2005年6月議会 代表質問(要旨)

日本共産党伊丹市議会議員  中村孝之議員

質問項目

1、市長の政治姿勢について

 @憲法改正論議についての見解   Aイラクへの自衛隊派兵についての見解

2、戦後60年の節目にあたっての施策について

 @(仮称)非核平和都市推進条例の制定を求める

3、市政運営の基本方針について

 @「行財政改革推進本部」の設置のねらいについて   A指定管理者に民間活力の活用を強調する意図について

 B人材育成について

4、伊丹空港問題について

 @11市協(大阪国際空港騒音対策協議会)の名称変更の動きについて

5、同和行政について

 @同和行政に対する市長の基本姿勢について   A「差別を許さない都市宣言」の廃止を

6、介護保険制度について

 @軽度の要介護者を対象にした新予防給付事業について   A介護保険施設の食費・居住費の原則全額自己負担問題について

 B介護保険料のあり方、減免制度の充実について   C国の少ない財源負担割合の見直しを

7、福祉医療助成制度について

 @市独自に医療費助成の拡大を

8、阪急伊丹駅東地区再開発事業について

 @再開発事業は凍結または延期の検討を

9、教育長の見解を問う

 @第2次世界大戦における日本の戦争責任について   A日の丸・君が代について

10、JR福知山線列車脱線事故について

 @心のケアについて

11、神津地区の市バスダイヤ改正問題について

 

 

 

質問に先立ち、まず4月25日発生いたしましたJR福知山線列車事故による犠牲者の方々のご冥福をお祈り申上げますと共にご家族の皆様にお悔やみを申上げます。また、重軽傷に遭われた皆様方の一刻も早いご回復をお祈り申上げます。

それでは、ただ今、議長より発言の許可をいただきましたので、私は、日本共産党市会議員団を代表いたしまして、この4月の市長選挙で当選された藤原新市長の所信表明、補正予算案、教育方針、行政事務一般について、通告に基づき、代表質問を行います。当局におかれましては、誠意ある答弁を簡潔にお願いいたします。

 

質問の第一は、市長の政治姿勢についてであります。

 1点目は、憲法改正論議についてであります。

第二次世界大戦では、日本軍の侵略で、アジア諸国で2000万人が犠牲となり、日本人も310万人が亡くなりました。この戦争の痛恨の経験から、二度と戦争はしないことを世界に誓い、日本国憲法9条に戦争の放棄と戦力を持たないことを明記したわけであります。世界の中で、もっとも平和主義を徹底した憲法として尊敬されてきました。

今年で戦後60年を迎えますが、この間、戦争で他の国の人を殺したり、日本人が殺されたこともなく、平和の下で経済発展も遂げてきましたが、日本国憲法があったからであります。

いま政界での憲法改正論議に共通しているのは、「環境権やプライバシー権を明記すべきだ、いまの憲法はアメリカの押し付けだ」など憲法を変える主張がされていますが、一番のネライは憲法9条の改正であります。

これまでアメリカは、自衛隊が海外で一緒に戦争できるように、日本国憲法第9条を変えるよう要求しており、これにこたえて今、自民党、公明党、民主党はこの憲法を変えようとしているのが現状であります。

さらに今国会では、憲法を変えるための国民投票法案も準備され、その中には国民の運動とマスコミへの規制も入っています。日本国憲法を変えることは、「戦争をする国」に変わるだけでなく、年金、医療、福祉、教育なども大きな影響を受けると同時に国民やマスコミへの統制も強まり、徴兵制にも道を開くこととなります。このことは安全・安心の市民生活の破壊に通じるものであります。

いまこそ世界に光り輝くこの憲法を守り、歴史に逆行しないよう平和を守るために生かさなければならないと思いますが、市長の認識をお伺いするものであります。

 

2点目は、イラクへの自衛隊の派兵についてであります。

政府は、昨年3月に自衛隊のイラク派遣は人道復興支援だとして強行しましたが、小泉首相は、自衛隊が行く所は戦闘地域ではないとして憲法を無視しました。

イラク戦争を一方的に行ったアメリカが、その口実としていた「イラクの大量破壊兵器が存在しなかったこと」をアメリカ自身が認めており、国際法を無視した侵略戦争であったことが明白となりました。従って、アメリカの要請により多国籍軍としてイラクに派兵した国は、国連加盟国191カ国中37カ国でしたが、今日では次々と撤退を表明、検討する国国が相次ぎ、米国内でも、今月13日公表された世論調査では、60パーセントがイラクからの撤退を求めていることが明らかとなりました。

