48手を覚えた女 |
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前編 「Shyはどうしてそんなに体位に詳しいのか?」というメールをたまにファンの方からいただくことがある。 元々そんなに詳しいわけではなかったが、ちょっとした切っ掛けから比較的短い期間でかなり習得してしまった。 もちろんそこには、体位について深い興味をいだく良きパートナーに恵まれたことも見逃せない事実であった。 その女性とは別れて久しく、その後、別の女性と試みようとしても、既に忘れてしまって出来なかった体位もあった。 さて、ではどんな切っ掛けがあって多くの体位を覚えることになったのか? 僕は1996〜97年頃、転勤で東京に赴き1人暮らしていた。 その時に知合った女性が時々エッセイにも登場する奈々子と言う女性であった。 彼女は当時23才で某広告代理店の営業をしていた。 ふたりは同僚が主催したコンパで知り合い、急速に親密になった。 そして付き合い出してから2ヵ月後のことだった。 ふたりは渋谷で遊んだ帰りに、買いたい本があると言うので本屋に寄ることになった。 いつも購読している月刊の女性誌を買いたいらしい。 「今日が発売日なの。今月号の特集知ってる?」 「女性誌のテーマを僕が知ってるわけないじゃないの。知らん、知らん〜」 「うふ、実はね、大きな声じゃ言えないけどラーゲ特集なの」 「なんだって!?○○○って結構有名な雑誌だろう?そんな有名な雑誌でもエッチな特集を組むことがあるの?」 「最近はね、どこの雑誌でもラヴ系の特集って多くなったのよ。その方が売上げが伸びるって聞くし」 「なるほどね。で、奈々子は体位に興味があるのか?」 僕は声をひそめず普通のボリュームで奈々子に尋ねた。 「しっ!声が大きいわ!もう〜恥ずかしいじゃないの〜。(声をひそめて)そりゃあそうよぅ、大きな声じゃ言えないけど、女の子ってさぁ、いくら気取っててもさぁ、あっち方面には結構興味を持ってるのよ」 「へ〜、そう言うものか。じゃあ、もっと詳しく載せてる専門書を買えばいいじゃない?」 「専門書?や〜だぁ〜、そんなの恥ずかしくて買えないよ〜」 「じゃあ、僕が買うよ」 「え〜?マジで〜?」 「もちろんさ」 そんな調子で、結局、ラーゲの専門書を探す羽目になってしまった。 そこはかなり大きな書店だったが、内容が内容だけにどこに置いてあるかを店員に尋ねるのもバツが悪く、ふたりは店内を目をさらのようにして探し廻った。 その甲斐あって探していた憧れ(?)の1冊がついに見つかった。 ところが、いざページをめくってみると、お〜お〜、あるわあるわ、絡み合い・乳繰り合いのオンパレード! もちろん、裏本等のマイナーな本では無かったので、男女ともちゃんと下着を着用してはいたが。ゴホン。 早速僕は奈々子が先に選んでいた女性誌とともにそのラーゲ専門書を持ちレジーへと向かった。 レジーには男性店員がいた。 僕としては何となくホッとしたし、男性店員も無表情で淡々と専門書に包装をしていた。 僕の顔を見ない点は助かったのだが、時折、チラリと僕の横にいる奈々子の顔を覗いていた。 (これ!見るでない!ちゃい!) そして食事の後、専門書を携えてラブホに直行。 金曜の夜で明日は休みだったので、最初から泊まりのつもりで突入することに。 ふたりはソファに腰を掛けて、むさぼるように専門書のページをめくり、読書(?)に没頭することになってしまった。 まもなく、 「おっ!これすごい!ねえ、これ一度やってみない?」 「私、こんなのやったことない〜」 「僕は1回あるかなあ」 「はぁ?誰とぉ〜?」 「ええっ!?あれ?奈々子とやらなかったかあ?」 「やってないよ〜。もう!誰とやったのよ〜」 「今、そういう話題じゃなくてさ。ねえねえ、これすごいじゃないの!これ奈々子とやりたいなあ〜」 「ああん、こんなの見てたらだんだん感じてきたぁ〜・・・」 後編 ページを繰っていくと男女が絡み合う写真や挿絵が「これでもか!」と言うほど次から次へと飛び出してきた。 既にふたりが経験した体位もあれば、経験はおろか見たこともない驚くべき体位もあった。 奈々子がページをめくり、僕は奈々子の後から覗き込んでいる。 見ているうちにふたりはどんどんと気分が高まっていく。 僕の下半身は既にギンギンに硬くなっている。 奈々子も声から察して、あそこはもうびっしょりのはずだ。 声だけではなく、眼までが潤んできたようだ。 やがて僕は奈々子の胸元に指を挿し込み、唇を求めた。 奈々子は待っていたかのように積極的に応じる。 たっぷりと奈々子に愛撫をした後、奈々子を抱き上げてベッドへ運んでいった。 奈々子は喘ぎながらも専門書を放さないで持っている。 僕は奈々子の熱心さに、笑うどころか、逆に感動を覚えてしまった。 (よし、この子とふたりで徹底的に体位を覚えるぞ!) 最初は専門書の要らない正常位からはじめ、次に奈々子のリクエストであった「押し車」と言う体位(バック系)を実行することになった。 「あああ〜、す、すごいわ!あああ〜、こんな感覚初めて〜、やだぁ〜!私、すぐにイクかも〜!」 奈々子は初めて試みた体位がかなり良かったようで、その乱れようは凄まじいものだった。 「押し車」で数分攻めた後、開いたままの専門書に載っている次の体位へと移っていった。 説明書きを読みながらエッチするのはしらけそうだったので、予め行なう体位を決めておき、写真の姿を眼に焼き付けておくことにした。 結局、正常位以外に4体位試みた頃、奈々子がイク前に僕は先に果ててしまった。 「おおお!奈々子!かなりやばい!イキそう〜!」 「あぁん、Shy、いやん!まだイッちゃダメ〜!」 その後、汗を拭いながら冷えたドリンクで喉を潤したふたり。 ベッドに横になり、またもや専門書に目が行く。 そして再びイチャイチャが始まる。 専門書から次に行なう体位をいくつか決めておいて、またもや実践が始まった。 2人はまるで何かに取り憑かれたかのようにエッチに没頭してしまった。 気がつくとカーテンの隙間から光が差し込んでいる。 (ええっ!?もう夜明けじゃないの!!) その後ふたりは平日は時間的に無理であったが、週末のデートには新たな体位をどんどんと試みることになった。 奈々子が実家で暮らしていたこともあって、お泊りはほとんどがラブホになった。 僕自身自分のマンションに女性を連れ込むことがあまり好きではなかったので、必然的にそのようになってしまった。 (奈々子が来たのは僅か2〜3回に過ぎなかった。) 専門書に載っていて実行した体位の中には、感動するぐらいにすごい体位もあったが、逆に、しんどいばかりで全然良くないものもあった。 変わった体位にチャレンジしてみたいという意欲と探究心が、奈々子と僕に多くの体位を覚えさせた。 その後、僕が転勤で大阪に戻った際、奈々子も追いかけるように関西に移り住み、ふたりの交際は続き48手習得まで漕ぎつけたが、やがて秋風が吹きふたりは破局を迎えた。 別れた後も、奈々子は美学を覗いていたようで、別のハンドル名で書き込みしていたようである。 結婚したとの風のうわさもあるが、その後、どんな男と48手を行なっているのやら。 少しでも彼女の役に立っているなら、よしとしよう。 (完) |