2005年6月議会 個人質問(要旨)

日本共産党伊丹市議会議員  かしば優美議員

質問項目

1、議案第65号「市税条例の一部を改正する条例の制定について」に関して

 @老年者世帯における市民税非課税措置の廃止により、新たな課税対象となる世帯および市全体への影響は?

 Aこの間の老年者控除の廃止、公的年金控除の縮減に加えて今回の市民税非課税措置の廃止による国民健康保険税や介護保険料への影響について問う。

 B担税力が著しく弱い住民に税負担を求めることは誤った政策である。

2、「新産業振興ビジョン策定」に関連して

 @ビジョン策定の委託先、委託内容は?

 A伊丹市産業の振興ビジョン策定後10年間の取り組みをどのように総括されているのか。

 B中小企業こそ経済の主役ーー中小企業・地域産業振興条例の制定を。

 C小規模工事等契約希望者登録制度の創設を。

 D住宅リフォーム助成制度創設を再度求める。

 

 

 ただいま議長より発言の許可をえましたので、私は日本共産党議員団を代表して、通告に従って質問を行います。

 まず始めに議案第65号「市税条例の一部を改正する条例の制定について」に関連してうかがいます。

 2005年度の地方税法「改正」は、「あるべき税制の構築に向けた改革の一環」として、消費税増税までをふくむ大増税路線の一部を担うものとして実施されます。

 今回の地方税法「改正の」主な内容は、定率減税の縮減、高齢者の非課税措置廃止のほか法人事業税の分割基準の見直しなどです。今回の「改正」による地方財政への影響額は、平年度べ−スで道府県1244億円増、市町村2753億円の合計3,997億円の増収となることが見込まれています。

 日本共産党は、定率減税の半減は納税者全体の負担増になること、高齢者の非課税措置の廃止は雪だるま式の負担増となって高齢者の生活を直撃すること、一方で、大企業優遇の特例措置を延長・拡充していることを批判し、国会で反対しました。

 今議会に提案されている議案第65号「市税条例の一部を改正する条例の制定について」の一つは、地方税法の一部「改正」に準じて65歳以上の高齢者への非課税措置を廃止しようとするものです。このことによって現行の「65歳以上の者のうち前年の合計所得金額が125万円以下(年金収入に換算すると245万円となる)の者にたいする個人住民税の非課税措置」が、段階的に廃止されることになります。以上の点を踏まえて数点質問します。

第一に、老年者老年者世帯における市民税非課税措置の廃止により、新たに課税対象となる夫婦のみの世帯ではどの程度増税となるのか、また単身者世帯ではどうなるのか。伊丹市全体で影響を受ける人数と(影響)額についても明らかにしていただきたいと思います。【当局に聞いている影響額は、6,700人、115,000千円】

第二に2004年(昨年)に改悪された老年者控除の廃止、公的年金控除の縮減に加えてこの老年者世帯における市民税非課税措置の廃止により、国民健康保険税、介護保険料などが負担増につながることが予想されますが、その影響についてもうかがっておきます。

第三に担税力がないまたは著しく弱い住民に、その税負担を求めることは租税政策上適当でないことから、これまで非課税とされてきたものであります。今回の非課税措置の廃止は政策上もまったく適当でなく誤っていると考えますが、当局の見解をうかがっておきます。

 

次に新産業振興ビジョン策定に関連してうかがいます。「新産業振興ビジョン」について市長の所信表明では「製造業者の転出などに歯止めかけ、新たな産業の誘致を図るなど、長期的・総合的な観点に立ち、産業振興の取り組みを推進していくため、体系的・実効的な『新産業振興ビジョン』を策定します。」と述べています。また別の説明では「個々の具体事例に基づいた今後の産業振興策を検討」するとしています。昨日の質問と重複(ちょうふく)する部分があるかも知れませんが、以下数点うかがいます。

第一に、補正予算で(新産業振興ビジョン)策定業務委託料として400万円が計上されていますが、この委託先、委託内容についてうかがいます。

第二に、伊丹市産業の防災振興ビジョンが策定されてから10年が経過し、その中で産業・情報センタ−の建設も行なわれてきました。しかし工業統計調査によって年次別工業の推移を1996年と2002年との6年間の比較でみると、事業所は数にして79(率にして18%)の減、従業員数は3,828人(率にして16.2%)の減、製造品出荷額では1027億円(率にして16%)の減となっています。また商業統計調査によって飲食店を除いた年次別商業の推移を1994年と2002年との8年間の比較でみると、商店数は361(率にして17.9%)の減、従業員数は3%程度の減少ですが、年間商品販売額は1180億円(率にして24.7%)と大幅な減少となっています。

