ためしてガッテン

 

「ためしてガッテン」はNHKで毎週水曜日の午後8時から放送中の科学系バラエティです。あの山川静夫アナが司会をつとめた「ウルトラアイ」(この番組名を初めて聞いたときは特撮系番組と間違えた)や「トライ&トライ」などから脈々と受け継がれるNHK科学バラエティの王道番組です。

 NHK番組の特徴として、スポンサーに媚びるために情報を歪めるとか、意図的に珍説・奇説に偏るということはない。ただ、素人向けに簡易化するためと、番組としての組立のために、若干の誇張や不正確さが含まれることはある。

 

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4/21 ためしてガッテン「頑固な便秘が治った!腸スッキリ最新対策術」

 新年度から活動再開の予定が、心身共の不調などのせいでまたしばらくそれっきりになってしまっていた。まあその間もこの番組のチェックは続けてはいたんだが、どうも執筆の気力と時間がなくて・・・。

 2/10は副腎が原因になる通常とは異なる突発的な高血圧の病気があるから注意。3/3は鰯は鱈と違って粘りが出ないから、ツミレは練るよりも粗めにして元の食感を生かすようにしたらよい(小野アナが早く仕事を終わらせてツクネで一杯やりたいというのが頭にあったのか、ツミレとツクネを間違えてばかりだったのが印象的だが)。3/10は自律神経の混乱などから起こる本態性振戦という手の震えがある。またパーキンソン病などの場合もあるが、こちらは本人が意識していない時にも手が震えるのが特徴。3/17はグリーンピースは新鮮さが命。また加熱しすぎると旨味が落ちる。3/31はガッテンでは珍しい非健康非食材ねただったが、中身は「ネジは叩いたら緩む」だけ。3/24もまたも非健康非食材ネタで「速読には文字を逐一読まないことがポイント」というお話(よく言われていることではあるのだが、実際どうすれば良いんだとなるとしんどい)。なんか二ヶ月ほどの内容が数行で終わってしまった・・・。

 さて今回のテーマは便秘。女性ではこれで悩んでいる人も多いと言うが、この中に通常の薬などが効かないどころか逆効果になる「スーパー便秘」があるという話。番組ではこれで苦しんだ患者が登場するが、とにかく便秘薬の類が全く効かなくて状態は悪くなる一方で、ついには精神的にまで追い込まれてしまったという例。

 まずは便秘はどうなっているかについて、便秘で苦しんでいるディレクターの身体を張った実験から始まる。X線を通さないリングを飲み込んで、3日後にどれだけ残っているかという実験。すると快便のディレクターはほとんどリングが残っていないのに、便秘ディレクターは半分ぐらい残ってしまっている。つまりは大腸の蠕動運動が悪いと言うこと。では先ほどの「スーパー便秘患者」はどうかだが、実はリングが全く残っていない。つまりは大腸の蠕動運動自体は正常なのだという。しかし本人は強烈な残便感で苦しめられているのである。

 これがどうなっているかを排便造影検査というのを実施して確認している。これは直腸に小麦粉とバリウムを混ぜたものを押し込んで、これをX線撮影しながら排便して様子を見るというもの。これで検査すると、スーパー便秘の患者では肛門の手前で便が大量に溜まっているのが分かる。これは直腸瘤というこぶが出来てしまっているのだという。

 なぜこのようになってしまっているかだが、これは排便がどのように行われるかを考える必要がある。排便は直腸上部に便が溜まってきた時に便意が発生して行われるのだが、この時にはまず腹筋が息んで便を直腸下部に送り込むと共に、骨盤底筋が緩むことで肛門のところが開いて直腸肛門角というのが大きくなるということが起こっているという。しかし先ほどのスーパー便秘の場合はこの骨盤底筋がうまく緩まないのだという。それにも関わらず例えば便秘薬などで直腸に便をさらに押し込むと、ドンドンと直腸のところに溜まってしまって逆効果という次第。

 では治療法なのだが、風船を使ったリハビリがあるという。これはバイオフィードバック療法といって、風船を直腸に入れて骨盤底筋を緩める訓練をするのだとか。これで排便のコツをつかむのだという。早い人だとこれで一回でコツをつかむ人もいるとか。また直腸瘤が大きい人の場合は、手術によって直腸が膨れないようにする治療もあるという。これで先ほどの患者も見事に回復して元気に暮らしている。

 最後には便秘を防ぐことが発見された食材の紹介。それは「ご飯」とのこと。ご飯を食べることで便の水分が増加して便を出しやすくなるとか。まあ元々の日本人の食生活はご飯に食物繊維たっぷりの野菜ですから、伝統和食は便秘になりにくいということ。

 以上、便秘について。うーん、便を出すのにもコツがあったのか。私の場合は人生において便秘の経験は全くと言って良い程なく、どちらかと言えば常に下痢気味なので今一つピンときません。出なくて苦しむというよりも、出てきそうなのを必死で抑えるというシチュエーションの方が多いので。

 それにしても相変わらずこの番組の人間モルモットは凄まじいこと。今回なんて男性ディレクターが直腸に小麦粉を入れられるなんてことされてましたからね・・・(まあ歴とした医学的検査ではあるのだが)。さすがにこれは小野アナにはさせられないし(笑)。

 

2/3 ためしてガッテン「室内で凍死!?低体温が中高年を襲う」

 今回のテーマは冷え性・低体温。これがどう違うのかと言う辺りも今回のポイント。

 まずは冷え性テスト。男性と女性、沖縄出身者と北海道出身者、痩せている人と太っている人で低温の部屋にいた時にどちらが先に手足が冷えたかという実験である。すると結果は、女性、北海道出身者、太っている人というように通常の感覚と逆の結果になっている。

 では低体温がどうまずいかであるが、これは手術の時に医師が患者の体温にかなり気を使うということからもよく分かるという。全身麻酔などをした時にはそのままだと体温が1度以上下がることがあるのだが、こうなった場合に肺炎などの合併症を起こす確率が上がり、1.5度の低下で確率が3倍にもなるという。これは低体温になると免疫の働きが悪くなるからだという。さらには心臓疾患のリスクも2〜3倍に上がるという。実際、1日の体温変化を見た場合、体温が下がる時間帯に突然死する人が多いのだという。体温が下がりやすいのは夜だが、それは寒い部屋で寝るせいで、その時には心室細動を起こしやすい波形がでるとのこと。

 さて冷え性と低体温の違いであるが、これはある冷え性を訴える女性の調査で説明している。一方の女性は冷え性を訴えつつ、低体温でもあったのであるが、もう一方の女性は冷え性を訴えているものの体温は普通だったのである。

 人間は体温が低下した場合には、防衛策として手足の血管を収縮して身体の深部の体温を保とうとする。謂わば手足を犠牲にして命を守ろうとするわけである。だから身体の表面の温度と内部の温度は変わるわけで、実は最初の実験で冷え性と思われた人たちは、深部体温を守る働きが効いているわけであり、実は寒さに対応しているのだという。これから深部体温が低くて冷え性の人は、つまりは発熱量自体が少ないわけであるということになる。この原因としては極端なダイエット(要は燃料不足)に筋力不足(筋肉は一番の発熱機関)、さらに甲状腺ホルモンの減少(細胞の働きが衰える)などがあるという。

 さらに低体温にはもう一つのタイプがある。それは本人は冷え性を感じていないのに体温が低いタイプ。このタイプはつまりは寒さに対する備えが衰えているタイプで、低温になっても手足の血管から熱がじゃんじゃん放出されてしまって、深部体温は低下してしまうということになる。このタイプは気を付けないと自覚のないままいろいろな病気にかかると言うことになりやすい。こういうタイプは血管を収縮させる機能を持つ交感神経の働きが鈍っていると考えられるのだが、その原因としては体質にストレスや不規則な生活などがあるという。また交感神経が正常でも、動脈硬化の進行で血管が収縮させられないという場合がある。だから動脈硬化が進行した高齢者には低体温が増加することになると言う。

 さて対策であるが、これは寒さに強い海女さんが登場しての説明になる。彼女たちが寒さに強いのは、まず運動をすること、さらには寒さにあたる訓練を行っていること。これらはともに交感神経を鍛えることになると言う。だから交感神経の働きが鈍いタイプは運動とあまり厚着をしすぎないことが重要。なお動脈硬化のある場合は、そこの部分はどうしても保温が必要になるという。なお一番に動脈硬化が出やすい部分はやはり足だとか。

 最後は発熱量が少ないタイプへの対処だが、タンパク質を強化した食事が良いという。タンパク質は消化の際に発熱が大きいからとのこと。ただし腎臓病や糖尿病のある人はカロリー管理が大切なので、医師と相談の上であまり極端なことをしないようにというのはいつものおことわり。

 以上、いかにもこの季節向きのネタ。まあ内容的には、今までのこの番組を見てきた人には新味はほとんどなかったような・・・。 

 

1/27 ためしてガッテン「ピロリ菌感染6000万人 がんと胃炎の分かれ道」

 さて今回のテーマはピロリ菌。ピロリ菌と言えば胃ガンの原因になると注目されている菌であるが、この番組でも4年前に紹介して、その時には「無闇矢鱈に除菌の必要はない」と報告したのだが、その後の研究によって消化器内科のガイドラインが変更になって、ピロリ菌感染者は全員除菌すべしとなったとのことで、それを受けての内容。日本人の二人に一人はピロリ菌感染者と言うことであるが、その中ですぐに除菌をした方が良い人はどのような人かを番組で明らかにしていく。

 まずは胃の疾患である胃潰瘍について見ていく。一般に胃潰瘍と言えばストレスが原因と考えられ、実際に阪神大震災の被災者には胃潰瘍が増加したという。しかしその後の調査によると、何とそのうちの8割以上がピロリ菌感染者であったと分かったとか(残りは薬の影響など)。

 ではピロリ菌とはどのような菌であるかであるが、何しろ胃液たっぷりの胃の中で生きているのだから、酸に強い菌だろうと思えばさにあらず、実際は酸を加えると死んでしまうのだという。ではどうやって胃の中で生きているのかであるが、胃液の中の成分からアンモニアを作り出して自らをコートすることと、胃壁の細胞を攻撃して胃酸を減らすことによって生き延びるのだという。

 しかし胃酸を減らすのなら胃潰瘍を防ぎそうなものなのだが、それがなぜ胃潰瘍につながるかはピロリ菌が棲息する場所が関係する。ピロリ菌は胃の粘液の中に棲息し、粘液を減らす作用もあるのだという。そして粘液が減少した所にストレスでさらに粘液が減ることで胃壁に穴が開いてしまうのだという。

 と言うわけで、胃潰瘍や十二指腸潰瘍がある人は直ちにピロリ菌を除菌する必要があるという。ちなみにこれらの診断を受けた者については除菌について健康保険が適用になるという。

 では胃ガンについてはどうかだが、がんセンターの実験でネズミにピロリ菌を感染させたところ1年経っても1匹も胃ガンの発症はなかったという。ピロリ菌に攻撃されても健康な胃壁細胞はガン細胞に変異する前に自滅するのだとか。これが癌に変異するにはさらなる条件が加わるのだという。その条件は、高血糖、たばこ、塩分などとか。例えば高血糖+ピロリで癌のリスクは4倍、喫煙者の場合はピロリ菌感染がなくてもリスクは6倍、ピロリ菌に感染すると11倍にも跳ね上がるとのことで、ここで思わず沈黙してしまう喫煙者の志の輔氏。しかも追い打ちをかけるように「何かおっしゃることはありますか」と畳みかける小野アナ(いかにも彼女らしく静かにツッコミます)。さらには画面には「←喫煙者」の文字まで、もうここまでくるとイジメである(笑)。それにしてもこの番組で惨々指摘されながらも、未だに禁煙に成功してないんだな、志の輔氏。

 で、忘れていたが塩分の取りすぎの場合は3倍ということでこれも危険要因。だけど日本人の大半は塩分の取りすぎなので、すぐに除菌した方がよい人は感染者のほとんどという結論になってしまう。

 最後に除菌したといっても安心していてはいけないというお話。ピロリ菌の除菌をしたにもかかわらず、8年後に胃ガンを発症した事例が登場。要は除菌をしても、すでにその時には検査では分からないガン細胞が発生していた可能性があるというわけで、油断はしないようにというわけ。それにそもそも胃ガンの原因は何もピロリ菌だけではないはずなので、除菌しても非ピロリ性の胃ガンになる可能性はあるわな・・・。

 以上、常にストレスが過多で、しょっちゅう胃の具合が悪くなり、既に2回も胃カメラを飲んだことがあり、そのたびに「胃壁がかなり荒れている」と指摘された私の場合、ほぼ間違いなく感染者ですのですぐにでも除菌をしたいところ・・・なんですが、一番の問題はこれが保険適用外であるということ。自己負担で5万円ぐらいかかるとのことで、これはあまりに高い。これはやはり国民の健康を守るために長妻厚生大臣に何とかして貰わないと。ニコチン中毒患者の治療に保険が適用になったぐらいなんだから、ピロリ除菌も保険適用しても良いのでは。

 

1/20 ためしてガッテン「女性の最強ダイエット完結編」

 先週惨々気を持たせて一週間引き延ばしたダイエット法が登場するのが今週。

 ではその方法を早速発表・・・かと思うといきなりこれが引っ張る引っ張る。まず最初に登場するのは、養生を怠ったばかりに脳出血を起こしてしまった真野順子氏の事例の紹介。更年期を迎えてからの女性は女性ホルモンの働きが鈍ることによって脂肪が蓄積しやすくなるので要注意というお話。これは前回の復習でもある。

 で、いよいよ発表・・・と思うと次に登場するのは男性の脳と女性の脳の違いの話。これを説明するのになぜか鉄道マニアの話になる。小野アナがいきなり鉄道コスプレ(すごく間抜けなんですが、一体彼女はいつまでこんなことをやらされるのやら・・・)で登場したかと思うと、息子と娘に「はやて」「あずさ」と名付けた上に家には信号機まで設置してあるという強烈な鉄道マニアが登場。なんか最近、NHKで鉄道にまつわる番組が増えているのだが、オタクの巣窟でもあるNHKには鉄道マニアも多いのと違うか? で、この鉄道マニアがどう話と関係あるのかということだが、旦那はこれだけ鉄道に熱を上げているのに、妻の方は鉄道には大して興味なし、これが男性と女性の違いだそうな。

 そこで鉄道博物館で鉄道の「見ため」「音」「時刻表」「メカ」「旅行」にどこが好きかを上げてもらうというアンケートをしている。すると男性は「メカ」が多く、女性は圧倒的に「旅行」という結果。男性は機械などのシステム的なものの解析が好きなのだというお話である。だからデータを取っていく「量るだけダイエット」は非常に男性向きなのだとか。つまり男性の場合は、データを取っているうちに自然にそれを解析して対策を考えたりなどを始めるのだとか。うーん、確かにこれは私にも当てはまりそう。ちなみに先の鉄道のアンケート、私の場合は5つとも好きです。ちなみに私は鉄道マニアではありませんが・・・。

 では分析向けでない女性の場合はどうするかということで、ようやく本題の方に入ってくる。ダイエットに成功したある女性の事例であるが、彼女が実践したのは「友達と話しながらウォーキングをする」というもの。女性はおしゃべりが好きなので、それをランチパーティーではなくて、ウォーキングにしてしまえということだそうな。確かにウォーキングは「話が出来る程度の速度」と言っていたのでちょうど良さそうだ。

 ただこれだと女性の「甘いものが好き」と言うのはどうしようもない。というわけでここで登場するのが最強ダイエット術・・・と思っていたら、突然に韓流スター・リュ・シウォンのファンのおばさん3人のミーハー談義が始まる。一体なんだと思っていたら、彼女たちが「お腹が空いた」と言い出した頃に突然に本物のリュ・シウォンが現れるというほとんど「どっきりカメラ」実験。すると一気に興奮がヒートアップした彼女たちは、見事に空腹を忘れているという顛末。というわけで最強ダイエット法は「リュ・シウォンに会うこと」・・・なんて言ったって、そんなことは無理だし、そもそもリュ・シウォンに興味がなければどうにもならない(笑)。私なんかの場合は小野アナの方がよっぽど効く。

 で、これだと役に立たないので、ではなぜ彼女たちが空腹を感じなくなったかという分析にはいる。要は興奮やストレスなどは血糖値を上げる効果があるのだからだそうな。確かに興奮した時だけでなく、ストレスでも飯が食えなくなるがこういうこともあるらしい。といってもそうそう興奮もしてられないと思うのであるが・・・ということで番組が唐突に提案するのが「その場ダッシュ20回」。これが10秒で空腹を忘れる方法だそうな。ただこの方法を多用して極端で無茶なダイエットをすると、確実にその反動は身体に来ますのでそれはしないようにとの注釈つき(いかにもNHK的である)。

 さてこうして私自身を振り返ってみると、確かに城の石垣を登っている時には空腹は感じていない。ただ気を付けないといけないのは、それをやりすぎると後で反動が来て、空腹を通り越して意識を失いそうになってしまうので、やはり燃料補給はキチンとやっておく必要がありそうである。以前に直島を歩き回った時も、夕食が少し遅れたせいで高松で倒れそうになったことがあったっけ。

 以上、最強ダイエットについて。なおこの番組の言うダイエットは、病気になる可能性のある肥満を解消するためのダイエットであるので、健康な若い女性が不健康なガリガリモデル体型を目指すためのダイエット法とは根本的に違う。人間の身体は本来は健康を目指す習性があるので、それをあえて病気状態にしようというのなら無茶苦茶なことをするしかないでしょう。しかしそれは「美」とは最もかけ離れた行為ですので愚かです。私の知っている女性でも、モデルもやっている○○ダイエットなるものをした結果、体重は確かに減ったものの、肌とかはガサガサになり体調もボロボロで、見た目年齢もかえって大幅に老けたなんて人もいますので。

 

1/13 ためしてガッテン「挫折なし!失敗なし!女性の最強ダイエット」

 今回のテーマはダイエット。この手の番組では一番視聴率を取れるテーマだが、それだけに怪しい内容が多くなりがちなテーマでもある(あの「あるある」がコケたのもこのテーマだった)。さてこの番組はどう来るか。

 と思っていたら、いきなり登場するのは以前にこの番組で紹介した「測るだけダイエット」。ある企業での実施例が登場するが、3ヶ月で平均4.6キロ減で、2年後にリバウンドした人は9%という華々しいもの。ではこれでめでたしめでたし・・・と言うところだが、このダイエット法は女性で失敗する人が多いらしい。その原因と対策について紹介するというのが今回の骨子の模様(単に女性は気が短いというか、すぐに体重を減らしたがるだけのような気もするが)。

 女性と言えば一般的に甘いものが好きであるが、ラットの実験でもやはりメスの方が甘いものを好むらしい。この性質は女性ホルモンが影響しているとのこと。女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)があるが、これらのホルモンは連携して子宮を卵子が着床できる環境を整えているのだが、このホルモンの内プロゲステロンには皮下脂肪を蓄える働きが、エストロゲンには内臓脂肪を減らす働きがあるのだという。なお番組ではこの両物質の働きを魔法少女ばりのコスプレで説明しているのだが、これが少々目眩を呼ぶ(笑)。どこの誰か知らない若い女性二人が演じているのだが(さすがに小野アナにはもうこのコスプレは無理だろう)、ブリブリのエストロゲンに対し、少々やる気がないように見えるプロゲステロンの対比が笑える。

 で、ダイエットの観点から見た場合、これらのホルモンのために女性のダイエットは体重が減りやすい時期と増えやすい時期に分かれてしまうのだそうな。生理の後ぐらいからはエストロゲンが優位になるので体重が減りやすいが、生理の前(排卵の後)ぐらいからはプロゲステロンが優位になるので体重が増えやすいのだという。だからエストロゲン優位の時期には有酸素運動などで積極的に体重を減らし、プロゲステロン優位の時期には食べ過ぎに注意するなどして体重が増えなければ良しとするのが正解だとか。

 次に番組は女性の行動パターンの方に入る。先にダイエットに失敗した女性だが、そもそも友人とランチパーティーとかティーパーティーのようなものをしょっちゅうやっていたらしい(その間に旦那は会社の社食でラーメンでも食ってたのなら悲しすぎるが)。そりゃ痩せないわなと納得してしまうが、そもそも女性はこういうような行動を好むとのこと。これは女性の脳ではこういう類のおしゃべりなどをする部分が男性よりも発達しているからとのこと。

 ではその対策だが、ここでたった10秒で出来るという画期的な方法があるという・・・のだが、それは次回とのこと。「なんじゃそりゃ!」

 まるで民放のバラエティ番組のような気の持たせ方で次回に続く・・・なんかこの番組も最近だんだんと胡散臭くなってきたような・・・。

 

'10/1/6 ためしてガッテン「うるおいを我が家に!加湿器ウルトラ活用術」

 今年度の第1弾のテーマは加湿器。この時期には使用が多くなる機器だが、使い方を間違うととんでもないことになるという話。

 まずは適度な湿度であるが、40%以下ではインフルエンザウイルスが生き延びたりなどあまりよろしくなく、60%を越えると今度はカビの繁殖などよろしくないことが起こるという。

 そこで加湿器を使用しているとある家庭を訪問(毎度のパターンである)。こちらの家庭で聞き取りをすると、朝にリビングで乾燥しているのを感じるという声と、おばあさんと娘が夜に寝る時に部屋が乾燥してのどが痛くなるという。そこで部屋にセンサーをセットしてチェックしてみると、おばあさんの部屋も娘の部屋も寝る時には湿度は60%ほどで全く乾燥していない。ではなぜこういうことになるのかというのが今回の一つのポイント。

 では人間がどのように湿度を感じるかという実験。6人の被験者と「ピョコンペタンピッタンコ」と現れた雨蛙、さらには焼き海苔が湿度を様々に変更した部屋で実験。すると焼き海苔が12分ほどでヘナヘナになってしまう湿度80%から、焼き海苔も元気という湿度20%までを経験するのだが、後で部屋の空気について感想を書いてもらったら、湿度80%でもコンタクトレンズが乾いたという者がいる一方で、湿度20%でも「モワッとした」という者まで様々。要するに人間の湿度に対する感覚ってのはかなりいい加減だということらしい。一般に温度が高い時には湿度については敏感になるが、適温の場合は特にいい加減になってしまうとか。なおこの実験、わざわざ雨蛙を登場させたにもかかわらず、全湿度を通じて何の変化もなしでこれは完全に空振り。

 で、先ほどの家庭に戻るのだが、実はおばあさんののどが渇くというのは彼女は「ドライマウス」の症状を持っているということで解決。これに対してはマスクでもするしかない。

 後残るのは娘さんだが、隣の部屋のお父さんは乾燥しないといっていることから、二人の部屋を比較することにする。するとお父さんは暖房に石油ファンヒーターを使っており、娘さんはエアコンを使っている。石油ファンヒーターは水蒸気を出すので部屋の湿度は下がらないが、エアコンは水蒸気を出さないので部屋の温度が上がると共に湿度が低下していたというのが回答。ちなみに彼女は寝る前にエアコンを切っていたので、寝る時には湿度は上がっていたのだが、要は寝る前に乾いてしまっていたらしい。

 ちなみに温度が上がると湿度が下がるということについては、科学的には「飽和水蒸気圧」を使用して説明するのであるが、なるべく専門用語を使用することを避けるこの番組では、お得意の被りものが登場しての説明となっている。

 以上のことから、要は石油ストーブやファンヒーターなど「火」を使う暖房をしている部屋では加湿器は使う必要がないという結論になる。実際に湿度を加えすぎて壁にカビが生えるなんてことも起こるので要注意。専門家によるとカビに注意するのは「外壁に面していて暖房が届きにくい壁」とのこと。冷えやすい壁では結露が起こってカビが生えるということである。

 以上。知っている人には常識レベル話ですが、知らなかった人は注意。

 さて何やら小野アナが丸っこくなったような気がしたのだが、髪型が微妙に変わったせいか。正月太りってことはないよな・・・。

 で、次週のテーマはダイエット。なんか最近このテーマが増えてきた。まあこの番組の場合、「納豆食えばやせる」なんてことは言わないだろうけど。

 

6/24 ためしてガッテン「健康食品おから革命 新発想で激ウマに変身」

 健康に良いと言われながら、今では食べる人も減って産業廃棄物として毎年65万トンも廃棄されているというおからが今回のテーマ。

 まずおからが食べられなくなった理由に関連しているのだが、豆腐屋に取材したところ、最近のおからは美味しくなくなっているのだとのこと。それがなぜかは番組の最後の方で登場する。

 それはともかくとして、番組ではおからを使った郷土料理を紹介している。それは愛媛県西予市三瓶町の丸寿し。これはすし飯の代わりにおからを使った寿司である。そこで番組ではそのレシピに従ってこの寿司を作ってみたのだが、結果は惨々。実はおからに問題があるとのこと。丸寿しに使っているおからは二番絞りと言って、一度絞った豆乳をさらに目の細かい布でもう一回漉す時に出るおからとのこと。全然滑らかさが違うのである。

 と言うわけで、おからを使うなら二番絞りを使えばよいと言うわけで、ガッテン!ガッテン!・・・ってこんなもの山瀬まみでなくても納得せんわな。じゃ、一番絞りのおからはどうなるのという問題が当然あるわけである。

 ではどうするかという話になる・・・のだが、番組ではその前に回り道して、なぜおからを食べないと行けないかという話になる。ここで行うのがおからの腹持ち実験。ただしこれは被験者6人という実験なので、これだけでは何も言えない。番組もそこのところは了解しているのか、別の論文を紹介しているのであるが、要はおからは食物繊維を含んでいる関係で腹持ちが良いということで、ダイエットなどに良いという話になる。

 で、ここでようやくなぜおからがまずくなったかの話になる。それは豆乳を絞る機械絞り器のせいだという。これを導入したことで今までよりも強い力で豆を絞れるようになり、豆腐はたくさん作れるようになったが、その分おからがカラッカラッになってしまうのだとか(栄養分は残っていると言っていたが、風味は確実に損なわれていると思われる)。この水分の少なさが問題になる。

 となると料理法としては水分を加えてとなりそうだが、番組では逆を行っている。フライパンで炒って徹底的に水分を飛ばして、スペイン料理に使うパン粉と同じような使い方をするというのが番組提案。こうすると出し汁などを非常によく吸うので味が付けやすくていろいろな料理に応用可能という。細かいレシピはどうせ番組HPにあるだろうから割愛。

 以上、産業廃棄物救済策について。まあそれは良いけど、正直なところ番組の内容が今一つ薄いな・・・。最近は内容の薄さを遠回しの表現で誤魔化すような構成が多くなっている気がするのだが、今回なんかまさにそんな印象を受けた。

 

5/27 ためしてガッテン「熟睡4鉄則!睡眠力がよみがえる」

 年を取ってくると、なかなかグッスリ眠ってすっきり目覚めとは行かなくなってくる。そこでぐっすり眠る力を「睡眠力」と呼び、どうやればこの睡眠力を回復できるかを、今まで紹介した方法や新情報などを組み合わせて紹介。

 さて睡眠のトラブルと言えば、「寝付きが悪い」「眠りが浅い」「超早起き」「何度もめざめる(中途覚醒)」辺りが定番なのであるが、このそれぞれについての解決法を紹介している。

 まずは最近うまく眠れなくなったという患者の生活から、問題点を抽出。それを見ていると、とにかく寝付きが悪くて中途覚醒が多く、そのうちに眠れなくなるというパターンである。脳波計で見ると、明らかに眠りが浅くて中途覚醒と超早起きのバターンがでている。

 さてではこの患者の日常生活を見てみると、夕方頃になるとウトウトしているのが分かる。夕方頃に眠気がやってきて、ここで居眠りをしてしまうので夜に眠気が十分にならないのだという。これを改善する方法はまず夕方ではなく昼頃の早い時間帯に30分以内の昼寝をとることと、眠気が出てくる夕方頃に運動をするということを取り入れる。これで寝付きの悪さと中途覚醒はかなり解消するという。

 次は超早起きの問題。以前に睡眠障害については朝に強い光を浴びることで体内時計をリセットするという情報を流したが、これは実は若干異なっており、その後に分かってきたことでは朝に光を浴びると体内時計は早めに、夜に光を浴びると体内時計は遅めにずれるのだという。だから早起きの人間が朝に光を浴びるのは逆効果ということで、夕方に光を浴びた方が良いという。これは人間が太陽の動きに合わせて活動していた頃の名残なのだろう。

 最後に眠りの浅さの解決については、入浴をうまく利用するのが良いという。入浴後に体温が下がってくる時に眠気が来るので、寝る1〜2時間前に40度ぐらいの半身浴をするのが良いとか。

 で、最初の患者がこれらを実践して見事に睡眠力回復でめでたしめでたしという展開。

 一番最後には以前に紹介した座布団とタオルを利用した快眠枕の作り方について。これを紹介する先生は小野文恵先生・・・って、小野アナが白衣を着て登場したのだが、どうも彼女がこういう姿をするとママゴトに見える(笑)。「FMは40年、小野文恵も40年」だそうだが、それにも関わらず、彼女はいつまでもかわいい感じが抜けないからそう見えるのかな。今まで何度か登場したコスプレシリーズ、ことごとく笑えるんだよな。

 で、次回は泥はねを防ぐ歩き方なんて言ってたな。これは以前にやっていたような(内股気味の歩き方が泥を外に跳ねて、後は歩幅も関係していたはず)。以前のプレミアムレシピと言い、この番組もネタがしんどくなってきて、過去の遺産に頼りだしているような。正直、もう限界ムードが漂い始めてるんですよね。とか言って、これって番組をリニューアルしたら解決するってもんでもないし(現に「その時、歴史が動いた」がリニューアルして「ヒストリア」になったが、こっちは始まっていきなりネタ切れムードが漂っている)。やはりこういう科学ネタ、歴史ネタの番組を1週間に1本ずつ毎週って形態が限界になってきてるのかな。もう後はあり得るやり方としては、科学という枠をはずしてしまって、広く情報番組にしてしまうか。しかしそういう形態の番組は、それこそ民放も含めて掃いて捨てるほどあるし・・・。何やら地デジ時代の前に、テレビ放送自体に限界が見えてきたような。

 

5/20 ためしてガッテン「祝!開港150年 横浜中華街から知恵を盗め」

 いきなり「ブルーライト横浜」で始まる今回は、横浜の宣伝企画。どうも中華街と提携した模様。なおOPで登場したゲストの小林幸子氏には歌わせないのに、番組中で小野アナは歌いまくるという恐ろしい内容でもある(相変わらず小野アナは歌は下手である)。

 さて中華料理と言えば、乾燥食材をよく使うことが特徴の一つでもあるが、それは乾燥によって食材の旨味を増すという効果があるが、その戻し方にもミソがあるのだという。例えばフカヒレを戻すには水に漬けたり蒸したりで1週間ぐらいかけることもあるとか。そしてこの戻し技は乾燥イカことスルメイカにも応用できる。スルメイカを水に浸して丸一日かけると見事に戻るのである。しかし中国風はここでかん水を使用することで、さらに生さながらに戻す。かん水を使用できない場合は重曹を入れるだけでも大分違うとか。

 また戻す水などもポイント。中国でよく使う干しエビを戻した汁をカップラーメンに加えるとそれだけでも味が全く変わるそうな(ブランドを隠してあるが、どこから見てもカップヌードル)。グルタミン酸、グリシン、アラニン、アルギニンなどの成分が戻し汁に含まれているのだとか。また干し貝柱を戻す場合などは、戻した後に蒸すことでさらに柔らかくなるそうな。

 次が中華料理のポイントである油の使い方。日本の主婦が中華料理を作る様子のビデオを中華街の人たちに見てもらったところ、「偽中華料理」などと散々な評価。油の使い方が全く少なすぎるのだという。中華料理では食材を大量の油にくぐらせる油通しをするのが基本。こうすることで逆に脂分が減ってさっぱりするのだという。油通しをすることで食材の表面に膜ができるので、無駄な油のしみこみが防がれるのだそうな。

 とは言っても、家庭で大量の油を使った油通しはやりにくい。そこで登場する知恵が、油ではなくて80度ぐらいのお湯を使った「湯通し」。油通しに比べると落ちるが、普通に炒めたりするよりは格段にエビのプリプリ感が増したりするそうな。

 最後は「中華街のまかない料理に学べ」ということだが、これは要するにスパゲティをゆでることから、焼き魚に果ては茶わん蒸しまでほとんどの料理を中華鍋1つでしてしまう中華料理人の豪快な技のことだが、これについては以前にもう既にやっている記憶がある。

 以上、最後はさすがにゲストに小林幸子氏を呼んで歌がなしでは視聴者が許さないのか、本人が許さないのかは不明だが、ブルーライト横浜で締めである。

 今回は例によっての完璧な料理番組。はっきり言って私は興味がほとんど湧きません。どうも最近、だんだんとどうでも良くなりつつある気がする今日この頃・・・・鬱かな?

 

4/29 ためしてガッテン「その腰痛ひざ痛が危険 謎の転倒骨折急増中」

 転倒によって骨折する例はよくあるが、現在急増しているのが大腿骨の骨折だという。しかも経験者は特に骨粗鬆症などになっていたと言うわけではないという。大腿骨と言えば人間の骨の中でも最も太いと言われる骨である。そんな太い骨がどうして折れてしまうのかが今回のテーマ。

 まずは体験者の事例。この人の場合、ごく低い柵をまたいで越えようとした時に、十分に注意していたつもりなのに転倒して骨を折ってしまったのだという。この時の転倒を力学的に解析をするということを番組では行っているが、この事例の場合は後ろ足が引っかかることで斜めに転倒するような形になったのだという。この時に大腿骨の骨頭部に力が集中してここを骨折してしまったのだという。

 ではなぜこんな転倒の仕方をしてしまうかだが、番組では若者チームと熟年チームの反応速度の差を今や懐かしゲームになってるワニワニパニックでテスト。するとやはり若者の方がだいぶ反応速度が速い。ただこれもワニを一つだけにすると年齢による反応の差が少なくなると言う。要は処理しないといけない情報が増えると処理速度が極端に落ちるのだという。だからとっさの時の対応が鈍るのだという。ただこの反応速度は訓練で鍛えることができるとのことで、番組に登場するのは90歳のゲーマー(笑)。最初は1分間に10個ぐらいしか叩けなかった彼だが、施設に通うたびに訓練して、今やワニを叩きまくりである。

 次に注目するのが「手足のメ」。これは目とかけているようだが、正確に言うとメカノレセプターというそうな。これは自分の体がどういう姿勢をとっているかを感じる器官のことだという。さてこのメカノレセプターが狂う原因だが、変形性ひざ関節症などを患っていると、足の上げ方に対する感覚などが狂うのだという。最初の体験者もこれを知らない間に患っていたという。同様のことを起こす病気に腰痛や首の痛み、手足のしびれなども考えられるという。これは神経に障害を起こしているからだとのこと。このような転倒を起こす危険な病気をロコモティブシンドロームと呼ぶそうな。これはひざ痛の痛みなどを抑えても回復するわけでないので要注意だという。知らない間に座って靴下を履くようになっていたとか、家の中でよくつまずくとか、手すりなしで階段を上がれなくなったなどというのはこの状態になっている可能性があるという。

 当然のように最後は対策になるのだが、ある施設で行っているのはゲームを利用した訓練。ただこれは家庭でというわけにはいかないので次に登場するのは、片足立ちをトレーニングする方法(手で体を支えてでよい)。どこでもできるのがポイントである。これ以外にも太極拳を取り入れた体操などを行っている例とかも登場する。で、実習はこの体操になるのだが、多分番組HPに詳細な説明が乗るだろうから割愛。

 謎の骨折なんて言うからなんだと思えば、大腿骨の骨頭骨折だったというのは個人的には拍子抜け。これ自体は大分昔に「たけしの家庭の医学」にも登場していた。そう言えばゲームを使って運動神経を訓練するというのは、以前にサイエンスZEROに登場していたような気もする。

 骨粗鬆症などを発症していなくても、力が集中しやすい場所だけにポッキリいくことがあるというわけだが、骨粗鬆症などを患っていたらさらに簡単にポッキリいってしまうのは言うまでもない。特にある程度以上の年齢になってからの足の骨折は、そのまま寝たきりにつながりがちなだけに要注意である。

 

4/15 ためしてガッテン「断然ラク!自宅の介護 負担軽減のミラクル技」

 先週からこの番組では「介護」をテーマにしているが、先週は「脳の可塑性」に注目した機能回復がテーマだったが、今回は身体が不自由になった高齢者などを移動させる時のテクニックである。

 車椅子などに頼らざるをえなくなった高齢者などは、どうしても身体を動かすのに介助が必要なのだが、これが介護者にとっては負担が大きく、中には介護者が身体を壊してしまう例もある(特に老老介護になっている日本の現状では)。これをテクニック一つで楽にしようと言うわけである。

 まずはベッドから身体を起こして車椅子に移す作業だが、これを実際に在宅介護をしている人たちにやってもらったら、そのやり方はかなり強引で力づくな方法ばかり。当然のように介護者の負担はとんでもないが、介護される方もたまったものではない。しかしここで登場するのが介護の達人(理学療法士)。彼女の指導に従ってやり方を変えると、嘘のように軽々と動く。なんと腰の負担が大幅に軽減しているという。

 その方法のポイントだが、相手を自分の身体の方に引き寄せるということだという。人間は立ち上がる場合にまっすぐ立ち上がるのではなく、身体を前に倒してから立ち上がっている。だからその通りの動き方をすることによって、自然に立てるのだという。

 ちなみにここでゲストの高橋英樹氏が「武将の立ち方は身体を前に倒さずにそのまま立ち上がる」と言っていたが、これが妙に納得。時代劇にはこういう独特の動きがあるのである。だからこれを心得ていない若手ばかりが時代劇をやると、なぜか違和感のある「ちょんまげ現代劇」になってしまうんだと納得・・・・まあこれは本題とは無関係な話である。

 なお番組では、ゲストの安藤和津氏が小野アナを相手に、自己流とプロ流のやり方を試してみるのだが、最初は見事に抱き上げるのに失敗して、思わず「重い」という言葉が出たのだが(ひどいな(笑)。確かに小野アナはあまり軽そうではないが)、やり方を変えた途端に楽々と起こしあげることに成功するという次第。

 「自然な動き」というのが鍵なんだが、これが実は曲者。番組ではここでなぜかアニメーター養成学校の生徒達(なんでBGMが「キャンディキャンディ」なのかが意味不明だが)に、寝返りとベッドからの起きあがりをパラパラアニメで書いてもらう。しかし実際にその通りの動きを本人にしてもらうと、全く身体が動かない。まあ何もこれは彼らがヘボだと言う意味ではなく、日頃から人の動きに注目しているはずのアニメーター(の卵)達でさえ、実際の動きはよくは把握していないということ。

 さて実際の動きだが、人間は寝返りをする時にはひざを立てて地面を蹴って身体をひねっているし、起きあがりの時は肘をついて身体をひねりながら起きあがっている。こういう自然の動きを把握しておくことが大切なのだという。

 この時に介護者が楽になる理由なのだが、介護者の負担が減った分は、介護される側が自然に自分で支えているのだという。相手がもう身体を支える力が全くないような場合も、やり方は少々変わるがこの原則は変わらないのだとのこと。

 後は実際に今まで介護に苦労していた人がこの方法で楽になった事例や、心理面のポイント、実技などが入って終了。なお実際の細かいやり方は多分、最近リニューアルされたという番組HPで詳細に紹介されていると思うので、細かい説明は割愛する(実際に説明をしようと重うと図でも使わないと無理だし、そこまでやって番組公式HPと重複する内容を紹介しても無意味でしょう)。

 以上、介護に関して。介護という重たい問題を、なるべく重たくならないように、そして実用性のあるようにと取り組んだこの番組らしい内容。

 ただこの家庭介護が問題になっているのは日本の福祉現場がお粗末であるという意味でもあるのですが。そもそも「家族介護は日本の美風」なんて妄言が出るのは日本ぐらいで、大抵の先進国では「家族による介護なんて無理」というのが常識になっています。そもそも「日本では昔から家族介護だった」という認識が根本的誤り。昔は寝たきりになると大体は半年ともたなかったので、介護ではなくて「最後を看取っていた」だけ。それが今では要介護状態が10年以上続くなんていうのがザラで、これが老老介護の実態になっている。介護が終わった頃には自分が介護される側になっているということ。こんな状態の家族介護なんてできるわけがなく、当然ながら何らかの公的支援が必要なんだが、福祉に回す金があったら自分たちの関連団体に金を回して利益を山分けしたい今の政府は、高齢者が医療を受けずにさっさと死ぬように、後期高齢者医療制度などという名目で医療負担をべらぼうに増やすなんてことをやってるわけである(その一方で大企業の法人税は大幅に下げようとしている)。このシステムを何とかしないと問題の根本的解決にはつながらないわけで・・・。

 なんてことはこの番組のテーマとは全く外れることですし、こんな内容を匂わせでもすれば、NHKの場合はすぐに政府から介入がありますから。こちらは我々国民が真剣に考えないといけないテーマです。うーん、また本題からそれてしまった。

 

3/4 ためしてガッテン「頑固なコリの真犯人!"慢性痛"徹底対策2」

 以前に「痛むべき理由がないのに痛む」という慢性痛についてこの番組で扱っているが、今回のテーマは「こっていないのにコリが出る」という慢性痛だとか。このコリは温めようが揉もうが良くならないのでたちが悪いのだという。で、そのコリなんだが、番組の表現によると「コリではなくてコリコリ」なんだそうな。さてこのコリコリとは何なのかということから始まる。

 ここで登場するモルモット軍団は、身体の痛みに長年苦しめられている人たち。ここに聞いたことのあるBGMと共に仕事人ならぬ指事人が現れるという展開だが、この人物は慢性痛の権威である近畿大学医学部麻酔科の森本昌宏医師。彼は患者の身体を調べるとおもむろに痛みがあるというところと別の部分を指摘する。思わず「痛い痛い痛い」の声が上がる患者。どうもこのツボが日頃痛いところとことごとく違う位置なのである。そしてこの部分こそが「コリコリ」なのだそうな。確かに触ってみると固まりのようなものがあるのだという。

 次はこのコリコリの正体に迫る。今度は番組アシスタントがモルモットになり、大リーグボール養成ギブスならぬ、コリコリ養成ギブスをつけて無理矢理にコリコリを作るところから始まる(当然のようにBGMは「巨人の星」)。見事に身体がコリコリになったところで、針をさしての検査。するとコリコリの部分は何やら電気信号が出ていることが分かる。実はこの部分は神経が異常に興奮している部分であり、医学的にはトリガーポイントというのだそうな。そしてこのトリガーポイントの回りでは筋肉がしこり状になるので、触った時に「コリコリ」になるのだそうな。

 さてこのトリガーポイント生成のメカニズムだが、筋肉がコルと痛みの信号が脳に行くことになるが、慢性的な筋肉のコリが続いた時にこのトリガーポイントが生成して、ここが痛みの信号を出しっぱなしになるのだそうな。ちなみに番組の説明では、このトリガーポイント君は目がつながりそうな人物であり、「逮捕だ!逮捕だ!」と銃を乱射するようだ(笑)。しかしさすがに本当に目をつなげてしまうと、某大物漫画家の版権を侵害しそうなので、微妙に変えてあるところがミソ。

 で、この目玉つながりのお巡りさん・・・じゃなくてトリガーポイントが痛み信号を乱射し続けるとどうなるかだが、信号でパニックになった脳が誤作動して(よくあるバターンだな)、全く見当違いのところが痛んでいると思ってしまうのだそうな。なお説明の下りでは説明用の模型の方も誤作動を起こし、小野アナが舞台裏に指示をささやくという一幕も。なんかドタバタしてるな。

 要は誤作動なのであるが、しかしだからといって放っておいて良いというわけではない。下手をするとその痛みがあることで、骨にまで変形を起こしてしまったり、痛みがさらに新しいトリガーポイントの生成を促して、全身が痛み出すなどという悲惨な例もあるという。

 さて一番大事な対策であるが、これについては先ほどの麻酔医の森本医師が登場する。まず軽い事例の場合はトリガーポイントを柔らかくもんで緊張をほぐすという方法で良くなる場合があるという。しかしこれでは追いつかないようなひどい事例の場合は、麻酔薬を使った神経ブロックによって痛みを除去するという方法になるそうな。麻酔薬の効果時間自体は短いのだが、痛みを除去することを繰り返しているうちに痛みが弱まってくるらしい。

 以上、慢性痛について。つくづく人間の脳っていい加減だというお話でした。番組の方はいい加減ではないけどね(笑)。展開の方はいつものお約束パターンです。

 

1/21 ためしてガッテン「低カロリーダイエット 失敗と成功の分岐点」

 世の中とかくダイエットで、カロリーが敵視されているような状況。しかし低カロリーダイエットもやり方を間違えると逆効果であるというのが今回のテーマである。

 まず最初に登場するのは低カロリーダイエットに見事に成功した女性。5ヶ月で5キロ減量に成功し、ウエストも10センチ減少したとのことで、ダイエット成功の見本のような人である。ただし彼女の場合、単に低カロリーにしたのではないという。

 そこで登場するのがカロリーには敏感な女子大生。彼女たちはみんなやはり食事量を抑え目である。では身体の方は健康かとチェックしてみると、案に反して体脂肪率の高い女性がゾロゾロ。いわゆる隠れ肥満と言われる状態である。なぜこんなことになるのかが今回の肝である。これには脳にあるスイッチが関係しているという。このスイッチが入ってしまうと低カロリーにしても体脂肪が増加してしまうことがあるのだという。

 ここで実験。共に600キロカロリーに揃えた朝食を二組の女性に摂ってもらい、その後に豆を並べていくという辛気くさい作業をしてもらう。するとB定食を食べた被験者は黙々と作業を続けて完成させたのに対して、A定食組は集中力が続かず最後にはグロッキー状態。この二つの定食のどこに違いがあるかがポイントになる。

 答えは糖質の量。B定食とA定食はカロリーは同じだが、B定食の方は糖質の量がA定食の倍あったのだという。そのためにB定食を食べた者は血糖値が十分に上がり、糖分をエネルギーとして動く脳が十分に機能したという結論。脳は糖質だけをエネルギーにしているので、等質が不足して脳がエネルギー不足になると、脳が飢餓に備えるためのモードに入り、その結果として交感神経の働きが低下するのだという。その結果として発生する症状は冷え性や低体温、また低血圧、身体のだるさなどが出るという。この時の身体は、なるべくエネルギーの消費を減らして体脂肪を蓄積しようとすると同時に、脳の活動を最優先するために、筋肉や内臓を分解してまでエネルギーを確保しようとするのである。

 ちなみに番組ではこのスイッチを「○○に○えろ!スイッチ」と書いて、ゲストに当てさせていたが、これに対してゲストの渡辺徹氏は期待通りに「太陽にほえろ!」と回答。さすがに芸能人としてベテランだけあって、番組制作者の目論見をよく察している(笑)。当然ながら本当の答えは「飢餓に備えろ!」なんですが。

 では対処法だが、先ほどの検査で体脂肪が多いと言われていた女性に共通していたのはやはり冷え性など。そんな彼女たちに食事法を変えてもらうと二週間で交感神経の働きが改善した上に体脂肪量も減少したという。

 そのための食事法の紹介だが、1日1500キロカロリーに抑えるというメニューだが、これが意外に量としては多い。糖質と脂質・タンパク質の比をある比率に保つのがポイントとのこと。その比率はタンパク質:脂質:糖質=20:23:57。糖質が6割というのがポイントだとか。ただこれに対してダイエットに失敗した女子大生達の比率だが、実はそんなに変わらないという。問題なのは糖質の取り方で砂糖で摂っていたり、おにぎりを単独で食べていたのが問題だとか。砂糖は血糖がすぐに上がってすぐに下がるのが良くないとか。

 多分メニューの詳細は番組HPなどで紹介されるので割愛。

 いろいろ難しそうなことを言っていたりするが、要はダイエットの王道「バランス良くいろいろなものを食べましょう」に尽きるわけ。また低カロリーだからといって寒天やらキノコだけを食べるようなダイエットは絶対に失敗するということもこれでハッキリしているし、増してや炭水化物カットのアトキンスダイエットなんて有害無益の愚の骨頂というわけである(炭水化物をゼロにしてその分脂質が増えるのだから滅茶苦茶である)。人間が生きるにはエネルギーが必要だという本筋を忘れなければ、アホなダイエットに踊らされることはないです。ちなみに低カロリー食と言えば糖尿病食ですが、実はあれも結構量はあります。それを考えると、ダイエットに気を使っているつもりの若い女性の食事がいかにひどいか。よくある生野菜ばかりなんてのは最悪です。そう言えば最近は朝バナナダイエットなんてインチキダイエットをテレビが仕掛けて流行しているらしいが、あれについては当のテレビ局自体が根拠はないと言い切っているらしいので、乗せらなれないように。

 で、次回は入浴法ときたものだ。これは温泉好きの私をターゲットにした企画か?(笑) 料理番組よりはこういう方が興味を持てるな、やっぱり。

 

12/17 ためしてガッテン「超美味!ラム肉の魅力新発見」

 フランスでは高級な肉とされているとのことだが、日本ではとかく「臭い・硬い」と評判の悪いラム肉。そのラム肉の見方を変えるというのが今回のテーマとのこと。

 さてラム肉といえば臭いというのは私も感じるところだが、番組では北海道でラム肉をよく食べているという人たちで、ラム肉の臭いについて実験。すると「あまり感じない」という結果に。ではということで、次はラム肉をあまり食べない函館の人で実験すると、臭いを嗅がせた途端に悶絶する人までいるぐらい、とかく「臭い」という評価に。しかし彼らにも、最初にラム肉だということを告げずに臭いを嗅がせると、今度は「特に感じない」という結果が返ってきた。どうやらラム肉が臭いというのは、多分に先入観に支配されているところがあるようで、実際にラム肉なんて知らないであろう幼稚園児に臭いを嗅がせると、臭いという声はなし。

 このラム肉の臭いだが、実は羊の生育環境に関係があるのだという。羊は牧場の草を食べて成長するので、草の葉緑素などがフィトールという物質に変換され、これが臭いの原因となるのだという。実は牛なども草を食べさせて育てるとこの臭いがつくのであるが、肉用牛は配合飼料を与えてこの臭いを薄めているのだという。つまりラム肉の臭さと言われているものは、草食動物に共通の野性の臭いなのだとのこと。

 そして日本で羊の肉が臭いというイメージが決定的になったのは、戦後に外国から大量に輸入されたマトンに原因があるのだという。この時に輸入されたのは廃羊と呼ばれる高齢の羊の肉で、しかも保存が悪いせいで脂が酸化してかなり強烈な臭いがついていたのだという。つまりはこの時のイメージを未だに引きずっているのだとか。

 次にラム肉は硬いということについてだが、これについては肉はやはり肉食獣に聞けというわけで、小野アナが狼やライオンに牛肉と羊肉を食べさせて、噛む回数でどちらが硬いかを判断するという実験に挑戦したのだが、どうもハッキリとしない結果に。実は肉食獣は飲み込んで消化するので、人間とは食べ方が違うから参考にならないというオチ。結局はかなりビビリながらライオンの檻にまで入って頑張った小野アナの実験は全く無意味・・・と言うわけで視聴者は「なんじゃこりゃ」と叫ぶところであるが、一番叫びたいのは小野アナ自身かも。ちなみにこの時の彼女、羊飼いを意識したらしき衣装を着て登場しているのだが(久々の彼女のコスプレシリーズ)、どうしたわけか羊飼いよりは掃除のおばちゃんに見えてしまうという始末。特にライオンの檻に入るとなると、腰が退けてしまっているせいで後ろ姿が丸まっちゃってて余計におばさんくさく見えてしまう。うーん、これはちょっと・・・。

 で、肉の硬さなんだが、これは結局は街の人に食べてもらうといういつものパターンに。結果は圧倒的にラム肉が軟らかいという評価。実は羊は牛などよりも小柄のため、肉中に含まれるコラーゲンなどの量が少なく、それが柔らかさに結びついているのだとのこと。

