人間関係
human relations
好き嫌い
様々なことが次々と便利になる世の中ですが、いつまで経っても便利にならないのが、身近な人間関係です。そのために、私たちはいつまでも、人間関係に悩み、考えをめぐらすことになります。
人間関係には、役割に基づくフォーマルな関係と、感情に基づくインフォーマルな関係と、2種類があります。私たちがたびたび体験するのは、好き・嫌いの感情に基づく関係がうまく行かずに、役割に基づく関係に支障をきたしてしまうことです。
人を好きになったり嫌いになったりするのは、いったい、どのような理由からなのでしょうか。これまでの研究を整理すると、おおよそ、次のような4つの要因があげられます。
@外見上の要因
A近接性の要因
B類似性の要因
C相補性の要因
対決と受容
これら4つの要因のうち、特に問題となるのが、類似性の要因でしょう。何か共通点があって仲良くなったり、逆に価値観などが違って嫌いになったりすることが、暮らしの中で頻繁に生じるのです。
価値観がズレている相手とは、どのようにかかわるのがよいのでしょうか。価値観が異なる場合の対処法として、対決と受容という二通りの方法があります。
一方の対決では、価値観が同じになることを目指して、徹底的に話し合うことになります。そして、話し合っても同じにならなければ、相手を排除することになるのです。
他方の受容では、同じになることを目指しません。一人一人の顔が違うように、価値観が違うのも当然のことと考えます。そして、自分と異なる価値観の相手と、共存しようとするのです。
同質性の高い社会の中で暮らしてきた日本人は、自分と異なる相手との共存が苦手なようです。しかし、価値観がますます多様化する時代に、相手が自分と同じであることを、いつまでも求めるわけにはいかないでしょう。
(C) Shigeki Suwa