このような中で、政府は、今年五月に伊丹市に司令部がある陸上自衛隊第三師団を中心に500人の自衛隊員の派遣を行いましたが、地元の市長としてどう思うのか、止めるよう声を上げるべきではないかと思いますが、見解をお伺いいたします。

 

質問の第二は、戦後60年の節目の年にあたっての施策展開についてであります。

今年は、第二次世界大戦終結60周年を迎えます。これまで憲法第9条があったため平和を守ることができたことは、先に触れたとおりであります。

今日、アメリカによる一方的なイラク戦争など、国際法や国連憲章に反する戦争が行われ、平和が脅かされています。しかし、21世紀に入って世界各国で戦争反対、平和を守る取り組みがかってなく強まっていることは、大きな変化であります。

伊丹市は、1990年(平成2年)に平和都市宣言を制定し、様々な平和行政に取り組まれてこられましたことは評価するものであります。

私は、戦後60年を迎えた今日の状況から、さらに伊丹市として平和推進の決意をこめ、(仮称)平和都市推進条例の制定を求めるものであります。 

現在、宝塚市をはじめ、同趣旨の条例を制定する自治体が増えてきております。平和が岐路に立っている今日、行政として積極的に取り組むことは、市民の共通の願いであると思います。  

この件については、2003年(平成15年)12月議会で、我が会派の上原秀樹議員が質問いたしました。当局の答弁では、本市の平和施策は総合計画に位置付けていること、平和都市宣言をしていること、平和啓発事業もいろいろ展開していること、条例化には市民の広範な運動と世論の盛り上がりが不可欠だとして賛同されませんでした。        

市長の所信表明では、安全・安心のまち伊丹の実現を掲げられていますが、平和であってこそ担保できるものであります。当局の見解をお伺いいたします。

  

質問の第三は、市政運営の基本方針についてであります。

1点目は、「行財政改革推進本部」の設置のネライについて。

今回の所信表明の中に、市長をトップに庁内に「行財政改革推進本部」を設置するとし、また、市民、民間事業者、学識経験者などで構成される「伊丹市行財政改革推進懇話会」を設置し、市民の視点から提言をいただくとしています。

これまでも伊丹市は、財政状況が厳しいとして財政健全化計画を策定し、事務事業の効率性の向上を口実に、市場原理を踏まえた施設の民営化などを行うと共に市民に様々な負担を押し付けてきました。今日、市民のくらしは大変な状況であることは、個人所得の減少状況をみれば明らかであり、市政運営の基本は、市民のくらしを支えるものでなければならないと思います。

今回、市長は本市の財政状況は危機的状態に陥っており、徹底した歳出予算の抑制に努めると述べられていますが、どのようなお考えをお持ちなのか、また、平成16年度決算見込みはどうなっているのか、併せてお伺いいたします。

私は、歳出抑制策として、市民のくらしに関わる事務事業を切り捨てたり、さらに市民に負担を押し付けることは避けなければならないと思います。

大事なことは、財政状況が危機的状態の原因が何なのか、先ず市民に明らかにしなければならないと思います。 一つは、企業のリストラや契約社員・フリーターの増加など不安定就労による雇用不安、二つ目は、不況による中小業者への影響、年金改悪などによる生活不安に起因する消費購買力の減少による影響、三位一体改革による影響であります。地方財源の確保とこの原因を解決するためにさらなる取り組みが求められると思いますが、市長の見解を併せてお伺いいたします。

今年3月29日に総務省は、「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」を各自治体に通知しましたが、これは地方自治法第252条17の5に基づく助言としています。

しかしこれは、2007年度から政府が狙う地方交付税の大幅削減に自治体を対応させようと、住民不在のリストラ計画を地方に押し付けようとするのが目的であります。

本来あるべき自治体行政改革は、憲法の諸原則を実現・拡充する方向で進めるべきである。一つは、自治体の存在意義は、住民の人権と自由を直接または間接に確保・実現するためであり、二つ目は、地方自治の拡充に資するものでなければならないし、三つ目は、住民自治をいっそう活性化する仕組みづくりや、公正で無駄のない効果的・効率的な行政システムの新たな構築が求められます。

総務省の「新地方行革指針」は、国と都道府県の事実上の指導下で、政府の意向に沿った「行革」を徹底させようとするものであり、政府が言う「地方分権」に真っ向から反し、地方自治を根本から踏みにじるものと思います。市長をトップとする「行財政改革推進本部」はこの流れには組してはならないと思いますが、市長の見解をお伺いいたします。