 と言うわけで、実はラム肉は軟らかくて特に臭いわけではないという結論になるのが今回。料理する場合には脂身から余計な脂を除くことが大事なのだとか。最後は料理教室になっていつものバターンで終了である。

 以上、日本では人気が今一つのラム肉について。ただラム肉については以前に私の妹が牛肉と間違って買ってきて料理してしまったことがあるのだが、異常に臭くて食べられなかったという記憶があるので、「実は臭くはないのです」と言われても納得しがたい。まあ普通の牛肉より臭いのは間違いないだろう。それにあの臭いはどちらかというと生理的に吐き気を催す臭いであるので、少々きついなというのが本音。まあ良い肉を使って上手に料理すればそうでもないんだろうけど・・・。もっとも我が家ではあれ以来ラム肉はタブーである。

 それにしても今回のような作りは久しぶりに見たな。ひつじいとラムちゃんって・・・。彼らが出てきたシーンはそこだけNHK教育になっちゃってるのがなんとも。こういう雰囲気には小野アナが結構合うんですよね。文恵お姉さん・・・はちょっとキツイか(笑)。しかしNHK教育は、ひとみお姉さんとかかずえお姉さんとか、いつもちょっと年齢が高めのお姉さんが多いですから・・・。

 

12/10 ためしてガッテン「その鼻づまりが危険!蓄のう症予備軍1億人」

 今回のテーマは蓄のう症。と言ってもあまりピンとこないが、なんと発症する人は年間1000万人もおり(街の声を聞いているが、番組が求める通りの「オーッ」というベタなリアクションが返ってきてます)、予備軍はなんと1億人もいるという(と言うことは、予備軍でない人の方がむしろ異常なのでは?)。番組司会の志の輔氏もこれを発症して大変な目にあったと言っているという始末。今回はこの蓄のう症を特集。

 まず最初に患者の体験談が出るのはお約束として、いよいよ本論の説明で登場するのは立川鼻の輔こと志の輔氏の巨大模型(多分光子館渾身の大作だろう)。これを使用して蓄のう症の説明を開始する。

 まずは問題の鼻水がどこに溜まっているかだが、ここでファイバーカメラをこの模型の鼻に突っ込むことになる。この模型、鼻毛から中のぬめりまで再現しているという力作であることがここで分かる(どうでもいい気がするが)。しばらく鼻腔の中を探っているとヒントの紙があり「鼻を数えろ」とのこと。専門家に聞くと「鼻は他にも8つある」と言う。なんじゃこりゃ? で、これは光を食べると分かるという。

 光を食べるというとどういうことかというと、口から強い光を加えた時(デーブがまたつまらんギャグをするが、小野アナはスルー。そう言えば今回のゲストの東ちづる氏は、デーブのボケに対するツッコミのためにだけに呼んでいるような気も。)、目の下の辺りから光が透ける。つまりはここに空洞があるのだとか。

 この空洞は副鼻腔というもので、片側に4カ所ある。だから鼻が8つということ。それで鼻水が溜まるのはここだという。この副鼻腔の一つの上顎洞が目の下にある空洞。ここからは小さな穴で鼻の空洞につながっているのだが、粘膜の炎症などでこの穴が閉じるとここで鼻水が溜まって中で化膿してしまうのだという。そして副鼻腔が腫れてくると、顔が腫れぼったくなり、神経が圧迫されて頭痛が起こるということにもなる。そしてこの時に穴が突然に通ると、一気に溜まった鼻水が出てくるとということになるのだという。志の輔氏の体験談だと、牛乳瓶2本文ぐらい出てきたとのこと。

 さて、では蓄のう症になりやすい鼻だが、これは金沢大学医学部の学園祭の最中に被験者を55人とっつかまえて調査したところ、蓄のう症予備軍は39人いたとのこと。比率からいくと子供が少ないとのことだが、この蓄のう症になりやすい鼻というのは鼻の中の仕切(鼻中隔)が曲がっているという鼻。鼻のこの部分は軟骨なので、頭の重みがかかったりしているうちに歪んでくるのだという。すると鼻水の通り道が狭くなるので詰まりやすくなるという次第。専門家によると、蓄のう症というのは非常になりやすい病気で、例えば風邪の末期に黄色いハナが出るのも急性の蓄のう症であり、これが完治せずに続くと慢性の蓄のう症になるのだという。

 その治療法だが、以前はざっくりと切除する大がかりな手術が中心で「蓄のう症の手術は恐い」というイメージがあったが、現在はファイバースコープを使用した簡単な手術が普及しているので、以前のようなことはないとのこと。と言うわけで、例によって「専門家に相談下さい」ということ。

 さてだんだんと「家庭の医学」と化してきているこの番組ですが、今回も見事に健康ネタ。病気の原因を知るというのは重要なことですが、それにしても中身に変化がないよな・・・。作り自体もネタは変われど毎回同じという感じになってきてるし。実用性が高い内容なのは認めるけど、あまりに地味な番組になってきたような。最近は本当に刺激がない。昔はもう少し尖ったところもあったのだが、最近は無難な内容ばかりになってきたような気も。ネタのしんどさもかなり際だってきているし・・・とは言っても決定的な打開策もないしな・・・。毎週毎週新知見を引っ張ってくるのも相当難しくなってきているように思う。

 で、そろそろ大掃除ネタ辺りかと思ってたら、ラム肉って・・・。

 

12/3 ためしてガッテン「中高年を襲う!謎のノド異変」

 今回のテーマは、中高年などが突然に声が出なくなってしまうという症例。これになったせいで、仕事もやめて閉じこもりっきりになってしまったという患者もいるとのこと。

 最初に登場するのがその患者であるが、最初は風邪と診断されたり原因が分からなくて泥沼に入り込んでいたのだという。さて実際の原因であるが、一番の原因は加齢による声帯の衰えなのだという。

 どのように声帯が衰えるかということだが、いかにもこの番組らしく、多くの大声自慢を集めてコンテストを実施という形で紹介している。ところがこれ自体はどっちでも良いわけで(笑)、話の肝は声帯が衰えているというのは声帯が完全に閉じずに隙間ができているということらしい。

 声帯に隙間ができるとどうなるかだが、ここでまたこの番組らしい意味不明な実験。イケメン(?)男性3人が、やや重量級の女性達を持ち上げるのだが、その時に笛を加えて口から息を吐きながならどうなるかというもの。通常だと難なく持ち上げた3人が、笛を加えた途端に腰砕けになってしまうという結果に。人間は誰でもそうだが、力を入れる時には息を止めて踏ん張るのだが、それができないと上半身が脱力してしまうらしい。声帯から空気が抜けてしまうと体力が落ちるということもここに現れているらしい。

 さてこの隙間ができる理由だが、加齢によって声帯が痩せることにあるという。こうなると肺から空気が抜けてしまうので、息が続かなくてしゃべれないということになるとのこと。これは加齢によって生じるのでどうしようもないのだが、これを克服する方法はあるという。それはノドの筋肉を鍛えること。すると筋肉の張り出しによって声帯の痩せを補うという形になるという。しかし声が出ないと言うことで嫌になっていよいよ喋らなくなると、廃用症候群で声帯がさらに衰え、どんどんと深みにはまるということになる。冒頭の患者がまさにそのルートを辿ったという。

 なお声帯は器官に異物が入り込むことを防ぐ役割もあるから(というか、元々の機能においては本来はこちらが主任務で、それが進化の過程で発生に流用されたというよくある「進化における適当な間に合わせ」である)、この機能が衰えると自分のつばが器官に入って窒息なんて危険もあるという。

 声帯の衰えの簡単な診断の方法は、楽に声を出してみて10秒以上続くかどうかを見るというもの。これが続かないようだと、声帯から空気が漏れている可能性が高いとのこと。番組では専門家を呼んで声帯周辺の筋肉を鍛える運動について紹介していたが、声が出ないという現象については声帯の衰え以外にも原因はあり得るので、まずは専門医にかかって下さいというのが前提となっている。

 以上、中高年にありがちの病気について。なお老化によって肺活量が落ちることもあるので、そうなると二重の意味で息が続かなくなるのではないかと思えます。

 今回はゲストは元アナウンサーの野際陽子氏に歌手の布施明氏、そしてレギュラーの山瀬まみ氏も元々は歌手(最近は歌っているところは見たことがないですが)、小野文恵アナは当然、志の輔氏も噺家ですから全員が声の関係のプロで集めています。それだけにどなたも声には注意しているようです。ただ気になったのは志の輔氏。最近はどうも声のかすれがひどくなっているような気がします。彼の場合は原因はまず間違いなくタバコでしょう。本人もそれは分かっていると思いますが、どうしても禁煙には成功しない模様(仕事柄ストレスも多いでしょうし)。

 と言うわけで、ガッテンの次のテーマは「誰でも成功!?禁煙の極意」というのは? ・・・って、これで志の輔氏が禁煙に成功すれば華々しいけど、失敗したら番組的にはつらいかな・・・。

 

10/8 ためしてガッテン「さらは!クセ字&悪筆 1時間で美文字に変身」

 字が汚いということで悩む人も多いが(私自身も人並み外れた悪筆で、昔から惨々と嫌味を言われてきている)、その原因は脳にあったのだという(頭が悪いということか?と思ってしまうな)。そしてその脳をリセットすることで、1時間で文字を綺麗にする方法を教えるそうな。

 まず最初は筆跡鑑定の専門家に、3人の筆跡からある文字を書いた人を見つけ出すということをしてもらう。3人の内の1人はその字を書いた人だが、後の2人はその文字を真似しているだけ。ただ一見しただけでは違いが分かりにくい。しかしそれでも、プロの目にかかれば誤魔化しきれない固有のクセというものがあって判定できるのだという(実際に正解した)。

 ここで言いたいことは、文字にはその人特有のクセが絶対出てしまうということで、それはやはり脳が関係するのだという。

 さらに登場するのは、事故で頸椎を損傷して首から下が麻痺してしまったという男性。彼は訓練の末に口でペンを持って文字を書くようになったのだが、その時に書いた文字が、彼が以前に手で書いていた文字と筆跡がそっくりなのだという(確かに非常にクセが似ていた)。要はこれこそが文字を書くには脳が関係しているという証拠。

 次の実験は、特定の文字を自分が良い文字とイメージする通りに一文字で描いてもらうというもの。手で文字を書くのではないので運動作用の影響は全く出ず、まさに脳内のイメージの文字をそのまま描くことになる。すると各人各様で、いずれもいわゆるお手本の字とはかなり離れたものになってしまっている。そして各人が実際に手で書く字はそのイメージのものにそっくりである。

 要は誰もが自分の文字を見ながら書き続けている内に、自分のクセがスタンダードになってしまい、だんだんとクセ字で固まってしまうという傾向があるのだという。そこでそれをリセットする手法がいるのだとのこと。

 番組では双子の姉妹に実験台になってもらい。一人は毎日お手本を見ながら書き取りの練習をしてもらい、もう一人にはあるアドバイスを与えて、1時間の練習をしてもらっただけで本番のテストに挑戦。すると最初は二人とも似たタイプのクセ字を書いていた姉妹の字が、1時間の訓練をしただけの方が上手になっているという次第。

 さてその字がうまくなるおまじないだが、「均等」という言葉だそうな。つまりは文字を書く時にスペースを均等にすることに留意して訓練すれば、すぐに読みやすい字が書けるようなるということ。

 ただそれでも、慌てて書くと字が乱れてしまうという人もいる。そういう人の場合の問題は、手がよく動かないせいで、視点となるべき手首がずれてしまっているのだという。そう言う場合は、手首を机の上に固定した状態で、ペンで○や△などを書く訓練をすると手がよく動くようになるとか。

 以上、簡単に文字を美しくする方法について。早速私も実践を・・・と言いたいところですが、スペースを均等にすれば読みやすい字になるなんてことは、私は以前から知っていますし、そうするように注意しようとしています。しかし私の場合、手が私が思ったように動かないんです。私は元来は左利きであるのを、幼年時代に無理矢理に右で字を書くように強制されたせいか、どうもペンの動かし方が悪く、思ったように線が書けないんです(○を書こうとしてもグチャグチャになってしまうし、平行線を書こうとしたらクロスしてしまうし、等間隔の線を書こうとしてもバラバラになってしまう)。こういう私のような運動機能的に問題のある悪筆には効果がありそうにありません。

 なお幼年期から惨々「字が下手だ」と責められ続け、「そんな字だと将来仕事で困る」と惨々教師から罵倒されてきた私が長年待っていた発明品がワープロでした。おかげで現在の私は仕事では全く困っていません(むしろタイピングは人よりも早いほう)。ただタイピングばかりやっているせいで、手首が水平方向に動きにくくなってきて、以前よりもさらに字が書けなくなってしまいました。

 先週は小野アナがやけに歌いまくっていたのが非常に強烈でしたが(相変わらず、彼女は歌はうまくないな)、今回は小野アナの存在感は結構希薄でしたね。ところで彼女はどんな字を書くんでしょうか? 一度ぐらいは何か書くかなと思ったんですが。

 ところでよく考えてみると、今回はかなり久方ぶりの非料理非健康ネタでしたね。さすがに毎度毎度料理番組だとやっぱり見ててもしんどいわ。

 

9/17 ためしてガッテン「非常識!?いなりずしを激ウマに変える裏ワザ」

 簡単な食べ物であるようないなりずしだが、これが地域によって好みの差などがあって、万人が納得するいなりずしとなるとこれが存在しない。しかしあえてそれに挑戦しようと言うことらしい・・・のだが、例によって完全に料理番組。

 まずは全国のいなりずしについて調査。まずは東京なのだが、東京ではなんといなりずしが和菓子屋で売っていたりするらしい(なんて非常識な!)。次は大阪。大阪では当然のようにいなりずしはうどんにつきもの(これが常識です)。で、東京のような四角い怪しい寿司ではなく、当然ながら形は三角。さてここで大阪人に東京のいなりずしを食べてもらったところ「味が濃すぎてまずい」と惨々な評価(当然だろうな)。これに対して福岡ではうどんではなくてラーメンにいなりずしを合わせるそうな(何ともけったいな)。で、ここでもやはり東京のいなりずしは惨々な評価(そりゃそうだろ)という結果に。つまりはなかなか万人受けするいなりずしは難しそうだということをアピールして始まる。なお上記の私のコメントは関西人としての偏見が濃厚に入っておりますので注意。

 番組ではまずは全国のレシピからの平均的な味付けのいなりずしを作って、札幌・東京・名古屋・大阪・福岡で100人に食べてもらって評価。すると結果は「好き」が4〜7割という結果で、イマイチ。なお東の方が低くて、札幌が極端に低いところをみると、多分比較的薄味のいなりずしになったのだろう。で、ここで登場するのが番組が満を持して開発したいなりずし。これを試食してもらうと全国で8割以上が美味しいと答えるということになる。

 さてこのいなりずしはどういうものなのかだが、その秘密は100年前の作り方にあるという。すし博士の松下良一氏が所蔵していた100年前の寿司の作り方の本があるとのことで、それに基づいて当時のいなりずしを再現する。その製法というのがすごいもので、すし飯の味付けは酢と塩だけで、しかも塩の量は通常の2〜3倍も入れる。さらに油揚げには醤油が3倍、砂糖に至っては20倍も入れるというかなりすさまじいもの。しかしこれが実際に作ってみると、「今までに食べたことのない味」とかなり好評。なおこのいなりは酢飯だけ食べると滅茶苦茶ひどい代物らしい(かなり辛いとか)。しかもあげも単独ではとんでもなく甘い。ただこの両者を合わせると違和感がなくてうまいのだとか。

 これは味の抑制効果だそうな。極端な味同士が組み合わさることでバランスが取れるのだという。すし飯に甘みをつけた場合には全体として甘みが勝ってしまってぼやけた味になるのだそうな。つまりは先ほどの全国制覇したいなりずしはすし飯に甘みをつけていないのだそうな。

 次のポイントは「思った通りの味にならない」という点。これも実験をしているが、最初はバッチリのバランスで味付けしたつもりでも、時間が経つとご飯の方の酸味があげに移ってしまうので味が変化してしまうのだとか。これに対する対策はとしては、店のプロの方法はあげにかなり強い甘みをしっかりつけること。こうするとあげに酸味が移ってもあげの味が変わらないということになるそうな。なおこれだと味が濃くて嫌という人は(関西人には多そうだ)、酢飯に入れる酢と塩の量をへらしておくという方法もあるとのこと。ただしこの場合は最初は味が薄く感じるので、置いてから食べるべきとのこと。

 以上、最後は例によってレシピが登場するがこれは割愛。

 さてこの番組のコメント書くのも久しぶりになってしまいましたが(実は最近何かとドタバタしていてそれどころではなかったんです)、相も変わらずの料理番組・・・。先週が炭火焼きで先々週がアルツハイマー、その前が歯、その前はイカ。見事に料理と病気が50:50である。何か相変わらずネタには苦しんでいる気配が。正直、今回のネタなんて「いなりずしなんて、どうでもいいじゃん」というのが本音だったりする。ところで料理+病気と言えば、「本当は恐い家庭の医学」も最近は完全にそっちの番組になってしまっている。もっともガッテンの場合は、健康のための料理という観点ではなく、あくまで「美味しい料理」という観点で作っているのが根本的違いであるが。

 で、これは触れないわけにはいかないでしょうね。小野アナの髪型がとんでもないことになっています。昔、モンチッチと呼ばれた時期がありますが、そのことを思い出させる髪型です。うーん、正直言ってあの前髪は似合ってないよな。

 

7/16 ためしてガッテン「放置すると危険!手のしびれ最新見分け術」

 以前に足のしびれについて放送があったが、今回は手のしびれ。例によって、手のしびれにも中には命に関わる物もあるという展開。

 まず最初はパターン通りに患者が登場。一人は右手の親指、人差し指、中指、薬指の半分にしびれが出て物が持てなくなったという女性。もう一人は、左手の親指、人差し指、中指にしびれが出たと言う男性。しかし彼の場合は、病院で検査を受けたところ、命に関わる病気が発見されたのだという。この二人の手のしびれにどういう違いがあるか。

 最初の女性の病気だが、これは病名を言うと手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)というもの。何やらキンコンカンコン言いそうな名前だが、日本人には馴染みがないがアメリカでは結構話題になって多くが知っている病気とのこと。

 要は手の中に手根管という管があり、その中を神経が通っているのだが、そこが炎症などで狭くなって神経が圧迫される病気である。ここを通っている神経がの親指、人差し指、中指、薬指の半分であって、後の薬指の半分と小指は手根管の外を通っているので関係しないのだとか。ちなみに私はこの病気、以前に何かの番組で見て知ってましたが、その番組が何かを思い出せない(本当は恐い家庭の医学あたりか?)。

 この病気の診断方法だが、専門医は手に刺激を与えて、信号の伝達速度で判断するとか。神経が圧迫されていると伝達速度が遅くなるとのこと。ただもっと簡単な簡易診断法もあり、それは胸の前で両手の手首を下に曲げた状態で、両手の甲を当てた状態でしばらく置くという物。手首を曲げることで、手根管症候群のある人はすぐに神経が圧迫されて手がしびれてくるのだとか。

 さて次は命にかかわる病気だった二人目の男性だが、彼の場合の病気は脳卒中だった。感覚神経などを司る視床の部分に出血が起こることで手にしびれが出ていたのだという。視床内では手が占める割合が多いので手に症状が出たのだという。また同時にやはり割合の多い口にしびれや麻痺が出る場合もあり、これらが複数出る場合はこの病気の可能性が非常に高いとのこと。なお登場した男性だが、彼の場合は幸いにして食事改善で何とかなるレベルだったとか。

 最後は寝たきりになる可能性もあるという恐ろしいしびれ。このしびれが発生した患者は、足にも異常が出た場合が多いという。この病気だが、頸椎症性脊髄症というもの。首の骨が変形して脊髄の神経を圧迫する物で、椎間板ヘルニアなどに近い。圧迫がひどくなると足に麻痺が出て寝たきりになる危険があるので、手術が必要になる。またこの病気の場合は、首を後ろに反らすとしびれが強くなるという特徴がある。

 以上、危険な病気につながる手のしびれについて。しかしやっぱりこのパターンの内容をやると「本当は恐い家庭の医学」みたいになるのはどうしようもないところ。非常に無難で有用な内容なのだが、個人的にはこういう回はあまり面白くないんだよな・・・。

 ところで今回、やけに小野アナが丸っこく見えたのはなぜだろう?

 

7/9 ためしてガッテン「今年も猛暑!お宅の氷激ウマ大革命」

 夏と言うことでテーマは氷。果たしてこんなテーマでどんな情報を出してくるのやら。

 まずは家庭で作る氷を全く変えてしまおうという話。家庭用冷蔵庫で出来る氷と言えば「まずい、おそい、解けやすい(化学の世界では「融ける」を使うのだが、一般用法では「解ける」でも良いようですね)」と言うのが普通だが、これを一新するのだそうな。

 で、その説明なのだが、ここでいきなりサスペンス劇場(オイオイ)。夫の不倫相手のB子を呼び出したA子。彼女はお茶に氷を入れてB子に出す。同じ氷を入れたお茶をA子が一口飲むのを見て、安心して自分も口をつけるB子。しかし彼女が二口目を口にした途端に、もがき苦しんで倒れる。毒が盛られていたのである・・・っていうクサイ話。このトリックに美味しい氷を作るポイントがあるんだそうな。

 要は氷の中心に毒が入れてあったのは当然だが、どうやって氷の真ん中だけに毒を入れるかという話をしたいらしい。ここで実験として塩水を作って、それを一つは家庭用冷蔵庫で凍らせ、もう一つは氷屋さんに頼んで凍らせてもらう。すると家庭用冷蔵庫の氷は見た目も白くて、なめてみると辛いのだが、氷屋さんの氷の方は見た目も透き通っていて、なめても塩味がしないという。これはどういうことかとさらに氷屋さんで大きな氷を作ってもらって切ってみると、要は中心部に塩分が集まっていると言うわけ。

 なぜこのような違いが出るかは、当然ながら氷の作り方。家庭用の冷凍室はマイナス20度に対して、氷屋では濃い塩水を使って冷却しており、その温度はマイナス9度と家庭用の冷凍室よりも高いのだとか。では家庭ではどのようにすればよいかと言えば、製氷皿をタオルでくるんでゆっくり冷やすということになる。

 と、答えが先に出てしまったのだが、ここで番組はさらにだめ押し実験を見せている。幼稚園を舞台にして食用色素で色をつけた水を凍らせてみようと言うもの。するとそのまま凍らせた方は全体が着色しているのに対して、タオルを巻いて凍らせた方は、中心にだけ色が付いており、回りは透き通っている。これは氷をゆっくりと作れば、水が不純物を排除しながら、水分子同士だけで結びつくので不純物が一カ所に固まるということになるという。さらに言えば、こうやって凍らせた氷は氷の結晶が大きいので解けにくい。

 と、ここまでで終われば以前に「目がテン」で放送していた氷の回とさして内容が変わらないことになり、あまり目新しさもないのであるが、ここから今回の核になる。

 次に登場するのは氷を早く凍らせる方法なのだが、これは実は水でなくてお湯を凍らせた方が早く凍るのだという。

 少々信じがたいような話なのだが、これがムペンバ効果といって非常に科学界でも話題になっている現象だとか。そもそものいわれだが、アフリカのムペンバ君という少年が、調理実習でアイスクリームを作る時に、材料を十分に冷やさないうちに冷蔵庫に放り込んだところ、みんなよりも早く凍ったというところからきているとか。番組でも氷点下20度で水をぶちまけたら相手にかかるのに、熱湯をぶちまけたら瞬時に凍って相手にまで届かないなんて実験をしていた(「愛の劇場」なんてクサイ演出は余計だが(笑))。私も調べてみたところ、どうやら実際にそういう効果があるらしい。

 なおこの番組放送による反響がかなりあったらしく、Yahooの検索の「急上昇ワードランキング」にも上がっていた。こういうのを見ると、まだまだテレビの影響力は侮りがたい。

 で、このムペンバ効果の原因だが、どうやらまだ定説はないようだ。気化熱のせいという説明もあるようだが、どうもすっきりしない。番組での実験の映像を見ていると、湯の方が明らかに凝固の際の0度で温度が一定になる時間が短くなっている。これから考えると、凝固時のエネルギー放出が減っているということだから、私が推測する原因は水分子の配列の問題か。水分子は低温になると独自のクラスター構造を形成し、それが氷になる際に再構成させることになるから、それよりは高温になって水分子が無秩序構造になっている状態からの方が、氷の結晶への再配列が起こりやすいというのが私の推測。まあとにかく水は化学の世界では「異常液体」と言われるぐらい特異な挙動を示すので、このぐらいのことはするのかもしれない。

 この後は過冷却状態にした水をグラスに注いで瞬時に凍らせるなどをしていたが、ムペンバ効果が出た後ではほとんどおまけに見えてしまった。今回はこのムペンバ君に尽きるわ。

 最初は「さして目新しい情報があるとも思えない」と考えながら見ていたのですが、恥ずかしながらムペンバ効果は全く知りませんでした。この情報に行き当たったスタッフは、多分思わず膝をたたいたでしょうね。これはやられました。驚いた。

 

7/2 ためしてガッテン「激痛・転倒の真犯人!足の爪 変形の秘密」

 何かと軽視されることが多い足の爪。しかしこれが不健全だと、転倒などの原因になるとして注目されているという。

 まずは足の爪のチェックから。すると「爪のカーブが強い」として警告される人が続出。そしてこのような人に平衡テストをやってもらうと、軒並み悲惨な結果に。圧力センサーで見てみると、足の指をほとんど使っていないことが分かる。爪のカーブの意味だが、いわゆる巻き爪のこと。巻き爪の人は転倒の確率が2.3倍になるとのこと。巻き爪になることで足の指の圧力センサー(メカノレセプター)が過敏になってしまい、勝手に指を浮かしてしまうのだという。

 さて巻き爪の原因だが、爪切りにあるという。巻き爪の患者の事例が出てくるが、爪が「の」の字に巻いてしまっている。しかし整形外科医によると、爪が巻いてしまうことは珍しくはないという。爪を切ることから巻きが始まり、巻き込むから痛くなりそこを切るようになる。するとさらに巻いていくという泥沼になるそうな。ちなみに英語では巻き爪のことをpincernail(やっとこ爪)というそうな。

 爪がなぜ巻くかだが、番組ではまずは力仕事などをする人の手の爪を観察することから始まっている。彼らの爪に共通しているのは爪が平らであること。そこで登場するのが洋裁をする女性。彼女は元々は爪が平らだったのに、親指を針で突いてしまい、しばらく親指を使わなくなったら巻き爪になってしまったそうな。指に圧力がかからなくなったら爪が巻いていくのだそうな。

 さて爪の間違った切り方だが、指の肉が見えるような切り方はいけないのだという。指の肉が見えるようだと、歩いた時に爪が肉に沈むようになるので、こうなった時に先ほどのメカノレセプターが働いて、足の指を浮かせてしまうのだという。こうなると圧力がかからなくなるので、爪がドンドンと巻いていくのだという。

 また大事なのは靴のサイズ。靴のサイズとは靴の長さと幅だが、ここで落とし穴は同じサイズ表記でも、靴の実際のサイズはバラバラなのだという。だからサイズの数字だけをあてにするのではなく、足に合わせることが大事だという。巻き爪予防に良い靴は、かかとがピッタリして足先に1センチぐらい余裕がある靴だとのこと。

 さて巻き爪になってしまった場合の治療法だが、爪に穴を開けて形状記憶合金を使用したワイヤーで矯正する治療法があるという。これで転倒ばかりして歩けなくなっていた女性が、見事に歩けるように。なおこれ以外にも手術をする場合があり、医療機関によって違うという。なおワイヤー矯正法は保険適用外とのこと。軽い場合は、爪を伸ばしたり当たって痛い部分にコットンを挟むというだけでも治る場合もあるとか。

 巻き爪は私も昔にやってます。私はこれで2回手術をしました。私の場合のきっかけは、一度風呂場で転倒してその時に足の親指の爪が剥がれてしまうという怪我をしたことでした。それ以来どこかのバランスが崩れたのか、爪が巻くようになってしまって、炎症を起こしてしまいました。医者に行ったところ、巻いている部分を切り取るという手術を受けることになったという次第。2回の手術をして、その後は爪の切り方に気をつけるようにして(以前は深爪気味だった)、ようやく治りました。

 爪の切り方は間違っている人が多いので重要な情報。なお靴の選び方については、外反母趾などの場合もやはり気をつける必要があります。ただ今回の番組、ネタが少ないのを引き延ばしたという印象がありあり。爪が平たいの下りであらゆる職業の人を延々と紹介する下りは、さすがに間延びしすぎていて見ていてダレました。 

 

6/25 ためしてガッテン「視力が突然低下!網膜を襲う現代病」

 今回は目について。それも視力検査では異常がないのに、突然に失明に至る危険性がある病について紹介である。

 まず最初に登場するのは44才の男性患者。それまで視力が0.8ぐらいあった彼は、ある頃から急に焦点が合わなくなって伝票の文字が見えづらくなるといった症状が出るようになった。慌てて眼科に行って目の検査を受けた彼だが、特に異常はなく1ヶ月様子を見るように言われたのだが、その間にも目はどんどんと悪くなり、他の眼科の検査を受けたところ左目はほとんど失明との宣告を受けたのだという。彼の左目は0.1以下になり(眼鏡による共生は不可能)、完全に見えないわけではないが日常生活には非常に支障がある状態となってしまった。このような状態を社会的失明と言うという。

 なぜこんなことが起こるかについては、視力というものがいかなるものかを知っておく必要がある。番組ではキカイダー01のテーマと共に現れた視力表の怪人(?)が、成蹊大学のアーチェリークラブの面々の視力検査を行い、もっとも視力の良かった一人を眼科に連れて行くなんてことをしているが、これは番組の流れとしては無意味(笑)。とにかくここで言いたいのは、人間の網膜では黄斑と言われる部分に視神経が集中しており、実際は網膜全体ではなくてこの部分で主に見ていると言うこと。つまりは黄斑の機能が正常に働いていれば、視力検査では異常は出ないと言うわけである。

 ここで最初の患者の話であるが、彼は眼底出血が起こっていたのだが、それが黄斑にかかっていなかったために視力に異常は現れていなかったわけである。眼底出血が起こる理由だが、大きいのは糖尿病である。糖尿病になると毛細血管が閉塞し、酸素不足の網膜細胞が発生する。それを補うために新生血管というものが生成するのだが、その新生血管は弱いために破れて出血しやすいために眼底出血が起こってしまうわけである。これに対する治療法というのはレーザー治療というものだが、その網膜細胞を焼いてしまうことで新生血管の生成を防ぐということだという。つまりは網膜細胞を焼き殺しているわけなので、ベストな解決とは言えない(とは言うものの、他に方法があるわけではない)。

 さらにもう一つのたちの悪い病気が、見たい部分が見えなくなったり歪んだりするという症状。これは黄斑の下の部分で出血が起こり、黄斑の形が変形してしまうことによると言う。これが加齢黄斑変性というもので、発症者が43万人、前段階が678万人もいるという病気。見たい部分が見えなくなるので、かなり不自由することになる。これについては弱いレーザーで新生血管のみを焼く光線力学療法というのがあるという。危険要因としては、50歳以上、喫煙者だという(喫煙者の話が出ると、いつも志の輔氏がやけになってしまうのだが・・・ニコチンパッチで禁煙に挑戦したことはあるのでしょうか?)。

 以上、気を付けるべき目の病気について。正直、私もやばいな・・・。最近、目の焦点が合わない、映像がぼける(二重に見える)などで細かい字が見えなくなってきてますので。血糖値もそろそろやばいだろうと思いますし・・・。それに私も目が見えにくくなってきた時に眼底検査を受けたんですが、その時の結果は「異常なし」。挙げ句が「老眼では・・・」なんて言われた始末。やっぱり他の専門医にかかった方が良いんだろうか。正直、最近は仕事に支障が出てきてますんで(調子の悪い時はPCに向かえないんです)。

 

6/18 ためしてガッテン「植物性乳酸菌の恵み!ぬか漬け達人の極意」

 日本のぬか漬けは植物性乳酸菌の働きによって作られる。この植物性乳酸菌の生態から、究極のぬか漬けを探ろうと言うことらしい。

 まずはぬかみそを料理にも使い、各家庭に代々伝えられるぬか床があるという福岡県築上町を訪問。ここで100年伝えられたぬか床もあるとか。まずは手始めに各人にぬか床を持ち寄ってもらって「利きぬか床」実験。しかしさすがに全員見事に正解。やはり各家庭の味があるとか。ぬか床は基本的にはぬかと塩と水を練るだけだが、ここに乳酸菌が繁殖することで味が出るわけである。

 ところで先ほどの町の人に聞くと、みんな床どこを毎日かき混ぜている。そこでぬか床はかき混ぜればかき混ぜるほどよいのかというのを実験。何と24時間連続かき混ぜという酷な実験を実施(アルバイト君でしょうか?)。しかし彼の奮闘空しく、かき混ぜたぬか漬けの方が美味しくないという結果に。

 これは植物性乳酸菌の生態と関連している。実はこの菌は酸素が嫌いで、酸素があると繁殖できないのである。だからこの点でいえば、ぬかみそはかき混ぜない方が良いことになる。しかし実際にはかき混ぜている。これはなぜか。

 実はぬかみそをかき混ぜずに置いておけば、酸素に触れる表面には産膜酵母が繁殖し、酸素に触れない底の方では酪酸菌が増えることになってしまうのだという。この産膜酵母が増殖するとシンナー系の臭いがするし、酪酸菌はその名の通り酪酸を作るので、蒸れた靴下のような臭いがする羽目になる。ちなみに酪酸の臭いについては、「一週間着たままにしていた下着の臭い」という表現もあります。試薬の酪酸の臭いを嗅げば分かりますが、一撃必殺で吐き気を催す臭いです。

 で、こんなものが繁殖してはたまらないので、それに対する対策が「かき混ぜる」だったというわけ。つまり無闇に混ぜるのではなく、ぬかみその上下を入れ替えることで、空気の苦手な酪酸菌を表面に、空気の必要な産膜酵母を奥の空気のないところに移動させるというのが目的。だから上下を入れ替えた後は、乳酸菌のために空気をしっかり抜いておくことが重要だという。

 次はぬかみそ名人によるぬかみその悩み解決。今回の相談者は「最初は良かったのに、だんだんとうまく浸からなくなった」という主婦。名人によるとぬかを足しながら置いているうちに、乳酸菌の繁殖が不十分になってきたのだとか。さてその対策だが、米ぬかと塩をたっぷり足してから、3日間触らずに放置するというもの。半信半疑でその通りにしてみると、3日後には表面が真っ白になるぐらい産膜酵母が繁殖している。これでは失敗と思うところだが、実はこれが成功した証拠なのだとか。というのは、乳酸菌が繁殖して乳酸が出ると雑菌が繁殖できなくなり、そうなって初めて産膜酵母が繁殖するのだという。ではこの産膜酵母をどうするかだが、かき混ぜて下の方に持っていけば芸風が変化して、アルコールや脂肪酸などの香りを出したり、増えすぎた乳酸菌を食べたりなどの働きをするとか。つまりは、乳酸菌が十分に増えるまではかきまぜないということが重要とのこと。

 最後はぬか漬けを利用した料理だが、これは割愛。

 さて今回はぬか漬けについて。昔は家庭で漬けていたようだが、最近はめっきり減ってきたのでは。実は私はぬか漬けが好きなのだが(特に白菜が良い)、我が家では「手入れが面倒」という理由で、ぬか床を持ったことはない。うちに限らず、漬け物は買ってくるものと思っている人も少なくないのでは。ちなみに昔は漬物屋でしっかりと漬けた漬け物を売っていたのだが、最近のスーパーの漬け物は、調理液に浸しただけというのが多いので、あまり美味しくない。

 今回の内容を見ていてふと思ったのだが、ぬかみそを混ぜずに放置して、表面に産膜酵母の白い膜が出来たら、「ぬかみそが腐った」といって捨てていた人が非常に多かったのではないかと気が・・・。

 ところで今回は、説明のモデルの乳酸菌君や産膜酵母君が喋りまくっていたのだが、この番組ではこのパターンは今までなかったような気が(小野アナが当てレコする場合ばかりだったような)。これはこれで面白いのだが、なんとなくNHK教育のお子様向け番組みたいになってしまったのは好みの分かれるところ。

 

6/11 ためしてガッテン「転移を抑える新治療!がん徹底予防術スペシャル」

 がんが恐いのは転移するという問題がある。手遅れになると打つ手がないと言われるのも、術後の生存率が低下するのもすべてこの転移があるから。今回はこの転移を抑える治療法などの新治療について紹介。

 まずがんが恐い理由だが、細胞が無限に増殖を繰り返すということがある。実際に50年前に亡くなった患者のガン細胞でも、培養環境に置くと増殖する(生物学的には当たり前と言えば当たり前だが)。そしてその増殖力は正常細胞を凌駕してしまう。

 この増殖を抑える新薬の研究がなされている。ガン細胞の表面には増殖を指示する信号を受け取る鍵穴のような者が、正常細胞よりもはるかに多いと言うことが最近明らかになったのだという。そこで開発されているのが、この鍵穴を事前に塞いでしまって、ガン細胞が増殖の指示を受けないようにしようというものである。こういう薬を分子標的治療薬というとのこと。乳がん用の薬であるトラスツズマブ(非常に言いにくい名前だが、小野アナもかなり読みにくそうだった)の効果としては、乳がんの再発率が10%以上低下したとのこと。

 次はがんの転移を抑える新薬。がんが転移するメカニズムとしては、細胞をつなぐ物質であるコラーゲンを分解する酵素を分泌し、コラーゲンが分解されて出来た隙間に移動していくというようなメカニズムが分かってきているらしい(実際の映像付なのがインパクト大)。そこで開発された新薬は、このコラーゲンを分解する作用を止めるというもの。現在試験管レベルから動物実験のレベルにまで行っているとか。臨床試験での成功が期待されるところ。

 3つめはガン細胞は増殖の際に勝手に毛細血管をひいて栄養を取ろうとするが(新生血管という)、その働きをとめるという薬。血管に対してガン細胞が新生血管を作るための信号を送るのだが、この信号物質を途中で遮断するのだとか。この薬がうまく効くとガン細胞の増殖を抑えて時間稼ぎができることになる。番組では実際にこの薬を使ってがんを抑制しながら日常生活を送っている患者の方が登場する。

 以上、癌の最新治療について。いずれも現在ではまだ癌に決定的な治療法が存在するわけではないが、進行を遅らせる治療法は開発されつつある。たとえ完治は無理でも、極端な話、がんの進行を遅らせる期間が寿命を超えれば大きな問題はなくなるわけだから、この方向は当然ではある。

 ところで番組全体を見ていて気になったのは、いきなり登場するのが延命治療も空しく亡くなってしまった女性の例。どうもこの部分だけがやけに座りが悪いような印象を受けた。気になったので少し調べてみたら、あの女性は今年の2月末に突然に亡くなったようです。その直前まではがんと闘いつつ日常生活を送られていたとのこと。何となく感じたことは、当初は最新の治療薬を使用してがんと闘病しつつ日常生活を送っている患者の例として取材していたのが、その途中で急死されてしまったのではないかということ。まさか「亡くなられたからもういいです。」と言うわけにも行かず、結果としてああいう形になったのではないかと。まだがんを完全に治療する方法はないという厳しい現実を突きつけられる話です。彼女のご冥福をお祈りいたしたいと思います。

 

6/4 ためしてガッテン「対決!ガッテンVSエコ 極ウマ!手抜き調理術」

 何でも世の中エコの時代。果ては利権目当てのガソリン暫定税率維持の理由にまでエコがでっち上げられる始末(本当にエコを目的にするのなら、その金で道路を造るのでは全く理屈に合わん)。そういう時勢を反映してか、この番組でもエコを謳うつもりのようだ。

 とは言うものの、実は何か新ネタを出して来るというわけでは特にない。要は今までさんざんこの番組で紹介してきた調理法を「エコ」の観点で再検討するつもりらしい。番組によると、ガッテン色調理法は「エコになって、光熱費を節約できて、時間も節約できる」という良いことづくしだと言いたいらしい。

 まずは同じ料理を作っても、作る人によってどれだけ二酸化炭素の排出量が違うかという実験。なお今回はやたらに小野アナが歌うんですが、彼女の歌って・・・・。

 実験に参加するのは3人。3人には同じ料理を作ってもらって二酸化炭素排出量を調べようと言うわけだが、実はその内の一人は以前からかなりエコに力を入れているというエコ主婦。これに対して後の二人は「とにかく美味しく作るのが一番」という栄養士と都内で一人暮らしをする料理が好きだという若い女性(こらこら、廃油を水道に流しちゃいかんぞ)。で、いざ料理開始となると、結構ゴミをザクザク出す若い女性に、とにかく調理が豪快な栄養士に対して、エコ主婦はレンジを使ってみたり、落としぶたを使ったりというあらゆる工夫が飛び出す。

 そして結果なのだが、二酸化炭素排出量は若い女性が271リットルも出しているのに対して、エコ主婦はさすがの117リットル。そして栄養士がなんとエコ主婦と大差のない120リットル。実はこの栄養士が今回の仕掛け。この栄養士の北川さん、ガッテンのマニアなら覚えがあるはず(私は予告を見た時点ですぐ分かりましたが)。実は彼女は4年前のガッテン王に視聴者代表として出演した方。番組での調理法を普段から実践しているという方なので、つまりは彼女がやっているのがガッテン流調理法というわけ。この番組で最近多い二段オチの仕掛けである。

 今までこの番組で紹介した料理は90品あるそうだが、そのうちの54品は二酸化炭素の排出を減らせるんだとのこと。その減らせる量は最高で80%、平均で50%だとのこと。

 次はガッテン流がいかに時間節約になるかという実験。二組の女性グループに、片やガッテン流、もう一方は普通の料理本のやり方できんぴら、カレイの煮付け、チャーハン、ポークソテーを作ってもらうというもの。すると全部を30分で作ってしまったガッテン流に対して、もう一方は20分も余計にかかってしまったという結果。なお番組では、急いでエステに飛んでいった料理本組が、5分しかエステを受けられないなんて展開があるんだが、これは余計。ちなみにこの時のBGMって「そーれ、おしおきだべぇー」って奴ですな。なんかこの番組はヤッターマン系が好きみたいなんですね。まあ使いやすいのは分かるが。

 ここでいろいろな例を紹介しているが、要はガッテン流で多いのが、加熱時間を減らして余熱で調理するというもの。またカレイの煮付けのように沸騰してから入れるのでなく、火にかけた途端に入れてしまうというのもある。加熱時間が短いから二酸化炭素排出も減るという理屈。なお番組では細かくは説明してないが、この番組の余熱調理や、予熱なし調理のポイントは、食品に水分が染みこむ時は、高温で長時間煮ればいいというわけではなく、実は最適の温度があるということ。この番組では今まで、その最適温度でいかに長くキープするかを実験した結果、余熱調理や予熱なし調理になったパターンが多い。

 つぎはほうれん草をゆでる時の湯の量。ガッテン流は湯の量が少ないのだが、食べた結果については湯の量が多い場合と優劣がつかず、ビタミンCの量などはガッテン流の方が良く残っているとのこと。なおえぐみの元になるシュウ酸は湯が多い方が良く抜けるが、それでも完全に抜けるというものではないので、カルシウムなどと組み合わせてえぐみを消した方が良いとの結論。また水からお湯を沸かすよりも、湯沸かし器の湯をいれて沸かした方が良いと紹介しているが、これは常識。

 最後は油の利用について。番組では同じ油を何度も使っても、酸化度合いや過酸化物の量などもほとんど変わらないので、炒め物などで使い切った方が良いとしている。実際に30回続けてメンチカツを揚げた油で揚げてみたところ、むしろこっちの方が美味しいというのが志の輔氏の感想。だから油は再利用しましょうというのが番組の結論・・・なのだが、これについては異議あり。確かに継ぎ油しながら使っていたら、酸化度はそんなに進まないのは事実だが、油の劣化は酸化だけでない。いろいろなものを揚げるとその成分が油中に出てしまうということの方が大きい。メンチカツの例は、メンチカツばかり揚げたから良いわけであって、例えばエビやイカやアジなどを揚げた後で、野菜の天麩羅でも作ったら分かりますが、悲惨な状況になります。またタマネギの天麩羅の後でお菓子でも揚げてみたら、覿面にタマネギの臭みが出ますし、逆をやるとやけに料理が甘くなってしまいます。つまりは家庭のようにいろいろなものを調理する場合、揚げる量にもよりますが、自ずと油の再使用は限定されてしまいます。実際、私の職場の食堂で、以前に揚げ油を炒め物に使われた時、焼きめしを食べたら胸がムカムカするとの苦情が続出して、油の再使用はするなという結論になったことがあります。ですからこれだけは私はガッテン出来ませんね(私は特に油の悪いのには弱いので)。

 以上、今までの料理番組をエコの観点から再紹介しましたという内容。まあエコの観点に目を付けるの良いが、あまりに自画自賛が強くて、少々鼻持ちならない印象がある。それによく考えると、新ネタがしんどい分、今までのネタを再編集したという悪意の取り方も出来なくもない。ネタを節約して、製作時間も節約するガッテン流ってわけではないと思うが(過去のデータの焼き直しって、手を抜いているようで実は意外と手間がかかるというのは想像つくんですがね)。

 

5/28 ためしてガッテン「謎の体調不良の犯人!あなたの知らない甲状腺の真実」

 地味な臓器だが、問題が発生するとあらゆる病気の元になるのが甲状腺。

 甲状腺に障害が発生した場合の問題は、症状の出方も様々なため、他の病気と間違って発見が遅れることである。手の震えが出たという患者の場合は疲労が原因だと考えていて、異常な発汗や体重の減少が起こっても気が付かず、かかりつけの医師にホルモン異常を指摘されて初めて分かったという。二人目は激しい動悸に襲われるようになったが、健康診断では異常なしと出たため更年期障害だと思っていたという。三人目は下痢に悩まされて胃腸科を訪ねたが、軽い下痢と言われて一年半も整腸剤を飲み続けたという。これ以外でもイライラが出たために心の病気だと思っていた人や、体重の減少でガンを疑った人もいるとか。

 甲状腺ホルモンの量には正常な範囲があるのだが、これらの人たちはいずれもホルモンが過剰だったという。とは言うものの、このホルモンの量というのはスポイトで一滴落としたものを2リットルのペットボトル500万本で薄めたぐらいの量というわけなのでかなり微量である(ホルモンとはそもそもそういうもの)。

 ここからはこの番組お得意のモデルなどを使用しての甲状腺ホルモンの機能の説明になるわけだが、甲状腺ホルモンとは要は細胞に直接に働きかけてその機能を活発化する働きをしている。特定の臓器に働くというものでないので、影響した臓器によって症状がまるで変わるわけである。このような甲状腺ホルモンが過剰になることによる病気をバセドウ病と呼ぶ。なお逆に甲状腺ホルモンが減少する病気もある。こうなると各臓器の働きが悪くなることになり機能低下症と呼ばれるという。

 ではこのようにホルモン量が狂う原因はなぜか。ここで小野アナが自ら甲状腺の検査を受けることに(彼女自身がモルモットになるのは久しぶりだな)。触診から始まってエコー検査や血液検査によっての診断結果は異常なし(以上があったら洒落にならない)でめでたしめでたしである。なお血液検査では、甲状腺ホルモンの量(FT4)だけでなく、脳からの指令物質の量(TSH)も測定できるという。これが甲状腺に問題のある患者の場合、FT4が多くてTSHが少ないとか、FT4が少なくてTSHが多いなどの異常が発生するという。つまり脳の指示とホルモン量がアンバランスになっているわけである。

 このような異常が起こる理由だが、ここで影響するのが免疫。免疫が異常を起こして甲状腺を攻撃することで、ホルモン分泌が過剰になるのだという。また免疫による攻撃が激しすぎてホルモン分泌が出来なくなった場合には、甲状腺ホルモンが不足になるというわけである。

 治療法であるが、甲状腺ホルモンの分泌を抑制する薬などによる治療があるという。治療によって2年ぐらいで回復するという。なお免疫が異常を起こす理由は目下不明である。

 また甲状腺の機能が低下してホルモン分泌が減少した場合、細胞の代謝などが衰えることでコレステロールが増加するなどの問題が発生する場合もあるとのことで、これも治療が必要である。なお甲状腺の病気になりやすいのは女性(男性の5〜10倍)、ストレスが原因にもなるし、出産や花粉症なども免疫系に影響するので原因になったりするとのこと。

 以上、地味な臓器の甲状腺について。なおバセドウ病になると痩せるので、甲状腺の機能を落とすことで痩せるなんていうとんでもないダイエットもありますが、これは当然ながら命取りです。心臓などの臓器に負担がかかるので、最悪は心不全です。

 今回は地味な内容をモデルなどを使用しながら分かりやすく説明するという、いかにもこの番組らしい展開。まあこういう構成の時には安定感があります。とは言うものの、またも病気ネタというわけで、ジャンルが限定されてきている感はヒシヒシ。そして次週は料理ネタ・・・。

 

5/21 ためしてガッテン「?にお答えします」

 恒例のアフターサポートシリーズの久々の登場である。

 まずは緊急警告としてはしかについて。どうもはしかと言えば子供の病気と思っている人が多いようだが、最近は大人のはしかが増加しており、つい最近もはしかで授業停止に追い込まれる大学が登場したりしている。また最近にはしかに感染した人の中には、予防接種を受けたことのある人もいて、一体何故なのかと言う話。

 要は予防接種を一回受けただけだと、弱い抗体しかできず、数年で効果が消失してしまうことがあるということである。それが昔は環境中にはしかのウイルスがうようよいたので、軽い感染などを繰り返しながら抗体が強化されるブースター効果があったのだが、最近は環境中ではしかのウイルスに接する機会が減ったので、若い世代ほどこのブースター効果を経験せず、抗体が弱っているのだとか。これを防止するには予防接種を2回するのが効果的と言うこと・・・というわけで、要は「無菌状態の不健康」というお話。これは非常に現代には多い。

 2つ目は以前に紹介した座布団枕について。これは寝返りのしやすい枕が重要で、その時には首の角度が15度になるようにという話だったが、この座布団枕を作ったがどうもうまくいっていないという主婦からの質問についての回答。結論としては、座布団枕はきちんと作れているのだが、敷き布団が柔らかすぎるせいで身体が沈んで首の角度もずれるし、寝返りもしにくくなっていたという話。快眠には枕だけでなく敷き布団も重要だという非常に当たり前の話。そう言えばこの回の時、私も「布団も重要なのでは」とコメントした記憶がある。

 3つめはレタスを50度の湯に数分つけてシャッキリさせるという話。これは湯の方が浸透力が強いので、しおれたレタスを湯につけることで生き返るという回について。これを見て、イチゴを漬けてみた主婦がいたらしいが、見事に復活したそうな。つまりはレタスだけでなく、もっと応用範囲が広いと言うこと。なお「栄養価は大丈夫なのか?」という疑問については、私を含めて感じた者が多いと思うが、それについては問題なしと言うことを証明していた。

 以上、オーソドックスなQ&Aだが、例によって結構簡潔にまとめてツボは押さえていたよう。こういうアフターサポートはうまいよな。ネタ的に豊富だっただけに展開にスピード感があり、最近のように少ないネタで引き延ばした回よりは見ていて面白い。やっぱりこの番組はネタ次第だ。

 

5/14 ためしてガッテン「焼きそば激変!こんなワザがあったのかSP」

 今回のテーマは焼きそば・・・・完全に料理番組編に突入である。

 焼きそばと言えば野外のバーベキューパーティーでの定番だが、そういうところでの焼きそばはなぜか美味しい。これはやはり野外という場所が原因なのかというところから番組は始まる。で、ここでやってもらうのはバーベキュー会場で、家庭用フライパンを使って焼きそばを作ってもらって試食。やはり美味しくないとのこと。麺の弾力などが全く違っているという。

 で、この原因だが、バーベキューなどの時は鉄板で火力も強いところに水を加えるので、麺は蒸されるような状態になるが、フライパンの場合は水がたまった中でゆでるような形になるからとのこと。実際に麺の弾力を比べるとまるで違うとか。

 さてプロはどうしているかだが、やはり大きな鉄板を使って強い火力で温度が高い状態で調理している。だから麺の弾力も違う・・・・んだが、これ以外に実はどうしようもない決定的な違いがある。それは業務用の麺と家庭用の麺は根本的に違うのだという。実際に各地の達人に家庭用の麺で焼きそばに挑戦してもらったのだが、あえなく失敗。あまりに麺が違いすぎるのだという。業務用の麺は麺も太いし、家庭用のように油を被していない(だから味が染みやすい)。その代わりに家庭用のものよりも日持ちが悪いのだという(2,3日とのこと・・・だが、本来はそれだけ日持ちしたら家庭用も十分なんだが、そこには流通の事情があるのだろう)。

 まあしかし、ここで終わっていたら番組が成立しない。そこで先の達人を全国から集め(旅費はNHKもちで、多分ギャラも出てるだろうな)、焼きそばサミット。で、彼らが家庭用の麺でも出来る方法を編み出すという展開。

 プロの焼きそばがモチモチしているのは、太い麺の中心部の水分の少ないところと、表面の水分の多いところという水分傾斜があるからだという。だから家庭用麺でもそれが再現できれば良いのだが、細い家庭用麺では不可能。そこで逆に、表面を焼いて水分を少なくしようとしたが、そうすれば焦げる。試行錯誤の末に編み出された方法が、麺をほぐさないままフライパンで両面焼き、そこに肉と野菜を加えてから、水を入れて蒸し焼きにし、その後にソースをかけてから少し炒めるという大胆な方法。

 この方法を使うと、麺は所々焦げたムラのある状況になるのだが、これがポイントなのだとか。実際は麺を食べる時に一本ずつ食べる人はいない。すると数本の麺を頬張った時に、その麺同士の間で水分傾斜が出来るという原理だとか。普通はムラがあると言えば良くないが、この場合はあえてムラをつくるという逆転の発想。

 で、最後は中華焼きそばの料理教室・・・・もう完全に料理番組。

 実用性は抜群にありそうですが・・・・正直私にはあまり面白くないですね。料理番組だからと言うだけでなく、先週は「塩の量」、今回は「焼き加減」というネタが1つだけ。それを地方の皆さんに参加頂いて引き延ばしているだけ。正直言って45分番組分の中身があるように思えない。また番組構成的にも毎度お約束通りの平板な作りなので盛り上がりに欠けるし、どことなく停滞ムードが漂っている。

 やっぱりなんだかんだ言っても、ネタが料理と病気の2ジャンルに絞られてしまっているのがしんどい理由の一因のように思えてならないのだが。この2ジャンルが一番無難なのは分からないでもないが、あまりに変化がなさすぎて、最近はこの番組を見ても驚くことも感心することもなくなってきたような気がする。

 一応「科学する」番組だったら、何らかの驚きは欲しいですね。

 

5/7 ためしてガッテン「漁師だけが知っていた!シラス驚異の美味料理」

 今回のテーマはシラス。まずは例によってスタジオパークで自由にシラスご飯を作ってもらい、シラスとご飯の比率を調査。するとご飯100グラムに対して、13.8グラムのシラスというのが100人の平均値だった。これが東京の標準的なシラスご飯ということになる。

 そこでこれをシラスの水揚げ日本一という静岡県の漁港に持っていって漁師に見てもらったところ、シラスが少なすぎると鼻であしらわれる。そこで漁師50人の平均値を調べたところ、33.3グラムと東京よりもはるかに多い量を使用している。やっぱり漁師だからたくさん使うのかと、この比率通りのシラスご飯を作って、今度は静岡漁協組合長に試食してもらうが・・・「味がない」「しょっぱすぎる」「口に残る」と散々な評価。

 なぜこんなに違うのかと考えた時、シラスをよく知っているものなら想像がつくと思うのだが、その想像通り「シラスが違う」のである。東京のシラスはシラス干しなのに対し、漁師が食べていたのはシラスを塩水でゆでただけの「釜揚げシラス」である。だから釜揚げシラスは日持ちがしないので、東京ではシラス干しばかりというわけであるが、これは釜揚げよりも塩分が多くなるので、同じ量だと「しょっぱく」なるというわけ。

 では最適な塩分量はいくらかだが、ここで登場するのがある論文に発表されたという論文に掲載されていた複雑な方程式。この論文とはうまみ(グルタミン酸ナトリウム)と塩分の量の関係について研究した論文だそうな。で、この二次方程式、変数の意味の説明が全くない(番組自身がそもそも説明する気なんてない)ので、私にも意味が全く不明なので割愛するが、要はうまみを最も強く感じる塩分の最適量があって、多すぎても少なすぎてもうまみは弱くなるということらしい。

 で、この方程式に当てはめて計算すると、漁師が食べていたシラスご飯はまさにこの最適ポイントに合致していたとか。そこでこれをシラス干しに変換したらどうなるかだが、その時の最適量は19.9クラムだそうな。そこでこの最適配合のシラスご飯を、生中継で静岡の漁師さん達に食べてもらったところ、「ちょっと塩多いね」という正直な方もいらっしゃいましたが、大抵の人が「これなら美味しい」という大人の返答を返してくれてめでたしめでたし(実際にはいくら量を減らしても、日頃から釜揚げシラスを食べている人には、シラス干しは塩辛くて美味しくないと思う)。

 次はおいしいシラスの見つけ方だが、京都では腹の部分が赤いシラスを「赤腹ジャコ」といって選んでいるのだとか。なぜ腹が赤いかだが、料亭の主人に聞いても「子持ち?」というトンチンカンな答えが(シラスはイワシなどの稚魚なので、子持ちのはずがありません)。そこで番組ではこのシラスを解剖して実験。ここで医学部の学生とか米粒に毛筆で字を書く書家なんかが登場するのだが、これは番組進行的には全く無意味で単なるお遊び。正解は東海大学海洋学部の魚屋ならぬ魚谷教授がご存じ。この人物、シラスについて語り出せば30分は語るというシラスオタク。で、彼が見事な手さばきでシラスから取り出したのは何やら小さなエビのような生きもの。これはコペポーダと呼ばれるエビ、カニなど甲殻類の仲間のプランクトンだそうな。これを食っているシラスは旨味が増すとのこと。最も味については人の好みがあるので、あっさりしたものを好む向きは、白いシラスの方が良いことになる。

 最後はお約束の料理教室だが、これは割愛。

 以上、シラスについて。なんだが、東京では釜揚げはなかなか入手が難しいのかも知れないが、私が住んでいる関西地区でしかも近くに漁港があるという地域では、むしろ釜揚げの方が普通。シーズンになったらごく普通のスーパーで売っているので、これにポン酢を少し垂らして、ご飯にたっぷりかけて食べるということをしており、これが絶品。正直なところ、しょっぱいだけのシラス干しなんてうまいと思ったことがないので、食べる気も起こらないです。また釜揚げでも赤腹のものも見かけますが、赤腹のものは味が少々くどくなるので、私は白いものの方が好きです。というわけで、今回のガッテンは私にとっては「およびじゃない」という内容でした。残念!

