夜が明けるまで



川面に映るネオンを眺めながら
交わす言葉は I love you
髪を撫で 耳たぶに軽くキス
重なるくちびる 
重ね合う胸と胸
逸るこころ
早くひとつに溶合いたくて・・・

カーテンを閉じれば 暗闇の世界
フットライトだけ灯して I love you
うなじにキス 細い指にキス
君のふくよかな胸
そっと撫でれば
甘く切ない声が途切れ途切れに・・・


若草の丘を下れば 真直ぐな一本道
僕の愛を注ごう I love you
夜が明けるまで I love you









02/04/21









ひとりぼっちの夜更け


ひとりぼっちの夜更けは
気楽で
わがままで
最高にコジーな
ひとときだと思ってた

だけど
君が僕の目の前に
現れてからというもの
ひとりぼっちの夜更けが
もっとも孤独な時間に
変わってしまった

君は僕に
どんな魔法を掛けたの?
罪な女だね
君って・・・






00/04/30












魔王


99%の信頼と1%の不安
その1%の不安が時折 顔を出します
あまりに遠いので
心の望遠鏡で覗いてみたくなるのです

丸い円柱の向うに
白い肌の艶めかしい裸体が揺れてます
レースのカーテン越しに揺れてます
よく見ると黒い肌の魔王がいます
女は魔王に犯されています
魔王は仁王立ちし
女を正面に抱きかかえています
女は逃れようともがいています
魔王の巨大な肉塊が貫きました
桃はふたつに割れて
白濁色の蜜を滴らせています

女の悲鳴が響いていましたが
次第に甘美な声に変わっていきました
魔王は女を略奪した事による
満足げな笑みを浮かべています
そしてこちらを見つめました
いくら遠くても彼には見えるのです
私の姿が
私は魔王の眼球と戦いました
瞬きをすれば負けのような気がしたからです

ふと気がつくと
ソファの上で寝そべっている自分がいました
シャツが汗ぐっしょりになっていました
CDを消し忘れていたようです
シューベルトの魔王≠ェ
何度も何度もオートリバースを繰返していました






00/09/27












魔王U


凛と張詰めたような 夜のしじまに
魔王は訪れる
おまえを愛欲の虜にするがために

遥かな空間を越えて
魔王は訪れる
おびただしいほどの 文字を携えて

目に見えない魔王の手が
おまえの手を誘導する
おまえの意志などは どこかに消えていった
魔王の囁きが
おまえを淫らな女に仕立て上げる

いつしか 窓の外では木立が
吹き荒び 静寂を引裂く
キーを叩くおまえの姿はもうそこにはなく
画面にうごめく文字だけを追い
瞳が潤み始めたおまえは
オレンジ色の布の中に 指をそっと差し込んだ

色白い包皮を 目一杯に拡げれば
薄紅色の実が 愛らしく顔を覗かせた
その実はだんだんと 朱色に染まって行き
コリコリと硬くなり
やがて 夜露にまみれて行った

魔王に導かれた 細い指は
忙しく 一定のリズムを刻む
アンダンテからアレグロへと
変調し始めた頃
おまえの喉の奥底から
断続的な声が洩れる
それも束の間
しだいに衣(きぬ)を引裂くような
艶を帯びた音色に 変わって行く

谷間から溢れ出した
おびただしいほどの
美味なる水
それは魔王への貢ぎ物

幻の魔王の凶器がおまえを抉り始めた
深く・・・
深く・・・
深く 抉っていく
今 魔王とひとつに結ばれる

喜悦に咽(むせ)び
いただきに登り詰めたおまえは
魔王の名を呼ぶ

その時 画面の文字が止まった・・・













汝女騎士になりて


眉間に寄せたる縦皺は
儚きエロティシズムのプロローグ
汝は生娘のような あどけなさを瞳に湛え
流れるような美しき曲線は 女に満ち満ちて

ああ 麗しき馬上の女騎士 ワルキューレよ
永久に 我がものに ならんや
そのか細き腰を 深く沈めよ
深く深く 沈めよ

不揃いな亜麻色の髪を振り乱したる姿は
時には 美しきぺぺココスタンツォの小舟にも似て
我を まだ見ぬ異国の地に誘(いざな)う

額に輝く汗は 我のために滲み
小川に流るる水は 我が矛を包む

ああ 麗しき馬上の女騎士 ワルキューレよ
永久に 我がものに ならんや
そのか細き腰を 深く沈めよ
深く深く 沈めよ



















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