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初代柿右衛門である酒井田喜三右衛門(さかいだきざえもん)が色絵磁器の焼成に成功したのは、日本で初めての磁器ができた元和2年(1616年)からおよそ30年後の1646年前後とされています。喜三右衛門が何年も苦労を重ね、白磁の焼物に柿の実のような赤色を出すのに成功する物語はご存知の方も多いと思います。
「古伊万里」「鍋島」と並んで有田の磁器の三大様式の1つである「柿右衛門様式」の最大の特徴は、白い素地の余白をたっぷり残して描かれた色絵磁器であると言うことです。
古伊万里の華麗さ・鍋島の精緻さに対して、柿右衛門の何とも言えない温かみのある大和絵的な花鳥図・左右非対称の伸びやかな絵模様は、ヨーロッパの王侯貴族の心をしっかり捕らえ、競って収集されたようです。その中でも英国女王メアリー2世とドイツのアウグスト1世の柿右衛門コレクションは特に有名です。
アウグスト1世の命により誕生したドイツのマイセン窯、イギリスのチェルシー窯・ボー窯、オランダのデルフト窯、フランスのセーブル窯・シャンティー窯などは柿右衛門様式の写しから磁器の製作を始めました。多くの名品が作り出されました。
白磁を生かしながら余裕を持って描かれる色絵紋様の優美さ、その様式は現代の柿右衛門窯の作品にも途絶えることなく受け継がれています。
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