2004年9月議会 議案質疑(要旨)2004年9月9日

上原秀樹 議員

議案第82号 平成16年度伊丹市一般会計補正予算(第2号)に対する質疑

1、歳入 市有地売払い収入 追加 63,000

      元「福祉の店」を解体して土地を売払うもの(573u)

      福祉の店を廃止するときの議論・・・(中村)「現在の福祉の店の経営形態、すなわちスーパー方式がだめなら、他の方式も考えられるのではないか、閉店するのではなく、この場所を引き続き拠点にして、雇用訓練の場として前向きな施策を考えるべきであります。今後の施策や対案も提出しないまま、しかも年度の途中で議会にも問わず、閉店だけを先行しようとすることは、あってはならない問題でありますが、見解を求めるものであります。」(市長)「1日に10人ほどしか来店者がないという状態の中で、障害者の方々のリハビリ、あるいは技能訓練にもならない、あるいは人との、いろいろな方々との触れ合い、交流にもならない、いわゆる障害者施策の推進について、御理解をいただけるような場になってないというようなこともあって、そういった意味もあって、このたび福祉の店としての機能を発揮することができないということから、店をしまうということを決めさせていただいた。」「ある意味ではこの店を廃止することによって、他の就労者施策をより一層推進していく、ある意味では発展的解消につながるような、そのようなこれからの展開が必要であろうと、そのように思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。」

      市長答弁での努力はどうしたのか。この場所での福祉の分野における利用方法はなかったのか。

(答弁趣旨)2002年9月30日に閉店して以降、知的障害者通所授産施設の分場、デイサービスセンターなど検討・交渉してきたが実現には至らなかった。

(再質問)努力したというがほんとにしたのか疑わしい。まず伊丹市、社会福祉協議会として障害福祉をはじめとした事業は考えなかったのか。たとえば介護予防の必要性が言われているが、パワーリハビリの機械を置いた事業も可能ではないのか。障害者雇用の厳しい実態の中で、作業所や訓練施設は十分と考えているのか。さらにはすべての社会福祉法人をはじめ事業者に声をかけたのかどうか。先ほどの答弁を聞く限り、一昨年の本会議での市長答弁に沿った努力をされていない。市長は「ある意味では発展的解消につながるような、そのようなこれからの展開が必要であろう」と答弁されたが、その実践には程遠いといわざるを得ない。

 

さつき学園・くすのき園の民間移管について

      さつき学園・くすのき園の民間移管については、先の文教福祉常任委員協議会に、移管先法人の選定及び選考経過の報告がなされた。しかし議会には廃止条例は上程されていない。廃止が決定若しくは廃止条例が上程されていないにもかかわらず、今回の補正予算では廃止と民間移管を前提とした内容となっているが、その整合性について伺いたい。

      民間移管となれば、そのことによって障害者福祉の後退があってはならない。

      これまでの議会の議論の中で、「民間移管によってサービスの向上、効果的・効率的な運営が図られるというが、何を持ってこのことがいえるのか。」「福祉施設の運営について公と民の間のコスト比較論を導入することは、福祉行政サービスになじまないのではないか。例えば職員の配置基準に上乗せしている部分はどうなるのか。」「利用者にとってなぜいま民営化なのか、サービスが低下するのではないかと言う不安がある。今以上のサービスを保障することを条件にすべきではないか。」などの指摘がされてきた。

      当局の答弁では、「第一に利用者やその保護者等への配慮を最優先に考え、より充実したサービスの提供を目指した移管条件を設定しながら作業を進めていく。」「行政がまったく感知せずに民間に任せきりにすると言うことは決してございません。そういう社会福祉法人に不断の支援、指導、監督を行い、障害者の方が尊厳を持って生活できる状態の実現に、万全の取り組みをしたい。」と。

      そこで、保護者の強い要望としての、スムーズに運営の移管が行われること、継続性の確保を保障する上での「運営準備経費補助金」であると思うが、その方法と補助金の考え方について伺いたい。

      また3月に市職員と「協同の苑」職員が引き継ぎにあたるとのことだが、「協同の苑」の職員配置をどのように想定したものなのか。今まで加配していた部分はどう想定しているのかも含めて伺いたい。

