2008年6月 伊丹市議会 6月13日(金)
中村孝之議員の一般質問(要旨)
日本共産党伊丹市議会議員団
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1、
(1) (2)自治体が介護に責任を果たすことは、安心・安全のまちづくりを保障する生活インフラである。なぜ社会福祉事業団は運営のあり方を変えようとするのか。 (3)社会福祉事業団の自立運営を理由とした、住民の財産である福祉施設の無償譲渡は、自治体の責任逃れではなのいか。 (4)介護サービスの公平性・継続性・安全性を確保し、職員の安定雇用を図る上で、社会福祉事業団の役割は「公募」による指定管理になじまないものである。
U、公の施設の指定管理者の再指定にあたっての (1)市長は、来年度の「公の施設」の指定管理者の再指定について、「公募」の考え方を議会で答弁されているが、「公の施設」の設置目的、公共サービスの充実に逆行するものであり見直すべきである。 @ 指定管理者制度が導入されたが、自治体による直営の原則は変わっていないことを直視すべきである。 A 法人(民間営利団体)は、「公の施設」の指定管理者にはなじまない。 B 指定管理者の「公募」は、官製ワーキングプアの温床となっている。
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質 問 要 旨 |
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ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党議員団を代表して、質問通告書にもとづき二点について質問いたします。当局におかれましては、誠意ある答弁を簡潔にお願いいたします。 第一点の質問は、高齢者・障害者が安心して介護サービスが受けれてこそ安心・安全のまちであり、公的介護を行う社会福祉事業団の運営に伊丹市が責任をとることについてであります。 私は昨年3月の本会議の個人質問で関連する質問を行いましたが、再度数点について質問いたします。 第一は、 社会福祉事業団は、1985年(昭和63年)、伊丹市が自治体としての公的責任の受け皿として設置し、22年間にわたって市内の高齢者・障害者に対し、介護サービスを中心とした福祉サービスを実施し、また、他の社会福祉法人のパイオニアとしての役割を果たしてきたことはご承知のことと思います。 この間、自民・公明両党を与党とする政府が、財界の要請を踏まえて強行した社会福祉基礎構造改革により、福祉切捨ての市場化が推進されています。しかし、社会福祉事業団は、民間事業者が参入する中でも公的責務を自覚し、非採算のサービスも積極的に取り組んできました。まさに社会福祉事業団の存在抜きには安定した福祉サービスを確保することは困難であったと思います。 以上のような役割を果たせてきたのは、伊丹市が事業団の運営に自治体としての責務を果たしてきたからでありますが、社会福祉事業団に対する当局の評価について伺う。 第二は、社会福祉基礎構造改革による社会福祉分野への市場原理の導入、厚生労働省通知による「社会福祉事団の運営に関する規制緩和」、地方自治法改正による「指定管理者」制度の導入、伊丹市が推進する「行財政運営改善計画」など、当局は社会福祉事業団を取り巻く環境が厳しくなった理由を色々挙げていますが、本当のネライは財源対策のため自治体としての公的責任をのがれるためではないでしようか。 もともと地方自治体が存在する目的は、憲法に基づいて立法化された地方自治法の第1条の2に「住民の福祉の増進を図ることを基本とする」と規定されているとおりであります。ここに軸足を置いた行政施策が自治体に求められています。 これまでの当局答弁は、介護保険事業は民間による社会福祉サービスの提供が主流だとし、「非採算的なサービス」は、今後検討していく、社会福祉事業団については、従来の固定観念にとらわれず「自立経営」を促し、独立採算を目指すとの答弁でしたが、まさにこの答弁は、自治体の責務の否定であります。 今日高齢化がさらに進行している中、自治体は生活インフラである介護業務を、非採算的なサービス面だけに特化するのではなく、これまで以上に事業団と一体となって運営の拡充に努めるのが責務であり、安上がりのためであってはなりません。 企業を含む民間事業者は、今日介護報酬などが不安定な中で、サービスの提供か、赤字かの選択を迫られ、赤字は避けなければならないので、サービス提供が劣る結果となり、この点が行政が責任を負う公的介護サービス提供との決定的な違いであります。 市長が考えている事業団の「自立経営」ということは、介護業務は民間事業者に丸投げし、自治体は基本的に責任を負わないということを市民に宣言するようなものであります。 なぜ市長は、社会福祉事業団の運営について、安心・安全のまちづくりに逆行する「自立経営」に変えようとするのか見解を伺う。 第三は、住民の財産である10ヶ所の福祉施設について、当局は、本年9月議会には建物譲渡と福祉施設の設置条例の廃止条例を提案し、来年4月に譲渡しようとする点であります。 伊丹市が無償譲渡を考えている、東有岡ワークハウス・ケアハイツいたみなどの10福祉施設は、これまでは事業団が伊丹市と一体となって、安心・安全な福祉サービスを提供することを前提とした施設であります。 