2002年3月定例会
個人質問
かしば
優美議員
ただいま議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団代表して質問を行います。当局におかれては誠意ある答弁をお願いします。
まずはじめに幼稚園教育についてうかがいます。
現在市内には、17園の公立幼稚園が各小学校区ごとに一園づつ設置され、一方私立幼稚園は9園設置されていることは承知の通りであります。そして、伊丹市では、2001年(平成13年)7月に出された第4次幼稚園教育協議会の答申にもとづいて、幼稚園教育が実施されようとしています。
さて今回保育料・入園料の改定が提案されています。保育料については4歳児5歳児とも現行8,000円を9,000円に、入園料について4歳児は現行8,000円を9,000円に、5歳児は現行6,00
0円を2002年度のみ7,500円との経過措置をふまえて、03年以降9,000円にそれぞれ値上げを行おうとするものです。
保育料改定についての考え方について当局は、平成5年度の2年保育導入時より、伊丹市使用料手数料等審議会の答申に基づき、@受益者負担の原則A私立幼稚園との関係B近隣他都市の状況との関連を柱とするとしています。ここでそれぞれについて、今回示されている改定案の妥当性について検証を行いたいと思います。
第1に受益者負担の原則についてであります。この問題では、さきほどの答申にある「保育料・入園料を決定するに当たっては、その保護者負担率を20%程度に維持していくことが適当である。」との内容を根拠に今回値上げするとしています。しかし同答申が出された平成4年と比べて10年後の今日経済状況が劇的に悪化しており、機械的に保護者負担率を20%程度に設定することは適当ではありません。なぜなら一つには経済状況の悪化の反映として、保育料・入園料減額免除対象者および額が増加をした分を減額免除対象にならない人が負担するという結果をもたらすからです。見解をうかがっておきます。
第2に私立幼稚園との関係について述べたいとおもいます。
私立幼稚園と公立幼稚園の保育料等を1997年(平成9年)と2002年(平成14年)で比較すると、私立幼稚園は平均で8.3%の伸び、公立は12.5%の伸びとなっており、今回の引き上げ幅がいかに
大きいかを物語っています。
一方私立幼稚園と公立幼稚園の保育料等の格差は、1997年(平成9年)から2002年(平成14年)までの6年間を見るとほとんど変わっていません。すなわちその格差は、金額で15万円から16万円の間で推移し、公立に対する私立の保育料等の倍率も2.3倍から2.5倍の間で推移しています。今回少子化対策の一環として、私立幼稚園就園奨励費補助金について市単独補助を満3歳児まで拡充する提案を評価しますが、公私間の格差を是正するためには、公立の保育料等の引き上げではなく、いっそうの就園奨励費補助の充実こそが必要ではないでしょうか。見解をうかがっておきます。
第3に、近隣他都市の状況との関連です。保育料は4歳児・5歳児とも今回伊丹市が9,000円に値上げすれば、神戸市を除いて阪神間では最高の保育料になります。また5歳児の入園料をみると、現行尼崎が10,000円、西宮、宝塚、川西が5,000円、芦屋、三田が6,000円、神戸が6,100円であり、伊丹市の改定案が異常に高いものになります。したがって今回の提案が近隣他都市の状況を考慮したとはいえない内容ですが、見解をうかがっておきます。
次に4歳児の就園待機問題についてうかがいます。
2002年度(平成14年度)市立幼稚園4歳児の募集結果を聞いてみますと、昨年の10月9日現在募集定員750名に対して受付数が820人、抽選等の結果仮入園できたのが713人で待機者の実人員は80人となっています。
市の公立幼稚園は平成5年からの2年保育スタ−ト時に、4歳児の受入れ総数を700人とし、9年度からは複数の園区をまとめたブロック制園区の設定、12年度には、受入れ総数を735人に、来年度からは4歳児の学級編成を30人学級とする中で定員を750人にするなど、様々な是正措置をとってきました。しかし先に述べたように、2002年度募集の結果80人もの待機者があり、第4次幼稚園教育協議会が指摘しているように、「いまだに多くの幼児が就園待機を余儀なくされる状況」となっています。以上の点をふまえて以下数点お伺いします。