 

4/30 ためしてガッテン「急増!新型難聴の恐怖」

 難聴になると人とのコミュニケーションがうまく取れなくなったり、生活に支障が現れる。以前にこの番組では「難聴は内耳の有毛細胞が破壊されることで難聴になる」と紹介したのであるが、今回は最新の難聴に関する情報を紹介するとか。有毛細胞は高音に反応する部分から駄目になるので、高音から聞こえにくくなるのだという。そしてその原因は加齢と騒音だと言われていた。

 しかし今回のポイントはそれ以外の点に注目する。人間は耳だけで音を聞いているというわけではないという点である。まずは耳に自信のあるコーラス隊の10人にノイズのCDを聴いてもらう。このノイズの奥に「さくらさくら」が入っているというのである。それが聞こえたら合図してもらうという実験。すると10人中8人が聞こえたとのこと。しかしここで真相が明かされる。実は「気のせい」とのこと。つまり正真正銘のノイズしか入っていなかったのである。「NHKのすることに間違いはないと思っていて(被験者談)」という被験者達は、見事にないはずの音が聞こえてしまったのである。

 ここで言いたいことは、つまりは人間の聴覚は脳でかなり補正されているということ。実際に音声の一部が聞き取れなかった時、人間は勝手にそれを補うのだという。だからぶつ切りの音声を聞かされるより、その切れ目の部分にノイズが重なった方がむしろ自然に聞こえてしまう。

 ・・・って、これと全く同じことを以前に別の番組で見た記憶が・・・と思って調べてみたら、2/23の解体新ショーの「空耳」の話だった。いわゆるネタの使い回し? どっちの番組もNHKの科学番組製作斑が手がけているみたいだから、ネタの流用をしたな。まあいいけど。

 ちなみに脳による補正は視覚でも行われます。だからあるはずのないものが見えてしまう。宗教的奇跡なんてものは大抵これです。信じ込んでいたら実際にはないものも見えるんです。人間の感覚って、しっかりしているようで実は極めていい加減だったりするってわけ。

 さて難聴の落とし穴だが、このような補正で日常生活に支障がないので、気づくのに遅れてしまうのだという。また脳の補正は脳の経験値によって左右される。番組で行った実験は、若者5人と高齢者5人の2グループに、ノイズの中で単語を聞かせ、その単語が聞き取れるかという実験。すると最初は高齢者は若者に惨敗、しかしある細工をするとこれが逆転してしまう。その細工だが、実は被験者の高齢者は生け花のサークルのメンバーで、最初はネイルアート、通販、KYなどあまり馴染みのない言葉を聞かせたのに、2回目はアレンジ、水芭蕉、一輪挿しなどと言った馴染みのある言葉を聞かせたとのこと。つまり馴染みのある言葉だから脳の補正がうまくいったわけである。

 これから何が起こるかだが、語彙の限られている家庭内では問題が起きないが、それが通用しない外界に出た途端に何を言われているかが分からなくなってしまうと言うこと。そのために家に引きこもってしまって認知症が進行するなんてことになりやすいという。聞き間違いが多くなり出したら要注意だという。

 さて最初に上がった難聴の原因は騒音であったが、実はこれよりも影響の大きいものがあるのだという。ここで登場するのはある高齢者の男性。彼は76才にもかかわらず、野外で3メートル先で爪楊枝を折った音が聞こえるというすごい聴覚の持ち主。研究によると4%の高齢者にこのように若者と遜色のない聴力を持つ者がいるそうである。さてこのご老人、北海道の人間とのことで、さぞかし静かな環境で暮らされていたのだろうと思うところだが、実は営林署に勤務しており、爆音の芝刈り機をいつも使用していたのだという。つまり騒音だけが難聴の原因ではないということ。

 では何が影響するかだが、有毛細胞の根本にはダンス細胞と言われる音声増幅器があり、このダンス細胞の能力が損傷すると聴力低下が起こるという。そしてその原因だが、血管障害だという。つまり高脂血症、糖尿病、腎臓病などがあると耳の細胞にダメージが与えられて難聴につながるのだという。

 とは言うものの、既に聴力が低下している者はどうすれば良いかだが、そんな場合には「相手の口の動きを見る」ということが効果が大きいのだという。視覚情報によって聴覚を補うのだとか。しかしそう言われても「私は読唇術が出来るわけでないし関係ない」と言いたくなるところだが、ここで登場するのが驚きの実験。何やら画面に大写しになっている女性が「ダダダーダ」と言っている。なんのこっちゃと思うのだが、これの口元を隠すと「バババーバ」と言っているのが分かるのである。実は「バババーバ」と言っている音声に「ダダダーダ」と言っている映像を重ねたのだとのこと。つまりは読唇術をやっているわけでなくても、無意識のうちに視覚情報で左右されているのだという(これは私も驚いた)。難聴の相手には顔を見て話すのが大事らしい。

 実のところを言いますと、私もまだ40にも関わらず、明らかに聴力が低下してきています。私もメタボリくんだけに、血液の状態が心配になってきた。「耳も臓器」とのことで、血液はここでも重要になるらしい。こりゃやはり本格的な食事療法と運動療法が必要だわ・・・。

 今回も例によっての「病気パターン」。もう完全に作り方としては定型化してるので、驚きもあまりない代わりに失敗もあまりないというところか。しかしさすがに水戸黄門並みにパターン化してきているので、何となく展開が読めるようになってきたな・・・。

 

4/23 ためしてガッテン「歴史グルメスペシャル 復活!北斎・幻のハマグリ」

 ハマグリといえば「その手は桑名の焼きハマグリよ」と来るわけであるが、その焼きハマグリについてあの北斎が感動したという幻の焼きハマグリがあるとか。

 さて今回は小野アナが桑名まで飛んでいるのだが、彼女が桑名市博物館で紹介するのは葛飾北斎による「桑名四日市へ三里八丁」という浮世絵。ここにその幻の焼きハマグリの作り方が描かれている。そこでこの方法を再現して、桑名の方々に試食をしてもらったところ、「こんなに美味しい焼きハマグリは初めて」という大反響。

 ではその方法が何かになるのだが、なんと松ぼっくりを使用するのだとか。ハマグリの蝶番の部分を開かないように切り、松ぼっくりをハマグリの回りに置いて強火で一気に焼き上げるらしい。ハマグリから水分が出るが、松ぼっくりは樹脂を持っていて非常に燃えやすいので火が消えず、高温で一気に蒸し焼きにすることで水分が逃げないので柔らかく焼き上がる上に旨味が逃げないのだという。

 そもそもハマグリはアサリなどに比べると沖合の天敵が多い場所で暮らすので、いざというときにすぐに砂に潜れるように、斧足と呼ばれる足が非常に発達しており、いざというときにはこの斧足の組織に海水を送り込んで、これを大きくふくれあがらせることで一気に砂に潜るのだという。斧足はそのように水分を含みやすい組織なので、加熱の時に縮んでしまうと旨味が逃げてしまうのだとか。

 ただこの方法はかなり炎が立ち上るのでかなり野蛮な方法である(番組中でも「消防署の許可を得て行っています。まねをしないで下さい。」と表示される)。そこでもっと手軽なガッテン流が紹介される。その方法とはアルミホイルでくるむ方法。アルミホイルでくるんだハマグリをコンロに乗せ、強火で2分30秒、さらにその後、火から下ろして30秒余熱で蒸して出来上がりとか(細かい時間はハマグリの大きさによる調整が必要)。この方法はハマグリの口が開くことを防ぐ効果もある。

 以上、焼きハマグリの作り方について・・・ってここで終わってしまったら単なる「今日の料理」だし、内容的にも薄いと思ったが、後半は潮干狩りについて。これに挑戦するのはAKB48という数年で消えそうなアイドルグループの中の二人(個人的にはどうでも良いわ、こんなアイドル)。彼女たちが潮干狩りの達人の元でハマグリ捕りに挑戦、達人のアドバイスでザクザクといういつものお約束展開である。

 なおそのノウハウだが、1.瀬の手前のところを狙う(ハマグリは粘液を出して、それで潮の流れに乗って沖に移動しようとするので、瀬の部分に溜まりやすいらしい)。2.貝は集まるので、一匹を見つけたらその周辺を掘る。3.靴を脱いで足の裏の感触で探す。だそうな。もっともこれはハマグリを放流している潮干狩り場で生かすノウハウで、決して天然物を捕るためのノウハウではないようだ。なお最後には「潮干狩りはルールを守って楽しんで下さい」の注釈付。NHKはいろいろと気を使う・・・。

 以上、焼きハマグリについて。私は焼きハマグリを食べたことがないのでどうもピンときませんが、貝類を焼きすぎたら硬くなって美味しくないのは当然。なお近いうちに四日市方面に遠征する予定なので、その時には桑名の焼きハマグリでも賞味しましょうか。

 それにしてもこの番組では小野アナの久々の取材遠征だったような。今回はどこぞのアイドルを引っ張り出してきたり、妙に外部撮影が多かった。ところで私のようなオッサンの場合、小野アナには魅力を感じますが、あんなガキンチョアイドルには何も感じませんな(私にはロリ趣味はありませんので)。

 

4/9 ためしてガッテン「見過ごすと命取り!?しびれ 体からのSOS」

 足のしびれと言えば誰でも正座などすると体験することだが、そのような普通のしびれではなく、中には命に関わるような事例もある・・・といういつものお約束パターンである。

 まず最初に登場するのは、実際にしびれが命に関わるような危険な病気の兆候だった患者2名。1名は歩くと片足がしびれるようになり、そのうちにほとんど歩けなくなってしまったので病院に行ったところ、かなり危険な状態だったことが指摘された人物。もう一人はタクシー運転手。両足のしびれが出るようになったが、座っていると何ともない。そのうちに立っているだけでしびれが出るようになり、ある時にバイクを動かそうとした途端に激痛で動けなくなったという事例。

 で、まずはしびれとは何故起こるかから番組は始まる。ここではまたお得意パターンで、愛知大学の茶道研究会対柔道部の正座対決(まるで合コンのような絵ですが)。事前には自信満々の柔道部だが、結果は惨敗。実は柔道部は長時間正座することはないとか(最初と最後の挨拶ぐらいだとのこと)。とりあえずこれは前座の実験(実際、どうでも良いような内容だ)。次は先ほどの茶道部のメンバーに正座をしてもらい、正座をしたまま足に熱い、冷たい、痛い、触ったの刺激を加え、それが何であるかを判定するというもの。最初はすべて正確に答えていた被験者だが、10分たって足がしびれてきた頃には熱いを冷たいに勘違いするように、そしてかなり足がしびれてきた30分後には痛いの刺激以外はほとんど感じないように。

 この後はこの番組お得意の模型を使った説明になるが、要は感覚を司る神経が血管の圧迫で血液不足になってダウンしてしまうということ。ただこの時に痛みを司る神経だけは少々強いらしい(多分命に直結する感覚だからだろう)。実際に足がしびれた時に神経伝導検査をすると、神経の信号が伝わっていないことが確認されたという。またこのしびれが解けた後にジンジンと痛みが来る理由だが、これについては血流が復活して神経が再起動する時に、暴走しててんで滅茶苦茶な信号を送ってしまうからだとか。

 しびれが血流と関係があると分かったところで、最初の患者の事例に戻る。まず一人目の事例だが、足に向かう大きな血管が動脈硬化でつまりかけていた(閉塞性動脈硬化症)とのこと。だから普段は何ともないのに、歩いて筋肉が血液を必要にするようになると血流不足でしびれが出ていたとのこと。彼は血管の動脈硬化が進んでいることが分かったので、今はその治療を受けているという。

 さて二人目だが、彼が動けなくなったのは椎間板ヘルニアを起こしたから。しかし実は彼にとっては椎間板ヘルニアを起こしたことはむしろ光雲だったとか。と言うのは、そのおかげでもっと深刻な別の病気が分かったからとのこと。

 彼は椎間板ヘルニアを発症する前に「腰部脊柱管狭窄症」を起こしていた。これは脊柱の神経が通っている部分が狭くなり、血流の悪化や神経の圧迫で最悪は下半身が麻痺する危険がある病気だった。彼は椎間板ヘルニアという激しい症状が出る病気を起こしたおかげで、こっちの病気の発見につながったと言う。どちらかというと腰部脊柱管狭窄症の方が事例としては多いとか。この病気は老化と結びついており、50歳以上で多いという。

 最後は脊柱環境差苦笑を起こした時の対策だが、姿勢にポイントがあるという。背中に負担をかけないためには背中を丸めたやや前屈みの姿勢の方が良く、例えばカートなどを押す姿勢が良いとか。この状態で運動を続けて体力をつけることで、神経が回復して症状がなくなる人もいるとか。また自転車なども良いという。ちなみにここの下りで小野アナがいきなり自転車で登場するのだが、そう言えば彼女は以前にも自ら自転車をこいで実験してたな。自転車が好きなのか? ただ彼女の場合、なぜか「颯爽とサイクリング」と言うよりも、主婦の買い物に見えてしまうんだが(笑)。

 以上、この番組の「病気編」の時のお約束パターンを踏んでいる典型的内容。ただ、身近な症状が重要な病のシグナルという展開は、もろに「本当は恐い家庭の医学」と同じパターンでもあるわけだが。どちらかと言えば、前半の茶道部対柔道部なんてやりながら、なぜ足がしびれるかという方につっこんでいるところの方が、本来のこの番組らしい内容でもある。この後「ではどうやったらしびれないか」といくのがこの番組の本来の展開で、冒頭で志の輔氏もそのようなことを匂わせる言葉を言っている。ただそういう内容だと一般にアピールが少ないから、もう少し刺激的な内容が欲しいんだろう。最近、この番組のサブタイトルや宣伝が少々煽り気味になってきた気がするが、長寿番組になってきて視聴率的なテコ入れが欲しくなってきてるんだろうか? あまりに同じメンバーで同じような内容を繰り返してきた気もするから。

 ところで来週はお休みのようだが、再来週の予告「歴史グルメスペシャル」なんて銘打っていたが、いつからこの番組、2時間後の番組とひっつくことになったんだ?(笑) そう言えば白菜の時、松平アナがナレーションしてたな。

 

4/2 ためしてガッテン「医学で解明!顔若返り」

 今回のテーマ、予告を聞いた時や、新聞のテレビ欄を見た時には「かなりヤバげ」という印象を受ける。そりゃ「顔のたるみがなんととんでもない病気に結びつく」と煽って「1日3分間の顔面マッサージでしわやたるみが解消!」なんてやりゃ、まるっきり「あるある大辞典」そのものである(そもそも「若返り」という言葉自体があるあるキーワードである)。ガッテン大丈夫か?

 さて番組冒頭だが、ある人物が登場して、通行人の顔を見るだけで「あの人は肩こりが、この人は頭痛もある」などと次々と指摘していくという展開。実はこの人物は形成外科医で、顔のたるみを見るだけで不調が分かるそうな。とは言うものの、この下りはいわゆる単なる演出(当たっているところだけを編集すれば良いのだから)であって、特に意味があるわけではない。

 次に登場するのは患者の例。頭痛や肩こり、疲労やめまいなどに悩まされていた女性が、顔のたるみをとる手術をしたらその症状が劇的に改善したという例。さらにやはり同じような症状に苦しめられていた男性が、診察を受けている光景が放送される。それを見ていると医師はテープやクリップを使って診断をしている。で、この男性も手術を受けたところ(健康保険適用の手術だそうな)、やはり症状が改善。一体顔のどんなたるみを摂ったのかという話になる。

 で、その答えだが、まぶたのたるみだとか。この男性の場合は上まぶたの余計な皮膚を切って縫ったのだという。すると当然ながら顔立ちが変わる。まぶたのたるみが消えるのは当然のこととして、眼の下のたるみからおでこのしわまで消えている。鼻の横のほうれい線なるしわまでまぶたのたるみと関係あるとか。なおまぶたのたるみを判定する方法だが、目を閉じてから開いた時に眉毛が大きく動くのはまぶたがたるんでいる証拠だとか。

 とは言うものの、これは美容整形の話ではない。実際にこの番組でもわざわざ「この手術は健康保険の適用対象です」と紹介しているのは、「美容整形手術ではない」ということを言おうとしているわけである。主眼としてはなぜまぶたのたるみが肩こりや頭痛、果ては鬱病にまで影響するかということになる。

 番組の実験ではまぶたに1グラムの重りをつけて筋肉の緊張を見ている。するとたった1グラムの重りだけで額の筋肉から首・肩の筋肉まで緊張が広がっているという。なお番組では「まぶたの重さを実感する方法」として、テープを使って眉毛をしばらく上に引っ張っておいてから、そのテープをはずすということを行っている。するとテープをはずした途端にまぶたの重さを感じることになるとか。

 まぶたがなぜそんなに広く影響するかだが、まぶたをあげることで額の筋肉が、それがさらに首の筋肉に回ってと、順繰りで頭の回りの書く筋肉に影響するのだという。さらにまぶたを開けるためのミュラー筋という筋肉が収縮すると、この時に自律神経が緊張状態になるのだという。目を開くと言うことは目が覚めることだから活動的になる必要があるということだろう。で、まぶたがたるんでくるとこのミュラー筋がかなりの収縮をする必要が出るために自律神経が限度を超えた緊張状態になる。またまぶたを閉じてもミュラー筋が伸びきらないので自律神経の緊張が取れないというわけで、鬱病、不眠症などの症状につながるのだそうな。このような症状を眼瞼下垂症という病気になり、生活に支障が出るようだと歴とした病気として保険適用対象になるそうな。

 次は予防の方法だが、まずはたるみを進めてしまう原因について。実は皮膚がたるむ前にミュラー筋自体が弱ってしまう例があるという。そしてそれを発症しいた人に共通した行動が「夜更かし」「涙もろい」「花粉症」「女性」など。で、ミュラー筋を弱らせた行動とは「目をこする」ことなんだという。予防法補としては「目をこすらない」「眉毛を動かすクセを止める」「ミュラー筋を休ませる」とのこと。ミュラー筋を休ませる方法だが、視線を下げれば良いのだとか。というわけだから、鬱病を防ぐにはうつむき加減になるのが良い?・・・なんて単純なものではないとは思うが(鬱病の原因は、これ以外にもいろいろとあるということは番組でも注釈付)。

 最後は顔の筋肉をリラックスさせるマッサージについて。実は顔のたるみの原因は筋肉がたるんでいるからと思いがちだが、実は筋肉が縮むことによってしわが出来ることの方がほとんどなのだとか。だから顔面筋トレのようなものは逆効果で、リラックスさせる方がよいとのこと。また顔を引っ張るようなトレーニングをすると、皮膚が伸びてしまったしわが増えるなんてことになるから、顔に直接触れずにリラックスさせるような方法の方が良いとのことで、番組提案は首筋から肩胛骨にかけてのリンパマッサージである。確かにこれをしてみると気持ちいいのは事実。

 以上、美容のためのしわ取りの話かと思っていたら、実は眼瞼下垂症という病気の話で、美容的なことは最後にだけ少し出てきたという、そっちを期待していた者なら肩すかしを食らうような内容。

 とは言うものの、全体的に作りが「あるある」的で少々下品になりかかっていることがいささか気になったのが今回。NHKも視聴率を気にしだしているのか、最近はこの番組もやや「煽り」が強くなり始めている。確かにあまりにメリハリのない展開だと面白みがないのは事実だが、煽りが強くなりすぎると、それが演出過剰につながり、最後は事実と反する内容にまでつながるというまさに「あるあるパターン」を踏みかねないので、これは諸刃の剣。新年度突入で気合いが入っているのは分かるが、そこのところの微妙なバランスはキチンと考えているのかが若干不安になる。

 なお個人的には、この手の番組において「健康」までは安全圏だが、「美容」が入ってくるとかなり危なくなるというのが経験則である。

 

3/19 ためしてガッテン「大発見!レタス魔法の調理術」

 今日のテーマはレタス。結構人気のある野菜ですが、すぐにヘナヘナになってしまう、色が変わってしまう、サラダ以外に食べ方がないなど問題山積みの野菜でもあったりする。今回はそんなレタスの問題点を一気に解決だとか。

 まずはヘナヘナになったレタスだが、これはレタスの中の水分が飛んでいることによると言う。となると水に漬ければ・・・と思うのだが、それではほとんど効果がない。水にレタスを漬けたところで都合良くは水分を吸収してくれないのだという。

 しかしこのレタスを劇的にシャッキリさせる方法を給食の調理師さんが発見していた。その方法だが、それはレタスを50度のお湯に漬けることだという。O157が問題になった時に、生野菜を出せなくなったので、レタスを加熱処理している時にこのことが偶然発見されたのだとか。そのメカニズムだが、お湯だと水分子の分子運動が激しいので水と違ってレタスの中まで染みこむのだという(分子模型で説明するのは良いんですが、お願いですからH2OでHをOよりも大きく書かないでください。化学屋としてはそれが一番抵抗がありました。)。

 さて次はレタスの変色を防ぐ方法。これについては偉大な研究論文を書いた人物がいる。それは小学6年生の丸山諒太氏。彼は4ヶ月かけてレタス50玉以上を使った研究により、レタスの変色を防ぐ方法を発見。去年、8000点以上の応募があった小学生科学コンクールで頂点に輝いたという偉人である。彼の研究結果によると、レタスの変色を防ぐには、1.塩水に漬ける 2.酢に漬ける 3.ドライヤーを当てる のいずれでも良いとのこと。彼によるとレタスが変色するのは細胞自身が生きているためで、食害などを防ぐために酸を分泌する反応が起こるのだとか。で、レタスの細胞を殺せば変色はしないというわけ・・・・なんだが、それだとレタスが食べられないというとんだ盲点が(細胞を殺してしまったら保存が全く出来ないし、そもそも酢に漬けたレタスなんて臭くて食えない)。

 で、変色せずに食べられる方法を求めて彼がスタッフと共に飛んだのがお茶の水女子大。食品栄養学の専門家の村田容常先生によると、非常に簡単な方法でレタスの変色を防げるらしい。その方法だが・・・・50度のお湯に漬けること。

 思わず「オイオイ」とテレビの前で声が出てしまったが、番組では「熱ショックタンパク質」なる言葉が登場。熱ショックを加えることでタンパク質が反応を起こすということらしい。熱ショックというのは野菜にとっては非常なストレスなので、変色なんてしている場合じゃないとばかりに、熱に対する備えの方にばかり行ってしまって、結局は変色がお留守になるということらしい(イマイチよく分からん説明なんだが)。番組では、志の輔氏が「買い物に行く途中でお金を拾って、買い物を忘れてしまったようなもの」とかわけの分からないたとえを出してさらに泥沼に。番組が用意した例は、砂漠で切り傷をしても砂漠の暑さの方に気が行っているので気が付かないという例だが、これも分かったような分からないような。熱を加えることで、変色反応を起こすための酵素が失活するとかならまだ分かるんだが。

 とにかくレタスには50度のお湯だと言うことで、最後の調理法も加熱路線になる。レタスの茎の部分は糖分が多いのだが、そのままだと苦みがあって食べられたものではない。しかしここを加熱すると甘みを味わうことが出来るそうな。最後はお決まりの料理コーナーだが、これもすべてレタスの加熱料理だった。詳細は例によって割愛。

 結局は今回は45分で情報は「レタスは50度のお湯に漬けましょう」という1つだけ。あれこれ気を持たせる演出をして、このネタ一本で番組一本を作ってしまった。とは言うものの、このネタはかなりインパクトがある。今頃は日本中の家庭でレタスがお湯に放り込まれているだろう。番組最後にご丁寧に、例によっての小野アナの分身(若干本人よりも若め)が登場して説明を繰り返してくれていたが、水を吸いやすいようにレタスのヘタの部分を少し切り落としから、50度のお湯に2〜3分漬けるだけで、見事に「復活!」するらしい(力強くレタスを掲げておりますな)。後は水気を切って新聞紙などにくるんで冷蔵庫に入れておくと1週間ぐらい保存が可能とか。

 以上、今回は「おばあちゃんの知恵袋」でした。それとも「伊東家の食卓」か? まあ実用性は抜群なのであるが。ところで一つだけ気になったのは、お湯に漬けて栄養価は大丈夫なのか? ビタミンCとかはかなり分解したり溶け出したりしてしまうような気がしてならない。まあレタスは栄養価云々よりも食感を楽しむものと割り切っているようだが。

 

3/12 ためしてガッテン「突然の激痛!「隠れ胆石」1000万人の真実」

 今回のテーマは胆石。日本で1000万人は胆石を持っていると考えられるとのことだが、そのほとんどは全く自覚症状はなく、ある日突然に今まで体験したことのないような激痛に襲われるということになるらしい。番組ではある患者のたんのうから摘出された胆石が紹介されているが、ピンポン球大ぐらいはありそうかという胆石が5つも入っていたが、本人は全く自覚症状がなかったという。

 さてまずは患者の紹介からはいるが、いずれの患者もまさに「青天の霹靂」だったという。中には2週間前に健康診断を受けていたにもかかわらず、全く何も発見されなかったという患者もいる。しかも彼女の場合、急性膵炎まで発症していたという。

 なぜそういうことが起こるか。まず健康診断のX線で胆石が見つからなかった理由だが、そもそも健康診断のX線は胸部のみを見ているので胆嚢の位置は見えないし、それに胆嚢をX線で見たところで、コレステロールの結晶である胆石(すべての場合がそうとは限らないが、大抵の人の胆石はコレステロールから生成しているという)はX線では見えないのだという。番組では実際にX線を撮ってみているが、見事に透過してしまっている。胆石の検査にはエコーしかないので、これは特別に希望しないと通常の健康診断では行わないとのこと。まあ実際に映像を見せているのがポイントで、こうやって明からさまにX線を透過してしまっているのを見せると、視聴者にとっては印象深い。

 さてこの胆石だが、生成するのは肝臓からの胆汁を一時蓄える胆嚢の中。この胆汁は脂肪などを消化する時に腸管に分泌されるのだが、この管に胆石が引っかかると胆汁が出せなくなって胆嚢や肝臓に損傷が現れるだけでなく、同じ管で膵臓も膵液も分泌されているので、膵臓にまで影響がある時があるのだとのこと。だから実際に激痛を起こす胆石は、この管に転がり出る大きさのものであって、むしろ大きな胆石は胆嚢から出ないので自覚症状がないのだという。

 ではこのような胆石が生成した原因だが、食生活に原因があるという。原料がコレステロールなだけに、高脂肪な食事が駄目なのだろうと考えるところだが、実はそう単純ではないとのこと。昔、食事と胆石の関係を調べるのに、脂質を徹底的に抑えた食事を被験者に与えたところ、3ヶ月後に6人中4人の被験者に胆石が出来たという実験結果が報告されているという。こうなった理由だが、胆嚢中の胆汁は脂肪分が腸に入ってきた時に分泌されるが、食事に脂肪分が極端に少ないと胆汁のすべてが排出されずに一部が残ってしまうのだという。そしてその胆汁が徐々に濃縮されて胆石が析出するのだとか。つまりは胆石の防止には、規則正しくキチンとした食事を摂ることが重要とのこと。先の患者は朝食を摂らない習慣が合ったという。なお胆石が生じやすいのは、女性、肥満、家族歴、便秘、運動不足などが影響するとのこと。

 また胆石は大きいものは自覚症状が出ないと言ったが、では大きい胆石が出来ていたら問題がないのかと言えば、このような胆石は胆嚢癌の診断を阻害することがあるのでやはり良くないとのこと。実際、胆石の摘出手術で胆嚢癌が見つかることが結構あるらしい・・・ってこの情報は、かなり以前に紹介していたような記憶がある。

 と言うわけで、胆石の出来ない健康な生活を送りましょうというのが今回。やはり規則正しい健康な食生活というのが重要という、いつものお約束である。

 それにしても今回も「地味」だったな。本当にだんだんと「今日の健康」+「今日の料理」化してきているこの番組。エンターティーメント性の方は「解体新ショー」にまかせることにしたのか?

 

3/5 ためしてガッテン「大誤解!尿もれの真実」

 結構悩んでいる人が多い尿もれ。とかく「年齢だから仕方ない」などと考えられていたが、実は年齢の問題ではなく、もっと根本的なところに問題のある病気だったというのが今回の観点。尿もれには二タイプあって、一つがグラグラ尿道、もう一つが膀胱の暴走だそうな。

 最初は患者の症例紹介。いずれも女性なのだが、階段を降りようとしたら尿もれしたとか、走ったら尿もれしたなどという事例が登場。いずれの患者も、尿もれが恐くて外出したり友人と旅行に行ったりが出来なくなり、生活に支障が出ている。

 で、尿もれの原因なのだが、まず最初のグラグラ尿道というのは、本来動くはずのない尿道が、力を入れた時などに動いてしまう症状なのだという。なぜ尿道が動くかと言えば、そもそも膀胱自体が動いてしまっているという。これは内臓を支えている骨盤底筋が弱っているのが原因とのこと。この骨盤底筋とはそもそもは尻尾を動かすための筋肉だったが、人間が尻尾がなくなって直立歩行をするに至り、内臓を支える筋肉に転用されたのだという。ある学者が「生物の進化は間に合わせや流用の歴史」などと本に書いていたが、まさにその通りであることを感じさせるエピソードである。

 つまりはこの骨盤底筋を鍛えることで、グラグラ尿道は解消されるとのこと。このための運動だが、骨盤底筋はその存在自体を自覚できていない人が多いので、肛門や尿道を締めてお腹の中に引っ張り上げるような運動が有効だとという。そのための骨盤底筋体操なるものがあり、これをすることで50%の患者が完治したなどという論文もあるとか。先の患者も、テレビを見ながら(安めぐみ嬢が画面に映っていたが、多分番組は土曜スタジオパークだな。小野アナが司会をしているせいか、やけにこの番組を宣伝する。)、骨盤底筋を意識して締めることで、症状はなくなったのだとか。

 さらに重症の患者の場合は、手術でお腹の中に特殊なテープを身体に入れ、このテープで尿道を固定するという治療法があるという。これで回復した患者が、今は活発に行動して尿もれ患者のための講演会までやっている光景が紹介される(そもそもかなり活動的な人だったようだ)。

 さて二つ目の膀胱の暴走であるが、これは過活動膀胱という病気だという。原因はハッキリしていないのだが、膀胱が本人の意思と関係なく勝手に収縮してしまうのだとか。診断基準は尿の回数が1日8回以上で、我慢し難い尿意を感じたことが週に1回以上あるということだとか。

 治療法だが、実際に克服した患者によると「我慢する」とのこと。排尿記録をつけて、自分の膀胱の容量を客観的に観察しながら(まだ自分の膀胱は入るはずだ)、尿意が起きた時に我慢するそうな(もっとも、万一漏れた時に問題にならない自宅などでするべきだが)。ただ膀胱炎などを起こしている時は我慢すると悪化するので、やはりまずは医師の診断を受けることが重要なようだ。

 実を言いますと私も尿もれは経験あります。長距離を歩いて下半身がガクガクになった時に、急に尿意を感じたと思ったらこらえる間もなく漏れてしまいました。どうも下半身の筋肉がヘロヘロになってしまっていたようです。鍛え過ぎも駄目?(笑) また寒くなると尿意がくるなんてのもありますが、これは寒さの刺激で膀胱が縮むわけで、過活動膀胱に近いんですかね。まあ何にせよ、「年齢とは関係ない」これ重要ですね。

 悩んでいる人が多いにもかかわらず、デリケートな問題だけになかなか正面に出にくいテーマを真っ正面からぶった切った意欲作。とは言うものの、放送時間が夕食時だけに、表現にはかなり気を付けていたのがうかがえたが。

 先週の予告で小野アナの尻尾がやけに印象的だったのだが、こういう意味があったのか。すると次は猫耳か?・・・って違うって。まあ丸顔の小野アナの場合、猫耳は結構似合いそうだが。

 

2/27 ためしてガッテン「まさか突然死!腎臓病の真実2」

 さて今回は腎臓病に2になっているが、1について全く記憶がない・・・・どうやら去年の10月に放送したとのことだが・・・あっ、もしかして欠番になっている回か? そう言えばあの時は、私は高熱を出して生死の境をさまよっていた(笑)のだったっけ。こりゃ再チェックしとかないといかんな。

 今回の内容であるが、腎臓病が脳卒中や心臓病につながるという話らしい。最新の研究で、腎臓病を発症している患者は脳卒中や心臓病になる確率が高くなると言うことが判明したとのこと。

 さてそのメカニズムだが、腎臓の機能が低下してきた時、それを助ける物質としてレニン(レニン アンジオテンシン アルドステロン システム)なるものが分泌されるそうな。で、このレニン君であるが、身体の血管を収縮させて腎臓への血流を速くすることで腎臓の機能を助けるのだという。

 しかしこのレニンの働きが徒になるのだという。身体の血管を収縮させるということは、つまりは血圧を上げることであり、高血圧になることになる。高血圧はそのまま動脈硬化を引き起こす原因になり、動脈硬化が心臓病や脳卒中の原因となるわけである。しかも困ったことにこのレニンは排出する塩分を再吸収する働きもあるのでまさに泥沼である。

 これが腎臓病が脳卒中や心臓病につながる危険があるというメカニズムだそうな。なお番組では「メカニズムについては諸説がある中の主な学説について紹介した」という注釈付である。これはどこかの先生が「私の学説は違う!」と怒鳴り込んできた時のためのアリバイでもある(たまにいるようです、そんな先生が)。

 では腎臓病になってしまったらどうするかだが、番組で紹介するのは食事療法で腎臓病を改善した患者の例。彼の場合は徹底的に塩分やタンパク質をコントロールする方法で病気をかなり改善したとのこと。ただこの方法は彼よりも奥さんの方が大変である(メニューの計算に午前中まるまるかかったなどと言われていた)。なお腎臓病の予防は低塩分、十分なタンパク、高カリウムなのであるが、腎臓病を発症してしまうと腎臓に負担をかけないために低塩分、低タンパク、低カリウムという腎臓に負担をかけない内容にする必要がある。ちなみに番組では言っていないが、結構大変なのがこの低カリウム。と言うのは、やはり野菜中心の食事にしたいところなのだが、生野菜や果物はカリウムが多いということがあるのである。腎臓病の食事療法というのも実は結構難しいところがある。

 レニンは本来は人間の身体においてナトリウム濃度を管理するために重要な物質であるのだが、それが条件によっては徒になってしまうというのが今回。なお腎臓病の場合にレニンの働きを抑制する薬があるとのことなので、番組では腎臓病の検査を受けることを勧めている。血液検査や尿検査によってすぐに分かるとのこと。

 以上、急遽の第二弾という内容。こういうフォローの速さはこの番組の良いところでもあります。

 ところで前回は模型の類が全く出てこなかったのですが、今回はヒーローばりのレニン君を始めとして、以上に模型組が張り切っていたような印象があります。やっぱりこっちの方がガッテンらしいですね。

 

2/20 ためしてガッテン「極上に変身!湯どうふ大革命」

 今回は角盈男夫妻が湯豆腐紀行・・・って思っていたら、そこに小野アナが乱入(温泉旅館の女将さんそのまんまです・・・ちょっと軽いけど)、ガッテン流の湯豆腐を紹介という流れになる。

 まずは角夫妻が京都の老舗豆腐店を訪れて豆腐作りの見学から。ここの豆腐はにがりを最小限にして柔らかい豆腐に仕上げているとのこと。で、その後は二人で南禅寺の湯豆腐料亭へ。なおどちらの店もNHKとしては名前は出しておりませんが、画面をよく見ていると店名が分かるという仕掛けで、これはNHK流の「取材協力先への配慮」というやつである。

 さてこのままだと、そのままテレビ東京辺りの温泉グルメ番組になってしまうので、ここで小野アナが乱入してお約束の食べ比べ実験に突入する。3種類の湯豆腐を用意、その内の2つは100円豆腐で1つが先ほどの極上豆腐というパターン。で、なぜかヤッターマンをBGMに(それもエンディングの方・・・日本テレビが新作で使わなかった曲)真剣な表情で食べ比べをした角夫妻が選んだのはC。しかしこれは見事に100円豆腐だったということで、番組の意図通り(ここで当たってしまうと以降の展開が大いに困るところだろうと思うが)。

 実は極上豆腐はB。しかしAとBは素人が調理したもので、Cはプロが調理したもの。つまりどんなに良い豆腐を使っても調理の仕方で意味がなくなるんですというお約束の段取りである。

 では実際にプロはどうやって調理をしているのかを調べると、この料亭では豆腐を水の入った土鍋に入れて火にかけてから蓋をして、蓋に触って温度加減を判断している。そして出来上がりと言われたタイミングではまだほとんど沸騰していない。「グラグラまでいかずに中央がクラッとしているぐらい」とのこと。

 しかし次に別の店に行くと、今度はグツグツ煮立った中に豆腐を放り込んでいる。そして豆腐がコトコトと動き出した頃が出来上がりとのこと。つまりは作り方が全く違う。

 ここで登場するのがこの番組では何度も見ているガス会社の研究員の方々。で、彼女たちの分析によると、どちらの豆腐も作り方は全く違うものの、豆腐の温度については全く同じだったと言うこと。要は温度にポイントがあるとのことである(っても、そもそも湯豆腐なんてそれしかファクターはないわな・・・)。

 豆腐の温度が変わると豆腐の固さがどうなるかを番組では、豆腐にジャンプをさせたりフラダンスをさせたりなどの実験があるのだが、そこで言いたいのは70度ぐらいが一番柔らかいということらしい。基本的に豆腐のプルプル感は温度が高いほど増すとのことで、これは豆腐の中の油の粘度のためだという。ただ豆腐の柔らかさに影響するもう一つのファクターとしてタンパク質の問題があり、70度を境にしてタンパク質が硬くなってしまうのだという。結局この両者の兼ね合いで70度ぐらいが一番柔らかくなるとのことで、この温度域が「夢食感ゾーン」だって言うんだが、まるでどこかの広告会社がつけたような胡散臭い名前である。

 で、さっきの豆腐であるが、この豆腐の表面がまさにこの温度。そして中心の温度は50度とのこと。この50度の意味だが、このぐらいが熱くもなく冷たくもなくで、味を一番しっかり感じる温度域とのこと。つまりは食感と味を両立させた絶妙の温度バランスになるようにプロは調理しているのだという。

 こうなるとこの番組としては、どうやって家庭でこれを再現するかになる。その方法は土鍋で1.5リットルの湯を沸騰させ、火を切ってから、6等分に切った豆腐2丁分を入れて5分置くそうな。なお豆腐1丁の時は小さめの土鍋にお湯1リットルでやってくれとのこと。当然ではあるが豆腐の切り方が変わったり、豆腐が冷蔵庫でキンキンに冷やされていたりしたら条件は変わると思われるが、そのぐらいは自分で調整するように。

 さてこれで解決かと思っていたらもう一題あるらしい。角夫妻が次に訪問するのは佐賀県嬉野温泉。そこで登場するのはなんと半分溶けかかったトロトロ湯豆腐。なぜ豆腐が溶けるかだが、これは温泉水を使っているのがポイントだとか。

 で、番組ではどんな温泉が湯豆腐を溶かすのかを入浴剤で再現した各地の湯で実験。なぜかここで意味もなく水着のお姉ちゃんが登場するのだが、これはスタッフの趣味か? そう言えば昨今、やけにお姉ちゃんが登場することが多くなったような気がする。番組に色気を補充して男性視聴者も引き寄せようってか? いや、下手すりゃ番組のメイン視聴者層である主婦層に総スカン食らう危険があるぞ。私でもさすがに無意味に水着のお姉ちゃんが登場するとドン引きするな。

 結果であるが、豆腐が溶けたのはいわゆる「美人の湯」系。温泉マニアならこれだけで何がポイントかすぐに分かると思うが、炭酸塩がポイント。と言うわけで重曹を加えれば良いとのこと。番組最後はこれを使用した料理教室になり、司会の二人が進行そっちのけで豆腐を食べてる展開になってしまうのだが、これは蛇足。

 湯豆腐のポイントと言っても温度しかないのは最初から想像がつく。それだけだと弱いと思ったのか、後ろに嬉野温泉を引っ付けたというイメージ。なお旅行パンフに見立てた仕掛けや角夫妻の登場しての温泉グルメ番組風の味付けなど、全体的に演出を弾けさそうとしていたのは分かるが、成功しているかどうかは微妙なところ。なお水着のお姉ちゃんはやっぱり不要でしょう(笑)。また角夫妻と水着のお姉ちゃんのギャラで制作費がなくなったのか、番組お得意の模型を使った説明がほとんどなかったのが今回。おかげで豆腐の固さと温度の関わりの下りが、ほとんど小野アナの説明だけで淡々と進んでいたのは、どうもいつものこの番組らしくない(いつもなら、タンパク質君が出てきて熱でくたってくる説明があったりするところだが)。

 内容的には結果は見えているから、それを演出で補おうとしたか。そう言えば今回は、小野アナもコスプレ?したり、やたらに歌ったりと結構ドタバタさせられていたような。いささか無理矢理にテンションを上げようとしていたようにも見えるのであるが。

 

2/13 ためしてガッテン「?にお答えします」

 今回は例によってのアフターサポートシリーズである。

 1つめは小ネタ。以前にシメジを干すと美味しくなるという内容があったが、エノキを干したらどうなるのかという質問に対して。結論は「美味しくなります」というもの。旨味成分のグアニン酸が13倍にもなっていた。なおこの方法をエリンギにも適用してみたところ、効果抜群だったそうな。

 2つめはスカートなどの静電気をのぞく方法は。以前にドアでのバチバチは壁を触ると身体の静電気が抜けるので防げるとあったが、衣服は身体よりも電気を通しにくいので、残念ながらこの方法では衣服の静電気は抜けないとのこと。番組では除電の方法を調べるのにコピー機メーカーに行ったりもしてますがこれは蛇足。ただコピー紙の出口に多数ぶら下がっているブラシみたいなものが除電送地だったというのは、恥ずかしながら私は知りませんでした。あれはステンレスとが出来ているとか。

 さて番組ではこの静電気を家庭にあるものでのぞく方法を紹介。それはアルミホイルを使用するとのこと。またここでポイントになるのは、アルミホイルのギザギザの切り口を使うと言うこと。これでスカートの近くをなでる(直接触らない)だけでOK。とがった金属の先端は、コロナ放電を起こすのでこれで静電気を放電してしまうのだとのこと。ただこの方法は一時的に静電気をとるだけで、また動くと静電気が発生してしまうので、そのような場合には糸の表面から細い金属糸が多数出ている「除電糸」なるものがあるとのことで、これを上着の裏などのスカートと触れるところに縫いつけておくと良いとか。

 3つめは「咳止めを飲んではいけない事例」。これはセキ反射が弱っている人だそうな。セキは本来は気管に異物などが入り込むのを防ぐための反射だが、これが弱ると肺炎などの原因になる。このようなセキ反射が弱っている人でも、風邪になるとやはり咳は出るので、それに気づかずに咳止めを使ってしまうと、セキ中枢が弱まりすぎて肺炎などになってしまう危険があるというもの。セキ中枢の弱さを見るテストとして東北大学付属病院でセキテストなるテストを実施している。生理食塩水にクエン酸を溶かした液を蒸気にして吸飲、クエン酸濃度がいくらで咳が出るかで判断するというもの。実際に20代の女性(美人です・・・多分モデルさんかな)と80代の女性で試験をしているが、確かに80才の女性の方がかなり濃度が上がらないと咳が出なかった。

 とはいうものの、家庭ではこんな大がかりなテストは出来ない。そこで家庭で可能なセキ中枢が弱っていないかどうかの見分け方だが、番組が紹介したのは30秒間でつばを何回飲み込めるかを調べるというもの。これが3回以下だと異常が起こっている可能性が高いという。

 以上、三題。最後は干しエノキを使用した料理教室で終わり・・・・って、何か今回はサクッと終わっちゃった気がするな。情報的には多かったにもかかわらず。

 

2/6 ためしてガッテン「解明!グッスリ眠れる枕の秘密」

 今回は安眠には重要な枕。実は眠りの質をかなり左右するにもかかわらず、結構軽視されているのがこの枕である。今回は最適の枕の選び方を紹介してくれるそうな(枕とは「ただ頭を載せる台ではない(小野アナ談)」とのこと)。ちなみに私はいわゆる低反発ウレタンの枕を使用しているが、どうもしっくりきていない。

 まず最初は、いろいろな枕を試してみたが首や肩が痛くなって朝の目覚めの爽快さがないという男性。通販で買ったという1万円のヨーロッパ製の枕を使用してもらって寝ている様子を調査したが、寝付きにくいのか何度も寝返りをし、挙げ句は無意識に自分の腕を枕にしているなんて状態。案の定、朝になってもかなりしんどそうな様子。首などが痛くて偏頭痛も起こるとのこと。

 ここで整形外科医の診断を受けてもらったところ、彼の偏頭痛は首が原因で起こっているとのこと。やはり枕が合っていないとのことで、首の角度が良い角度になっていないとの指摘がある。首の緊張が解けないから神経が圧迫されて頭痛などになったりするとのこと。このような状態が長く続くと、軽度の鬱を発症することもあると言うから侮れない。

