2005年3月議会

中村孝之議員の一般質問趣旨

1、公の施設の指定管理者制度導入にかかる基本方針について

@     公の施設の設置目的は何か

A     基本方針の「公の施設」の官理運営のチェックポイントについて

B     指定管理者の指定(原則公募)のあり方について

C     指定管理者に議員・市長等の兼業禁止に準じた規定整備を

D     選定委員会の委員選任の在り方にと会議の公開について

E     指定管理者の指定の取り消し規定整備を

F     指定管理者に対する情報公開条例の適用について

2、重要な障害学習施設である博物館・美術館・柿衛文庫の職員の配置のあり方について             

@     市民の芸術文化の向上に質したり、生涯学習の場としての三施設の浮沈は、人材にかかっている。高齢化している組織の充実と今後への継続について

A三施設の今後の運営方針について  

 

 

ただ今、議長より発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党議員団を代表して、通告に基づき質問を行いますので、当局におかれましては誠意ある答弁をお願いいたします。

 

第一番目の質問は、公の施設の指定管理者制度導入にかかる基本方針についてであります。

 政府は、内閣府に設置した財界人を中心とした組織である「総合規制改革会議の答申」などに基づき、平成15年6月地方自治法を改正し、自治体の「公の施設」の管理運営について、これまでは自治体の直接管理が原則でしたが、例外として、自治体が出資している公共的団体への管理委託はありましたが、これを民間法人等が指定管理者となり、監理運営を代行できるようにしたものであります。

しかし、地方自治法第1条の2では、地方公共団体は、「住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を、自主的かつ総合的に実施する役割りを広く担う」ことが求められています。今回の指定管理者制度は、公の施設を営利の対象にもしようとするものであり、まさしく財界がネラウ自治体の「市場化」、即ち、役所でしている仕事の多くを利潤を目的とした民間会社が税金をもらって商売ができるようにすることも可能となりましたが、これは地方自治体の役割りの放棄にもつながるものであり、基本方針の規定は重大な意味をもっています。そこで数点質問いたします。

 

質問の第1は、公の施設の設置目的に対する当局の認識についてであります。

基本方針では、「公共の利益のために多数の住民が利用することを目的として

設置されている施設」となっていますが、地方自治法244条にも規定されて

いるように、公の施設とは、「住民の福祉を増進する目的をもって住民の利用に

供する地方公共団体が設ける施設」であります。

従って、地方自治法第244条の2では、指定管理者制度の適用は、「住民の

福祉の増進という設置目的を効果的に達成するために必要と認めるとき」とし、この時はじめて適用できるものとなっておるわけでありますが、お伺いいたします。

 

質問の第2は、基本方針の「公の施設」の監理運営のチェックポイントについてであります。

六項目ありますが、これは総務省自治行政局長通知の趣旨を踏まえたものなのかどうか、お伺いいたします。

 また、基本方針ではチェックポイントに該当項目が多い施設については、速やかに指定管理者への移行を検討するとなっていますが、「公の施設の設置目的」を充分踏まえるべきでありますが、見解をお伺いいたします。

 また、チェック項目の中の一つに、「民間事業者等に任せることにより、行政コストの削減が期待できるとき」とありますが、コストには人件費と物件費がありますが、人件費の比重が大部分であり、この項目は、行政が低賃金労働者・不安定労働者を生み出すことを奨励することとなり、この項目は削除すべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。

 また、利用料金制度の導入も推進していますが、これでは今後、利用者の獲得のために利用料の変動性や、特別な割引・優遇制度など「公の施設」の存在意義と矛盾するようなものが持ち込まれかねませんが、当局のお考えをお伺いいたします。

 

質問の第3は、指定管理者の指定の在り方についてであります。

原則公募となっていますが、従前の伊丹市の出資法人である監理委託団体が、実績もあり充分な監理能力があると認められる時などは、条例の定めにおいて指定管理者を公募しなくてもできるようすべきであります。

