BROADWAY SHOW





 New York と言えば、やはりBroadway Musicalですね。ショーの始る前の劇場周辺の人だかり、 着飾った人達、これから始る特別な時間を楽しむために人々が集ってきます。 多くの劇場は50年以上も前からあるような由緒ある建物です。 劇場の扉を入った瞬間から空気が変わり、既に自分もショーの一部に入り込んだ感覚を覚えます。

 日本ではミュージカルを見に行くと、殆どはカジュアルな普段着の観客を目にします。 私自身もジャケットは着用しても、正装して出かけることはありません。しかし、 Broadway では正装して劇場に足を運ぶ人々が多数います。もちろん、演目によっても違いがあり、 家族で楽しめる演目の場合はカジュアルな服装で来る親子も多くいます。その一方で、 小学校の低学年と思しき Little Gentreman がお父さんと同様にタキシードに身を包み、 お母さんがロングドレスと言った家族を目にすることも珍しくありません。

 初めて Broadway でキャッツを見た1991年当時はカジュアルな服装は多くの場合、 旅行者というイメージが強かったように記憶していますが、 近年は徐々にカジュアルな服装の人が増えているように感じます。娯楽の少なかった時代から、 徐々に Broadway Show が数ある選択肢の1つなり、特別なものから一般化しているという事なのかもしれません。

 その反面、近年顕著になっていることの一つに、チケットの高騰が挙げられます。 1998年当時、Orchestra と呼ばれる日本のS席に相当するチケットは、 トニー賞受賞直後で入手が難しいと言われた The Lion King やRENTで$75、ロングランが定着しつつある Beauty and The Beat や超ロングラン中の Cats で$70、The Sound of Music などのリバイバルでも$75辺りでした。 これが、2000年頃には$90〜$95に値上がりし、2007年には Beauty and The Beat や Wicked が$110、 新作の Mary Poppins は$120 になっていました。  更に、2009年から2010年に公開される「シュレック」や「スパイダーマン」と言った特殊効果を多用した新作では、 $150に設定される予定とのことです。

 チケット料金の高騰には、演出に要する経費の上昇が大きく影響しているようです。 昔ながらのミュージカルでは、セットや衣装に費用が掛かってもそれ程巨額なものにはなりませんでした。 それがディズニーが発表した Beauty and The Beast や The Lion King での大掛かりなセットや、 それまではできなかった特殊な演出が可能になってきた頃から、変化が生じてきたのでそうです。 新しい技術のショーへの導入に加え、その制作や特殊効果に関わる人の増加と、特殊装置への費用が嵩み、 結果として制作費の高騰が起きているそうです。その制作費はチケット料金に反映されることになります。





1. BEAUTY AND THE BEAST
Opening Night:April 18, 1994 / 5464回の通常公演の後、July 29, 2007に閉演
劇場:Palace Theatre(AIDAの公演開始準備のため、1999年11月11日を最後にLunt-Fontanne Theatreに移動)
1994年のトニー賞最優秀衣裳デザイン賞を受賞

鑑賞:1998 May 9
 日本でも人気のミュージカルです。タイムズ・スクウェアの一等地に位置する Palace Theatre の劇場入り口横の壁には、 ビーストの手形が押されていて、劇場を訪れる人々が手形に手を重ねる光景が見られました。 ただでさえ人通りの多い場所に超人気のミュージカルが開幕したため、 開園の1時間くらい前からは開演待ちの人で溢れ、通行もままならない状態と成っていました。
 エンディングのビーストの変身シーンは、ディズニーらしい特殊演出で驚かされました。
 後に、アイーダの開幕に合わせて劇場を譲り、Lunt-Fontanne Theatre へと場所を移しました。
2. LION KING
Opening Night:November 13, 1997 / 2009年9月現在、公演継続中
劇場:New Amsterdam Theatre (Mary Poppinsの公演開始準備のため、2006年6月13日を最後にMinskoff Theatreに移動)
1998年トニー賞の作品、衣装デザイン、振付、演劇照明デザイン、演出、舞台美術の6部門を受賞

