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けいさんボード - 授業を見て思ったこと
[ はじめに ]
- 先日(01年3月)、1年生の算数の授業を見学する機会があった。
私が制作した加減の筆算を指導するツール「けいさんボード」を使って、ひき算の筆算に挑んでみようというものだった。
- そのときの子どもたちの達成水準は、くりあげ、くりさげについては学習済みで、13-7
や 52-30 のような計算も「暗算」では正答を出せるというあたりにはなっているとのことだった。
- なお、数日前の授業では、同じく「けいさんボード」を使って
たし算の筆算を学習している。
[ けいさんボード ]
- さかなの計算 : 「さかな」をクリックすると消える(減る)。
- くりさげ : 「さかな」を下の位にドラッグするとくずせる。
[ そして授業は・・・ ]
- たとえば、12-5 と問題を指定入力して その答えを「さかな」を<操作>しながら画面右側の筆算式にインプットする。
すると、どうやって「さかな」を食べるの? の声 ― 誰かが、「10のさかな」を「1のさかな」のほうにもってくるんだよ
と応じる。
まずまずの滑り出しと思ってながめていると、次々正解を出していく子どもたちもいれば、途中で立ち往生する子どももいる。
その様子を見ていると、「さかな」をくずしたり、消したりする<操作>はできているのだが、筆算式に数値として記入するところがうまくいかない。
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19
- 9
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01
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などと答えたり・・・ |
48
-30
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99
-50
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などにも苦労している。 |
- 19-9 では、「さかな」の<操作>としては「1のさかな」を9匹消して「10のさかな」が1匹だけになった。
ところが、この「1ひきだけのさかな」を筆算式の中に(10進数表記として)どう書き込むかというところで、「1匹」=「1」が強く意識され、まず「1」と記入してしまったのだと思う。
そして、一方の「いなくなってしまったさかな」のことも忘れてはいないわけで、そのことを表す「0」を残った欄に書き込んだのだと思う。(おそらく)
- 48-30 でも、「10のさかな」についてだけ3匹消去するという<操作>をしたため、「4-3=1」ばかりが意識に残り、そこで立ち往生したのではなかろうか。
[ タイトな10進数表記 ]
- もういちど思い出しておきたいが、これらの子どもたちは「暗算」としては
19-9 にも 48-30 にも正しく答えられるのである。
ところが、この授業では、「なれていないからむずかしかった」とか「なかなか答えられなくて、どうするのかな・・・と思った。コネコネ考えていたら頭が変になった」などと授業の終わりに感想を述べるということになったのである。
- 数を「10のまとまり」に分節化できる、引けない時の工夫として「10のまとまりをくずして」引き算を進められる、あるいは、「10のまとまり」単位の引き算だってやりこなせる
などといったことができるということと ・・・
「数を 位取りで表す(読み取る)」ということとのあいだには、かなり、大きなへだたりがあるようだ。
- 算用数字による10進数表記は、桁ごとの「数値」はそのままでは量を反映していない。
そこに、「位」を重ね合わせてはじめて実際の量となる。
算用数字の10進数表記はタイトな10進数表記なのである。
- そのことをよく分かった上で筆算の学習に入っていかないと、
筆算の装置に数値を入力し手順どおり操作をしているだけで、その操作が何を背景に行いうるものなのかが分からないまま終始するということになりかねない。
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