 さてでは一番リラックスできる首の角度はどれだけかということだが、ここで番組はわざわざ死海の水を再現しているというプールにモデルの女性を浮かべて、その時の彼女の姿勢を割り出すということをしている・・・・のだが、どうもわざわざモデルを使用してる意味が分からん。スタッフの趣味か? で、その時の首の角度であるが15度とのこと。そしてこの角度は先ほどの整形外科医が診断例から割り出した最適の角度も15度であるらしい。先ほどの男性であるが、彼の枕は10度ぐらいだったらしい。実際、彼が今まで試した枕がゾロゾロとスタジオに出てきたが(枕が乗っかった台を可愛い格好をした小野アナが押したり引いたりで、相変わらずの重労働をさせられているのだが)、いずれも高さは低めのようである。

 これで枕の高さは分かったが、もう一つの要素は枕の硬さ。硬い枕と柔らかいを使用した場合で、寝返りした時の腰と頭の動きを番組でチェックしているが、柔らかい枕の場合は腰が先に回ってから頭が遅れてついていくというイメージで、頭があまり動かない。これに対して硬い枕の場合は腰が回るとそれに頭がすぐについていくという感じで、頭が良く回るという違いがある。枕の硬さは寝返りに影響すると言うことになる。

 さて寝返りについてだが、ここで番組はまた実験。二人は女性に自分が寝る時に一番楽な姿勢をとってもらい、その姿勢に合わせた形のベッドを作ってそこで一晩寝てもらうという実験。二人はそのまま朝まで理想の寝姿でグッスリ・・・と行くわけがないのは最初から想像できる。案の定、翌朝の二人の目覚めは最悪。このベッドとはつまり「寝返りの出来ないベッド」なのである。実際に翌日に二人に普通のベッドで寝てもらったらしょっちゅう寝返りをしている。しかし睡眠における中途覚醒は普通のベッドの方が遙かに少なく、よく眠れているという。寝返りをうてないと、身体の特定の部分に圧力が集中するので寝苦しいわけである。だから寝返りがしやすいということは快眠のためには重要な要素である・・・・というわけだが、そんなもの言われるまでもなく当たり前のような気もするのだが。実際、寝返りを全くしないでいたら、いわゆる床ずれが起こって大変なことになります。

 で、寝返りをするための枕だが、やはりある程度硬い枕の方が良いという結論になる。これらの結果を元に、整形外科医の先生が最初に登場した男性のために家庭にあるもので最適の枕を作って寝てもらったところ、見事にさわやかな目覚めを迎えてめでたしめでたしという結論。

 さてその枕だが、硬めの座布団(尻で押しつぶされたようなものが良いとか)に畳んだ大判のバスタオルを重ねたもの。この時の高さの目安だが、横向きになった時に顔の軸が水平になるように調整するとのこと。こうすると仰向けになった時に15度という角度になるとのこと(つまりは横向きになった時にも首に負担がかからないからちょうど都合が良いわけである)。なおこの枕の作り方は、番組の最後に小野アナのアニメーション(本人よりも若干若め)が再度繰り返して説明してくれる念の入れよう。

 うーん、こうしてみると、私の低反発ウレタンの枕は高さが低すぎる上に柔らかすぎるようである。昔使っていたそば殻の枕の方が良いと言うことか。多分15度というのは、大抵の人が使っている枕よりもやや高めだろうと思う。この高さにすると横を向いた時に枕が低すぎるという問題も解決できることになりそう。さて、さしあたっては、今晩は枕の下に何か台を入れてみるか・・・。

 枕というネタだけで45分を引っ張ってしまった今回。正直言うと、かなり無理矢理に引っ張っている気配もなきにしもあらずだったような。まあなんとなく間延び気味に見えるのはこの番組の場合はいつものペースでもあるが。

 なお今回は枕にだけ注目していたが、寝返りを妨げないという意味では布団も重要。硬すぎる布団は圧力が一点に集中してつらいが、柔らかすぎる布団も身体が沈んで寝返りしにくくなるからやはり不都合。要は適度な硬さが重要なはずである。さらにこれが悪いと腰に負担がかかって腰痛が悪化する危険もある。次は腰痛を防止するための布団(ベッド)についても扱ってもらいたいところ。

 

1/30 ためしてガッテン「発見!冷えに打ち勝つ食事法」

 冬になると冷えが気になる人も多いだろうと思うが、今回のテーマは冷えを克服するための食事法だとか。人間の体温を上げるには3つのスイッチがあり、そのスイッチの入れ方を紹介するとのこと。

 最初は三つ子を使用した実験。この3人(体格はほとんど同じ)に同じカロリーの食事をしてもらうのだが、メニューは違う。一人はホタテ貝柱のミルクスープ、ジャムトースト、蒸したささみとゆで卵の野菜添えと言った朝食型メニュー、もう一人はあさりのパスタ、フルーツとカッテージチーズのサラダ、オレンジジュースなどといった昼食型メニュー、最後の一人がご飯に春雨のスープに豚肉のチーズ挟みカツという夕食型メニュー。するとこのうちの一人が1時間半後ぐらいから手足がポカポカしてきて、実際に酸素消費量も増加していたという結果。さてこのメニューが何かということになる。

 とは言うものの、この結果がたまたまこの三つ子の体質に原因があっただけという可能性があるので、番組では実際に冷えで苦しんでいる女性に先の考えに基づいたメニューを摂ってもらう。すると、今まで冷えに苦しめられてあらゆる冷え対策グッズを使用していたと言う彼女が、レッグウォーマーをつける必要がなくなったぐらいに冷えが解消されてめでたしめでたしという結果。

 さて、その食事であるのだが、朝食型メニューだそうな。そのポイントはタンパク質。タンパク質は消化の際に糖質や脂質よりも分解しにくいので胃の働きが活発になり、ここで発熱。また余分なタンパク質が肝臓で処理される時にまた発熱が起こるのだとか。実際に食事の総カロリーの40%以上をタンパク質にすると熱が発生するとのこと。

 また身体がポカポカすると言えば香辛料の類だが、まずはこれらを実際に触った時などに効果があるとか。香辛料の刺激成分によって、脳が温度が上がっていると誤解し、熱を冷ますために血流を増やすので結果として温度が上がることになるらしい。ただこの香辛料については、触るのでなくても食べても体温が上昇する。これは胃の中に刺激を感じるセンサーがあるから。この時にスイッチが入るのが首のスイッチで、実際に実験すると、本来はほとんど温度が変化しないようになっている首の温度が上がったとか。また首で発熱が起こるのはこの部分に発熱を司る褐色脂肪細胞が多いからだとか・・・とのことだが、この結果だと香辛料で首の温度が上がるということは言えているのだが、首にスイッチがあるというのとは直接は結びつかないのでは? 香辛料が直接に首に作用してスイッチが入ったのか、他のスイッチが結果として首の温度上昇に影響しているのかが今一つ不明確。また「カプサイシンの刺激で交感神経が興奮→褐色脂肪細胞が発熱」というテロップが加えられているのだが、これだとスイッチは交感神経と言うことになるのだが・・・。0.5度だけの上昇となったら、発熱装置としては少々弱い気もするし・・・。なお首が温まると手足が温まるというのは、以前にAVAの時に説明しているから、その部分は割愛しても良いだろうとは思うが。今回の全体を通して言えるんだが、何か「まず結果ありき」のような雰囲気がどことなくあるんだよな・・・。

 最後は「そうは言っても辛いものは苦手」という人向けの方法。番組では商業高校の生徒にスープを食べてもらって実験。いきなりの食べ物登場に異様に盛り上がる高校生達。しかし彼らが食べさせられたのは劇辛スープ。あちこちで阿鼻叫喚の風景が繰り広げられる。次はこのスープに次はあるものを加える。今度は恐る恐る試食してみる彼ら、しかし「美味しい」という声が。実はこの時に加えたのは酢。酢を加えることで辛みの刺激だけでなく酸味の刺激も加わるので、結果としては辛みの刺激が抑えられて味がまろやかになるのだとか。そう言われると、香辛料を大量に使用する東南アジア系のスープには酸味をつけているものが多いような。

 で、この後はお約束の料理教室で終わり。

 以上、冷え性克服にはタンパク質を摂りましょう。また香辛料を摂る時には酢を組み合わせると食べやすいですよというお話。「あるある」と違って、○○を食べましょうという特定食材推奨でなく、タンパク質という広い括りでいったのがこの番組らしい。また「あるある」だと「褐色脂肪細胞が発熱→カロリーが消費→ダイエット」という連鎖を無理矢理持ち出すが、それに触れないのもこの番組的である(実際にはこの程度のカロリー消費ではダイエットにはほとんど効かない)。

 で、次回は枕。安眠ネタはいつかは出てくるだろうと思っていたが、枕に目を付けてきたか。なお私は低反発ウレタンの枕を使用しているのですが、どうもしっくりきてないんですよね。おかげで毎日寝不足気味・・・・ってそもそもの就寝時間が遅すぎる上に、明らかに睡眠時無呼吸症を持っているだろうから、こっちの方が重要問題か。

 

1/23 ためしてガッテン「解明!「会話」ブームの秘密

 ここ最近、会話術の本が大人気だとか。300人のアンケートとった結果、会話に自信がない思っている人が7割いるとのこと。ただその会話の相手が上司とか取引先なら分かるが、妻や夫や子なんて例もあるというから深刻である。

 まず最初に実験。初対面の人間を集めていろいろな組み合わせで会話をしてもらい、会話が続かないとか相手の話が面白くないと感じたら足下のスイッチを押してもらうという仕掛け(ランプが点るが、相手には分からない)。その結果、いきなり会話につまってしまう20代の男女なんかがいる一方で、初対面のおばさん3人組は、とても初対面とは思えないほどに話が盛り上がっている。そこで今度はこの3人のうちの2人に先ほどの20代の男性を加えたが、彼は圧倒されて呆然でやはり会話にならない。また団塊世代の男性2人の場合、野球や健康ネタで盛り上がるが、ここに先ほどの20代女性を加えたら、物の見事に会話が空振り、組み合わせによっては険悪な沈黙が漂う例さえという結果。なおオッサン2人+若い女性の組み合わせの時、オッサン側がカラオケの話題などを振って必死で世代を埋めようとしているのに、見事にすべっているのが「ありがち」というのは、ゲストの山瀬氏も小野アナも二人とも同意していたが、私も全く同感。それにしても山瀬氏の「なんとか世代を埋めようとしている」という発言に小野アナが爆笑していたが、これは多分彼女も体験してるな。

 次の実験は、10人の男性を2組に分けて5人の女性と1対1で会話するというまるで合コンのような実験。すると同じネタについて会話しているのに、一方の組では女性のランプがつきまくり(会話を面白くないと感じている)という結果に。さてこの二つの組を比較した場合の違いだが、実は男性の表情。実はスタッフが事前の面接で、表情が乏しい人と表情が豊かな人を分けていたのだという。実際、表情の乏しかった人に表情をつけるように努力してもらったら、それだけで印象が変わっている。

 では今度は先ほどの表情が豊かだった組にある仕掛けをする。スタッフが女性達にある指示をしてしばらくすると、会話が丁重になってランプがつき始める。実はこの時、女性達に「笑顔を見せないように」と指示したのだという。女性側の表情がなくなると、それが男性側にも跳ね返って、気が付けば男性側も表情がなくなっていたとのこと。このような相互作用について、心理学の世界で「ミラー・ニューロン仮説」として取り上げられているとのこと。人間が他人の話を聞いている時、脳の聴く部分だけでなく、話す部分も活性化しているのだという。つまり相手の話を同時に脳内で喋って理解しているのだという。同様に表情についてもやはり相手に同調するのだとか。番組ではさらに実験を行っているが、話を聞いているスタッフが笑顔を出した途端に、相手にも笑顔がでるという反応が起こっている。ちなみに映画を見た後に、その主人公になってしまったような気になるのも、この効果だとか。つまり「会話が上手な人」よりも「会話しやすい人」がポイントだとか。うーん、こうして言われてみると、会話のうまい人って映画でも入り込んでしまうタイプの人が確かに多いような気も。

 さらに登場するのは、カウンセリングなどにも用いられるという相手を話しやすくする方法。それは、相手の仕草を真似たり、相手の言葉の一部をさりげなく繰り返したりすることだという。これも「ミラーリング」。実際に、緊張していた相手の心拍がすぐに落ちてくることを実験で示している。さらにもう一つの実験。最初は当たり障りのない話をしていた二人の一方(実は役者)に、自分のプライベートについて話すよう指示をすると、相手の方も自分のプライベートについて語り出したというもの。これは「自己開示の返報性」というそうな。これはまさに「腹を割って話す」ということのような。

 と言うわけで、会話については表情豊かに、また相手の話も良く聞きましょうということで・・・まあ当たり前だわな。ただいくら表情豊かに語っても、そもそも会話のネタがなかったらどうしようもないような気も。なお今回のテクニックは、カウンセラーなどだけでなく、営業マンなんかにも常識的なテクニック。凄腕営業マンと言われるような人は、この技術を自然に身に付けている。ただ気を付けないと、度が過ぎると露骨な営業トークになってしまって逆に相手の信用をなくします。

 ちなみに最近の子供の特徴として、人の話が聞けなくなっているとか。つまり相手が話していることの内容を理解する能力が極端に低下しているとのこと。英語どころか日本語のヒアリングテストを導入するべきではとの意見も出ているとか。これなんてコミュニケーションが会話でなくてメールになってきている影響が露骨に出ているようである。このまま行けば、コミュニケーション障害を持つ若者がかなり増えてきそうである(現に引きこもりとかが増加してるし)。

 毛色を変えたネタであるが、これも最近登場した心理学シリーズの一環のようです。健康・料理でネタが尽きてきたら、心理学に活路を求めたか。ただ、心理学についてはかなり怪しげな説も巷には多いので、気を付けないととんでもない内容になるので注意。

 

1/16 ためしてガッテン「なぜ今!?目覚める結核 感染者2800万人の真実」

 今回のテーマは結核。昔は不治の病と言われた結核も抗生物質の登場で治せる病となったせいか、今では「過去の病気」と思っている者も増えているという。しかしその一方で、最近になってじわじわと患者が増える気配も見せており不気味である。その結核が今回のテーマ。さてこの結核だが、実は現在感染者は2800万人おり、これは時限爆弾のようにいつ爆発するか分からないとか。

 実際に結核を発症した高齢者などに聞いたところによると「いつ感染したかも分からない」とのこと。そこで囲碁教室の高齢者12人を血液検査したところ、感染者が3人、感染の疑いがある者が2人いたという。ただ感染者も発症しないと誰かにうつることはないという。実際、感染者も症状がなくていつ感染したかも分からないとのこと。

 番組ではここで、混同されやすい結核と肺炎の違いについて紹介。肺炎を起こす肺炎球菌は口の中に存在し、これがのどのふたの働きの低下などで誤嚥が発生した時などに肺胞で炎症を起こすのが肺炎だという。ただ肺炎の場合は炎症を起こしても肺は回復するが、結核球菌が感染した場合には肺胞の組織を破壊してしまうのだという。この時に起こる出血がいわゆる「喀血」である。

 さてこの結核球菌だが、感染者では体内でこの結核球菌が休眠状態で存在しているのだという。この休眠するのが結核球菌の特徴であり、番組は結核研究所に取材して、実際に30年以上休眠していた結核菌が活動状態になったことを確認している。結核は感染しても発症しない人が9割で、発症する1割のうち、すぐに発症するのが1/3で、2/3は一端休眠してから発症するという。

 この結核球菌の感染ルートだが、当然であるが肺からである。しかし肺には菌からの防御システムが完備されているのだが、実はこの結核球菌は実はマクロファージの中で休眠状態で生き残ってしまうのだという。結核球菌はマクロファージに取り込まれた時、休眠状態になることで消化されることを避けるのだとか。そしてこのマクロファージから何かのきっかけで出てきて繁殖したりすると、発症することになるのだという。また休眠状態で数十年も生存できるので、高齢者の場合は戦後の大流行期に感染した可能性が高いとのこと。

 また最近の結核で注意するべきは耐性菌の存在である。この耐性菌であるが、人間が作ってしまうものである。結核の薬物治療では数種の抗生物質を投与して、結核菌を完全に征圧することを行う。しかし薬を飲む期間は9ヶ月に及ぶ上に、かなり大量の薬を毎日決まった時間に飲む必要があるため、2週間もして症状が治まると薬を飲まなくなってしまう人がいるのだという。すると生き残った結核菌が耐性菌となってしまうということである。だから薬をキッチリ飲むことが重要なのである。だから最近では高齢者などの場合、保健師が訪問してその前で薬を飲むことを確認するというDOTS(直接監視下短期化学寮法)というシステムも導入されているという。

 結核が発症する原因としては免疫力の低下。喫煙や過度の飲酒が危険ファクターであるし、さらに糖尿病を持っていたり、リウマチ治療などで免疫を抑制していたりなどが危険要因だとのこと。

 以上「本当は恐い結核」でした。うーん、実際のところ今回の内容はほとんど同じものが以前に「本当は恐い家庭の医学」であったからな・・・。まあこの手の情報は何度にも渡って啓蒙することには意義はありますが。ただ最近の病気ネタ、なんとなくあの番組の影響がチラホラ見えたりもするのが何とも。 

 

1/9 ためしてガッテン「調理一新!水炊き元年」

 2008年最初のネタは水炊き。と言っても水炊きは地域によっていろいろバリエーションがあるが(私のうちでは山瀬氏が驚いたと言っていた豚肉を使います)、どうも博多風の水炊きに取り組む模様。

 さて今回は冒頭から小野アナの「天気予報の続き」から始まり、今回はやけに彼女がいろいろコスプレをしてるんだが、どうも彼女がああいう格好をすると学芸会の仮装にしか見えないのが・・・(笑)。

 まず最初はお約束のパターン、4組の家族が鳥の水炊きに挑戦。するとそこに遅れて達人が現れて圧倒的なレベルの差を見せつけるというパターン。4組の家族はそれぞれ肉を先に入れたり後に入れたり、肉の下茹でをしたりしなかったりなどいろいろやり方の差はあるが、結果としてはやり方の差ほどの違いは現れていない。それに対して達人は全く次元の違うものを作ったらしい。

 で、この別次元の水炊きというのがいわゆる博多煮というやつで、これは番組冒頭で小野アナが博多まで食べに行ったもの(最近彼女は、こういう取材が増えてるな)。で、彼女はその秘密を探るために忍者に扮装して達人の調理に密着・・・は良いんだが、やっぱり彼女がこういう格好をすると学芸会の仮装だよな・・・・。彼女もそろそろ40が近いというのに何をやらされているのやら。

 鳥の水炊きと言えば、実は以前にこの番組で放送している。その時のやり方というのは、煮て3分で鳥が丸くなってきた頃が食べ頃というものだった。それをすぎると肉が硬くなってしまう。しかし今回の達人の方法はそのガッテン常識を打ち砕く方法である。

 達人はぶつ切りにした鶏肉を水に入れ、強火でとにかく煮る。途中であくをとりながらひたすら煮る。監視していた小野アナが、あまりの単調さに眠りに落ちてしまっても煮続ける(仕事で忙しい中、博多まで飛んでの取材でお疲れなんだろう)。結局は45分も煮て終了。しかしこの時に小野アナが鶏肉の状態を調べたら、やはり心配通りパサパサの状態(味見をした小野アナにもろに戸惑いの表情が現れている)。しかしここからが実は達人流の神髄。この状態の水炊きを2時間放置すると・・・先ほどパサパサだった鳥が、トロトロになっているという仕掛け。

 このメカニズムは鶏肉の構造が関係しているとか。鳥の筋肉の線維を包む膜はコラーゲンで出来ており、これは水中で長時間加熱することで溶けるのだとのこと。するとそこから水分が染みこみ、繊維は溶けてバラバラに柔らかくなるという原理。これが肉を長時間煮込むと溶けてしまう理由だとのこと。

 さらにもう一つのポイントはダシ。鶏肉のイノシン酸と昆布のグルタミン酸を組み合わせると相乗効果が出るということで、水炊きには昆布ダシを使うのが一般的だが、博多流は鶏ガラをダシに使用するのだという。実際に食べ比べをしてみると、博多でも東京でも鶏ガラが圧勝。旨味では昆布の方が上のはずなのに、鶏ガラが勝利をおさめた理由はコラーゲンが分解してゼラチンを経由してアミノ酸の固まりが生成、これがコクの元になるのだという。このコクのためにおいしさを感じるとのこと(なんとなくしつこそうな気もしないではないのだが)。またゼラチンが存在することで、食感もよくなる効果があるという(原理については正確には分かっていないそうだ)。

 さてさすがにこのまま終わったのでは単に博多の水炊きを宣伝しただけで終わるので、ここからガッテン流の開発になる。まずは鳥の中でどの部位がゼラチンが最も多いかを、スープの固まり方で実験(スープの入った鍋の中でアヒル人形がグルグル回っている光景が間抜けだが)。その結果、手羽先がもっとも適しているという結果に。そこで手羽先を使用した水炊きを作ったところ、博多っ子からも達人からもお墨付きをもらってめでたしめでたしと言う結果。ちなみに煮込み時間は手羽先を30分、そこにもも肉を加えて30分ということで、2時間45分の調理時間を1時間に短縮したとのことだが・・・・それでも滅茶苦茶長い。

 以上、やけに気合いの入った博多煮の宣伝・・・って思っていたら、製作NHK北九州でした。いわゆるご当地宣伝シリーズということで、気合いの入り方も当然か(笑)。もっとも気合いは入っていたが、終わってみると博多煮の宣伝と、小野アナのコスプレだけしか印象に残っていない(笑)。

 多分、東京のスタッフが正月休みを取るために、新年第1回目の製作は地方局に投げたのだろう(笑)。そう言えば、この番組の後の「その時、歴史が動いた」も今日は再放送。先週末のサイエンスZEROもやはり再放送だったっけ。

 一応今回は、かつてのガッテン流を否定する内容で、フライパン、静電気に次ぐ過去との決別シリーズになっている。最近はこのパターンも増えてきたな。そろそろ見直しか。

 

12/19 ためしてガッテン「胃腸の悲鳴!胃もたれ大解剖」

 年末と言えば宴会が多いシーズン。と言うわけでテーマは胃もたれ・・・なんだと思うんだが、いきなりそうではないという志の輔氏の解説から始まるのが今回。一般的に胃もたれと言えば胃の中に食べ物が残っている状態だと思われているが、実はそうではないという話らしい。

 まずは胃もたれに悩む5人と胃もたれなんかとは無縁で大食いが趣味というドロンズ石本氏が実験台。6人にはこれからしこたま胃に入れてもらうのだが、それが水(石本氏のテンションが見る見る落ちていたのが印象的だが)。で、この後に胃の動きを調査する。すると胃もたれの5人は胃の動きが悪いはず・・・と思うのだが、実は動きが良い人も。しかも一番胃の動きが悪かったのは石本氏という結果。つまりこの実験が言いたいのは、「胃の動きが悪いから胃もたれになるというわけではない」ということ。ちなみに全員、ポリーブ等の胃の働きを悪くするような要因は何もなかったとのこと。

 ここで登場するのがアメリカの医学雑誌に掲載されたというある論文。今までの胃もたれと違う胃もたれがあることが分かったとか。で、胃袋キャラがなぜか仮面ライダーをBGMに出雲に飛ぶ。ここにその胃もたれを体験した患者がいるらしい。その患者は63才の女性だが、胃もたれがドンドンひどくなったのだとか。で、彼女が現在服用しているのは「胃の働きを抑える薬」。胃の働き過ぎによる胃もたれがあるのだという。

 次に登場するのは4キロのカレーを平らげてしまうという大食いチャンピオンの女性(なんか最近、こんな奴ばかりテレビに出てくるな)。当然彼女は胃もたれなんて体験したこともない。で、彼女の胃を胃カメラで観察すると、検査した医師が感心するぐらい見事な収縮運動をしている。しかしこの彼女の胃にある液を入れると、彼女が胃もたれ初体験になると言う仕掛け。さてこの液だが、人工胃液とのこと。この人工胃液を腸の手前に少し入れているだけで、見事だった胃の収縮が突然に悪くなると言う結果。

 番組ではこの胃もたれのメカニズムをお得意の模型で説明している。要は胃液が腸に入り込むと危ないので、腸の手前で中和されるようになっているが、胃液が増えすぎると中和が追いつかなくなり、そのまま未処理の胃液が腸に来てしまったところで、腸のセンサーが働いて胃の動きを止めるように指示が出るのだという(これを腸管ブレーキと言うらしい)。しもか同時に脳に対しても食べるのをやめるように指示を出すのだという。これが「もたれ」なのだとか。もっともこれは「仮説」とのことで、「監修 島根大学医学部木下芳一教授」と画面に出ているところを見ると、この説明に文句があったらこの先生のところに文句を言ってくださいということらしい(笑)。

 この後、この木下教授が自ら番組に登場し、胃薬の活用法をバリバリの関西イントネーションで紹介してくれます(笑)。胃薬には胃酸を抑えるタイプと胃の働きを改善するタイプがあるが、今回の胃の働きが良すぎるタイプは胃酸を抑えるタイプの胃薬が良いとのこと。胃もたれと同時に胸焼けが出る場合はこちらだとのこと。ちなみに総合胃腸薬はあくまで症状がかなり軽い場合のみ。実はこの番組で大分昔にこのタイプの胃薬は単なる気休めということが暴露されています。

 最後に登場するのは「本当は恐い胃もたれ」。61才の男性が、最初はみぞおちの辺りに原因不明の胃もたれが出ていたのが、だんだんとお腹全体になってきて、食事が取れなくなり体重が10キロ減少、しかし病院で検査を受けても診断結果は異常なし。しかし症状はさらにひどくなり、ついには立ってもいられないような違和感に苦しめられることにという結果。

 彼の病名は「機能性胃腸症」。不快感があるにもかかわらず、胃カメラなどで検査しても異常が見つからないというたちの悪い病気だとのこと。そもそもはストレスで始まった胃もたれなのだが、そのもたれが脳にフィードバックされてさらにストレスになるという悪循環に陥っていたのだという。って聞いた時「きのうせい」の言葉が「気のせい」に聞こえてしまった・・・。

 で、治療法なのだが、彼の場合は超音波エコー検査で自分の胃の画像を実際に見て、症状などを認識することで症状が好転したとのこと。つまり自分の状態を客観的に認識することで、悪循環が絶たれたとのこと・・・・って、これって先週の高所恐怖症克服のメカニズムと全く同じでは。

 と言うわけで、今回の結論も先週と同じでもっとクールな人間になれってか?

 胃の動きすぎで起こる胃もたれがあるというのは、何となく感覚で感じていたのだが(私の場合、空っぽの胃がゴロゴロ言っている感覚がしてもたれることがたまにあるので)、これって最新の論文で話題になるほど知られていなかったことだったのか? 私が論文書いとけば良かった(笑)。

 で、終わってみたら、やっぱり宴会シーズンに向けて胃もたれを扱ったようにしか思えないのだが(笑)。スタッフもこれから忘年会続きでお疲れなのでは(笑)。それにしても今回の内容、先週の予告からして「本当は恐い家庭の医学」を意識していた空気がプンプンと。違うのは患者が最後に死ななかったことぐらいか(笑)。

 

12/12 ためしてガッテン「誰も教えてくれなかった!高所恐怖症のナゾ」

 今回のテーマ高所恐怖症。高所恐怖症と言ってもいろいろのレベルがあるが、今回登場するのは脚立の一段目(約30センチ)さえ上れないという強度の高所恐怖症の人。この人達が何と高さ140メートルの吊り橋に挑戦しようというわけである。当然のことであるが、最初のチャレンジでは惨憺たるもの。全員が途中で動けなくなってしまう。それどころかこの中の一人は、ある城の天守閣に登った時、床板の5ミリの隙間を見ただけで動けなくなる次第。

 まずは恐怖のメカニズムを探ろうということで実験。それは廃院になった病院の手術室で、真っ暗にした中でホラー映画を見てもらおうというもの。2チームに分けて、後のチームにはある呪文を授けるというもの。すると後のチームの面々は見たところ表情などに変化がない。これは呪文の効果ありかと思えば「恐怖を抑制することは出来なかった」という扁桃。実際に緊張を示す皮膚電位は後のチームの方が大きかったという結果に。つまりは呪文は逆効果だったと言うこと。

 さてこの呪文だが「恐くない、大丈夫」というもの。つまり自分に恐くないと言い聞かせることが逆効果になっているのである。これがどういうことかを番組では実演。まずシロクマをイメージする。そのシロクマの年齢などを細かくイメージする。ここで次に「シロクマのことを考えないでください」と言う・・・しかし考えないでおこうと思えば思うほど、シロクマが頭から離れない。これはシロクマのことを考えないでおこうと思うと、自分がシロクマのことを考えていないかを確認する必要があるから、結果としてシロクマのことを考えることになるんだという。これを「抑制の逆説効果」というそうな。

 これを脳のメカニズムで考えると、まずわずかな恐怖心が目覚めた時に、「恐くない恐くない」と考えることでかえってその感情が増幅して、理性で抑えられなくなるのだという。すると心拍が上がるなどの身体の反応が出て、それが脳にフィードバックされてさらに恐怖が増大、あらぬ事を考え始める(ここから落ちるんじゃないか、吊り橋が落ちるのでは)。これをフィードフォワードと言うそうな。

 ではそうならないためにはどうすればよいか。まず慣れればよいのではと思うのだが、単に回数を重ねるだけでは駄目なのだという。先ほどの高所恐怖症の人も、実はこの吊り橋に今まで何度も挑戦して失敗を繰り返しているとのこと。さらに番組では高所恐怖症のスタッフが屋上の鉄塔に登るという実験をしているが、翌日に再チャレンジしてもやはり駄目だった(見事なまでの鳥肌が立っていた)。しかしコツがあるのだという。そのコツを仕込まれたスタッフは見事に鉄塔に登ってしまう。

 そのコツだが、よく恐怖が時間と共に増大すると思ってしまうのだが、実は反対なのだという。大抵の恐怖は10ぷんもすると慣れてしまうのだとか。つまりこのことを認識しておくことが大きいのだという。恐怖症の人は自分の恐怖心が際限なく増大してしまうのではと思いこんでパニックになるので、それを冷静に見つめることで恐怖心が徐々に去っていくのだという。

 番組が勧めているのは自分の今の恐怖心をグラフに表現して見るというもの。すると恐怖に飲まれずに冷静に自分を見つめられて、しかも恐怖が下がってきていることを客観的に認識することですぐに冷静になれるのだという。果たしてこんな方法で大丈夫なのかと疑問もあるのだが、最初の高所恐怖症の面々はこの方法でなんと吊り橋の真ん中まで到達してしまうのである。

 専門家によるとポイントは、心を閉じないこと(恐怖から逃げない)、恐怖に飲み込まれないこと(パニックになってしまわずに冷静な部分を残す)、その時の現実に目を向ける、誰かと一緒に行ったりするのも効果的とのこと。またどうしても恐怖が下がらない時は、無理をせずにもっと簡単なことで挑戦すればよいと言う。

 早い話が冷静になり、客観的に自分を見てみろと言うことと、恐くなかったという成功体験を作ろうと言うことのように思われる。まあ理にかなった話だが、本当にこれだけでいけるんだろうかは半信半疑。と言うのは、私自身は怖がっている自分をかなり客観的に見ているつもりなので。

 なおこの方法で蛇恐怖症なんかの解消もしていた。私の広場恐怖症はこれで対応できそうだが(実際、苦手な水平線もじっと見ているとそのうちに慣れてきます)、末端恐怖症の方はこれでは無理だな。と言うのも、私の場合は強烈な頭痛が出るので10分も見てられないから。実はこの頭痛がつらいんですよね・・・。

 高所恐怖症とは斬新なネタで来るなと思ったが、こうして見てみると一連の心理学シリーズの一環。扁桃体の興奮が身体の反応を呼び、それが脳にフィードバックされてパニックになるというサイクルは、オレオレ詐欺の回や夫婦ゲンカの回に登場したのと全く同じメカニズム。結局はパニックになったり怒りが爆発するメカニズムというのはすべてこれと言うことか。要は常にどこかに冷静さを持っていればよいと言うことなのだが。私ももっとクールな人間になれということかな。

 

12/5 ためしてガッテン「今年の冬こそ!静電気完全解決法」

 冬になると嫌なのがバチッと来る静電気。実はこの番組では以前にこの静電気対策を紹介しており、その時の方法がキーで金属に触るとか、爪で触るとかいった方法を紹介している。しかしこの方法はややこしいし、爪で触ってもバチッとは来るということで、今回はこれよりもずっと簡単で効果的な方法を紹介するとのこと。

 ちなみにこの時の放送は私も覚えていて、今でもちょくちょく車のキーでチョンチョンやるのだが、これが11年も前の放送とは知らなかった。当時のVTRが登場したが、そこにはやけに若い志の輔氏と、その隣には小野アナではなく山本志保アナが。いやー、時代を感じるな・・・。ところで今少し調べたら、この山本志保アナって、小野アナと同い年なんですね・・・。小野アナの方が年が下だと思ってました。

 とまあ、いきなり話がそれてしまいましたが、今回まず登場するのは静電気が起きやすくて困っているという女性。何しろしょっちゅうバチバチやっているそうで、子供と手をつないでもいきなりバチッとエネルギー電撃波が走るという、まるでバビル2世のような人物です。実際に彼女の生活を追ってみると、車に乗っただけでも火花が散っている。この人の場合、電圧が高いのか鍵で触っても痛いとか。静電気計測器で測ってみると、普段は20ボルトなのが、車を動かしただけで480ボルト、車から降りると6700ボルトに跳ね上がり、ベランダに干した毛布を取り入れるとなんと1万1500ボルト。と言うわけで、ここでBGMはお約束の「君の瞳は1万ボルト」という次第。もうここまで来ると手全体が痛むとか。

 ここでまずは静電気とはいかなるものかを学ぼうと言うことで、次の実験は静電気対電気ウナギという趣向。50人が毛布の取り込みをやって1時間に渡って静電気を蓄える。これと電気ウナギの電気とでツリーの電飾対決を使用という次第。ツリーはそれぞれの計算された発電量に応じて点灯するという趣向(そのまま電気を貯める方法がないので、発電量の測定だけを行って、その測定分の電気をツリーに流したという意味だろう)。その結果だが、静電気については1万ボルトなんていうすごい電圧が計測されていたにもかかわらず、ツリーは10秒2で消えてしまう。これに対して電気ウナギは最大800ボルト程度だが、4分30秒ついたとのこと。静電気は電圧は高いが電気としては役に立たないという言い方を番組ではしていたが、これをもう少し物理学的に説明したら「電圧は高いのだが、電流がほとんどないので電力としては0に近い」という表現になるのだろうか。ちなみにこの時の電力を電気代に換算すると0.00006円などと説明しているが、この電気は東京電力の価格だろうか?(笑)

 次はバレリーナの身体に1万ボルトの静電気を蓄えて、いろいろなポーズをしてもらった時の電圧を測るというもの。つま先立ちだと1万3000ボルト、Y字バランスで1万1000ボルト、ジャンプすると1万4000ボルトに上がるという次第。これが何が影響しているかが分かると静電気の性質が分かるという。で、答えは静電気とは「地球に帰りたい」という性質があるということ。要はバレリーナの接地面積や地面との距離が電圧に影響していたという次第。なおこの説明で、小野アナがバレリーナの真似をして片足を振り上げ、山瀬氏に「ものすごい不格好なんですけど」と酷評されておりましたが、確かに見事なほどに足が上がっておりませんでした。どうも彼女は身体を動かす方はイマイチのようで(笑)。

 と言うわけで、バチッとしないためには身体にアースを取って地面に電気を流すというのが一番効果的。と言うわけで、パソコンの製造工場などは実際にこうしているとのこと。ですから結論は、みなさんアースを引きずって歩きましょうということでめでたしめでたし・・・・ってわけになるわけがないのは当然で、ここからこの番組の対策法が紹介される。

 で、実はこの方法が極めて単純至極。ドアの前に壁を触ると言うだけのもの。ただし壁の材質が重要で、煉瓦やコンクリート、木、紙などはOK、ガラス、プラスチック、ゴムなどは不可とのこと。これは材質の性質に鍵がある。実は煉瓦などは一般に「電気を通さない」と言われているが、静電気は電圧がかなり高いので、これらの物質でも電気が流れるのだという。この時に金属のように急激に流れず、ゆっくり流れるからバチッとこないという仕掛け。

 これを番組ではいかにもテレビ的に面白い映像で見せている。小さめの蛍光灯の片方にアースをつなぎ、もう片方に金属板をつなぐ。それで身体に静電気を蓄えてからこの金属板を触ると、バチッと火花が飛んだ瞬間に蛍光灯が一瞬明るくつく。この瞬間に電気が流れたのだという。次に金属板をプラスチック板に変えると全く点灯しない。つまりは電気が流れないということ。そして次に木の板に変えると、今度は薄暗く長時間点灯する。つまり弱めの電気が時間をかけて流れたという次第。この映像はさすがに私も驚いた。まさかこんな風に静電気を見ることが出来るとは・・・・。

 なおオマケ的に家庭で静電気の発光を見る方法も紹介されていた。粘着テープを2枚貼り合わせてはがしたり、下敷きをこすったり、セロテープを一気にはがしたりなんてことをすると、暗い部屋で見ると発光が見えるそうな。なお「テープの使いすぎにはご注意を」なんて大きなお世話な字幕がつくところがいかにもNHK。

 これは目からウロコというか何というか・・・11年前の番組は何だったんだ・・・。言われてみれば確かにその通りなんだが、今まで考えもしなかった。私はあまりバチッと来たことがないので、静電気体質ではないんだと思っていたが、実はタイル壁やら木やらいろいろなところに手をつく癖があったからだったのかも・・・。

 ちなみに静電気の発生源の大きなものは衣服の摩擦と聞いたことがあるので(11年前の番組で聞いたのと違うかな)、衣服の材質が静電気の帯びやすさに影響すると思われる。一般に静電気体質が女性に多いのは、男性は綿の下着が結構多いからではないかなどと考えたりもする次第。ポリエステルを含んでいるセーターなんて着ると、脱ぎ着の時にもろにバチバチ言いますからね。

 以前にフライパンの時、この番組で前に紹介した方法と違うやり方を紹介してましたが、そろそろこの番組もそうやって過去の方法の見直しに入る時期になったかな。ネタ的にももう新規はかなりキツイし・・・・って思っていたら、次回は「高所恐怖症」というこれまた極めて斬新なネタ。しかし高所恐怖症がそんなに簡単に克服できるのかね? 実際、私はこれにかなり長い間に渡って苦しめられているので。なお高所恐怖症が克服できるのなら、末端恐怖症の克服も教えてもらいたい(笑)。どうも私はこの手の恐怖症を持っているので。ちなみに私には閉所恐怖症だけはありません(むしろある程度狭いところの方が落ち着く)。ただ逆に広場恐怖症の傾向はありますが(地平線とか水平線、さらには高い天井が苦手)。

 

11/28 ためしてガッテン「裏方返上!片栗粉極ウマとろみ術」

 今回のテーマはとろみ。こりゃまた地味なテーマだわ・・・。だけどこれが料理にとってかなり重要なテーマだという(小野アナによると「人類を支えてきたのがとろみ」だそうな。「信じてついて来てください」って・・・はい、ついて行かせていただきます(笑)。)

 まずはとろみの御利益について。最初に上がるのは「見栄えの問題」。番組では食品サンプルを製造している工場に取材しているのだが、確かに食べ物は艶がある方が美味しそうに見える。

 さらに味への影響もあげている。ソムリエにただの塩水とそれにとろみをつけたものを試飲してもらったところ、とろみのある方が複雑な味が感じられ、甘みさえ感じるという。このメカニズムであるが、とろみがあることによって味蕾にとどまる時間が長くなるので、複雑な味を感じることになるとのこと。

 また人間がサルから進化する過程で現在の気管の形になったが、これは常に食べ物が気管に入り込む危険も抱えたものである。実際に水を飲んだ時、わずかに気管に入っているというのを映像で示している。これをとろみをつけると、気管に入り込まなくなる。と言うわけでとろみは人類を守ってきたのだとか・・・ってこれはいくら何でも言いすぎだろう(笑)。

 どちらかと言えば、とろみの御利益についてはゲストに出されたとろみなし麻婆豆腐、酢豚、エビチリが一番説得力がある。確かに美味しくなさそうだ。

 で、いよいよ本編。例によっての料理対決。ここで対決するのは料理が得意という主婦と料理経験は皆無の夫&息子。この二組が八宝菜作りに挑戦し、それを中華のプロが判定するという展開。もう結果は見えているのだが、お約束通り、慣れた手つきでさっさと料理した主婦よりも、いかにもぎこちなく料理をした夫&息子が勝利するというガチガチのお約束。

 ポイントはとろみ。主婦の方のとろみはいわゆるドロドロだったのに対し、夫&息子の方は本当のとろみになっていたとのこと。で、これを分けたのが加熱時間。主婦は30秒に対して、夫&息子は1分30秒。手早く調理しているのが徒になっているわけ。片栗粉のデンプンは水を吸うと膨らみ、この時に混ぜている手応えが非常に固くなると言う。ここで「とろみが出た」と判断しがちなのだが、これは実は間違いなのだとか。さらに加熱していると、かき混ぜた時の抵抗は減り、この時に本当のとろみが出ているとのこと。

 さらにとろみのポイントを押さえるため、今度は主婦対息子で再勝負。メニューは中華スープ。手早く水溶き片栗粉を作り、今度は加熱時間に注意しながらスープを作る主婦に対し、なんか息子の方は片栗粉に水を入れると後は遊んでいるようにしか見えない。しかし今度の勝負も息子が圧勝という展開。

 この時のポイントは、水溶き片栗粉にあるのだという。主婦の作った水溶き片栗粉は粉1に対して水4をいれていたが、これだと水が多すぎるために片栗粉を入れた時に温度が下がってしまいとろみが出ないのだという。その結果として主婦は片栗粉をさらに足している。すると今度は片栗粉のとろみが出始めた途端に入れた片栗粉の量が多すぎてドロドロになってしまった。結果として薄くてドロドロというスープになってしまったのだという。

 これに対して息子の方は粉1に水1の割合で加えている。これだとダマになってしまいそうな気がするが、実は息子は名人に入れ知恵をされていた(お約束ですな)。彼が遊んでいたように見えたのは、粉に水を加えてからしばらく寝させていたのだという。寝させている間に片栗粉は水を吸っていたのである。この状態になるとダマにならないのだという。つまりは水溶き片栗粉でなく、水ひたし片栗粉が正解だそうな(20分で最大50%の水を吸うそうな)。だから料理の時はこの片栗粉を最初に用意しておくべきなのだとのこと。

 またこの時の片栗粉はすごい状態になっているという。番組ではビニールプールに水ひたし片栗粉を張って実験しているが、この上を歩こうとすると足が沈み込むのに、走ったら足が沈まないのである。この片栗粉をスタジオでも実演しているが、両手でこねると団子になるのに、それを手の上に置くと溶け出すという一種独特の流体になっている。これは科学的にはダイラタンシー現象と言うそうな。

 後はお約束のお料理教室になる。これは割愛。

 水ひたし片栗粉(×水浸し片栗粉)は驚いた。多分今頃、日本中で片栗粉をこねているのではなかろうか。あの映像はかなりインパクトがある。今回のキーはこれに尽きるな。やっぱりテレビはビジュアルがないと。このインパクトのおかげで、とろみなんていう地味なテーマにかかわらず今回は成功している。

 だけど、やっぱりこの番組って料理番組なのか。

 

11/21 ためしてガッテン「新技発見!フライパン驚きの調理術」

 フライパンは料理に手軽に使われる器具だが、実はその使いこなしに奥深さがあり、時には常識を打ち破る必要がある・・・というのが今回。

 フライパン料理と言えば肉を焼くことを連想するが、アンケートを採ると一番難しいとの答えが多かったのが鶏肉。厚さが揃っていないせいで、中まで火が通らなかったり、逆に火が通りすぎてパサパサになってしまったりしやすい。

 番組は例によって6人の男女が鳥のソテーに挑戦するところから始まる。強火でさっと焼こうとする人、弱火でふたをしてじっくり焼く人など様々。しかし結局は全員が生焼けだったりパサパサだったりという無惨な結果に。

 鳥を焼く時のポイントは内部の温度である。内部の温度が80度の手前まで来たぐらいがちょうど良く、それを超えるとパサパサになってしまう。そこで内部の温度を測れる温度計を使用して挑戦。見事にジューシーな焼き上がりに・・・と言っても普通はこんな温度計なんて誰も持っていないし、こうして焼いても皮がパリッとしないと言う不満が残る。

 そこに登場するのが怪しげな人物(今時ここまでコテコテの占い師って見ないな・・・)。実は焼き加減は見るだけで分かるのだという。そこで見るのは肉の色。肉の色が白くなったり焼き上がりというわけである。肉の横の部分を見ていると、下の方から白くなっていっているのが分かる。これが真ん中まで来た時にひっくり返し、次に上がってきた白い部分(番組ではジューシーラインなどと呼んでいたが)が、先の部分と合流したら焼き上がりである。

 と言っても、そのまま見てもなんのことやら分からない。そのためにはいろいろと必要なことがある。まず当然であるがふたをしないこと。ふたをしたら中が見えないというだけでなく、中で熱が対流して直ちに表面がカチカチになってしまうのである。

 さらに常識を覆すのが、「フライパンの予熱はしない」ということ。フライパンを予熱すると、フライパンの放射熱でやはり回りがカリカリになってしまうし、ジューシーラインが見えなくなるという次第。また火加減も重要で炎の先がフライパンに触れないぐらいの弱火とのこと。チリチリ音がしたら火が強すぎるとのこと。なおフライパンを予熱しないというのはかなり常識を覆す方法。志の輔氏ではないが、私も「気持ち悪く」感じてしまうところ。

 番組ではこの方法をさらに野菜炒めにも使用する。この番組では以前に、野菜炒めについて十分に予熱したフライパンで高温短時間調理してパリッと仕上げるという方法を紹介していたが、高温調理では野菜の表面の細胞が壊れるので、炒めた直後は美味しいのだが、時間をおくと水が出てヘナヘナになってしまうのである。

 番組が勧める「冷えてから食べる野菜炒めの作り方」は予熱しないフライパンに野菜を入れ、弱火で8分ほど炒めるという方法。この方法だと、50時間以上経った野菜炒めでもしゃっきりしているとか。まあ私はどちらにしても野菜炒めはあまり好きではないが。

 後は実践編としての料理教室が入って終わり。つくづく料理番組だこと。

 フライパンを予熱しないというのは結構驚いた知見。料理は一般的に強火での加熱が良いとされているのだが、その逆を行ったのがこの方法。ただこの方法だと逆に駄目な料理もあると思うので、どんなときにこの方法がよいのかのもう少し丁寧な説明があっても良かった気が。

 

11/7 ためしてガッテン「一触即発!夫婦ゲンカ 怒りの心理学」

 今回の内容紹介の前に、私の近況について。ここ二週間ほどページの更新が完全停止しておりましたが、この間私はたちの悪い風邪でダウンしておりました(39度以上の熱が数日続いて、ベッドから起きあがれないなんてこともありました)。ようやく一応の回復を見て、まだ完全ではありませんがなんとか社会復帰をいたしました。というわけでやっと更新再開です。なお抜けになってしまっている回については、いずれ暇を見ておいおい補充したいと思っています。

 で、今回だが、夫婦ゲンカという一つ間違うと不毛になりかねないネタを取り上げた意欲作(笑)。以前にオレオレ詐欺なんかを扱ったこともありましたが、最近の変わりネタシリーズの一つである「心理学シリーズ」です。

 まず登場するのはある家庭の夫婦ゲンカの実録。10日に渡ってある夫婦の家庭にカメラをおいてケンカの模様を観察するというもの。だけどカメラの前でケンカなんかするか?と思うところなんだが、この夫婦、やっちゃってるんだな。

 夫がアバウトで妻がキッチリしているということで、どうしても細かい衝突が多いというこの夫婦なんだが、大ゲンカになった原因は、子供を連れて買い物に行っていた夫の帰宅が遅くなったこと。帰ってきた夫に妻が「何やってたの?」と声をかけたことがきっかけに、だんだんとエスカレート、ついには売り言葉に買い言葉の応酬に。しかし後で夫にスタッフが事情を聞いたら、妻が体調が悪くて先に帰ったから、休んでいるだろうと思って子供を連れていた模様。日頃の応酬を見ていても、口やかましめの妻の小言に、夫が聞くのを面倒くさがってそれでキレてしまうというパターンがこの夫婦の場合は多い。

 次は怒りのメカニズムを調べようという実験。被験者に心拍計をつけて本番まで喫茶店で待ってもらうのだが、実はその喫茶店が仕掛けで、あらゆる仕掛けを行って被験者を怒らせるという仕掛け。まずは後から自分と同じメニューを頼んだ客に先にものが届いて、自分には一向にこない(これはかなり苛立つだろう)。その挙げ句に注文とは違うものが届き、違うと言えば「おかしいな、確かにこれって聞いたんだけど」ってな調子。よほど人間ができた者でないとぶち切れそうだが、実際にぶち切れる被験者も続出で、そこでディレクターが飛び出して実験の主旨を説明して平謝りするという、まるっきり「どっきりカメラ」のようなNHKにしては悪趣味な企画(笑)。

 で、被験者を観察してて共通するのは、ムッとした時に心拍が上がり始めて、そうなるとだんだんと心拍が上がり続けて、ついにはプッツンという傾向。要は怒りは火がつくと、そこから燃え上がっていくということ(人によって瞬間湯沸かし器の場合と、プスプスくすぶる場合があるみたいだが)。医学的に見た場合、脳の扁桃体にスイッチが入り、ノルアドレナリンが分泌され、心拍数が上昇、そしてその変化がさらに脳にフィードバックされるというサイクルで怒りが爆発してしまうとのこと。

 怒りが爆発したら、物などに八つ当たりする者もいるが、それで発散が出来るのかというのが次の実験。嫌な思い出のある5人を集め、その嫌な記憶を思い出すアイテムを与え、散々その嫌な記憶を思い出した後、ボクシングジムで思いっきりサンドバックをどつき回してもらうという、これもまたもやかなり悪趣味な実験。実験後に怒りに関するホルモンを調べてみると、5人中2人は減少しており、本人達も「すっきりした」と言っていたが、3人は逆に増えており、むしろサンドバックをどつき回しているうちに、余計に怒りが湧きあがってきた模様。こういうのは「エピソード記憶」といって嫌な記憶が逆によみがえってしまう現象だとか。だから夫婦ゲンカの場合は「そもそもあんたは!」というセリフにつながりがちで、泥沼になる可能性大。というわけで、やはり八つ当たりはお勧めできないというのが番組の結論の模様。

 ただ先ほどの被験者の中に、一人だけ心拍が全く変化しなかった者がいるという。その被験者は僧侶。確かどんな理不尽な目にあっても、笑顔を絶やさずに穏やかに対応をしている。ただ彼の心拍計も細かく見ていると、最初に別の客に自分が注文したものが来た時には若干の上昇が起こっている。やはり彼とて、ムッとしているのだという。しかしこれが怒りにつながらないのは修行の賜物。彼によると「自分はここにコーヒーを飲みに来たわけでなく、時間を待つために来ただけだから、何の問題もない」と考えていたのだという。こういう言い聞かせを、心理学用語では認知的再評価というそうな。つまり扁桃体が活動した時に、理性がそれを抑えたのだとか。お見事。

 なお私の場合は、自分が怒っていることに気が付いた時は(私は人間が出来ていませんから、結構瞬間的に火がついてしまうことがある)、なるべく自分を客観視して、なぜ自分が怒っているのか、そしてその怒ることに意味があるのかを分析するようにしているのだが、これも認知的再評価ということになるんだろうか。