(答弁趣旨)条例手続きと補正予算、移管手続きとの整合性に関しては、今後の検討課題としたい。

  利用者の利益を最優先に尊重するために、意向を聞いて移管条件を取りまとめてきた。そのため3月1ヶ月かけて市と法人双方の職員合同で引継ぎを行う。補助金400万円は、法人1か月分の給与の2分の1。

  法人の職員配置計画は、支援費制度のガイドラインを満たす職員数を確保し、サービス低下を招くことのないようにする。

(再質問)本来議会の議決によって普通公共団体の意思は確定する。民間移管の意思が決まっていないのに、このことを前提とした補正予算ではおかしいのではないか。

  いままで「福祉の後退があってはならない」との指摘に「社会福祉法人に不断の支援、指導、監督を行い、障害者の方が尊厳を持って生活できる状態の実現に、万全の取り組みをしたい」。例えば一昨年の本会議の答弁で、「両施設の本来運営すべき支援費が約1億7000万円で、これに対する予算は約9000万円の超過負担」。これは利用者の重度化による人員の加配や職員の人件費の高騰など様々な要因によるものとされている。施設公募の際にはさつきに対する1名の加配は条件に入っているが、それだけでは9000万円にはならないが。

(答弁趣旨)9000万円は人件費の差である。

 

生活保護総務費 嘱託報酬について

      被保護世帯への就労支援事業として、嘱託職員を配置するものと聞いている。すなわち稼動年齢層に対する就労支援を行うことで、自立に対する援助を行うものと理解するところ。

      まず、全額国の費用となっているが、国のこの事業の目的、対象、方法とその内容について伺うとともに、伊丹市における嘱託職員の採用の考え方についても伺いたい。

      また、当局がこの予算案措置をする上で、伊丹市における生活保護の実態としてどのような背景があるのか。この間生活保護世帯が急増しているが、例えば5年前に比べて急増している世帯の特徴、またその内自立できている世帯の状況とその世帯の特徴、自立可能な世帯が自立できない最大の要因について伺いたい。

      さらに生活保護における就労のための制度はどれだけ活用されているのか。

      就労指導については、生活保護法第27条の「必要な指導又は指示をすることができる」という項目にに基づくものであるが、同条第2項、3項に明記されている通り「被保護者の自由を尊重し、必要の最低限度に止めなければならない」「被保護者の意に反して、指導又は指示を強制しうるものと解釈してはならない」という立場を貫くことは当然のこと。そこで配置予定の嘱託職員の職務として、生活保護申請を含む生活相談の場において行う就労指導が、生活保護申請を遠ざけることになるおそれはないのか危惧するものであるが、職務の内容についても伺いたい。

(答弁趣旨)この事業は被保護世帯の稼動年齢層で就労可能な人や、生活相談で就労に関する支援が必要な人に対して、「就労相談員」1名を配置し、就労援助を行うもの。

  伊丹市の状況は、5年前と比べて世帯153.8%、人員160.6%と急増。高齢世帯と母子世帯の増加が顕著である。

  2003年度の保護廃止は135件、稼動収入・年金の増によるものは26件。就労のための制度利用は、5年間で「生業費」4件、「技術習得被」47件、「就職支度費」4件。

  就労指導員がケースワーカーを補佐し、被保護者の意向や意慾を十分に聞き入れ、その人に沿った就労支援を行う。法第27条の趣旨を遵守する。

(再質問)今回の措置によって、一定の自立に向けた指導の効果があるかもしれない。しかし本来の就労指導は、法第9条の「保護は要保護者の年齢別、性別、健康状態とその個人又は世帯の実際の必要の相違を考慮して、有効かつ適切に行うものとする」とした原則を念頭におかなければならない。そのためには、現在ケースワーカーの受け持つ保護世帯があまりにも多い現状を踏まえ、先ほどの適切できめこまやかな指導ができるとなるようにケースワーカーの負担を軽減すること、すなわち職員を増員することではないか。

  このことは、答弁でも明らかなとおり、生業扶助があまりにも少なすぎることに現れ         ていないか。生業扶助では、就職するための技能を修得する費用6万4千円、就職支度費用   3万1千円などがある。もっと積極的に利用できるような指導も必要ではないか(職員の増員で)。