2006年12月伊丹市議会 本会議討論
議案第115号「伊丹市人権啓発センター条例」の制定に対する反対意見
日本共産党伊丹市会議員団 上原秀樹
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ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党議員団を代表し、上程となりました議案第115号「伊丹市人権啓発センター条例」の制定に対して反対の立場から意見を述べます。 本条例は、共同会館、解放児童館、ふれあい交流センターという同和行政を進めてきた各施設を統合し、一体的な条例として「伊丹市人権啓発センター条例」を制定しようとするものであります。 「伊丹市人権啓発センター」は、本会議・委員会の質疑の中で答弁された通り、検討委員会での議論を踏まえて、「人権教育・啓発推進法」や「地対協意見具申」「国連10年伊丹市行動計画」「伊丹市同和対策協議会答申」などに基づく、人権教育・啓発を行うための施設であります。そしてこの考え方が、第1条の設置目的と第3条の事業内容に具体化されています。
問題点の第1は、「センター」の目的に「市民の人権意識を高め」と明記し、同和対策事業の残された課題が差別意識の解消にあるとして、人権・同和教育・啓発を推進することとしたことです。人間の意識改革は、一般的に、自主的な学習活動を通じて実現されるものであり、行政などの公的機関は、「人権教育」などいかなる名においても、「差別意識の解消」などとして、人間の内面の問題である意識改革に介入すべきではありません。社会教育に関する国及び地方公共団体の役割は、社会教育法第3条の通り「社会教育の奨励に必要な施設の設置及び運営…など、すべての国民があらゆる機会、あらゆる場所を利用して、自ら実際生活に即する文化的教養を高め得るような環境を醸成するように努め」ることであります。
第2に、1986年の「地対協意見具申」で新たな差別意識を生み出し、部落問題を解決する上で障害となっていることとされた「行政の主体性の欠如」を克服する上で、今回の検討委員会の意見具申をみる限り、部落解放同盟伊丹支部との関係を残したことであります。政府の最後の地域改善対策室長佐藤文友氏が指摘していたように、いままでの同和行政が民間運動団体のきわめて強力な行政闘争の中で進められ、これに対応することに終始して、同和問題が行政と運動団体の間だけのものになりがちであったとの反省がありますが、今回、一部運動団体、すなわち部落解放同盟伊丹支部との一体的事業運営が、引き続き同伊丹支部を中心に結成されたNPO法人伊丹市人権啓発協会に、事業委託・連携という形で引き継がれることになっている問題です。 第3に、同和行政を終結するといいながら、人権文化創造活動支援事業など、「センター」において引き続き同和行政を続けることになっていることです。この事業は、今までの「解放学級」の名称を変更したものであり、昨年度の決算報告書に「差別を克服し生きる力の育成に努めた」とかかれている通り、部落解放同盟の運動方針を行政として行ってきたものです。さすがに今回の検討委員会の意見具申では「地域の人権学習リーダーを育成する講座の開催」とされていますが、従来どおりの内容が引き継がれることを危惧せざるを得ません。地域の文化活動を支援するのは、この地域に限定したものではなく、伊丹市全体で行うべきことです。
一方、この条例制定を機に前進した点もあります。それは、部落解放同盟伊丹支部事務所や部落解放労働事業団事務所、NPO法人伊丹人権啓発協会事務所が現共同会館から退去することになったこと、さらに、現「ふれあい交流センター条例」にある「歴史的社会的理由により生活環境の安定向上が阻害されている地域」という規定をなくし、遅ればせながら、伊丹市における同和対策の地域指定を廃止したことであります。
市長は昨年の6月議会で、同和特別対策に
この際きっぱりとあらゆる同和行政を終結することを求めるとともに、質疑の中で指摘した点、すなわちNPO法人伊丹人権啓発協会への委託の改善、人権文化創造活動支援事業の廃止等を求めて、反対の立場からの意見とします。 |