6月伊丹市議会 かしば優美議員の一般質問(骨子)
日本共産党伊丹市議団 2006年6月13日
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【改定された介護保険と関連する諸問題について】 1、4月からの「新予防給付」をめぐって (1)新制度への移行期間中とはいえ、改定内容について市民、利用者への周知徹底がきわめて不十分 (2)事実上、介護サ−ビスの大幅後退を招いている (3)「適正化」の名によるサ−ビス切り捨てはやめる こと (4)苦悩する地域包括支援センタ− @ケアプラン作成のための人手が不足する? Aケアプラン作成が滞る場合、介護の空白が生じ る危険性がa@る B地域支援事業への対応はできるのか (5)介護の実態から見る真の「自立」とは何か 2、療養病床削減問題と今後の対応について 3、重度障害者(者)および在宅寝たきり高齢者福祉 タクシ−制度の拡充を
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1、 介護保険−4月からの「新予防給付」に関連する諸問題について この4月から第三期介護保険事業計画がスタ−トしました。地域支援事業が新たに始まり、新予防給付が創設され介護予防が保険に組み込まれるとともに、第1号被保険者の保険料が大幅に引き上げられたことはご承知の通りです。 しかし国がはなはだしい準備不足のまま「見切り発車」させたため、当事者をはじめ、自治体でも事業所でも大きな混乱が生じています。特に大きな問題になっていることの一つは、介護予防、新予防給付をめぐる問題です。 今回の介護保険「見直し」では、予防重視のシステムに変えるとして、これまでの「要支援」と「要介護度1」の大部分にあたる、介護度の軽い人たちを新段階の「要支援1、2」として、従来のサ−ビスを提供する「介護給付」とは別枠の「新予防給付」に移しました。この新予防給付は、受けられるサ−ビスが限定されていることをはじめ、ケアプラン作成や介護報酬の面でサ−ビス切捨てへの誘導のしくみが何重にも組み込まれています。これらの点を踏まえて以下数点にわたって質問します。 (1)新制度への移行期間中であるとはいえ、「介護予防」の内容について市民、利用者への周知徹底がきわめて不十分ではないのかという点です。 例えば80歳の女性の場合、これまでヘルパ−さんが食事を作っていた。しかし介護予防のためとして、いきなり「これからはいっしょに食事をつくらないといけない」と説明しても理解してもらえないといったケ−ス。要介護2から要支援に変更となった95歳の方は、「食事や生活行為あるいは運動機能向上のため」と話してもさっぱり理解できない。また「要するに介護サ−ビス減らすんやろ」との言葉が返ってくるといいます。最大の問題は、利用者になにがどう変わるのか、制度改定の内容が具体的に説明されていないことにあると思いますが、現状も含めて見解をうかがいます。 (2)今回の制度改定によって、事実上必要なサ−ビスが後退し、高齢者の状態の悪化が懸念されるという点です。 91歳の高齢者の例ですが、これまでは朝、昼、夕方の一日3回、月93回ヘルパ−さんが訪問し、食事や入浴介助を行なっていた。ところが今回の介護認定の判定は要支援2となり、ヘルパ−派遣も月8回に激減。これでは今までの状態が保たれるのかケアマネ−ジャ−もひどく心配していると聞きました。 伊丹市の第三期介護保険事業計画では、現行の要介護度1から新予防給付の対象者である要支援2に移行するのは、要介護度1のうち57%と推計していますが、実際には70%を超える割合で移行していると聞いています。高齢者の実態を無視した判定がされているのではないかと危惧するものですが、見解を求めておきます。 (3)「適正化」という名によるサ−ビスの切り捨てはやめること。 私は昨年の文教福祉常任委員会でも、「適正化」という名によるサ−ビスの切り捨ての実態について質問したことがありますが、今回の制度改正でヘルパ−の生活援助の制限が始まっているという点です。 新予防給付では、“自分でやることが基本”とされ、支援してくれる家族がいない、地域に支援者や支援組織など社会資源がないなど、よほど困難な場合でなければヘルパ−による生活支援が受けられない制度に改悪されています。しかし、@同居家族があっても昼間仕事で家にいないような場合でも、家事援助のホ−ムヘルプサ−ビスは認めないとか、A通院介助の削減−トイレの介助など病院内での介助は認めないなどの実態も指摘されており、改善する必要があると考えますが、見解をうかがいます。 (4)苦悩する包括支援センタ−の問題です。 「新予防給付」に移行した人に対するケアプランの作成が始まっています。現状についていきいきプラザにある「地域包括支援センタ−」で若干お聞きしました。現在400ほどのケアプラン作成の申し出があり、内70ケ−スは地域包括支援センタ−で直接作成し、残り330ケ−スは民間事業所に委託しているとのことです。 