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制作No.93「深海艇マリンサタン号の逆襲」

(放映No.78「死斗!海底1万メートル」)

脚本:松下幹夫  演出: 未記入

[登場キャラクター]
大鷲の健
白鳥のジュン
コンドルのジョー
燕の甚平
みゝずくの竜

南部博士
ベルク・カッツェ

親衛隊々長
隊員A
同 B
同 C
所長(実はカッツェ)
操縦士(実は親衛隊々長)

ナレーター


[1・砂浜]
      ――ジョーの眼を通してのフレーム。
      ピーチパラソルの下にジョーの父と母が椅子に座っている。
      突然、拳銃を持った男の手がのび、父と母に向って二発射つ。
      父と母が倒れる、と同時にガッ―と舞上がるピーチパラソル。
      男、拳銃をしまい今度は胸に飾ってあった赤いバラを取り、息
      絶えたジョーの母の傍にその赤いバラを投げる。
ジョーの「(叫び)ママッ!」
現実の声

[2・ジョーの寝室]
      ガバット夢にうなされて起きるジョー、全身汗だくである。
      と、机上のブレスレッドが鳴っている。
      ジョー、ブレスレッドを手に取る。
健の声 「こちら健、ジョー、どうしたんだ!?」
ジョー 「いや」
健の声 「パトロール出動の時間だ、ゴッドフェニックスに集合してくれ」
ジョー 「ラジャー」
      と、机上の赤いバラが眼にとまる。
      ジョー、カッとなって花瓶ごと赤いバラを床に叩きつける。
ジョー 「(悲痛な叫び)畜生ッ、カッツェめ」

[3・海中]
      太陽の光が完全に遮られた深海である。
      軍用型深海艇マリンサタン号が推進していく。

[4・マリンサタン号・操縦室]
      ギャラクター団の親衛隊々長と二人の隊員が各持ち場について
      いる。
隊員A 「隊長、目標地点及び射程距離間に入りました」
      スクリーンに映る海底ドーム

[5・海底]
      海底ドームがアンテナ、マニピュレータなどを使って岩石の調
      査をしている。
N   「この海底ドームは(ISO)の海洋工学研究所からのコントロー
     ルによって海底の鉱物及び地殻に関係のある調査を行なうもので
     ある」

[6・マリンサタン号・操縦室]
隊長  「ミサイルを発射させろ」
隊員A 「はあっ」
      と、発射ボタンを押す――がミサイルが飛び出さない。
隊長  「(隊員Bに)どうした?」
隊員B 「はあっ(と、点検する)隊長、水圧によって制御装置が効かなく
     なっています」
隊長  「よし、修理してこい」
隊員B 「はあっ」
      と機関室に入って行く。

[7・海中]
      停止しているマリンサタン号の船尾から修理用潜水艇(ひとり
      乗り)が出て来てマリンサタン号の船首に廻り、ミサイルの制
      御装置をマニピュレータを使って修理しはじめる。

[8・マリンサタン号・操縦室]
      スクリーンに映る修理用潜水艇
      と、突然グラッと機内が揺れて勢よく飛び出すミサイル。
隊長  「(隊員Aに)バカ者ッ、発射ボタンを押したまゝにしおって」
      隊員A、思わず肩をすぼめる。
      修理用潜水艇、マニピュレータを椀取られグルグルと回転しな
      がら浮上してゆく。
      ――数発のミサイル、目標通り海底ドームにブチ当り破壊して
      しまう。
隊長  「ゃった、よし帰還だ」
隊員A 「し、しかし、04号を助けなければ」
隊長  「(冷然と)帰還せよ、命令だ」
隊員A 「はあっ、分りました」
      と、操縦桿を引く。

