国魂神とは(トップ・ページ)


 今まで、国魂神(くにたまのかみ)についてのあまり深い研究はなされていません。大家・平田篤胤でさえ国魂神については言及していないくらいです。
 国魂神は人間生活に深くかかわっています。例えば、地磁気を安定させる役目を担っていたり、人類に宗教を伝えたり、食糧の栽培方法やさまざまな生活手段を教えたりと、古代から現在に至るまで、人々は国魂神に見守られて生活してきました。
 それなのに国魂神の明確な御神性はほとんど知られることもなく、正しい姿が伝わっていません。一般的には産土神(うぶすなのかみ)や国土の霊と混同されたりしています。
 小房発行、勅使河原大鳳(てしがわら・たいほう)著の『国魂神の冥護』から一部を引用し、国魂神について御紹介いたしましょう。




太陽は天照大御神、月は国魂神、地球は天皇と国民です。


<国魂神・分魂・分神>

 国魂神(くにたまのかみ)とは大国主神(おおくにぬしのかみ)の分魂(わけみたま)のことです。大国主神は「国譲り」の幽契にしたがって表舞台から退き、陰から御皇室の神業と人民を守護することになりました。これがいわゆる「国譲り」です。大国主神はヨーロッパ大陸やアジア大陸にも出動し、人々に生活の方法や古代宗教を伝えましたが、その任には分魂である国魂神が当たります。 
 分魂とは、本体・大国主神の仕事とは別な働きをする活動体のことです。国魂神とは、大国主神が人民教化をしたり、地球の物理的条件を安定させたりするときのお姿(分魂)のことです。国魂神の頂点は日本に活動拠点を置く大国魂神(おおくにたまのかみ=大国主神)で、次元に応じて、いろいろな段階の国魂神がそこから分神(ぶんしん)として生み出されています。
 分神とは、本体・大国魂神と同じ働きをする分身(本体のコピーで同じ役目を持つ)のことです。


<外国の国魂神>
 
 日本全国には、ちょうどお役所と同じように、省、部、課、係というように、段階的な国魂神の規模と高下の区別があります。地球全土や日本を見守るのが大国魂神ならば、その下には九州地方を守備範囲としている国魂神がおり、更にその下には長崎県辺りを受け持つ国魂神も存在し、いちばん末端になると、わたしたちが住んでいる町や村を担当する国魂神が活躍しています。
 外国でも同様です。日本の大国魂神の分神が出動し、そこから更に分裂(分神)をくり返し、どんなに片隅の地域にも末端の国魂神が働いています。いわば、国魂神とは民族神(部族神)といっても語弊はありません。地域の人民(例えばユダヤ民族やアラブ民族など)を導くのが職掌です。


<国魂神と産土神との違い>

 国魂神の上層部は地球規模の活動をしますが、末端部は地域活動に限定されます。
 地磁気や地殻活動の安定を保つ仕事はより大国魂神に近い首脳部の役目で、地域の住民を守護するのは地域に密接した下部の国魂神の受持ちです。その末端の国魂神の働きを一部代行しているのが産土神です。国魂神が大国主神の直系(分魂)であるのに対し、産土神は大国主神とは血のつながりがない場合もあります。
 もちろん、大国主神の血縁であるケースもあります。ともあれ、産土神とは国魂神の指示下で土地土地のありとあらゆる生命(人間・動物・植物)をつかさどっている国津系の司命神のことです。


<国魂神の自己矛盾>

 大国主神や大国魂神のお働きは、とりもなおさず、御皇室を中心に地球全土が栄えるように天孫と人民を守護するのが役目です。人類は太陽神がなくては生活できませんし、また、国魂神の陰からの守護がなくても成り立ちません。
 太陽神を陽とすれば、国魂神は陰(月)です。地上社会は陰陽の神々によって運営されています。ですから、本来、太陽神、国魂神、人類の間には円満な関係が築かれていなければならないはずですが、地域によっては国魂神の矛盾が表れる場合もあります。
 天照大御神の直属の国が日本で、御皇室は太陽神の直系の子孫です。国魂神や産土神は、人民が生業を通じて御皇室にお仕えするように導くのが本来の仕事なのですが、住民感情が反御皇室に働く地域もあったり、反日感情が強い海外の国々もあります。住民の感情は土地の国魂神や産土神の反映です。
 国魂神や産土神は末端になればなるほど、本体の大国主神や大国魂神の心境とかけ離れ、天孫に好意的でなかったり、反日的であったりします。いわば、末端が本体(大国主神や大国魂神)に矛盾する性質を持つのです。


<宗教戦争や地域紛争>


 なぜそのような矛盾が起きるのでしょうか? 二つの大きな原因があります。まず第一に、下部に行けば行くほど、国魂神は本体の大国魂神や大国主神だけに限定された忠誠心を発揮するからです。当然、「国譲り」も大所高所の見地から理解するというよりも、身びいきに解釈します。自ずと天孫や日本に対して快くない感情が芽生えてきます。
 第二に、大国魂神や大国主神は須佐之男命の直系です。大国主神や大国魂神の場合はそうではありませんが、下部になると須佐之男命の性情が濃厚に表われてくる場合もあります。須佐之男命は御承知のように、天照大御神に対して羨望を抱いております。あこがれが過度になりますと反感になります。そのような感情が国魂神や産土神にも反映されています。
 須佐之男命が活動拠点を置いている中東辺りでは、国魂神(民族神)に須佐之男命の息吹が強く吹きこまれています。ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、元来は同じ宗教から出発しています。宗教を伝えたのは同一の民族神(国魂神)です。
 ところが、須佐之男命の、「他者を許さない」という悪い面が国魂神にも受け継がれ、「目には目を、歯には歯を」という民族性と宗教になり、同類の宗教どうしがいがみ合いを演じる結果になってしまいました。


<大国主神・大国魂神の精神>

 以上が地域紛争の真因で、地域紛争の背景には宗教問題があり、宗教問題の奥には国魂神の自己矛盾が存在し、最奥には須佐之男命の破壊的性格が反映しています。神々といえども現在は多くの矛盾を抱えていますが、いずれは解消されるときがくるはずです。
 わたしたちが見習わなくてはならないのは、国魂神の本体である大国主神や大国魂神の精神です。
 御皇室を中心にし、紛争のない人類生活を目差すのが日本民族の本来の使命で、これが大国主神や大国魂神の導かんとしている理想の地球像です。・・・以下略