問題はこれからですと包括支援センタ−のスタッフはおっしゃっていました。 介護予防に移行するのは伊丹市全体で約2200〜2300ケ−スと予想されるとしています。しかし今年10月から、ケアマネ−ジャ−1人あたりの作成件数が8人に制限されてくる。市内ケアマネ−ジャ−100人として、一人が最大8人受け持つとしても800ケ−スしか対応できないことになる。残り1400〜1500ケ−スについては包括支援センタ−で作成しなければならないとしています。このことから、@保健師などケアプラン作成のための人手は足りるのかという問題です。一人70ケ−ス受け持つとして、22名のスタッフが必要(現在は11名)となってきます。どのように対応するのか、市の職員の派遣も含めての対処が求められているのではないか。A新予防給付にかかるケアプラン作成の単価(報酬)は一件あたり4000円と非常に安く設定されています。よって仮にケアプラン作成を民間に委託してもことわられるケ−スも生まれてくるのではないか。Bケアプラン作成が滞った場合、従来の要支援の認定を受けていた人など利用者に介護の空白が起こる危険性があるが、どのように対処するのか。それぞれについて見解を求めます。さらにC地域支援事業への対応についてです。要支援・要介護状態になる前からの予防を推進するとともに、地域における包括的・継続的なマネジメント機能を強化する観点から地域支援事業が創設されましたが、その対象者は1300人程度と予想される中でどのように対応されようとしているのかお聞きします。 (5)介護の実態から見る真の「自立」とは いま改めて高齢者の真の自立とは何かを考える必要があると思います。介護の現場にたずさわる人は一様に、「いい人間関係をつくること」と答えています。介護利用者は、当然ですが高齢者夫婦や独居老人が増えてきています。人間関係そのものを持つ機会が急速に減少して、心身状態の悪化を招くようになります。ですから介護サ−ビス、在宅サ−ビスにおいては、ヘルパ−さんといい関係を持つことは大切な要素になります。 ところが、介護サ−ビスの現状は、内容的にも時間的にもいわゆる「サ−ビス給付費の総抑制」の名のもとに、締め付けが強化されています。すなわち制度改正により、要介護1〜5の人についても介護報酬の改定で、“ヘルパ−の生活援助は1時間以上いくらやっても報酬は同じ”とされ、実質的に生活援助が短時間に制限されているのです。まともに利用者とヘルパ−さんが話し合いや付き添いができず、いい人間関係がつくれないとしたら、自ら「真の自立」への芽を摘み取っているのではないでしょうか。見解をうかがっておきます。
2、療養病床削減問題と今後の対応について 今後、介護保険の療養施設廃止への対応が地域の大きな課題になってきます。医療「改革」により全国で療養病床を38万床から15万床に減らしていくということの一環ですが、大きな矛盾が噴きあがっています。 療養病床という長期入院に対応する病床ベッドを減らすために、今回4月からすでに診療報酬の引き下げが実施されました。すでに長期療養型病床を縮小する動きも起こっていると聞いていますが、急性期で治療した人の次の行き場がないという状態になります。だいたい今年4月からの第三期介護保険事業計画には、こうした見込みなどははいっておらず、“療養難民”“介護難民”という形で深刻な影響をもたらすことが考えられますが、当局の見解をうかがうものです。
2、 重度障害者(児)および在宅寝たきり高齢者福祉タクシ−制度の拡充を求める。 ご存知のように、重度障害者(児)および在宅寝たきり高齢者福祉タクシ−制度というのは、利用者の居宅と在宅福祉サ−ビスを提供する場所や医療機関等との間の送迎のため、福祉タクシ−利用料金の一部を助成する制度です。 タクシ−利用券は月4枚ですが、ただし市バス無料乗車証の交付との併用は認められていません。利用者は約1,500人と聞いています。 現在福祉タクシ−券を利用している人から、利用枚数を増やしてほしいとの要望が比較的多くだされています。私がお聞きした安堂寺町に住む方の例を紹介しますと、ご主人は身体障害1級かつ要介護3の認定を受けておられ、神経内科や高血圧の治療でほぼ毎週兵庫医大に、緑内障の治療で毎月1回阪急岡本にある開業医にそれぞれ通院されています。目が悪いこともあってバスや電車を利用することは大変困難なためタクシ−で往復されていますが、費用が大きくかさむ中で、タクシ−1区間(ワンメ−タ−)のみの助成とはいえずいぶん助かっていると話されています。通院等での往復使用となるので、市の助成制度は月4枚といっても結局月2回しか利用できません。紹介した例は特別なケ−スかも知れませんが、病状によって毎週通院しなければならない場合があること、身体の状態により市バス利用が困難な場合、病院等によっては市バスの便が悪い場合もあります。その人にとって通院治療は必要不可欠といえるものであり、ぜひ現行制度の拡充を求める者ですが所見をうかがい第一回目の質問とします。 |