2005年12月議会
日本共産党伊丹市議会議員 上原ひでき議員の一般質問要旨
|
1、入札制度改善について (1)入札制度における透明性・公正性・競争性確保のためにいままで実施してきた改善策の検証と今後のあり方を問う (2)入札制度におけるダンピング的競争市場の改善、建設労働者の賃金や労働条件の適正化を図るための施策のあり方について問う。 (
2、
「まちづくり基本条例」制定によって市民の参画と協働の仕組みがつくられ、様々な分野で条例の趣旨に沿った努力がなされている。一方、ハード面におけるまちづくりに
|
|
1、入札制度の改善について (1)入札制度における透明性・公正性・競争性確保のためにいままで実施してきた改善策の検証と今後のあり方を問う ・ 入札制度に関しては今まで議会で様々な議論がされ、制限付き一般競争入札や地域公募型一般競争入札、意向確認型指名競争入札などそれなりの新しい試みをなされている。しかし依然として予定価格に対する落札率95%以上が多いことと最低制限価格におけるくじ引きが増えている。今年6月議会での市長答弁では、入札制度における透明性・公正性・競争性を確保するために今後は「地域公募型一般競争入札制度」をもっと使ってはどうか。さらに今年度末には電子入札の施行を行うことなどの改善策が述べられた。実際に今年度「地域公募型一般競争入札制度」が5件実施されているが、落札率はそれぞれ86.1%、96.3%、97.5%、97.0%、75.0%となっており、傾向はまったく変わらない。また電子入札にもふれられているが、大阪府内で実施されている状況を見ると、同じように高止まり低止まりは変わらない。 ・ 今年度4月から11月分を調べてみると、70件の入札があり、その内、94%以上が33件、75%の最低制限価格、すなわちくじ引きによるものが16件、あわせて49件で全体の7割が2極化した落札金額になっている。そのためか70件の平均落札率が87.9%と若干低くなっているだけ。 ・ 特に8月から11月までの入札結果34件分を見ると、予定価格に対する契約金額が94%以上19件、75%の最低制限価格の落札が10件、あわせて29件で全体の85%、その他がわずか5件となっており、典型的な高止まり・低く止まりである。公正で競争性が確保された入札結果とは言いがたい。 ・ どのような改革をするのか、更なる改善策が求められている。そこで、当局はいままで透明性・公正性・競争性確保のために講じられた改善策をどう評価しているのか。さらに何が必要と考えているのか。
(2)入札制度におけるダンピング的競争市場の改善、建設労働者の賃金や労働条件の適正化を図るための施策のあり方について問う ・公共事業は地域経済及び雇用にとって重要な経済的支柱となっている。それだけに公共事業における発注や執行ルール作りは大事な課題。 ・伊丹市統計書によると、2001年における市内建設業者492事業者、建設労働者4,628人。伊丹市で建設業者が生き残り、労働の機会を確保していくためには、公共事業である建設物生産に携わる労働者の労働条件と公共事業建設物の品質・性能が一定水準以上に保たれる必要がある。したがって落札価格が安ければいいというものではないことは当然。 ・そのためには、工事契約にいたる入札方法の改善、ダンピング的競争市場の改善、施行の安全・効率性、生産物の品質維持を可能にする施行過程での事業者・労働者の管理・監督が必要。 ・なかでも、建設業においては元請、下請け、孫請けという重層的関係の中で、他の業種では常識とも言える明確な賃金体系が確立されず、仕事量の変動が直接施行単価や労務費の引き下げとなり、建設労働者の生活を不安定にしている。 ・国においては「公共事業の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」が2000年11月に公布、2001年3月に施行され、その付帯決議で「建設労働者の賃金、労働条件の確保が適切に行われること」とされたが、現実では民間取引への「不介入」という放任政策にとどまっている。
・ ・ 伊丹市でも「公共工事の試行上の留意事項」という文書を配布しているが、建設労働者の労働環境改善に向けて、紹介したような本格的に実施することを求める。