鑑賞:1998 May 2
 かつての栄光も空しく42nd Street に放置され荒廃した劇場を、建設当時の姿に戻すようにDisney 社が修復を行い、 復活させました。開幕当初は劇場に併設して Disney Store があり、劇場の売店を兼ねていました。休憩時間になると、 Disney Store の店内に仕切りができ、一般客が Lion King 特設コーナーに入れなくなる仕組みでした。
 開演直後に劇場後方の扉から、象を初めとする動物が入場してくる Circle of Life のシーンは圧巻でした。 アジアンテイスト溢れた全く新しい、ジュリー・テイモアの演出に脱帽です。
3. AIDA
Opening Night:March 23, 2000 / 1852回の通常公演の後、September 5, 2004に閉演
劇場:Palace Theatre
2000年トニー賞の主演女優(Heather Headley)、演劇照明デザイン、オリジナルスコア、舞台美術の4部門を受賞

鑑賞:2000 June
 直前のトニー賞受賞の発表により、劇場では完売扱いであったため、ホテルのコンシェルジュに手配を依頼しました。 Heather Headley は Lion King のナラ役からのアイーダ役への抜擢で、 ラダメス役のAdam Pascal は RENT のロジャー役で脚光を浴びました。声量のある2人のデュエット、 更にはアムネリスを加えた三重奏は迫力のあるものでした。
 アムネリスの沐浴を上から見せる演出は、その後の特殊セットの作成に影響を与えたようです。  ブロードウェイで鑑賞した際には、ラダメスがRENTっぽく感じたものですが、劇団四季の大阪公演でもラダメスの歌い方には、 Adam Pascal の影響が明確に現れているように感じました。
4. BEAUTY AND THE BEAST
Opening Night:Norvember 12, 1999 / 5464回の通常公演の後、July 29, 2007に閉演
劇場:Lunt-Fontanne Theatre
1994年のトニー賞最優秀衣裳デザイン賞を受賞

鑑賞:2000 June, 2007 April 28
 Palace Theatre で再オープンし、人気のショーとしての地位を築き、ロングランに入りました。
 2000年6月に鑑賞した際に初めて耳にする曲が有ったため、終了後にミキシング担当のエンジニアに尋ねてみました。すると、 黒人のリズム&ブルース歌手 Toni Braxton が主演女優でベルを演じた際に、その歌が余りにすばらしかったために、 アラン・メンケンとティム・ライスが彼女のために "A Change In Me" という新しいソロの曲を付け加えたそうです。それ以来、 彼女がベル役を降りた後も、ブロードウェイ公演のみが1曲多い演出になっています。そのため、 販売されているCDには収録されていません。
5. LION KING
Opening Night:November 13, 1997 / 2009年9月現在、公演継続中
劇場:Minskoff Theatre
1998年のトニー賞作品賞、衣装デザイン賞、振付賞、演劇照明デザイン賞、演出賞、舞台美術賞の6部門を受賞

鑑賞:2007 April 29
 劇場を Amsterdam Theatre から Broadway に面した Minskoff Theatre に変更し、 ファミリーミュージカルの定番として確固たる地位を築いています。ロングラン公演によりやや、 細部への気配りが希薄に成った感は否めませんが、プンバとティモンがブルックリン訛りで台詞を話すなど、 新たなアイデアも取り入れられているようです。
 現在ブロードウェイで公演が行われているディズニーミュージカルは、Little Mermaide の閉幕によりLion King と Mary Poppins の2演目のみになってしまいました。
6. MARY POPPINS
Opening Night:November 16, 2006 / 2009年9月現在、公演継続中
劇場:Mew Amsterdam Theatre
2007年のトニー賞主演女優賞、舞台美術賞の2部門を受賞