[9・大空]
      飛んで来るゴッドフェニックス

[10・ゴッドフェニックスの中]
      各配置についている健達。
      健、ジョーをじっと見る。
ジョー 「(気ずいて)何んだ?」
健   「どこか悪いのか、顔色が良くないぜ」
ジョー 「(怒るように)何んでもない」
ジュン 「(健に)どうしたのかしら、朝から何か苛々しているみたい」
      と、心配そうにジョーをチラッと見る。
竜   「健、海上に潜水艇らしきものが浮上しているぜ」

[11・海上]
      マニピュレータを椀取られた修理用潜水艇が浮いている。
      その傍に水上着陸するゴッドフェニックス――健達が現われる。
      ジョー、周利用潜水艇に飛び乗り、ハッチを開ける、とギャラ
      クター団の隊員Bが操縦桿を持ったまま気絶している。
      健達一同、驚く。
健   「何故こんなところに!?ジョー、起こせ何か聞出せるかも知れな
     い」
ジョー 「ラジャー」
      と、隊員Bの胸倉を掴んで往復ビンタを食わす。
ジョー 「おい、起きろ」
      隊員B、ハット目覚める。
ジョー 「こんな所で何をしているんだ」
隊員B 「(驚いて)科、科学忍者隊ッ!」
      と、立ちながら懐からナイフを出す。
      ジョー、ハッとなって、隊員Bの腕を押さえる。とその拍子に
      ナイフが隊員Bの胸に突き刺さって海に落ちる。
      ――それは一瞬の出来事であり、ジョーがナイフで隊員Bを突
      き刺して海に落とした形になってしまう。
健   「ジョーッ!何故殺した、何も聞けなくなったじゃねぇか」
ジョー 「(吐くように)仕方ねェ」
健   「何だと、ふざけるなッ!」
      と、潜水艇に飛び乗り、ジョーを殴る。
      その時、健のブレスレッドが鳴る。
南部の声「こちら南部、ただちに帰還せよ」
健   「ラジャー」
      健とジョーの視線がぶつかり合う。

[12・三日月基地・南部の指令室]
      健達が集っている。
      壁の海底地形図を背にしての南部。
南部  「君達も知っての通り、こゝ近年マリアン海溝の地殻が急激に、数
     度に渡っての異常なる断層地震を起こしている」
      と、海底地形図の方に振り返えり
南部  「そこでこのXV地点に海底ドームを設置したのだが、数時間前、別
     に断層地震も起きていないのに突如として自動通信が止絶えたの
     だ」
      健達一同、驚愕。
南部  「どうした!?」
健   「その近辺の海上でギャラクター団の潜水艇と乗組員一人を発見し
     たのですが・・・」
      と、途中で言葉が切れてしまう。
南部  「それで・・・」
健   「(云いにくそうに)そこでそのギャラクター団の隊員を・・・」
南部  「その隊員はどうしたのだ?」
ジョー 「(いきなり)俺が殺しました」
      ガクッと項垂れる。
      一同、びっくりしたようにジョーを見る。
南部  「・・・そうか・・・」
      一同、気まずい空気になる。
南部  「今回の事件に関するあらゆるデーターを集積してみると、どうも
     自動通信の止絶え方が異常だったので、もしやギャラクター団の
     新しいメカがと思っていたところだったのだ。そこで君達に出動
     して貰ったのだが、やはりギャラクター団が関係していたようだ
     な」
健   「しかし何の目的で」
南部  「分らん・・・だがマリアン海溝の調査はただ断層地震の調査だけで
     はなく、マントル計画における新しい鉱物資源開発の目的もある
     のだ。兎に角、君達の任務はタ−ル湾にある深海艇マリンエンゼル
     号に乗って海底ドームの調査にあたって貰いたい。そしてギャラ
     クター団の行動も徹底的に追求してくれたまえ、頼むぞ・・・ジョ
     ー」
ジョー 「(ハッとして)分りました」
南部  「なおタ−ル湾には海洋工学研究所からのヘリコプターがチャアタ
     ーしてあるからそれで行って貰いたい」
甚平  「博士、何故ゴッドフェニックスわ使わないのですか?」
竜   「(甚平に)駄目だスな、海底ドームは一万五千メートルの深海底
     にあるんだス、ゴッドフェニックスはそれだけの水圧に堪えら
     れんだス」
甚平  「あ、そうか」
      と、笑うが、一同、押し黙っている。

