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第54話「怒りに燃えたガッチャマン」

【脚本・酒井あきよし  演出・案納正美  原動画・須田正己、二宮常雄、山田政紀】

敵メカ

カニキラー(カブトガニ型メカ。飛行が可能。光線を放つ。甲羅が固くバードミサイルも効かない。足はミサイルとして分離する。尻尾の先がカッツェの脱出用ロケットになっている)

ゲスト

拷問されるギャラ隊長(声:田中康郎)

あらすじ

 レッドインパルスを葬り調子づいたカッツェは、マントル計画を潰すため、世界中のウラン関連施設を次々破壊しはじめた。ISOでの対策会議に各国代表が集まり、忍者隊も護衛のため南部に同行する。

 一人仲間と離れ父を失った悲しみに沈んでいた健は、噴水の中にアタリー国のバッヂをつけた死体を発見する。会議室に踏み込んだ健は、アタリー国代表になりすましていたギャラクターを暴き、執拗なカーチェイスの末に捕まえた。

 三日月基地に戻った健は、男を拷問にかけて本部の場所を吐かせる。健の行き過ぎたやり方を非難する南部に耳を貸さず、健は無理に4人を連れ、男の案内で北極へ向かう。

 案の定そこは単なる基地の一つでしかなかった。カッツェは、忍者隊を氷の部屋に閉じ込めると、ISOのウラン貯蔵庫を破壊するためにカニキラーで出動していく。

 氷の部屋は徐々に温度が上がって氷の壁が解けだし、海水が流れ込みはじめた。健の感情的な行動がこの事態を招いたと責めるジョー達に、父親を殺された気持ちがわかるものかと反発する健。だが、親を失ったのは健だけではないと論するジュンの言葉に、健はリーダーとしての自分を取り戻していく。

 竜巻ファイターで氷の部屋を脱出した忍者隊は、基地を爆破、ゴッドフェニックスでカニキラーを追い、バードミサイルで破壊する。

ミニ・ガイド

竜「ンだ。奴らが地球を狙いはじめてもう一年になるんだワ」。もしもし?14年前から狙ってたんじゃないの?

ジョー「そんなお前を見ていると、この俺の姿を鏡に映しているようで、俺自身が嫌になってくるんだ。それに…」。健「それに…何だ?」。ジョー「その役はおめぇなんかにゃ似合わねぇよ」。やや斜に構えたような、ジョーらしい言い方だと思いませんか。つっけんどんだけど、彼なりの優しさを感じるよ。

★(空にオーロラ)ジュン「わー見て、綺麗ねぇ」。竜「ひゃー、持って帰っておらの部屋のカーテンにするかいの」。甚平「無理だよ、竜。手が届かないよ」。健ちゃん怒りに燃えてるってのに、こいつらはまあ呑気なこと。

ジュン「お父さんお父さんて、いつまで子供みたいなこと言ってるの。両親を失ったのはあなただけじゃないのよ。ジョーだって甚平だって、それにあたしもよ。甚平を見て。両親が一番恋しい年頃なのよ。でも今の今まで泣き言一つ言ったことないわ。あなたは自分一人だけ悲劇のヒーローになったつもりじゃないの? それでも科学忍者隊のリーダーと言えて? 弱虫よ、卑怯よ、健は」。健ちゃん、返す言葉なし。ジュン、よく言った!

★忍者隊のリーダーとして、正義の味方として、いわば「模範生」たらんとしていた健が、自分の感情をむき出しにし、憎悪の固まりと化す。ジゴキラーの時も多少荒れたけど、やっぱり父親の死はジュンの行方不明とは比べ物にならないくらい大きい。ガッチャマンのキャラ達は、こうして苦しみ迷いながら、物語の中でめざましく成長していく。そこがまた、ガッチャマンの魅力なんだなぁ。