『 結婚詐欺師(上) 』

乃南アサ( nonami asa ) 著     

幻冬舎文庫  ISBN4-87728-772-8          

小滝橋警察署に勤務する阿久津は、31歳の
ホステスから、結婚を約束した男と急に連絡
がとれなくなったと相談を受ける。
彼女は、その男・橋口に大金を渡していた。
彼は携帯電話、ポケベルを駆使して、色々な
男になりすまし、言葉巧みに結婚をちらつか
せて同時に何人もの女性から金を騙し取る、
結婚詐欺師だった。
阿久津たちの地道な捜査がはじまった。

(文庫本背表紙より)

上の説明を読むと,主人公は警察の阿久津のように
感じるが、少なくとも上巻は、主人公は橋口のように思う。
人を愛するのは難しい。しかし、マメに努力すれば、騙す
ことはできるのかもしれない。自分を騙すのも含めて。
これは小説とは関係ないかもしれないが、そんな風に感じた。
私個人は、恋愛下手の阿久津に同感する。私もそうだから。
しかし、結婚詐欺師の気持ちもわかるような気になった。
これは、作者の努力の賜物だろう。
決して、結婚詐欺師も特別な感情を持っているのではない、
我々と同じ感情の中で生きている。法律的に詐欺になって
いるだけなのだ。
結婚詐欺師の橋口の派手な行動と阿久津の地道な捜査が、
それぞれの感情を織り交ぜられながら話が、すすんでいく。



『 結婚詐欺師(下) 』はこちら



ホームに戻る


  表紙絵一覧へ