その1.基本編 離婚の形態のお勉強

協議離婚

当事者の話し合いのみによって離婚が成立します。離婚届に記入し捺印(登録の印鑑である必要はない。シャチハタではだめ)して提出するだけ。成人の証人が2人必要です。子どもがいる場合には、親権者をどちらにするか決めておかなければなりません。また、戸籍の筆頭者以外の者(多くは妻)は、親の戸籍に戻るのか、新しい戸籍を作るのかを選択できます。姓を変えない場合(結婚前の旧姓に戻らないで結婚していたときの姓を使う場合)には、他に届書(離婚の際の氏を称する届)が必要。子どもの戸籍を自分の戸籍に移す場合や子どもの氏を自分の結婚前の氏に変更する場合にも、この届を出すことになります。これは離婚届といっしょに提出することもできますが、氏の変更の場合、3ヶ月以内であれば家庭裁判所で比較的簡単に審判がおります。子どもの戸籍は離婚後何年たっていても親権者の戸籍に移すことができます。子どものことはあせらずに良く考えて決めたいものです。なお、親権者の変更は簡単には行きません。後悔するようであれば調停をしておいたほうが良いでしょう。

問題点

手続きが間単なため、今後の取り決めなどをしないで提出してしまうと、とり返しのつかないことになります。慰謝料や養育費の取り決めに付いては、公正証書などに残しておきたい。

調停離婚

家庭裁判所の夫婦関係調整調停には円満調停と離婚調停の2種類があります。なんとか話し合って夫婦関係を見直す場合(他の人と一緒にいて家庭をかえりみないとか家にお金を入れないなど)には円満調停ですが、離婚を前提とした話し合いは離婚調停となります。子どもの親権や慰謝料、養育費などもそこで話し合って決めることができます。調停証書に記載されていることに関しては判決と同じ効力がありますので、履行されない場合には家庭裁判所から履行勧告ができますし、地方裁判所に訴えると強制執行をすることもできます。この調停を経ずして地方裁判所に離婚の請求裁判を起こすことはできません。これを調停前置主義と言います。調停は原則的に相手方の居住地の家庭裁判所に申し立てます。必要なものは900円の印紙、800円分の切手、住民票、戸籍謄本、印鑑。話し合いの前に自分の意見や要望をしっかりまとめておき、調停委員に自分の希望することをしっかりわかってもらうことがなにより大切です。調停委員との話が合わなければ、取り下げて何度でも申し立てることも可能。相手とは顔を合わせずに第三者を間において話し合いができます。弁護士に委任してももちろんかまいません。

審判離婚

調停が成立しなかった場合、まれに審判が下ることがあります。これは調停の過程を見て、審判員(裁判官)がお互いの意見を調整して下すものです。その審判に不服があるときには2週間以内に申し立てればそれは無効となり、調停は不成立に終わります。

裁判離婚

調停が不成立に終わった場合、いよいよ裁判となります。申し立ては相手方の住民票がある地方裁判所へ。裁判ですからもちろん公開されます。弁護士も必要となってきます。

離婚裁判を申し立てる側には民法770条に定められた離婚の事由が必要となります。ただ、相手が気に入らないから、とか他に好きな人ができてそっちといっしょになりたいからという理由などで裁判を起こすことはできません。有責者からの離婚請求は認められていないのが原則です。

必要な金額は慰謝料請求額などによって異なってきます。弁護士への報酬は着手金が30〜50万円。成功報酬が同額。他に裁判所への印紙代や切手代、弁護費用実費などが必要です。時間がかかり、気力体力を要する覚悟が必要です。

裁判の途中で和解案が出され、和解に終わることも多いものです。判決があった場合、不服であればもちろん控訴することができます。

裁判を覚悟したら、まず証拠集めです。興信所に頼んでもよいのですが、その前に、自分の日記帳や写真、カレンダーのメモや、貯金通帳でも十分な証拠となります。30分5000円の相談などを経て、自分に合った弁護士を探すことも大事でしょうね。

 

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