[13・コントロールセンター]
      ――こゝはタール湾の造船所内である。
      カッツェ、隊長、数人の隊員がいる。
N   「このタール湾は(ISO)の所属する港であったが、カッツェ達
     の策略によって、完全にカッツェ達の占領地域になってしまって
     いたのである」
カッツェ「そうか、海底ドームの調査にやって来るのか」
隊長  「はい、カッツェ様」
カッツェ「(隊長に)我がギャラクター団にさほど成果にもならん海底ドー
     ム破壊作成を実行させたのは、ガッチャマン達を罠に落とすため
     の手なのだ」
隊長  「そうでしたか」
カッツェ「科学忍者隊、罠にはめるのに刃物はいらぬマントル計画のひとつ
     でも妨害すればすぐ罠にはまるとな・・・ハハハ・・・」
      隊長達一同も笑う。
カッツェ「(ムッとして)何がおかしい、ただちに作業員に化けて、必ずや
     ガッチャマン達を皆殺しにするのだ、分ったか」
隊長達 「はあっ」
     と平伏する。

[14・大空]
      飛んで来るヘリコプター。

[15・タール湾の全景(俯瞰)]
      ――その造船所のコントロールセンターの屋上がヘリポートに
      なっていて、ヘリコプターが着陸する。

[16・コントロールセンター]
      所長に化けたカッツェと作業員に化けた隊員達がいる。
      そして健達が集っている。
      窓外に、ドックから岩壁に出て来る調査用深海艇マリンエンゼ
      ル号が見える。
所長  「(健達に)マリンエンゼル号の乗組員は三人です。こちら側から
     優秀な操縦士を一人、マリンエンゼル号に待機させてありますか
     ら」
健   「分りました、ジョー、行くぜ」
      ジョー、うなずく。
健   「(甚平達に)皆なは待機していてくれ」
      健とジョー、表に出て行く。
甚平  「俺も行きてェな」
      と羨ましげな眼付きで見送る。

[17・岩壁]
      桟橋を渡ってマリンエンゼル号の中に乗り込む健とジョー。

[18・マリンエンゼル号・操縦室]
      出動前の総点検をしている操縦士に化けた隊長。
      入って来る健とジョー。
      操縦士、不気味な笑顔を浮かべる。

[19・コントロールセンター]
      窓外に、潜水してゆくマリンサタン号が見える。
所長  「フフフ・・・遂に科学忍者隊、最後の日が来た」
甚平  「(仰天)何だって!?」
      その瞬間、甚平達の居る所に天井からガラス張りの檻が落ちて
      くる。
甚平  「何をするんだ!」
所長  「(振り返って)お前達を殺すのだ」
      と、一転するとカッツェの姿になる。
ジュン 「カ、カッツェ!」
      作業員達も一転するとギャラクター団の隊員姿になり、マシン
      ガンを構える。
甚平  「(絶叫)健兄貴ッ!」

[20・海中]
      推進していくマリンエンゼル号。

[21・海底]
      残骸の海底ドームが無惨な姿を残している。
      近ずいてくるマリンエンゼル号。

[22・マリンエンゼル号・操縦室]
      スクリーンをじっと見る健達(操縦士は居ない)
健   「案のじょお、爆弾でやられたものだぜ」
ジョー 「しかしこれ程の深海に来れるのは、この深海艇ぐらいのものだぜ」
健   「やはりギャラクター団の新しいメカか」
ジョー 「(振り返って)健、操縦士が居ない」
      その瞬間、天井から赤いガスがバッと吹き出して見る見るうち
      に健達を包む。
ジョー 「健ッ!」
      と叫びながら倒れる。
      健も続いて倒れる。

