4/23 シゲさ様
関西では桜の花が散り葉桜の季節になってきました。一番良い季節の到来ですね。皆さんご存じのことと思いますがヒトの身体は屈筋と伸筋のバランスの上に成り 立っています。手も足も胴体も全て屈と伸の調整バランスで身体は動く仕組みになっ ています。我々麻痺患者は力感を失いますがそれは屈筋の力感です。伸筋はどうかと いうとこれは元々力感のない(感じにくい)筋肉なのです。ですから麻痺して全然動 かないかというとそうではなくて動かそうとする力感がないものだから「動かない」 と錯覚しいるケースもあるはずなんです。
ところがこの力感を感じにくい伸筋の方が屈筋より強い力を持っているのです。典 型的なのが武道です。武道家は屈筋をあまり鍛えません。基本的には伸筋主体の鍛錬 をして自分のレベルアップをはかります。既にH・Pで公開されている中島さんはこ れを応用したTAOプレイスの訓練により麻痺克服を今も実行されているはずです。
例えば手を動かそうとする時、麻痺患者は大抵内側に向かって動いてしまいなかな か真っ直ぐ前に腕を突き出すことが出来ません。これなど典型的な屈筋過剰反応で す。力のはいる方にばかり力を入れれば当然内側にしか手は動いて行きません。
そこで大切なのが伸筋の強化訓練と伸筋を意識する訓練です。これはリハビリ訓練 の中にも取り入れられているはずなのですが療法士がきちんと患者に説明していない と理解不足のままになりやすいものなのです。ここでは自宅で出来る方法を述べてお きます。
まず、座ります。(左片麻痺の場合・右は逆に)左手を身体の左に置き手のひらを 開いて腕を支えにするように身体全体の体重を乗せます。この時手のひらを開いてお くことと肘を曲げないで伸ばしてやることがポイントです。そして同時に右手で左の 肩から左指に向かってさすってやるのです。イメージとしては肩から手先に水が流れ ているようなつもりで「水が流れる」と声に出してやると更に効果は高いと思いま す。朝晩10回づつ(体重を乗せる運動)続けると3ヶ月位で肘を伸ばして手を動か すという感覚が出てくると思います。また体重を乗せる動作は亜脱臼改善効果もある ようです。(これは多分病院でも習っていると思いますが)自分一人で出来ないとき は補助が必要。
ポイントは伸筋側に水が流れているように常に感じられれば成功です。また「気」 の話になりますが腕の場合「気」は伸筋側に強く流れているのです。手を動かすと言 うことは単純に肩から先(下)を動かす動作ではありません。上半身特に肩胛骨を起 点に動く全身運動なのです。つまり半分以上は背中で動かしているのです。そのこと を自身が意識して訓練をするのと意識しないのでは大きな違いが出てくるように思う のです。これは私の実感です。私もTAOプレイスの訓練をしました。背中で動かす 訓練を続けているとやがて背中の表情が筋肉質に変化してきます。今は腕を振って歩 いていますがこれがなかなか出来ませんでした。緊張した身体を弛めると同時にこの 伸筋訓練をしているうちに自然に手を振って歩けるようになったのです。
発症後時間が経っても決してあきらめてはいけません。やれば必ず進歩してゆきま す。
「伸筋力感回復訓練」は麻痺改善の第一歩です。この関門を通らないと手は絶対動き ません。お薦め図書
「リハビリ革命(茂呂隆・恵子著・洋泉社刊)」TAOプレイス(東京事務局)
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以上4/24
> もう一つお聞きしたいのですが
> 尖足ってご存じでしょうか。踵から爪先に駆け足がピント伸びきってしまうよ
> うな状態を言うみたいですが(医者からの説明はないので定かではないのです
> が)装具を着けていてもピント伸びきる力が強いためか踵も床に着かないほど
> です。感覚もなく自分の意志で踵を曲げたりもすることが出来ないような状態
> です。医師等は何も言いませんので半分諦めているのです。何か情報在ればと思
> います。尖足の割合は低いと思われ、周りの人に聞いても尖足だ、という人は
> おりません。
> 足のことなので手以上に気にはなるのでもし良いリハビリ法をご存じでしたら
> と思いました。
4/25
シゲさ様
オギノです。これが一番よい方法か正直わかりません。
私の経験上「尖足」についてわかるとすれば 小児麻痺治療の経験がないと無理と言う気がします。その観点から考えて「礒谷療法」がいちばん近いと本日私が通っている先生に相談しました。
シゲさ様の住所が良くわかりませんが関東であれば以下の先生が信頼に足るようです。
電話で問い合わせてみるのも良いかもしれません。何かヒントをくれるかもしれませんよ。
関西であれば私がご紹介します。
このレベルのリハは自宅対応は難しいと思います。西洋医学ではアキレス腱の切断くらいしか対応法は無いようです。「礒谷」は股関節の調整をすることで無理の無い歩行体型を再生する療法です。ただ腕が良くないと困るので信頼にたる先生に一度診てもらうことがよいのではないでしょうか。
それでも自宅対応以外に方策が無いのであれば緊張している筋肉を繰り返しマッサージしてやるのが効果的と考えます。ご存知のとおり麻痺は緊張を増幅させますから。よく風呂に入って湯上りにオイルマッサージなどが良いと考えます。後ひとつの自宅での方法は「枇杷葉温圧灸」でしょうか。これは本なども書店にありますのでお調べ下さい。誰でも出きるのが良いところです。普通の針灸でも効果は高いと想像します。お近くに良い針灸院はありませんか。電話0427-82-6007
