2004年3月議会 中村孝之議員の個人質問

ただ今、議長より発言の許可をいただきましたので、私は、日本共産党議員団を代表いたしまして、通告にもとづき質問したいと思います。当局におかれましては、誠意ある答弁を簡潔にお願いいたします。

 市長は、平成16年度施政方針の中で、市税収入が伸び悩むなどきびしい財政環境の中ではあるが、子どもたちが健やかに育ち安全・安心に暮らせるまちづくりへの取り組みなどの行政課題に対応するためと称して、これは歓迎することですが、しかし、一方では財政の健全化、即ち、事務事業の民営化や受益者負担で、市民に負担を我慢してもらう施策を推し進めようとしています。

これでは、地方自治体の本来の役割である市民のくらし福祉を守ることはできなくなると思います。

平成16年度の同和関連予算をみると、平成143月末をもって特別措置法が終了した今日でも、ひかり保育園を除いて459,118千円と多額になっています。

今回の同和行政に係わる私の二点の質問は、これまで党議員団は度々質問をし、改めるよう求めてきた内容であります。税金の使い方が自治体の主人公である市民から問われている中で、行政は説明責任を果たさすことができるのでしょうか。きびしい財政状況の中、この問題を聖域扱いにしてはなりません。そこで質問いたします。

第一番目の質問は、部落解放労働事業団への高すぎる委託料の適正化について

第1は、特別対策が終了した今日、同和対策事業の一環としての位置付けをしてはならないということです。

部落解放労働事業団は、伊丹市が支援をして、昭和50年4月に設立され、以来今日まで伊丹市は、差別を受けている人・中高年齢者の経済的基盤、就労の保障として、同和対策事業の一環として業務を委託してきました。

また、伊丹市は、部落解放労働事業団は、地区の方々の自立支援に大きな役割を果たしてきたと評価されています。

ご存知のように、2002年(平成14年)3月末で同和対策特別措置法は終了しましたので、当然特別対策としての事業は終了すべきであります。

これまで同和対策事業の一環として実施されていた、市税・保育料などの個人給付事業についても、これまで伊丹市は、歴史的社会的理由により生活環境等の安定向上が阻害されている地域については、経済力の培養及び住民の生活の安定を図るため、特別措置を講じるとして減免措置をしてきましたが、平成16年度で終了することとなりました。

また、学校給食の物資契約も、29年間にわたり同和業者と単独随意契約が続いていましたが、脇本教育長は、同和対策事業の一環という位置付けを止め、平成15年度から契約方法を一部改めました。

このような中で伊丹市が、部落解放労働事業団への委託料を、なお従前どおり、同和対策事業の一環として位置付けすることは、先に触れました個人給付事業の廃止などの措置とも矛盾する施策であり、逆に地区の人たちの自立を阻害するものと思います。必要な施策・事業については、一般対策に移行すべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。

 

2点目は、委託料の大部分を占める人件費の積算根拠について

質問の内容は、昭和50年6月30日付けで、部落解放同盟伊丹支部と伊丹市長との間で取り交わされた確約書についてはであります。

平成16年度の委託料は、121,306千円となっていますが、大部分は人件費となっています。単純に計算すれば、1人あたり約400万円となり、主に清掃業務の委託となっていますが、この金額は余りにも高いと言わざるを得ません。なぜこんなに高くなるのか、疑問を持つのは私だけではないと思います。

昭和50年3月3日、今から29年前、伊丹市同和対策審議会の答申に基づき、人件費等の扱いに関し、伊丹市が、部落解放同盟伊丹支部と交わした確約書がありますが、この確約書が現在も有効なのか、効力はもうないのかについて先ずお伺いいたします。

効力があるとすれば、確約書では事業団員への給与として、「市職員に準じた基準」を保障するとなっており、これが委託料が高すぎる根拠となっています。だとすれば、この確約書を直ちに破棄すれば、委託料の適正化へ大きく前進し、同時にきびしい財政状況の中、市民の理解を得ることにも通じると思います。 

当局は、今日の時点でこの確約書に対し、どう対処されようとしているのか、併せて見解をお伺いいたします。

 

3点目は、委託業務の内容と従事している人数ついて

平成16年度の予算案では、委託料として、121,306千円が計上されていますが、委託業務内容と就労人数について、今年度はどうなるのかであります。また、これまでの議会審議の中で、疑問が出されていた共同会館などの警備業務は必要がないと思いますが、お伺いいたします。

第二番目の質問は、解放児童館事業の廃止について

 伊丹市が、昭和40(1965)「国の同和対策審議会答申」以降行ってきた同和対策事業として、現在残っている事業の一つが、この解放児童館事業であります。

解放児童館は、設置条例によると、目的は「部落解放をめざす青少年の育成を図るため」となっており、昭和49年に開設されています。

当局は、これまでの議会答弁では、「差別に立ち向かう力強い子供たちを育てたいという、強い願いを受けて設立されたものであり、今日まで部落差別を始めとする、様々な差別問題の解決をめざし、子供の育成に取り組んできた」と述べられ、解放児童館事業の廃止を求める声に同意しませんでした。

また解放児童館では、部落差別をはじめとする一切の差別に対し、鋭い人権感覚を育成する」として解放学級をおこなっています。

これは、子どもを差別する子と、差別される子に分断するものであり、地区の子どもたちには、部落民としての自覚を求め、地区外の子どもからは、差別意識の払拭を図るとしています。

しかし、このような解放教育は、子どもたちの間に溝をつくり、連帯・友情を育てるのを妨げています。

現在ここには、小学生が23人、その内訳は、地区内8人、地区外が15人、中学生は地区内が3人、合計26人が通っています。

解放教育は、部落解放同盟の理論・運動行為であり止めるべきであります。 人権教育という名で教師を派遣することも止めるべきです。

平成16年度の予算案をみますと、解放児童館費は、59,997千円と多額な予算になっており、職員数についても、正規職員が6人、臨時職員を含め9人体制となっているなど、他の職場と比較すると異常な配置です。

平成14年3月末で同和対策特別措置法も終了したこと、また今日、解放児童館の設置目的も終了した状況の中で、解放児童館事業は廃止し、本来の児童館機能を有する事業に改めるべきだと思いますが、当局の見解を求めます。

また、兵庫県下・阪神間各市で解放学級を実施している自治体があるのかどうか、併せてお伺いし第一回目の質問を終わります。