世界一の母子家庭ばくしん中の現在(2003年)


       早いもので、上京して丸6年、やがて7年目になろうとしています。

       当時2歳、6歳、8歳だった子どもたちも、8歳、11歳、13歳になりました。

     

       あれから1度引越しもしました。子どもたちは、上京後の転校もしています。

       現在の住まいは、上京してすぐに住んだ同じ区内ではありますが、下町の人情味あふれるところにあります。都心なのですが、周りには緑も多く、細長い庭もついている一軒家です。

引っ越したいと強烈に思ってから10日後に決めた家。何かの縁があったのでしょう。

 

 インターネットで探したその家を不動産の紹介で見て説明を聞いて、いいなあ、でも、この値段とこの条件じゃ借りることはできないなあとあきらめた帰り道。

 目に付いた不動産屋の窓に貼られた家の間取りは、今見たばっかりの、心に焼き付いていたものとまるで同じ。

 だめでもともととその不動産屋にはいってみたら、その場で大家さんに値引きの交渉をしてくれ、こっちの条件で貸してくれることになったのです。

 

 同じ時期に新しい仕事も決まりました。

 場所は偶然にも、引越しをする予定の場所の隣駅。

 

 以前済んでいた場所からは少し不便なところでしたが、引っ越せば自転車で5分です。

 

 願いはかなう。思い通りの人生って送れるのかもしれない。

 

       新しい住まいの周りは緑にあふれ、庭の大木には、いつもたくさんの小鳥がやってきます。2階からは屋根の瓦に寝転ぶこともできて、眼下には、下町の町並みを見ることができます。

       

仕事は、上京後、子どもの事情や私の事情でいろいろ変わりました。最初、エステの仕事からはじめて、出版社で離婚専門誌の編集、その関係で離婚カウンセリング、大きな出版社でWEB上の編集、フリーのライター、そして現在自営と細々と相変わらずのライター仕事と、できることなんでもやっています。すべての仕事がはじめてのことでしたが、仕事をしながら、さまざまなことを学ばせてもらっていることには本当に感謝しています。仕事をしなければ、こんなHPを立ち上げるなんてことは全く考えもつかないことだったと思います。

 

よく離婚前の方から、仕事のための資格をとりたいのでまずは学校に行って勉強をする、とか、パソコンを学びたいのでスクールにいくつもりだ、とか、まずは社会に出るための準備期間としてどこかの学校に行きたい、という相談を受けます。

 

が、できたらまず実践からはじめてみてはいかがですか? と勧めることも多いです。いきなり実践はだれしもが怖い。面談して断られたらなんの条件が悪かったのだろうと悩みます。何か資格があれば優位なのかも、学校に行けば紹介もあるかも、なんて思うのも当たり前のことだと思います。

でも、できたら仕事としてお金をもらいながら学べ、必要があればそこから勉強して資格を取った方が断然いい。

 

資格なんてなくても実技さえできれば仕事上さしさわりがない、そんな条件の雇用の方が断然多いと思うのですが。

 

私は運良くパソコンも編集も校正もインターネットも、すべて仕事でお金をもらいながら覚えてきました。きっと学校でお金を払って学んでも、これだけのことは覚えられなかったと思っています。

 

そして、現在。

昔から好きだったことだけが仕事として残っています。

 

       雨の日も風の日も嵐の日も雪の日も、どんなときにも子どもと一緒に保育園に通い、ベビーシッターの手配をして 仕事をしていた日はもうすでに過去のことになり、今では遅くなる仕事や夜の飲み会時には、子どもたちは自分たちで食事を済ませ入浴をし先に寝ているようになりました。

       

       最初3年のつもりで上京しましたが、子どもも大きくなり、それぞれの生活もそれぞれの学校で成り立ってきましたし、私の仕事もあり、地域にも少しずつ根を張り出してからは、もう九州へ帰ることなど、あまり考えられなくなりました。

 

       この先、実家の両親が歳をとっていなくなってしまったら。

もう私に帰るところはどこにもないのだなと、時々ふと思うことがあります。

       根無し草の浮き草家業、流れ流れて一体どこに行くのだろう、

       でも、それが私の生き方なのかもしれないなあ、

       身をまかせる流れは一体何の流れなのでしょう。

       こうやって生きていくのは、最初から私にプログラムされていたことのように感じます。


離婚関係の仕事は、今でもいろいろやっています。

        いろんな形で離婚の相談もやってきましたが、希望も多く、仕事として再開しようかとも思っています。

 

離婚は増えたものの、母子家庭に対する福祉や制度は厳しくなってきつつあります。

離婚なんて本当はしないほうが絶対にいい。でも、今、まだまだ修復可能な些細なことで離婚に踏み切る人も多くなってきているような気がしています。別れてもなんとかなると思うからでしょうか。

 

でも、本当はなかなか何とかなんてならないってことを、もっともっと知って欲しい。

 

男の側にも、自分のわがままを通すために、安易に女房子どもを切り捨てて離婚をしてしまう人が多いのではないでしょうか。

マスコミなどであまりにも離婚を取り上げると、離婚がとっても簡単なことになってしまい、本当に先の見えない

大変な母子が増えていくのではないのかなと心配です。母子家庭に対する福祉も切り捨ての方向で進んでいます。

  現在不況で、子どもを抱えた女性に仕事はなかなかありません。パートでは先も分からず、生活も安定せず、幸せな生活を手に入れるのがとっても困難になってしまいます。

 でも、だからといって不幸な結婚生活を我慢するなんてことはできないでしょう。

  どうすればいいのか。

 

結婚や家庭に関する学習を、小さい頃からしっかりとするしかないのかなあ、そんな気がします。

 

この先、学校でも、家族教育や家庭経営のカリキュラムを組んで、きちんと家庭に責任が持てる子どもたちを育て

手いってほしいものだと思います。

学校に期待をしなくとも、せめて我が家では、ひとりでも生きていける大人になる子どもを育てて行きたいと思い

ます。


        現在では、子どもの育ちよりも、自分の老後のことのほうをよく考えるようになってきています。

        先のことは分かりません。

        必死で子育てをしてきました。まだまだ今後も子育ては続きます。

 

        はっきり言えるのは、親がしっかり前を向いて輝いて生きていないと、子どもは自分に自信を持って巣立っていかないということです。 

        

        子どもは黙って親の後を付いてくればいいの。

        そう言ってきましたが、そろそろ、

        黙って私の生き様を見ていなさい。 

        そう言えるようになりたいです。

        

        今後、私はどう生きていくのか。

        私はこの先何をしたいのか、どのような暮らしをしたいのか、どんな仕事をしていきたいのか。

       

        じっくり考える時期が来ているのかもしれません。

        10年前、現在の私なんて想像もつきませんでした。

        きっと、10年後、今の私では想像もつかない自分になっているのだと、信じています。