 

2点目は、「公の施設」に対し、指定管理者制度による民間活力の活用を強調されている意図についてお伺いします。

平成15年6月地方自治法が改正され、公の施設についての管理を代行する指定管理者制度が導入され、現在、管理委託している全ての公の施設については、来年9月1日までに直営か指定管理者制度に移行するかを選択することとなり、今年9月議会に設置条例改正案が提案される予定となっています。

わたしどもは、市民の税金で市民の福祉の増進を目的として建設した公の施設は、市が基本的には直接責任を持っての管理運営すべきだという立場であります。

しかし、政府が導入しました指定管理者制度のネライは、大企業・財界の要望に応えたものであり、自治体の公の施設を、民間企業の儲けのために管理運営をさせようとするネライがあることは明らかであります。

先に触れました総務省通知「新地方行革指針」でも指定管理者制度の活用を強調していますが、市長はこの総務省の指針の立場にたった考え方なのかどうか、見解をお伺いいたします。

 

3点目は、人材育成について  

市長は、「より質の高い行政を目指して職員の能力が充分に発揮されるよう、抜本的に見直しを検討するとともに、職員の待遇については適切に対処すしつつ、市民と協働してまちづくりをすすめることのできる人材の育成を目指す」と述べられています。この中で、質の高い行政目標、抜本的見直し、職員の待遇について適切に対処とは、具体の内容をお伺いいたします。、   

また、市職員広報の「ふれあい」での市長就任あいさつの中で、「やる気のある方にはやりがいのある仕事やポストを提供したい、逆にそこまで頑張りたくないなという方には、それなりの処遇で我慢していただきたい」と述べられています。私は、市民のための仕事に、やりがいのある仕事とやりがいのない仕事があるのかと思いました。公務員は憲法に規定されていますように、全体の奉仕者であります。市長は、第一線で日夜働いておられる職員の位置付けをどのように考えての発言なのか疑問に思いました。もっと職員とも対話の場を持ち、全職員が市民のために知恵と力を引き出す職場環境づくりが先ず大事なのではないでしょうか。併せてお伺いいたします。

 

質問の第四は、伊丹空港問題について

質問内容は、11市協の名称変更の動きについてであります。私は昨年の9月の本会議でも質問いたしました。そのときの質問の趣旨は、昨年7月の11市協の総会の席上、いくつかの市長が、現在の空港騒音対策協議会の名称では、当時の国土交通省の騒音削減対策を理由とした大型機の発着規制に対応できないし、このままでは地域の活性化に逆行するとして呼称の変更を求めたからです。

昭和39年に設立された11市協は、名前の通り騒音対策を基本として、国に対し、共同の取り組みができたものであり、環境改善など一定の成果も上げてきましたが、今後とも重要な課題です。

しかし、市長は当選後の記者会見で、「騒音対策に加え、活性化に取り組むためにも名称変更などを検討していきたい」と述べられた記事があります。

これまでは余り騒音がない都市の市長などの発言でありましたが、今回は騒音地域の地元の市長の発言であるだけに、他の市に与える影響は大きいものであります。これまでどおりの姿勢を求めるものでありますが、見解をお伺いいたします。

 

質問の第五は、同和行政について

1点目は、同和行政に対する市長の基本姿勢についてであります。

 伊丹市では同和問題については、日本国憲法に保障されている国民の基本的人権に関わる問題として、これまで数十年間、生活環境の改善、社会福祉の増進、就労対策、教育の充実等などについて行政を推進されてきました。

この間の同和対策事業実施予算は、昭和48年以前はこれまで当局は資料がないと言っていますが、昭和49年以降だけでも240億円を超えています。その結果、本市におきましては、今日的に同和問題解決の目的は、達成されたものと考えます。

 一方、国におきましても、市長は充分ご承知されているとおり、3年前の2002年(平成14年)3月末日をもって地域改善財特法は終了しており、同和行政については、同和地区・同和関係者に限定をしない一般対策に移行しています。

 しかしながら、本市におきましては、いまなお同和地区・同和関係者を対象とした特別対策が講じられており、本年度も431,000千円を予算化しています。

これまで日本共産党議員団は、同和行政終結に向け、何回となく質問してきました。2004年度(平成16年度)3月末で、32年間続いた同和対策審議会の廃止、30年間続いた同和事業促進協議会の廃止、31年間以上続いた地区住民を対象に市民税・固定資産税・保育料などを特別に減免する個人給付事業の廃止など、一定の改善がすすみました。

