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S.M.F
Unplugged World
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今、時代はカオスの周縁と破綻を目指す、、。
神よ、変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ、
変えることのできないものについては、
それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ、
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
(ラインホールド・ニーバーの祈り)
= trans
表層が本質を変容させる。=
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The notebook
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I saw a movie.
I was nice.
映画と書籍のレビュー
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このコーナーでは、
単純なtext表示ではなく、
画像を含んだhtml形式の
近緒短編小説・エッセィや特別企画物を
取り扱っています。
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「我々は単に、未来からの遺構である時空転移ゲートを修復しているのではない、この世界そのものと、人間自身の瓦解を食い止めているのだ。」
ヘンゼルとキューブ(グレーテル) 往復書簡より
特異点サトゥルヌス
2:
「ヘンデルとグレーテル」
休憩室のテーブルの上に、几帳面に積み置かれたタバコのパッケージとジッポーライター、そして紙のコーヒーカップと携帯灰皿。
それらがゲッコこと、特異点内移動管制官・月光総次郎の日々痛む胃腸に対しての、毒を盛って毒を征する常備薬だった。
次の仕事まで、暫く空きがあるからと、出頭前の匠を休憩室に誘ったのはそのゲッコである。
二人の話題は、管制室の時間流と特異点内部の時間流のズレから、今や特異点の登場によって現実味を帯び始めたタイムトラベルへと、話の焦点が移りつつあった。
「さっき吸ったばかりじゃないか?一体ソレであんたの給料は幾ら煙になって消えているんだ?」
今や一箱が、成人男性の時給にほぼ等しくなった煙草に、またもや手を伸ばしかけるゲッコを見て、匠はあきれ顔で言った。
今も昔も、真のニコチン中毒者は煙草で破産しようとも癌になろうと、それを、止められない。
ゲッコは、月光総次郎という純和風な名前にそぐわないイタリア系の顔でニヤッと笑いながら煙草を一本抜き取ると口にくわえた。
ゲッコの身体には実際、イタリアの血が半分流れている。もっともこの時代、この国にあって、混血など珍しい事ではなく、半分、まさにハーフという混血の方が純血に次いで、珍しい存在と言えた。
そのくせゲッコが愛飲しているコーヒーはカプチーノではない。ゲッコに言わせると「あんな泥水のようなものに砂糖を山ほど入れて飲む奴の気が知れない。」ということだ。
「まあ聞けよ。俺がガキだったころタイムトラベルの話と言えば、例えばこんなのだ。」
ゲッコは器用にジッポーライターをワンアクションで点火しそれで煙草に火を付けた。
「原始時代にタイムスリップしたのは、普通のサラリーマン。ヒーローでもなんでもない、普通の男だ。だが奴のポケットにはライターがあった。奴はそれで原始人達の目の前で火を付けて見せた。その途端、奴は神様に格上げさ。なっ判るだろ、この話の仕組み。」
「・・なあゲッコ、、あんたが上から呼び出しを喰らった俺の事を気遣ってくれているのは判る。だからそんな遠回しな話はいいんだよ。気持ちだけで十分だ。」
「いや、十分じゃない。人の話は最後まできくもんだ。原始人たって、みんなウッホウッホと胸をゴリラみたいに叩いてるお人好しばかりじゃないんだぞ。 苦労しないで火を手に入れる魔法の石があるならそれを横取りすればいいって考えだす奴だっているわな。かわいそうにサラリーマンは、そういう原始人に棍棒で頭をかちわられてあの世行きさ。しかし世の中は広い。それは原始時代だって一緒だ。盗人原始人がライターで火を起こすのを、何度か見ている内に、その仕組みを理解する奴だってでてくる。ああ、あの火花の飛び方はいつか見た岩同士がぶっかった時にでたのと一緒じゃねえかと、だったら、、みたいな感じだろうな。こうなるとその頭のいい原始人と、サラリーマンは同じレベルって事になるよな。少なくともライターの仕組みに対する理解度についてはな。」
「特異点がライターで、ヘンデルとグレーテルがその利口な原始人だといいたいのか?」
「いいや、俺がタクミに求めているのは、この話の中で自分がどれに該当する人間なのかって、そう考える姿勢そのものなんだよ。そう考える姿勢があれば、ドクターヘンデルと会ってもなんとかなると思うんだ。今のままじゃタクミ、お前、リペイヤーを首になるかも知れないぞ。」
首、、少し前の匠ならどうと言うことのない問題だった。だが今はそれなりにリペイヤーという仕事の意義や誇りを持っている、、首になってもいいとは考えていなかった。
「この機構は何よりも特異点中心に回ってる。そこんとこを考えて臨機応変に立ち回れって事か。」
「そこまでは言ってないさ。ただお前は正直すぎるから心配してるんだよ。ドクターヘンデルは特異点に付いて誰よりも理解が深い、だがドクターは特異点の中に入ったことはないんだ。それがお前が使える唯一のカードなんだ。」
大学三年の時、匠はケン長谷川を事故で殺してしまい、それからは荒んだ無為な生活を送っていた。そんな彼を拾い上げたのは機構だった。その理由はたった一つ、匠が特異点との親和力に優れた適応者だったからだ。
その人選をどこで誰が調べ決めているのかは、機構に入ってからも明らかにされていない。
リペイヤー達の間では、政府の国民データプールと直接リンクしているグレーテルが、それらの差配を行っているというのが定説なのだが、、、。とにかく匠にとっての初めての「社会」とはこの機構そのものだったのだ。
匠の学生気質も武道家気質もまだまだ抜けきっていない。ゲッコはそれを愛しながらも心配していたのだ。
ゲッコと別れてからヘンデルの執務室に向かう事になった匠は、その途中、レズリーローと出会った。執務室に向かう廊下は構内で徐々に絞られていき最後は一通路しか残らない。レズリーローと出会ったのは正にその通路の入り口だった。
「偶然?」
「偶然じゃないわよ。」
匠はレズリー・ローと肩を並べながら機構本部の中で最もセキュリティの高い廊下を歩く事になった。
その視線は、どうしてもレズリーの胸元、そしてその長い脚に吸い寄せられてしまう。
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=「特異点サトゥルヌス」を初めて読まれる方へ
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■主な登場人物
□藍沢匠・・・・・・・リペイヤー
□レズリー・ロー・・・リペイヤー
□ゲッコ・・・・・・・特異点移動管制官
□ヘンデル・・・・・特異点保護修復機構の最高責任者
□ケン長谷川・・・匠に殺された幽霊
□カルロス・・・・・特異点にダイブして力を得た街のチンピラ
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不定期連載 ただ今「激走!まぼろしトラック」連載中。
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不定期連載 ただ今
「激走!まぼろしトラック」連載中
2009:08:15 更新
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特異点サトゥルヌス
1: 「切断と接合」
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私は馬鹿でわがままです。だから自分自信は小難しい話をするくせに、他人がそんな話をすると苛ついてきます。性悪です。
でもずっと人間をしていたいし、人も恋しいです。私の人との交わりは、手術用の極薄のゴム手袋をして握手をしている感じがします。
私は病気ですか?交わってもいいし、すれ違ってもいい。でも、お互いが在る事だけは視野に入っている。 そんな世界もいいものじゃないですか?何か不思議な話をしましょう。何か雲のようなとりとめのない話をしましょう。
追記 私は自分のHPをIE.6を基本にしてブラウズしています。解像度は1024×768です。貴方の環境に適していれば幸いです。
何か御座いましたらメール下さいませ。
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