2002年3月定例市議会(個人質問)
日本共産党伊丹市議会議員 中村 孝之
ただ今、議長より発言の許可をいただきましたので、私は日本共産党市会議員団を代表いたしまして、通告にもとづき、市長が提案されている議案や、行政事務一般について質問を行いたいと思います。当局におかれましては、誠意ある答弁を簡潔にお願いいたします。
質問の第一は、児童くらぶについてであります。今日まで入所希望者は、全員入所させたり、障害者については、6年生まで入所できるよう措置されるなど、児童くらぶに対する担当部局の努力には、敬意を表しておきたいと思います。この問題については、これまで何回か質問し、いくつかの課題がありますが、数点お伺いいたします。
まず第1は、育成料の値上げについてであります。
今回提案されています議案第55号は、育成料について現行の4000円を5000円に引き上げようとするものでありますが、今日の長引く不況でくらしが大変な中で、さらに負担を押し付けることは、いま社会問題となっている少子化対策にも逆行するものであります。
この事業は、1998年4月に法制化されましたが、児童福祉法および児童福祉法施行令で規定された事業であり、市町村には、「利用に関し相談に応じ、及び助言を行い、並びに地域の実情に応じた放課後児童健全育成事業を行う」と役割も位置付けされました。
また、この実施要綱では、保護者負担について、「本事業を実施するために、必要な標準的な経費の一部を保護者から徴収することができる」とありますが、徴収を義務づけているわけではありません。国は、こうしたことについては、実施主体が、地域の実情に応じて判断することとしています。
阪神間7市の状況を見てみますと、尼崎市、お隣の宝塚市、川西市、芦屋市の4市については、現在育成料が無料となっており、有料となっているのは、西宮市の6800円、三田市の4000円、伊丹市であります。阪神間の状況からみても、今回の伊丹市の提案は、突出しているのではないかと思いますが、ご見解をお伺いいたします。
質問の第2は、事業内容の充実についてであります。
第1点目は、開所時間の変更についてであります。伊丹市立児童くらぶ条例施行規則第4条第2号では、春季・夏季・冬季の休業日は、午前8時45分から午後5時までとなっていますが、始まりの時間を午前8時30分に変更し、平素の学校生活のリズムと同じようにしてほしいということであります。
また、終わりの時間についても、現在午後5時までとなっていますが、働く親の実態を考慮し、希望者については、午後6時まで延長すべきではないかと思いますが、見解をお伺いいたします。。
第2点目は、指導員研修についてであります。
1998年4月に出された旧厚生省の課長通知では、指導員の仕事、活動内容について示されていますが、指導員の仕事に高い専門的な資質を求めるものとなっています。また、この法律に基づく実施要綱では、指導員に対する研修に努めるよう明記され、国の補助金も出ていますが、現状はどうなのかお伺いいたします。
第3点目は、校外学習の復活についてであります。
児童福祉法ではこの事業について、「適切な遊び及び生活の場を与えてその健全な育成を図る」と規定され、また、学童保育の「活動内容」として、「放課後児童の健康管理、安全確保、情緒の安定」、「遊びの活動への意欲と態度の形成」など6点示しております。
そこで質問ですが、平成12年度までは市内・市外で行われていた校外学習について、子ども達が楽しみにしていたのを平成13年度から縮小したり、中止された事業もあるようですが、何故なのか、ぜひ復活してほしいと思いますが、ご見解をお伺いいたします。
質問の第二は、同和行政・同和教育の終結についてであります。
先程の上原議員の代表質問に対する市長の答弁は、今日の流れに逆行するもので、きわめて残念であります。市長が政治信条とされている「市民が主役の市政」に相反するものと言えるのではないでしょうか。わたしどもは、同和行政・同和教育の終結に向けて、今後さらに取り組む決意です。多くの解決すべき問題がありますが、時間の関係で数点に絞って質問したいと思います。
第1点目の質問は、解放児童館事業の廃止についてであります。
解放児童館は、昭和49年に設置され、解放学級、今日では人権教育振興事業と変わっていますが、それを主な事業としてきました。
その目的として、当局の答弁は、「同和地区の子供たちが、みずから差別の不当性に目覚め、これに毅然として立ち向かい、一人の人間として主体的に歩むよう、行政として最大限の支援をしていくのは当然の責務だ」としていましたが、今日の状況は、当時すなわち28年前と比べ、大きく変わってきていることを認める答弁を最近されていますが、それは当然のことです。
