LEGO 工房


最終更新日 : 2004年 12月 11日

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自転車製造の親子と準永久機関ケッタドライブ
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 仮想西暦1945年 ―
 愛知県で自転車製造をしていた親子が、鉛球を格子状のホイールに入れるなどの改造だけで自転車のタイヤが半永久的に回転し続けることを発見。 世界初の準永久機関 『 ケッタドライブ 』 誕生の瞬間である。

 しかし翌年、日本はすべての海外領土と台湾、沖縄、北海道、九州を失って敗戦した。
 混乱期のヤミ市場、鉄道網の整備、そして東京タワーの建築現場。あらゆる現場で準永久機関ケッタドライブはその主役となって戦後復興を支え、輝かしい高度経済成長時代においても、その立場は不変であった。
 こうして日本は再び、大国家への野望を抱くようになっていった。


 そして、仮想西暦1978年 戦場 ― 
海底作業中の小波建機たつのおとし号
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Nobuyuki SASAKI 2004.11.12.
■ LEGO 作品 No.011 :
仮想西暦 陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
( JAPAN Ground Self Defense Force - Type 78 AT-WMA ‘Eiji’ )
■ 性能

全長 : 7.2m
全幅 : 9.8m
全高 : 14.0m
重量 : 58 t
機関 : 標準型ケッタドライブエンジン x 4
速度 : 路上最速 : 45km/h
    不整地最速 : 35km/h
武装 : 45mm対装甲ライフル(弾数60) x 1
    120mm圧縮榴弾(弾数5) x1
装置 : ステレオ式パッシブ多機能型レーダー
装甲 : 均一鋳造装甲 55mm厚 (上半身のみ)
乗員 : 1名 ( 派生型に訓練用複座式あり )
価格 : 純武装 5億3000万円/1機
生産数 : 1230両 (〜1998年)
陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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■ あらすじ

 仮想西暦1945年 第2次世界大戦末期 ―  あくまで本土決戦を誇示して降伏しない日本に対し、米軍を主力とする連合軍は11月1日、九州南沿岸に81万の兵力をもって上陸。 ノルマンディを超える史上最大の作戦 『 オリンピック作戦 』 の開始である。 防衛にあたった日本方面軍は当日までの連日爆撃で無力化しており、12月、九州は事実上陥落した。

 オリンピック作戦とちょうど同じ日、愛知県の疎開地で自転車製造をしていた印田 (いんでん) 親子は、鉛球を格子状のホイールに入れるなどの改造だけで自転車のタイヤが半永久的に回転し続けることを発見していた。 世界初の準永久機関 『 ケッタドライブ 』 誕生の瞬間であった。その地方での自転車の俗称 “ ケッタ ” から由来し名づけられたこの超物理機関は、敗戦濃厚の日本にとって一大反抗の要となることが期待された。 ―  しかし翌月になって印田親子は突如 謎の失踪をとげ、翌年1946年1月8日、長野県の大本営は遂にバーミンガム宣言を受託。 すべての海外領土と台湾、沖縄、北海道、九州を失って敗戦した。

 ガレキ以外に何もない国の戦後復興を支えたのは、かの ケッタドライブであった。 混乱期のヤミ市場、鉄道網の整備、そして東京タワーの建築現場・・・。 あらゆる現場で準永久機関ケッタドライブはその主役であり、そして迎える輝かしい高度経済成長時代においても、その立場は変わらないのであった。 富める国民、笑う家族。 解体された財閥は再び鋭気を取り戻し、国民は過去の教訓を忘れ、いや過去の柵(しがらみ)を抜けて、占領下の暗雲な記憶を払拭したい本能がそうさせるのか、いつしか日本は大国家の再興を夢見るようになっていった。

 仮想西暦1978年 8月18日早朝 ―  25万人の兵力を有した自衛隊が突如、ソ連支配下にあった北海道・日本民主共和国 (以下、北日本) の十勝平野に上陸。 その日のうちに釧路を占領してしまった。 東西冷戦が影を落とした 『 十勝事変 』 と呼ばれるこの電撃的な事件では、以前から各国で採用されはじめていた新兵器・自歩装機 (じふそうき・AT-WMA ) の活躍が目立った。 重武装・重装甲にして快速機動を実現するケッタドライブを両脚に仕込んだこの2足歩行ロボは、それまでの陸上兵器の常識を覆すもので、不整地や湿地帯における迅速な機動力と射撃能力を有した。 特に、陸自の新型機78式は4機のケッタドライブによる圧倒的な機動力で戦地を蹂躙し、北日本およびソ連から強く警戒されていた。