第1に、国においては、平成3年3月に「今後10年間で4歳児を含めて入園を希望するすべての幼児を就園させること」を方針とした「幼稚園教育振興計画要項」を示しました。しかし計画期間が過ぎたにもかかわらず、4歳児の就園待機が解消されていないことについてどう受けとめているのか見解を求めます。
第2に、2002年度は募集定員を735人から750人に広げたにもかかわらず、その効果が表れていません。待機児童が桜台、池尻、荻野幼稚園など北部地域に集中しているのは、4歳児について新年度から学級規模を35人から30人に改善したことで、従前から2クラスあった幼稚園の定員が逆に減少したからです。同時に私立幼稚園の定員が少ないことなども原因です。各幼稚園の教室を増設してクラス数を増やしていくことがどうしても必要だと考えますが、見解を求めておきます。
第3に、今日の現状を直視し、公立の定員数設定そのものの見直しをふくめ、希望者全員が入園できる立場に立つことが求められていますが、改めて見解を問うものです。
次に3歳児保育の見通しについてうかがいます。
3歳児保育について、第4次幼稚園教育協議会の答申は「現状においては、3歳児保育は私立幼稚園の大きな特色と位置付けることができるが、今後就園希望者の動向を見極めつつ、公立幼稚園においても、私立幼稚園等の3歳児保育の教育実践をもとに、調査・研究を重ねなければならないだろう。」としています。「幼稚園教育に関するアンケ−ト調査」結果では、3歳児保育について「経費を考えない場合の就園希望者」は50.2%を占めるなど、各種条件整備によってはニ−ズが高いことを表しています。今後の考え方をうかがっておきます。
次に同和問題についてうかがいます。
伊丹市における今後の同和行政のあり方についての(提言)に対しては、先日の代表質問で党議員団の上原議員がする全体的な観点から質問をおこないましたので、私は個別的な重要課題である「個人給付的事業の見直しについて」と「共同会館のあり方について」質問いたします。
まず第1に、個人給付的事業の見直しの問題ですが、提言では「それぞれの個人給付的事業における制度の意義や目的等と現状を充分に比較検討し、その目的を概ね達成したものについては廃止するなど、適切な見直しを行うべきである。」としています。個々の事業について、教育奨励金貸与は今年度末で廃止、市営住宅家賃減免は経過措置をふまえ2004年度(平成16年)に廃止するとなっていますが、現行で実施されている「個人給付的事業の廃止をふくむ見直し」との提言に対し、当局はどう対処されるのか。個人給付的事業──すなわち医療助成制度や、市民税、固定資産税、保育所保育料各減免制度、勤労者住宅利子補給制度についての見解をうかがいます。
次に社会福祉事業法に違反し、「共同会館内に部落解放同盟の事務所が存在する不正常な実態をただちに改めるよう重ねて求めるものです。
私はこの問題を昨年9月議会本会議で取上げたのですが、当局は部落解放同盟伊丹市支部に事務所として施設の一部を使用させている理由として、「本市が同和行政を推進していくにあたり、同支部がこれと同様の目的に取り組んでいること」などを列挙して「何ら問題ない」と答弁しています。しかし社会福祉事業法で定義されている第2種社会福祉事業としての隣保館事業(共同会館事業)とは、「隣保館の施設を設け、その近隣地域における福祉に欠けた住民を対象として……当該住民の生活の改善及び向上を図るための各種の事業を行うもの」です。本来の社会福祉事業法の趣旨とはまったく異なった運動団体が共同会館を事務所して使用することは明確な法律違反であります。改めて見解を問うもの
です。
また同9月議会で当局は、「共同会館は……地域内外の交流をさらに現在深めており……中立公正、市民の方が自由に使える、ともに使っていく……施設に成長しているわけです。」と答弁しています。しかし本当にそうなっているのか。共同会館の正面の壁には「部落解放をめざす基本法を制定させよう」「狭山事件の再審開始を要求しよう」の特大のスロ−ガンが張り出してあります。これはご承知の通り現在部落解放同盟が組織をあげて取り組んでいる運動そのものです。共同会館の設置・運営責任者である伊丹市が、特定の団体の運動に加担する、中立公正どころか一体化以外のなにものでもありません。同盟伊丹支部に会館の一部を使用させている事とともに、「目的が同じだから」で済まされない、行政の主体性にかかわる深刻な問題であり、これらのスロ−ガンはただちに撤去すべきであります。見解をうかがって第1回目の質問とします。