[23・同・機関室]
      腕時計を見ていた操縦士、ニヤリと笑って一転すると親衛隊々
      長の姿になる。

[24・海底]
      ドドドッーと断層地震が起きる。
      地盤が大きく揺れ、地割れが起きて残骸の海底ドームを呑み込
      んでしまう。それと同時に吹き上げてくる海底竜巻。

[25・マリンエンゼル号・ミサイル室]
      ミサイルの中のカプセルに健とジョーが縛られつながれている。
      ふたり共、眼が覚めて驚く。
健   「こ、これは!?」
      機関室から入って来る隊長。
隊長  「お眼覚めかなガッチャマン、二人とも仲良く冥土に送ってやる」
健   「貴様ッ!ギャラクター団の」
      と、縛られた革のベルトに力を入れる。
隊長  「無駄な事はよせ、ハハハ・・・」
      ――ブラウン管に現われるカッツェ。
カッツェ「ハハハ・・・ガッチャマン、最後にお前達に一つだけ教えてやる。
     海底ドームを破壊したのは、お前達が今乗っているマリンエンゼ
     ル号だ」
健   「何だって、この深海艇が」
カッツェ「何だって、この深海艇が」
カッツェ「そうだ、我々が軍用型に改造したのだ。そして海底ドームを破壊
     した目的はお前達を誘き出し、皆殺しにするためだ」
ジョー 「くそっ、カッツェ!」
      と必死にもがく。
カッツェ「ハハハ・・・わめけ、バカ者共め」
隊長  「カッツェ様、それではマリンサタン号の変身及びミサイル発射準
     備にかゝります」
      と、変身レバーを引く。

[26・海底]
      調査用マリンエンゼル号から軍用型マリンサタン号に変身する。
      ――その時、迫ってきた海底竜巻がマリンサタン号を呑み込ん
      でしまう。
      大きく回転するマリンサタン号。

[27・マリンサタン号・ミサイル室]
隊長  「ワァーッ、海底竜巻だ!」
      室内の機械類に激しく叩きつけられる健とジョー
      縛られた革ベルトがちぎれて飛ぶ
健   「しめた!今だ!」
      とブーメランを抜くと、ジョーのベルトを切る。
健   「ジョー、海底竜巻から脱出だ!」
ジョー 「ラジャー!」
      と隊長に組みつく。
健   「ジョー、殺すな!」
      と叫ぶ。
      隊長、ちぎれたパイプを掴むと、ジョーに殴りかゝる。
      ジョー、それを素早く奪うと、隊長の首に叩きつける。
隊長  「ぐえっ!」
      と崩れる。
ジョー 「くそ!」
      健、駆け寄り隊長の首筋に手をやる。
健   「死んでる・・・ジョー!殺すなと云ったはずだぞ!」
ジョー 「仕方ねえ。こうしなきゃ俺が殺られる所だったんだ」
健   「生かしとけば利用出来たんだ!」
ジョー 「フン!説教はもうたくさんだ」
      と操縦室に向う。

[28・海底]
      海底竜巻に巻き込まれるマリンサタン号。

[29・マリンサタン号・操縦室]
      グラッと傾く室内。
      駆け込んできた健とジョー、足をすくわれ倒れる。
ジョー 「くそっ」
      と操縦桿にくらいつくと、懸命に引き上げる。

[30・造船所・ドッグ(夜)]
      建造中の大型タンカーが船台に乗っている。
      工作員(ギャラクター)がそのタンカーの船底に、焼切器で穴
      を開けている。
      クレーンが何かを吊り上げている。
      捕えられたジュン、甚平、竜達である。