 78式自歩装機、通称・78式には一般名称はないものの、隊員達からは “ 国土防衛の志士 ” の意味で、また幕末に活躍した実在組織の名をかりて 『 御陵衛士 』 (ごりょう・えいじ) と最初は呼ばれ、そのうち略して 『 衛士 』 (えいじ) の俗称で通るようになった。 右腕には対人用近距離榴弾、左腕には対甲用ライフルを装備し、相手を選ばぬ汎用性の高さで全国各地に配備。 衛士は脚まわり装甲の脆弱さが以前から問題となっていたが、防御力を犠牲にした機動性のまえに敵はなく、十勝事変 では 600機 が稼動し、以後に続く 帯広会戦 (9月) や 札幌街道戦 (10月) でも常に主力として最前線で活躍した。

 仮想西暦1978年11月 ―  冬の到来と降雪によって進撃を鈍らせた自衛隊を見定めたかのように、ソ連が北日本の軍事支援を閣議決定。 根室に大量の自歩装機 『 フルシチョフ 』 を支援輸送した。 これをうけ北日本は旭川の絶対死守と網走への遷都を宣言。 内戦は “白い泥沼” と称される混戦期に突入。 広大な北海道を舞台に、もとは同じ旗の元で暮らしていた国民同士が、互いの血で雪の白を紅に染める惨劇を繰りかえすことになった。 ―

 ところが事態は急変する。 かのケッタドライブ開発者で印田親子の息子・広樹が生きていたのだ。

 謎多き広樹はすでに成人を向かえており、同年12月、学会で 「 任意のケッタドライブを完全無効化できる装置を作れる 」 と突如発表。 この自らの大発明を無に帰す発言は波紋を呼んだが、のちに 『 アンチケッタ装置 』 と呼ばれるそれは全世界から買い注文が殺到。 そのなかで、なぜか破格の高値を約束した陸自だけに大量販売されることになった。 ―

 仮想西暦1979年 ―  雪どけを待たずして再進撃を開始した自衛隊は、3月23日、旭川要塞を完全包囲。 旭川は特に抵抗することなく3日後に投降し、これを見た網走政府はウラジオストックに逃亡。 4月18日、網走プリズンの戦犯無血解放をもって、ついに北海道は日本に併合された。 北海道解放のニュースは全国のTVで生中継され、祖国統一を祝うかのごとく網走の街道を飾る満開の桜を見て、歓喜きわまる国民は数知れなかったという。 自衛隊からの公式発表はないが、アンチケッタ装置が戦場で暗躍していた事実だけは、誰の目から見ても明らかであった。

 のち、印田広樹は “祖国統一の父” として絶対的な人気を集め、82年衆議院愛知地区で初当選。 91年国防大臣を歴任し、02年遂に首相の席に座ることとなった。 アンチケッタ装置の販売で得た豊富な資金が、彼の人生を栄華あるものに変えたのだ。 自筆書 『 我が日本かくありき 』 は老若男女の世代を選ばぬベストセラーで、近く学校教育でも資料本として導入されるという。

  仮想西暦2004年 現在 ―  中国があくまで領土の一部と主張する台湾は、これを狙う日本との軍事的緊張の真っ只中にある。 ところで、首相・印田広樹はなぜ自分の生死を20年も隠していたのか、なぜ自らの大発明を否定するような装置を開発したのか、疑問に思う人は稀にいても、そのことを彼に直接問いただそうとする国民は1人もいない ・・・。 (終劇)

■ 制作によせて

 日本が世界に誇る?といっても差し支えない、zizyさん管理のレゴ・ロボット投稿サイト 『 Lego Robo Plan 』 (通称:LRP)。 前から作品を投稿したかったこのサイトは、今まで自由投稿してきた 『 馬鹿戦 』 とは異なり、毎月だされる “お題” に沿って、しかも定められた締切日に間に合うよう投稿しなくてはいけません。 なにかと多忙な自分にとって、LRP は時間的に、そしてパーツ数的にも、とても敷居の高いサイトのように思えました。 そう、今までは・・・。

 2004年9月、レゴミリタリーオフ が地元・笹塚で開催された際、たくさんの方々がロボ作品の展示で参集し、ここで多くのLRP常連の面子と知り合う機会を得ました。 半年間某会社にレゴを奪われていた (^^; 反動でか、素晴らしい作品の数々に一喜一憂! 色んなロボを様々な角度で観察するうち、自分でも何か作れるんじゃないか?と思うようになりました。 国王のロボビルド熱は一気に高騰し、そして今回のお題 “ タイヤ使用ロボ ” で念願の初投稿! この “78式衛士” は、その記念すべき第1号機なのです。

