2008年9月伊丹議会

かしば優美議員の 個人質問

日本共産党伊丹市会議員団

 議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代表して通告どおり質問します。

T、都市計画道路整備の現状と課題

(1)長期にわたり事業化されていない路線(区間も含む)に対する考え方

  都市計画道路は市内全体で61路線(総延長81,440b)あり、その整備率は事業費換算で2007年度末81.6%になっています。しかしその中には昭和20年代から30年代つまり今から50年から60年前に都市計画決定された路線で現在も全体が未整備および未整備区間のある路線があります。そうなった原因・理由はそれぞれの路線により違いがあると思いますが、当時と比べてたとえば市街地の形成状況や財政需要(都市基盤整備=道路に比重を置く)が大きく変わってきたことがあげられると思います。

  現在は、「とにかく都市計画決定しているから事業をすすめなければならない」という時代ではないし、都市計画決定して長期に放置しておくような時代ではありません。川西市は来年度専門家や市民を含めた「協議会」を開催し、既存の道路計画のル−ト変更や廃止も含めた見直しを行う予定をしています。伊丹市内の都市計画道路は住宅密集地を縦断・横断する路線も一部含まれていますが、市民ニ−ズや財政面で本当に必要なのかどうかも検討が必要です。改めて都市計画道路の見直しをはかり、当然財政状況も勘案しながら、新規指定も含め事業の優先順位や重点化を明確にする必要があると思いますが、当局の見解を求めます。

 

(2)街路整備プログラムの改定について

@宝塚池田線・大野工区(概算事業費は35億円)について、宝塚池田線との路線名となっているが、大阪府・池田市は頭からその必要性を認めていません。一方川西市は、2004年と5年(平成16・17年に)交通調査、ル−ト選定などをふまえた基礎調査は行われています。しかし川西市は来年度協議会を開催し、宝塚池田線どころか既存の道路計画のル−ト変更や廃止も含めた見直しを行うとしています。そのスタンスは、「過去に都市計画決定されているから必ず事業化する(しなければならない)という時代ではない」とするものです。さらに伊丹市は区画整理事業の中で整備されたが、川西は街路事業としてすすめるために財源はないに等しいとの受け止めです。川西市の立場・現状を考えると、今回の見直しで先送りしている「大野工区」については休止・廃止も視野に入れた対応をすべきです。見解をうかがいます。

山田伊丹線・昆陽泉町工区について―県道飛行場線が全面拡幅されれば、山田伊丹線(昆陽泉町工区)の必要性は低下するのではないでしょうか。また計画は県道尼崎宝塚線まで延伸となっていますが、尼崎市の対応はどうなっているのかについても伺っておきます。

()歩道整備や交差点改良を急ぐこと

 都市計画道路の整備に関するアンケ−トではその重要度について、もっとも高いのが歩行者、自転車などの安全性向上となっており、次に交通渋滞の緩和となっています。

整備済みとしている路線、たとえば昆陽池緑地線、野間御願塚線等部分的に歩道が狭隘であったり、電柱が歩道の通行を妨げている箇所が見られますが、こうした場所は早急に整備改善が急がれます。また危険を回避する交差点の改良の要望の強い箇所もあります。予算的にも道路新設改良費を増やしなど対策強化が求められていますが、見解を伺います。

2,空港問題

1)航空機の安全対策―整備・検査などの規制緩和は重大問題

航空機事故・・・墜落や重大インシデント事故がこの間多発しています。たとえばボンバルディアDHC8機は昨年の油圧系に関する事故や先月12日のエンジン内部の破損事故など各地で問題を起こしています。

 国土交通省から航空機の安全運航にかかわる「業務改善命令」が出されても、重大なトラブルが相次ぎ「いつ大事故が起きても不思議ではない」とも指摘されています。この背景には「国際競争力をつける」という名目で1990年代後半から本格化させた航空の規制緩和と、整備・検査などの安全規制の撤退・緩和が次々とすすめられてきた問題があります。たとえばJALANAは、1997年から整備作業後に別の検査員が行う検査の二重確認を縮小しました。

コストの削減については、「自社運航」という航空法の基本原則が取り払われ

た結果、機材はリ−ス、整備は他社まかせ、社員の多くも契約・派遣社員、定例整備の海外整備工場への委託・外注化(1994年)など、安全軽視のコスト削減競争に拍車がかかっていることも重大です。日本航空の整備部門では「分社化・委託化」方針が打ち出され、2009年には全面的な海外委託と下請けで「自社整備」が完全に崩されようとしています。

 高い公共性と安全性が求められる航空産業に競争万能の規制緩和はなじみません。安

全性と規制緩和に対する当局の見解と対応をうかがいます。

 

(2) 騒音区域の見直しと、民家防音工事費国庫補助の動向について

    2004年(平成16年)大阪国際空港の運用見直しに端を発し、騒音区域の見直しのための騒音実態調査が昨年の7月と12月国によって実施されたと聞いています。決算に関する報告書によると、市の騒音監視システムによる西桑津、北村、大野の観測点のそれぞれの騒音値(W値)は、この10年間ほぼ横ばいとなっていますが、国の調査はどうであったのか。騒音区域の見直しにかかる今後のスケジュ−ル、民家防音工事費国庫補助の動向についてうかがっておきます。

  また大阪国際空港周辺都市対策協議会は8月末に、平成20年度運動方針にかかる要望事項について国土交通省と交渉をされました。その中で「騒音対策区域の見直しにあたっては、地域の事情を考慮するとともに、必要な対策は引き続き国の責任において実施すること。」「民家防音工事に関して、現行制度の継続を含む実態に即した助成策の検討と必要な事業量に見合った予算を確保すること。」の具体的要望事項に対する国の返答の内容についてお聞きしておきます。

 

() 「大阪国際空港と共生する都市宣言」がもたらしたもの

 昨年末、大阪府・兵庫県は、国から示された大阪国際空港の空港整備法上の位置づけ(空港種別と費用負担)に関し、一定の条件を付して受け入れたことはご承知の通りです。

この「空港整備法及び航空法の一部を改正する法律案」が今年6月4日衆議院国土交通委員会で審議され、日本共産党のこくた恵二議員が質疑にたちました。こくた議員は、「存続協定の趣旨は、空港の運用をはじめ環境対策の実施、さらには空港の改修、改良にかかる費用負担は今後も国が責任をもって対応すべきだと広く理解されている。この協定の趣旨と今度の空港区分の見直しは、地方への負担ということになっているわけだから、明らかに反している。当面大阪府と兵庫県は一応納得しているようであるが多くの関係自治体は納得していない。」と指摘しました。これに対し当時の冬柴国土交通大臣は「ただその後伊丹市もここは廃止宣言をしていましたけれども、撤回して、共生宣言をしておられる。そういうその後の事情の変更もありまして、そして今回の仕分けついても、今反対しておられることがあるというお話でございましたがけれども、県だけではなしに、関係自治体とも話をしてこういうことの取り決めをしているわけでありまして、そういう時系列的な流れの中で今日があると私は理解をいたしております。」と答弁しました。なんのことはありません、費用負担について「共生都市宣言」が大きな引き金になったと政府の責任者が明け透けに語っているのです。

 日本共産党議員団は一昨年9月議会以降、「市長は環境安全問題について『共生都市宣言』しても変わらないと言っておられるけれども、相手すなわち国の見る目がかわってくることを危惧する。」と繰り返し警告してきたことが、費用負担の問題とともに、先に質問した騒音区域の見直し、騒音対策費助成の見直しについても連動する可能性が強まっています。「大阪国際空港と共生する都市宣言」がもたらしたものについて市長の見解をうかがいます。