2008年3月 伊丹市議会 3月5日(水)
上原ひでき議員の代表質問(要旨)
日本共産党伊丹市議会議員団
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発 言 骨 子 |
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発 言 要 旨 |
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1.後期高齢者医療制度に関して 長生きすると医療で差別される…こんなとんでもない制度が、政府が4月から実施しようとしている、75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度です。 1月17日付の「朝日」には、75歳になる男性の投書が載りました。「老いぼれはさっさとくたばれといわんばかりだ。これが『美しい国だ、徳育だ』との給う人たちのやることか。まさに人道に対する冒瀆ではないか。」まさにそのとおりだと思います。 高齢者だけ別の医療保険制度に押し込め、死ぬまで保険料を強いる制度は世界でも例がありません。そのねらいは、高齢者は「医療費がかかる」といって、75歳以上の高齢者をひとまとめにし、受ける医療を制限することで、医療費増加を抑えることにあります。厚生労働省の幹部も「医療費が制限なく上がっていく痛みを、高齢者自らの感覚で感じ取っていただくことにした」とまで言明しています。 こんなひどい制度に、元厚労省の幹部などから「姥捨て山」と指摘され、「高齢者差別」という制度の実体が知られるにつれ、国民の批判が急速に広がりました。自民・公明の与党が、保険料徴収の一部「先送り」を決めたのも、自分たちが決めた医療制度改悪の破綻を認めざるを得なかったからです。破綻を認めたのなら、制度そのものをやめるべきものです。しかし中止を求める声に応えようとしません。 そこで、国の制度は決まったとはいえ、県と伊丹市でいかに高齢者の命と健康を守るのかという観点で、次の点をお聞きします 1)兵庫県後期高齢者医療広域連合議会においては、すでに「条例」も「予算」も決まりましたが、以下の点についてお尋ねします。 @ ひとつは、独自の保険料・医療費一部負担金の減免制度についてであります。今まで伊丹市国保に加入されている高齢者には、それぞれ伊丹市独自の制度がありました。しかし、広域連合の条例を見る限り伊丹市と比べてかなり減免制度が不十分であります。医療費一部負担金の減免制度はありません。国保加入者も低所得者が多い保険ではありますが、75歳以上となるともっとその比率は高く、医療にかかる回数も増えます。手厚い減免制度にするべきではないでしょうか。 A 二つ目に、保険証の取り上げは行わないという問題です。年金が15,000円以下の人は普通徴収となります。今まで国民健康保険においては、老人保健法の対象者は保険証の取り上げは適用除外でしたが、後期高齢者医療制度では保険料を滞納すれば保険証の取り上げは可能となり、必要な医療が受けられない事態が起こることが懸念されます。年金月額15,000円以下という、誰が見ても支払い困難である高齢者からは、保険証の取り上げはせず、減免・分納等ていねいな相談体制が必要です。 B 三つ目に、保険料をできるだけ低く抑える上でどんな努力がされたのかという問題です。「兵庫県後期高齢者医療に関する条例」第14条における「保険料の賦課総額」では、「医療に要する費用の合計額の見込み額」としていくつかの項目が挙げられています。そのなかには、「医療の給付等に関する費用に係る審査及び支払いに関する事務の執行に要する費用」「財政安定化基金拠出金」「保険事業に要する費用の額」が含まれており、これらは保険料の賦課総額に加えることから除外し、兵庫県と各市町の支出金によってまかなうことができるのではないでしょうか。来年度予算で計算するとこれらを合計すれば約22億円になります。 以上の点について見解を求めます。
2)「伊丹市後期高齢者医療に関する条例」が提案されています。この条例を見る限り、ほとんどが申請書の受付等で、自治体の裁量が見えません。保険料・一部負担減免等自治体の裁量・独自性に関してどのようになっているのかお尋ねいたします。
2.教育問題について 1)「国旗・国歌」問題について @ この論議をするときには、そもそも日本の「国旗・国歌」を決めたとき、国民の間でどんな意見が出され、国会でどんな議論がされたのかを常に頭に置かなければなりません。99年8月9日に「国旗・国歌法」が成立しましたが、6月30日の「朝日」の世論調査では、法制化は必要かとの問いに、「日の丸」は59%、「君が代」は47%が賛成で、今国会で成立すべきはわずか23%でした。国民世論の半数以上が法制化に反対という中で決められようとしていたこともあり、国会での小渕首相の答弁は、「国旗・国歌の法制化にあたり、国旗の掲揚に関し義務付けなどを行うことは考えておりません」とし、学習指導要領の規定についても「児童生徒の内心まで立ち至って強制しようとする趣旨のものではない」といわざるを得ませんでした。そして現在の内閣府のホームページでも、法制化は国民に新たな義務を課すものではないこと、学校教育においては正しい理解が促進されると考えている等、総理大臣の談話が載っているだけであります。 なぜ義務付けや強制できないのか、その出発点は99年参議院委員会での当時の野中官房長官の答弁のとおり、「日の丸・君が代」が「戦争中のあの時期、誤った戦争への手段の一つに使われた」という誰もが認める歴史の事実であります。 