 特に、伊丹市では財団法人・社会福祉法人が受託している多くの施設で法人の職員が多数おられます。この職員採用には伊丹市も責任があり、雇用を守る義務があると思います。

 また、指定管理者制度は、個別法で設置された「公の施設」の場合、適用はどうなるのか、併せて見解をお伺いいたします。

 

質問の第4は、議会の議員、首長・助役・収入役・教育委員・その家族などが経営する会社は、利権の温床の防止のため、指定管理者の申請ができないよう規定整備すべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。

 

質問の第5は、指定管理者選定委員会についてであります。私がお伺いしたいのは、委員会の委員として公認会計士が入っているところもありますが、伊丹市としてはどのように考えているのか、また選定委員会は非公開となっていますが、公開についてどのようにお考えなのか、併せてお伺いいたします。

 

質問の第6は、指定管理者の指定の取り消しについてであります。

地方自治法第244条の2第11項に規定はありますが、「取り消し基準」をさらに明確にするため、「違法・不当な行為を行ったときや、義務に違反したとき」などは指定を取り消すなど、基本方針もしくは個別条例の中に明示すべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。

 

質問の第7は、指定管理者に情報公開条例を適用し、その施設の監理運営に係る情報の公開をすることは、事業の公共性やサービスの質を確保し、またそこで働く労働者の雇用・労働条件を守るためにも規定整備が必要と思いますが、見解をお伺いいたします。

 

 第二番目の質問は、重要な生涯学習施設である博物館・美術館・柿 文庫の職員配置のあり方についてであります。

 

質問の第1は、市民の芸術文化の向上に資したり、生涯学習の場であります三施設の、高齢化している組織の今後への継続について質問いたします。

三施設の中で、先ず博物館は、阪神間にはない地域博物館として、地域の歴史、くらしの解明を使命とし、市域の歴史とくらしについての調査研究・収集保存と展示事業などを行い、市民や小中学生の郷土の歴史に対する学習などの場として、大きな役割を果たしています。

また、美術館は、美術館設置条例でも明記されていますように、市民の美術に関する知識および教養の向上ならびに芸術の振興を図ることを目的とするとなっています。1987年11月開館され、今日までオノレ・ドーミエの風刺版画など多くの美術品を収集され、市民の芸術文化の向上に資したり、生涯学習の場として大きな役割りを果たしています。

また柿 文庫は、昭和57年7月に開設され、日本の三大俳諧コレクションの一つとして、俳諧・俳句の貴重な作品を研究し、次代へ保存・継承すると共に、わが国独特の優れた芸術文化に親しむ施設として高い評価があります。

これらは、阪神間にはなく、全国的にも伊丹市をアッピールしている施設であり、組織の継続はますます重要であります。

そこでお伺いいたします。この組織を継続する上で大事なことは、組織の事業目的に向けて調査・研究・収集し、成果を展示し、普及することなどを職務とする専門職員即ち学芸員の役割りであります。

組織は人なりといわれますが、三施設の現状をみますと、有給休暇も取れない、代休もとれないなど職員の配置人数も不足しており、さらに専門職員である学芸員が高齢化し、今年度末では二名が定年を迎えるなど、今後の組織の存続に関わる問題が生じていますが、職員の配置・補充について、どのように考えているのかお伺いいたします。

学芸員は一朝一夕に養成できるものではなく、専門的知識と意欲あふれた人材を技術職として遇し、計画的に要請しなければなりません。組織は、経験者から色んな人的面や研究成果の引継ぎをスムーズに行うことにより、円滑な運営が図られるものと思います。

従って、専門職員が定年を迎える前に、何年かを経験者と後進が共に仕事を行いつつ、引継ぎを行うことが重要であります。しかし、これまで対策が講じられてきていませんが、3施設とも組織の世代交代がスムースにいくよう、年齢のバランスなど早急な改善が望まれますが、今後どのように対処されようとしているのか、併せて見解をお伺いいたします。

 

質問の第2は、三施設の今後の運営方針についてであります。

第一番目の質問でふれましたが、「公の施設」に対する指定管理者制度の導入との関連で、教育委員会としてどのように運営しようとしているのか、考えをお伺いして、一回目の質問を終わります。