2008年伊丹市議会9月議会

日本共産党伊丹市会議員団

国保条例改正、福祉施設の社会福祉事業団への無償譲渡、生涯学習センターへの利用料金制度導入に対する反対討論

ひさ村真知子議員

 ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党議員団を代表し討論をいたします。

はじめに、議案第88号平成20度年伊丹市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)に対して反対の討論をいたします。歳出の第1款 総務費、第2項 徴税費、第2目 収納率向上特別対策事業費9,213千円は、国民健康保険税催告業務を、債権回収会社に委託を行い、人材派遣により、国民健康保険税滞納者に自主納付を呼びかける仮称「納税催告コールセンター」の設置を行おうとするものです。

このことで伊丹市は、「催告業務をコールセンター」に委託する一方で、効果的な滞納整理を公権力行使である差し押さえなどでの滞納処分を積極的に進めて行くとしています。現状でも短期保険証の発行、資格証の発行を行い、市民や子どもたちが安心して病院に行けない状況を作り出しています。国民健康保険事業を取りまく環境は、国保加入者が所得150万未満の世帯が60%を占めている状況やその他社会的要因が重なり徴収率の低下となっています。その要因の解決なしには収納率の向上を望むことはできません。この補正予算で徴収強化を行おうとするのは、国民健康保険法の目的の第1条の「社会保障、国民保健の向上に寄与することを目的とする。」からまったく外れています。このたび厚生労働省は、生活が苦しくなったという国民が57%と調査発表しています。このような状況からも徴収の強化を行うのでなく、安心して払える国保税にするためには、減免制度の充実、国保税の引き下げを行うことです。

また債権回収会社に委託するのでなく、いつでも国保年金課に、伊丹市に相談が出来るような市民との信頼を保てることが必要です。債権回収会社に委託することは個人情報保護条例の趣旨にも逆行しています。改めて、市民の目線でもう一度考え、債権回収会社への委託はやめるべきです。よって議案第88号は反対といたします。

次に関連する3議案を一括して反対討論をいたします。

議案第102号「伊丹市老人福祉施設整備基金の設置、管理及び処分に関する条例を廃止する条例の制定について」 議案第103号「伊丹市介護老人保健施設条例等を廃止する条例の制定について」議案第119「号財産の無償譲渡について」ですが

伊丹市は、伊丹市立介護老人保健施設他8施設を社会福祉法人伊丹市福祉事業団に無償譲渡するとしています。

今日介護事業所の運営は、介護報酬の見直し、新予防給付の創設、報酬単価の引き下げなどで、会計決算は18年度、19年度と2年間で、2億円を超える減額となっています。その上全国的にも財政基盤の悪化に加え、ヘルパーなどの低賃金で介護の人材不足が大きな問題となっており、人材確保が急がれるなど介護保険事業者は厳しい状況に置かれています。このような厳しい経営実態にもかかわらず、伊丹市は、9施設の無償譲渡で伊丹市の行財政運営の効率化を図ることが出来、一方事業団の経営は自立運営で安定し、高齢者・障害者が安心して福祉サービスが受けられるとしています。

しかし伊丹市は、今日まで市民への福祉サービスを一体に行ってきた事業団の存在抜きにして、公的責任を取ることは出来ません。また事業団も自立運営になると、これまでの福祉サービスの確保は後退すると思われます。施設の無償譲渡で伊丹市と事業団とを切り離すことは、伊丹市の福祉の切捨てにほかなりません。 

市長は、安心・安全のまちづくりのために、平成18年度から平成22年度までの行財政運営改善計画を見直し、これまでどおり伊丹市の施設として運営することが必要です。市民福祉の後退につながる福祉施設の財産の無償譲渡は認めることは出来ません。よって関連しています3議案(議案第102号、議案第103号、議案119号)について反対とします。

次に議案第111号「生涯学習センター条例の一部を改正する条例の制定について」ですが、伊丹市は文化施設である生涯学習センターの利用料金を指定管理者の収入とする利用料金制度を導入するとしています。この制度は、指定管理者に利用料金収入をインセンティブとし経営努力させ、その一方で市の委託料を減らすとしています。市民を「顧客」に見立て利用料金を収入とすることで、サービスの向上につながる、しかし損失が出れば補わないというのであれば、リスクの少ないほうへ流れ、よりよい生涯学習の発展は望めません。このことは、市民への負担増、サービス低下につながります。気軽に、親しみやすく使用できる施設を市民に安定的に提供することが、施設利用も多くなることにつながります。生涯学習センターは、「市民の生涯学習を推進し、合わせて市民の教養、文化の発展と健康の増進を図るための施設」です。市民が自ら参加し教養を身につけること、すばらしい文化に触れることなどは、生きるうえでの基本的人権です。すべての市民にこのような権利を保障し、その施設を提供するためには、不安定な利用料金制度では出来ません。よって利用料金制度導入には賛成できません。以上反対討論といたします。議員各位のご賛同をお願いいたします。