2001.6月議会 個人質問

日本共産党伊丹市議会議員  上 原 秀 樹

 

1、公共工事の入札・契約制度改善について

 1)「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」の内容

  昨年の第150国会で「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」が成立し、今年の4月1日に施行されました。この法律の施行に伴って、国、特殊法人、地方公共団体を通じた発注者全体の入札・契約の統一した基準が作られることになりました。その内容は、

@  入札・契約の過程、内容の透明性の確保

A     入札・契約参加者の公正な競争の促進

B     不正行為の排除の徹底

C     公共工事の適正な施工の確保

D     公共工事の発注見通しの公表

E     一括下請負の全面禁止

F     談合の疑いがある場合の公正取引委員会への通知

 などが主なものであります。

 

2)入札・契約制度の二つの課題

  現在まで問題となっている入札・契約制度については、現在大きく行って二つの課題があります。

@     今回の法律制定の発端となったのが、中尾元建設大臣の受託収賄罪事件や、公共工事の談合事件が地方自治体で多発していることなどでありますが、これらのことから、公共工事の不透明性に対する怒りの声にどう応えるか、公共工事を食い物にする政官財の癒着を根絶するための入札・契約制度をどう確立するかということ。

A     未曾有の危機にさらされている建設産業、中でも98%を占める中小建設業者とそこで働く人たちを、倒産、失踪、失業、自殺、家庭破壊などから救うために、どのように入札制度を改善していくのかということ。

 

  以上の課題を行なう上で、今回の法律が必ずしも十分とはいえませんが、この二つの課題をどうやり遂げるのか、法律の内容と指針の内容に沿って伺いたいと思います。

 

  公共工事の透明性の確保・談合防止対策

  @一般競争入札の採用の拡大   手続きの客観性が高く、発注者の裁量の余地

が少ないこと、手続きの透明性が高く、第3者による監視が容易であること、入札に参加する可能性のある潜在的な競争参加者の数が多く、競争性が高い制度。現在伊丹市では、建設工事では5億円以上、土木工事では3億円以上の工事を対象に、制限付一般競争入札を実施していますがこの制度の拡大をすべきではないか。

A     指名競争入札における透明性の確保(指名基準、非指名理由の公表)はどうするのか。

B     入札時の積算根拠の提出は。

C     第3者による入札監視委員会の設置について考えているか。

D     随意契約の場合のその理由の公開

E     談合の疑いのある場合公取委へ通知、これは法律どおり実施されると思いますが、談合対応措置の策定、損害賠償の請求についてはどうされるのか。

 

  建設産業の98%を占める中小建設業者、建設労働者の苦境をどのようにして救済するか

@     地元中小企業、零細業者の仕事を確保することは、今日の不況の中で大事な課題ですが、小規模工事にランクが上の業者が入り込む余地を残してはいないか。

A     公正な基準を設定して不良業者を排除することや、技術と経営に優れた企業の育成に努め、分離発注など地域の雇用と経済を支える優良な中小・中堅建設業の発注が確保されるように配慮することが必要であるが、その対策をどう講じるのか。

B     建設業界の「価格破壊」をなくすということ。二次、三次と下請けに行くに従い金額が下がる問題の解決。

C     建設省99年度の「下請け支払い状況実態調査」で、発注者から元請業者に前払い金が支払われている工事で、その下請けに前払い金を支払っていないものは、公共工事で33.2%。完成払いについても、長期の支払手形。建設労働者の賃金、労働条件の確保が適切に行なわれることは重要な問題ですが、伊丹市の公共工事の実態はどうか。

D     一括下請けの禁止については法律で明記されました。施行体制台帳の写しを発注者に提出すること。そのことによって下請け関係の適正化を図ることが必要。

 

  JR伊丹駅埒外エレベーター設置に関する契約について

@     2000年度当初予算で、国13、伊丹市23の割合で15600万円の予算措置。基本設計・実施設計は伊丹市がJR西日本コンサルタンツと700万円で随意契約。建設は148995千円でJR西日本に委託。工事は大鉄。

A     駅舎はJR西日本と伊丹市の共有。西側はJR西日本の所有であるが、東側は伊丹市の所有。東側では伊丹市の建物にエレベーターを設置することになるのに、なぜすべて随意契約となったのか。地方自治法施行例題167条の2に規定されている随意契約の要件は満たしているのか。

