ピーナッツ工房
[1/4 ウインチェスターM66 イエローボーイ]
レポート by 上村 純
前回の「1/3ガバキットレポート」に引き続き、今回はピーナッツ工房の
記念すべき初の長物である、「ウインチェスターM66 イエローボーイ」を
レポートしてみたいと思う。

「実銃の歴史」
今回のレポートで一番困ったのが、資料の少なさであった。
M66はともかく、M73くらいなら、ネットで探せばパーツ表の1枚くらいすぐに
見つかるだろうと思ったのだが、これが全然見つからない。
GUN誌のバックナンバーを探せば、見つからない事も無いだろうが、真冬の
この時期に、ゴチャゴチャした家の倉庫から探し出すのは体力的にキツイ物がある。
しかし、まぁ、GUN誌などからM66のデータを丸写ししても芸が無いし、
どうせ面倒な歴史だのメカだの、薀蓄を垂れても誰も読みゃしないだろうから、
今回は割愛させて頂く事にする。(適当でスミマセン。)
M66の歴史については、ネットで検索して個々調べてくださいね。
図面の方は、どうにか中園さんに提供して頂く事が出来たので、
これを参考に、実銃との比較をしてみようと思う。
「モデルガンの歴史」
イエローボーイのモデルガンとしては、MGCの物を規制前に持っていたような
記憶があるのだが、どんな物だったか殆ど憶えていない。
今となっては手離さずに持ってりゃ良かったと後悔するも、後の祭りである。
SIGHT No.41に暗模騎士さんのレポートが載っているので、参考にされたい。
MGC以後、最近、新日本模型からリニューアルしたM66が発売されたが、
実際見た事無いのでどう言う物か解りません。(全然レポートになって無い)
基本的にMGCと同じだし、メカ的にもM73と同じでしたね。
その他には、スペイン製のデニックスの物があるけれども、カートは使えない
そうなので、モデルガンと言うよりは部屋の飾りと言った方がいいのでは
ないだろうか?

上の写真はスペイン製のミニチュアとの比較
「ピーナッツ工房製、1/4 M66データ」
ベースとなったモデルは、
「Winchester Model 1866 Turkish Contract carbine」
というモデルだそうだ。
本体価格 ¥75,000 専用木箱 ¥5,000
オクタゴンバレル ¥3,000 スイベルリング ¥2,000
全長 24,6cm 重量 約71g
「材質」
真鍮: フレーム、サイドプレート、バットプレート
鋼材切削: トグルリンク、ハンマー、トリガー、フィンガーレバー、
フロントバンド、フォアストックバンド
プレス鋼板: ローディングゲートカバー
SUS: バレル、マガジンチューブ
鉄材: ネジ、リアサイト
ストック: ローズウッド(紫檀)
このデータを見て分かる通り、フレーム部分が真鍮製で、その他の機関部
パーツは鋼材や鉄材で製作されている。
はたから見ると、真鍮で作っても構わないんじゃないかと思う所まで、あえて
手間のかかるスチール材を使っているのは、中園氏の強い信念の
現われだろうか。
というのも中園氏は以前、時計師を目指そうと思った事があるそうなのだが、
まだ時計が手作りだった時代の懐中時計は、手入れさえしてやれば、
100年〜200年は平気で動き続けるクオリティーを持っていた。
これは私の想像だが、多分中園氏は、この時代の時計師のように、200年先でも
ちゃんと作動するミニチュア作りを目指しているのではないのだろうか?
自身の作品に、ライフタイムギャランティーを付けているのも、そういった考えの
現われであり、また自信でもあると思われるのだが・・・。
「ピーナッツ工房HPでの製作発表から、完成までの流れ」
[9月初め]
ピーナッツ工房HPで、M66の製作発表が出る。9月の中旬には、
試作機(アクション部分のみ?)によるアクションのテストが行われていた。
[9月24日]
M66の予約が開始される。
[9月30日]〜[10月10日]
SAAキットの製作。
[10月13日]
M66試作機の型直し。
[10月19日]
M66キャストパーツの製作。
[10月29日]
GMキットの製作に入る。
[11月11日]
M66の製作再開。
[11月24日]
M66サンプル品の製作。
[12月21日]
M66、第一ロットの四挺が完成。
以上が、発表から第一ロット完成までの流れである。
予約から完成まで丁度3ヶ月といった所だ。
間にSAAとGMキットの製作が入り、試作機によるテストや、型直し等も
あったから、3週間程の遅れは致し方ないところだろう。
中園氏は、ちょっとでも気になる所があると、手直ししないと気の済まない
人だから、これでもかなり順調に進んだ方なのではないだろうか?
それにしても、形の無い物を一から作り上げると言う作業がどれ程
大変なものであるか、いつもながら気の遠くなるような仕事に違いない。
参考資料から図面を引き、ミニチュアへスケールダウンする為のアレンジも
必要だろう。
図面が出来たら次に資材の調達をしなければならないし、加工用の刃物を
自作する場合もある。
真鍮のブロックや鋼材から試作機を削り出しで作り、作動のチェックや改良を
重ねて試作が出来たら、次は製品版の製作となるわけだが、完成品の場合、
キットと違って部品の一つ一つが手作業による削り出しなので、実の所
製作の手間は試作品を作るのとそれほど変わらないのである。
小さなネジ一本作るのも手作業なら、ネジ穴一つ開けるのも手作業。
板バネは薄い鋼材を焼きなまし、糸鋸で切り、削り、成形して焼き入れ、
焼戻しをしてようやく一つの部品となる。
組み立ての際には、異種金属のロウ付け作業などもあり、ピーナッツ工房が
これまで独自に積み上げてきたノウハウが、随所に生かされている。
しかも驚く事に、本来企業秘密であろうミニチュア製作のノウハウが、HP上で
公開されているのである。
クラフトマンシップとは、正にこの人の為にある言葉と言えよう。
足の引っ張り合いばかりして、業界全体を衰退へと導くような、どこかの誰かに
中園氏のツメの垢でも飲ませてやりたい物である。
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