 怒りを鎮める方法については、まずはサルでの実験から始めている。サルの餌をとれば当然ながらサルが怒るが、その時にどのような表情をしていたらサルの怒りを鎮められるかという実験である。笑っているお面だとサルは怒って攻撃してくるし、怒っているお面だと接近しただけで攻撃してくる。この時サルが攻撃してこなかったのが「怖がっている顔」。この場合、確かにサルは威嚇はするのだが、それ以上の攻撃がない。それは怖がった表情をするということは、威嚇しているその意味を理解しているということになるからだという。これに対して笑顔や怒った顔だと、「ヘラヘラしやがって」「やる気か!おのれ」(いずれも小野アナ談)ということになるのだとか。つまりは怒りとは警告であるから、その警告に対する反応によってエスカレートする場合があるのだという。

 で、最初の夫婦に戻って、ケンカのエスカレート防止の方法が出てくる。ここで用意したのが「愛」と書いた旗。この愛とはIの意味で、ムッとした時にこの旗を振りかざして、自分がどう思っているのかを相手に説明するのだという。その結果、ムッとしたのが本格的な怒りにつながることが減りめでたしめでたし・・・そもそもこの夫婦の場合、明らかにお互いの説明不足があったから、お互いに説明しあうことに最大の意味があったのだと思うが。それにあんな旗振りかざされたら、アホらしくなって怒りも一端冷めるわな・・・。なお心理学的にはこういう行為をアサーション(主張)と言うそうな。この場合に大事なのは、必ず「私は・・・」で話をすることとのこと。これを「あなたは・・・」でやると攻撃になるので、もろにエスカレートする。

 最後にもう一つの実験。割り箸を口にくわえると笑顔に、眉間にゴルフのティーを貼り付けてその先端が触れあうようにすれば怒りの表情になるが、10人を5人のグループに分けて、それぞれこの表情で、ある映像を見てもらうという実験。その映像とはある男性がひどく怒った顔で何かをまくし立てているもの(音はない)。実験終了後、怒りの表情を作っていた被験者は全員が怒りを感じたと答え、笑顔を作っていた5人では怒りを感じたのは2人。中には「強く励まされている気がした」と言う被験者もという結果。これは心理学的には「表情フィードバック」というそうな。お化粧をすると心が晴れやかになる効果などとか。「笑う門には福来る」というのはこれなんですかね(山瀬まみ談)。でもひとたびケンカが始まってから笑うと、おサルさんの例のようになりますから(小野アナ談)。とのこと。

 以上、犬も食わない夫婦ゲンカに正面から切り込んだ意欲作でした・・・とは言うものの、心理ネタだけに趣味の悪い実験が多かったな(笑)。今回は小野アナの口からすごいセリフがポンポン出てきましたが、彼女はこういうセリフを淡々と喋ってくれますから。本気でまくし立てられたら、結構すごそう(笑)。

 まあいろいろとウダウダ上がってますが、要は「まず頭を冷やして、お互いに語り合え」ということのようです。まあ私のような独身者の場合、応用する場面があまりないのですが・・・。とりあえず、笑顔を作ることによって自分の気持ちも変わってくるということは覚えておきましょう。一つ間違うと、なんか怪しい洗脳セミナーみたいですが。

 

10/17 ためしてガッテン「大満足!動物園サプライズ体験術」

 旭山動物園の生態展示などが話題になって人気を博しているが、今は日本各地で展示の仕方に工夫をする動物園が増えてきた。今回はそんな動物園を楽しむ方法を紹介しようと言うことらしい。先月に美術館の楽しみ方のネタがあったので、それに次ぐ変わりネタシリーズである。

 まず3組に思い思いに動物園を楽しんでもらい、撮った写真でどれぐらい楽しめているかを判定しようというもの。最初の組はやけにテンションの高い女性二人組、次は動物園は20年ぶりという熟年夫婦、めいめいに見たい動物があるこだわりタイプである。そして3組目は上野動物園は何度も行っているという親子連れ。

 さてこの三組の写真を判定するのはペンギン・・・のぬいぐるみを着た副園長。その結果、最初の女性二人組は100点、熟年夫婦が70点、親子連れが75点という評価。

 評価のポイントは歩いているライオンの姿が撮影されていたこと。実はライオンなどの肉食動物は昼間は休んでいることが多いのだという(そういえば私も、ライオンと言えば寝ているところしか見た記憶がない)。このライオンが活動するのは、閉園前の夕方と、開演直後の朝だという。朝、寝室から出てきたライオンは縄張りの確認などの活発な活動をして、それが一段落するとすぐにお休みモードに入ってしまうのだとか。あの二人組はこの瞬間を狙って開園時間の9時半に動物園に来ていた。で、この二人なんだが、実は動物園の展示を調査するNPOのメンバーで動物学の研究者、早い話が動物園観察のプロなんだという(なんか美術館の時と全く同じ展開なんだが)。

 で、彼女たちの観察の仕方は、肉食獣の活動が活発な朝一番に肉食動物を一渡り観察し、動物が休憩する昼間は自分たちも休憩していた。なお草食動物は始終活動しているので(栄養価の低い草で身体を維持するために常に食べている)、昼間にはこういう動物を見れば良いのだという。

 さらにもう一つのポイントは、餌やりなどのイベントを逃さないこと。これについては園内で紹介されているのでそれに注目すればよいとのことだが、基本的には「餌を持っている飼育係について行け」とのこと。

 また個別に見方のポイントを紹介。例えばキリンのように多くいる場合は「一頭に注目」して見るのがよいという。全体を漫然と眺めていたのでは印象が薄いが、一頭を追いかけることでその性格みたいなものまで見えてきて、俄然脳の働きが変わってくるのだという。またチンパンジーなどの場合は、こちらが身体を上下に揺らすなどの挨拶をすると、向こうが答えてくることがあるとか(向こうの気分次第だが)。こりゃ明日あたりは、チンパンジーの檻の前でフラフラする客が増えそうだ。

 さらには子供が生まれている動物園なども多いので「成長を楽しむ」というのも楽しみ方の一つだという。動物園を「動物を見る場所」と考えるのではなく、「動物をあずけている場所」と考えろとのこと。

 以上、動物園の楽しみ方について。まあ至極ごもっともな話です。そういえば私は大阪市立美術館に行くのに天王寺公園は何度も通っているのだが、その隣の天王寺動物園は一回も行ったことがないし、上野の東京都美術館は何度も行っているが、その隣の上野動物園は一回も行ったことがなかった。一回ぐらいは立ち寄ってみるか・・・と思ったんだが、実は私は動物園のあの臭いが苦手なんだな・・・。基本的に動物自体があまり好きでないのが本当なんですよね。こういう人間はどうしようもない。

 なお展示の仕方に工夫している動物園が増えているとのことでしたが、実はそんな動物園ばかりでもなく、地方の動物園の中にはやはり狭い檻に動物を入れているだけというところもまだ結構あります。そういうところの動物は可哀想になりますね。いっそのこと、規模の小さすぎる動物園はいくつか統合して、大きな施設に再編成した方がと思うんですが。

 今回は美術館に続く変わりネタシリーズでしたが、展開は見事なまでに美術館の時と同じでしたね。美術館は「買うつもりで見る」。動物園は「あずけているつもりで見る」。後はどんなネタがあるかな。温泉の楽しみ方・・・は以前にあった気がする。登山の仕方・・・もあった気がする。ローカル線の楽しみ方・・・ここまでくるとガッテンじゃなくなるな(笑)。

 最近は本格的な病気ものが多いから、そういうのではなくて、週末の疲れを一晩で抜くための快眠術とか、パソコン作業で目が疲れた時のケアの方法とかか・・・ってこういうネタも数年前に多かったような気がする。それでネタ切れになったから今のようなパターンになったようにも思うし・・・・うーん、考えてみるとかなりネタがキツイな。こりゃスタッフは毎週大変だわ。

 疲れない車の運転の仕方。旅行に行く時に車と鉄道とどっちが得か。うーん、どうも最近の自分の生活に密着したネタしか出てこんわ。素敵な女性との出会い方。これは誰か教えて欲しいが、ガッテンのネタじゃないな(笑)。

 

10/10 ためしてガッテン「別次元!コロッケ革命」

 今回のテーマはコロッケ。結構好きな人が多いにもかかわらず、家で作るとなかなかうまくいかないと言われたりする料理である。今回はこのコロッケを、「ヤッターキング」をBGMに颯爽と現れたコロッケマン(なんじゃこりゃ)がズバッと解決という次第。

 まず最初は「ライディーン」をBGMに現れた主婦3人がコロッケを作るところから。彼女たちはオーソドックスにジャガイモの皮むきから始めて、茹で、具を混ぜて、小麦粉・玉子・パン粉をつけて、油の温度もじっくり吟味した上でコロッケのできあがり。評価は小学校の子供達。評価は上々。しかしそこに現れるコロッケマン。彼が持参したコロッケも同時に試食。すると主婦のコロッケの圧勝・・・・なんじゃこりゃと思ったら、第2ラウンドがあるという仕掛け。今度は冷えてからの試食。すると先ほどの主婦のコロッケはベタベタすると不評。今度はコロッケマンの圧勝である。さてこのコロッケの秘密はという展開である。

 で、このコロッケマンが持参したコロッケだが、某コロッケ専門店のコロッケ名人が製造したもの(オイオイ、コロッケマンなんて言うぐらいなら、自分で作れよ)。ではこのコロッケと先ほどの主婦のコロッケとどこが違うかを、NHK自慢の無響音室で食べた時の音の違いを調べる(やけに大がかりだな)。すると揚げた直後は差がなかったのだが、2時間冷ました後になると主婦の方はネチャネチャした音になってしまうという次第・・・とのことだが、音を聞いた限りではそう違いは出てなかったような・・・実際、なぜかここでは波形を見せてないし・・・・。実験自体は空振りか?

 それはともかくとして、名人のコロッケは作り方が違うという。主婦は小麦粉、玉子、パン粉の順につけていたのに対し、プロは小麦粉と玉子を最初から溶いている液につけている。こうする方が具の上に天ぷらの衣のような皮が出来るので、中の水分が外に染み出すのを防ぐのだという。

 さらに油の温度も違う。主婦は160度の温度で3分揚げていたのに対し、名人は200度の油で1分50秒とのこと。主婦は「中まで火を通さないと」と油の温度を下げていたが、そもそもそれが誤りだという。中まで火を通さないといけない揚げ物と違い、そもそもコロッケは中身は既に加熱調理済みであり、そこに火を通すと水分が出てきてしまうのだという(言われればその通りである)。

 また実はイモ自体にも違いがあるという。プロが使っていたのは去年のイモを冷蔵保存していたもの。実はジャガイモを冷蔵保存することで低温糖化という酵素の働きで甘みが増すのだとか。なおこの冷蔵保存だが、温度5度で湿度100%という条件なので、家庭用冷蔵庫だと湿度が足りないとのこと。今ぐらいの時期の北海道産の新ジャガイモでないジャガイモが冷蔵保存品になるとのこと。で、コロッケは新ジャガイモでない方が良いというのが結論。

 実はこの結論はドッチラケらしい。と言うのも、このネタ自体が「新ジャガイモが出てくる時期だから」というものだったのに、結論は「新ジャガイモでない方が良い」というものだったということ。これは想定外とか。まあよくある話ではある。私の美術館遠征なんかでも、終わってみると主目的が変わってたなんてこともしょっちゅうだし・・・ってこれは関係ないか。

 しかしドッチラケてばかりもいられないので、番組では新ジャガイモを使っての美味しいコロッケの作り方に入る。まず1つ目のポイントだが、ジャガイモの皮をむかずにゆでるということだとか。ジャガイモの皮をむいてからゆでると、デンプンが溶け出してしまうからだとのこと。またジャガイモの風味につながるメチオナールという成分も皮付きの方が残存するという。

 ただこれで終わらずにさらにイモに切り込んでいく。その結果行き着いた方法は、まずジャガイモについては、半分に切って水に濡らしたペーパータオルとアルミホイルでくるんで、魚焼きグリルで25分焼く。また液体については水100mlに玉子2個、小麦粉100gに酢小さじ2杯というレシピを小野アナが料理番組そのもので紹介してくれる・・・小野さん、あなたガッテンの次は「今日の料理」に行くつもり? ただそれはともかくとして、なぜ酢を加えるのかという理由が結局説明されていないんだが・・・(マヨネーズ効果か?)。

 で、最後は毎度の料理教室になって終わり。なんか今回は終始一貫料理番組だったな。なんか被りものが登場したりと、番組の演出自体はかなり懐かしい印象(3年前ぐらいのこの番組にはこういうのが多かったな)だったが。もう一歩突き抜けるとさらに盛り上がったかも。

 そして次回は「動物園」。最近、美術館があったが、それに続いてのシリーズか。まあ毛色の変わったネタが出るのはマンネリを防ぐ意味で大いに結構。

 

10/3 ためしてガッテン「見逃すな!乳がん最新予防術」

 今回はガン臓器別シリーズ第4弾(なんか知らない間にシリーズになってる)。毎年1万人がこれで死亡しているという乳がんである。

 今までの他のガンが検診でしか発見できないのに対し、乳がんは自分で発見することも可能なガンである。しかしポイントになるのは、しこりの大きさが2センチ以下か以上かであるという。これ以下だと10年後の生存率は90%で乳房温存も可能だという。しかしこれを超えると転移の危険が高まるので治療が長期化してしまう(という言い方を番組ではしていたが、露骨にいえば命が危ないのだろう)。

 乳がんの発生メカニズムだが、乳腺の細胞が分裂の際にDNAのコピーミスでガン化し、これにエストロゲンが作用することで分裂が促されてしまうのだという。つまり乳がんの生成にはエストロゲンの関与が大きいというわけである。では閉経後には乳がんにならないかといえばそうでないというのが要注意。番組では80才で乳がんを患った女性が登場するが、高齢者にも乳がんが多いのだという。閉経後の場合、脂肪細胞がエストロゲンを分泌するのだという。実際、乳がんの発生は50代ぐらいが一番多く、80代も30代と同じぐらいの確率があるという。

 では実際に自己検診の実験。番組では医療訓練用のしこり入り乳房モデルを使用して、5つのしこりを全部発見できるかどうかのテスト。するとほとんど発見できない人と、ほとんどすべてを発見した人に二分された。この違いであるが、ほとんどを発見できた人は、普段から自分で触診をしていた人だという。つまりは大事なのは慣れ。日頃、自分の正常な状態を知っていたら、異常が発生した時にすぐに気づくのだという。月に1回ぐらいは自己触診するのが良いという。

 最後はマンモグラフィについて。乳がん早期発見の切り札とされている検査法だが、実は弱点もあるという。閉経を迎える前の乳腺の活動が活発な女性の場合、乳腺が白っぽく写るので、それに隠れて乳がんが見えないのだという。だから若い女性の場合はエコー検査の方が有効だとのこと。実際に集団検診にマンモを取り入れている自治体でも、年齢で検査法を分けているという。

 以上、乳がんに対しての検査法について。予防術とタイトルにはあるが、正確に言うと早期発見術である。なお番組中でも触れていたが、乳がんは女性だけの病気ではなく男性もかかるので要注意(女性の方が多いのは事実だが)。実際、男性の乳がん患者の会というのも私はネット上で見かけたことがある。彼らにとっては、乳がんは女性の病気という誤った思いこみが一番辛いと言う。女性しかならないガンと言えば子宮ガン、逆に男性の場合は前立腺ガンというのがある。

 オーソドックスで実用的な内容。病気ネタだけにおもしろおかしく作るわけにもいかないので、どうしても番組的には地味になってしまうのがしんどくはある。

 

9/26 ためしてガッテン「脳若返り!究極役立ち術」

 どうも年を取ったり計算機にばかり頼っていたら、暗算能力が落ちてくるものである(私は最近それで困っている)。そこで今回は暗算術で頭の体操である。

 まず最初に登場するのは必殺計算人の鍵本聡氏。お約束というか「必殺シリーズ」のテーマをBGMに現れた彼は、颯爽とスーパーへ。そして次々と商品をかごに収めていくが、レジの所ではレジが終了する前にピッタリの代金を用意しているという仕掛け。また彼は割り勘の暗算もあっという間(ったって、7人で19800円だったら、一人3000円で21000円だから、1200円余る分を4人に割り振って2700円なんて暗算は、彼でなくても簡単に出来るとは思うが・・・)。実は彼は塾の講師で、楽な計算法を研究しているのだとか。

 で、ここで実験にはいる。まずは暗算があまり得意でない3人に、スーパーで3000円ピッタリになるように買い物をしてもらう。しかしその結果は、3人とも3000円から大幅にずれてしまって失格。そこで先ほどの仕事人が現れ、彼らにあるアドバイスを。そして今度は2000円で買い物をしてもらう。すると3人とも100円以内の誤差という合格範囲にという仕掛け(厳密に言えば、3000円買い物するのと、2000円買い物するのでは条件が違うとは思うが、まあそういう細かいところは大して関係ないですから今回は)。

 では仕事人がしたアドバイスは何だったかであるが、これが実は「どんぶり勘定」。端数を四捨五入して、100円を1ドンブリという単位にして20ドンブリ買ったら2000円という計算。

 本当にそんなアバウトな計算で大丈夫なのかと言うことだが、これはスーパーの値付けにポイントがある。スーパーの価格は、98円とか88円とか100円よりもわずかに低い価格付けのものが大半で、逆に100円を超えるわずかのものは128円とか、148円とか、100円を大きく超えている。だから普通に買い物すれば、誤差が大体相殺されるのでそんなに大きく狂いはしないという仕掛け。

 次に登場するのは、以前に集中力の回でサンバが踊り狂う中で暗算をやってくれた暗算名人。それとフラッシュ暗算(数字が次々と一瞬だけ画面に出るのを足し算する)の名人。彼らに暗算をしてもらってその時の脳の様子を観察する。すると読み上げ暗算とフラッシュ暗算で脳の活動部位は違うが、二人に共通するのは頭頂葉が活動していること。この頭頂葉とは空間認識を司っている所だとか。ではなぜこんなところを計算で使っているのか。実は彼らはそろばんをイメージして数字を考えているのだという。だから空間感覚と結びついているのだとか。で、私のようにそろばんの心得がないものは、数字のまま脳のワーキングメモリーにメモするとすぐにオーパーフローしてしまうので、それをドンブリという全く異なるものに変換してしまうのがミソだとか。

 さてここからは計算法に入る。ただしこの計算法はそれぞれ適用できる数式のパターンが決まっているので、それをが重要である。

 まずは 74×76 81×89 26×24 などのように10の位が同じで、1の位を足すと10になる場合のパターン。この時は10の位とそれに1を足したものをかけて 7×8=56 さらに1の位同士をかけて 4×6=24 これをそのまま並べて 5624となる。 これについてのメカニズムは それぞれの数字を10a+b、10a+(10−b)とおいてかけ算すると証明できるので、中学生以上の方は頭の体操として試してみてください(うちのページの読者に小学生以下がいるとは思えないが)。

 次に登場するのは 16×12 15×13 のように10台の数字同士のかけ算にのみ利用できる方法。この場合はまず16に12の1の位の2を足して 16+2=18 これに10をかけて180 ここに1の位同士をかけたもの 6×2=12 を加えると 180+12=192が答え。 なおこれも二つの数を 10+a,10+bとおいて式を解くと証明できるので、中学生以上は挑戦されたし。

 さらには今話題のインド式計算術。実はこれは学校で教えられるものではなく、口伝えで教えられてきたものだとか(インドの国家機密だそうな(笑))。

 ここで登場するのは 76×36 42×62 のように1の位が同じで、10の位同士を足すと10になるパターン(最初の逆である)。これについては10位同士をかけたものに1の位の数字を足して 7×3+6=27 これに100をかけて2700 これに1の位同士をかけたもの 6×6=36 を加えて 2736が答え。 これも2つの数を 10a+b,10×(10−a)+bとおくと証明できます。

 最後に登場するのは三角マス目計算法というものだが、これはただ単に筆算の書き方を変えているだけだからあまり意味は感じない。

 以上、頭の体操でした。確かにツボにはまった時は計算が楽になりますが、適用できる事例が狭いので、ケース・バイ・ケースでパターンを思い出す方が面倒です(私のワーキングメモリーも相当劣化してるな)。まあまだ一番実用性がありそうなのは、10台同士のかけ算のやり方ぐらいか。後はあまりに偶然性が強すぎて実用局面が想像つかん。まあ暗算をする習慣は頭の老化防止には良いでしょうが。それとこういう毛色の変わった内容は、マンネリ傾向が現れていたこの番組の空気を変えるには良いでしょう。

 暗算名人はそろばんの玉をイメージするというのは有名だが、やはり映像をイメージするのは重要らしい。ちなみに暗記名人も適当なイメージをでっち上げて記憶に結びつけると聞いています(私も学生時代は、教科書のページのイメージを頭に焼き付けるという芸当も出来たのですが・・・今はとてもとても)。やはり人間にとって映像イメージが一番頭に焼き付くんでしょう。これが「百聞は一見にしかず」と言われる理由。というわけで、今回の内容も頭にイメージを焼き付けておきましょう・・・あっ、小野アナのイメージしか焼き付いてない。

 

9/19 ためしてガッテン「うまさ超UP!シメジ驚きの調理術」

 「香りマツタケ、味シメジ」などと言われ、名前は非常に有名なシメジであるが、その割には印象が薄いキノコである。そのシメジに脚光を当てようと言うのが今回。

 まず「味シメジ」についてであるが、実は市販されているシメジはシメジを名乗ってはいるが、ブナシメジという全く別種のキノコである。味シメジのシメジはホンシメジと呼ばれる別種のキノコだったのである。しかしこのキノコは非常に珍しく、1キロ3万円もするという。番組では築地市場にまず行ったが、ここでは入手は不可。各地のキノコ産地を当たってみて、9月上旬ならあるかもと言われた八甲田山にまで飛ぶ。ここで現地のキノコ採り名人に従ってシメジ狩りに行くんだが・・・結局空振り「天は我々を見放した・・」というやつである(私ならこのセリフを絶対に入れるが、大半の視聴者にはネタが古すぎて分からないだろうな・・・)。

 結局スタジオにはホンシメジの写真しか登場しないという体たらくになるのだが、このホンシメジに含まれるうまみ成分グアニル酸はブナシメジの6倍もあるとのことで、やはり「味シメジ」なのだという。このホンシメジはマツタケと同様に生きている木にしか生えないので、人工栽培が難しいのである。

 で、この番組としては、ブナシメジを美味しくしようという方向に向かう。そのレベルを確認するべく、ホンシメジを食べ慣れている岩手県山形町のみなさんに食べてもらおうということ。すると「ブナシメジはあまり好きではない」と言っていた現地の人から「これだったらおいしい」との評を得る。

 さて結論が先に出たところで、その方法の紹介になるわけである。ここで番組では「決戦シメジ城」と銘打って、シメジならぬ姫路城でブナシメジとシイタケとエリンギとエノキがお吸い物勝負となる。ここでシメジに施した細工は、60〜70度の温度で煮るという方法。これは以前にマイタケの時に登場した方法だが、核酸を分解してうまみにする酵素は働くが、そのうまみを壊す酵素は失活するという温度である。で、勝負の結果、見事シメジの大勝利・・・・とならないのである。シメジはエリンギとシイタケには勝利したものの、エノキに惨敗してしまう。なんじゃこりゃ?

 なお姫路城は私の行動範囲内なので、もし小野アナが来ていたら飛んでいったところですが、残念ながら彼女はそんな暇はないようです(笑)。

 さてシメジが勝てなかった理由。それはそもそもシメジの中にうまみの元になる核酸自体が少なかったからだという。マイタケの場合はこの方法でうまみが12倍にもなったが、シメジでは3倍程度にしかなっていなかったとのこと。では核酸を増やす細工が必要だということになるが、ここで登場するのが「北風と太陽」とのこと。

 太陽といえばそれで想像がつくが、これは干すという方法。実は先ほどの岩手県山形町の郷土料理に干しホンシメジを使用した「まめぶ」という料理があるそうな。実際、ブナシメジも干すことでうまみが全然変わるという。この原理だが、細胞の核の中に入っていた核酸が、細胞が乾燥した時に核の壁が壊されることで、中から出てくるのだとのこと。

 これでめでたしめでたしと思ったところだが、実はこの番組の本命の方法は別にある。それは「北風と太陽」の北風の方である。その方法とはズバリ「凍結させること」。普通の野菜は凍結すると細胞が壊れて解凍後にはヘナヘナになって食えたものではないが、シメジの場合は細胞が壊れて核酸は出てくるのに、菌糸は残っているので食感は保たれるのだとか。なおこの冷凍シメジの作り方は番組の一番最後に紹介されたが、石突きを切ってばらしたシメジを24時間〜30日冷凍、これを凍ったまま使うのだとか。

 例によってこの後に料理教室があるが、それは割愛。

 スーパーで売られているシメジとホンシメジは違うという話だが、これは以前から知っていました。なおややこしいことに、「ホンシメジ」と名乗って栽培キノコが売られている例もあるので要注意。ですから「天然シメジ」と言った方が、もしかしたら誤解がないかもしれません。ホンシメジの人工栽培についても研究されていますが、未だに大規模な商品化には結びついていないようです。このキノコも本来はマツタケと同じで、昔は結構ありふれたキノコの1つだったんだろうと思いますが、里山が荒廃していく今の日本では、マツタケと同様に貴重品になってしまったというわけでしょう。

 この番組でキノコが登場するのも数回目なので、干すという所まで想像つきましたが、冷凍するは意表を突かれました。確かに細胞核を破壊するという発想から行けば、当然の帰結として行き着いても良い方法ですが、やはり「冷凍するとヘナヘナになるのでは」と思ってしまいました。キノコは菌糸があるので、野菜とは事情が違うというところまではさすがに思い至りませんでしたね。

 なお番組の流れとしては、わざわざ姫路まで行っている部分が意味不明なんだが、もしかして当初のプランでは、ここでシメジが勝利を収めてめでたしめでたしの予定だったのだろうか? しかし実際はその程度でどうにかなるほどあまいキノコではなかったようですね、ブナシメジは。私はいつも鍋に入れるブナシメジを食べるたびに「味のないキノコだな」と感じてましたが、それは正しかったようです(笑)。次からは鍋に入れる前に凍らせておくことにしましょうか。

 で、いかにもこの番組らしい料理シリーズに戻った今週ですが、次週はまた若干毛色が変わって「インド式系算術」。これは最近話題になっていますが、数社の出版社が元祖を名乗りあって争っているという話も聞きました。まあ頭の体操には良さそうですが、以前にちょっと聞いた感じでは、ややこしくてまともに暗算した方が楽なようにしか思えなかったのですが・・・。

 

9/12 ためしてガッテン「発見!おいしい美術館味わい術」

 今回のテーマは美術館。とにかく敷居が高い(と一般には思われているらしい・・・私は全くそうは感じないのだが)美術館をもっと気軽に楽しめる方法を紹介しようと言うことらしい。これは「もっと気軽に地方の美術館に出かけて欲しい」という活動をしている私にはジャストミートな企画である。

 美術館に対する壁としてあるのは「疲れてしまう」「面白くない」ということだという。この壁を崩そうというのが今回のテーマ。

 まず最初に登場するのは神奈川県の成川美術館を舞台に(いずれは行きたいんだな、この美術館)、8人の男女がどのように美術館を回っているかをチェックする。するとパターンとして 1.ゆっくり目の一定のペースで回る(所要時間35分) 2.一点一点立ち止まってじっくり見る(所要時間60分) 3.早足でざっと回る(所要時間7分) の3パターンがあった。こうしてみると2のじっくり型が一番美術館を楽しんでいるように見えるのだが、それが実は・・・という仕掛け。

 ここで行われる実験は8人の男女に歩いてもらって足の疲れを調べるというもの。最初は同じペースで歩き続けてもらう。すると30分後に「疲れた」と自己申請したのは1人。次に十分に休憩してもらってから、今度は1歩進んではしばらく立ち止まり、また1歩進むというのを繰り返す。すると今度は30分経過までに3人が疲れを自己申告。ふくらはぎなどがきつくなってきたというのである。実際にサーモグラフィーで足を観察すると、立ち止まりながら進むことをした後は、足の温度が下がって血流が悪くなっていた。実際に先ほどのじっくり型の人は「腰から下にかなりきている」と言っていたとのこと。立ち止まると足の筋肉が動かないので、足の血流が滞って足が疲れるのだという。

 さらにもう一つの実験。今度は200枚の絵を用意して、自分のペースで1時間見てもらう。するとペースの速い人と遅い人がいる。そして次に8枚の絵を見てもらって、これらの絵が先ほど見た中にあるかどうかを当ててもらうというもの。すると正解数は絵を見るペースに関係なくほとんど同じ(遅い人が5枚正解、早い人は4枚正解)、しかも両者とも30分以降に見た絵では極端に正解率が下がっているという結果に。これが何を意味するかと言えば、人間の集中力が続くのは30分ぐらいが限界ということ。つまりじっくり見ても後半ぐらいになると、集中力がなくなって頭に入らないということ。

 だからここから来る結論は、「入ったからにはしっかり全部見ないと(勿体ない)」というような考えを棄てて、見たいものだけ見るというやり方に変えればよいということ。

 そしてここで明かされるのが、最初のパターンで7分でざっと見て回ったという人物が、実は美術雑誌の編集長だということ。一年中全国の美術館を回っているという彼女の見方は、まずざっと最初に全体を見渡して自分のフィーリングに合う作品を見定めておいて、次に気に入った絵をじっくりと好きなだけ見るというやり方。またこの際に会場内の椅子なども活用する。さらにはミュージアムショップにも必ず行く。それはその美術館のテーマなどが分かるからだという(実際、その美術館の目玉作品とか人気作品は大抵絵はがきになってます)。これが達人流なのだとか。

 なんか「達人流」なんて言われるとどうかと思うのですが、実は私は自然にこの見方をしてました。また経験的に30分ぐらいをすぎたら極端に集中力が落ちて飽きてくるのが分かっているので、大体滞在時間も30分ちょっとぐらいです(どうでも良いような現代アートの展覧会だと、滞在時間5分なんてのもありますが(笑))。

 次は「面白くない」というのについての対応術。ここで番組に登場するのは、美術館なんてほとんどいかないとか、どうしても絵なんて面白いと思えないなどという8人。さて彼らに埼玉県立近代美術館(今年中に訪問するつもりである)で絵を鑑賞してもらいます。ここにはモネにルノワール、藤田嗣治、佐伯祐三にパスキンなど私ならヨダレが出そうな絵ばかりなんですが、全員関心は今ひとつ。特にある人物に至っては、ルノワールの絵画を「相当目の悪い人が描いたような感じ」(ルノワールの場合、悪いのは目でなくて手です。晩年にリウマチを患ってますから。)、モネについても「名前は知ってるけど絵はひどいな」(モネの絵が発表された当時の世間の反響が、まさに「ひどい絵」というものでした)という始末。しかしこれらの連中に、ある一言を見せると、急に絵を見る目つきが変わり、本人達も「なんか違うように見える」と言い出す。

 さてこの魔法のワードは何かであるが、これは「買うつもり」というもの。つまり自分で1枚買うつもりで見てみてくださいというのである。脳を調べると、ただ絵を漫然と眺めているだけだとほとんど脳が働いていなかったのに、これだけで前頭前野が急に活発に働き始めるのだという。実はこれはその絵を「好きか嫌いか」で見るという見方である。ここで大原美術館の学芸課長の柳沢秀行氏がゲストとして登場するのだが、彼によると「作品の意味や背景を理解しないといけないと考えるのが間違い」とのこと。どの作品が好きとか、そういう楽しみ方をすればよいという(そして「何故好きなのか」「何故嫌いなのか」を考えてもらうとさらに良い)。

 これはまさにその通り。よく絵画とかクラシック音楽とかは、歴史的背景や意味をお勉強してからでないと駄目だというような思いこみのある人が多いのだが(学校でそういう教育の仕方をするのが原因だと私は思っている)、所詮芸術なんてお遊びなんですから、好き嫌いや面白い楽しいだけで接すれば良いんです。よく美術鑑賞やクラシック鑑賞と言えば「高尚な趣味」というように思われますが、私なんてそんな気はさらさら無い。全部「おっ、これは好きだな」「うーん、これはイマイチ」というレベルで接してますので。だから私の展覧会の感想なんて、一番端的に表現してしまうと「ウォー!」と「ケッ!」です(笑)。実はそうやっていろいろ触れているうちに、だんだんと自然に関心が高まり、そうなると背景とか意味なんて類の知識類は自然と蓄積していく。すると今まで漠然としてものが徐々に「つながってくる」ので、さらに興味が湧いてくるという形になるんですね。私の場合なんて、美術館を回り始めるまでは退屈な絵にしか見えなかった天使が飛んでいる類の絵も、最近は純粋に面白いと感じるようになってきたし、いわゆる守備範囲がドンドンと広がってます。

 なお柳沢氏は美術館の中では沈黙しておかないといけないわけでなく、他の観客に迷惑をかけなければ良いということを強調してます。これもまさにその通りで、私なんかも結構「うーん、これは良いな」とか「おーっと、これはやられた」とか「ハッハッハ、この手があったか」とかブツブツ言っていることがあります(横から見たら怪しい人かもしれませんが)。美術館において重要なルールは「作品を傷めない」「回りに迷惑をかけない」だけです。

 最後に柳沢氏お勧めの美術館の楽しみ方は、まず全体を見る、そして見たいものだけを見る、そしてミュージアムショップなどに行って美術館自体を楽しむということ。そうなんですよね・・・実は私も美術館自体を建物、立地を含めて楽しんでます。だから自称美術評論家で、美術評論家でないんです(美術評論家を名乗るほど美術関係の知識なんてありませんから)。なお番組では美術館を出る時の言葉としては「ごちそうさま」ではと言っているが、これはまさに私の心境にピッタリだな。出口のところで一礼して出て行く時の心境って、飲食店で美味しい料理食べて出て行くとの心境と全く一緒だから。

 と言うわけで、私は以前から自然に今回紹介されていたような楽しみ方をしてました。私個人としてはこれはいかにも素人的な美術館の楽しみ方だと思っていたので、「達人」と言われてもな・・・。まあ皆さんも一度だまされたと思って美術館に出かけてみてください。結構得るものがあるものですよ。現在開催されている展覧会のスケジュールなどは、このページの姉妹ページの「私的美術館紀行」に紹介してますので・・・と私の新しいページの紹介をしておく(笑)。

 なおそれで美術に興味が湧いてきたら、知識をつけるのにお勧めの番組ですが、やはりテレビ東京の「美の巨人たち」でしょう。NHKの「迷宮美術館」も悪くはないですが、あれはどちらかと言えば無駄知識も多いので(笑)。なお初心者の場合、NHK教育の「新日曜美術館」はハードルが高すぎるだろうと思います。あの番組は私でも眠たくなることが多いので(笑)。あの番組が「面白い」と感じるようになると、正真正銘の達人です。

 大分前に「モーツァルト」という異色のテーマがありましたが、それに続いての異色テーマ第2弾というところです。私としてはたまにはこういった毛色の変わったものを扱ってもらいたいと思っているところ。なお今回の番組を見ていると、なんとなく志の輔氏も小野アナも、美術には今ひとつ関心がなさそうな印象を受けましたが(笑)。

 番組中に成川美術館、埼玉県立近代美術館、秋野不矩美術館、静岡県立美術館、直島の地中美術館などが登場したが、実はこれはいずれも私が行きたいと思いつつも行ったことのない美術館ばかり。埼玉県立近代美術館については、今年の年末頃に計画している関東遠征で、他の美術館についても1年以内には訪問したと思っている(特に箱根周辺の中小美術館攻略は来年度の最大課題と考えている)・・・ってこういう話はどちらかと言えば姉妹ページの方のネタだな。すみません、話題がズレっぱなしで。最近はすっかりこっちにはまってますので。

 

9/5 ためしてガッテン「血圧計では測れない!? 低血圧の新常識」

 今までこの番組で高血圧は扱ってきたが、低血圧を扱ったことはない。しかし低血圧も問題はあると言うことで今回登場のようだ。それにしても、確かに世間では「低血圧の方が長生きする」という認識が一般的なので、低血圧が問題視されることは少ない。

 最初に登場するのは低血圧の定義について。高血圧については、上が140、下が90のどちらかを超えていたら該当するが、低血圧の場合はどうかというのが、まずはクイズ形式で登場する。答えは「そのような定義はない」というもの(便宜的に100以下を低血圧という場合もあるが)。実は低血圧とはこのような形式で定義されるようなものではないらしい。これが今回の内容の最大のポイントになる。

 まずは朝が弱いなど、自分が低血圧だと感じている人を集めて、どうすれば血圧が上がるかの実験。全員血圧が100前後という確かにやや低めの人たちばかりである。これらの人に応援団が登場して気合いを入れたり(笑)、激辛ラーメンを食べたり、果てはイケメンが登場して耳元でささやいたりなどのあの手この手を繰り出す。するとなぜかイケメンのささやきで血圧が上がってしまった男性がいたり(笑)などもしたが、結果はほとんどの人が全く影響なし。やっぱり低血圧の人は血圧が上がりにくいのである・・・・と考えたら、実はこれが違う。この後にこれらの被験者が病院で精密に血圧を測定した結果は「全員正常で低血圧の人はいない」というもの。

 これは低血圧の定義が実際は一般に思われているものとは違うというもの。病院で行った検査は、まずベッドに横になってもらい。そこからこのベッドを起こした時、下がった血圧がどの程度で戻るかを見るもの。ここで血圧が戻らない人が低血圧なのだという。このような低血圧は「起立性低血圧」と言う。人間が立ち上がって血が下に下がった時、自律神経が足の血管などを収縮させることで血圧を上げるのだが、ストレスが続いたりするとこの自律神経が失調して、この血圧を上げる効果がうまく機能しなくなるのだとか。番組ではこれをマウスを使った実験で紹介しているが、このような起立性低血圧を発症している患者の場合、立ち上がった途端に立ちくらみを起こしたりする。なおこれは加齢によっても発症することがあるとのこと。

 なおこの下りでゲストの江川氏が、低血圧の定義についての「低下してもどらない血圧」というのを正解して、志の輔氏が「ハワイ旅行じゃないんですか」とアドリブを入れる下りがあるんだが、ここで小野アナは爆笑しながらも少々戸惑った表情になってるんだが、多分この辺りは彼女が「意外とアドリブには弱い」というところがありそうである。番組中に何かトラブルが起こった時でも、彼女は見た目は何事もなかったかのように段取り通りに淡々と番組を進めますが、当意即妙のアドリブ対応をするというタイプではありませんので。

 次に登場するのは高血圧なのに低血圧になると言う例。実はこれが一番やばいという。家庭における突然死には入浴中のものが多いが、脳梗塞や心筋梗塞になる例があるのだとか。入浴などをするとその瞬間には血圧が上がるのだが、その後に今度は逆に血圧が低下するのだという。その時に血流が悪くなり、赤血球同士がくっついて固まりになったりするのだとか。それがすぐに回復しなかったら、危険なことになったりするらしい。血管には血圧のセンサーがあって血管の収縮などを制御しているのだが、高血圧で動脈硬化などがあるとそのセンサーの働きが悪くなるので、制御が悪くなるのだとか。だから高血圧の人は血圧の上下が激しくてやばいらしい。だから脱衣場を暖めておくとか、熱すぎる湯を避けるなんてことが重要だとか。

 なお小野アナによると、これは風呂に入った時の「うっ、うぉー」って反応だとか。最初の「うっ」では血圧が上がっているが、次の「うぉー」の時には血圧が下がっていっているらしい。そういや、風呂に入った時は自然にそういう反応はするな。私も温泉に行くたび「おっ、おぉー」という声が出たりする(笑)。それにしても小野アナの唸りがあまりに堂に入っていたのだが、あなたもしかして本当にこの声出してるのと違う?(笑)。

 最後は日常生活において血圧が下がることがある局面について。まずは食事の後。食事の後には腸の血管を広げるホルモンが分泌れるのだが、これが末梢の血管も広げてしまったりするのだという。ちなみにこの説明の前に、山瀬まみ氏が「お寿司屋さんで食べ過ぎた時に、脳貧血みたいなのになる」と言った時に小野アナは「飲み過ぎたんじゃないですか」なんて誤魔化しておりました。ちなみに飲み過ぎによる脳貧血なら、小野アナも危なそう(笑)。次に登場するのは家事などの立ち仕事の時。

 で、番組ではこの対策を出す。立ち仕事で低血圧になる場合は、下半身を締め付けることで血液が溜まるのを防ぐストッキング。食事の低血圧は食事の前後にコーヒーなどのカフェインを摂る方法(緑茶でも良いです)。ただカフェインの作用には個人差があるので摂りすぎに注意との注釈付(当然です)。

 以上低血圧について。結局は上がりすぎも下がりすぎもやばいと言うことですが、どちらかと言えば上がるべき時にキチンと上がらないのがやばいというのが事実か。

 で、次回は「美術館の楽しみ方」とか。この番組の最近の流れからいくと結構唐突なテーマ。どういう内容になるかは大いに興味あり。私のメルマガの読者ならご存じでしょうが、私は最近はこっちの方に力を入れているので。

 

8/29 ためしてガッテン「脳もビックリ!集中力アップ大作戦」

 集中力がなくって・・・と困っている人もいると思うが(私がそうだ)、そのような集中力をどうやったら身につけられるかというテーマらしい。当然のことながらこの番組であるから「石の上で3年間修行し、心から雑念を追い出して・・」とはならない(笑)。

 さて最初は「集中力」に関連した手品から。6枚のトランプの絵札が登場するので、その中の1枚を集中して覚えてくださいとのこと。で、次に5枚になったら先ほど覚えた1枚がなくなっています・・・という奴である。勘の良い人ならトリックにすぐに気づくが、私も集中力がないせいですぐに分かってしまった。なんてことはない、最初の6枚と後の5枚は全部違うカードなのである。

 この初歩的な手品が何を言いたいかといえば、集中するということは他を切り捨てるという意味であると言うことである。で、実際に実験があるのだが、登場するのは暗算チャンピオン。この彼は画面に瞬間的に出る数字を一瞬で計算してしまうと言うような達人である。さて彼が被験者となっての実験だが、それは頭にセンサーをつけて計算の問題をする・・・ってだけなら何の変哲もないが、その途中でサンバチームが入場してきて、彼のすぐ先で大騒ぎするという仕掛けである。並の人間ならとても計算なんて出来る環境ではないが(目と鼻の先でビキニのネエちゃんが腰振ってるんだから)、さすがに達人は全問正解でタイムにも遅れは全くなしという結果。彼によると「最初はビックリしたが、すぐに慣れて計算に集中できた」とか。なおこの時の脳波に面白い特徴が出ているとのことだが、これは後に。

 さて彼は達人だが、一般人において集中とはどういう状態か。この実験は、この番組にもよく出演するナポレオンズが協力して行われる。NHK内にセットした喫茶スペースに被験者を置き、隣の席で打ち合わせを装ってナポレオンズがマジックを始めるという仕掛け。最初は注意を払わない被験者も、彼らが連発するマジックに知らない間に引き込まれ、そうなると周囲の状況なんて全く目に入らないという仕掛け。被験者がマジックに気をとられてしまうと、ウエイトレスが植木に猿のぬいぐるみを引っかけようが、横を小野アナのお面をつけたウエイトレスが通ろうが(この番組ってこれが好きだな)全く気が付かない。結局最初の被験者は、ウエイトレスがあからさまに作り物と分かるコーヒーをテーブルに持ってくるまで、何も気づかなかった。

 結局、集中してしまうと、他のことが全く目に入らなくなる。最初の計算達人はそれを意図的に行っていたのだが、後の実験では一般人も普通にそういう状態になってしまったということである。ではこの集中を邪魔するおじゃま虫は何か(この番組らしく、このおじゃま虫が本当に登場するのだが、なんとなくいしいひさいち調なんだよな・・・)。

 番組で行った実験は、4人にラジオを聞きながらへらに乗ったピンポン球を動かすという作業を行ってもらう。作業に集中し始めた4人には、ラジオの音はもう聞こえなくなったと言っている。しかしそこである妨害を仕掛けると、仕掛けられた当人はてきめんに集中が乱れてピンポン球がポロポロ転がるという羽目に。さてその仕掛けであるが、最初の人はラジオの中で、突然にその人物の名前を呼んで、彼に関する話題を始めたという仕掛け。二人目は娘さんがラジオにいきなり登場する。つまり聞こえていなかったはずのラジオに、自分の名前や娘など非常になじみのあるものが登場した途端に、そっちに意識がとられてしまったのである。

 さてここで計算の達人の脳は測定の結果だが、ある時は脳の広い部分がかなり活発に働いているのに対し、もう一方の場合は脳のほとんどがあまり動いていない。普通に考えると、前者が集中している時で、後者が気が散っている時と考えそうだが、実は全く逆なのだという。集中すると言うことは、つまりは必要のない脳の機能を停止することなのだというわけである。

 そしていよいよ我々凡人が集中するための方法だが、これはゴム工場の新米検査員が被験者となっての実験である。新米の彼女たちはどうしても音などで気が散って、目標個数をこなせないということである。そこで彼女たちにある音を聞かせたところ、集中力が大幅アップという結果に。その音であるが、やはり自然の音だとのこと。ここで音楽などを使用するとどうしても逆にそっちに気をとられるので、意識しないような騒音の方が良いのだという。実際にこの原理を利用しているオフィスなどもある。そこではいわゆるホワイトノイズ(ラジオなどで無音波状態の時のザーッという音である)を使用して、同じフロアで行われている会議の騒音などを消して気が散ることを防いでいるとか。

 さらにもう一つ登場する方法が、小刻みな目標(1時間で800個を検査するではなく、10分で130個を検査するというもの)とやる気を高める言葉(目標クリアしたら旅行に連れて行ってもらうぞとか)を自筆で書いて、集中力が落ち始めた時にそれをちらちら見るのだとか。なお自筆でというのは、その方がワープロなどの時よりも反応が強くなるのだとか。つまり自分で目標を明確化して、意志を強めるのだとか。よく受験生なんかに出てくる「目指せ○○大合格」とか「○○大に合格したら彼女を作るぞ」なんて張り紙は、一応は意味があったということか・・・・本当か?