B     設計も工事もすべてJR西日本関係で行なうこととなっているが、適正な金額であることのチェックはどのようになされるのか。

2、伊丹市の平和をめぐる問題について

 1)市長の提案説明で、「国同士・民族同士の対話による早急な世界平和の実現が希求されています」とされた。アジア諸国の動きを見ても確実に対話による外交に移っている。しかし日本だけがこの対話の方向から取り残され、小泉内閣は「集団自衛権」の行使による戦争政策を追行している。「集団自衛権」とは、日本への武力攻撃がなくても、海外での共同の武力行使にのりだすというものであり、しかも実際に集団自衛権の名で遂行された戦争は、国会答弁でも明らかとなったように、ベトナム、チェコスロバキア、アフガニスタンなどへの侵略戦争、介入戦争であり、憲法第9条と集団自衛権は、絶対に両立しないものであることは明らか。小泉首相は、このことから本格的に米軍との共同の武力行使ができるように、憲法第9条の改正と有事立法の制定に関して発言している。この発言の背景には、アメリカのブッシュ新政権の対アジア、対日戦略がある。これら小泉首相の言動は市長の言われる「対話による世界平和の実現」からかけ離れた考え方であることは明白である。伊丹市は陸上自衛隊の中枢機関である中部方面総監部があり、さらに米軍の通信網とリンクされている防衛統合デジタル通信網(IDDN)の日本海側と太平洋側を結ぶ中継基地もある。あってはならないことだが、アメリカと小泉首相の構想を進めると、伊丹市は戦争の拠点とされてしまう。こういう伊丹市の市長として、これらの問題をどのように認識されておられるのか、見解を伺う。

    さらに、このことに関しての具体的な問題として次の二つの点で見解を伺う。

 

2  1)陸上自衛隊伊丹駐屯地の一部を、「日米安保条約第6条に基づく地位協定」第2条第4項(b)によって合衆国軍隊が一時使用している問題

@     昨年の日米指揮所演習に際して、陸上自衛隊伊丹駐屯地の一部を「日米安保条約第6条に基づく地位協定」第2条第4項(b)によって合衆国軍隊が一時使用する閣議決定がなされた。提供土地面積は約9,900平方メートル、提供建物面積は約11,800平方メートル。提供工作物は水道等となっており、その機関は年約6週間。そして、日米合同指揮所演習が1月20日から10日間行なわれた。

A     しかしこの演習が終わった現在もまだ合衆国軍隊による年6週間の一時使用は返還されておらず、使用されることとなっている。これはなぜか、その理由とこのことに対する見解。

 

3  2)大阪国際空港への米軍機着陸の問題   

@     6月14日、米軍の小型ジェット機「セスナサイテイション560」が飛来。伊丹市も大阪空港長に軍用機の空港使用の自粛を申し入れている。昨年は18回。これは昨年の日米合同指揮所演習に参加するためであることは明らか。これら空港に突然米軍機が飛来してくる根拠は、「日米安保条約第6条に基づく地位協定」第5条、すなわち米軍及び米軍の管理下に公の目的で、日本の飛行場に出入りすることができるとした条項に基づくもの。この第5条に基づく空港への発着に対する政府答弁は、「条約の建前では、技術着陸等―――エンジン故障等―――のための出入りは人道上拒絶できない。しかし軍事目的に使うことは、拒絶する、ということは何度の申し上げました」(原田運輸大臣、1969年4月18日、衆議院内閣委員会)と述べている通り、地位協定に基づく提供施設でも共同施設でもない第5条に基づく使用というのは、空港や港湾を軍事目的には利用させないということである。しかし昨年来の米軍機の飛来に関しては、伊丹市の度重なる抗議にもかかわらず、理由については全く述べられていない。独立国である日本の政府答弁を無視し、空港が存在する自治体と住民をもまったく無視したこの行動をこのまま見過ごすことはできない。伊丹市は再三にわたって旧運輸省に抗議をされてきているが、国土交通省だけではなく、外務省と防衛庁、米軍に対しても大阪空港の歴史的立場と、平和を守る立場から伊丹市の抗議を伝えるべきである。また、この事態は、第5条による使用をその趣旨に反して繰り返すことによって、なし崩し的に「2―4―(b)」にによる使用に格上げすることで、永久的に合法的に米軍機の着陸を可能にしようとする現れではないか、と危惧するものだが、見解を伺いたい。

 

    当局の再三の抗議にもかかわらず何の説明もないということ、

   2―4(b)による一時使用ではないことから、その理由を開示するのが当然

   理由開示がないことは、実際には2―4(b)による一時使用になっている

   民間や自治体が管理している空港などは、その施設を「2―4―b」で使用するためには、日米合同委員会による合意が必要であり、さらにその大前提として関係者の了解が絶対必要要件

   大阪空港のように国が管理している施設はその同意が得られやすいため、「2―4―b」による一時使用に組み込まれやすい  しかし国が管理するものであっても、国土交通省が一方的に米軍使用を了承すればよいことにはならない  なぜなら、航空機全体の便数制限、施設の運用時間の制限、騒音問題、安全性の問題があるから住民合意が当然必要となる

   現在が第5条による使用だが、事実上の「2―4―b」の使用になっていることは、このことからも、本来市民の合意が必要なところ全く蚊帳の外に置かれているということ