歩絵夢

POEM 13







夏の沢風


夏の沢風が優しく君を愛撫する

横顔
長い睫毛
ほんのり 揺れる

そんな光景
目にするだけで
僕の芯は
ふつふつしてくる

夏だから?



夏の沢風が
優しく君を愛撫する

うっすら褐色
愛らしい短髪
そよ風に さらさら

破裂寸前の僕は
  桃の皮を ひとめくり
可愛い種が出てきたら
中指でそっと撫でてから
そろっと味わう

ああ 誰にもあげない
誰にもあげたくない
たなごごろに
  包み込んでしまいたい
そんな衝動

ぺろぺろぺろ
舌とのどが
潤いに酔いしれて
甘い果汁を貪っている

一滴も
零さないように
一滴も
漏らさないように
僕は果汁を吸い続ける
夏だから?

















夢想郷(むそうきょう)


小さな唇僕のもの
交す角度は40度
高鳴る鼓動を押さえつつ
ゆっくりあなたを抱きしめて

肩甲骨のその下に
あなたが感じる壷がある
そこを優しく愛しましょう
時間を掛けて愛しましょう

こっちを向いて座りなさい
あなたのお豆を擦り付け
ぐりぐりぐりぐり擦り付け
程よくなったら始めよう

長い髪を振り乱し
僕の上で踊りなさい
円周軸は決まってる
きれいな楕円を描こうね

段々頬が紅潮し
ゆったり峠を昇ります
段々山頂近づいて
大きな声に変わります

もっともっと声を立て
僕の身体のその中で
夢想の郷(さと)をさまよって
君は仙郷(せんきょう) 何を観る














君知らず


忘れてしまった はずなのに
激しく 激しく ノックする
胸の傷みは 誰が呼んだの

腫れあがって 麻痺した心は
いつかの君が 貸切り状態
オールナイトで 上映中さ

ああ 君知らず 君知らず
今頃 生えてくるなんて
ああ 君知らず 君知らず
君が仕組んだ 時間差攻撃

抜くと淋しい 残すと痛い
ジレンマ色した 君の化身は
きっと 八重歯の形をしてる




























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