離れた判定が増えてはなりません。

高齢者の必要な介護を正しく反映するためにも、伊丹市としてどのような対応策を考えているのか。

第三は、第4期計画では、要支援・要介護者に対し、要介護状態の軽減、悪化の防止または要介護状態になることの予防に資することを目的に、認知症高齢者見守り等サービス事業と要支援者に対する通院介助サービス事業を伊丹市独自に「市町村特別給付」を実施するとしています。

財源を第一号被保険者の保険料とすることは問題でありますが、実施期間を第4期計画期間のみとする根拠は何か。