しかし、この現状の変化に反して、解放学級をさらに継続するとされています。その根拠とされている主な内容は、差別意識や差別発言、差別落書きが厳しく存在するからだとしています。差別意識をなくすとして、同和教育を今以上に拡大しようとしていますが、先程の上原議員の代表質問でも申し上げましたが、「人の意識を変えるのは、行政の仕事ではない」ということです。これらがなくなるまで、解放学級事業を実施するということですが、これでは、終局を目的とした事業ではなく、継続させるのが目的の事業と言わざるを得ません。
これでは、今日までの解放児童館事業を継続する根拠にはならず、これは廃止すべきであります。
また、この事業を継続することは、子供たちを差別される子と差別をされない子に分離分断し、部落の子供達には部落民としての自覚を求め、部落外の子供達から差別意識の払拭を図るとしていますが、このような教育は、問題の真の解決に逆行するものであり、止めるべきであります。
また、事業費をみると、提案されている平成14年度一般会計予算案では、解放児童館費は、人件費を含め、前年度比315万円増の81・127千円となっています。今、解放学級に通う子供は、小・中併せて8人、地区外を含めて18人、これにたずさわる職員数は8人となっており、人事配置上も異常な状態であります。
市民が見て、もう必要性がないと思われる事業に、これだけ多額の予算を投入していいのでしょうか。子ども8人を前提にしますと、1人当たりの支援額は、約1000万円の経費となります。
市財政の厳しい中で、また、受益者負担と称して今回値上げが提案されている負担金などの増分の合計は、56700千円でありますが、これをはるかに越える金額であります。この事業はぜひ廃止し、市民のくらしを守るために使うべきでありますが、当局の見解を求めます。
第2点目は、同和関連貸付金の返済状況であります。
先ず、第1は住宅関連資金の貸付金についてであります。
この事業は、地域改善対策事業の一環として実施され、平成8年度末で終了したものであります。この貸付金の中には、宅地取得資金、住宅建設資金、住宅回収資金の3つの貸付金がありますが、納期を過ぎてなお今日までの滞納は、14件・金額にして8802千円となっていますが、今日までの取り組みと、今後回収についてどう考えられているのかお伺いいたします。
第2は、生活資金貸付金についてであります。
この事業も昭和61年度末をもって終了したものであります。貸付総額は、73世帯・56・250千円となっていますが、今日、未償還者は、11人・滞納額は6946千円となっていますが、住宅関連資金の貸付金と同様、今日までの取り組みと、滞納克服について今後の対応をお伺いいたします。
第3点目は、同和住宅の募集方法についてであります。
この市営住宅、120戸の募集・入居は、今日まで同和事業促進協議会の推薦に基づき入居者が決定されてきています。市民の税金で建設された住宅の募集・入居を、現状のような形で放置することが認められるでしょうか。特別扱いは止め、一般住宅と同じよう、ぜひ公募にすべきだと思いますが、見解をお伺いいたします。
第4点目は、同和事業促進協議会への補助金についてであります。
この協議会会則は、1975年(昭和50年)から施行され運営されてきていますが、これまで、この団体に対する補助金の交付を厳しく批判し、廃止を求めたところです。
しかし、平成14年度の予算案では、昨年比 179千円増の7・034千円の補助金交付となっております。
この協議会の目的は、同和問題の解決を促進し、地区住民の解放意欲を養い、生業安定および社会的、文化的生活の向上ならびに地区環境の改善となっています。
しかし、今日までの市長答弁では、地区環境の改善等ハード面は終了したことを言明されている点からも、この団体の目的でもある地区環境の改善は解決しており、補助金交付の根拠はなくなっています。
もちろん、この団体が独自の取り組みをしていくのは、別問題であります。
しかし、これまでの当局の議会答弁では、補助金交付の正当性として上げられているのは、地区住民の解放意欲を養うための調査・研究や、地区住民のいろいろな相談にのっている、同和対策事業を進めるうえで、例えば、その地域に住んでおられるのか、行政としてわからない部分がある、これが一番重要な役割だ、また、行政が同和事業を進めていく上で協議会は行政を補完している、補助金は専任事務局1人の人件費・・・と答弁されてきました。
これらの内容は、専任事務局員をおいて、その人件費を伊丹市が補助しなければならない必要性があるのかどうかです。今日まで、行政と運動団体が対応してきたのではないのか。これからも、この団体にさらに補助金を交付することは、市民の理解を得ることは到底できないと思います。また、市財政が厳しい中、許せるものではないと思います。
また、これまで交付してこられた補助金の金額の算定根拠と、協議会の所在地はどこなのか、事務局員はどこで仕事しているのか併せてお伺いし、見解を求めるものです。