しかし、例えば部落解放労働事業団の委託料の問題・部落解放同盟伊丹支部と市長が取り交わした確約書問題をはじめ、同和向け市営住宅の家賃や入居基準・募集方法、夜間保育の運営、共同会館並びに解放児童館の運営等、何時終わるともなく同和行政を推進されようとしています。

もともと特別対策は、事業の実施の緊要性に応じて講じられるものであり、先にも触れました理由から、早急に廃止すべきであります。

これら同和行政に対する基本姿勢について、新市長の見解をお伺いするものであります。

 

2点目は、「差別を許さない都市宣言」の廃止について

本市においては、1975年(昭和50年)に制定され、「部落差別解消は行政の責務であり、同時に国民的課題であるとし、同和問題の解決を行政の最重要施策と位置付けた宣言」となっていますが、先ほど述べた理由のとおり、今日、同和問題解決の目的が達成された状況から、この都市宣言は早急に廃止すべきであると考えますが、当局の見解を伺うものであります。

 

質問の第六は、介護保険制度について

今国会で審議されています介護保険法案は、自民・公明・民主三党の賛成で衆議院を通過し、参議院で審議中でありますが、いくつかの点について質問いたします。

1点目は、軽度の要介護者を対象とした新予防給付事業について

今回の介護保険法改正案は、要介護度が比較的軽い人に筋力トレーニングなどに取り組んでもらい、家事代行型介護を原則行わないようにしているのが、最大の柱となっています。

これによって10%の介護給付減を見込むなど、財源論が中心になった議論になっており、厚労省によると全国で影響する人は、150万人から160万人としています。

この新予防給付事業で、サービスの切捨てがないようにしなけれ

ばなりません。

対象者は、要支援、要介護度1の人となっていますが、問題は、筋

トレなどの効果が見られない人にどう対応するのか、本当に必要な人への家事援助まで打ち切ることとならないのかであります。

このことによって、逆に介護度が悪化することがあってはなりません。全国48市町村を対象としたモデル事業の結果はどうなっているのか、課題も含め、当局の見解をお伺いいたします。

 

2点目は、介護保険施設の食事・居住費の原則自己負担問題について

今回の介護保険法案では、施設に入所している人に、居住費と食費を介護保険の対象から外し、原則自己負担・即ち「ホテルコスト負担」とし、本年10月1日から実施の予定となっています。対象施設の内容と、自己負担の影響と低所得者対策はどのように考えられているのか、特に施設入所者で負担が困難な方もいらっしゃると思いますが併せてお伺いいたします。

 

3点目は、介護保険料のあり方と減免制度の充実について

 介護法案では、保険料のあり方も審議されておりますが、大幅な値上げが予想されます。政府は、持続可能な介護保険制度を維持するためには、負担は止むを得ないという考えであります。しかし、介護を必要とする人が安心して介護を受けれるような制度の持続こそが大事であります。

 今の介護保険料について、平成15年12月に介護サービス利用に関するアンケートを伊丹市はされていますが、サービスの利用者・未利用者それぞれ約28%の人が、苦しいとされています。この現状を直視した施策が求められています。

 現在の保険料の賦課のあり方は、5段階となっています。最高保険料が、最低保険料の三倍にしかなっていませんが、国保の保険料は、所得状況に応じた減免制度があり、最高と最低は数十倍の差があります。

 従って、保険料は低所得対策として、所得に応じた保険料を検討するよう国に強く要請すべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。

 次に、小泉内閣の国民負担増の押し付け政治で、公的年金控除の縮小(140万円が120万円に)、住民税の老年者控除の廃止(48万円)で、課税の対象となって介護保険料が上がる人・低所得者に対する対策はどうか、見解をお伺いいたします。

 

4点目は、少ない国の財源負担割合の見直しを

介護保険財源に占める国の負担割合は、この制度の導入前は、50%でしたが、導入後は25%と大幅に減らしましたので、保険料負担が高くなっています。小泉内閣は、国の負担割合を増やすのではなく、高齢者に負担ばかり押し付けようとしていますが、認めることはできません。

小泉首相の派閥の責任者である森元首相さえ、小泉の改革は痛みが伴い傷を負う人が多い、次の続投はないでしようと発言しています。無駄な税金の使い方を止め、国の負担を増やすべきであります。これまでも度々質問していますが、国に強く要請をすべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。