[31・大型タンカーの甲板]
      ギャラクターの隊員達が銃を構えて、クレーンを見上げている。
甚平  「くそ!降ろせ降ろせ!」
      と怒鳴る。
      カッツェ、隊員達を分けて出て来る。
カッツェ「小僧騒ぐな、今降ろしてやるからな」
竜   「甚平!チャンスはまだある。甲板に着いたら、こんな鎖ぐらい
     すぐたち切ったるわい」
甚平  「頼むぜ兄貴!」
      クレーンのスイッチが入れられ、徐々に降りて来る甚平達。
カッツェ「フフフ・・・地獄の底まで降りて行くがいゝ」
      と指をパチンと鳴らす。
      甲板が開き、甚平達はタンカーの船底に降りて行く。
甚平  「あれれ?」
竜   「しまった!こんなはずじゃなかったぞい?」
カッツェ「ハハハ・・・科学忍者隊の諸君!ガッチャマン達も今頃海の底で
     永遠の眠りについているはずだ。お前達もそんなガッチャマンに
     逢いたかろう」
竜   「くそ!」
      と全身に力を入れる。鎖はググッとゆるむが切れないまゝ降下
      を続ける。
カッツェ「穴の開いたタンカーで、そこまで送りとどけてやろう。ギャラ
     クターも親切な所があるだろう」
      と、船底に降りて行く甚平達を見送る。
甚平  「畜生!汚ねえぞ!」
      やがて閉じられる甲板。

[32・タンカーの船底内]
      放り出される甚平達。
      竜、深呼吸をすると全身に力を込めて、鎖を切る。
竜   「やった!」
甚平  「何云ってやがる、今頃遅いんだよ」
ジュン 「みんな!何処にも出口がないわよ」

[33・タンカー・甲板]
カッツェ「ハハハ・・・これから科学忍者隊の進水式だ」

[34・海底]
      を這う海底竜巻
      その中に翻弄されているマリンサタン号

[35・マリンサタン操縦室]
      懸命に操縦桿を引き起しているジョー。
健   「ジョー!流れに逆らっても無理だ。渦の流れに乗るんだ!」
ジョー 「くそ!」
      と操縦桿を放す。

[36・渦の中で舞うマリンサタン号]

[37・マリンサタン・操縦室]
健   「ジョー!今だ!操縦桿を引け!」
      ジョー、グッと操縦桿を引く。

[38・渦の中から放り出されるマリンサタン号]
      グングン上昇して行く。

[39・造船所・ドッグ]
      船台に乗ったタンカーに万国旗と鈴がつけられている。
      岩壁にはギャラクターの軍楽隊が整列している。
カッツェ「さらば科学忍者隊!」
      とテープにハサミを入れる。
      シャンペンが船体に砕け、鈴の中から鳩が飛び出す。
      ググッ!とレールの上を滑って行くタンカー。
      波を蹴立てゝ進水する。
      とコントロール室から隊員が怒鳴る。
隊員  「カッツェ様!マリンサタンと思われる物体がこちらに近ずきつ
     ゝあります」
カッツェ「何?そ、そんなはずはない」
      とコントロール室に向う。

[40・コントロール室]
      水中レーダーが反応を示している。
カッツェ「(覗き込み)うっ!間違いなくマリンサタンだ。よし、テレビ
     のスイッチを入れろ!」
      隊員、スイッチを入れる。

[41・マリンサタン号・操縦室]
      スクリーンにカッツェの姿が映る。
カッツェ「ガッチャマン!よく地獄から戻って来れたな。しかし、お前達
     の仲間はドックのタンカーに乗せて、地獄の底へ送り込んだばか
     りだ。お前達も早く降伏せよ」
ジョー 「くそっ!」
      とエアーガンとブラウン管を叩き壊す。
健   「ブラウン管を壊しても始まらない。それよりも甚平達を救けるん
     だ」
      ジョー、エアーガンを収めるとミサイル室に走り込む。