この施設を事業団の「自立経営」のためとして無償譲渡することは、施設の所有権が伊丹市から事業団に移転することになり、施設の設置目的を担保する福祉サービスを、利用者が安心して受ける権利保障が不安定ともなり、人権問題としてあってはならないことです。 これでは、市長が目差すと言われた、「福祉のまち・伊丹」は程遠いものとなりますが、見解を伺います。 第四は、 伊丹市は、10箇所の福祉施設の指定管理者として、2006年(平成18年)公募によらない選定で、社会福祉事業団を3年間の指定期間で指定しました。 しかし、事業団運営のあり方を変えようとする大きな要因のひとつとが、指定管理者制度の導入にあり、いつ指定がはずされるかわからない、不安定であるとしています。 しかし、公的責務として伊丹市が一体となって運営する事業団に対し、指定管理者の指定を変更することは、事業の継続性・安定性・公平性が担保されない上、事業団のプロパー職員は、伊丹市が採用し雇用の責任もあり、「公募」にはなじまないものです。指定方法は自治体の権限であり、見解を伺う。
第二点の質問は、公の施設の指定管理者の再指定にあたっての伊丹市の考え方についてであります。 来年度は、2006年(H18年)4月から3ヶ年の指定期間が終了し再指定が行われる年度にあたり、公の施設の管理のあり方は、市民の福祉増進に大きな影響が生じてきますので、地方自治体の責務・役割を踏まえた対応が重要です。 市長は、来年度の「公の施設」の指定管理者の再指定について、「公募の考え方」を委員会の中で答弁されていますが、「公の施設」の設置目的、公共サービスの充実に逆行してはなりません。以下数点について質問いたします。 第一は、ご承知のとおり、2003年(H15年)9月施行された改正地方自治法により、「公の施設」の管理運営については、地方公共団体が指定するものに「公の施設」の管理を行わせることができるとなりました。 しかし、その前提は、同法第244条の2第3項で、「普通地方公共団体は、の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、法人その他の団体であって、当該普通地方公共団体が指定するものに、当該公の施設の管理を行わせることができる」としております。 これは義務規定ではなく、従って自治体による「直営の原則」は変わっていないことを示しており直視すべきであります。 しかし、市長が、この間に議会で答弁された「公募の考え方」では、「公の施設」の設置目的や「公の施設」の公的責任による、公平性・専門性・継続性・安定性が損なわれ、その社会的役割と機能を失わせるものであり、基本的に「公募の考え」は見直すべきでありますが、見解をお伺いいたします。 第二は、「伊丹市公の施設に係る指定管理者の指定の手続きに関する条例」第2条では、公募の場合は、営利を目的とする民間法人もその対象としています。 しかし、そもそも民間営利法人は営利を目的とした団体であり、施設を管理して収益を上げる、企業がリスクを負わずに儲けられることになると、「自治体が住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設」という「公の施設」の設置目的に逆行するのは明らかであります。 ご承知のとおり、2006年7月、埼玉県ふじみ野市の市営プールで子どもの命が奪われる事故がありました。本年5月28日、埼玉地裁は、事故責任は受託者である民間企業ではなく、自治体の業者任せの管理委託が無責任として担当課長らに有罪判決が言い渡されました。このことは、事故が発生したときは、最終的な責任は自治体に及ぶことを示しており、厳しく受け止めるべきです。 このことを見ても「公の施設」の指定管理者には、民間営利法人の基本的になじまないと思いますが、見解をお伺いいたします。 第三は、指定管理者の「公募」は、官製ワーキングプアの温床となっている点であります。 「格差と貧困」をめぐっては、現在「ワーキングプア」とか「ネットカフェ難民」が問題となり、年収200万円以下の人の割合は、全給与所得者の4,5人に1人の割合とのことです。 今日クローズアップされている「ワーキングプア」の問題は、非正規雇用の問題でもあります。非正規雇用の増加は、労働分野における規制緩和、即ち労働者派遣事業が自由化されて急速に拡大され、生活保護の最低生活基準にも満たないような生活に押し込められる人たち、労働者として当たり前の権利が保障されないような働かされ方をする人たちが増大したのです。 2003年9月、地方自治法の改正により導入された指定管理者制度が、これに大きく影響していることは明らかであります。 政府・総務省は指定管理者の指定について、特に「公募」を強く指導しています。しかし、公募による弊害として特に大きな問題点は、事業者にさらなるコスト削減を求める結果、委託費の削減が徹底され、結果的には、賃金・労働条件の改悪に連動し、人員削減・派遣労働者・非常勤・パートの増大となっているのが実態です。 以上のように、自治体自らが、官製ワーキングプアを生み出していることとなり重大でありますが、当局の見解をお伺いします。
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