 以上、集中力について。音で気が散りやすい人は、早速ホワイトノイズを流してみましょう。そういえば私の部屋って、PCのファンやモーター音などの騒音だらけなんですが・・・。ただPCに向かってこうやって執筆するスタイルって、集中力って点では最悪ですね。番組をチェックしてたら、小野アナが出てくるたびに「今日の彼女はかわいいな・・」って気が散ってしまって番組の内容が頭に入ってなかったり、書き始めても「そういえばあの件は・・」なんていきなりインターネット検索始めたりして、集中しないこと甚だしい。そうか、私が集中力がないんじゃなくて、作業内容に問題があったんだ・・・ということにしておこう(笑)。

 なんてことない内容とも言えるのだが、それをいちいち実験で見せられると、笑いながらも納得させられてしまう。こういうノリって、本来のこの番組の原点だったような気がする。科学系番組って実は実用一点張りではなく、おふざけが適度に入っているぐらいのバランスの方が、やっぱり見ていても面白いんだよな。

 なお志の輔氏の集中ワードは「もうすぐビール」とのことですが(笑)。彼の場合は収録中はたばこを吸えないというのもかなりきついようです。常に番組の構成を考えながら喋りっぱなしなんだから、あの仕事ってしんどいですよ。まあプロの技ですな。時々、明らかにヘロヘロな時もありますが(笑)。

 

8/22 ためしてガッテン「ビタミン!健康神話の大誤解」

 ビタミンと言えば体に良いというイメージがあり、サプリなどで積極的に摂取している者も多い。しかし最近の研究では、ある種のビタミンをサプリで摂取している者の方が死亡率が上がるなどという結果も報告されているとのこと。結局、ビタミンの効果については科学的にハッキリしていないものも多いという(だからインチキが横行する余地が広いのだが)。そこで今回はビタミンとは何かを解説するとか。

 まず最初は、コラーゲンを合成して肌をプリプリにすると言われているビタミンCの効果について検証。番組では10人の女性にビタミンCのサプリを摂ってもらう(1日当たり普通の食事の15倍だそうな)。そして一週間後に肌の中のコラーゲンがどうなったかを調べるという実験である。しかし実はここで5人のサプリにはビタミンCが入っているが、後の5人にはビタミンCは入っていない(当然ながら被験者はそのことを知らない)。つまりいわゆる比較実験を行っているのである。

 さて1週間後だが、被験者のほとんどが「肌の調子が良くなった」と答え、ビタミンCを飲んだか飲んでないかに無関係の結果が出ている。しかもコラーゲンの測定結果の平均値もほとんど変化がない。では1週間では短いのかとさらに3週間実験を延長したのだが、それでもほとんど変化していないという結果。

 ではビタミンCの効果は嘘なのかということだが、人間の肌でコラーゲンを作る細胞と同じ線維芽細胞にアミノ酸とビタミンCを加えると、アミノ酸だけを加えた場合の17倍のコラーゲンが生成するのだという。これはどういうことかと言えば、コラーゲンの原料になるのはアミノ酸、コラーゲンを合成するのは酵素で、ビタミンは酵素の働きを助ける補因子と呼ばれるものであるとのこと。ちなみに番組では、アミノ酸を組み立ててコラーゲンを作る作業員=酵素が使う工具(スパナ)にたとえている。

 で、最初の実験の結果になるのだが、ビタミンCは通常の食事からも十分に摂取できる。そこにさらにスパナだけ大量に届いたところで、コラーゲンは増えたりはしないということなのである。早い話がビタミンはむやみに摂ったら効果が上がるというものではない。

 では逆にビタミンCが極端に不足したらどうなるかであるが、マウスの実験によると老衰が急激に進んだとのこと。マウスが摂取するビタミンCの量を必要量の1/40にしたところ、老化が4倍の速度で進んだとのこと。体内においてはコラーゲン合成だけでなく、アミノ酸代謝、ホルモン合成などのあらゆる酵素がビタミンCを利用している。そのビタミンCの供給が途絶えることで、これらの働きが停止し、それが老化につながってしまうというわけである。

 ただここでポイントは、ビタミンCが極端に不足すると老化が進行するが、だからといってビタミンCを大量に摂ったところで老化が止まるというわけではないということである。また通常、老化がこれだけ深刻に進むぐらいビタミンC不足になるのは、絶食でもしない限りあり得ず、普通に食事していたらまずは起こらない状態でもあるわけである。

 さてここで気になる、ある種のビタミンを摂りすぎると死亡率が上がるという話についての紹介になる。専門家によると「一部の抗酸化ビタミンについては、摂りすぎるとかえって活性酸素を発生したり、活性酸素からの防衛システムに悪影響を与えるという研究結果がある」とのこと。気になるのこの「一部の抗酸化ビタミン」という点である。

 そこで番組ではまたも実験。日頃は外食やコンビニが多く、一日一食だったり野菜は摂らないという悲惨な食生活を送っている大学生が被験者になる。この彼が栄養士の指導の元で、ビタミン豊富な健全な食生活を一週間自炊し、血液中のビタミン濃度がどうなるかを調査するというもの。一週間後にはすべてのビタミンが基準範囲内で、B1、B2については基準よりも高くなっていたという見事な結果。で、実はここからが実験の本番だという。ここで彼に元の食生活に戻ってもらい、一週間後にビタミンがどうなるかというのを実験するのだとか。

 さて実験の結果なんだが、ビタミンAとEについては減らず、B1,B2,Cについては減少したというもの。この両者のビタミンの性質の違いがポイントなんだとか。実はAとEは油に溶けるビタミンで、B1,B2,Cは水溶性のビタミンである。水溶性のビタミンは過剰になると尿に排出されるが、油に溶けるビタミンは脂肪細胞などに蓄積されるので、供給が減っても備蓄から供給されるので濃度が低下しにくいのだという。早い話が、水溶性のビタミンはある程度コンスタントに摂る必要があるが、油溶性のビタミンは摂りすぎると過剰になるということである。そして先の実験でいっていた「一部のビタミン」とはビタミンAとEのことであるらしい。

 結論としては、キチンとした食生活が出来ればサプリなんて必要がないわけで、サプリを使用した方がよいのは、高齢で食事がとれなかったり吸収に問題があったりなどの事例ということになる。さすがにNHKらしく、頭からサプリを否定はしない穏便なまとめなのだが、実は「普通の人にはサプリなんていらない」と言っているのに等しいのであるが、果たして視聴者はそのメッセージを正しく受け取っただろうか・・・・。

 最後はいかにもこの番組らしく、ビタミンたっぷりの中華料理の紹介。例によって詳細は割愛しますが、ここには実は「ビタミン摂るならサプリでなく食事で摂ろう」というメッセージが秘められている。

 ビタミンは大量に摂れば効果があるというものではなく、むしろ害が出る場合があるなんてのは実は常識なんだが、インチキサプリの宣伝などで誤った情報を刷り込まれている者が多いので、こういう紹介は重要。結局、美容・健康なんてバランスの良い食生活が基本、美容のためにダイエットなどで極端に栄養バランスを崩して、サプリで栄養を補おうなんて姿勢は、実は矛盾だらけなんである(美容に一番悪いやり方ですから)。大体考えてみてください。人類はサプリなんかなくても、何万年も健康に生きてきたんですから。最近のサプリブームは、不老長寿の仙薬を求め続けた結果、かえって寿命を縮めてしまった秦の始皇帝の愚行のように私には見えます。

 今回は実験のやり方を少し変えていたが、これはより厳密性を増すやり方。多分サプリを向こうに回すことになるので、つまらないところでケチをつけられたくなかったんだろう。なおこの実験でもう一つ注目しておく必要があるのが、「自己申告なんていかに当てにならないか」である。これをよく心得ていると、インチキサプリの宣伝や、インチキ業者と提携したインチキ番組にだまされにくくなります。

 

8/1 ためしてガッテン「ネバネバが鍵!オクラ新食感調理術」

 いきなりオクラホマミキサーから始まる今回のテーマは「オクラ」(コテコテやな)。と言っても、ただ粘りがあるだけの地味な食材というイメージしか。

 まずいきなり小野アナの「オクラはみんな生きている」の歌から始まったコーナー(なんか最近の小野アナはよく歌うな・・・あまり上手ではないが(笑))、恒例の産地訪問。高知県の香美市はオクラの産地だそうな。ここでは82歳の高齢者が元気にオクラの収穫を行っている。オクラを食べて元気いっぱいなそうな。と言うわけで、まずはオクラの健康効果を調査。50〜70代のフォークダンス愛好会の8人を2組に分けて、カロリーを揃えたオクラご飯とキュウリご飯を食べてもらい、フォークダンスを45分踊ってから採血、さらに45分で採血という実験。するとオクラを食べたメンバーは90分踊ってもピンピンしている。そこで血液の結果を見ると、疲労を表す乳酸の値が見事に減少・・・・していない。では血糖値を見てみたが、やはりキュウリと差はなし。と言うわけで「オクラによる疲労回復などの健康効果は確認されませんでした」という結論。

 大笑いである。番組冒頭でいきなりオクラの健康効果が云々などと煽っていたので、「あるある?」と嫌な予感がしたんだが、見事にそれを吹っ切ってくれた。産地訪問から始まって「産地はこの食材を食べているから病気知らず」と来て、次にインチキ実験で健康効果に若返り効果にダイエット効果が確認されましたとくるのが「あるある」や「スパスパ」の黄金パターンだったのだが、まるでそのパロディ。相変わらずやってくれるわNHK。

 で、この番組の本題である「オクラの美味しい食べ方」に入るという仕掛け。さすがに料理番組である・・・・。

 まず番組では海外でオクラがどのように食べられているかを調査。そのために取材班は海外へ・・・行かないのがこの番組の制作費の限界(笑)。なぜか板橋区の商店街で、アメリカのオクラのガンボスープ、インドのオクラカレー、ナイジェリアのオクラと鶏のシチューの試食会。「美味しい」とかなり好評だったのだが、ネバネバ感がないとのこと。結局、海外での食べ方はオクラのネバネバを抑えて、トロトロにするのが主流だそうな。そのネバネバを抑えるのは塩と酸。どうも海外ではわざと粘らせていないとのこと。

 しかし「日本人なら粘りでしょう」と言う人のために、番組は本命の「超ネバネバ」の料理法を紹介となる。まずはその前に、他のネバネバ食品との比較になる。その実験というのがいかにもこの番組らしく爆笑ものなのだが、オクラ以外に山芋、メカブ、納豆、ナメコなどのネバネバ食品を持ったマッチョ男5人が登場して、5分間で力の限りこれらを粘らせる。そしてそのネバネバ度合いの測定法は、プラレールの上にネバネバを置いて、列車が最もゆっくり走ったものが勝ちというもの。勝負の結果、一番は納豆(列車が動かなくなってしまった)、二番が山芋、次がオクラ、メカブ、ナメコという順番(BGMがF1グランプリになっていたのがこれまた)。ちなみに食品の粘度測定器で測定した結果もこの通りだった・・・・って、オイ!それやったら、最初からそれで測ってたらええやんか!・・・・まあこの番組が大好きなおふざけ演出と言うことでした。

 で、本命はここからで、予選通過の納豆、山芋、オクラでの勝負となるが、このままではオクラに勝ち目はないのである細工をする。すると山芋はコチコチに、納豆はパサパサになって、変わらずネバネバのオクラの圧勝となるという仕掛け。で、この細工なんだが加熱したのだとか。納豆や山芋の粘り成分はタンパク質なので加熱すると変成して硬化してしまうのだが、オクラの粘り成分は水溶性繊維(多糖類)であり、細胞の中に入っているので加熱に強いのだとか。だからオクラは加熱して食べるわけである。

 では当然ながら加熱の条件探索にはいる。例によっての街頭での食べ比べ実験によると、茹で時間2分のものが最も好評。ネバネバ感が上昇するのは2分の少し手前ぐらいからで、2分をすぎると固さが落ちすぎてシャキシャキ感がなくなるということで、このぐらいの時間がベストらしい。

 なおここで登場するのが、オクラならぬ「大クラ」。やけにでかく成長したオクラである。実はこのような成長したオクラは出荷されない。その理由はこれを切ってみたら分かるのだが、小野アナがかなりの力を込めてバリバリと切ったが(かなり固いようだ)、内部に全く粘りけがないとのこと。オクラの粘りけは未熟な種を守るためのものだったとか。

 ここでいよいよこの番組の本命調理法が登場。それはオクラに水分を加えてヌルヌルにするのだとか。登場するのは「オクラの氷茶漬け」。オクラとご飯とだし汁としば漬けとみょうがを混ぜたものだとか。これが非常にのどごしが良くて夏バテ対策に良いとのこと(志の輔氏は番組中に二杯も食べている)。で、この後はオクラを利用した料理教室になるがこれは割愛。

 なお番組最後に新鮮なオクラの見分け方と保存法が紹介されていた。ヘタの切り口が黒くなっているものは古いとのこと。また冷気に弱いので新聞紙にくるんだり密閉容器に入れて、直接冷気が当たらないようにして冷蔵庫で保管とか。

 以上、地味な食材オクラについて。これで明日はオクラが馬鹿売れしそうですが、私はどうもオクラは好きではないんですよね・・・・。そもそも青物系はあまり得意でないので。

 いかにもこの番組らしい内容だった今回。健康効果云々はさっさとかなぐり捨てて、調理法の方に行ってしまったのはこの番組の姿勢表明みたいで痛快でもあった。そもそも最近は、この食材は○○の健康効果があってなどと言い過ぎである。基本的に「うまいから食べる」もしくは「なるべく美味しく食べる」これで十分だというのが私の考え。そもそも本当に体が悪くなったら、食材や健康食品やサプリメントではなく、薬を使わないとどうにもならないし。

 

 

7/25 ためしてガッテン「家庭でプロ級!うなぎ極ウマ調理術」

 土用の丑の頃になってきましたが、そう言うわけで今回のテーマはウナギ。ただ、つい先日「目がテン」が全く同じテーマをやっていただけに、ネタがかぶらないかが心配である。

 さてOPから関東対関西対決色が出ている。東京では一流と言われるウナギの蒲焼きも、大阪に来ると「何じゃ、こりゃ?」という扱いで、一口するなり「こりゃあかんわ」である。これは関東と関西のウナギに対する考え方の違いがある。

 とりあえずは関東のウナギから始まる。「うなぎ美味し!かの店」というコテコテの替え歌(あまりにありきたり)を小野アナがあまり上手ではない歌(失礼)で紹介するのは、東京の老舗ウナギ屋。ここで老舗の技が紹介されるのだが、関西と違うのは途中で蒸しが一時間も入るということ(細かいことを言うと、関東は背を割いて、関西は腹を割くというのもあるが)。その結果としてふんわりと柔らかいウナギに焼き上げる。これが関東流。このかば焼きは豆腐並みの柔らかさで、パックのかば焼きはこの4倍の固さであるとのこと。

 ではなぜこんな調理法をするかだが、これはウナギの生態と関係するのだという。と言うわけで、ウナギの産地の岡山に飛んだ小野アナの怪しいウナギ踊り(かわいいと言うか、馬鹿らしいと言うか・・・目眩がした)から始まる。ここで小野アナがいきなりウナギをつかんでいるのだが、漁師に言わせるとウナギは「空を飛ぶ」のだそうな。実はウナギは瞬発力が高く、岩場を登って川を遡上したりするのである。なお小野アナはウナギの漁にも同行しているが、漁が行われるのは海。ウナギは海と川の両方で生きられる魚で、しかも最近の研究で2000キロも産卵のために海の中を移動することが分かった次第。ウナギは筋力とスタミナを持ち合わせている魚なわけである。

 で、この筋力かとスタミナからウナギの身の特徴は、脂肪とコラーゲンが多いこと。普通の魚はたとえばいかに脂の多いマグロでも、ウナギのように長時間焼いた上に蒸したりしたらパサパサになってしまうのだが、ウナギはコラーゲンが多いので、これが熱と水でとろけることによって、うまみや脂が逃げるのを防ぐのだという。

 では関西のウナギはどうなっているのかだが、今度は大阪で取材。大阪のかば焼きは当然蒸したりしない。ひたすら何度も裏返しながら強火で焼き続けるだけである。そしてこの返しにポイントがあるのだという。

 内部からしみ出した脂は、強火によって加熱され表面が揚げられているような状態になるのだという。さらに身の方は内部の水分で蒸される。しかしそのまま放置すると上から蒸気が抜けてしまうが、その前に裏返すのだという。だから関西のうなぎの触感は表面はサクッとして内部はフワッとすることになる。なお番組ではスタジオでウナギ屋の主人に実演してもらって試食したのだが、関東出身の山瀬まみ氏は関西式ウナギを食べたことがないらしく、新食感だとかこれはうまいとか感心していた(関西人の間寛平氏は、これがウナギだというような反応だったが)。

 さてこれからがある意味での本番。市販のウナギをいかにして美味しく食べるかである。しかも調理法で関東風と関西風を分けるという。ポイントは温め方。一般的には電子レンジが多いがこれは問題外。実際に電子レンジと湯煎を比べると、電子レンジの方がかなり固くなってしまったという。これは電子レンジでは脱水してしまうため。こうなるとウナギの皮なんてゴムみたいになってしまって食えたもんじゃない。

 ここで登場するのが、例によってのガス会社の調理のプロたちである(いつの間にかこの番組の下請けスタッフになってしまっているな)。彼女たちが悪戦苦闘して開発した加熱法が紹介される。

 まず関東風だが、最初に熱湯で湯洗いしてから、酒をふりかけてホイルに包んで魚焼きグリルで3分加熱。さらにたれをつけて身の方を1分加熱という方法。これで柔らかくてふっくらしたウナギになると言う。

 次は関西風だが、これについてはやはり湯洗いしてから、フライパンで少なめの油で揚げるのだとのこと。これで表面はサクッとして、中はフワッとするとか。

 最後はこれらのウナギを使っての料理教室。これは割愛。

 前半の関東風かば焼きと関西風かば焼きの違いについては、知っている人間にとっては常識であるのだが、意外と関東の人間は知らないのかもしれない。なお私は関西の人間ですが、関東風かば焼きも嫌いではありません。と言うのは関西風かば焼きは焼きの腕の差が出やすく。確かに一流の職人によるかば焼きは絶品なんですが、焼きが下手だとしつこくてえぐい味になりがちだからです。関東のやたらに柔らかいかば焼きも、あれはあれで一つの境地でしょう。ただ普段関西風を当然と思っている者の場合、あれは駄目駄目に感じるのも理解できる。

 なお私は先日、名古屋でひつまぶしを食べてきたところですが、名古屋のかば焼きは基本的には関西式だったようです。関東式のかば焼きにだし汁をかけると、べちゃべちゃになってしまいますから、確かに関西式の方が適しているでしょう。

 最後の市販のかば焼きの温め方は実用性が高そう。なお目がテンで紹介した方法は、緑茶を使うことで固いかば焼きが柔らかくなるという方法でしたが、ガッテンでは関東風と関西風の作り分けまでしたから、こちらの方が上か。ただ手間としてはこちらの方が大変そうな気はするが。

 今週から小野アナが夏向きにショートカットになった模様。活動的な印象ですが、なんとなく丸い(笑)。

 

7/18 ためしてガッテン「あなたを襲うリウマチ!患者100万人の真実」

 リウマチと言えばどうもピンとこない人が多いだろう。街の声を聞いても「年寄りの病気」といった声が多く、大抵の人が「自分とは無縁」と感じている。しかし本当はリウマチには年齢は全く関係なく、誰がなっても不思議ではないのだという。とはいうものの、やはりピンとくるものではない。番組でも志の輔氏は「神経痛の一種」、小野アナは「温泉で治る」といったイメージを持っていたという。かくいう私も、実はリウマチと痛風がすぐにゴッチャになってしまう状況(プリン体が悪さをするのはリウマチだったっけ?・・・てな調子で)、そこで今回はこのリウマチについて実際のところを紹介するのだという。

 まずリウマチは何であるかであるが、これは関節の破壊なのだという。番組に登場するのは29歳の頃にリウマチを発症して以来、症状が悪化しているという45歳の女性。彼女は大根でさえ手でつかむことができないのだという。手や足のほとんどの関節に痛みがある状態であり、彼女の生活はかなりの不自由を来している。リウマチでは関節の骨の変形から始まり、脱臼したり、ついには小さな骨が集まっている手首の関節の骨が全部ひっついてしまうなどという状態になり、関節が破壊されてしまうのだという。

 リウマチの患者を調べると、関節での発熱が起こっている。これは関節が炎症を起こしているのだという。健康な人の関節では骨はなめらかな状態なのに、リウマチ患者の関節内を見ると多くのひだで覆われている。これは実は関節を包む滑膜が異常を来した免疫細胞の攻撃によって異常増殖をしているのだという(要はリウマチは自己免疫疾患の一種)。しかしなぜこのようなことが起こるかの原因は現在はまだ分かっていないのだという。こうして炎症を起こした関節では大量の炎症物質を含んだ潤滑液が大量に分泌され、軟骨や骨が渡河されてしまうのだという。その結果、関節の骨がくっついてしまうのだという。この原因が分からないというのがたちの悪いところであり、だから予防の方法もなく、誰がいつなるか分からないのだという。

 では関節の機能に支障が出たらどうなるかを番組では実験している。家事の動きで見ると、大根を切るだけでも包丁を持つ側の手の18カ所の関節が使用されており、手首の動きが阻害されただけで、肘や肩に大きな負担がかかってしまうのだという。さらに布団をたたむなどの動きでは、全身の関節の60カ所を使用するので、足や肘の関節が不自由になると、全負担が腰にかかることになってしまい、実験台になった主婦はヘロヘロになってしまった。このように体の各関節は連動して働いていると言うことであり、この関節を破壊されるリウマチがどれだけ生活の障害になるかということである。

 しかもこのリウマチの診断がはっきりつかないことがあるという。41歳のリウマチ患者の女性の事例では、最初に現れたのは手首の痛みだったという。その時は接骨医に行き、湿布などをもらっていたのだが良くならず、もしかしたらリウマチかもという診断を受けたが、リウマチは若者はならないと思って信じられなかったという。しかしその後、痛みはどんどんと全身に広がり、3ヶ月後には痛みで寝られないような状態になり、とうとう総合病院を受診したのだがそこで「リウマチではない」という診断をされたのだという。その後彼女は、自分自身でリウマチ専門医にかかってようやくリウマチであることが判明したのだという。

 このようなことが起こる理由は、リウマチの早期においてはリウマチの診断基準の症状のすべてが出ると限らないからだという。特に血液検査の結果でも1/4の患者は反応が出ないのだという。リウマチを疑うべき症状としては、関節の痛み・腫れに加えて、朝にこわばるとか、複数の関節が痛む、左右対称に症状が出るなどとの時だという。現在ではリウマチの治療法もいろいろ開発されており、特に初期の場合は完全に症状を抑えることもできるので、治療をすることが重要だとのこと。

 しかしリウマチ患者は100万人いるとのことなのに、周りで見かけることがないという声も多い。これについては最初に登場した患者の女性によると、リウマチの症状には波があって、調子の良い時には家事などをすることができるが、調子の悪い時には起きあがることさえできず、ヘルパーが来ているのに玄関の鍵を開けにさえ行けなかったことがあるという。つまり表を歩いているヒトがリウマチ患者でないとは限らないわけであり、また本当に具合の悪い時のリウマチ患者は社会から隔離されてしまっているのだという。この体調に波があるということから、リウマチ患者は「さぼっているのではないか」などと周囲に誤解されることがあるのがつらいというのが、先の患者の女性の談である。

 最後はなるべく関節に負担をかけない生活について。たとえばふたの栓を開く時も、手首を外側(小指の側)にひねるのではなく、内側(親指の側)にひねるようにした方が手首に負担がかからないという。またベッドなどから起きあがる時も、仰向けから足を振り上げて起きると首に負担をかけるので、横を向いて肘で支えて体を起こすと首に負担がかからないという。さらに関節の変形を防ぐコツとしては、指先を使って物をつかむ、買い物袋は腕にかける(ただし肘に痛みのある場合は不可)、スリッパではなくて靴にするなどがあるという。

 以上、リウマチについて。こうやってまとめられると、私自身も知ってるつもりでよく分かってなかったことが多かったことを痛感。特に自己免疫疾患の一種という認識があったにもかかわらず、やはり老人の病気のイメージは抜けていませんでした(自己免疫疾患はどちらかと言えば若い女性に多い傾向があります)。予防法がないというのが何ともつらいのだが、それだけに症状に気を付ける必要があるということである。

 例によって、地味で分かりやすくて実用性が高いという内容。ためにはなるんだが、番組としてのおもしろさはどうか。病気ネタの時におちゃらけするわけにはいかないので、どうしても番組が重めになるのは仕方ないが、最近は時にエンターティーメント性が極限まで減少しているようにも思えるのがいささかしんどい。そもそも小野アナ以外は花のない番組だしな(笑)。

 

7/11 ためしてガッテン「寝たきり予防の切り札 口腔ケア術」

 今回のテーマは口のケア。最初は飲み込みの障害について。後半は入れ歯について。

 まず飲み込みにくくなる症状だが、摂食嚥下障害と言うそうな。これに障害のある人は80万人もいると推定されるとのこと。たかが飲み込みなどと思っていると、寝たきりになってしまう例もあるという。

 番組で紹介される77歳の男性の事例は、4年前に飲み込みをしにくくなり、食べ物が気管に入ったせいで肺炎になってしまったのだという。それ以来、恐くて食べることができなくなり、胃にさしたチューブから栄養を摂る胃ろうをつけることになったのだという。退院後は寝たきり状態の彼に、奥さんが定期的に栄養を与える世話をしないといけないようになったという。奥さんによると、タクアンが好きな夫に悪くて、タクアンを音をしないように噛んだのがつらかったとのこと。

 なぜこのような飲み込み障害が発生するかだが、気管と食道を分けるふたの働きが悪くなっているのだという。また胃ろうにしたから肺炎を防げるというものでもなく、つばなどを飲み込んだ時に気管に細菌が入ってしまう危険があるのだという。

 ではこのふたとは何であるかだが、番組では実際にこれを映像で見せているんだが・・・なんかこの映像に見覚えがある。飲み込み障害のネタは2/21の肺炎の時にも出てきたのだが、その時に見た映像と同じである(使い回しではないのだが、同じものを別のところでまた撮影している)。どうもネタがかぶっているようだ。

 それはともかくとして、このふたというものの動力源であるが、舌の根本がそれに当たるのだとか。つまり舌の機能が衰えると、このふたの働きが悪くなるらしい。この筋肉が衰える原因は使わないこと。病気などであまり食べなくなると、これが衰える元になるのだという。そして下手をすると、使わない→衰える→病気になる→使わないという恐怖のローテーションになってしまうのだという。

 さて最初に登場した男性だが、実は彼はこの状態から復活したのである。やはり口から食べたいと考えた彼は、専門病院でリハビリに励んだのだという。その方法は冷やした綿棒でのどを刺激したり、声を出したり、風船で食道を広げるなどののどを動かす訓練だという。その結果、やがて彼は食事がとれるようになり、胃ろうがはずれることになったのだという。その結果、寝たきりだった彼が今は元気に歩き回っているのである。

 この「使わないものが衰える」というのを廃用症候群というらしい。やはり人間の機能は使ってやらないと駄目なようだ。そう言えば、今の日本には脳が廃用症候群になっている者が増えているような気がするが。

 2つめのネタは入れ歯について。これを調べてみると意外と細菌がたまっている人が多いのだという。中には入れ歯用洗浄剤で毎日手入れしているにもかかわらず、細菌だらけになっていた例も。この原因は細菌がオーラルバイオフィルムと呼ばれるネバネバを出すせいだという。こうなると薬では表面しか作用しないので、細菌がたまることになるのだとのこと。細菌を除去するにはブラシによる洗浄が一番とのことである。

 最後は舌の運動について紹介。「バタカラ」を発声したり、早口言葉などは舌のトレーニングに良いとのこと(志の輔氏が噺家にもかかわらず、早口言葉でかなり苦戦していたが)。舌を動かすとか、唾液腺を刺激するなどのトレーニングが効果があるとのこと。

 以上、高齢者にとって致命傷にもなりかねない肺炎がらみの話なのであるが・・・やはり2/21の回とかなりネタがかぶっているのは否定できない。まあアピールの重要性を考えると、あえて繰り返すのも必要なのかもしれないが、私としては今回は内容に新味が乏しく見えた。

 また今回の最大の肝は、寝たきりになっていた高齢者が復活という展開なのだが、これも正直微妙なように感じた。一般的には、口腔ケアをすることで寝たきりから復活したという印象を受けるかもしれないが、実態は口腔ケアを怠ることで寝たきりになっていたというものであるので、印象がややネガティブ。やっぱりイマイチ感が漂うな・・・。

 

7/4 ためしてガッテン「国民的大誤解!にぼし新調理術」

 いきなりオリジナルOPで始まった気合いは入りまくりの今回は、NHK富山制作のご当地シリーズ。なんとなく、今回のOPは富山現地民には受ける内輪ネタのような気がする(しかし何でバックがイカやねん?)。で、富山は水産物の土地ということでか、テーマは煮干しである。今回のOPは煮干しの夢オチ(どういう意味や)。しかしたばこを煮干しに代えたら、みんな急に健康になりそうだが。志の輔さんどうですか?

 まずは煮干しの味見から。富山のグルメ愛好家と料理教室の主婦にお吸い物の出汁を判断してもらうというテスト。かつお節や昆布、椎茸などは全員正解。しかしこれが煮干しになった途端にまるで分からない。中には干し貝柱とか干しエビなどと答える人もいる始末。そうか、煮干しの味ってそんなにインパクトがないんだ・・・と思ったらそういう意味ではなく、ガッテン流の調理法をすると、魚臭いと言われている煮干しのお吸い物が、そうは思えないぐらい上品な味になりますよと言いたいらしい。

 では煮干しのどこにそんな秘密があるのか。というわけで、富山の漁港で入手した新鮮な海の幸を煮干しにしてみたらどうなるかという実験。で、早速小野アナが富山に飛んだ・・・のだが、やけにテンションのあがっている小野アナは焼き魚に舌鼓。なんか他の番組になってるわ、こりゃ。

 とりあえず仕事に戻った小野アナは旬の魚をゲットすると、そのまま煮干し加工場に直行。ホントにこんなものを煮干しにするんかいな?というような表情を浮かべつつも、とりあえずこれらの魚を乾燥室に入れるオッサン。そして翌日、見事な魚の一夜干しに・・・って小野アナ、また食べてるわ。どう見てもこれは煮干しになっていないというわけで、もっと乾燥させてスタジオに送ってもらったようです。

 で、これを味見なのだが、アジの煮干しの出汁を口にした志の輔氏の複雑な表情・・・相当に臭いらしい。山瀬まみ氏と小野アナが声をそろえて言ったのは、魚焼きグリルの下の水の味とのこと(飲んだことあるのか?)。こんな悲惨なことになってしまった原因は、アジは脂が10%とかなり多いのに対し、煮干しの鰯は1〜2%程度という違い(ゲストの佐藤弘道氏=体操のお兄さんが「しまってるんだ・・」と呟いたのが笑えましたが)。わざわざ脂の少ない時期を選んで捕っているのだという。

 次は二種類の煮干しが登場して、どこが違うかを判断するというクイズ形式。実はこの二種類の煮干しの違いが、煮干しの秘密の一つだという。答えは一方は、一端煮てから干しているが、もう一方は生のまま干したというもの(実はよく見ると、一方は目が白くなっているので、加熱したということは分かるのですが)。そして実は煮干しはその名の通り、一端煮てから干すのだという。この「なぜ煮るのか」だが、実は煮ることによってイノシン酸の量が大幅に増えるのだとのこと。その原理は例によって模型で説明している。生きている状態の鰯にはイノシン酸はほとんどなく、エネルギーであるATPが多く含まれており、それが鰯が死んだことによって酵素で分解されてイノシン酸に変わる。しかしこのまま放置していると、別の酵素によってイノシン酸が分解されるので、その酵素の働きを加熱して止めるのだとか。

 そして最後は当然ながら調理法になる。従来の調理法ではみそ汁一杯に対して煮干し5本を使用し、頭と内臓を取り除いてから水に5分以上漬け、弱火で10分間煮ろとなっているのだが、これを今回は根本的に変えるのだという。

 いろいろ検討したところ、どうしても魚臭さがとれない。それでまず量の検討から入ったという。すると料理のプロ、一般人のいずれが味見しても煮干し1〜2本で十分という結果が、その代わり、煮出さずに水に一晩漬けておくのだという。すると煮出したよりもイノシン酸の出る量は2倍、しかもあくは出ないし、出し殻もきれいな状態なので料理に使用できるのだとのこと。

 オーラスは例によっての料理教室。煮干しを使ったイタリアンとのこと。これは割愛。

 例によってのお約束パターンです。最初に食材の特徴と製法などを科学的に解説し、最後には今までの常識を覆す調理法を紹介、山瀬まみ氏が「おいしーい」と唸るという展開。まあ煮干しも体に良さそうですから、じゃんじゃん摂れば良いとは思いますがね(当たり前のことですが、バランスを崩さない範囲内で)。なお私は煮干しは食べませんが、子供の頃からおやつにめざしを食べていたせいか、体は弱いくせに未だに骨折の経験はありません。 

 

6/27 ためしてガッテン「期待の食材!アボカドスーパー調理術」

 今回取り上げるのはアボカド・・・とは言うものの、私はこのアボカドを一回した食べたことがなく、その時には全く美味しいと感じなかったという記憶だけが残っております。しかしこのアボカド、料理次第でいくらでもうまくなるんだとか。

 ちなみこのアボカド、よく「アボガド」と言う人が多いが「アボカド」が正解だそうな。しかし私も「アボガド」と呼んでいた(そもそも志の輔氏自身が、冒頭でいきなり「アボガド」と言っている。)。

 まず最初は「アボカドって何?」というところから始まる。フルーツが好きな中学生にパイナップル、バナナ、マンゴーなどと食べ比べてもらうが、散々な評価。とにかく「全く甘くない」ということで「フルーツではない」というのが中学生たちの判定。

 では、ということで番組が取材したのはアボカドの産地メキシコ・・・ならぬ和歌山。ここで50年間アボカドを栽培しているという井上氏(かなり有名なのか地元ではみんな知っている)がいるとのことで、実際にアボカドを見せてもらったら木になっている。というわけで、アボカドは実は果物なのだそうな。しかし果物とは言うものの、糖度は1%以下とのこと。

 で、今度はまたもや中学生が今度はアボカドを使った料理に挑戦。いろいろなものを混ぜてみて、作ったのはアボカドサンドにアボカドクレープ、さらにパフェ。さてこれらを他の中学生にアボカドが入っていると分からないように青いゴーグルをかけてもらって(そのまま見たら色でもろバレ)、これらを試食してもらう。するとサンドはマヨネーズの味が、クレープはクリームの味が、パフェもやはりクリームの味がするという反応。しかし実はマヨネーズもクリームも一切使用していない。ここにカラクリがあるとか。

 実はアボカドの成分は、水分71%、脂質19%、食物繊維5%、タンパク質3%、糖質1%という構成になっており、脂質がメインで若干のタンパク質が入っているということになるので、酢を加えるとマヨネーズのようになるし、牛乳と砂糖を加えるとクリームのようになるのだとか。ただ脂肪が多いというと身体に悪いように見えるが、アボカドの脂質はコレステロールの蓄積を防ぐと言われているオレイン酸なので身体に良いのだという。

 最後は食べ頃が分かりにくくて当たりはずれが多いと言われている件について。番組では実際に黒いアボカドを切ってみたが、見事にカチカチで小野アナが包丁で種を取ろうとしてもとれない状態(あっさりと諦めるところがまた彼女っぽい)。

 これはどういうことなのかということで、番組ではまず船積みしているところから調査。ここで下ろされるアボカドはまだ緑色である。当然ながらこの時はまだカチカチ。これを放置すると24時間でほとんど黒くなる。そして3日後、柔らかさを調べると食べ頃になっている。実はアボカドは追熟という性質があり、日本に到着してから3日後ぐらいが食べ頃で5日後をすぎると傷みが出始めるとのこと。色は1日で黒くなるので、この状態のアボカドを切ったら、まだ熟してなくてカチカチということになる。なおアボカドの追熟は酵素によって発生するので、冷蔵庫に保存して酵素の働きを抑えると保存が可能になるのだという(ただし家庭用冷蔵庫での保存は1週間が目安とのこと)。なお追熟しているかどうかはヘタを見れば分かるという。ヘタの回りに隙間が出来ていれば追塾が出来ているとのこと。なお切ったもののまだカチカチだったという時は、加熱して調理すると美味しく食べられるとか。

 で、この後はお約束の料理教室で、これは例によって割愛。

 今回は極めて地味なアボカドという食材を取り上げてお話。アボカドが醤油と相性がよいというのは聞いていおり(だからカリフォルニアロールなんかがあるんだろうが)、以前に見た某番組(何かは忘れた)ではアボカドに醤油をかけてご飯を加えて食べていた。やはりアボカドは脂質が多くて糖質が少ないから、いわゆるおかず系向きなんだろう。スイカが野菜にもかかわらずデザート系なのと好対照である。今回の内容は、そのアボカドにさらに手を加えてクリーム系にしていたのが面白いと言えば面白い。

 とは言うものの、やっぱり私としては、アボカドは最初の印象が悪すぎるせいで、どうしてもわざわざ食べる気はしないんですよね。また南方系の果物は概してアレルギーも出やすいし・・・アボカドもタンパク質が含まれるみたいなので、アレルギーは大丈夫なんだろうか? そう言えば、キウイアレルギーを持っているという小野アナは大丈夫だったの? ・・・と気になったので調べてみたら、アボカドはやっぱりキウイと同じ系統のアレルゲンを持っているらしく、これを持っている人は天然ゴムもやばいらしい・・・というわけで、やっぱり小野アナにはやばそうですよ。大丈夫?

 

6/20 ためしてガッテン「6月が危険!徹底解明 いい汗と悪い汗」

 どうも今年は猛暑になると予想されているためか、5月に「水分の摂り方」をやったのに続いて、今度は汗のかきかたである。まあ毎年熱中症で亡くなる人が200人ぐらいいるというし、この番組の視聴者層のことを考えると、事前啓発は大事であると言うことか。

 さてポイントはいい汗と悪い汗の話になるのだが、その前にチップス的なことを。顔の汗を止める方法についてに紹介のようである。ある男性に風呂上がり、片側の脇の下にあることをしてもらったら、そっち側は汗をかかなかった。さてその方法は? 1.洗濯ばさみ 2.磁気治療器 3.湿布 4.棒で押す さてこれのどれ? とクイズ形式でやったのは良いが、ゲストとのやりとりの間に小野アナが「押さえた方の側が・・・」とつい口走ってしまってもろバレになってしまうと結果に(笑)。相変わらず彼女は天然だな・・・まあそういうところが良かったりするけど。

 で、解答は当然であるが「棒で押す」。なおメカニズムはよく分かっていないが、脇からの刺激が脊髄に伝わっての反射だと考えられるとのこと。ただし効果の持続時間は不明だし、あまり汗をかかないのも良くないので、番組お勧めは汗をかき始めたと感じた時に、肋骨を押すことだそうな。なお番組では「半側半汗」と書いて「はんそくはっかん」と読み仮名をふっているのだが、これって「半側発汗」の間違いではと思うのだが・・・。

 次にいよいよ良い汗と悪い汗の話になる。20代の男性二人に35度の部屋で41度の湯に足をつけて、汗をかいてもらっての実験になる。すると一人はただちに汗をかき始めるのだが、もう一人はなかなか汗が出ない。10分以上経ってようやく汗をかき始める。さてこの二人の汗を比較したところ、すぐにかいた方の汗は乾かすとほとんど乾いてしまったのに、後でかいた方の汗は綺麗に乾かずベッタリしている。そして二人の汗を比較してみると、やっぱり後でかいた方は塩分濃度も多いという結果になっている。これがいわゆる良い汗と悪い汗になる。

 要はすぐに出ない上に、ベッタリした汗というのが悪い汗の特徴だが、これはどう悪いか。まずすぐに汗が出ないというのは体温調整が弱いと言うことだから熱中症になりやすい。また一気に大量に汗をかくので、血液がドロドロになりやすいと言うことになる。さらに身体から塩分が失われていると、水を補給しても体液を薄めないためにジャンジャン尿として排出されることになるので、体内が水分不足になってしまい危険な状態になってしまう。そして最後には汗さえ出てこない状態になると、死につながることもある。これがまさに熱中症の症状である。

 ではなぜこのように汗に違いが出てしまうかだが、これはエクリン汗腺の働きによるのだという。エクリン汗腺が汗をかこうとした時、まずすることは血液から塩分を取り込むことだという。そうしておいてから浸透圧によって水を取り込むのだとのこと。さらに水が十分になって発汗する寸前に塩分は回収するのだとか。だから塩分濃度の低い汗になるのだという。このエクリン汗腺の働きが悪くなると、水分を取り込むまでに時間がかかる上に、発汗前の塩分の回収が不十分になるから、塩分濃度の高い汗が後で出てくるということになるらしい。

 なお発汗の原理は以上であるので、ジャンジャン発汗したから老廃物が排泄されるといういわゆる「デトックス」の理屈は嘘っぱちだということにもなる。この番組では特に強調はしないが、はっきりとそのことは言っている。なおこの「デトックス」はセルライトなどと並んであるあるが大宣伝したインチキの一つなので信じないように。

 さていよいよ改善策になるのだが、5人の女性にサウナ、岩盤浴、自転車、ホットヨガ、半身浴などを一週間実践してもらったところ、半身浴をした女性以外はみんな発汗が改善された(「汗がよく出るようになった」「ベトベトしなくなった」)と証言している。そこで汗の量と塩分濃度を測定したところ、被験者の自己申告と違って、改善していたのは自転車、ホットヨガ、半身浴の3人という結果に。

 どうもややこしい結果になってしまったが、専門家の分析によると、自転車、ホットヨガの二人は効果は出ているが岩盤浴、サウナの二人は8日間ではまだ効果は出ていないのではないか、半身浴の一人は一応効果は出ていると考えられるとのことで、やはりどちらかと言えば運動系の方が良いのではないかとのことである。まあこれは実にリーズナブル。ちなみにこれは番組ではふれていないが、実験後の自己申告(「これを食べ始めると体調が良くなりました」という類)がいかにあてにならないかということも証明されてしまっているのである。

 最後は最初の二人の被験者に戻る。この二人のうちで良い汗をかいていた男性は、日頃からテニスで汗を流していた男性で、悪い汗をかいていた男性は、日頃運動は全くせず、駐車場まで歩く程度だったとのこと。そこでこの運動不足の男性に一週間30分のジョギングに挑戦してもらったところ、劇的に発汗が良くなった上に、塩分濃度も減少してめでたしめでたしという結果である。

 で、番組の提案としては、これから熱中症が増え始める前のシーズンに良い汗をかける訓練をしましょうということで、ジョギングやウォーキングで汗をかきなれる、水1リットルに塩2グラムの割で水分と塩分を補給するというものである。これを急に暑くなる前に一週間するだけで熱中症の予防につながるというもの。

 以上、非常に妥当かつまともな内容。正直まともすぎて文句つけようがないわ(笑)。個人的には、さりげなくデトックスとか嘘を暴いているのが高得点。ただ多くの視聴者はこういう点は気にとめないのだろうな・・・。そう言えば、この番組で以前に潜入調査をしていた「血液ドロドロのインチキ商売」関連で逮捕者がやっと出た模様です。こういうインチキ商法は是非ともバシバシ摘発してもらいたいところ。どうやらインチキ健康商法が新たな霊感商法になってきているようです。ダマされないためには視聴者も自己免疫をつけてください。

 なお今回の番組内容については、あまりにまともなだけに新たな知見はほとんどありません(笑)。実際、今回の内容自体が大分前(数年以上前でしょうが)の焼き直しみたいなものですし。まあこの手の番組の場合、同じネタを扱ってはいけないという決まりはありませんから。むしろ視聴者に積極的にアピールすべきネタの場合は、繰り返しても良し。

 

6/13 ためしてガッテン「衝撃!骨粗しょう症の新事実」

 年齢と共に骨は弱りやすいが、近年問題視されているのは骨粗鬆症。これは下手をすると寝たきりの原因にもなる病気でもある。さて骨粗鬆症を阻止するとなるとカルシウムだが、それだけだといけないという話らしい。

 まず最初は、ゲストの骨密度測定から始まるのだが、この時にゲストの間寛平氏が135%というとんでもない骨密度を叩き出す(ちなみに70%以下が骨粗鬆症だとのこと)。ちなみに100%というのは20才が基準だと言うから、寛平氏は化け物である(山瀬まみ曰く「珍しい生きもの」・・同感)。

 さらに50代60代の女性10人の測定が続く、全員カルシウムには注意しているとのことだが、骨粗鬆症予備軍と指摘される人や、骨粗鬆症の診断の下る人も登場。さらに骨粗鬆症を指摘された人の場合、大動脈にカルシウムが沈着しているという指摘がされる。骨粗鬆症は血管へのカルシウムの沈着も起こすことがあり、これを血管の石灰化というそうな。骨からはカルシウムがなくなるのに、血管にはカルシウムが沈着してしまう。これをカルシウム・バラドックスと呼ぶとのこと。実際に調査の結果(論文からの抜粋のようだ)も骨密度の低下と血管の石灰化には明らかな相関関係が表れており、脳梗塞や心筋梗塞での死亡率も上がっているという。

 ではこのような現象を起こす原因はどこにあるかであるが、ここで番組は容疑者として破骨細胞、骨芽細胞、血管の三者を上げて絞り込みに入る。

 まず破骨細胞の働きだが、血管内のカルシウムが減ると副甲状腺から危険信号が発せられ、それを検知した破骨細胞は骨を壊してカルシウムを血液中に放出するのだという(BGMはなぜか科特隊のテーマ)。そして食事などで血液中にカルシウムが増えると、今度は骨芽細胞が登場し、これを骨にため込むのだという。カルシウムは筋肉が働くのに不可欠なものなので、このような働きによって血液中の量を保っているのだという。

 ではどこに問題があるかだが、まず高齢化するとカルシウムの吸収が悪くなるので、血管中のカルシウムは不足気味になるのだという。すると副甲状腺から危険信号は出っぱなしになる。すると血管壁が骨芽細胞と同じ働きを始めてしまうのだという。このようなことが起こるのは、そもそも骨芽細胞と血管壁の細胞は元々同じ細胞から分化しており、性質が非常に近いのだという。実際に血管壁の細胞がカルシウムをため込む様子は論文でも報告されているという。だからカルシウム不足が動脈硬化の原因になってしまうのだとか。

 また骨密度にも落とし穴があるという。骨密度は決して低くないのに骨折をしてしまった例があるという。これの原因であるが、破骨細胞が骨のある部分を壊すのに20日かかるとすると、骨芽細胞がこれを再生させるのに90日かかるのだという。つまり骨の中で壊された部分が多いと、骨密度には影響しないのに骨に傷が多くできることになるのだという。このような現象は女性ホルモンの減少などで発生するという(無理なダイエットなども誘因になる)。なおこの骨の損傷の多さは、尿検査によって骨代謝回転マーカーというものを調べることで判断できるという。また危険因子として、1.以前にちょっとしたことで骨折したことがある。2.親が太ももの付け根の骨折などをしたことがある。3.タバコを吸う。4.酒を飲む。などがあるという。アルコールはカルシウムの吸収を妨げるのだという。ゲストの一人が和田アキ子氏だったのだが、彼女の生活習慣はボロボロである。

 最後はカルシウムについて。2006年度版の骨粗鬆症の予防と治療のガイドラインには「カルシウムの摂取量を増やす、あるいはカルシウム製剤を服用するだけで、骨粗鬆症の治療、すなわち骨量の増加や骨折の予防が期待できるわけではない」との記述があるという。こう聞くと「ではどうするの?」と言いたくなるだろうが、それについて。

 老化するとカルシウムの吸収率が低下するので、食習慣に気をつけてカルシウムが捨てられるのを減らすのだという。そのための食事は何が良いかを番組ではクイズ形式で紹介している。Aは野菜に魚にキノコ、Bは納豆に豆腐にご飯に海草。で、答えについては「とりあえずA」だそうな。専門家の研究によると、Aを摂っていない被験者では骨密度が低下しているとのこと。もっともBが良くないというわけではないとのことだが、塩分が多くなるのが注意だという。塩分はカルシウムの排出を促進してしまうのだという。AについてはキノコのビタミンDがカルシウムが捨てられるのを防いだり、吸収を上げたりする効果があるという。また青野菜にはカルシウムが含まれているので良いのだとか。また屋外で運動することで、骨が刺激される上に日光によってビタミンDが合成されるので良いらしい。

 以上、骨粗鬆症について。いろいろと情報はありましたが、要はカルシウムだけを摂っていたら良いのではなく、食事のバランスと適度な運動ですよということに尽きるように思える。結局のところ常に真理はここに行き着いてしまうわけである。

 地味な内容ですが、血管内に骨が出来るとか、骨密度に問題はないのに骨折をしてしまうなど、常識を覆すようなキャッチーな内容は含んでおりました。とは言うものの、やっぱりネタとしては超地味。前回、地球温暖化といった少々毛色の変わったネタをやったが、やはりたまには健康・料理以外のネタも挟んでいってもらいたいものである。

 

6/6 ためしてガッテン「常識逆転!地球温暖化ビックリ対策術」

 今回のテーマは地球温暖化。日常密着のこの番組にしては、珍しく壮大なテーマを掲げたものである。おっと、もうこの時点でチャンネルを変える視聴者が出ている気配を感じる・・・しかしこの壮大なテーマに対して、いかにもこの番組らしい身近なスタンスを掲げるのである。

 地球温暖化と言えば、日本人のほとんどはさすがに大問題だとは感じている(アメリカの石油資本の宣伝を信じて、そんなものデマだからエネルギーを使いまくっても良いなんて考えている輩は、さすがに日本では少数派のようだ)のだが、とは言っても問題がでかすぎて何も出来ないというのが大半のようである。そこでまずは身近なところから始めようと言うことになる。

 ただ日本人の奥ゆかしさというか、いかにも「環境に貢献しています」という行為はやりにくいという心理があるらしい(奥ゆかしさだけでなく、優等生を馬鹿にして不良を美化するようなよろしからぬ社会風潮もあるような気がするが)。まずはとあるスーパーに協力してもらっての実験。そこのスーパーで手提げ袋を持参する運動を展開、あちこちに張り紙を出して手提げ袋を250円で販売してみる。しかし1時間が経過したものの売れた手提げ袋は0という結果。そこで今度はこの手提げ袋をもったサクラ10人に店内をウロウロしてもらう。すると今度は手提げ袋を気にする者も現れ、1時間で3人が手提げ袋を買った。そこで今度はサクラを20人にしたら、4人が買ったという結果である。

 典型的な「みんなが持っているから」という日本人的心理。なお日本人ジョーク集にある話に、船が沈没しそうになり、各国の乗客に海に飛び込んでもらわないといけなくなった時にどう言うかというものがあるが、アメリカ人に対しては「ここで飛び込むとあなたはヒーローです」と言うのに対し、日本人に対しては「みんな飛び込んでます」だそうな(フランス人に対しては「飛びこまないでください」だというのが、個人的には一番ウケたが)。日本人というのは横並び意識が強いというか、とにかく良いことでもみんながやっていないとなかなかやらないし、悪いことでもみんながやっていると平気でやってしまうと言うところがある。これを良い方に誘導しようというわけである。

 さて番組的にはここで温暖化効果の説明にはいる。いろいろなモデルを出して分かりやすい説明をしているのだが、要は地球に入ってくる熱は可視光で来るのに対し、地面から放射される熱は赤外線で出ていく。しかし大気中の二酸化炭素はその赤外線を吸収してしまうので、地表の熱が宇宙に逃げていくのを阻止してしまうということに尽きる。そして今まではこの効果が適度なバランスを保つことで、地球は適温を保ってきたのだが、産業革命以降の化石燃料消費の増加で、大気中の二酸化炭素が急激に増加して、そのバランスが崩れつつあるということである。

 とは言うものの、大抵の人は自分がどれだけの二酸化炭素を出しているかのイメージがない。そこである家族の一日分の二酸化炭素排出量を測定する。二酸化炭素といっても、実際は直接的な排出は、家族が呼吸で吐く部分やガスコンロで燃える部分ぐらいである。実はそれよりもはるかに多いのは、電力消費に伴う部分。電気機器自体は直接に二酸化炭素は出さないが、発電のために二酸化炭素が出るので電力を消費することは二酸化炭素を出すことになる。なお番組ではこれに触れてはいないが、電力メーカーなどはしきりに「原子力発電は二酸化炭素を出さない」などとクリーンイメージを宣伝するが、原子力発電にしたところで、建設時、運転時、さらには放射性廃棄物の処分等で膨大な石油燃料を使用するので、結果としては同じことになる。

 さてその電力消費を計算した結果。夫婦二人に小さな子供一人というこの家庭でもかなりの量が出ていることが判明。落とし穴は洗浄式便座とか、食器洗い機、パソコンなどあまり自覚していない部分の消費があったこと(とは言うものの、この家庭は明らかに極端に排出の少ない方だと感じたが)。ちなみに全国平均で一世帯あたり直径2メートル44センチの風船に一杯の二酸化炭素を排出しているという。これを番組では実際に風船を膨らませてビジュアル的に見せるのだが、この風船が割れそうでヒヤヒヤ。途中で小野アナがマジでこわばった表情をしていたところを見ると、やっぱり恐かったんだろうな・・・。なお一つだけ気になったのは、最初に調査した過程での合計二酸化炭素量を全く説明しなかったこと。後で専門家が登場した下りでは風船が2つ出ていたような気がしたから、多分この家庭の排出量も風船で見せたのだろうが、放送時間の関係かなんかでカットしたのだろう。

 なおこの後にサラッと出るのが京都議定書の問題。京都議定書によると日本は1990年の排出量を基準として6%の削減をしないといけないのに、実は2005年には8%増えてしまったという厳しい現実。やはり家庭での取り組みなどが必要であるということになる。

 とは言うものの、なかなか抵抗がある。ここで登場するのが「認知的一貫性理論」なるもの。番組が行った実験はゴミの分別。ここで分別が得意という主婦と苦手という主婦に登場してもらってゴミを捨ててもらうのだが、ここで「全部のゴミを一緒にしてしまってください」という指示が出る。しかし分別得意の主婦は最後まで非常に精神的抵抗を示すし、分別苦手の主婦でさえもやましさを感じてしまうというもの。

 何やら意味不明の実験だが、要は頭で「やるべきだな」と思っていることと矛盾した行動をとってしまうと、やましさを感じてしまうというだけの話。番組では「たばこは良くないと思いつつも吸ってしまう某男性(明らかに志の輔氏の事なのだが)」を例に出して説明していたが、人間は行動に矛盾を感じるとそれを整合させるのに、「禁煙なんてしなくても良い」などというように、理屈の方をこじつけてしまうわけだが、番組が言いたいことは、そうやって納得させるぐらいなら、行動をしてしまった方が良いというものらしい。

 で、ここで登場するのが漫画家の赤星たみこ氏による「エゴ的なエコ」。彼女は夜の遅い生活をしているので、朝にゴミを捨てるのが面倒くさいという理由でゴミ減量に取り組んでいるのだという。だから食品トレイなどはスーパーへの買い物の時に回収箱に入れ、買い物も包装の少ないものを選び、レジ袋をもらわずに風呂敷を持参している。また掃除機をゴロゴロ引きずるのは面倒くさいので、リュックに入れて担いでしまったとか。このことによって掃除時間も短くなり、結局は節電になったという。また太陽電池発電をつけて余剰電力を電力会社に売ることで、自然と節電するようになったという。すべては「エゴ」に根ざしているとのこと。

 うーん、言いたいことはよく分かるし、切り口も面白くはあるんだが・・・・。やっぱりやや強引だな。ゴチャゴチャとやれない理由をこじつけるよりは、やれることからやりましょうというメッセージはよく分かるのだが。ただ「心理学が云々」などと大上段に振りかざしていた結果が、「やましさを感じるぐらいなら行動しましょう」という次元の話というのは、少々腰砕け。まあハッタリかますのにわざと難しい用語を使ったという意図は非常に理解できるが。ちなみにあんな例に出されるのは、志の輔氏は相も変わらず禁煙に成功していないのだろう。「分かっちゃいるけどやめられない」というのも人間の本質だったりするわけで・・・。

 なお地球温暖化の問題については私も非常な後ろめたさは感じております。というのは私自身、常にコンピュータをぶん回している生活で、明らかに電力消費量として多いタイプだからです。また地方の美術館を回るには、公共交通があてにならないせいで自動車を使用せざるを得ないですし・・・。まあ使用していないPCは電源を落とすとか、公共交通機関を使用できる地域はそれを使用するとか、ある程度の対策はやってはいるんですがね・・・・。

 

5/30 ためしてガッテン「知らなかった!トマト料理の新鉄則」

 トマトはグルタミン酸が多いと言うことで、料理などにも良く用いられる野菜である。しかしその割には、料理に使ってみたら水っぽいなどと結構うまくいきにくいようである。今回はそのトマトの正しい使い方を教えるとのこと。なお以前に甘いトマトを見分けるのに、水に沈めてみるというのをこの番組で言っていたが、今回もそれは登場している。

 まず最初はお約束パターン。トマト大好きの主婦4人が、トマトのスパゲティを作って、プロに評価してもらうというもの。すると一人を除いて「トマトの味がしない」などと散々な評価。彼女たちが実践していたレシピが、よく本などに書いてある。まず湯むきしてから、種を除いてソースを作るという方法なのだが、どうもここに問題がありそう。

