在外研究途中経過 (平成13年2月11日)


Work Shop at San Francisco Zen Center (City Center)

正法眼蔵 現成公按

Treasury of the True Dharma Eye, Manifestation of Reality (Genjo-koan)

with Shohaku Okumura

Schedule : February 3 (Sat) 2 - 5 p.m. & 4 (Sun) 9:30 a.m. - noon

ダイニング兼アセンブリルームとなっている部屋で、車座になって。

サンフランシスコ禅センター(発心寺, Beginner's Mind Temple) にて、「現成公案」のワークショップが開催されました。自称「眼蔵家」の私としては、これを外すわけにはいきません。アメリカ一の「眼蔵家」のカール先生と2人で出席してまいりました。

奥村師、このワークショップでは、『御抄』を中心に据えたとのこと。いきなり、「現成公按抄」全文の英訳が配布されたのには驚きました。本当に精力的な翻訳活動です。

3日は、まず『正法眼蔵』と『御抄』の関係、筆者の詮慧・経豪師資と道元禅師の位置関係を明確にしてから、江戸時代以降の『御抄』重視の歴史を概説されていました。そしてその後、問題の「冒頭の三句」について、触れたところで終了。

解釈は、内山老師のものを基本としているということですが、『御抄』が、「迷・悟・修行・諸仏・衆生・生・死」を諸方の代表とする解釈を退け、第三句「仏道もとより...」も、はっきりとPracticeの強調として捉えているのが印象的でした。

4日は、近年問題となった「自己を運びて万法を修証するは迷いなり」の一節の解釈と「水と月・鏡と影」の喩えが討論の中心。なんと、私の論文を使ってくださいました。奥村師は、私の解釈を指示してくださったのですが、他の参加者は、ちゃんと「一法究尽」的解釈を知っていて、それゆえすぐには受け入れてもらえませんでした。本当はここで、私が立ち上がって一席、といけば良かったのですが...。

参加者の方々の職業や立場は、本当に多岐に渡っているようです。哲学科の学生風から、普通の社会人や絡子を掛けた人まで。カールさんも「いろんな人が集まってくる」と仰っていましたが、提唱録などをしっかり読んでいて、単なる「キワモノ趣味」ではないことは確実。皆、活発に議論していました。

※San Francisco Zen Center (Hosshin-ji, Biginner's Mind Temple) は、1962年に鈴木俊龍老師によって開創されたセンターです。他に、Green Gulch Farm(既報)とTassajara Zen Mountain Center が同一組織化にあるため、市内のセンターはCity Centerと呼ぶようです。City Centerの現住は Branche Hartman師。アメリカ特有の、在家者を中心とした禅コミュニティーに位置付けられます。詳細はオフィシャルページで。

San Francisco Zen Center Official Page (http://www.sfzc.org/index.html)

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今回のニュース

G.T.U. and UC-Berkeley Tour

好人庵で知り合ったShannonさんに、バークレーのGraduateTheological Union(宗教大学院)とUniversity of California at Berkeleyを案内してもらいました。

Graduate Theological Union

Official page (http://www.gtu.edu/)

名前からも解るとおり、キリスト教神学を中心とした宗教大学院です。宗派ごとに6つのSchoolと、3つのSeminaryに分かれています。American Baptist, Episcopal, Roman Catholic, Evengelical Lutheran Church, Presbyterian Church, Unitalian Universalist それに Interdenominatioal。別所に仏教研究所もあります。

それらが、UCバークレー校に隣接した丘の上にかたまって存在しているため、その丘全体が「Holy Hill」と呼ばれているそうな。案内してくれたシャノンさんは、「日本でいえば比叡山みたいなもの」と仰っていました。

これは、Pasific School of Religion (P.S.R.)。諸宗派共通の学校です。Deanは日本の方でした。

案内してくださったShannonさんと。彼女、U.C. Berkeleyで働きながら、G.T.U.で学生として学位論文を書いているのです。テーマはもちろん「アメリカにおける道元禅」。因みに、後ろに見えるのはゴールデンゲートブリッジです

Unversity of California at Berkeley

Official page (http://www.berkeley.edu/)

バークレー名物の時計塔と南門。

「丘の下」にあるU.C. at Berkeley。カール先生の出身校です。さすがにHippy発祥の地だけあって、今でもとても賑やか。毎日のように、路上でディベートがあるとか。私の行ったときも、盛んに「主張」をしていました。商店やカフェもとても入りやすい雰囲気です。その点はスタンフォード周辺とは大違い。

それだけではなく、図書館の蔵書も、とても充実していました。東アジア図書館には、NTTの「タウンページ」までありました。でも、電話帳をどんな研究に使うのでしょうか。