 

質問の第七は、福祉医療助成制度について

 兵庫県は、昨年度から財政が厳しいことを理由に、老人医療、重度心身障害者(児)医療、母子家庭等医療、乳幼児医療の福祉医療助成制度を昨年度に改正し、患者負担を増やそうとしていましたが、医師会・福祉団体などの強い抗議の中で実施を見送ってきました。

今日、小泉内閣による社会保障の改悪や増税の押し付けで、くらしは大変となっている中で、福祉関係団体などの強い願いに背を向け、今年兵庫県は福祉医療制度を改悪しました。

今回の改正で、県民の強い要望がありました精神障害者(1級)を追加しましたが、乳幼児医療は入院の場合、これまでの窓口負担無料を一割負担とし、重度・高齢心身障害者、また母子家庭等の医療は、これまでの窓口負担の無料に自己負担制を導入し、老人医療は所得制限の引き上げ、窓口負担・現行の1割を2割負担に引き上げるなど、今年7月1日から実施するとしています。

今議会に提案されています議案第66号 伊丹市医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例中、ゼロ歳児の医療費無料の継続は県制度にはなく、評価するものでありますが、他の医療費助成については県制度と同じようにすることを提案されており、納得できません。

特に、精神障害者の場合、保健福祉手帳1級のみが対象となっておりますが、身体・知的障害と同じように、市独自に医療助成の対象範囲を拡大すべきだと思います。また、他の医療費助成についても、市民が安心して生活し、くらしていけるように検討すべきだと思いますが、併せて見解をお伺いいたします。

 

質問の第八は、阪急伊丹駅前東地区再開発事業について

市長は、所信表明でこの問題について触れられていませんが、私はこれまでの議会論議を踏まえると、多くの議員から問題点が指摘されてきたことはご承知のとおりであります。

 

私は、再開発事業には、これまでの問題点を全てクリヤーすることが条件となります。

その第一は、現在の景気動向であります。松下前市長は、この点について度々重要なポイントだと言われてきましたが、現状は議会で答弁された時とは変わらない状況だと思います。 二つ目は、事業の採算ベースについてであります。市民利便床の問題は白紙となっていること、三つ目は、事業に反対されている人がいること、四つ目は、市民負担をかけないこと

市長は、所信表明の中で「本市の財政状況は危機的な状態に陥っている」と述べられていますように、今日の伊丹市の財政事情を踏まえると、今、多額の税金の投入は困難ではないかと思います。

日本共産党議員団は、この3月に市政に関する調査を実施し、25000世帯に配布しました。その調査項目の中でこの再開発事業について問いましたところ、開発は進めるべきだが80人、凍結または延期すべきだ454人、中止すべきだ391人、わからない131人でした。

再開発事業については、凍結または延期すべきだという意見と中止すべきだという意見を足しますと、全体の80パーセントとなりました。この結果は、多くの市民が負担を心配されていることを示しております。

日本共産党議員団は、この事業の必要性について反対するものではありませんが、今時点では全般的な状況を踏まえると、凍結または延期をすべきではないかと思います。市長の見解を求めるものであります。

 

質問の第九は、教育長の見解を問う

1点目は、第二次世界大戦における日本の戦争責任について教育長の認識をお伺いいたします。

戦後日本とドイツがやった侵略戦争は断罪され、このような戦争を二度と引き起こさない世界を目指すことが、世界政治の原点となりました。この原点に立って国連憲章は、世界の平和秩序のルールを定めたことはご承知のとおりであります。

日本でも、政府が引き起こした戦争への反省は憲法に明記され、大多数の国民が、この立場を戦後に生きる原点としたものです。

ドイツでは、1985年 当時のワイツゼッカー大統領が、ヒトラー・ドイツが行った侵略と多民族の抑圧をきびしい言葉で告発し、それについては、ドイツの国民が負うべき、国民的な責任があることを明確にした歴史的な演説をしたことは良く知られています。(連邦議会)

日本の場合はどうかと申しますと、戦後50周年を迎えた1995年に当時の村山首相が発表した見解、即ち「わが国は遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えました。」とし、反省の意思表明をしましたが、過去の戦争と植民地支配に対する認識、反省を表明するのに50年もかかりました。

