兵庫県自治体学校・自治研修会が開催されました

2007年11月17日 日本共産党伊丹市会議員 上原ひでき

 11月17日(土)、神戸市の県学校厚生会館において、「兵庫県自治体学校・自治研修会」が開催され、日本共産党伊丹市議会議員団から、久村真知子議員と私が参加しました。

 午前中は、「どうする 格差と貧困−自治体の役割−」と題して、保母武彦さん(島根大学名誉教授)が記念講演をおこないました。保母さんは、「格差」とは「不平等」のことであり、不平等問題の核心は、日本国憲法が保障する生活権、生存権が奪われえているところにあるとし、特に所得格差、医療格差、教育格差の三つが今日の「三大格差問題」であると強調。各地の事例も紹介されました。

 また、格差は、国による単なる政策の「ゆがみ」ではなく、小泉改革が、都市を政治基盤として意図的に都市と農村を対立させ、政策的に地域格差を拡大したものであり、先の参議院選挙でこのことに対する審判が下ったこと、格差=不平等社会は、個人レベルから地域社会レベルまで広がっていること、政府による地方財政の「三位一体の改革」の中で、地方自治と地方財政が大きな変化(危機的状況)にあるとき、地域に自治の根をしっかりおろし、広げることが大切であり、都市の場合も、「地域内分権」を進め、農村と同じように地域の共同社会建設が必要であること、その際、「協働」には、「ホントの協働」と「ニセの協働」があることに注意が必要で、「ホントの協働」をどうしたらつくれるか、考えていくことが必要と話されました。

 そして、北海道の「栗山町議会基本条例」に注目しながらも、住民参加が住民の政策形成過程への参加にとどまらず、その枠を超え、住民が地域を自治的にになう主体として登場しないと、分権と自治の改革は完成しないこと、すなわち「住民主体型」にしていく「実践的住民自治が必要であることを強調されました。

 午後には、三つの分科会に分かれ、私は、「非正規雇用と自治体の役割」と題した分科会に参加しました。この分科会では、兵庫県下の自治体における非正規雇用の実態調査が報告され、ワーキングプアが問題になっているとき、これを是正すべく行政の中に、最低賃金ぎりぎりで働く労働者が存在することが明らかになりました。また各地で保育所民営化が進められていますが、「民営化された保育園の職場実態」「保育所民営化とのたたかいと臨時保育士の要求」について報告があり、臨時職員の雇い止めの問題、保育所民営化、同一労働同一賃金、自治体の役割などについて討論が行われました。

 朝から夕方まで約6時間にわたって勉強させてもらい、大変有意義な一日でした。特に保育所民営化の問題では、伊丹市でまさに焦点となっており、民営化された職場と働く保育士の勤務実態の報告は、私立に対する補助金が削減される中で深刻な問題としてうけとめました。討論の中で、なぜ公立が必要なのか、なぜ正規職員でなければならないのかなどが論点のひとつになりましたが、自治体の果たす役割に改めて確信をもちました。今後伊丹市でもこのような実態を広げること、私立保育所の保育士や保護者などの連携が必要であることも痛感しました。