鑑賞:2007 May 1
 ジュリー・アンドリュースが主演するディズニーのミュージカル映画は余りにも有名です。 映画ではディズニー流にアレンジして明るく演出した点を、原作者は好ましく思っていなかったそうですが、 長年の交渉の末、原作に忠実に演出するという条件で、ロンドンでミュージカル上演されました。
 この成功を受けてブロードウェイ進出が検討されることに成りましたが、ロンドンよりも明るさを好むため、 上演ポスターのデザインや舞台演出をニューヨーク向けに少し明るく調整したそうです。
 Supercalifragilisticexpialidocious のダンスシーンや Step in Time は圧巻です。
7. TARZAN
Opening Night:May 10, 2006 / 486回の通常公演の後、July 8, 2007に閉演
劇場:Richard Rodgers Theatre
トニー賞の受賞なし

鑑賞:2007 May 2
 1999年公開のディズニー映画のミュージカル版です。オープニングでターザン両親を乗せた船が嵐に合い、 遭難するシーンが最初の見せ場になります。遭難する船を3次元的に表現するために、ワイヤーを用いた演出は印象的でした。 また、ショー全体を通して出てくるゴリラの動きを、バンジーロープで表現している辺りに斬新な演出が見られました。
 フィル・コリンズのスピード感のあるリズムと、ターザンを育てるカーラとボスのカーチャックの存在感のある歌声が、 ショー全体を引き締めている感じがしました。もっと、長期間の公演を期待していたのですが、突然の終了発表となりました。
8. THE LITTLE MERMAID
Opening Night:January 10, 2008 / 685回の通常公演の後、August 30, 2009に閉演
劇場:Lunt-Fontanne Theatre
トニー賞受賞なし

鑑賞:2009 June 30
 1989年公開の同名のディズニー映画のミュージカル版です。 アリエルを初めとする人魚が演じる殆どのシーンは海中となるため、素早く舞台上で歩く、 走るという動作は不自然な動きになります。そのため、ローラーブレードが採用されました。 腰から下をスムーズに動かすことで、スピード感のある泳ぐシーンが演出されていたと感じました。 ローラーブレードを履いた足の動きは、歌舞伎の黒子のように見えていても存在しないという決まりごと、 と捉えれば違和感のあるものではありませんでした。しかし、欧米の観客にはこれが異様な光景に「見えてしまう」ようで、 評価は賛否両論別れていたようです。
9. CATS
Opening Night:October 7, 1982 / 7485回の通常公演の後、September 10, 2000に閉演
劇場:Winter Garden Theatre
1983年トニー賞の作品、脚本、オリジナルスコア、主演女優、衣装デザイン、照明デザイン、演出の7部門を受賞

鑑賞:1991 May 4, 2000 June
 初めてニューヨークを訪れた際に見た、最初のミュージカルです。元々は、「オペラ座の怪人」を見たかったのですが、 当日券を買いに劇場へ行くと完売とのことで、急遽 Cats に切り替えました。
 劇場の前で開園を待つ人々、扉を入ったロビーの雰囲気、そして舞台と一体になった劇場内部の観客席・・・・、 そこに入った瞬間に空気が変わるのを感じました。 ショーを作る側も見る側も一体となった雰囲気作りを行っていることを肌で感じることができた、貴重な体験となりました。 残念ながら、日本のミュージカル公演では専用劇場を含めても、未だに感じることができない雰囲気、空気の質感でした。 驚いたのが閉幕後、出口の外の馬車に初老のご夫婦が乗り込んで帰っていく姿でした。
10. The PHANTOM of the OPERA
Opening Night:January 26, 1988 / 2009年9月現在、公演継続中
劇場:Majestic Theatre
1988年トニー賞の作品、主演男優、助演女優、衣装デザイン、演出、照明デザイン、舞台美術の7部門を受賞

