2005年伊丹市議会12月議会

日本共産党伊丹市議会議員 かしば優美議員の一般質問要旨

1、耐震強度偽装問題に関連して

(1)建築確認・完了検査の実態について

 @伊丹市を業務区域とする指定確認検査機関(民間機関)とは

 A民間機関と市が締結している覚書の内容は

 B市と民間機関の共同住宅建築確認件数の実績について

 C確認・検査後の民間機関による伊丹市への報告内容は

 D1998年建築基準法改正前後における、市の建築確認・検査体制の変化

(2)今回の耐震強度偽装問題に対する認識について

(3)再発防止に向けた対策を

 @事件の全容解明と民間検査体制の見直しなど再発防止への万全対策の確立を国に求めること。

 A1999年度以降の市内の建築物に構造計算書の偽造等がなかったかどうか県とも連携し調査すること。

 B市職員の適切な配置、十分なチェック体制に関して

2、「これからの福祉施策のあり方について」を問う

  ――特に市民福祉金、福祉医療の見直しを中心に

(1)母子に関して

 母子家庭等への「自立支援策」がうち出されているが、本当に実効あるものになるのか未知数。市民福祉金等の廃止は逆に「自立」や「少子化」対策に逆行するのでは?

(2)障害者に関して

福祉医療の状況(2004年度決算)の中で1人当たりの助成費を比較すると、心身障害者(児)医療は乳幼児医療の6.5倍、老人医療の2.2倍となっている。これは障害者にかかる医療費負担が他に比べて相当大きいことを示している。今回の見直し(計画)は余りにも影響が大きいのでは?

(3)特定疾患の保険外給付について

 

 始めに耐震強度の偽装問題についてですが、先の質問者と極力重複しない形で質問したいと思います。とにかくこのマンションなどの耐震強度偽装問題は、関係住民だけでなく国民の関心と不安を強めています。そして事態は事件にかかわった建築士や民間検査機関、建設会社だけの問題ではなく、確認検査体制の構造的な問題であることも明らかになってきています。そうした点を踏まえて以下数点うかがいます。

 初めに本市における建築確認・完了検査の実態についてであります。

従来建築物の確認・検査業務は行政・自治体で実施していましたが、1998年の建築基準法の改正によって、民間の機関(指定確認検査機関)でも行えるようになりました。そこで

第一に、現在伊丹市を業務区域とする指定確認検査機関はいくつあるのか、今回の耐震偽装で問題となっている指定確認検査機関日本ERI(株)やイ−ホ−ムズなどは含まれているのかどうか。

第二に、伊丹市はこの指定確認検査機関と「覚書」を締結しているが、その内容はどのようなものか。

第三に、2004年単年度と98年建築基準法改正以降全体とに分けて、市全体でかつ二階建て以上の共同住宅建築確認件数のうち、伊丹市と指定確認検査機関の実績について。また日本ERI(株)やイ−ホ−ムズからの確認申請はあったのかどうか。

第四に、上記の指定確認検査機関は建築基準法第6,7条の規定により、確認・検査の実施後特定行政庁(伊丹市)に報告をしなければならないとしていますが、その報告の内容とはどのようなものか、その報告によって構造および耐震強度のチェックはできるのかどうか。

第五に、先に述べたように、1998年建築基準法の改正で民間機関でも建築確認・検査ができるようになったのですが、法律改正前後で、市の建築確認・検査体制は人数も含めてどのように変ってきたのか。

以上五点についてそれぞれ答弁お願いします。

次に、今回の耐震強度の偽装問題に対する認識についてうかがいます。偽装をめぐる構図などが明らかになりつつありますが、そこには、設計事務所に圧力をかけた建設会社、重大な疑惑が指摘されたにもかかわらず放置した民間指定確認検査機関などがうかびあがっています。根底には本来行政の責任で行うべき「建築検査確認」が民間機関任せとなり、行政のチェック体制が不十分なものになった結果起こったものと考えますが、当局の見解を求めておきます。

 次に再発防止に向けた対策についてであります。

  今日の建築確認制度そのものが、検査の公平と中立性が確保できない可能性があることに目をむけ、再発防止のために次の諸点を要望したいと思います。

事件の全容解明と民間検査体制の見直し、国・地方自治体の責任など再発防止への万全対策の確立を国に求めること。

1999年度以降の市内の建築物に構造計算書の偽造などがなかったかどうか県とも連携しながら調査すること。

市職員の適切な配置、十分なチェック体制をつくること。

 以上の点についてそれぞれ見解を求めておきます。

 

第二の項目として、「これからの福祉施策のあり方について」の中にうち出されている市民福祉金および福祉医療の見直しについて質問します。

 伊丹市は行財政運営改善計画の中で事務事業の見直しを打ち出し、市民福祉金、福祉医療市単独施策の廃止などをかかげています。その内容については、先の文教福祉常任委員協議会に「これからの福祉施策のあり方」という形で報告がされたところです。

 障害者福祉金、母子福祉金については経過措置を設け、廃止翌年度1/2支給、翌々年全廃の二ヵ年で実施するというものです。また医療費助成制度(福祉医療)のうち障害者・高齢障害者医療については障害度が重度者以外は廃止する。また母子家庭等医療については、兵庫県の所得制限である所得192万円に合わせ、市単独助成分は廃止するというものです。こうした点を踏まえて以下質問します。

第一に母子家庭等に関してであります。

「この間母子家庭等の自立の支援に主眼を置いた改革が実行され」と説明し、新たに「自立支援給付金」を創設するとしていますが、まだこれが軌道にのるかどうかまったく未知数であります。そうした中で、一方的に福祉金を廃止、医療助成制度の市上乗せの見直しは、逆に「自立」や「少子化」対策そのものに逆行するのではないでしょうか。見解を求めるものです。

2に障害者に関してであります。

障害者自立支援法が成立しましたが、重大なのはサ−ビスの受給に対して基本的に1割負担をしなければならない点であります。多くの障害者の負担が逆に増加するとき、「(障害度が重度者以外については)医療助成ではなく、自立支援策による社会生活充実のための施策転開をすべきである。」とどうしていえるのでしょうか。

 また福祉医療の状況(2004年度決算)の中で1人当たりの助成費を比較すると、心身障害者(児)医療は乳幼児医療の6.5倍、老人医療の2.2倍となっています。これは障害者にかかる医療費負担が他に比べて相当大きいことを示しています。

 必要な治療を継続的に受けられる条件整備を確実に実施するのが自治体の役割であります。福祉後退に通じる見直しは中止すべきであります。当局の見解を求めておきます。

3に特定疾患の保険外給付についてであります。

伊丹市は、この保険外給付について「給付内容は鍼灸マッサ−ジが多く、また一般疾病患者が実費にて負担しているものが大半で、直接的な原因疾病による給付とは判断しがたいものが多く、今日的意義がうすれている。」との理由で廃止しようとしています。伊丹市特定疾病患者の救済措置に関する規則には、一般特定疾病は57種類、小児慢性特定疾病は11種類となっています。いわゆる「難病」と呼ばれるもので、長期の治療を要することはいうまでもありません。一般の患者も負担しているからといって、難病による長期の負担と一般患者と同一視することは妥当ではありません。よって特定疾患保険外診療費助成は廃止すべきではありません。当局の見解をうかがって第一回目の質問とします。