爆発と安全対策

集塵機に吸われたダストは、爆発の危険性を考慮して扱わないと思わぬ大事故につながります。特にアルミやマグネシウムに関連する、製品や研削材を使用したときは十分注意しないとなりません。火気に注意することはもちろんですが、粉塵によっては水分に化学反応するものも有りますので、やみくもに水をかけることも危険です。

下記のグラフは粉塵の危険性を表したグラフです。

アルミやマグネシウムに限らず条件さえ整えばセッケンや鉄でさえ危険があることを示しています。しかし一般にブラストではアルミとマグネシウムのほかプラスチックなどの樹脂に関係する処理をする場合は、安全策を考慮した集塵機にすることで危険回避するようにしています。

安全策としては、まず、安全対策用の集塵機を使用しなければなりません。メーカーでは「粉塵は爆発するもの」というスタンスに立って集塵機やブラストマシンを製造します。爆発時の圧力にある程度耐えられる缶体であることが重要です。その次に爆風や火炎の逃げ道を確保し、作業者に被害が来ないような仕組みになっている集塵機にしていますので、爆発放散口と呼ばれる逃げ道や逆火ダンパーが装備されています。その上で爆発しないための対策として、静電気を逃がす金属繊維をフィルターに織り込んだものを使ったり、静電気除去用のブラシなどが装備されます。また集塵機内の粉塵濃度をあげないように濃度が増す前に機外へ自動的にダストを排出するロータリーバルブがついています。また、意に反して何らかの原因で温度上昇した場合に機械が自動的に停止したり、消化装置が起動するようになっています。

*すべての装備が標準でついていない場合がありますのでメーカーに問い合わせてください。

アルミニウム用

爆発放散口、温度センサー、特殊フィルターなどが装備されている。ダストを自動で排出するロータリーバルブがついている。

自動消化装置

カートリッジ式の二酸化炭素消化装置。温度センサーとの組み合わせで集塵機内の火災を未然に防いだり消化する。

マグネシウム用集塵機

マグネシウム用集塵機は安全対策が他の集塵機と比べ多く施されています。しかし、ブラストの場合集塵機だけでなく、ブラストマシン本体側でも安全対策が必要ですので、集塵機、ブラスト本体ともに対策を施すよう気をつけないとなりません。

一般にマグネシウム用の集塵機は湿式とされています。ここではアマノ社製の湿式を紹介します。(集塵機とブラスト機間でもさらに安全策を施しますので、詳しくはブラストメーカーへお問い合わせください。炭酸ガス消化器、炭酸カルシウム吸引機、静電気除去配管などの対策のほか、ブラストマシンとの電気的連動によりインターロックを取ります)

マグネシウムの場合、爆発を防ぐ対策は必要ですが、爆発したときのことも考えた構造が必要です。そのため集塵機には爆発時の爆風や火炎から作業者を守るための爆発放散口(爆風の逃げ口)逆止弁(逆流防止)が装備されています。

湿式ですので空気中の粉塵濃度は危険域に達しにくいのですが、水とマグネシウムの粉塵が反応し、水素ガスを発生することでの危険性が生じます。そこでガス抜き弁がついています。

ブラスト機から吸引された粉塵はいったん水に落ち込み、大半は集塵機下部に沈澱します。沈澱物は作業者により機外へ排出します。水と反応して生じた水素ガスはガス抜き弁から機外へ排出され、その他のエアーはフィルターを通して機外へ排気されます。

なお、危険性の高い製品をブラストする際でも研削材が不燃物の場合、爆発や火災の危険性はかなり低下しますので、砂やアルミナ、硝子ビーズなどを使用する場合は通常集塵機でも問題ない場合があります。ご不明な場合はブラストする製品と使用する研削材の組み合わせが何であるかを伝え、メーカーに問い合わせてください。*アルミは危険ですがアルミナの場合は酸化しており不燃物です。