 まず、お題 “タイヤ使用” で必ず他の作品を差別化しようと考えました。 記念すべきデビュー作で目立てないのは僕的に敗北だからです。 (^^; そこで思いついたのが 『 自転車 』 でした。 タイヤを様々にアレンジした作品が他から投稿されることはあっても、まさか自転車のタイヤに注目する人はいないだろう・・・と。 これが出発点になりました。 自転車をロボに使わなければいけない理由を設定に盛り込もうと ホイールをジーッと見つめてるうちに、むかし物理の授業で習った永久機関 “ 鉛玉車 ” の絵がパッと浮かびました。 そして OVAアニメ 『 ジャイアントロボ 』 に登場する シズマドライブ の話を少々パクって設定を推敲 ( 注 : シズマドライブは永久機関ではなく、完全リサイクル可能で無公害エネルギー源という位置づけ) 。 ちなみに自転車のことを “ケッタ” というのは愛知県近隣の地方のみなので、図らずも これは愛知在住の zizyさん にとっては地元ネタとなりました。 (^^;

 絶対必要条件となる自転車を埋め込むべく脚からビルドを開始。 かつて頭からビルドした 地雷戦車6課戦車 と違って初めての経験でしたが、出来た脚から似合う顔を思い浮かべながら組むのが楽しかったので、これは正解だったと思います。 しかし出来上がった脚は当然ながら1ポッチ接合のオンパレード。 自由度の高さはあっても強度はなく、のち写真撮影では倒壊の恐怖に苦労させられました。 (^^; ビルドで意識したのは “ 兵器 ” としての無骨さと、ガングリフォン や パトレイバー に登場するような装甲機動マシン。 両腕は兵装にして、指などのマニュピレーターはあえて考慮しませんでした。

 今回は見るものを設定から世界観に入り込ませようと思ってたので、ケッタドライブの解りやすい起源を説明できる写真と、そのための作品も今回ビルド。 自転車屋の息子で使った茶色の短足は、偶然にもお台場ビルコンのレゴすくいでゲットできた1点もの。 建設用サブマリンは魚の形を意識し、一般には2本つけてしまう作業用アームを腹からの1本だけにして、その名も 『 たつのおとし号 』 と名付けてみました。 (^^;  この異様なまでの気合の入り方は、おそらく今回が最初で最後?

 写真にある 「陸上自衛隊」、「機・滋08-18」 などは、今は 絶版の昇華型プリンタ を使った自作デカールで、これはプラモデルも趣味にしてる国王にはお手のもの。 シボが多く貼りにくいスロープ斜面には予め水糊を塗布し、乾燥後も剥がれにくいよう工夫しています。 「09」 とあるのはレタリング、その他の細かな文字はガンプラ付属のシール ・・・ と3種類の異なるデコレーションを仕上げに実施。 しかし度を過ぎると、魔改造か否か?の議論にもなりそうですね。 あなたはどう思いますか?

 それにしても非再現系ビルドが、こんなにも面白いと思ったのは初めてですね。 追加注文なく自由にカチャカチャできるこの喜び、あぁ幸せです (感) 。

 ちなみに僕が所有している濃灰色は少ないので、それで1機できたということは、手持ちが圧倒的に多い薄灰色でも出来るということだ! と思いつき、ウキウキ気分で上半身を量産中に、ふとあることに気がつきました。

 肝心の自転車が1台も余ってない。 il||li _| ̄|○ il||li

 ※ 誰か自転車ちょうだい! (^^;
レオナルド・ダ・ビンチ構想の永久機関 『 鉛玉車 』
▲ レオナルド・ダ・ビンチ が構想し、イギリスのウ-スタ-が
実際に構築した永久機関 『 鉛玉車 』 。 写真では右側の
玉数が常に多いから、一見すれば永久に時計回りで回転
しそうだ。 しかし実際にはトルク和が同じなので、左右どち
らにも動かない。 理系出身であれば誰でもわかる夢物語。
陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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▲ レゴパーツの中で歴史ある自転車は、ビルドに不向き。
脚部位のほとんどが1ポッチ接合なので、実はかなり不安定。
陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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▲ 装甲レイバー風のコクピットは当然フィグ搭載でハッチ
開放が可能。 その気になれば複座式にも改造できる仕様。
陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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▲ レゴロボット3原則の1 : 「ロボットは、2本以上の脚を
もつとき、片側の脚のみでも自立できなければならない。」
・・・ と、誰かが言ったとか言わなかったとか? (^^;
陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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▲ 写真の白文字はどれも異なる3種のデコレーションが
仕上げに施されてる。 デカール、レタリング、シール ・・・。
しかし度を過ぎると、魔改造か否か? の議論にもなりそう。

陸上自衛隊 78式自歩装機 “衛士” (えいじ)
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COOL LEGO-ROBO SITE !!
『 78式自歩装機 “衛士” (えいじ) 』 は、
zizy さん主催 投稿型 LEGO ロボサイトの

『 Lego Robo Plan 』 に エントリーしてます。
※ こんな長い文章なのに、最後まで読んでくれて
  ありがとう !!  そんなキミに捧ぐボツ写真 2枚。

・ ボツ画像その1 - 戦場合成、途中でヤメ。
・ ボツ画像その2 - 毛ペン買って筆書。う-ん。





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