2003.9月議会 本会議意見書(案)討論

日本共産党伊丹議員団 上原秀樹

 

 ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党議員団を代表して、上程となりました意見書案第11号から第14号まで、一括して賛成の立場から意見を述べます。

 はじめに意見書案第11号「保育所運営費の一般財源化に関する意見書()」についてであります。

 政府は地方財政における三位一体の改革を、地方への税源移譲とも絡めながら、国庫補助・負担金を今後3年間で4兆円程度廃止・縮減しようとしています。しかしその約86%は法令で国の支出が義務付けられた国庫負担金であり、そのほとんどは福祉・教育にかかわるものです。政府は「補助負担制度」をなくしても自治体の仕事として継続しなければならないものは税源移譲するとしていますが、それも「原則は8割分の移譲」であり、「義務的なものは10割。ただし徹底的な効率化をした上で」という条件がついています。

 この一環として行われようとしている保育所運営費の一般財源化は、少子化対策の重要な施策のひとつであり、女性の働く権利と子どもの発達権を保障する保育所運営において、国の責任を放棄することにつながるものであります。

 よって、保育所運営費の一般財源化をしないことを求める本意見書案は妥当であります。

 

次に意見書案第12号「税制調査会の答申に関する意見書()」についてであります。

政府税制調査会の中間答申は、消費税の「二桁税率化」を明記しましたが、いま政府・財界から消費税率を二桁に引き上げる大合唱が始まっています。しかし消費税は、所得の少ない人に重くのしかかる逆累進性を本質とする不公平税制であり、中小零細業者には営業破壊税として、また国民の消費を奪う景気破壊税としての性格を持っています。しかも、もともと「社会保障の財源として」という口実でしたが、消費税導入から15年間の税収累計は136兆円に上る一方、同時期の法人三税の税収は累計で131兆円も減収している通り、「大企業の税負担のいっそうの軽減のため」の税金であったことが明らかであります。

長い不況の中で国民生活も日本経済も疲弊しきっているもとで、消費税増税や給与所得控除、公的年金控除などの見直しによる増税計画を持ち出してくることは、よりいっそう国民の消費する力を奪い、景気回復に逆行するものとして言語道断と言わなければなりません。

よって、本意見書案がこれら税制改正を慎重に検討することを求めており、妥当と考えるものであります。

 

 次に意見書案第13号「年金制度に関する意見書()」であります。

 政府の「国民生活に関する世論調査」でも、「生活の不安」を訴える人は67%と、史上空前となっています。このことは、小泉内閣の2年半、「構造改革」の名で、国民負担の押し付け、大企業のリストラ応援、中小企業潰しが横行し、国民生活のあらゆる分野で荒廃と破壊が進行したことによるものであります。

 中でも年金に関しては、年金法の改悪で、サラリーマン夫婦が生涯に受け取る年金を1千万以上も減額し、現に受け取っている高齢者の場合にも数百万円も減額、さらに支給年齢を65歳に引き上げたことは、将来不安をいっそう募らせることとなりました。

そしてさらに政府は、保険料を段階的に引き上げて固定化し、そのときの社会情勢によって自動的に年金を減らす「保険料固定方式」を計画しており、この制度導入は、まさに高齢者の生存権を事実上否定することにつながる大改悪計画であります。

いまこそこれら無法な改悪を元に戻し、将来に希望の持てる公的年金制度にしなければなりません。そのため、一つには、公的年金の土台である基礎年金への国庫負担を直ちに三分の一から二分の一に引き上げること。二つには、年金積立金の株式投機で3兆円を超える赤字を出していますが、このような積立金の株市場での運用はやめるとともに、世界に例のない年金積立金のため込み方式を改めること。三つには、政府の年金見通しが、「少子化」の進行を避けることができない不動の前提に立っていますが、子どもを安心して生み、育てられる環境をつくることを最優先にする、「少子化」対策に本腰を入れて取り組むことで、年金制度の展望も開かれるものであります。

よって、本意見書案が、基礎年金の国庫負担割合を三分の一から二分の一に引き上げることを求め、支給額の引き下げ中止と保険料の引き下げを求めており、妥当とするものです。

 

次に意見書案第14号「イラクへの自衛隊派兵に関する意見書()」であります。

小泉内閣は、イラクへの自衛隊派兵と資金拠出を急いでいます。これはイラク派兵法成立当初、政府は年内の自衛隊派兵見送りを決めていたのを、アーミテージ米国務副長官の一声で急変したものであります。しかし米大統領の国連総会でのイラク派兵と資金提供の呼びかけには各国の反応は冷たく、安保理決議採択の見通しも立っていません。これは、国際社会の圧倒的な反対を無視して戦争をはじめながら、占領の主導権は握ったままで「軍隊と金を出せ」と言っても各国が応じないのは当然のことです。

この中で日本がブッシュ政権のいいなりに、派兵もする、金も出すというのはまさに異常な事態であります。

重要なのは、軍事占領への派兵や資金拠出は、占領を長引かせ、イラク国民のいっそうの怒りと反発をさらに増やすこととなり、泥沼化しつつある軍事占領を固定化することになっても、解決を進めることにはならないということです。

また自衛隊派兵は、自衛隊員の生命を危険にさらす点で重大です。現地では米軍が連日、襲撃され死傷者を出しています。米軍の協力者と見られただけで狙われ、派兵した諸国も撤退の検討をはじめ、国連の要員さえ一時撤退を検討せざるを得なくなっています。

このような中で、イラクが戦争の泥沼から抜け出し復興を軌道に乗せるには、国連主導に切り替え、米軍は撤退し、主権をイラク国民に戻すことが必要です。

よって本意見書案が、国に対し、イラク派兵に関して慎重に対応することを求めており、妥当とするものであります。

 

以上、議員各位のご賛同をお願いしまして、意見書案第11号から14号まで、賛成の立場からの意見とします。