2002年6月議会 一般質問         中村孝之議員

  1、障害者施策における措置制度の廃止、利用契約制度への変更に関わる諸問題について
 1)制度の対象者の問題について
 2)ケアマネジメントの位置付けについて
 3)支援費支給の「両」「機関」等について
 4)基盤整備について
 5)現行のサービス水準は最低継続すべき
 6)利用者負担の問題について

2、高齢者、障害者対象のごみの戸別収集について

 第一番目の質問は、障害者施策における措置制度が廃止され、利用契約制度に変更される点についてであります。

 2000年(平成12年)5月「社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律」が、日本共産党以外の政党の賛成で、成立いたしました。この法律改正の目的は、今日まで福祉の行政責任を明確にし、全国一定水準のサービスを提供するうえで、重要な役割を果たしてきた措置制度を廃止し、利用契約制度に変更するものであります。

 また、この法律は、サービス事業者に営利を目的とする民間企業等の参入も認めるなど、これまでの社会福祉のあり方を根本的に変質させ、社会福祉事業における公的責任を大きく後退させるものであると言わざるをえません。法改正から2年を経過し、担当部局におかれましては、制度移行の準備をされていることと思います。2003年(平成15年)4月から実施となりますが、私は、すべての障害者(児)が、住み慣れた地域で、安心して生活が送れるよう、問題点について、当局の見解をお伺いするものであります。

 質問の第1は、この制度の対象者の問題であります。

 支援費制度への移行にともなう制度の対象者は、措置費に代わる支援費の支給の要否で決定されることとなっていますが、その要否は、厚生労働省令で定める「勘案事項」に基づき決定することとなっていますが、この内容はどうなっているのか、実態にあったものなのかどうか、見解をお伺いいたします。

 質問の第2は、必要なケアマネジメントが保障されるのかであります。

 支援費制度では、公的ケアマネジメント制度が、全く位置付けされておらず、また、ケアプランの作成も義務づけられていません。厚生労働省は、ケアプランの作成を義務づける必要はないとしていますが、障害者本人にとって、どのようなサービスが必要なのか、その判断に市町村が関与せず、あくまで本人の選択・契約にゆだねられることとなり、これでは公的責任の放棄にほかならないと思います。

 先日の本会議で、市の窓口でコーディネートしていくと答弁がありましたが、ケアマネジメントを公的システムとして位置付けるべきだと思います。見解をお伺いいたします。

 質問の第3は、支援費支給の「量」と「期間」についてであります。

 支援費には、ホームヘルプサービス・デイサービス・ショトスティサービス・グループホームに適用される「居宅生活支援費」と更生施設・授産施設・通勤寮対象の「施設訓練等支援費」があり、「支給量」・「支給期間」・「障害程度区分」の判定は、市町村の事務となりました。支援費は、「現行の水準を後退させない」ことを基本に、「厚生労働大臣が定める基準を下回らない範囲で、市町村長が定める基準により算定する」となっていますが、どの程度の額になるのか、また、判定のためのチェック項目はどのようになっているのか、判定方法や区分、支給期間が終了した時の対応について、お伺いいたします。介護保険導入時、認定のためのチェック項目は85項目ありましたが、その判定内容に全国で多くの異論が出たことはご存知のとおりであります。

 質問の第4は、基盤整備についてであります。

 介護保険でも大きな問題となりましたが、選択できるだけのサービスが整備されているのかどうか、これは、利用契約制度の根幹の問題であります。また、現在、施設への入所待ちの障害者の実態はどうなっているのか、また、平成10年3月に策定された伊丹市障害者計画では、数値目標の設定もされていませんが、今後の対応についてお伺いいたします。 来年度から、利用契約制度に変更されるわけでありますが、予定される対象者数は、居宅・施設それぞれ何人ぐらいなのか、併せてお伺いいたします。

 質問の第5は、現行のサービス水準の確保についてであります。

 改正された法律では、障害者の「選択の自由」、「事業者との対等な関係」が強調されていますが、所得の少ない障害者や、いわゆる採算の合わない重度・重複障害者にとっては、選択どころか「逆選択」され、サービスを除外されることが心配されます。 改正法では、市町村の役割として、障害者から求めがあったときは、サービス利用のあっせん・調整、事業者に対する利用の要請を行うこととなっており、介護保険にはない役割が明確化されている点は重要です。しかし、施設・事業者は、市町村の要請に対し、「出来る限り協力」しなければならないと義務規定ではなく、障害者が心配されるところであり、最低、現行のサービス水準を継続すべきだと思いますが、当局の見解をお伺いいたします。 

 質問の第6は、利用者負担の問題です。

 厚生労働省は、「利用者本人または扶養義務者の負担能力(応能負担)に応じて利用料を徴収するので、大幅な負担増にはならない」と説明していますが、介護保険における低所得者の高齢者が、保険料と利用料の二重負担に苦しんでいますが、このような問題が支援費制度にも横滑りしてくるのではないのか、障害者の不安となっており、現行を上回ることがないようにすべきだと思いますが、当局の見解をお伺いいたします。

 

 第二番目の質問は、高齢者・障害者を対象とした、ゴミの戸別収集の実施についてであります。

 今日、高齢化は急速に進んでおり、伊丹市でも、平成14年4月1日現在14.3%で、前年度比0.7%の増となっています。このような中、今生きがいある暮らし推進の上での対策が、各分野にわたって策定されています。

 伊丹市の第4次総合計画、基本目標1・生活者の視点でつくる住みやすいまちの中の「安心感と生きがいのある高齢者福祉の推進」、「地域でともに暮らせる障害者福祉の推進」でも指摘しております「安心して生活のできる環境づくり」、「社会に存在するバリア(障壁)を除去し、地域でともに暮らせる共生社会の実現を目指す」と課題が整理されています。また、市長は、今年3月の施政方針の中でも、「高齢者の生きがいの創造と安心して生活ができる環境づくりのため」の施策展開を強調されています。

 この問題について、私は、平成11年12月議会での初質問以降、3回にわたって取り上げてまいりました。残念ながら、まだ実施の段階に至っていませんが、平成13年度からは、大型ゴミの排出など、福祉部門での対応が困難なケースについては、クリーンセンターの職員が対応されていますことについては、感謝するところであります。

 これまでの当局答弁は、「福祉部門と十分連携を図り、先進都市の実態等の調査研究をしていきたい」とされてきていますが、高齢者・障害者の生活環境、すなわち、自力でのゴミ出しが困難な方については、最低、戸別収集を実施に移すことが、今自治体に強く求められているのではないでしょうか。

 今日、全国での実施状況は拡大しており、対象者は、一人暮らしの高齢者や障害者で、ゴミをステーションまで運ぶのが困難で、近隣住民の協力が得られない人、また、年齢は、65歳以上が共通しています。

 兵庫県下でも、姫路市をトップに神戸市、さらに、今年からは西宮市、小野市が実施に踏み出しています。特に小野市では、お年寄りや障害者の安否確認も兼ねて、収集する点が、他都市と異なっています。

 これからは、福祉部門との連携を密にしてシステム化することが大事だと思いますが如何でしょうか。また、本市では、一人暮らしの高齢者や障害者の実態をどのように掌握されているのか。また、これまでの答弁を踏まえ、どのように実施されようとしているのか、併せてお伺いし、一回目の質問を終わります。