004年9月定例市議会(個人質問)

               日本共産党伊丹市議会議員  中村 孝之

 

ただ今議長より発言の許可をいただきましたので、わたくしは、日本共産党議員団を代表いたしまして、通告にもとづき質問を行いたいと思います。当局に置かれましては、誠意ある答弁を簡潔にお願いいたします。

 

先ず1点目は、部落解放労働事業団の見直しについてであります。

部落解放労働事業団は、伊丹市同和対策審議会の答申に基づき、伊丹市が中高年齢者の就労保障として、昭和50年4月に設立したものであります。

現在この事業団は、市内7ヶ所の公共施設の清掃・4カ所の施設の警備・環境クリーンセンターのボイラー業務などを行っています。

この業務に携わっている人数は30名で、今年度も121,000千円と異常な金額の委託料となっています。

先般の代表質問で、党議員団の大西泰子議員が「財政健全化で市民に多大な負担を押し付けてきたことを批判いたしました」が、市長付参事は、いかなる分野も聖域にせず見直すと答弁をされました。同和行政も聖域にせず見直すことを強く求めておきます。

 

質問の第1は、部落解放同盟伊丹支部と伊丹市との間で取り交わされた確約書についてであります。

 

この確約書の内容は、部落解放労働事業団が設立された直後、部落解放同盟

伊丹支部が部落解放労働事業団について伊丹市長と交渉し、昭和50年5月23日に確約し、昭和50年6月30日付で取り交わしていますが、どういう時期であったのかで、双方が正常な話し合いの中で取り交わされた確約書なのかどうか、極めて疑問であります。

それは、確約書が取り交わされた前の年、1974年(昭和49年)11月22日には八鹿高校事件が起こりました。これは教育の現場で、部落解放同盟による集団暴力・リンチにより、教師50余人が重軽傷を負い、教育史上前例のない残虐な事件でありました。  

当時は、日本共産党によるデマ・でっち上げとして事件がなかったかのような攻撃もされ、マスコミも一切タブー視し、日本共産党が発行する新聞「赤旗」以外は報道がされない異常な状況でありました。

また、伊丹市においても、解放同盟による確認会・糾弾会が頻繁に行われ、市長以下・市の幹部職員もこれに参加をしていました。このような状況の中で取り交わされた確約書ではなかったでしょうか。

また、本年3月議会の中でも触れましたが、この確約書の内容、即ち市職員への積極的な採用を行う、部落解放労働事業団を育成して就労の保障を行う、事業団員の給与は市職員に準じた基準を保障する等々を見ても、市民が理解できない異常な約束事ばかりであり、なおさらであります。

しかし、このような確約書をこれまで長い間市民に隠し、一切説明されてきませんでしたが、市長は市民の理解と合意を得られたとお考えでしょうか。

3月議会での私の質問に対し、市当局は、「部落問題を解決するための重要な課題、確約書の趣旨を尊重して、部落解放労働事業団の事業運営を支援していきたいと答弁され、いまだに見直していくどころか、部落解放同盟いいなりのような答弁でした。

このような確認書が兵庫県下の他都市にありますか、お伺いいたします。

また、平成3年3月29日付で部落解放同盟伊丹支部長と市長との間で取り交わした「平成3年度以降の部落解放労働事業団のあり方に関する覚書」では、部落解放労働事業団は、「平成3年度は自主運営の試行措置とし、平成4年度以降は自主運営をする」となっていたことは、ご承知のことと思います。

今年3月の本会議で市当局は、民間を視野に入れて、競争しうる経営の効率化など、自主自立に向けた今後のあり方を協議してまいりたいと、平成3年の覚書にタイムスリップしたような答弁をされましたが異常であります。なぜ覚書どおり自主運営がされなかったのか、お伺いいたします。

市長、平成3年の覚書から13年間も経過しているのに、この間、自立に向けた取り組みをしていない団体に対し、29年間も続いている確約書をいつまで守ろうとするのですか。確約書は破棄することが妥当と思いますが、併せて見解をお伺いいたします。 

 

第2は、部落解放労働事業団に対する委託料の算定基準はどうなっているのか、また、委託業務の見直しについてであります。

 

先ず平成15年度決算では、委託料として136,977,690円となっ

ていますが、内訳はどうなっているのか、お伺いします。

平成15年3月議会での当局答弁では、算定の根拠として民間企業を参考にして事業団と協議し妥当とされる委託料だと答弁されていますが、民間企業の場合の見積もりは、どうだったのか伺います。

また、これまでの答弁では、一般企業の見積もりなど照合しても、大差はないとも答弁(平成7年決算)をされてきていますのでお伺いするものであります。

次に委託業務の内容についてであります。

警備については、ひかり保育所・共同会館・母子保健センターなどとなっていますが、本当に必要でしょうか。

これまでの答弁では、必要な理由として火災・風水害、非常事態が発生した時に備えるため(2004年3月本会議)」と言われたり、「差別的な事象等が起こることも考えられるので、即座に対応できるようにするため必要(2001年9月決算委員会)と言われたり、不思議なことに理由がころころ変わっていますが、必要性がないからではないでしょうか。