 と言うわけで、実際にイタリア人がどのようにトマト料理をしているかを見せてもらった。するとその方法は、皮を湯むきしてから丹念に種を除いてソースを作るというもの。全く同じじゃん・・・となるところだが、根本的に違うのはトマト自身。イタリア人が使っているトマトは日本のトマトと違ってまるで赤ピーマンのような形をしている。

 実はこのトマト、日本のトマトに比べるとかなり皮の厚いトマトである。だから日本のトマトはまだ青っぽいうちに収穫する(そうでないとトマトがつぶれてしまう)のに対し、このトマトは完熟したものを収穫するとか。実は日本のトマトは生で食べることを意識している種類なので、甘みが強くて皮が薄い品種なのだという。つまり先ほどのレシピはイタリアのトマトに最適のレシピだったのである。

 では日本のトマトではどうすればよいかだが、プロによると湯むきもしなれば種も除かず、そのまま裏ごしして弱火で20分煮詰めるとのこと。それによって水っぽさを除いているようだ。そもそも種の周辺は最も旨み成分の多い部位だし、見た目に反して水分の含有量は他とあまり変わらないのだという。また皮はペクチンを含んでいるので、これを残すことでジャムのような粘りが出て、ソースが麺に絡んでくるようになるのだとか。

 さらにはトマトを和食に使用する例も紹介。トマトの汁に醤油を加えて湯を注いだだけで絶品のおすましが出来るという。これはトマトが昆布に匹敵する旨みやこくなどをもっているからだとのこと。

 以上、トマトを料理に使用する時はまるごと使用しましょうというのが今回のポイント・・・・って内容は実際にこれだけ。うーん、確かに実用性はあるだろうが、内容のインパクトは皆無だった。そもそも私は最初から、トマトを料理する時は丸ごと使うのが常識だと思っていたから、湯むきして種を除いてと言われた時に「そんなことしたら旨みが全部抜けちゃうじゃん」って感じてましたので。やっぱり出てくる知見が一つだけだと、45分の尺はつらい。

 ところで皮をむくなと言えばゴボウやにんじんもそうでしたね。やっぱり野菜は丸ごとそのまま頂くというのが、正しいあり方と言うことなのでしょうかね。

 

5/23 ためしてガッテン「警告!首の痛み総点検」

 と言うわけで、今回は「本当は怖い首の痛み」です・・・。

 まず最初に登場するのは40才のサラリーマン。人事部で毎日遅くまで仕事に励んでいた彼は、首の凝りに悩まされていた。そんな彼の日課は首を大きく回す自己流ストレッチだった。しかしやがて彼は左手に軽いしびれを感じるようになる。しかしその時は気にもしていなかった。しかし昨年末、朝起きた途端に首の激痛と左腕全体のしびれを感じる。そしてその痛みはだんだんと激しくなり、24時間彼を苦しめることになり、ついには普通の生活を送れなくなってしまう。

 医師を訪れた彼が告げられたのは、思いがけない症状だった。なんと彼の首の骨にトゲが出来ているのだという。

 ・・・と、ついつい私の紹介も「本当は怖い家庭の医学」になってしまいました(笑)。この時に彼の首の骨に出来ていたのが骨棘と呼ばれるもので、これが痛みの原因になっていたのだという。

 ここでゲストの山本譲二氏がVIP患者ルームに直行・・・ではなくて、首の骨のMRIを撮影するという企画。すると見事に彼の首の骨にも棘が出来ている・・・・というわけで、山本譲二氏はレッドゾーン該当である。しかし実は10人で検査したところ、全員棘はあったのだという(そのうち、自覚症状があったのは2人)。

 頸椎は椎間板でサンドイッチになった構造になっているが、この椎間板から老化によって水分が抜けると、椎間板が縮んで隙間が出来てくるので、それを塞ぐように骨が伸びてくるのだという。これがいわゆる棘なんだとのこと。だから実はこの棘があっても何の症状も出ない場合が多いのだという。しかしたまたまこの棘が神経に触れてしまうと、神経を圧迫して激痛やしびれという症状につながってしまうわけである。

 一般的に首の骨の後ろに出た棘は神経に触れやすいが、首の前には神経がないのでこちらに出る棘は無害な場合が多い。ただ常にそうとは限らないともいう。

 2例目は84才の女性。長年経営していた雑貨店を畳み、悠々自適の毎日を送っていた彼女。ただ最近彼女は、背中が丸くなってきたことを娘に指摘されていた。しかし体力に自身のあった彼女は、そんなことは気にしていなかった。そして楽しみにしていた旅行の朝、最初の異変が現れる。手にしびれが出たのである。だが彼女は深くは気にせず、普段通りの生活をしていた。しかし4ヶ月後、指先のしびれがひどくなりボタンがはめられないようになる。そして症状はさらに悪化、歩くのにも支障が出るようになる。そしてある日、とうとう全身がしびれて歩けなくなってしまったのである。

 病院に行った彼女は首に問題があることを指摘される。脊髄が今にも切れそうなほどに細くなっていたのだ。彼女は首の骨がずれて、それが脊髄を痛める原因となっていた。彼女の首の骨に棘が出来たことにより、一部の骨の動きが悪くなり、そのことが他の骨の椎間板に負担をかけて、骨がずれることになっていたのだという。脊髄圧迫を疑うべき症状としては、手がしびれる、指が伸ばしづらい、足がもつれるなどで、これらが複合して出る時は要注意だとのこと。

 このような事態を防ぐには首に負担をかけないことが重要である。首に負担をかける姿勢としては、頭を後ろにそらす姿勢があるという。首を後ろに10度そらしただけで首の負担は3倍にもなっているのだという。このような姿勢として良くあるのは、高いところのものをとる時など。しかし落とし穴としては「かくれ上向き姿勢」というものがあるという。先の84才の女性の場合、背中が丸まったことによって顔が下向きになってしまい、そこから前を見るのに顔を上げることが上向き姿勢になってしまっていたのだという。若者でもPC作業時などに猫背になる人は要注意である。

 最後に紹介されるのが治療法。北海道の病院で行われている方法は、一見するとただ横になって寝ているだけに見える運動。しかしこれで痛みが取れたとの患者の証言が。実は首はデリケートなので、動かすトレーニングは危険があり、動かさないトレーニングの方が安全なのだという。そのトレーニングとは、例えばバスタオルを丸めて枕にし、それを頭で押すようなトレーニングである。力は入れても動かさないという静的トレーニングになる。同様に頭に手を当てて、手と頭で押し合うようなトレーニングもあるとか。ただしこのトレーニングは力を入れすぎないことと、痛みがある場合はしてはいけないというのが重要である。

 以上、「本当は怖い首の痛み」でした・・・・って、本当に作りがそうなっちゃってるんだから(笑)。

 首に限らず、老化と共に背骨には異常が出やすいです。首と並んでトラブルが出やすい場所が腰。こちらは椎間板がつぶれて、はみ出した中身が脊髄を圧迫するという椎間板ヘルニアがポピュラーです。これには私も苦しめられております。私は首の方には特に自覚症状がありませんで、自覚症状があるのは腰の方と肩の方、と言うわけで次は椎間板ヘルニアと四十肩の対処法をお願いします・・・って、これは以前にやってた気がするな・・・・ああ、嫌だ、じじい臭ぇ。・・・で、このページの下の方をずっと検索してみると、やっぱり大分前にヘルニアのことはやってるわ・・・ん、その項の記述見てると「私は特に腰痛をもっているわけではないが」なんて書いてある・・・・ああ、あの頃は私もまだ若かった・・・なんかブルー入りそうだ。

 それにしても最近のこの番組、病気ネタ、料理、病気ネタ、料理の繰り返しがよりひどくなっているような・・・。まあ無難なネタを選ぼうとしたらこうなってしまうんだろうけど、もう少し花のあるネタも欲しい気がする。全体的に、以前のような突き抜けた感じがなくなってきました。

 

5/16 ためしてガッテン「究極のおにぎり 新発想握り術」

 お弁当と言えば連想するのがおにぎりだが、その割には「うまく作れない」という人が多い。子供に聞いてみても「コンビニで買ったおにぎりが一番美味しかった」という証言が飛び出す始末。そこで今回は究極のおにぎりを紹介するとか。

 まずはこの手の内容の時のお約束、おにぎり勝負である。参加するのは主婦5人、そしてお米屋さんになぜか小学生の女の子。実はここに仕掛けがある。そして判定するのは和食料理人と寿司職人。すると主婦のうち4人とお米屋さんは散々な点数。おにぎりが「硬い」と診断されたのである。そしてコンビニおにぎりの方が彼らよりも点数がよいという結果に。そしてコンビニおにぎりに勝利したのは、主婦一人と小学生の女の子という結果である。

 成績の良かった二人の特徴だが、実は「握っていない」のである。成績の良かった主婦は、まるでお手玉を操るような感じでご飯を丸めており、ほとんど力を加えていない。手に圧力センサーをつけて比べた時、お米屋さんはかなりご飯に圧力がかかっていた(それでも本人は出来る限りふんわりと握ろうとしていたらしいのだが)のに対し、彼女のはほとんど力がかかっていない。そしてその彼女のさらに上を行っているのが小学生の少女。彼女の場合は全くと言って良いほどごはんに力がかかっていないのである。

 ここで「力を加えない」というのがポイントだということが判明する次第だが、なぜそうなるのか。番組では実験でも高得点を取ったコンビニのおにぎり工場を取材している。するとおにぎり製造過程で、空気を吹き込んでいることが明らかになる。

 空気の入っているおにぎりと入っていないおにぎりでどう違うかを、番組では面白い実験で見せている。液体窒素に双方のおにぎりを入れて凍らせてから、ハンマーで叩くという実験である。スタジオでは小野アナが液体窒素にバラをつけてから粉々にするというパフォーマンスをしてから(何やら自動車オイルのCMにありましたね。この後、バナナで釘を打つと完璧ですが。)、いよいよ実験にとりかかる。なおこの時「液体窒素は素手で触ると大変危険です。決して真似しないでください」という字幕が入るが、そもそも普通の人は液体窒素なんて入手できないと思うのであるが・・・。なお液体窒素を扱う際に低温であること以外に気をつける必要があるのは窒息である。おにぎりを液体窒素に突っ込む時、小野アナがやや身体を反らし気味にしていたが、あそこで前屈みになると揮発した窒素を吸って失神してしまう危険があります。ちなみに人間は酸素濃度が一定よりも低い状態のガスを一度でも肺一杯に吸ってしまうと、即座に失神してしまうので要注意です。タンクの中や洞窟の中での酸欠事故なんては、常にこのパターンなんで。

 で、実験の結果だが、空気の入っていないおにぎりは叩いても固まったままなのに、空気の入ったおにぎりはバラバラになるという次第。つまりは空気の入っていないおにぎりはダマになってしまうのだが、空気が入っていると、これがバラッと崩れるわけである。それが口の中でも起こるということをX線で観察している。この口の中でバラッと崩れると言うことにどういう意味があるかだが、こうなることによってご飯の表面にコートされている旨み成分(いわゆるオネバ)を味わうことができるということである。

 さてここで登場するのが究極のおにぎりであるが、これは実は最初の勝負で小学生の少女が作ったもの。実は彼女は稲作農家の娘で、このおにぎりの作り方は父親に教わったそうな。その方法であるが、お椀に塩水をつけて、そこにご飯をほぐしながら入れ、握らずにお椀の中で回すような形で整形するというもの。できあがったおにぎりは丸いどら焼き型になる。これを三角形にしたければ、全体に力をかけないように注意しながら、手で角を作っていくような具合にすれば良いとか。

 さらにごはんの炊き方にも言及する。ここで登場するのは例によっての番組御用達料理人の野崎氏が登場である。野崎氏によるとおにぎりの時のご飯は水を少な目の方がよいのだという(8割程度)。さらに炊きあがるとすぐにバットに移して、団扇で30秒ほどあおいで粘りを減らしている。なお水の量については米によって最適量が違う(個人の好みもあると思うし)ので、自分で最適量を探してくれとのこと。

 最後は野崎氏と先ほどの小学生の少女が登場しての実習。ただこのおにぎり、一つだけ気になるのは、弁当箱に入れて運んでいたらバラバラになるんじゃないかってことなんだが・・・。それに握らないのならわざわざおにぎりにしなくてもと言う気も・・・。正直なところ、おにぎりとしてのメリットがイマイチ見えない。

 以上、おにぎりの握り方という変わったところに着眼したのが今回。しかし正直なところ、ネタとしては少々きついんじゃないかな・・・。ちなみに正月に放送したにぎり寿司の時も、しゃりはネタと一体化していながら、なおかつ口の中でバラッと崩れると言っていたが、結局はその状態に近いわけである。

 

5/9 ためしてガッテン「元気回復!水の飲み方大革命」

 これから暑くなってくると、水分の適切な補給が重要になってくる。一般的に水の飲み方については「喉が渇くと飲む」という人が多いだろうが、実はそれだと手遅れの場合があるという話である。

 まず最初の実験は、今流行だというホットヨガ(温度の高い室内でヨガを行って、汗をかこうというものらしい)を若者4人と年配者4人に行ってもらい、その後喉の渇きがいやされた感じるまで水を飲んでもらって、体重減少から割り出した発汗量と、後で摂取した水分量を比較しようという実験である。結果は発汗量は若者組512ml、年配組525ml。これに対して摂取した水分量はこれより圧倒的に少ない。

 つまりは実際に減少した水分量より、はるかに少ない水分量を摂っただけで「渇きが癒された」とほとんどの人が考えたということになるが、それはなぜかという説明に番組は入る。ただ私がこの実験で少々気になったのは、わざわざ若者チームと年配チームに分かれて実験を実施したのにそれについて後で触れてないこと。思うに、当初の目論見では若者と年配者では摂った水分量が若者の方が多くなって、「どうやら年を摂ることによって体内の水分減少に対する感覚が鈍るようです」という結果を期待して実験を実施したが、実際に実験を行うと若者の方が後で摂った水分が少ない結果になってしまい、当初の意図が不発になってしまったのではないかという推測である。なおさらに私が推測するに、若者の方が後で摂った水分の量が少なかったのは、若者は「運動したからといって後で水を飲みすぎたら水ぶくれになる」という意識が強いのに対し、年配者は「運動したら水分が減少するので、水分補給が重要である」ということを何かの度に聞かされているからではないかと思う(証明のしようはないが)。

 さて十分な水分を摂っていないのにそれで十分と感じてしまう理由についてだが、番組ではのどの渇いた4人の被験者に変わった実験を行っている。水の飲むのではなく、小石を口に含んだり、ブラシで頭を叩いたりなどをしてもらうのである。すると小石を口に含んだ場合と、洗濯ばさみで唇を挟んだ場合に、水を飲んでいないにもかかわらず渇きが癒されたと被験者が感じたというもの。どうやらこれらの行為で唾液がにじんでくるので、これでのどの渇きが誤魔化されてしまうらしい。専門家によると、口の周りの刺激はのどの渇きを癒すのに効果的なのだとか。(ちなみに小石を口に含むと、飲み込んでしまう危険があるので決して真似をしないようにとのこと。ここまでわざわざ言う必要があるようにも思えないのだが、それでも言っておくのがこの番組なんですね。)

 このような勘違いが起きる理由だが、そもそも水を飲んでもそれが実際に体内に吸収されるのにタイムラグがあることが原因だという。人間が水を飲んでも、それは胃では吸収できないので、実際に体内に吸収されて水分不足が解消されるまでに時間がかかる。だから脳が水分不足解消を検知するまで水を飲み続けるようなことになれば、水分を摂りすぎて体液が薄まって命に関わる「水中毒」になる危険がある(アメリカの水飲み大会で死者も出ています)ので、これを防ぐために脳が錯覚を起こすようになっているのだという。

 こういう現象があるということを了解した上で、番組ではある人物の一日の水分減少量と摂取水分量を追跡している(ガッテン特性脱水調査ウェアなどというものが登場しているが、あれって単なるガッテンTシャツと違うんか?)。するとどうもこの被験者があまり積極的に水を飲まない人だったせいもあって、一日の大半が慢性的な脱水状態であるという結果が出る。

 ではこのような状態にあるにもかかわらず、なぜ身体に問題が起こっていないかだが、これに関わるのがアクアポリンなる物質だという。これは真ん中に水分子1分子がようやく通れるぐらいの穴が空いたタンパク質だという。この穴を水分子が1秒間に数十億個という数も通り抜けるのだとか。さてこのアクアポリンだが、腎臓に存在しており、血液中の水分減少を脳が検知すると腎臓にホルモンが分泌され、腎臓ではこのホルモンの作用で尿管壁の細胞の表面にこのアクアポリンが移動することで、細胞内に水の通り道が出来るのだという。アクアポリンは水を濾過するので、尿が漉されることになるのだという。この作用で人間は尿から水分をリサイクルするので、水分不足になった状態でも身体に異常が生じないのだという。

 しかしだから水を摂らなくても良いというわけではない。年をとってくると、腎臓の脳からの指示に対する反応が鈍る上に、アクアポリンの量も減少するので、水分不足になった場合に深刻な事態になることがあるのだという。だから高齢者では事前に水分不足にならないように気をつけることが必要だという。水分不足の場合のリスクは血液の粘度上昇による心筋梗塞などの血管閉塞や、発汗の減少による熱中症などがある。安静時に身体から失われる水分量が2500mlあり、食品から摂取する水分量が1000ml程度であることを考えると、毎日1500ml程度の水分の補給は必要だとのこと(運動すると摂取すべき水分量は当然増える。また一気にとると尿に出てしまうので、小分けで摂る方がよい)。なお一般的に水分はじゃんじゃん摂って、尿をじゃんじゃん出せば良いのだが、腎臓や心臓の機能に障害がある場合には水分の摂りすぎがむくみや心臓の負担のつながることがあるので、その場合は注意とのこと。

 以上、アクアポリンなる新知見は面白かったが、後は「渇く前にキチンと水分を摂りましょう」という至極当たり前のことを夏が来る前のこの時期にアピールしただけの内容(笑)。ただこれは本当に命に関わることなので重要です。

 ところでこの番組も最近はネタにはかなり苦しんでいるんじゃないかという気もします。私もこの番組についてはそろそろリニューアルが来る時期なのではないかと感じているのか、昨晩「ガッテンがスタッフ等を一新してリニューアルされます」と小野アナがアナウンスしている夢を見た。内容は制作スタッフから出演者まで全面変更して、事実上の新番組になるというもので、小野アナが「長い間お世話になりました」と挨拶しているという非常に生々しいものであった。うーん、どうも私の潜在意識が反映してしまったのか。それに小野アナが登場するところに、私がかなり彼女に惹かれていることが出ているな(笑)。

 と言うわけで、「夢」をテーマに扱うというのはいかなものでしょうか(笑)。何分、未だに解明途上の分野ですので、実験をしても意図した結果が出ないなんてことが頻発しそうですが、夢に対する最新学説を並べて解説するだけでもそれなりに面白い内容にはなりそう。この番組は毎回かなり実用性重視ですが、たまにはこういう「役に立たないネタ」もあっても良いかも。まああまり「役に立たないネタ」が増えると、今度は「目がテン」になってしまいますが・・・。

 

4/25 ためしてガッテン「脳に待った!衝動買いドキドキ心理学」

 今回のテーマは衝動買い。多くの人が当てはまる事例があると思うが、まず最初に登場するのは衝動買い実例。小野アナによると「サイズの合わない靴を買ってしまった」とのこと。40%OFFと書いてあったので、一人で行ったら買ってしまう危険があると考えて、友達と二人で行ったのに二人とも買ってしまったとか・・・・友達は選びましょうね小野さん(笑)。それにしても、サイズの合わない服の場合は「ダイエットして着ようと思っていたのにダイエットに失敗した」という例があるが、足のサイズはどうしようもないでしょう(笑)。

 さらに衝動買いの実例が続く。ゲストの清水ミチコ氏は「重くて使わなかった中華包丁」、渡辺徹氏は「パソコンたくさん」(ギクッ)、山瀬まみ氏は「アイドル時代の服や靴」(最近は昔のように思いつきで買うことはなくなったとか)、そして志の輔氏は「木彫りのゾウの置物」だそうな(クマの置物はよく聞くが)。

 さらにさらに衝動買い告白集は続く。ここからは一般人編。登場するのは「弾けないバイオリン」「パンツ22枚(派手すぎて結局ははいてないとか)」「電卓(40年前の当時は10万円。しかし重すぎて結局は使わなかったとか。)」「4倍速のCD再生機(頭が良くなると言われて教材共々100万円で買ったが、早すぎて全く聞き取れないとか)」などの強者。そして爆笑したのが「綾波レイのフィギュア」。特にアニメ好きでもフィギュア好きでもないのに目が合ったから買ってしまったのだとか・・・あんたはアイフルのCMの清水省吾か?!。さらに最後は勢いで買ったもののやはり着ることが出来ない「新撰組の衣装」。

 さすがの強者揃いであるが、ただ4倍速CDプレーヤーだけは衝動買いと言うよりも「インチキ商法にダマされた」という気配が濃厚。どうも「音声を速めて聞くと頭の回転が速くなる」と称してこの手の機材をべらぼうな価格で売っている業者があるようだが、はっきり言って「全く効果はない」と断言する。これはテレビ番組を常に「2倍速」で再生して見ている私が言うのだから確かである。もし音声を早めることで頭が良くなるのなら、私などは今頃天才である。しかし幸か不幸か未だに人並みの頭しかない。この手の業者の広告を見ると「高速道路から一般道に下りてくると、車が遅いように感じるのと同じ」などと言って宣伝しているが、私に言わせるとそれこそが「錯覚」というもの。実際は「車が遅くなったようには感じるが、車の運転自体は全く上手にはなっていないのと同じ」というのが正解である。こんなものにのせられないように。

 さて、このように衝動買いの事例が登場したが、今回の番組の肝は「後で思い返すと後悔するようなこんな馬鹿なことをなぜしてしまうか」である。ここのところを心理学的に考えるのだそうな。

 まず登場するのは「以下の数式を5秒で解いてくれ」というもの。その数式とは「1×2×3×4×5×6×7×8×9」。答えは362880だそうだが、実際のところは5秒で解けるものはまずいない。だから「大体いくつぐらいになるか」と聞くわけだが、そこに心理学が現れるというもの。番組では一般人や数学専攻の学生などに聞いてみたが、その平均は825と圧倒的に過小見積もり。しかしこの数式を「9×8×7×6×5×4×3×2×1」という風にひっくり返して見せると、その平均は6787と大きくなったというもの。

 番組によるとこれを「アンカリング効果」と言うそうな。先ほどの数式を頭から計算していった時に、最初の数字が小さいとそれに引きずられて全体を小さく見積もるのに対し、数字が大きいとそのイメージに引きずられて先ほどよりは大きく見積もるのだそうな。つまり「最初のイメージに引きずられて、それを元に判断してしまう」というもの。これは行動経済学という分野でも注目されている効果であり、実際に店頭などでも使用されている効果だという。例えば元々の価格を二重線などで消して、書き直してある例などもこれを狙っているのだという。

 さらにこのアンカリング効果は価格とは直接関係のないような数字でまで起こるという。番組が実施した実験は、まず200〜2000までの数字が書いてあるルーレットを回してもらい、その後にあるハサミに値段を付けてもらうというもの。ルーレットとハサミには何の関係もないはずだが、ルーレットで小さい数字を出した人はハサミの価格を安めに、大きい数字を出した人は高めにつける傾向があったという。番組の説明によると、60人のデータをとったところ、ルーレットで200〜1000の数字を出した人(30人)の平均は937円、ルーレットで1200〜2000の数字を出した人(30人)の平均は1679円だったそうな。

 つまり「全く関係のないはずの数字」にその後の価格付けが影響されているということらしい。この効果を店で使っているのが「一番高いものをショーウィンドウに飾る」という鉄則だそうな。その価格が基準になるので、他のものを安く感じるし、そういう高級品があることで、他のものも高品質だろうと感じるのだという。

 うーん、なかなか面白いのだが、正直なところこの実験は危ないぞ。と言うのは果たしてこの実験で説明が出来ているかどうかは、その厳密性を見るとかなりグレーだから。まあこの番組のことだから、アンカリング効果については専門家からの報告があるのだろうし、データ自体も嘘はないのだろうが。私的にはこれは番組の演出の範囲内としてOKだが、細かく揚げ足をとろうとすると、突っ込む余地はかなりありそうな・・・・。まあ大体において心理学に関する実験というのは、プロの研究者がやっている実験でも突っ込んでいくとかなり怪しげなものが多いが。

 そしてここで登場するのが、衝動買いについての最新の研究(どうもScienceに掲載されたようだ。論文のタイトルを私のつたない英語力で翻訳すると「独立した神経系が即時及び遅延のある金銭的報酬の価値を判断する」)。これによると我々の脳には、イソップ童話の「アリとキリギリス(元々は「アリとセミ」だったらしいが)」に当たる部分があるのだそうな。

 で、番組ではその論文での実験を再現している。それは次の質問でどちらを選ぶか答えてもらうそうな。1つ目の質問は「1年後に1万円もらうか1年と1日後に1万100円もらうか」。2つ目の質問は「今日1万円もらうか明日1万100円もらうか」。このどちらを選ぶかで脳の働きが違うのだそうな。我々の脳には前頭前野と大脳辺縁系という部分があるが、このうちの前頭前野は将来を見据えた冷静な判断をしようとする「アリの脳」であり、大脳辺縁系は目先の利益に飛びつく「キリギリスの脳」だという。つまりはこのキリギリスが強い人は衝動買いをしやすいことになるらしい。

 さらにヒヨコを使った実験。緑のボタンを押すと餌が1粒、青のボタンを押すと餌が6粒、白いボタンを押しても餌が出ないということをヒヨコに学習させるのだという。これを学習したヒヨコは、複数のボタンが出た時に確実に一番多く餌が出るボタンを押すようになる。しかしここで青いボタンを押しても餌が出るのに時間がかかるようにする(3秒)と、緑のボタンの方を押すようになってしまうのだという。実験によると(この番組の実験ではなさそう)、時間が2秒になると青いボタンを押すヒヨコの割合は半分になり、3秒になると7割はもう選ばなくなってしまうのだという。とにかく目先の食料を確保する必要のあるヒヨコの場合、悠長に時間を待っていられないのだという。で、我々人間がこれと同じ状況になっているのが、いわゆるバーゲン会場。またこのような状態に追い込むキーワードが「先着順」「季節限定」「地域限定」などと言った「今買わないと買えなくなってしまう」と思わせる単語だという。

 またこういう心理学効果をもたらすものとして「フットボールの試合中に流れるCM」だそうな。ひいきのチームが勝利したりして興奮しているところにCMが流れたりすると、脳が興奮しているせいでその商品が欲しくなるそうな。行動経済学の専門家である明治大学の友野典男氏によると、同様の事例として「天気の良い日は株価が上がる」「少ないクッキーは美味しく感じる」などという事例があるという。感情的心理的行動が経済などに影響を及ぼすという考えらしい。

 と言うわけで、今回は実は「行動経済学」というものについての概説だったのだということが判明する次第。ただこの行動経済学、多分まだ研究途上の分野だろうから、古典的経済学の立場からはいろいろ言いたい人間もいそう。なお人間の団体心理に基づく行動が歴史を作るとした歴史心理学というものがアシモフのファウンデーションシリーズに登場していたっけ。

 まあゴチャゴチャ説明しているが、突き詰めると「人間の頭の中では常に理性と野生が葛藤している」というわけであり、こう単純化してしまうと何も最近に言われ始めたことでもなんでもない(笑)。なお興奮状態に持っていって冷静な判断をなくさせるというのは、いわゆる催眠商法などの典型的手口で、そのような悪質な輩でなくても、腕利きと言われる営業マンなら自然と駆使する手法ではある(テレビの通販なんかの「今買うとは高枝切りばさみもついてきます」というのもこの手口)。こういう手口があるということを最初から知っていることで、ある程度の免疫をつけておくという意味はありそうである。完全に舞い上がってしまうのではなく、「あっ、今自分は舞い上がっているな」と冷静に判断できるもう一人の自分を作ることが重要であるわけだ。最も私の場合「あっ、自分は舞い上がっている」ということは判断できるのだが、「まあ、今は舞い上がっておいても良い」との判断がその次に来たりすることで、あまり意味がなくなってしまったりするのだが(笑)。

 で、この番組を見ていて、小野アナがやけに可愛く見える時は、番組の内容が面白くて興奮している時か?・・・いや、これは関係なさそうだ(笑)。

 

4/18 ためしてガッテン「ごっつウマ!たこ焼き大革命」

 今回はいきなり冒頭から「関西人の魂」という文字がデカデカと登場。今回のテーマはたこ焼きである。ただ、たこ焼きを扱うからには、半端なものを出したら関西で袋だたきになること請け合い。ガッテンが総力を結集して最高のたこ焼きを紹介するとか。

 まずはお約束。女子大生がいきなりたこ焼き作りに挑戦という展開。すると案の定、グチャグチャになって「もんじゃ焼きです」というグループまで登場するという番組的には美味しい展開。それでも最終的にはなんとか形にはなっている。しかしお互いに試食してみると、固いなどと散々な評価。しかしそこに突然登場するのが、たこ焼きマントマンならぬ「たこ焼き君」(この番組お得意のかぶり物である)。たこ焼き君が彼女たちに渡したのは達人のたこ焼き作りの様子。それでコツをつかんだ彼女たちが再挑戦したところ、先ほどに比較すると見た目も上々。そして肝心の試食の結果だが、大幅に得点アップという展開である。

 ではそのノウハウとは何かということで、先ほどのたこ焼き君が大阪をかっ歩である。たこ焼き名人のワザを盗もうという趣向である。たこ焼きの本場の大阪ではさすがにたこ焼き君は大人気で、記念写真を求める人々が殺到・・・って、たこ焼きが云々よりも、基本的に大阪人はうれしがおおいというだけやがな・・・。たこ焼きのかぶり物がテレビカメラを引き連れて歩いてたら、私でも「なんやろ」ってのぞくで。ところでこのたこ焼き君、なんで背中に「バース」って書いてあるねん!

 で、そのたこ焼き君が撮った映像を見ると、返しはキチンとやっていないし、後で生地を足しているしとかなり雑。しかしできあがったたこ焼きは絶品。実はこの雑に見える作り方にミソがあるんやという。

 ここで多分世界初やろうという実験が登場・・・と言っても、達人のたこ焼きと素人のたこ焼きを水槽に放り込むというだけ。すると達人のたこ焼きは水に浮くのに、素人のたこ焼きは沈んでしまう。つまりは達人のたこ焼きは内部に空気が多く入ってるんやということ。

 要は、素人は丸めようと意識しすぎることで、一気に返してしもて、結果として小さなたこ焼きになってしまうという。これに対して達人は、半回転ずつ回ることで、結果として大きなたこ焼きになるんやとのこと。しかも内部を割ってサーモグラフィーで調べると、素人のたこ焼きは85度なのに対し、達人は102度。これは空洞内に水蒸気が溜まっているんやという。水蒸気が内部に溜まることで、内部は蒸し調理状態になり、糊化がおこるとのことで、これによって、表面はサクッと内部はジュワっという食感になるのだとのこと。

 さらにたこ焼きと言えばタコだが、これにもタネがある。タコ、イカ、ホタテ、エビをすりつぶして食感をなくした状態で入れ、食べ比べをしてもらったところ、イカが一番人気だったという。これは旨みにつながるイカのアミノ酸量がタコの倍あるからとのこと。タコの特徴は実はその食感で、歯ごたえを調べるとイカの倍以上だったという。

 このタコの歯ごたえは、タコが実に強力な力を持っていることと関係しており、体重1キロのマダコで実験したところ、なんと15キロのダンベルを持ち上げたという(イカは1キロも上がらない)。つまりタコの筋肉はそれだけ強いんやということや。なおここで再登場するのは、タコが瓶の中に入ったカニを捕るのに、瓶のふたを開けてしまうという映像。大分昔にもこの番組に登場してますな・・・。

 そして最後にもう一工夫。表面のサクッとした食感を出すには、小麦粉のグルテンが邪魔をするのだという。ではこのグルテンの作用を妨げる方法だが、これは粉を氷水で溶くというもの。温度が低いとグルテンが成長せえへんとのこと。このガッテン流たこ焼きを試食した達人の「家庭でこんだけ出来たら、うちら商売あがったりや」とのお言葉をいただいて終わりである。

 以上、関西人の魂に正面から挑んだ意欲作。全編に漂う関西風コテコテムードに当てられて、私のコメントも部分的に関西弁が混じってしまったのはご容赦を。もろに大阪を正面に出すので、今回はNHK大阪製作に違いないと思っていたのだが、スタッフロールを見ていると、どうやら東京局製作の模様。こりゃやられた。

 どうも、ここのところ番組にマンネリ感が漂っていたのだが、それの打破を関西パワーに頼ったか。そもそもご当地食品シリーズはローカル局製作回の定番だったんだが。

 で、次回は心理学シリーズ第三弾・・・って、オレオレ詐欺は思い出すんだが、他に心理学ネタって何があったっけ? 私のページを読み返してみると・・・・もしかして2年前の「家庭内のうっかり事故」のこと? いつの間にシリーズになってたんやら。しかし「衝動買い」とは、これは私のためのテーマか?(笑) もっとも私の場合、衝動買いというかどういうか、そもそも子供時代に貧乏だったせいで、買えずに後悔するよりは買ってしまって後悔する方がマシという価値観が身に染みついてしまっただけなんだが・・・・。 

 

4/11 ためしてガッテン「知って安心!子宮がん徹底予防術」

 新年度は病気シリーズで来るらしい。今回は女性には気になる子宮がんである。ただこの子宮がん、検診を受けていたのに発見できなかったなどという話もある。そこのところを明らかにするという。

 まず最初に登場するのが、定期的に子宮がん検診を受けていたのに、不正出血があったために婦人科を受診したら、初期の子宮がんの診断を受けたという61才の女性。2人目はたまたま誘われて子宮がん検診を受けに行ったら、その時に子宮がんを発見されたという75才の女性(当時は38才だったという)。

 片や検診を受けていたのに子宮がんが見つからず、片やたまたま受けた検診で子宮がんが発見された。これがどこが違うかなのだが、実はこの二人は一口に子宮がんと言っても違うがんになっていたわけである。子宮は大きく分けると本体に当たる子宮体部と入り口の部分に当たる頸部に分かれるが、それぞれがんの種類が異なり、子宮体がんと子宮頸がんに分かれるのだという。そして一般的に子宮がん検診と言えば、子宮頸がんの検診を指すのだという。

 子宮体がんについてはリスクが跳ね上がるのは閉経後になる。それは女性は卵巣から分泌されるエストロゲンによって子宮内膜が厚くなり、その後に分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)によって受精卵の着床の準備が行われるのだが、受精卵が来なければやがて内膜ははがれ落ち、これが月経になる。しかし閉経するとエストロゲンやプロゲストロンの分泌がなくなるので子宮内膜は厚くならないようになる。しかしこの時に脂肪細胞などからエストロゲンが分泌され、子宮内膜が厚くなるということがあるのだという。閉経前だと子宮内膜でガン細胞が発生しても月経ではがれ落ちるが、既に閉経になっているとそれがなく、そのまま増殖してしまうのだという。だから子宮体がんは閉経後がリスクが高く、さらに肥満の女性のリスクが高いのだという。出産経験が少ないとか、月経が不規則な人も危険因子なるとのこと。

 ただ子宮体がんについては不正出血が起こることが多いので、これに気がつけば早期発見が可能だという。これを見逃さないことが重要なのだという。

 さて子宮頸がんだが、がんになる可能性の前段階として異形成というのが存在するという。だから子宮がん検診で組織の検査をして、この異形成が見られたら注意して経過観察をするのだという。異形成は必ずがんになるというものではなく、正常に戻る場合もあるのだが、ヒトパピロマーウイルスが作用することでがん抑制遺伝子の作用が抑えられることでがんが増殖してしまうことがあるとか(番組ではここで妙に熱い兄ちゃんが、例によってくさい芝居で説明してくれるのだが)。このウイルスは主に性交渉で感染するものだから、男性にも無関係ではないとのこと。ただこのウイルス自体は非常にありふれているものなので、多くの女性が感染するとのこと。子宮頸がんは検診を受けると発見できるので、異形成の段階で発見してがんになる前に処置をすると子宮が温存できるとのこと。番組では実際に女性がこの検診を受けて見たのだが、想像以上に簡単だったとのこと。どうも検診に心理的抵抗が大きい女性が多いので、それに対するアピールだろう。

 以上、子宮がんについて。先日「本当は恐い家庭の医学」でも子宮がんのことをやっていたようだが、あの時も子宮体がんの兆候として不正出血をあげていた。特に閉経後の不正出血は要注意と言うことだろう。またヒトパピロマーウイルスが性交渉などで感染するということが、俗に「遊びすぎてる女は子宮頸がんになりやすい」などと言われる原因のようである。ただ遊びすぎてる女性は、子宮頸がんの前に別の病気になる可能性が高いですが(男も同じ)。

 ほとんど教科書のような無難で妥当だが地味な内容。ただこの番組の視聴者層を考えると、アピールしておく必要のある内容ではあるだろう。もっとも私には全く関係ないが(嫁さんもいないし・・・・)。

 なお番組の最後に週刊誌による捏造疑惑についての説明が付け足されていた。それによると、去年の4/5放送の回で、4人に食事や運動など生活改善に3週間取り組んでもらったところ、1人はアディポネクチンが増えたが、後は3人は変わらなかったと放送したことについて、週刊現代が「減っていたのに捏造している」と言っているようである。これについての番組の説明は、実際の数値は−7%、+27%、−5%、−8%であり、専門家によると測定誤差が10%あるので、3人については増えも減りもしておらず、1人の結果についてだけ明らかに増えたと言えるというもの。またこの結果だけですべてを説明しようとしておらず、キチンとした研究成果に基づいて(複数の論文が出ている)、運動と食事療法などの生活改善でアディポネクチンが増えるとしているというものであるとしている。

 この週刊現代の記事については私も目を通したのだが、実のところ週刊現代の勇み足だと感じた。そもそも何を言いたい記事なのかが意味不明である。番組を見ると分かるが、ここで「全員のアディポネクチンが増えた」と言っているのならともかく、増えなかったと言っているのだから、そこをつっこんでも意味がない。まさか週刊現代も「運動と食事療法は身体に悪い」と言いたいわけではあるまい。これが「あるある」なら、「被験者4人に2週間パワーヨガをやってもらったところ、全員のアディポネクチンの値が・・・ありゃ、変化しとらんぞ、えーい、捏造しちまえ・・・・なんと劇的に増えたのです!」とやってしまうわけである。こう言うのを捏造という。だから残念ながら今回の記事は的はずれである。

 週刊現代にはもっと本質的なところ、例えばあるある制作関係者と流通業界や健康食品業界の癒着とかを調査することを希望したい。それこそが一番根本の問題だし、画期的なスクープになる内容なのだから。実際、この点についての調査は、私は週刊誌に最も期待しているのだから。

 

4/4 ためしてガッテン「メタボリック症候群の真実!」

 メタボリック症候群の目安としては、男性でウエストが85センチ以上、女性で90センチ以上などと言われているが、実は単純にウエストサイズだけの問題ではないのだという。それが今回のテーマ。

 まずは医学の専門家のウエスト85センチというのは厳しすぎるという話から始まる。年齢も身長も考えていないので、もう少しきめ細かさが必要なのだという。これに対して基準制定に携わった医師によると、あくまで目安であってそれほど精度が高いものではないとのこと。実際、標準体重よりも少し太めの方が死亡率が低かったというデータもあるという。

 実際、ウエストが85センチ以上というのが即メタボリックに結びつくわけではない。ある企業の健康診断の例を見ると、45%が85センチを超えていたが、メタボリックはその中の1/3にすぎなかったという。

 メタボリック症候群の定義としては、ウエストが85センチ以上にプラスして、高血糖、高血圧、高中性脂肪の内の2つを満たしている場合だとのこと。これらの要素はいずれも血管を痛めつけて動脈硬化を促すものであるが、これに脂肪細胞から分泌されるTNF−α(この番組では阻害君と呼んでいる)が作用すると高血糖が促され、本格的に動脈硬化になってしまうのだという。

 脂肪細胞は阻害君だけでなく、動脈硬化を抑制するアディポネクチンも分泌する。ではなぜそれがうまくいかなくなるかだが、脂肪細胞に脂肪が蓄積しすぎると、その時に阻害君が分泌されることになるとのこと。ちなみにメタボリック症候群のメタボリックは代謝の意味で、エネルギーの代謝がうまくいっていないことを指すのだという。

 では解消法だが、これは内臓脂肪を減らすこと。体重の5%減らせればかなりの効果があるのだという。その方法だが、番組ではまずディレクターがモルモットになって、食事のカロリーを極端に減らすという実験をしている。すると一週間後に体重が4キロも減少したものの、脂肪細胞はほとんど減少していないという結果に。正しい方法は、運動をすること(当然ながら暴飲暴食をしてはいけないが)。無理な食事制限による急速なダイエットはメタボリックには効果がないばかりか、身体にも悪影響があるということで、何も良いことがないわけである(だからあるあるダイエットは駄目なのである)。番組では100キロカロリーに相当する運動と食品を示したカードを使って、自発的に自分の食事量と運動量を気をつける方法を紹介している。要は暴飲暴食を抑え、持続的に運動を行うという本来の王道ダイエットしかないというわけである。至極当然な結論。なお常に体重を記録するという「測るだけダイエット」の手法の導入も、当然であるがこの番組では推奨している。

 以上、全く奇をてらうところのない、極めて正当かつ妥当な内容。運動も食事制限もせずに健康的に痩せられれば一番なのだが、そんなものが存在するのはあるある捏造ダイエットの世界だけということである。ただあまりに妥当すぎる内容だと、どうしても番組の印象が地味になってしまうので、そこのところは番組としてのジレンマもあるところである。 

 

3/14 ためしてガッテン「うまさ超アップ!砂糖究極の活用術」

 今回のテーマは砂糖。砂糖は甘いだけではなく、料理に不可欠のものだという観点である。番組はいきなり小野アナがシャボン玉を吹くところから始まるのだが、砂糖とシャボン玉は不可欠の関係にあるということがあとで登場する・・・んだが、この番組を今までずっと見てきている視聴者なら、もうこの時点で知っているはずなのだが。

 まずは二組の親子が砂糖のあるなしで菓子の作り比べである。まずはクッキー。作っている時には砂糖のあるなしであまり変わらないように見えるが、焼き上がったクッキーを見ると砂糖なしの方はボソボソな感じである。実際に上から重りを落として壊れるところを高速度カメラで撮影すると、砂糖ありのクッキーがサクッと割れるのに対し、砂糖なしのクッキーはバラバラになってしまっている。ケーキになるともっと違いは明らか。砂糖を使った方はしっかりと泡だってふっくらと焼き上がるのに対し、砂糖なしではまず卵が泡立たず、焼き上がったケーキも全く膨らんでいない。

 こういう違いが出るのは、砂糖が水と結びつきやすいから。ここで最初のシャボン玉が登場するわけである。砂糖が水と結びつくことで、シャボン玉が粘り強くなるのである。

 次に番組では韓国料理の店で取材しているが、韓国料理では砂糖をよく使うのだとのこと。それはこくを出すということがあるが、砂糖には酸味を抑える働きもあるからだという。舌に酸味と甘みの刺激が同時に来ると、互いの刺激が弱まるのだという。番組ではギムネマという甘みだけを感じさせなくなる葉を被験者に噛ませて実験を行っているが、すると料理が滅茶苦茶酸っぱく感じたり、辛く感じたりなるようになるとのこと。

 また最近、カレーに砂糖を少し加えるという話が登場したが、これは砂糖の甘みの刺激が来て美味しいと感じると、次に来る刺激がすべて美味しいにつながるという「味の時間差攻撃」と説明していた。しかし実は各味の脳への伝達速度を測定したところ、甘みよりも苦みなどの方が伝わる速度が早いという結果が出たそうな。では「時間差攻撃はどうなるんだ?」ということになるが、これは舌先に甘みを感じる部分が多いことから、まず舌先の甘みが伝わってから、舌の奥の方の苦みなどが伝わっていくという順番になるから、これでOKだそうな。

 しかし砂糖と言えば糖尿病が気になるところ。と言うわけで、番組ではご飯50グラムと砂糖50グラム(エネルギー量としては同じ)を食べた時の血糖値変化を測定している。これによるとご飯を食べた時は30分ぐらいかけて血糖値は上昇し、そこから徐々に低下している。これに対して砂糖の場合は、速やかに血糖値は上昇するが、それがまた速やかに低下しており、ピーク値はご飯の時と変わらない。これは人間が使用する形の糖はブドウ糖であるのに対し、ご飯のデンプンはブドウ糖が連なっているものなので、それが分解する時間が必要なのに対し、砂糖はブドウ糖と果糖が結びついたもので、その結合が切れるだけだから立ち上がりは早いのだという。そして果糖であるが、これは摂取しても血糖値はほとんど変化しないのだという。だから砂糖を取ったから極端に血糖値が上がるというものではないという。ただし果糖についての最近の研究によると、吸収に時間のかかる果糖は中性脂肪に変化しやすいという報告があるそうな。結局は重要なのは、総エネルギー量をコントロールすることと、エネルギーをしっかり使うことというわけである。

 例によって実習コーナーは予想通り韓国料理の紹介であった。これは割愛。

 以上、砂糖について。料理ネタ一本で来るのかと思っていたら、後半に健康ネタが一枚噛みしたという複合形式になっている。ただこういう構成はどうなんだろうか? どうも何を一番言いたかったのかの焦点がぼけてしまったきらいがないでもない。またシャボン玉とかカレーとか、既出ネタを元にしていたというのも、なんとなく新味に欠ける。おかげで全体的にインパクトに欠ける印象を受けた。

 

3/7 ためしてガッテン「最先端!ここまで解明健康診断」

 病気の予防と言えば健康診断による早期発見だが、今回はそのための重要情報を紹介という主旨。

 健康診断の効果に疑問があるという記事が最近になって新聞に掲載されたとのことだが、そこであげられているのは、胸部レントゲンについて肺ガン発見に有効との証拠がないとのことである。実際に胸部X線検査ではガンが見つからなかったのに、別の検査で早期ガンが発見された例があるという。

 胸部X線では、確かにガンが骨格などと重なると写らないことがある。しかし番組に登場した例では、骨格とは重なってはいなかったという。そのガンが発見された検査方法とはヘリカルCTスキャンというもの。機械が回転しながら、360度スキャンするもので、0.5ミリ単位で検査が出来るという。国立がんセンターの調べによると、この装置の導入で早期のガンの発見率が倍近くになったとのこと。この装置は早期ガンに強いのだという。ただ胸部X線が意味がないというわけではなく、他の病気(結核など)の検査には有効であるし、この検査を定期的に受診していれば、死亡率を30%低下させるという報告もあるとのこと。

 2つめは血液検査について。動脈硬化の検査として用いられる血液検査だが、血液検査で問題が指摘された10人について、別の検査法で動脈硬化のチェックをしたところ、8人には異常なし、1人には動脈硬化性変化という動脈硬化の前段症状が、もう1人には初期の動脈硬化が見られたという。

 ここで用いた検査というのは眼底検査。目の網膜の血管を直接に観察する方法である。目の血管を直接に観察することで、身体の血管の様子が推測できるのだという。ただこの検査は一般の健康診断には組み込まれていない。

 ただしこれは健康診断が無駄だと言っているのではない。番組で紹介しているのは、足の痛みで整形外科を訪れたことによって、足の循環障害が見つかった男性の例。医師が足の血管を触診したところ、血流が低下していたことが分かったのだという。彼は閉塞性動脈硬化症で、腰の部分の腸骨動脈に動脈硬化が起きて血管が狭くなっていたのだという。彼はこのまま放置していたら足の壊死などの症状が発生する危険があったのだが、幸いにしてここで見つかったことにより、血管をステントで広げる手術を受けて回復したのだという(これをモデルで説明する段で、マグネットで動かしていたモデルが落下して、患者がご臨終してしまうというトラブルが起こって、小野アナが説明に詰まってしまうなんてこともありましたが)。

 さてポイントは、彼はこのような手術を受けるようになる前に、もっと早くチェックする方法があったと言うことである。その検査方法は胎児の様子を観察するのによく使われるエコー。これを使用すると血管の様子はすぐに分かるという。そしてさらなるポイントは、彼はそのさらに前から、健康診断で中性脂肪値の高さや血糖値の高さを指摘され続けていたということ。つまり健康診断でこのような警告を受けた時点で、エコーなどによって患部を直接に調査する検査を受け、それから生活を節制していたら、このような手術を受ける必要はなかったと言うことである。つまり番組が言いたいのは、健康診断の結果によって、かなり早期からこういった病気の危険が予見できるということである。

 最後はガン検診に用いられているPET検査について。PETとは5年ほど前からガン診断に使われるようになった装置で、これは体内の代謝を観察する検査法で、体内でブドウ糖を大量に消費している場所が分かるのだという。ガン細胞は増殖にブドウ糖を大量に消費するので、ブドウ糖消費が多い部分がガン細胞だというわけである。従来のガン検査だと、部位に応じていろいな検査をする必要があったが、この検査だと1つ検査で様々なガンを発見できるので利用されるようになったのだという。

 ただ国立がんセンターの調査によると、他の検査でガンが発見された患者の85%が、PET検査では異常なしと判定されていたのだという。これは一体どういうことかということを番組では説明している。それによると、国立がんセンターではかなり徹底した検査によって超早期のガンまで発見するので、85%という数字が出てしまったのであって、これはPETがガン患者を見落としているという意味ではないとのこと。PETは普通の検診では見つけられないようなガンを発見できるので、PETによる検診は意味があることだとしている。

 結局は「健康診断は受けておきましょう」というごく当たり前かつ無難な結論。最新の検査技術の説明をしつつ、健康診断の有効性に疑問を投げかけるような新聞記事等についての本当の意味を解説しようという意図だったようである。ただ番組全体で、何となく説明に回りくどいところがあったのが気になった。特に動脈硬化の男性の説明の下りについて、内容のまとまりが今ひとつ良くない印象を受けた。

 それにしても例によって、無難な内容に無難な結論というところ。意味のある内容ではあるのだが、あまりに地味なことは否めないように思える。

 

2/28 ためしてガッテン「予知が決め手!交通事故最新対策術」

 今回のテーマは交通事故。それも脳の働きに注目して交通事故の原因を探るという。そして番組が冒頭に掲げるのが、「右見て、左見て、また右を見てから渡る」というのが間違いなのではないかということ。

 まず歩行者の交通事故であるが、歩行者が交通事故にあう例は交差点周辺と道路の途中で4:6で交差点でない時の方が多いのだという(車対車なら間違いなく交差点の方が多いはずだが)。実際に事故にあった高齢者に聞くと、車が見えなかったとのこと。

 そこで秋田大学工学部が開発したという歩行環境シミュレーター(ウォーキングマシンに3面ディスプレイを組み合わせたもので、ソフトを変えたらハイパーオリンピックとかが出来そう)で、高齢者4人と秋田美人3人(単に若い女性と言えば良いと思うのに、わざわざこう表現するのは制作者の趣味か?確かに美人を集めていたようだが)がこのマシンで道路横断実験。結果は高齢者が16回中4回ひかれてしまい、若者は12回中0回という結果(このマシンを実際にスタジオに設置して、ゲストが一渡り盛り上がるという展開があるが、これはどうでも良い(笑))。

 高齢者は歩く速度が遅いから事故にあうのかと言えば、比較したところそんなに若者と違いはない。では視力はと言えば、全員が特に問題がない。それにも関わらず事故にあった高齢者は「車が見えなかった」と言っている。つまりポイントは視野なのだという。実際に若者と高齢者で視野を比較したところ、若者は160度見えているのに対し、高齢者は120度に狭まっていたという。さてこの視野であるが、実は目の機能の問題ではなく、脳の機能が影響するのだという。と言うのは、高齢者でも目に特に異常がない限りは網膜に移る範囲は若者と変わらない。ただ違うのは脳の認知能力であり、脳が老化したことで認知する範囲が狭くなってしまうのだという。