城山接骨院 八木先生
場所 神奈川県津久井郡
交通
JR八王子または橋本(横浜線)の駅からタクシー以上
*もうひとつの可能性として「動作法」にも問い合わせて見ます。そちらはもう少しお待ち下さい。4/26
>アキレス腱を切るのが良いという人もおりますが、切って
> も又元に戻ってしまうらしいです。
*そうです絶対切ってはいけません。私も麻痺以来斜頚がきつくて整形外科医から切 ることを勧められました。徹底的なマッサージと礒谷療法のおかげで随分首の緊張が 弛みました。彼らは切ってナンボの仕事です。危険人物の類です。以前いたリハ病院 にまだお若い(30代)が下半身不随で入院していました。原因はヘルニアの手術ミス だと聞きました。
> お風呂に浸かってマッサージはいいですね。
> マッサージ、針灸もチャンスが在れば試してみたいと思います。
*ありがとうございます。人によって反応は違いますが針灸は信頼できる先生に最低 3ヶ月(本来6ヶ月)続けて診ていただくことが大切です。東洋医学は人の身体を瞬間 でなく流れで捕らえてゆく医学ですから。
以上4/28
シゲさ様
オギノテツヤです。今週月曜日にやっと個人H・Pの開設にこぎ着けました。まだ工 事中ですので見にくさはありますがご一覧下さい。まだオギノテツヤのHPとなって いますが、順に作り込んで脳卒中関連のコミュニティページとしたいと計画中です。 URLは下記最後尾署名欄にあります。今日は午前中「動作法」のトレーニングに行きました。今は体軸を意識する訓練と麻 痺側の手を挙げる動作訓練をしています。「分離運動」とは何か。
我々麻痺患者は麻痺した時点から突如半身の感覚を失うわけです。それから半身の感 覚がつかみにくいものですから、例えば足と手の区別がつかないのです。足を動かそ うと思うと一緒に手が動いたり、健常側の足まで動いたり、もう少し進歩しても腕を 動かそうとすると肩が先に動いたり、ある程度動く方ならこの感じ分かりますよね。
つまりもともと手足などの隅々までつながっていた神経がまるで一本化してしまっ たものを少しづつほぐして元のそれぞれの筋肉へ伝達出来るように「分離」して元に 戻して行く訓練です。この訓練に最も必要なのは意識の集中です。私の場合はまず足 と腕でした。
腕に力を入れるときに同時に足に力が漏れてしまうのを意識を使って腕だけに集中さ せるのです。逆の場合もあります。足に力を入れそれが腕に漏れないようにするもの です。
大分進んで(2年位かかった)今は肩周りの筋肉の分離です。これの前提の第1がまず心身のリラックス(脱緊張)です。分離が難しい原因の根本 は過度の緊張にあるわけですからまずこれを粘り強く取り除かねばなりません。時間 はかかりますが(年単位)必ず弛んできます。人によっては弛めてやるだけで氷が溶 けるように動き始める可能性があります。リラックスのもう一つの方法は緊張方向に 更に力を入れてやるとゆるみやすくなります。
第2は体軸を意識的につくることです。真っ直ぐ立つことは実は健常者でも難し い。自分なりの真っ直ぐ感覚が癖として染みついているからです。特に麻痺患者はか なりのゆがみを持っています。これも時間を掛けてゆっくり意識化し自己改革をしな ければなりません。でもこの体軸の効果は想像以上のものがあります。背中の真っ直 ぐ感が出来ただけで肩周りは2倍以上は動かしやすくなります。出来るとすごいです よ。
でも、この「分離運動」は指導者が必要です。私の知る限りでは「動作法」がベス トでしょう。
以前針灸とPNF法(リハビリの手技の一つ)を組み合わせた指導をされた方(東 京)に習いましたがそれも非常に参考になりました。彼のHPをご紹介しておきま す。
http://www.jade.dti.ne.jp/~rotts119/ このページを管理されている「ロッツ治療院の吉田先生」が信頼できる方です。同じ 療法をしている所を紹介してもらえるかも知れません。
以上4/29
4/28投稿分に訂正が あります。
リラックスの方法の記述に以下の文面がありますがこれは間違いです。すみません。
(誤)「リラックスのもう一つの方法は緊張方向に更に力を入れてやるとゆるみやす くなります。」
正しくは
(正)「リラックスのもう一つの方法は介助者に抵抗を与えてもらって緊張方向に更 に力を入れてた上でフッと脱力するとゆるみやすくなります。」
です。
例えば私の場合指先に緊張が残っていますが、まず誰かに相手の指先で自分の指先を 連結器のように引っかけて貰います。その上で緊張側(握る方向)に力を入れます。 精一杯握ろうとして下さい。相手には握らせまいと反対の力で頑張って貰います。頑 張った上でフッと力を抜いてやります。すると不思議に緊張が弛んでくるのです。こ れは腕でも肩胛骨でも同じ事が言えます。リハビリ指導者は十分理解していると思い ます。出来れば指導をして貰う方が良いと思います。コツがつかめれば家庭でも十分 対応可能と思います。
以上
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e-医療ジャーナリスト
オギノ テツヤ
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荻野哲也
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