札幌−支笏湖間LSD(挑戦するも失敗に終わる) 

 だいぶ前に立てた北海道マラソンに向けての予定のひとつに7月20日、超LSDというのが あった。40kmくらい走れればいいなと思っていて、コース候補に札幌−支笏湖というのが あった。正確には札幌市東区内の下宿から支笏湖畔の温泉街(千歳市)までの50.1kmの行程だ。 帰りは温泉につかって、バスで札幌まで帰ってくるという計画である。

 しかし、6月に故障したこともあり、このLSD以外に計画していた距離走もまったくこなして いなかったし、最近は走りの調子を崩していたのでもちろんするつもりは無かった。 でも昨日あたりから、なんだか支笏湖LSDをやりたくなってきた。  今までの経験上、調子が悪いときにLSDをして、かえって調子が良くなったことが あったので、それを期待して決行した。

 9時30分頃スタート。今日の札幌は快晴、かなり暑さを感じる。走りの調子は良くない。 しかし、キロ6分だったらなんとかなるだろうと思い、このペースで走る。途中、豊平川河川敷 のランニングコースを南下して真駒内へと向かう。このコースは市民マラソン大会でよく使われて おり、何度か走ったことがあるのだが、練習で走るのは実は初めてだった。ジョギングを楽しんで いる人がとても多く、少し嬉しくなった。しばらく走っていると10人くらいの集団で距離走を しているグループが2,3あり、関東の学生らしき人達、どこかの実業団選手っぽい人達だった みたいであった。それから、しばらくすると、コース上に折り返しのコーンが立っている。 何かの大会をしているらしい(今日なんかあったかなぁ??) コーンを過ぎるとナンバーカードを つけたランナーがやってくる。ナンバーを見ると「第1回豊平川フルマラソン記録会  主催 北海道マラソンクラブ」とあった。(へー、そんなんあったんや・・・。) 結構たくさん走っていた。みんなどこでこのレースのこと知ったのだろう・・・。

 北海道マラソンのスタート地点でもある真駒内公園にさしかかった。ここで丁度10km 59分30秒くらい、ほとんどキロ6分だ。公園に入ってからはサイクリングコースになっている。 これは地図上ではここから30km以上先の支笏湖岸まで続いていることになっている。 しかししばらくするとコースは国道と合流し、歩道兼サイクリングコースという感じになっていた。 もうこのあたりでかなり暑くてきつい。コンビニでスポーツドリンク2つとエネルギーゼリーを 購入。ドリンク1つを飲み干し、残りはバックに入れる。

 この後はどんどん山に入っていく。もちろん登りである。登りはなんだかリズム良く走れる。 最近はすっかり走りのリズムがわからなくなっていたので、ちょっと嬉しかった。 しばらくしてまたコンビニがあったので、念のためスポーツドリンクのペットボトルを 1つ買っておく。この後コンビニが2軒くらいあったし、自動販売機も山の中のわりには ポツリポツリとあったので、「この後もあるな」と判断し、やり過ごして走る。 カバンにはドリンク1リットルくらいあったし、これで足りると思っていた。 途中、支笏熔結凝灰岩(札幌軟石)の採石場があった。大学の研究室でよく使っている 岩石である。道は登りばかりではなく、下りもあり、アップダウンが激しかった。 下りはヒザに相当負担がかかり、次第に痛みを伴ってきた。(やばいぞ。)

 ガソリンスタンドのあるところが約20kmの地点、2時間01分。アップダウンが きつかった割にはペースを維持している。ガソリンスタンドに自動販売機があったが、 やり過ごして走る。これが大きな失敗だった。 その後はアップダウンの連続、本当の 山道だ。人家もなければもちろん自動販売機も全然無い。道の駅などのドライブインの 類も全く無い。昼過ぎの時間帯になってどんどん暑くなり、ドリンクも相当飲みながら走る。 脚も疲労の色が濃くなってきて、きつい登りではとうとうまともに走れなくなった。 国道につきものの距離表示でペースを確認するとキロ7分近くになっていた。 走路上は日陰が全く無いので時折道路を外れて日陰で休んだりしながら進むことにした。 ある場所で休んでいると、石を投げつけられたように感じた。林の中から・・・、 よくみるとそばに「熊出没情報」が、、、(げ!?熊かよ???)と思いすぐ逃げた。 熊じゃなかったと思うけどちょっと怖かった。道路を外れて休むのは危険だと思った。

 走り始めて3時間、ドリンクはあと100ml程度になっていた。もうフラフラして ヤバイ状態。ずっと山道で自販機もなさそうだ。支笏湖岸に着くまでのあと15kmも これで行けるわけが無い。でもなんかやけくそで全部飲んでしまった。飲むとなんだか 急に走れるようになってきた。しかし、それも数分限りのこと、またフラフラしてきた。 完全な脱水症状だ。歩いたり立ち止まったり、道路で寝転がったり(道を外れると熊に 襲われると本気で思っていたので)しながら、一応支笏湖の方へ向かって進んで行った。 登りは歩き、下りはヒザが痛いけど走った。そのうち下りももうダメになった。 支笏湖岸まではあと7kmはある。もうダメ。もうダメだ。行けるわけが無い。 支笏湖畔の温泉街までは14kmもある。温泉街から出る札幌行きのバスにも絶対間に合わない 時間になった。。。

 もうどうしようもないので、国道を行き来する車に助けを求めるしかない。ヒッチハイク? そんなのもちろんやったことない。とりあえず、道端でのたれ死んでいる振り(というか 本当にのたれ死にそう)してみたけど、、、こんなの意味無し。  やっぱり信号を発せなければならないのかと重い腰を上げて、初めてのヒッチハイク体験。 とりあえず来た車に大きく手を振ってみた。ダメで元々だったのだが、その1台目の車が 止まってくれた。「支笏湖まで乗せてください」というと、快くOKしてくださった。 60歳近いおじさんだった。

 結局、36km:3時間42分でLSDを終了した。

 おじさんは丸駒温泉と言って、僕が行きたい温泉街とは反対の方向に行くそうだ。 だから途中までで降ろしてもらおうと思った。そしたらそのおじさんが、「30分くらいしたら 札幌に戻るんだけど、乗って行くかい」って言ってくれたのでお言葉に甘えてそうさせて もらう事にした。 少しすると支笏湖が見えてきた。(ああ、自分の足でたどり着きたかった・・・。)  とりあえず何か飲まないと死にそうだったので、支笏湖岸の海水・・・じゃなくて 湖水浴場??で飲み物を買った。とりあえず、清涼飲料水を3本買ったんだけど、 その3本は3分で無くなった。また3本追加で買って2本飲み干し、無理矢理カロリーメイト を食べた。これでなんとか生き帰った。

 おじさんは一体何しに支笏湖まで来たのかよくわからなかったが(ただのドライブかな?)、 最初に言っていた丸駒温泉には結局行かず、札幌に戻ることになった。だいぶ元気になったので 車内で色々お話をした。おじさんは結構マラソンに詳しかった。知人がトライアスロンを しているとのこと。車で今走ってきた道を戻って行ったわけだが、「本当にここ走ってきたの?」 と思うようなとんでもないアップダウンだった。こんなひどいコースだとは思わなかった。 もう2度と走りたくないなーなどと話していると、おじさんに「負けっぱなしじゃだめだから 今度は芸術の森(だいたい15kmくらいのところ)くらいからチャレンジしてみな」と 言われてしまった。しかし、もうやるチャンスはないかも・・・。 真駒内には30分ちょっとで到着し、真駒内で降ろしてもらった。本当に助かりました。。。