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多田 興昌(ただ こうしょう)
釈文 読み
登岸還入舟 岸に登り還た舟に入る
水禽驚笑語 水禽笑語に驚き
晩葉低衆色 晩葉衆色低く
濕雲帯残暑 濕雲残暑を帯ぶ
落日乗酔帰 落日酔に乗じて帰る
渓流復幾許 渓流復た幾許ぞ
作品寸法 227×53
晩秋のころ東渓に舟を泛べて、その幽勝を賞した。
一旦は舟から陸に上がって景色を探ったのであるが、ついでまた舟に乗り
鳥は人の笑語に驚いたのである。
色々の木葉が一樹一色とりどりに眺められて、濕雲はまた雨を降らせようとし、
暑気もまだ去らない。
日は将に沈まんとし、舟中を酔いに乗じて帰った。
その渓流はいくらあったか、遠きを覚えなかった。