また、事務は二名となっていますが、1日何時間仕事をしているのですか、これも見直すべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。   

 

第3は、事業団員の給与は、市の職員の給料に準じて出されているがこ

のような異常な税金の使い方は改めることについてであります。

確約書の中には、事業団員の給与は、市職員に準じた基準を保障するとなっていますが、何を根拠に「市職員に準じた給与を保障」しなければならないのか、お伺いします。

同和対策事業特別措置法も失効した今日、これを改めることは市民の声であります。当局の見解を併せてお伺いします。

 

第4は、2002年3月末で同和対策特別措置法が終結したにも係わらず、特別対策として続けることは差別の解消に逆行するものであり、一般対策に移行することについてであります。

 

2002年3月末で同和対策事業特別措置法が失効し、同和関係の特別対策が終結しましたが、総務省大臣官房地域改善対策室は、その理由として、2001年1月26日付けで地方自治体に示した理由の一つに、特別対策を続けていくことは、差別解消に必ずしも有効ではないとして特別対策の継続の弊害を政府としても認め、一般対策に移行するよう指導していますが当然であります。

しかし、伊丹市は、自主運営をしていない団体に対し、また、昭和50年の確約書の時点の事業団員は全て変わっている中で、漫然と単独随意契約で委託契約を結び、委託料を支払っているのが実態ではないでしょうか。

当局は、平成14年2月に同和対策協議会が出した提言が「部落解放労働事業団は、差別によって不安定な就労であった中高年齢者の就職の機会を保障するなど今日まで地域住民の自立支援に果たした役割は大きいとして評価している」ので、今後も取り組んでいくと答弁をされてきました。

しかし、国の特別対策の終結理由や、また、特別対策である個人給付事業も今年度で終了です。行政としての主体性を発揮して、一般対策に移行することこそ本当の自立支援につながるのではないでしょうか。

今必要なことは、今日の不安定な雇用情勢の中で、伊丹市独自の就労対策が強く求められていますが、併せて見解をお伺いいたします。

 

第2点目は、同和向け市営住宅についてであります

 

第1は、同和向け市営住宅の傾斜家賃(軽減策)は、平成16年度で終了しますが、今後の考え方と駐車場の使用料についてであります。

現在、同和向け市営住宅として伊丹市が管理しているのは、120戸となっています。内訳は、堀池団地80戸、緑団地20戸、中曽根団地20戸となっています。これらの市営住宅の家賃は、平成12年4月1日付で改定され、平成12年度から平成16年度まで傾斜家賃が設定され、引き上げられてきました。改良市営住宅の家賃を踏まえ、今後の家賃の設定についてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。

 

次に、駐車場の使用料の件ですが、堀池団地に25台確保されていますが、現在の駐車場使用料は、月額・1台に付き2,500円となっています。近傍地の使用料を踏まえ、どのように改定しようと考えておられるのか、併せてお伺いいたします。

 

第2は、入居については、同和事業促進協議会による推薦方式を止め、一般公募にすることについてであります。

 

これについては、本年3月の一般会計予算等審査特別委員会でも質疑いたしましたが、当局は一般公募ということも視野に入れながら調整を図っていきたいと答弁されていましたが、一般公募を早急に実施すべきでありますが、見解をお伺いします。

 

第3点目は、大阪国際空港騒音対策協議会(11市協)の名称変更等の動きについてであります

 

今年7月26日の11市協総会以降の動きに対する伊丹市のスタンスについてであります。

11市協の総会は、もともと平成16年度の運動方針を審議決定するのが主題でありました。

私も当日傍聴したわけでありますが、運動方針が決定された後、国土交通省が大阪国際空港の利用制限を検討していることに対する討議の中で、いくつかの市長から、現在の大阪国際空港騒音対策協議会の呼称、即ち、名称について、三空港時代にふさわしいネーミングを考え直すべきだと変更を求める発言が出されていました。

しかし、11市協の会長も兼ねる松下市長がこれらの発言については、今後幹事会などで検討していくと集約されました。

市長が集約された発言は、呼称変更を求める発言を容認するものなのかどうかであります。11市協の会長とはいえ伊丹市長としてのスタンスをしっかり定めておかなければなりません。

呼称変更を求めた市の市長のネライは、新聞紙上等でも報道されていますが明白であります。

それは、これまでの騒音対策では、国土交通省の今回のような騒音削減策としての大型機の発着規制方針には現在の呼称では対応できないし、地域活性化に逆行するため出された発言だと思います。

しかし、今日まで大阪国際空港が存在してきたのは、11市協の運動方針にもありますように、この協議会が昭和39年設立以来、市民の総意として、大阪国際空港の騒音・環境対策・安全対策を、国に強く求めてきたからであります。

この方向こそ、市民が強く願う静かで安全な空港であります。当局の見解を求めて、一回目の質問を終わります。