2、まちづくりに関するルールづくりについて ・ まちづくり基本条例が施行されて2年経過。市民の参画と協働の仕組みが作られ、この間審議会での公募枠の設置、対話の場としてのラウンドテーブルの開催、昆陽南公園などの計画への市民の参画等々、条例の趣旨に沿って様々な取り組みがされている。 ・ 一方ハード面でのまちづくりに関して、特に問題となるマンション建設など、大・中規模の開発における市民参加のルールづくりに関しては、十分とはいえないのではないか。 ・ 今「まちづくり」という言葉は「福祉のまちづくり」や「ふれあいまちづくり」など空間的イメージを伴わない使い方がされ、それが主流になっている。しかしもともと「まちづくり」の概念は、官主導の都市計画に対抗した住民や自治体による居住空間の形成として、住民の運動や住民の参加なしにはまちづくりはありえないものとして使われてきたもの。「福祉のまちづくり」や伊丹市の「まちづくり基本条例」での使い方は、いわば以前の「まちづくり」という言葉が民主主義の段階へ発展してきているものといえる。今回は、地方自治体やその住民による、地域的な特性に配慮した、都市計画法、建築基準法などの法令のみに基づく画一的なものでない土地利用規制、住環境整備等の居住空間の形成にかかわる問題を「まちづくり」として質問したい。 ・ マンション建設などの民間開発に対しては、多くの自治体が「開発指導要綱」によって行政指導がされてきた。いわゆるその「要綱行政」は、特に法令上の手続きとは異なる一定の自治体の長との協議や住民の同意の取得等の手続きを要求する行政指導を通じて、法令の参加手続きの不備をも補って一定の住民参加を保障する機能を果たしてきたと思う。
・ しかし地方分権法の中での地方自治法の改正や行政手続法の制定などによって、またいくつかの自治体での開発規制の必要から、「指導要綱」という法的に危うい制度ではなく、条例としていわばバージョンアップするようになってきた。その先駆けとしての「
・ ここでは2003年に制定された東京・
もう一つは、開発や建築について事前協議制度を位置付け、市と事業者、住民と事業者が協議することによって、地域性にあった開発や建築へと規制誘導するシステムを設けたこと。ここでの問題は、デベロッパーが土地を取得した時点ですでにマンション等の建築計画が固まっていて、条例に基づく申請の時点では動かしがたいことが多いこと。また基本的合意に至らない場合も多い。 ・ はじめにも述べたが、このようなまちづくり条例は都市計画法や建築基準法などの法令に基づくものではないゆるやかなではあるが土地利用規制を行うものであり、事業者には法的拘束力を有しないという問題はある。しかし、市民が都市マスタープランなど既存の都市計画等に基づきながらも自らの住環境を考え、議論し、まちの成長を管理することには成熟したまちとして意義があるのではないか。要綱行政の条例化自体が行政指導に有効性を与え、その正当性を高めることになり、さらに実質的な正当性を高める上での住民の参加の裏づけが必要となるもの。 ・ 条例制定に関してはこの間様々な変化があったことを考慮しなければならない。一つは、全国的な問題として、先ほども述べたが、地方自治法の改正と行政手続法の制定がある。1999年の地方自治法改正では第14条の2項が「地方公共団体は、義務を課し、又は権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならない」とされ、「要綱」に基づく行政指導は可能な限り条例上の根拠を有するものとされたこと。また行政手続法並びに伊丹市行政手続条例の規定も行政指導の余地を制限することになった。もう一つは、伊丹市では「まちづくり基本条例」が制定されたことである。行政の様々な分野において、計画段階からの市民の参画と協働の原則が定められた。この条例によって住民参加の機運が高まり、さらにあらゆる分野にこの仕組みを広げていくことも求められている。これらのことを踏まえて、伊丹らしいまちづくりのルールを条例化することが必要であると考えるが、見解を問う。 |