村山見解から10年経過しました。今年4月のアジア・アフリカ首脳会議で小泉首相が述べた反省の言葉は、村山見解の内容と同じであります。

今の日本の政治状況は、村山発言に逆行して、「日本の戦争は正しかった」論が以前の時期以上に、政界でも言論界でも教育の分野にも及びはじめ、小泉内閣になってからさらに強まっています。

今日焦点になっているのが、靖国神社の問題と歴史教科書の問題でありますが、教育行政に責任を持つ中西教育長に対し、日本の戦争責任についての歴史認識をお伺いするものであります。

2点目は、日の丸、君が代について

この問題に対しましては、何回か質問をしてまいりました。日の丸・君が代の法制化の審議の中でも、「国民に日の丸・君が代の掲揚及び斉唱を義務付けるものではない」としており、国民に強制できないものを、教育現場・こどもと教職員に押し付けることはできません。

今日では東京都・教育庁での強制押し付けが大問題となっていますが、「伊丹の教育」にも位置付けられ、幼稚園まで含め、市立の学校に押し付けています。

教育長は、これまで学校指導要領に基づいて実施しており、「国を愛するこころを育てる」と答弁されてきました。しかし、学校指導要領は法律ではありません。

今、政府が教育基本法を改正しようとしていますが、一番のネライは、愛国心を教育の目標とするものであります。愛国心には、いろいろな意味合いがあり、もつのか・もたないのかは、一人一人の心の自由に属することであり、押し付けてはならないと思いますが、教育長の見解をお伺いいたします。

 

質問の第十は、JR福知山線列車脱線事故の心のケアについて

今回のJR西日本の列車脱線事故の原因については、もうけ優先、安全軽視のJR西日本の体質が明らかとなりました。当然のことながら、安全優先を強く求めるものであります。この事故で犠牲となられた遺族の方々や重軽傷を負われた方々、ご家族の皆さんの心中は計り知れないものだと思います。

事故発生後、伊丹市では担当部局で電話相談を実施し、また市民相談件数は7件、兵庫県伊丹健康福祉事務所では「こころのケアセンター」が開設され、その相談件数は25件あったとお聞きしています。そこでお伺いいたしますが、現状のケアで充分なのかどうかであります。

今回の列車事故での市民の被害状況は、死者18名、負傷者122名であり、この相談件数は、その約26パーセント位となります。市民への広報については、ホームページや市広報でお知らせをしているとお聞きしていますが、結果的には現時点では不十分ではないかと思います。

今、課題となっています遺族・被害者の人たちのPTSD(心的外傷後ストレス障害)に対する対応が必要ではないかと思います。

PTSDとは、「自分や身近な人がショッキングな体験をしたために生じる病気」で、症状としては、孤立感・睡眠障害・過度の驚愕反応などの症状を特徴とする疾患だそうです。行政として訪問ケアや対面調査を行い、支援すべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。

 

質問の第十一は、神津地区の市バスダイヤ改正問題について

 交通局は、昨年11月にダイヤ改正を行われ、今年3月の議会での質問に対し、利用者の動向、安全運行・定時性の確保などの諸要因を分析し効率的・効果的なダイヤ改正を行ったと答弁されました。結果については、苦情やご要望がたくさん寄せられていることも報告がありました。

 私は、今回の改正で大幅に減便され、地域の方々にご不便をきたしている、神津地区についてお伺いいたします。確かに利用の実体からしますとカットの対象地域かも知れませんが、次の理由で地域性を配慮すべきではないのかということであります。

 一つは、神津地域には嫌悪施設あり、飛行場ありで生活環境としては消して良いとは言えません。ご承知のとおり、昭和37年にゴミの焼却場、昭和39年にし尿処理場、昭和44年に下水処理場がそれぞれ設置され、また、岩屋地区は飛行場の拡張で立ち退きを迫られたなど市民のくらしを支える施設が集中している地域です。

 二つ目は、これらの施設の影響で、神津地域の人口の伸びを見てみますと、減少しているのが実態であり、高齢化率は、平成16年度の調査では、伊丹の平均が15,7%、神津小校区は19,6%と市内で二番目に高い地域となっています。従いまして、これらは神津のまちづくりにも大きな影響を及ぼしています。

 このような中で、今地域では福祉パスも使えない、便数減の不満がたくさん出ており、神津は陸の孤島になったという声も出ています。もちろん交通局の考えは一定理解できる部分もありますが、公共交通機関として、地域の特性や福祉の面、利便性に充分な配慮をした政策的ダイヤが求められますが、ご見解をお伺いいたします。