2004年6月議会一般質問

中村孝之議員

ただ今、議長より発言の許可をいただきましたので、私は、日本共産党議員団を代表いたしまして、通告にもとづき質問を行いたいと思います。当局におかれましては、誠意ある答弁を簡潔にお願いいたします。

第一番目の質問は、公益的施設等のバリアフリーの推進についてであります。

今日お年寄り・障害者を含め、安心して生活できる社会形成に向けた取り組みが、障害者・関係団体の努力で前進してきています。

2003年(平成15年)4月1日施行の「高齢者・身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の一部を改正する法律」の制定 (即ち、ハートビル法の一部改正)、2000年(平成12年)策定の国土交通省による「公営住宅ストック総合活用計画策定指針」の作成、2002年(平成14年)10月1日施行の「兵庫県福祉のまちづくり条例の一部を改正する条例」の制定などにも示されていますように、国際障害者年から23年を迎え、国・地方公共団体によるバリアーフリー化の推進向けた諸施策の展開が今日強く求められています。

 

そこで三点にしぼって質問をいたします。

その第1は、学校・園についてであります。

 学校は、地域社会の中で「子どもの教育の場」、「地域に開放された場」、「緊急時の避難場所」という三つの役割を持っていますが、何よりも安全な施設であることが前提であります。また、学校は「子どもの学びと生活の場」という点が優先される中、学校施設のバリアフリー化は急務であります。

先ほど紹介いたしました、高齢者・障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律 (ハートビル法) は、一部改正前は、学校施設のバリアフリー化についての規定がありませんでしたが、2003年(平成15年)4月1日施行の法改正では、バリアフリー化の努力義務の対象となりました。

また、昨年8月に文部科学省が設置した「学校施設のバリアー化等に関する調査研究協力者会議」の報告書の中でも、全ての人が快適に使える施設としての学校のバリアフリー化の推進を強調しています。

施設整備のポイントとして、例えば、@ 校舎・体育館などの配置について、円滑に建物までいけることが重要、学校敷地内では、段差をなくして平面移動ができるような配置、A  教室の出入り口・玄関などは、車椅子の障害となる段差はなくすこと、開閉しやすい扉の設置等々具体的に示しています。

 このように、学校施設のバリアフリー化の課題は、ハード面では車椅子の児童生徒等が自由に移動できる環境を整備することであり、その中心は、エレベーターの設置であります。私も平成12年6月議会で質問しましたが、今日大きく設置が進んでまいりました。関係者の喜びは言うまでもありません。

以上のように、今日まで教育委員会として課題を認識され、当然努力をされてきていますが、学校の三つの役割を踏まえて、更に促進を求めるものであります。

今後は、エレベーターの全校への設置をはじめ、体育館へのスロープ設置、校舎・体育館への車イス対応のトイレ設置、洋式トイレの設置などの未整備の状況を踏まえ、今後の整備計画について、教育委員会の見解をお伺いいたします。

また、「地域に開放された公共施設」、「緊急時の避難場所」という役割からも、伊丹市の「福祉のまちづくりのための都市施設整備要綱」にもとづいた整備、地域住民にも配慮した整備が必要でありますが、整備計画にあたっては、障害者・児、関係者団体などの参画の下で策定すべきであると思いますが、現状はどうなのか、併せてお伺いいたします。

 

2は、市営住宅についてであります。

 2002年(平成14年)3月策定されました、伊丹市公営住宅ストック総合活用計画によると、伊丹市が管理する市営住宅1,838戸の中で、入居者の状況を見ますと、高齢者世帯が42%、障害者世帯が20%、併せて60%を超える状況となっており、まさに社会的弱者が集中している住宅状況となっています。

また、市が管理する1838戸のうちで、エレベーターが設置されている戸数は495戸、率にして25・1%であり、このことは、高齢者・障害者が安心して暮らせる住環境の必要性からも、整備が強く求められているのではないでしょか。

 2002年(平成14年)12月議会の一般質問で、私はエレベーターの設置について質問をいたしました。当局の答弁は、財政状況の問題、入居者の共益費の関係、整備手法の関係などの問題があるが、公営住宅ストック活用計画の推進に努めていくということでありましたが、再度質問いたします。現時点での当局のお考え・今後の整備計画についてお伺いいたします。

 

次は、住宅内部と共用部分の施設のバリアフリー化についてであります。

ここ近年に建て替えの市営住宅については、「福祉のまちづくりのための施設整備要綱」にもとづき整備されてきています。

しかし、伊丹市の市営住宅の建築した年は、管理戸数1,838戸のうち、984戸、率にして53・5%は、昭和40年代以前の建築であります。

高齢者・障害者が安心して暮らせる住環境にするため、これまで浴槽・トイレの改造・床段差の改善等が図られていると思いますが、入居者の実態を踏まえた整備の推進ができているのか、課題と今後の整備計画についてお伺いいたします。

 

3は、民間分譲マンションについてであります。

 「兵庫県福祉のまちづくり条例」の一部改正が、2002年(平成14年)10月1日施行されました。その中で、21戸以上の民間分譲マンションなどの共同住宅の共用部分 (例えば、玄関のスロープ設置、階段・廊下への手すりの取り付け、床の滑り止めなど) について、バリアフリー化工事を実施する場合は、助成の対象となり、県下でもいくつかの都市が助成しています。

今、伊丹市で建設されている21戸以上のマンション数は、増えてきていると思います。

高齢化社会を迎え、伊丹市におきましてもやさしいまちづくりに向け、居住者だけでなく、外部から訪れる市民にとっても利用しやすいようにするためにも、助成制度の新設を検討すべきだと思いますが、当局の見解をお伺いいたします。  

 

第二番目の質問は、知的障害者の雇用についてであります。

 私は、これまでの本会議で何度も障害者の雇用の促進について質問してまいりました。今日の障害者の雇用情勢は深刻であり、行政として一層の促進に向けた取り組みが重要であるからであります。親の切実な願いは、働く場の確保であり、すなわち雇用問題であります。

 1997年(平成9年)、「障害者の雇用と促進等に関する法律」が改正され(平成10年7月1日施行)、法定雇用率が、常用労働者56人以上の一般民間企業では1,8%、国・地方公共団体は2,1%、教育委員会は2,0%へと引き上げが行われ、法定雇用率以上に障害者の雇用を義務付けし、同時に、国や地方公共団体に対しては、障害者の雇用を促進する施策を講じることを定めました。

また、この法律改正では、知的障害者の雇用の義務化が図られ、精神障害者については、法定雇用率の適用が見送られましたが、雇用の促進が明記されたわけであります。

知的障害者の場合、現在伊丹市内の就労状況は、一般就労の人数は、50人(中度・軽度)福祉的就労の人数は、35人(重度)、、福祉的就労に入りますが、小規模作業所での就労人数は、45名(重度)、合計で130名となっておりますが、担当部局や関係団体のご努力に対しは、敬意を表する次第であります。

そこで質問をいたします。

法律の改正から7年目を迎えていますが、伊丹市には、いまだに知的障害者が一名も雇用されていないのが現状ではないでしょうか。障害者の法定雇用率は達成されていますが、私は、伊丹市として、知的障害者の雇用についても検討をすべきではないかと思います。今日までどのように検討をされてきたのか、民間企業への雇用の向上を図る上でも大事な課題であります。当局の見解をお伺いし、一回目の質問と致します。