鑑賞:1998 May 8, 1999 May
 1990年代を間近にした頃、新作の「オペラ座の怪人」は凄いらしい、という噂が新聞や雑誌の記事で取り上げられていました。 日本への引越し公演が無いものかと、待ち遠しく思っていたところ、1991年にニューヨークへ行くチャンスが巡ってきました。 何とかショーを見たいと思い、当日劇場に行くと、チケットは既に3ヶ月前に完売したとのことでした。 そんなに凄いのか〜!と思いつつ劇場の写真だけを撮り、諦めました。
 再度チャンスが巡ってき来たのは、7年後のことでした。劇場は混んでいたものの、当日券を手に入れることができました。 何と一階 Orchestra のほぼ真ん中の席で、劇場内の一種異様なセットとシャンデリアの落下シーンに息を呑みました。 音楽、演出、劇場、観客が一体となる総合芸術として、ミュージカルが益々好きになりました。
11. THE SOUND OF MUSIC
Opening Night:March 12, 1998 / 533回の通常公演の後、June 20, 1999に閉演
劇場:Martin Beck Theatre
1960年トニー賞の作品、主演女優、助演女優、作詞作曲、舞台美術の5部門を受賞

鑑賞:1998 May 9
 言わずと知れた、ミュージカルの名作です。ジュリー・アンドリュース主演のミュージカル映画を何度も見ていたため、 映画の各シーンをどのように舞台で表現するかに非常に興味がありました。驚いたのは、 映画と舞台では順番が異なるシーンが有った点でしたが、見慣れている、という点を除いては特に違和感はありませんでした。
 一番印象に残ったのは、結婚式のシーンです。 トラップ大佐とマリアが、観客席後方の左右の扉から厳かに入場してきたのでした。その瞬間、座席に座っている私達は、 結婚式の参列者と成っていました。その後、日本やロンドンでもこのミュージカルを見る機会が有りましたが、 このような演出は他では見ることができませんでした。
12. RENT
Opening Night:April 29, 1996 / 5140回の通常公演の後、September 7, 20081に閉演
劇場:Nederlander Theatre
1996年トニー賞の作品賞他を受賞

鑑賞:1998 May 2, 2007 April 30
 RENTについて事前に調べていた際に、プッチーニ作曲のオペラの定番「ボエーム」を現代にアレンジした新しい脚本で、 オフ・ブロードウェイからステップアップしてきたということが判り、興味が沸いてきました。
 オフから上がってきたためか、セットや衣装は至って簡素な印象を受けましたが、クラシックからタンゴ、ロック、 ブルース、ゴスペル、コーラスと多彩な音楽に引き込まれました。ボエームとは全く異なる時代背景の中で、 芸術を志す若者のエネルギーを感じました。公演前夜に製作者のジョナサン・ラーソンが急死するという衝撃的な出来事も、 この作品を伝説の域に押し上げる要因になっています。
13. FOSSE
Opening Night:January 14, 1999 / 1093回の通常公演の後、August 25, 2001に閉演
劇場:Broadhurst Theatre
1998年のトニー賞作品賞他を受賞

鑑賞:1999 May
 トニー賞受賞直後でしたが、ダメ元で劇場へ行ってみると、1枚だけ有る、と言うではないですか!  但し最前列左端で、舞台左奥が少し見えない席です。 翌日以降の数日間は完売ですから、選択の余地は有りません。
 ショーは最初から圧倒されっぱなしでした。 ボブ・フォッシーが振り付けたショーのダンスシーンのオムニバス形式で構成されるこのショーは、 部分的には見たことがあるものの、ボブ・フォッシーの手に依るものであるとは知らなかったダンスシーンが少しあり、 その他の大部分は初めて目にするものでした。 鍛えられたダンサーの肉体は、これ程見事に体の隅々まで筋肉をコントロールできるのか、と驚くばかりのステージでした。
14. YOU'RE A GOOD MAN, CHARLIE BROWN
Opening Night:February 4, 1999 / 150回の通常公演の後、June 13, 1999に閉演
劇場:Ambassador Theatre
1999年トニー賞の助演男優(Roger Bart)、助演女優(Kristin Chenoweth)の2部門を受賞