[42・ミサイル室]
      ジョー、ミサイルの信管を素早く抜くと、靴の中に放り込む。
健   「(入って来て)何をする気だ」
ジョー 「ミサイルでタンカーをぶっ壊してやる!」
健   「そんな事をしたら甚平達が危ない!」
ジョー 「細い事はいちいち云っちゃいられねえ」
健   「ジョー!お前と云う奴は・・・」
      ジョー、黙々としかも素早く照準用ブラウン管内に映ったタン
      カーに照準を合せる。
健   「ジョー!気でも狂ったのか!」
      と後からジョーに飛びかゝり腕を押える。
      ジョー、足でミサイル発射ボタンを押す。

[43・海底]
      マリンサタン号から発射されるミサイル

[44・タンカーの中]
      船底に渦巻く水流
      グングンせり上って来る。
      甚平、ジュン、竜は天井のパイプにぶら下っている。
ジュン 「みんな、このまゝじゃ後五分と持たないわよ」
竜   「わしはもう駄目だ・・・」
      とパイプから手を離す。
      それを素早く甚平とジュンが掴む。

[45・海面]
      飛び出すミサイル。
      タンカーの船腹に撃突する。

[46・タンカー内]
      物凄い音と共に船腹に穴が開き、ミサイルが飛び込んで来る。
甚平  「ひえっ!凄え」
ジュン 「みんな、あの穴から外へ出るのよ!」
      と、マントを広げて飛び出す。

[47・造船所・桟橋]
      海上に浮上するマリンサタン。
      それを瞶めるカッツェ。
カッツェ「おのれ、ガッチャマン奴!射て射て、皆殺しにするんだ!」
      隊員達、一斉にマシンガンを掃射する。
      マリンサタンから飛び出す、健とジョー。
      と、突然隊員達の頭上に鉄材が落下する。
      クレーンを運転している竜。
      甚平、ウインチのレバーを引く。巻かれてゆくワイヤーに足を
      取られて倒れる隊員達。
カッツェ「くそ!」
      と逃げる。
      そして、素早く倉庫の傍に隠れる。

      ×     ×     ×

      ギャラクターの隊員達を倒す健達。
ジョー 「健!カッツェは何処へ行った」
健   「判らない、見失ってしまった」
ジョー 「くそ!まだこの近くに居るはずだぜ!」
      と走り出す。
      その拍子に靴に放り込んだ信管が転がり出る。
      健、それを拾い上げると、
    「そうだったのか。あいつ・・・」
      と、信管を握りしめる。

[48・同・倉庫の裏]
      静寂――。
      物陰に潜むカッツェ、ハンドトーキーを出して、
カッツェ「(声を殺して)デブルスターにに告ぐ、至急救助を頼む、至急・・・
     ?」
      口笛が流れて来る。
      ハッ!となるカッツェ。
      ジョーが立っている。
ジョー 「ベルク・カッツェ出て来い!今日こそ命を頂戴するぜ」
      と歩み寄る。
      カッツェ、懐から手榴弾をとり出すと、ジョーの足元に転がし
      て逃げる。
      爆発!!その瞬間!ジョーは高く舞い上っている。
      逃げるカッツェに上空より飛びかゝるジョー。
カッツェ「ひえっ!」
ジョー 「死ねっ!」
      と掴みかゝる。
      ズボッ!とロケット噴射の音と共に舞い上がるカッツェ、そ
      して上空に飛来したデブルスターに乗って飛び去る。
ジョー 「くそ!もう少しで・・・」
      と手に残ったカッツェのマントを叩きつける。

[49・海]
      水平線上に朝陽が昇る。
      それを見ているジョーの目に口惜し涙が光る。
健   「ジョー、落し物だぜ」
      とジョーの手に信管を握らせ、その上から硬く手を握る。
甚平  「ジョーの兄貴・・・」
健   「(甚平を制して)一人にしといてやれ」
      と甚平、ジュン、竜と共に去る。
      カモメが一羽、急降下して獲物を捕える。
N   「憎むべきカッツェを目の前で取り逃がしたジョーの口惜しさは・・
     ・今、新なる執念の炎となって、再び燃えるのであった」

                    ――終――

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