10年前に策定された「伊丹市産業の防災振興ビジョン」は基本構想に加えて、工業振興施策や商業・サ−ビス業振興施策など産業振興施策を細かく打ち出していますが、今日の伊丹の工業、商業の実態を踏まえてどのように総括をされているのか見解をうかがっておきます。簡潔にお答えください。

第三に、(仮称)中小企業・地域産業振興条例の制定についてであります。

日本の中小企業は、全企業数の99%を占め、生産、流通、サ−ビスの各分野で大きな役割を果たしているだけでなく、勤労者の78%が中小企業で働いているように、雇用の重要な担い手にもなっています。また、中小企業は「モノづくり」の基盤を形成し、日本経済や社会を土台で支えています。中小企業はまさに「日本経済の主役」です。

 いまその中小企業が、かってない危機にさらされていることはご承知のとおりであります。大多数が赤字経営におちいり、これまでに例を見ない高水準の倒産・廃業がつづいています。下請け中小企業は、大企業のリストラ、大幅なコストダウンによって塗炭の苦しみを押し付けられ、商店街、中小小売店は、消費不況と大型店の進出で“二重苦”におちいっています。

 このような中小企業の深刻な危機は、日本の経済や社会を土台から危うくすることになります。いまの不況の最大の要因である個人消費の落ち込みを回復させる思い切った対策によって、不況を打開するとともに、中小企業にたいし文字通り「日本経済の主役」にふさわしい対策を確立することが強く求められていると思います。

 よって市内の中小企業の重要性にかんがみ、中小企業振興の基本となる事項を定め、中小企業の健全な発展と地場産業及び伝統産業の保護育成を図ることにより、地域経済の活性化、市民の福祉の向上に寄与することを目的とし、中小企業の振興施策の大綱や施策を具体的に実施する市の責務などを明確にする小企業・地域産業振興条例の制定を強く求めるものですが、当局の見解をうかがいます。

第四に、小規模工事等契約希望者登録制度の創設についてであります。

日本共産党議員団はこれまでも繰り返して、不況対策として零細な建設業者の仕事確保を求める立場から公共施設の小規模修繕を、これら業者に発注できる制度の創設を提案してきました。

 この小規模工事等契約希望者登録制度とは、競争入札参加資格のない地元の業者で、小規模で簡易な工事の受注・施工を希望する者を登録し、自治体が発注する小規模な建設工事や修繕の受注機会を拡大し、地域経済の活性化を図ることを目的とした制度です。

 全国商工団体連合会の発行する「全国商工新聞」が昨年夏に調査した結果によると、この制度は全国262自治体で実施されており、「経済効果を生む」と行政も歓迎しているとのことです。伊丹市でもぜひ実現していただきたいと要望しますが、改めて見解を求めます。

第五に、住宅リフォ-ム助成制度の創設を再度求めたいと思います。

過日の議会でも再三住宅リフォ-ム制度の創設を求めてきたわけですが、当局は版でおしたように「民間住宅のリフォ-ム助成は、建設業への支援を中心に行われるものであり、本市では厳しい財政状況の中、限られた財源配分を全業種に等しく支援するため、中小企業融資斡旋制度の保証料、利子に対する援助を他市のくらべて厚く実施している」旨の答弁を繰り返してきました。確かに融資面では他市に優る施策を実施されているとしても、実際の融資の件数、金額が数年間を比較すると大きく減少しているのです。融資の件数の推移をみると、1996年(平成8年)151件であったものが、03年決算ではわずか59件に激減。融資金額では1996年(平成8年)6億500万円であったものが、03年決算では2億6500万円に大きく減少しています。このことはどんな有利な融資条件でも借りたものは返済しなければならないし、融資を受けること自体ができないほど経済状況が深刻になっているあらわれではないでしょうか。直接行政が仕事を確保することが以前に比べてはるかに重要になってきています。改めて住宅リフォ-ム制度の創設を求めます。見解をうかがって第一回目の質問とします。