鑑賞:1999 April
 スヌーピー役の Roger Bartはディズニー映画「Hercules」の Go the Disetance をカバーしています。 サリー役の Kristin Chenoweth は後に Wicked の 初代 Glinda 役、 チャーリー・ブラウン役の Anthony Rapp は RENT の オープニングメンバーでMark 役を演じています。
 ショートストーリーを集めて作られたこのショーは、四コマ漫画を集めて構成されたような展開になっています。 数年後、日本でもチャーリー・ブラウンを小堺一樹、スヌーピーを市村正親が演じた公演が行われました。
15. ANNIE GET YOUR GUN
Opening Night:March 4, 1999 / 1046回の通常公演の後、September 1, 2001に閉演
劇場:Marquis Theatre
1999年トニー賞の主演女優(Bernadette Peters)、リバイバル作品の2部門を受賞

鑑賞:1999 April
 ショーの大ヒットにより、ミュージカル映画も作成された名作のリバイバルです。射撃の名手のアニーが、 バッファーロー・ビル率いるウエスタン・ショーの一座と共に繰り広げるスタントあり、恋あり、歌ありの物語です。 ここで使われる、「ショウほど素敵な商売はない」は余りにも有名な曲です。
 アニーは射撃の名手として知られた、実在の人物がモデルになっているそうです。
16. MARLENE
Opening Night:April 11, 1999 / 25回の通常公演の後、May 2, 1999に閉演
劇場:Cort Theatre
トニー賞の受賞なし

鑑賞:1999 April
 第二次世界大戦当時、リリー・マルレーンを歌い一世を風靡したマレーネ・デートリッヒを題材にしたミュージカルです。 舞台の表と裏での二重の生活と苦悩を数人の俳優で演じると言う内容のショーでした。コンサートのシーンでは、 観客はそのまま劇中コンサートの観客になるという演出で、空間を上手く使っている印象を受けました。
 音楽や歌よりも台詞の配分が多く、ミュージカルよりもストリートプレイに近い印象を受けました。 公演回数も25と少なく、事前にスケジュールを確認していた訳ではなく、 現地に着いてからシアターガイドで見つけて、前日にチケットを入手したものです。
17. Les Miserables
Opening Night:March 12, 1987 / 6680回の通常公演の後、May 18, 2003に閉演
劇場:Imperial Theatre
1987年トニー賞の作品賞他を受賞

鑑賞:1999 May, 2000 May
 この時に、ジャン・バル・ジャンを演じたフレッド・インクレイは、 高音から低音まで響きと深みのある声をシーンにより使い分けた素晴らしものでした。 翌年、再度ニューヨークを訪問する機会があり、レ・ミゼラブルを見に行きましたが、 残念ながらフレッド・インクレイは体調不良のため、スタンバイの俳優さんによる公演でした。 スタンバイの方の声は高音に柔らかさがなく、ちょっと残念なできでした。
 2009年にリバイバル公演が始りましたが、キャッチフレーズは "She is back!" となっていました。
18. MISS SAIGON
Opening Night:April 11, 1991 / 4092回の通常公演の後、January 28, 2001に閉演
劇場:Broadway Theatre
Kim 役の Lea Salonga が主演女優賞を受賞しています。

鑑賞:1999 May
 この時は、オリジナルメンバーのLea Salonga がキム役で戻ってきていました。 彼女は、ディズニー映画の「ムーラン」でもムーラン役で歌を担当しています。 また、レ・ミゼラブルのエポニーヌ役でも高い評価を受けており、 VIPとしての待遇を受けていたようでした。通常、ブロードウェイでは公演終了後に、 着替えをした女優や俳優はステージドアから徒歩で出て来て、 歩道沿いに出待ちをしているファンに、サインをしながら帰路に就くことが多いようです。しかしこの時は、 ステージドアの正面に黒塗りのリムジンが停車していて、ドアから出てきた彼女は数人にサインをした後、 そのままリムジンに乗り込みました。ステージドアの外にリムジンが横付けされている光景を見たのは、 この時だけでした。
19. CHICAGO
Opening Night:November 14, 1996
劇場:Shubert Theatre (2003年1月29日を最後にAmbassador Theatreに移動)
1998年トニー賞の主演男優賞他を受賞