教育委員会はこの法制化に至る経過や国民の意見、「日の丸・君が代」が歴史の中で果たした役割をどのように認識しておられるのかお伺いします。 A 次に、昨年教育委員会が学校に提出を求めた「国旗・国歌指導計画」に関してであります。これには「別紙用様式―例」を添付し、「その他(式練習)」の項目には、「例―中学1年生、卒業式において自国の国歌をしっかり歌えるようにする。なお本校では大きな声で歌うまで、徹底して指導している。管理職による確認方法として、練習状況の確認」となっています。ひどい誘導の例示であるとともに、このような「指導計画」の提出を求め、指導するなどは、行政の教育に対する介入であります。 すなわち、教育基本法、学校教育法が改正されたとはいえ、当時の国会審議の政府答弁において、「教育内容への国家的・行政的介入はできるだけ抑制的である」とした旭川学力テスト最高裁判決の内容は法改正によって変化は受けないと言明していること、学習指導要領に関しては同判決で、「国が教育内容や方法について基準を設ける場合、必要かつ合理的な大綱的なものにとどめられるべき」としているとおり、学習指導要領は国民の権利・義務を定める一般法とは違い、あくまでもこれをもとに教育活動をどう進めていくのかを学校が実情に応じて具体化するための「大綱的なもの」であるということです。 教育委員会は、そういう性格の学習指導要領をもとにして、「国旗・国歌」だけを突出した指導を行うというものであり、すなわち「できるだけ抑制的である」としたことに反し、不当な介入に他ならないと考えます。このようなことは直ちにやめるべきであります。見解を伺うものです。 2)教育長が教育基本方針で述べられた「教職員人事評価・育成システム」等を活用することについて 教員の研修に関しては、ユネスコ憲章でも述べられているとおり、「継続的な研究を経て獲得され、維持される専門的知識及び特別な技術を教員に要求する公共的業務の一種」であり、「個人的及び共同の責任感を要求」しているものです。このことを真摯に受け止めて、個々の教員が自己研修に励むとともに、学校としての教育力量を向上させるため努力し、これを教育委員会が支援することが必要であることは言うまでもありません。 一方、兵庫県教育委員会が行っている「教職員人事評価・育成システム」は、協力・共同の学校運営・教育活動を否定し、教員一人ひとりを競争させることで、学校教育本来の機能をゆがめるものであり、教員への管理は、そのまま子どもへの管理へと転化するものであること、さらに人事管理・評価によって教員を萎縮させ意欲的な教育活動が妨げられるなど、多くの学校関係者から批判がある制度です。 教育長が「教育基本方針」で「教職員の意識改革につきましては、校園長のリーダーシップの下、『教職員人事評価・育成システム』等を活用し」と述べられたことはどういうことなのか、簡潔に答弁をお願いします。
3.伊丹市の産業政策と中小企業振興基本条例の制定について 産業政策に関して、現在伊丹市は、「伊丹市産業振興ビジョン」に基づいて施策を展開しています。その理念を「地域資源を最大限生かし『活気あふれるまち』を実現」として、「多様な産業集積、豊かな歴史的・文化的蓄積、伊丹空港、企業・市民力などの地域資源を生かして、人・物・情報の交流を促進し、新しい文化と産業の創造などにより活気あふれるまちを目指す」とされています。そして「目標」を工業・商業・産業支援体制の三つにおいてそれぞれ定めています。 産業振興・支援という場合、伊丹市における産業の振興、保護、育成によって地域経済の活性化を図ることであり、経済の活性化を通じて住民の生活の安定化・向上を図ることです。となれば、伊丹市の地域資源では、農業や花木も重要な対象となるべきです。しかもそれだけにとどまらず、地域経済を活性化させるためには、直接企業等に支援をするにとどまらず、都市計画や交通、社会福祉などさまざまな政策が関係してきます。 一方、中小企業支援は、中小企業を支援する政策であり、これに関しては、中小企業基本法第6条「地方公共団体の責務」において、伊丹市には中小企業支援策を策定し実施する責務があります。 厳密に言えばこれらの施策は異なったものであり、これらを密接に関連させた地域経済活性化対策が必要になっています。すなわち、地域の産業をどのような理由で、どのような展望で、どのように具体的に支援していくのか、そして、地域の活性化のために中小企業をどのように支援していくのかという総合的な政策です。 現在の産業振興ビジョンは、工業・商業に関して具体的な支援策をアクションプログラムとして定めて施策展開されています。これはこれとして必要なことですが、全体像が先ほど述べました考え方で整理されていないために、一定前進はしているものの、支援する側も、支援される側も、住民も、全体的に産業振興策が前進していると受け止められないのではないかと思います。 そこで必要となってくるのが、条例ではないでしょうか。全国で広がっている条例の名前は「中小企業振興基本条例」という名前が多いようですが、八尾市は「中小企業地域産業振興基本条例」となっています。その役割は、自治体の立場を内部的・横断的に明確にし、中小企業に対して自治体のスタンスを明示することで自治体の考え方を理解してもらえ、行政の姿勢の連続性を担保することになるという点です。 以上の観点から条例の制定の検討をはじめるべきと思いますが、以上の点に関しての見解もあわせて伺います。 |