鑑賞:1999 May
 ボブ・フォッシーが前編にわたり振り付けをしたミュージカルです。ステージ上にオーケストラがセッティングされ、 セットは簡素なものでした。独特のフォッシースタイルと呼ばれる振り付けを満喫できるショーです。
 モノトーンな色彩のショー、という印象を受けました。背景などのセットの変化による場面展開がないため、 見る側が各シーンの状況とストーリーを十分に把握している方が、ショーを楽しむことができるように感じました。
20. PETER PAN
1999年5月〜8月のシーズンに公演
劇場:Gershwin Theatre
トニー賞受賞なし

鑑賞:1999 May
 日本でもおなじみのファミリー向けミュージカルの定番です。 元体操の全米チャンピオンでオリンピック代表選手でもある Cathy Rigby がピーター・パンを演じる公演が 毎年初夏に実施されていました。1991年にはトニー賞のベストリバイバルミュージカルと主演女優賞にノミネートされていますが、 受賞には至っていません。Rigbyは産休のために一旦ステージを降りていましたが、 1998年からピーター・パン役で復帰していました。元体操のアスリートであったため動きには切れあり、 ピーター・パンの前には「OZの魔法使い」のドロシーも演じており、ミュージカル女優として大成していました。 ワイヤーアクションによるフライングのシーンは、二階席まで手が届きそうなくらいの綺麗な大飛行でした。
21. FOSSE
Opening Night:January 14, 1999 / 1093回の通常公演の後、August 25, 2001に閉演
劇場:Broadhurst Theatre
1999年トニー賞の作品賞他を受賞

鑑賞:2000 June
 トニー賞受賞直後の公演を前年に見て、非常に感動したショーです。前年は受賞直後だったこともあり、 出演者も気合が入っていたのかもしれませんが、1年後に見たショーは少し物足りなく感じました。 疲れているのか、オリジナルメンバーから入れ替わったのか、 ダンスの切れやアンサンブルでのバラツキが目に付くところが有ったのが残念でした。
 ただ、それを除けばショートしては大変、楽しむことができました。
22. CHICAGO
Opening Night:November 14, 1996 / 2009年9月現在、公演継続中
劇場:Ambassador Theatre
1998年トニー賞の主演男優賞他を受賞

鑑賞:2007 April 28
 ジャズのリズムをベースに作曲された音楽ですが、スローバラードなどの聞き易い曲が多いのが特徴です。 映画にも成ったため、ストーリー展開は知られるようになっていますが、 全編を英語のみで聴くためには、もう少しちゃんと把握してから見直したいと感じてしまいました。 見る側の知識と感性もショーを楽しむ上では必要だと感じました。
23. MAMMA MIA!
Opening Night:October 18, 2001 / 2009年9月現在、公演継続中
劇場:Winter Garden Theatre
トニー賞受賞なし

鑑賞:2007 April 29
 全編を通して、ABBAの楽曲を使って一つのストーリーを作っているショーです。 誰でも一度は耳にしたことのあるポピュラーな曲が組み合わさっているため、初めて見るショーではないような錯覚を覚えます。 テンポ良く流れるポップスが心地よく、エンディングではコンサートに来ているようなハッピーな気分にしてくれます。
24. WICKED
Opening Night:October 30, 2003 / 2009年9月現在、公演継続中
劇場:Gershwin Theatre
2004年トニー賞の主演女優(Idina Menzel)、舞台美術、衣装デザインの3部門を受賞

鑑賞:2007 May 2
 長いものには巻かれない、自分の個性を大事にする、正しいことはちゃんと主張する、 と言ったことの大切さを教えてくれるような感じがします。 アメリカでは、ティーンエイジャーの女性のオピニオンリーダー的な存在になっているそうです。
 やはり、圧巻は第一幕エンディングの Define Gravity です。日本でも劇団四季が公演を行っていますが、 日本語の歌詞では、「西の空を私が飛んでいるのを見たら、まだ自由だという証拠」という内容が省略されています。 だからエルファバは西の魔女なのだ、という繋がりが判らなくなっているのが残念です。





 こんなところが変更になっていましたよ、という情報が有りましたら教えて頂けると助かります。 HPの方にも追加して行きたいと思います。