 さらに高齢者がはねられた4回のうち、3回は左からの車に当たっていたという。歩き出すと前に気をとられるので、左からの車を見落とすのだという。また右の方が近いので怖くてこちらに注意がむいてしまい、その分左がお留守になるのだという。だから「左見て、右見て、渡りながら左」というのが高齢者の場合は正解というのが、この番組の結論である(またここで「歩く速度や判断力の低下、暗めの服装なども高齢者事故の要因と考えられている」とのキャプション付。そこまでくどく言わなくても・・・。)。

 なら若いと大丈夫なのかなのだが、ここにも落とし穴がある。ここで番組が行うのが笑える実験。小野アナウンサーのお面(彼女の顔って漫画にしやすいのかな?)をつけたバイト君8人が商店街の中の各地にさりげなく配置され、そこを何も知らない被験者が通り抜けるという実験。あまりに異様な光景に、普通ならすぐに気がつきそうなものだが、被験者は全く気がつかない。これは被験者がやっていたことがポイント。実は被験者には「記憶力のテスト」だと言って、先行するスタッフが背中に背負ったボードの数字を覚えながら歩いてもらったのである。つまり注意がそっちに集中していたために、回りの異様な光景は全く目に入らなかったという次第。つまり若者でも、例えば携帯電話やヘッドフォンなどに気をとられていたら、事故にあう可能性があるということである。実際にここでドライブレコーダーに記録された映像が出るのだが、携帯電話を手にした男性やヘッドフォンをつけた若者がボンネットに乗り上げる映像はインパクトがある。

 たとえ若者の脳でも、他に注意がむいていたら、結果として脳の機能が低下しているのと同じ状態になるという意味である。実際に私も、大学受験の時に参考書を読みながら道を歩いていて、電柱に激突してしまったという経験がある(漫画みたいな実話)。これは要注意である。

 最後は車を運転する際の事故を防ぐための心がけ。ここで行う実験に登場するのは、若者ドライバーと高齢者ドライバー4人とレースクィーン1人。まずは一定の速度で走って、ランプが点灯したらブレーキを踏んでもらって反応時間を見るというもの。高齢者ドライバーと言ってもバスの運転手だった人などということで、全員反応速度はほとんど同じという良好な結果。で、実験の本番はこれから。先ほどのレースクィーンがここで助手席に乗り込んで仕掛けである。彼女がランプが点灯する直前にあることをすると、若者はほとんど影響されなかったのに、高齢者ドライバー2人は反応時間が低下する(一人などはランプと関係なしにブレーキを踏んでしまうという惨憺たる結果)と言う仕掛け。さて彼女のやったことだが、反射的に考えるのは「色仕掛け?」てやつだが(笑)、さすがにNHKの番組だとそういうわけにもいかないので、実際は「初恋はいつですか?」と質問を投げるというもの。高齢者は前頭前野の能力が低下するので、とっさの事態に対応するのが苦手になるのだという。つまり想定外の事態に遭遇した時に、パニックになって一瞬フリーズしてしまうという次第。そういえば、実際にフリーズしているオッサンを見たことが何回かある。

 ただここで実はさらにポイントになる結果がある。と言うのは、高齢者3人のうちの最後の1人は、実は話しかけられた方が反応速度が早くなっていたのである。これはなぜかなのであるが、実は彼は彼女が助手席に乗ってきた時に、これは何かを仕掛けてくると警戒していたのだという。つまり心の準備が出来ていたので、反応速度が早くなっていたのだということ。この「予想をする」というのが、特に高齢者のドライバーなどにとって重要なのであるということ。

 以上、この番組の視聴者層を意識してか、高齢者を中心としていたが、若者でも適用できる部分はあるという内容。交通事故について、脳に注目するという観点はなかなか面白い。ただ、高齢者の事故の原因についてはこれだけと言い切れないだろうな・・・と思っていたらキャプションがついてきた。相変わらず用心深いこと(笑)。

 それにしても今回、やたらに美女が登場していたのは制作者の趣味か? それともNHKもこういう手で視聴率を稼ぎに来たか(笑)。だけどこの番組、美女なら既に小野アナがいるじゃん(笑)。

 

2/21 ためしてガッテン「死者急増!肺炎の真実」

 抗生物質の登場で、もう怖い病気ではなくなったかのように思われがちの肺炎。しかしこの肺炎は実はがん、脳卒中、心筋梗塞に次いで死因の4位で、毎年10万人の人がこれで亡くなっているという事実がある。その実は恐ろしい病気である肺炎についての最新情報である。

 まず肺炎の死者であるが、抗生物質が登場して以来、一端は急激に減少した時期があった。しかし1980年ぐらいを境にして、再び増加に転じているのだという。その理由は高齢者が増加したと言うこともあるものの、一番問題なのは薬の効かない菌(いわゆる耐性菌)が増加してきたこともあるという。

 肺炎のメカニズムであるが、基本的には細菌が肺の中で繁殖することで起こる。すると肺が炎症を起こし、最悪は肺に穴が開いて胸に膿が溜まることもあるという(いわゆる肺に水が溜まったという状態か?)。こうなると高熱と呼吸困難で死に至ることもある。このような肺炎を起こす菌としてはかなり多数あり、代表的なものとしては、肺炎球菌、化膿連鎖球菌、黄色ブドウ球菌などがあるが、インフルエンザ菌(調べてみると、どうやらかつてインフルエンザの原因菌と間違われてネーミングされた菌らしい。実際のインフルエンザはウイルスが原因になるのは今では有名。)や大腸菌といったものまで含まれていた。

 ではこのような菌がどこにあるかだが、番組では10代〜50代の一般人、高齢者、幼児のそれぞれ10人ずつの鼻や喉の奥から最近のサンプルを摂るという調査をしたところ、一般人と高齢者では5人から、幼児からは全員から肺炎の原因菌が見つかり、特に幼児からは8人から肺炎球菌が見つかったという。この肺炎球菌とはもっともたちの悪い菌で、周囲に膜を持っているせいで、免疫細胞が認識しにくいのだという。

 ただ口の中などに菌があることがすなわち肺炎につながるわけではない。肺に入ってしまった場合に肺炎が起こる可能性があるわけである。そこで人間の気道がどうなっているかを調べるために、番組ディレクターがモルモットになって、鼻から内視鏡をつっこまれて調査を受ける羽目に(まさか小野アナの鼻にファイバーをつっこむわけにはいかないだろう(笑))。すると喉の奥に気道と食道が見える。そこで水を飲んでもらうと、画面が突然に見えなくなってしまった(なんじゃ?)。これは気道をふさぐふたが動いたせいだという。このふたが働くのにかかる時間は約0.7秒で、このふたのおかげで飲み込んだものが気道に入らないわけである。

 ただし肺炎を繰り返す患者の場合、この飲み込みの能力が落ちている場合が多いのだという。実際に肺炎になったことがない人と、肺炎になったことがある人で水を飲み込んでもらう実験をしたが(東北大学医学部で実施)、肺炎になったことのない人が3秒以内ぐらいで自然に飲み込んだのに、肺炎になったことのある人はもっと時間がかかったという(家庭では真似をしないようにという小野アナの解説付き)。このわずかのタイミングの差で菌が気道に入ってしまうのだという。なお肺炎を起こした人の7割以上にこのふたの締め遅れが見られたとのこと(このデータについては「東北大学の調査」という字幕付、番組が適当にやった実験ではないとことわっている)。そしてこの危険度が高まるのが横になった時で、眠っている時に菌が入りやすくなるのだという。このような「飲み込み肺炎」が危険なのだという。

 さて対策であるのだが、これが歯を磨くこと。それも歯茎をよく磨くのだという。肺炎を繰り返す人の脳を調べると脳に傷がある場合があるのだが、歯茎を刺激することで脳が刺激されて活性化するのだという。東北大学の実験では、この方法でふたの閉まる時間が短縮する効果が見られたとのこと。また介護施設でこの歯磨きを試したところ、肺炎での死亡者が半減したというデータもあるという。なおこの方法の注意点はやわらかめの歯ブラシを使うということと、優しく小刻みに動かすこと、そしてやりすぎないことである(当たり前である)。なお「歯周病などがある場合は、治療してから行ったください」の字幕も登場。当たり前のことだが、「歯周病なのに歯茎をガシガシ磨いたら悪化した」なんて文句を言ってくる輩がいるんだろうか・・・・ただ初期の歯周病の対策も「歯茎を磨くこと」だったと思うが。なお歯茎だけでなく、舌や上あごなど口全体を磨くと、菌を減らすという効果も期待できる。

 最後は専門家が登場しての肺炎予防の法則。大原則は細菌を肺に入れないということで、第一はインフルエンザや風邪に注意する。第二は歯と歯茎を磨く。第三は肺炎球菌ワクチンの接種を受けるというもの。肺炎球菌ワクチンだが、これについては肺炎そのものを予防できるかどうかは分かっていないが、肺炎が悪化して死亡するという事態を防ぐことは確認されているという(死亡率が半減するそうな)。65才以上になると接種を勧めるとのこと。季節は関係なしなのでインフルエンザワクチンと違うシーズンに打つのが良いとか。なお効果は5年あるとのこと。

 以上、肺炎についての最新情報。なお最新情報と言っても、この番組の場合の最新情報という意味は「あるある」などの場合とは違っていて、最新と言いつつ実は既に専門家の間ではかなりオーソライズされている情報なので信頼性は極めて高い。「あるある」が言う最新情報というのは、どこかの研究者が論文を一本ポンと出しただけ(ひどい場合は論文も出ていない)という情報で、しかも他の専門家に聞くと「んなアホな」と言うような内容を指す場合が多い。同じような用語を使っても全く使い方が違うことに注意。

 それにしても、やっぱりあるある事件の影響はもろに出ているな。これでもかこれでもかとばかりに「東北大学の実験」という字幕が出まくっていたのは、番組独自の実験で結論をつけているのではなく、キチンとした研究データがあるんだといういう意味。ここまで慎重にならなくてもという気もするんだが、痛くもない腹を探られたくはないという気持ちだろう。どうも最近は魔女狩りみたいになっちゃってるから。

 なんかやたらに言わずもがなの字幕と、くどいほどの注釈(大抵は小野アナにその仕事がふられているが)が加わっているが、基本的にはこの番組の毎度の病気ネタパターン。この時期に肺炎について紹介しておくことは意味があるだろう。ただどうもご時世のせいで、今回のようなガチガチの硬派ネタか、前回のような料理ネタばかりになりつつあるような・・・。この番組の持ち味である、軽いおふざけが入ってくるぐらいのバランスになった方が、番組自体は面白くなるのだが・・・。

 

2/14 ためしてガッテン「変化自在!中国料理に学ぶ 油の極意」

 料理に欠かせないものの一つが油。これの使い方一つで料理の出来映えが劇的に変わる。そして油の使い方がうまいといえば中華料理。というわけで、今回は中国料理を題材に油の使い方の極意に迫り、料理の世界を極める・・・って、知らない間に完全に料理番組になってしまっているこの番組・・・。

 まずはマーボー豆腐について。ここでなぜか3人のチャイナ服の女性が彩りに登場するのだが、志の輔氏がツッコミを入れている通り、3人も登場する必要があるんかいなというのは私も同感。これは一体誰の趣味だろうか? まあ小野アナにチャイナ着せるわけにもいかないだろうし。

 マーボー豆腐についてはつい最近にこの番組で紹介しているのだが、そこでのポイントは仕上げの時に化粧油を加えて、温度を上昇させることで豆腐の食感をプルプルにするというもの。ちなみにここでガッテン流マーボーの試食をするのだが、口にした途端にあまりの熱さに志の輔氏がセット裏に飛んでいくハプニングが。スタジオなどで出てくる料理は生暖かかったり、完全に冷めている場合が多いので、志の輔氏は完全に不意をつかれたのだろう。なお、料理を熱いままで保つというのも化粧油の効果でもあるのだが(笑)。

 ただこのガッテン流について、トータルで油を大さじ7杯(105ml)も使うことになるが、これで本当に良いのかという意見も来たらしい(中華は元々油をよく使うが、今日のように油が敵視されている状況では、この使用量はビビるだろう)。

 そこで今回紹介するのは油の使用量を減らした新ガッテン流。化粧油を減らす必要があるのだが(従来は大さじ3杯使っていた油を大さじ1杯に減らす)それでも豆腐の温度を上げるために、豆腐をより小さく切るようにしたとのこと。なんてことのない単純な発想だが、油が気になる人は試せば良かろう。

 次は春巻き。これのポイントはいかにサクッと揚げるかだが、やはりどうしても時間が経つとヘナヘナしてくることが多い。ある家庭でのレポートをしているが、やはり帰宅の遅い夫が食べる時(作って3時間後)にはヘナヘナになってしまっていて、せっかくの春巻きも夫には不評。というわけでここで裏技が登場するらしい。そしてこれを帰宅した夫に食べてもらったところ(2日続けて春巻きというのもな・・・)、春巻きが変わっているので夫がびっくり、そこで種明かしという趣向(いつからこの番組はどっきりカメラになった?)。

 達人と主婦の揚げ方の違いだが、二人とも揚げ終わった時の油の温度は170度。そこで達人と主婦の二人の春巻きを揚げたてで食べ比べてみたところ、なんと主婦の方が勝利。しかしここで春巻きの皮を一枚むいてから再度食べ比べてもらうと今度は達人の圧勝というパターン。主婦の方は一枚目の皮の下は柔らかいのに対し、達人は一枚むいてもやはりサクサクしているという違いがある。

 この違いが揚げ方の違いということである。主婦の方は170度の油に入れて短時間で揚げていた(4分)のに対し、達人は100度ぐらいの油に入れて、そこから温度を上げて最終的に170度になるまで15分もかけていたという。達人は油で揚げるというより、油で煮ていたのだという。

 この番組ではこの春巻きを10分で作るということで、またも登場するのはガス会社の研究所(なんかやたらに出過ぎと違うか?)。そこで開発された方法は、中華鍋で180度の油に春巻きを一気に10本も入れ、この時に温度が下がるので、中火で8分、強火で2分加熱するそうな(標準バーナーを使用するようにとのこと。ハイカロリーバーナーだったら温度が上がりすぎる。)。なおこの方法だと、加熱がじっくりかかるので、具を事前に炒めておく必要がないとのこと。ただしこれはあくまで自分で作る春巻きの場合なので、冷凍食品の春巻きなどの場合は、そこの指示に従ってくださいとのこと(そりゃそうだ)。

 最後は青椒牛肉絲。以前に番組では鍋を事前に加熱しておいてから高温で短時間で炒める方法を野菜炒めなどで紹介したが、青椒牛肉絲でこの方法をとると、焦げ臭い感じになってしまうのだという。これはニンニクが加熱で焦げてしまうせいとか。そこでこの場合にはどうするかが実習コーナーになる。早い話が最初に鍋で肉を炒め、そこにタケノコを加え、温度が下がったところでニンニク、ショウガ、ピーマンなどを加えるのだとのこと。というわけで、要は入れ方の順番だけである。後のメニューについては割愛。

 というわけで今回は完璧に料理番組。ゲストの内山君の「ご飯が欲しい」の台詞がやたらに多かった。

 さて食べ比べで達人の春巻きが主婦に負けてしまうという下り、これは一端意表をついてから結論に持っていく予定通りの演出か、予想外の実験結果が出た場合に、この番組では捏造せずにこうリカバリーするんだというアピールかの判断がしかねるところだが、私の印象では何となく後者のように思われる。実験結果がどうなってもそれに従って番組を作れるようにするというのが、この手の番組では不可欠だろう。ちなみに目がテンなどでは「こうなる予定だったんですが、残念ながら実験は失敗」などとそのまま正直に流し、それを番組の味にしてしまうというようなアプローチをとっている。私がガッテンと目がテンを比較的高く評価しているのは、その辺りにあるのであるが。

 で、次回は肺炎。これは高齢者の死因としてかなり多い病気なので要注意です・・・って今度は病気ネタ。この番組の新年以降のパターンは、料理・病気・病気・料理・料理・病気・料理・病気。おいおい、他のネタはないの? まあかなりネタに苦しんでいるのは分からないでもないが。 

 

2/7 ためしてガッテン「血管の赤信号!むくみ根本改善術」

 今回のテーマはむくみ解消法。同じテーマが某番組だったら「セルライト解消!部分やせ術」になってしまうところだが、この番組は当然ながらそういうスタンスはとらない(笑)。

 まず足のむくみといえば立ち仕事・・・ということで病院の看護士による足のむくみの測定から始まる。朝の足の体積を水で量り、勤務終了後にも同様に量り、足の体積がどれだけ増えたかを調べようと言うもの。10人について測定したところ、ほとんど増えてない人(中にはマイナスという朝の方が足がむくんでいる人もいる)から最高は198mlも増えた人まで様々。この後はこれらの看護士達が、血管外科クリニックで専門医に静脈の血流を測定してもらうという仕掛け。すると足のむくみの少なかった人には問題が現れなかったのに対し、むくみが5番目だった人にクモの巣状静脈瘤が見つかるという展開。

 クモの巣状静脈瘤というのは、静脈の血流が悪くて血液の逆流などが起こることが原因で、身体の表面付近の血管が変形してクモの巣のような模様が現れる現象とか。これが内部の大きな静脈に起こると伏在静脈瘤といって、かなり激しいボコボコが現れるような状態になるという(こういう足の人を見たことがある)。

 では4番目以上の人はどうかということになるが、現時点では肉眼で分かるような静脈瘤は出ていないが、4人中3人に静脈の逆流が見られ、かくれ静脈瘤と言える状態が発見されたとのこと。なお番組では触れていないが、5番目の人は明らかに4番以上の人よりもベテランの看護士のようだったので、静脈瘤の症状がはっきり現れていたのは年齢の影響があるように思われる。

 心臓から血液が押し出される動脈に対し、そのような働きのない静脈の場合、どうしても血液を押し出す力が弱いのだという。その静脈の血液が流れるようになっている仕掛けが、静脈内の弁にあるという。これのおかげで静脈の血液は心臓まで流れていけるのだが、立ち仕事の多いような人はこの弁が破壊されやすくなるのだという(他にも妊婦とか遺伝の影響があるとのこと)。弁が破壊されると血液が逆流して滞留、血液中から水分がしみ出すことでむくみにつながるのだとのこと。そう言う人には、医療用の弾性ストッキングというものがあるという。これは足先を締めることで血液を流れやすくする仕掛けになっているとか。朝から履いてみているという小野アナの証言によると「楽です」とのこと。

 また気をつけないといけないのは、足の血液が滞留することがとんでもない病気につながる危険があるということ。滞留している血液を調べると、粘度が上昇している。これが高じると血栓が出来やすくなるわけである。すると発生する最悪の事態は「肺動脈血栓塞栓症」というもの。これは足の静脈で出来た血栓が、歩くなどで血流が増えたときに流され、肺の動脈などを閉塞させる病気で最悪は命に関わる。かつて「エコノミークラス症候群」と呼ばれて恐れられた病気である。

 そこで次は対策となる。番組では足のむくみに悩む3人の女性に参加してもらって、それぞれのむくみ解消法を教えてもらう。一人はお湯で足を温める。一人は足の指などをマッサージする。もう一人は足を高く上げるというもの。そこでこれらの方法がどの程度効果を上げているかを三重大学の医学部で測定してもらったところ、残念ながらいずれも微々たるもの(「時間ややり方次第で効果が現れる場合もある」という注釈付)。そこで番組提案は、足の先を上げ下げするという運動。この運動でふくらはぎの筋肉が絞られので、血流が一気に10倍程度に上昇するとか。

 さらに紹介するもう一つの方法がイナバウアー。要は身体を反らして伸ばす運動。これも先ほどの運動に匹敵する効果があるようである(「気温などの条件で効果が出にくい場合がある」との注釈付)。この運動の原理は、腹式呼吸で腹圧を変化させることで、腹の中の静脈の流れを刺激するのだという。そこで最初の看護士にこの2種類の運動を勤務中にしてもらったところ、むくみが「超減りました(本人談)」という結果になってめでたしめでたしである。

 番組最後はこの運動法の詳細を紹介して終わり、ただしイナバウアーについては、「運動不足の方や腰を痛めた経験のある方は急に行わないように注意してください」という小野アナによる注釈付である。考えたら当たり前のことだが、ここまで言った方がいいんだろうな・・・・。

 何やらそれでなくても以前から慎重なこの番組が、あるある事件のあおりか輪をかけて慎重になっている印象。やたらにつく細かい注釈は、明らかにあらぬ言いがかりをつけられてはたまらないという用心の現れであろう。本来はこの程度のことはテレビでいちいち言わなくても、視聴者が自己責任で判断すべきことなんだが・・・・。(腰が悪いのに腰をそらしたせいで痛めたと、文句を言ってくるような視聴者が実際にいたりしますからね。)

 内容的にもキチンと専門医を呼んで説明させているし、実験台に看護士を選んだのも、看護士なら嘘をつくわけにはいかないという配慮か。あの番組も、せめてこの番組の半分ぐらいでもキチンと気をつけていたら、あんなことにはならなかったのに・・・・。毎度のことであるが、この番組で健康系ネタを扱うときはかなり慎重である。

 

1/31 ためしてガッテン「うまさ別次元!カレー大革命」

 非常にポピュラーな料理だが、意外に難しいテーマがこれ。というのも、各人「これこそ最高」という自分自身のカレーがあったりするからである。そこで今回は、誰もが美味しいと感じる高級感あふれるカレーを目指すとか。

 まずは小野アナが一流ホテルレストランと某フレンチレストランのカレーを食べ歩くという「おいしい」レポート(脳波測定用装置をつけて山登りさせられていたころに比べると、彼女も出世したものである(笑))。で、彼女の分析によると「ソースはまろやかでコクがある」、「具は味がしっかりしていて、とろける」といったところ・・・・って、こんなもの、わざわざ食べに行かないでも分かるような。表現に今ひとつ独創性がないことから、彼女はグルメレポーターには向かないということが、このレポートから分かる次第・・・って、そのためのレポートではないのだが。

 この後はお約束のパターン。4人の女性がそれぞれが同じカレールーを使ってカレーを作るという実験(ルー以外の材料は自由)。ケチャップを入れたり、チョコレートを入れたりと各人がそれぞれの工夫を凝らす中で、一人だけ独身という女性は、ぎこちない手つきでカレーのルーの箱に書いてある説明通りに作っている。そしてこの結果を評価するのは食品の味などを評価する感応試験の検査員。すると何の工夫もなく説明書き通りに作った女性が最も高得点を取るという、この番組を見慣れた視聴者ならなんとなく想像できる結果になる。

 まず1つ目のポイントだが、彼女のカレーが一番なめらかだったのだという。それは彼女が説明書き通りに弱火で煮込んだことと、ルーを加える前に火を消して、それからモタモタしていたおかげであら熱が取れたことが大きいという。ルーを加える時に温度が高すぎるとルーがダマになってしまうのだという。

 さらに彼女のカレーが味のバランスが最も良かったのだという。早い話が、市販のカレールーは既にかなりバランスを取って味を作っているので、それにゴチョゴチョ加えると、その分くどくなってしまったのだとのこと。何かを加えるのだったら、その分ルーを減らす必要があるのだという。

 というわけで、市販のルーを使ってカレーを作りましょう・・・では番組にならないので、この番組ではそれを超えたカレーを目指す。その時にポイントになるのが4種の神器だという。

 この4種の神器を紹介したのが、東京カリー番長なる全国で出張料理人としてカレーを作っているという4人組。彼らが研究の末に行き着いたという4種の神器を加えたカレーをシェフに食べてもらうと「ルーを使って作ったとは思えない」と唸る出来という次第。

 さてこの4種の神器だが、バター、唐辛子、ニンニク、そして砂糖なのだという。意外なのが砂糖だが、これを加えることでコクが出るのだという。甘みは人間にとってはエネルギーであるので、非常に反応しやすく。甘みを感じることでおいしさを感じるセンサーが活性化し、その後に来る辛みや旨みなどに対する反応が良くなるそうな。私はぜんざいに塩を少し加えた方が甘みを感じるのと同じ原理かと思っていたのだが、それとは若干違うようである。

 具の方であるが、肉をあまり煮すぎるとどうしても固くなる。これを防ぐためにフレンチレストランでは表面を焼いた肉を余熱で一晩放置しており、ホテルのシェフは焼いた肉にカレーソースを食べる直前に絡めていたとか。時間のある時はフレンチレストラン式、時間のない時はホテル式がお勧めとか。

 当然ながら最後の料理教室はガッテン流カレーの紹介になるのだが、詳細は割愛。ポイントは4種の神器を使用することと、ルーをミキサーをかけたり裏ごししたりでなめらかにするということ。これでお客様に出せるカレーが出来るという。

 というわけで、見事に料理番組でした。しかも小野アナによるグルメレポート付。一体この番組はどこに行ってしまうのやら・・・。先週以上に科学はどこか遠い世界に行ってしまっていました(笑)。個人的には、もう少し科学っぽいネタも扱って欲しいのだが。

 

1/24 ためしてガッテン「究極のカツ丼!プロ級調理術」

 カツ丼と言えば、なんと言っても取調室の定番・・・って今回のコメントを始めようとしたら、まさにこの同じことを志の輔氏が言ってしまっている。うーん、やっぱり誰でも考えることは同じなのか。

 で、この人気のカツ丼だが、世間での評判を聞くと「なぜか幸せになる」そうな。しかしその割には「手間がかかる」「うまくできない」と家庭では敬遠されがち。ということで、いかにもこの番組らしく、家庭でもできるカツ丼の調理術を教えようという毎度の料理番組パターンが炸裂するわけである。そして番組は三波春男の「丼音頭」なるおめでたい歌から始まる。ホントになんでも音頭にする人だ(笑)。私に言わせれば、この人の歌こそが紅白の花だったと思うのだが。

 まずは「一応は科学番組」らしく、実験から始まるそれもカツ丼を食べながら脳波を測定するという奇妙なもの。大学生4人がカツ丼を食べる2人とカツ定食を食べる2人に分かれて脳波を測定するという実験。なお、あるあるで実験データの捏造が話題になっている時なので、あえて細かいことをいうと、この番組ではこの実験を時間を置いてからもう一回、今度は食べるものを入れ替えて実験している。実はこういうデータの測定方法は少ない実験点数でなるべく誤差を減らすための方策だったりするのである。この番組と「目がテン」などではこういった測定方法をよく見るのだが、あるあるでは見たことがなかったりするのである・・・。

 さて本題に戻ると、この脳波の測定の結果から分かったのは、カツ丼を食べている時には集中と覚醒の脳波が出ているのだという。つまり食べ始めると集中力が上がってきて、食べ終わる時にそれが緩む。そしてこういうタイプの脳波パターンは登山の時と同じなのだという(10年前の小野アナが登場、この頃はよく彼女はモルモットにされていた)。で、このような脳波パターンになるのは、カツ丼を食べる時にはかき込むので、注意力が丼に集中するためだとか(これを写真とカメラで表現していたのが爆笑もの)。登山ではクライマーズハイなんて幸福感が言われるが、カツ丼を食べる時もこのようなパターンになるのだというのが、この番組が言う「カツ丼で幸せになる理由」である。なんか馬鹿らしいんだが、説得力がある(笑)。

 次は料理法に入る。まずは栄養士の主婦とカツ丼名人がカツ丼対決をするというパターン(この番組はいつもは、素人4人ぐらいが料理を作って、それが達人に散々な点が付けられるというパターンが多いのだが)。そしてお約束通り、達人が勝利するという展開。達人のカツの方が肉が柔らかかったのだという。

 この明暗を分けたのは、カツを揚げてから煮るまでの時間なのだという。実はカツは揚げ終わった時点でまだ半生で、それが余熱で温度が上がっていくのだという。そして煮るとその時点で温度が変化しなくなるのだとか。だから揚げてから煮るまでに時間が空くと、余熱で温度が上がりすぎて肉が固くなるのだという。世間一般が感じていることの全く逆のことが起こるわけである。

 次に重要になるのは卵の火加減。達人を見ていると、強火で30秒ほど加熱している。卵は半熟でなどというが、見た目は真っ白のがちがちに見える。しかしこれがポイントなのだという。達人はまず卵をあまり混ぜず、それを強火で加熱することで表面の白身は固まるが中には黄身が半熟状態で残る。これが全体をまとめるハーモニーになるのだという。なおカツ丼に使う肉については、スタジオパークでの調査では1センチが一番良かったとか。カツ単独の時よりも薄い肉の方が向いているらしい。

 で、最後は調理法になるのだが、ここで登場するのが以前に土鍋や縄文土器で登場したガス会社の研究員チーム。一体いつからガッテン所属になったのやら。そこで編み出された方法はフライパン1つで最後まで終わらせるという方法。ひたひたの油で焼くようにして揚げているのがミソになるのだが、どうせ細かいレシピは料理本か公式ページに出るだろうから割愛。

 以上、カツ丼というテーマだけで45分番組を作ってしまったという、いかにもこの番組らしい展開。やはり「料理のガッテン」である・・・って、やっぱり何か違うような気が。次回はカレーだっていうし、新年は健康シリーズの次は料理シリーズか? この調子で行けば再来週はスパゲティ?(笑)。

 しかし今回は、見ているだけで自然によだれが出てきた(笑)。なんてうまそうな「科学番組」なんだ(笑)。それにしても三段階写真でカツ丼が視界に迫ってくる演出は最高に笑えた。このペースを守っている限り、この番組は大丈夫だな。

 

1/17 ためしてガッテン「初公開!頭痛の新常識」

 今回のテーマは頭痛。頭痛には日本人の3000万人が悩まされているとのことだが、その頭痛についてショッキングな事実が数々明らかになってきたらしい。なおその事実は「慢性頭痛の診療ガイドライン」なる本に記載されているようだが、この本は明らかに専門書なので、一般人には辛いだろう。というわけで、どうも「市民版」と銘打った簡易版も発行されている模様。

 この本に関連していきなり登場するショッキングな数字が50%という数字。これは病院などで正しい頭痛の診断をしてもらえる割合である。つまり半数は誤った診断をされているのだとか。しかもそれで治療が効果がないということならまだましだが、治療があだになっている例さえもあるという。落とし穴は頭痛薬。実は頭痛薬が頭痛を招いてしまうことがあるのだという。

 小学生の頃から頭痛を患っていたというある女性は、診察を受けても「風邪」などとまともな診断がされなかったので、頭痛が起こると市販の頭痛薬で鎮めていたのだという。しかしだんだんと頭痛がひどくなってきて、ついには家族の読む新聞の音や、携帯電話の光でさえも頭痛が起こるようになり、テレビも見られず暗い部屋にこもるしかなくなってしまったのだとか。苦しんだ挙げ句に頭痛の専門外来を訪れた彼女は、薬が頭痛の原因になっていると言われ、半信半疑で薬を止めたところ、3ヶ月ぐらいで頭痛が改善されたのだという。

 また市販の薬だけでなく、医師に処方された薬で悪化した例もある。ある男性は、それまでも月に何度か激しい頭痛が起こっていたが、ある時かなり激しい発作が起こったことがきっかけで、医師の処方した薬を飲むようになった。すると薬は非常によく効いたのだが、効果が切れると頭痛が起こるというようになり、結局は薬は飲み続けで常に頭痛がある状態になってしまったのだという。

 頭痛の薬には3種類あり、市販薬などは消炎鎮痛剤、医師が処方するものにはエルゴタミン製剤やトリプタン製剤があるという。また頭痛の種類には、以前にこの番組で紹介した通り、首や肩の凝りから起因する緊張型頭痛と、血管の拡張に伴う片頭痛がある。消炎鎮痛剤は筋肉の炎症や血管の拡張に伴う炎症を鎮めることで痛みを和らげ、エルゴタミン製剤やトリプタン製剤は血管の拡張や痛み物質の増加を直接に防ぐ効果があるのだという。

 では、なぜ薬で頭痛が悪化するかだが、頭痛が起こった時、人の脳内にはそもそもそれを鎮めるメカニズムがあり、薬はその作用を助ける働きをする。しかし薬を常用する内に脳の方の鎮痛メカニズムが弱くなってきて、痛みに敏感になってしまうのだという(ニコチンと神経伝達物質の関係によく似ている)。このような状態を薬物乱用頭痛と言い(薬物中毒?)、緊張型頭痛、片頭痛にかかわらず、適切な治療をせずに薬物を乱用したらこの状態になるのだという。

 この薬物乱用頭痛になってしまう理由だが、頭痛患者の多くが自分の頭痛をキチンと把握していないことに原因があるという。番組で19人の頭痛患者を集めて、自分の症状を緊張型頭痛か片頭痛かを自己申告してもらったところ、専門家の診断では7人が間違っていたという。この番組で以前に「片頭痛の痛みはズキンズキンとする痛み」と伝えたが、実は片頭痛の中にもこのタイプの痛みでない人もいるのだという(以前に報告した内容が変化したということを、この番組でははっきりと伝えていた。某番組はこれを絶対にしないんだよな・・・・)。また片頭痛は片側だけが痛むというわけではなく、両側が痛む人もかなりの比率でいるし、さらに片頭痛の痛みから肩が痛くなるということもあるのだという。

 だから薬を飲まなくても治ることが多い緊張型頭痛の患者が、自分を片頭痛だと思って市販の消炎鎮痛剤を飲み続けて薬物乱用頭痛になることがあるし、片頭痛の人はトリプタン製剤などの特効薬があるにもかかわらず、それを知らずに自分を緊張型頭痛だと考えて市販の薬を飲み続けている内に薬物乱用頭痛になってしまうのだという。つまりは適切な診断がまず重要なのだという。

 専門家によると片頭痛の見分け方は、1.日常生活に支障がある 2.発作は多くて週1〜2回 とのこと。緊張型頭痛の場合は身体を動かすと痛みがまぎれるなんてことがあるが、片頭痛の場合は動くのが辛いとのこと。また片頭痛の患者は、発作の時には激しい痛みを訴えるものの、発作のない時にはケロッとしていることが多いという。ただし薬物乱用頭痛になってしまうと、毎朝片頭痛の発作が起こるなんてことになるとか。なお私が気になっていたことを山瀬まみ氏が質問してくれたのだが、関節痛など消炎鎮痛剤を常用している患者が薬物乱用頭痛にならないかという心配についてだが、これは大丈夫なのだという。あくまで頭痛が原因で消炎鎮痛剤を乱用している場合に薬物乱用頭痛が発生するのだという(関節痛などの場合は、実際に痛む部分があってそれを抑えてるわけだから、脳がさぼっている余裕がないということだろうか)。

 これで頭痛の原因は分かってきたが、ではどう対応すればよいのかが問題になる。なんと日記を使うことで頭痛を予防するという方法があるのだという。

 北里大学病院の頭痛外来がとっている方法が、頭痛の強さや回数などを記録した頭痛日記をつけるということ。これをつけたことで、今まで突発的に起こっていたと思っていた頭痛の原因が見えてくることがあるのだという。ある主婦の場合、化粧品売り場などの強い臭いや、人混みの騒音、また暑さや台風などの気候の変化、さらに夫とのケンカなどのストレスなどが引き金になっていたことが分かったのだという。そこでそれらのストレスは避けるようにし、気候の変動前には予防的に薬を飲み、病気を理解しない旦那は気にしないようにしたら(旦那が苦笑いしていたが)、頭痛が90%ぐらいは良くなったとのこと(後は10%はつきあっていけばよいと腹をくくれたとか)。と言うわけで、人生を開き直ることで頭痛はよくなるというお話・・・ちょっと違ったか(笑)。

 以上、日本人の国民病の一つでもある頭痛についてです。なお私も頭痛持ちというほどではありませんが、何かの機会に頭痛が発生してしまいます。大抵は風邪や寝不足が引き金になりますが、あまりにも無責任にひどい内容を垂れ流しする番組を見た時にも起こります・・・ってこれは冗談。実際は長時間のパソコン作業なども引き金になるので(仕事でもプライベートでもほとんどパソコンに向かっているよな、私って・・・)、緊張型頭痛が多いのではないかと思っております。

 それにしても、緊張型頭痛を表現するのに孫悟空は良いとして(実際によく孫悟空は例に出てきます)、片頭痛はズキンズキンで赤ずきんって・・・。それに今回「ズキンズキンとしない片頭痛もあります」って言ってたんじゃなかったっけ。やっぱり片頭痛はズキンズキンだと印象づけちゃってどうするのよ(笑)。

 私自身としては、昔から「頭痛薬はむやみやたらに飲まない方がよい」という認識を持っていたのですが、やはりそれは大体正解だったようです。ただ厳密な意味での正解は「頭痛の時にはむやみやたらに薬を飲まず、症状に合わせた適切な薬を飲む」ということだったようです。

 ところで小野アナのサザエさんヘア、やっぱり何回見ても奇妙だな(笑)。お魚くわえたドラネコを裸足で追いかけていくのは、何となく彼女に似合いそうにも思ってしまいますが(笑)。

 

1/10 ためしてガッテン「知らなかった!高血圧 衝撃の新事実」

 心筋梗塞や脳卒中など突然死の原因になるという高血圧。しかし検査では見逃してしまう高血圧があるのだという。さらにその高血圧は通常の高血圧よりも突然死の可能性がさらに高まるとのこと。さてそれは・・・というのが今回のテーマ。

 まず心筋梗塞についてなのだが、広島では県の医師会が心筋梗塞の危険度を天気予報のような形式で発表しているのだという。目安は平均気温が6度未満で、平均気圧が1013ヘクトパスカル未満だと、心筋梗塞の危険度がもっとも高くなるのだという。

 詰まりやすい血管であるが、それは粥状硬化という状態になった血管だという。これは血管に柔らかい固まりが出来ている状態で、これが寒さのによる高血圧の刺激などで割け、その時に血小板が集まって血管が閉塞する可能性があるのだという。なおこの粥状硬化は30才ぐらいから出来はじめ、60才以上ではほとんどの人が持っているという。

 番組ではどんなときに血圧が上がるかを実験、被験者は男女大学生に40才のサラリーマンと主婦、70才の高齢者男女の6人。実験の結果、顔を洗うと平均27mmHg、ウォーキングで平均37mmHg、アルミホイルを噛んでストレスを与える(ヒェー!!)と18mmHg上昇した。このように、日常の些細なことで血圧は上がるのである。

 さらにここで登場するのが、まさかの高血圧である。血圧測定の結果は大した異常はなく、中性脂肪なども問題がなかったにも関わらず、狭心症を発症した男性がいるというのだが、彼が早朝高血圧という症状だったのだという。一般に血圧は起床時に高くなるのだが、ここの上昇が大きい高血圧なのだという。そしてこの早朝高血圧は通常の高血圧よりもさらに心筋梗塞などの突然死につながる可能性が高いのだという。

 朝の起床時には、身体にエンジンをかけるために闘争ホルモンが分泌されて血圧が上昇するのだが、この時に血管内皮細胞が血管を広げる作用をすることで過度に血圧が上がることが防がれるのだという(ここで光子館力作のやけに可愛い内皮細胞が登場する)。しかしこの内皮細胞の働きが悪いと、血圧が上がりすぎてしまうのだという。ここで粥状硬化に傷でも入ろうものなら、朝には「やけに元気な(小野アナ談)」血小板が血栓を作ってしまって最悪の事態になってしまうのだという。

 この内皮細胞の弱い状態とは動脈硬化の初期の状態であり、肥満、高血糖、高齢、喫煙、アルコールなどが危険因子であり、血圧の上下の差が65以上の人が危険であるという。寝る前と起きた直後に血圧を測定し、その差が20以上あり、平均が135以上の人は早朝高血圧の疑いがあるとのこと。改善の方法だが、まず当然であるが禁酒・禁煙、そして運動だという。ただしこの時にがむしゃらに運動しすぎると危険なので、鼻歌が歌える程度の鼻歌ウォーキングが良いのだという。

 最後は脳梗塞の改善薬について紹介。それは血栓溶解薬の「t−PA」というもの。これで血栓を溶かしたことで、脳梗塞の患者が何の後遺症もなく回復したという例があるという。ただしこの薬を使用するのは脳梗塞を発症して3時間以内でないといけないとのこと。これを越えると血管が弱くなるので、血栓を溶解したことで出血が起こる危険があるという。つまり早期発見が必要なのである。脳梗塞の前触れとして警戒すべき症状は、ろれつが回らなくなる、口の片側から食べ物やよだれがこぼれる、経験したことのない激しい目眩、フラフラして立っていられない、歩くと片側に寄る、視野が半分欠ける、物が二重に見える、意識が朦朧とするなどである。このうちのどれか一つが現れると要注意。脳梗塞の検査を受けた方がよいとのこと。

 以上、高血圧についての最新報告。以前の放送の時に仮面高血圧などが登場した上に、高血圧の基準も厳しくなりましたが、今回さらに厳しくなることになりました。これで潜在的高血圧の患者がさらに増加しそう。この番組の視聴者の平均年齢は高めだから、身につまされる人が多いのでは・・・ってそろそろ私も他人事ではない年齢になってきているのであるが。

 ただ「衝撃の新事実」と銘打って、さんざんもったいぶらせてから登場した割には、起き抜けは血圧が上がりやすいので注意というのは、本音として番組のインパクトとしては非常に弱い。

 なおいろいろ危険は警告されるが、対策は大抵決まって、禁酒・禁煙・適度な運動で肥満に注意というものである。生活改善に挫折した者を脅迫するために、定期的に同じテーマを放送しているようにも見える(笑)。

 年の初めの健康シリーズ第一弾である。正月スペシャルが寿司で、次が高血圧とはある意味この番組らしいラインナップではあるが・・・。

 なお冒頭のクイズでカップ麺の容器に水圧をかけるとどうなるかというのがありましたが、これと全く同じことを去年末に「所さんの目がテン」で実験をしていました。残念。

 

1/3 ためしてガッテン「和食の極み 寿司の神髄大研究」

 新年第一回目となる今回は時間枠を拡大して、「満を持してのお寿司」(志の輔氏談)とのことである。一体どのあたりが満を持しているのかは私には不明だが、今回番組が言いたいことは「我々は本当の寿司の真価を知らない」ということらしい。

 まず番組では「究極の寿司」を目指すべく、大間のマグロと魚沼産最高級コシヒカリを用意、これをベテラン寿司職人の大林準之助氏に握ってもらう。そして50人に試食してもらったところ「最高」という声が。しかしここで終わったらまるっきり「どっちの料理ショー」である。ここで大林氏はいきなり別のネタとしゃりを出して来るという塩梅。この番組お得意の「対決」である。試食の結果は、28対24で大林氏が用意した寿司の勝利。一体彼はどんなすごいネタを用意したんだと言えば、実はこれがスーパーの冷凍マグロだったという仕掛け。つまりここに寿司職人の技術があるんだと持ってくるこの番組のお約束展開へとなだれ込む(それにしても、ここで大林氏の寿司が惨敗してたらどうするつもりだったんだろう?)。

 寿司を解明するには、寿司の発祥の地まで行く必要があるということで、番組ではいきなりタイに飛ぶ。小野アナがタイに飛ぶのかと思えば、彼女はスケジュールが忙しかったのか、レポーター橋本志穂。

 タイでは日本の寿司が大人気で、寿司の屋台まであるという。しかし寿司の原点とも言える米と魚を使った料理はこの国にあるそうな。それはプラ=ソム(酸っぱい魚という意味だそうな)という発酵食品。魚に餅米をまぶして発酵させたものである。米が発酵することで、その酸味が魚のタンパク質を分解して旨み成分のアミノ酸に変えるという仕掛け。これが日本に渡ってきたのだが(この時点の寿司はいわゆるフナ寿司である)、漬けどこに使っていた米を捨てずに食べるようになったのが室町時代で、さらに江戸時代になると10日ぐらいかかっていた寿司をすぐに作れるようにと酢を使った寿司が登場、これが今日に至っているとのこと。いかにもせっかちな江戸っ子らしい発想である。

 では職人の技は何になるかであるが、まず第一にしゃりが違っていたのだという。作り方は同じだが、実は米が違う(なお、酢は熱いうちに混ぜるというのは、以前にやってます)。ご飯にして美味しいお米と、寿司に良い米は違うのだという。米屋に行って調べたところ、実は寿司用の米は古米を7割混ぜているのだという。古米は新米と同じ水分量で炊いても粘りけが少ないので、ご飯の粒の中に隙間が出来るのだという。そしてその隙間に酢が入るので、古米の方が良いのだそうな。確かに言われるまでもなく、すし飯はあまり粘りっぽくない方が良いのは感覚的にも理解できる。

 次は全国の寿司の紹介になる。これらの寿司には共通のテクニックがあるのだという。というわけで、小野アナが富山に飛ぶ。富山にブリブリで現れた小野アナ(なんか目眩がしそうなほどに可愛くはあるのだが)が、マス寿司の秘密を探ろうという次第。店でマス寿司を買おうとした彼女がいきなり言われるのが「重いのと軽いのどちらにしますか?」という言葉。実はこれはマス寿司に載せる重りの重さのこと。重いほどネタとしゃりの密着度が増すということ。香川のカンカン寿司や山口の岩国寿司なども紹介されるが、いずれも重しなどを加えてネタとしゃりを密着させるのがポイント。

 押すことでネタは柔らかく、しゃりはしっかりとするので、固さが揃って食べた時にバラバラになることがないのだという。またしゃりの酢がネタに作用することで、酵素が活性化してタンパク質が分解されることでネタの旨みが増し、それがまたしゃりに移ることでネタとしゃりの両方の旨みが増すということなのだという(この説明の下りで光子館の力作が活躍するのだが)。

 では実際のプロが握ったお寿司はどうなのかということで、番組ではプロの寿司で実験しているが、確かにネタを持ち上げるとしゃりがついてくるぐらい一体化している。どの程度一体化しているかを、番組では寿司に強風を吹き付けるという爆笑実験で比較しているのだが、押していない寿司では風速12メートルでヅラ・・・じゃなくて、ネタが飛んでいったのに対し、押している寿司では25メートルまで耐えたという次第(なんでここで「越冬ツバメ」がかかるんだろう?)。さらに次には押した寿司と押さない寿司に振動を加えるということをしたが、こちらも押さない寿司はしゃりが崩れてしまうのに対し、押した方はびくともしないという次第。

 ただ「押す」と言っても実際は簡単ではない。番組でもゲストの柳沢慎吾氏と高橋英樹氏が挑戦するが、見るも無惨な結果に。さらに寿司の断面をMRIで見ると、プロの寿司は表面はしっかりと固まっているのに、内部に隙間があるのだという。この隙間があることで、最初は弾力があるのにそれがぱらっと崩れるという絶妙の食感になるのだという。圧力センサーでプロの握り方を調べてみると、しゃりを握る方の手がしっかりしており、底に指で押しつけるような形になっているとか・・・・なんてことだが、実際にこの感覚を習得するには、それ相応の修行が必要なようである。

 さらに寿司屋にはテクニックがある。番組が寿司職人に密着したところ、彼らは朝に新鮮なネタを仕入れるが、それをそのまま使わずにあえて数日寝させるのである。寝させることでアミノ酸が増えるということであるが、これは以前にも紹介している刺身のテクニックである。

 以上、プロの寿司はそこらの寿司とは違いますというお話。番組が総力を結集(?)した内容。ゲストの4名にはいろいろと食べられる美味しい内容であったろう(笑)。今頃、自分の寿司のネタをめくってみている寿司屋の親父もいるのでは? 実際にそういう嫌な客が増えそうである(笑)。今回のテーマと言えそうなものは、「最高の材料を使ったからと言って、最高の料理が出来るとは言えない」ということか。軽薄なグルメブームに対する警鐘である・・・・なんて大層なものでもないとは思うが(もっとも「どっちの料理ショー」あたりに対する嫌みには見える)。

 なおこの内容、回るお寿司にしか行かない貧乏人(含む私)には全く無縁です。ああいうところの寿司は、酢飯にネタを載せているだけなので。しゃり自体は機械やバイトが握っているのでもろにおにぎりですし・・・。たまにはまともな寿司屋に行きましょうというお話でした・・・ったって、そんな金なんてどこにもねぇ。

 今回は正月スペシャルと言うことで時間枠を拡大していたが・・・・普段とほとんど変わらないような気が。スペシャルな感じは、タイの映像なんかが出てきたことぐらいか。尺は長くなっているものの、作りは普段とほとんど変わらず。まあ尺が長くなった分を冗長と感じさせなかったのは、内容がしっかりしていたということではあるが。

 ちなみに番組最後で志の輔氏が「見事に科学がありましたね」と、本番組が科学番組であることを強調していたが(笑)、科学と言えば科学と言えないこともないが、やっぱり料理番組じゃん・・・・。なお次回は年の初めの健康シリーズ第一弾!・・・って、ついに開き直ったな、この番組(笑)。

 

12/20 ためしてガッテン「?にお答えします 結露・卵焼き・地デジ」

 今回は例によってのアフターサポートシリーズである。

 まずはこれからのシーズンに気になる結露について。ある結露が気になるというマンションを調べたところ、水蒸気が発生するのは台所や風呂にもかかわらず、結露が発生しているのは北側の部屋がほとんどである。結露のメカニズムであるが、空気は温度が高いほど多くの水蒸気を抱え込めるのだが、この水蒸気を抱えた空気が低温の部屋に行くと、過剰な水蒸気が析出してくることによる。

 まず最初に効果があるのは断熱性の高い複層ガラス。これは断熱性も高いので注目されている・・・とのことだが、ただちに窓ガラスを変えてくださいというわけにも行かない。そこで実験である。

 番組では北海道である家を用いて実験している。ここのリビングで鍋を炊いてみる。すると湿度は上昇してすぐに結露してくる。しかし締め切った隣の和室でも結露が発生。水蒸気がそっちにまで流れ込んでいるわけである。そこでリビングの換気扇をつけて窓を開けてみたところ、5分ほどで湿度は大幅に低下。さらに隣の和室の湿度も下がっている。効果抜群。しかしこの方法では室温も大幅に下がってしまう(外の気温は2度)。そこで思案のしどころになる。ここで番組が実行したのが、隣の和室の窓を開けて扇風機で空気を追い出すという方法。するとリビングでは温度はほとんど下がっていないにもかかわらず、湿度が低下してめでたしめでたしという結果である・・・・は良いんだが、要はどこかの部屋を犠牲にするという方法。だけど温度が下がってもよい部屋がない場合はどうするの?

 二つ目は卵焼き。以前にこの番組で卵焼きの作り方を紹介したが、その通りに作ったのに滅茶苦茶になったという苦情があったのだという。実はその原因は卵焼き器を使わずにフライパンを使ったこと。フライパンの方が卵焼き器よりも大きいので、ガッテンで以前に紹介した分量と火加減で焼くと、火が通りすぎて焦げてしまうのである(んなこと、考えればすぐに分かるような気もするが)。だから番組の提案としては、卵焼き器を買ってください・・・というわけにもいかないので、フライパンでも出来る方法を紹介している。

 その方法とは、卵を何回にも分けずに一気にフライパンに入れ、火が通ってきたら切り重ねるような感じで四角く成型していく方法。フライパンで四角い卵焼きを作ろうという方法である。番組では小野アナがこれに挑戦。相当にプレッシャーがかかっているのが見ていて感じられるような状況で挑戦していたが、見事に成功した。志の輔氏につっこまれていたが、よほどホッとしたのか、後の説明が自信満々になっていたのはいかにも彼女らしいところ。で、この新ガッテン流だが、短時間で出来るというメリットがあると言っていたが、それ以前に明らかにこちらの方が手抜き主婦向き。明らかに明日からはみんなフライパンで作りそうだ。

 三つ目は地デジ・・・・おいっ! もう国策宣伝が見え見え。NHKは上層部の意向で地デジを宣伝することになっているので、無理矢理に織り込んだことが明らかな項目である。

 で、その内容なんだが、地デジでは時報がないのはなぜかという説明。地デジは情報を圧縮して送信し、それを家庭の受信機で回答するので、どうしても数秒の時間がかかってしまうので時報が送れないのだという話・・・・なんじゃこりゃ?

 あまりにつまらない内容は、どうも上層部の意向と現場の考えが一致しなかったのではないかとの気配が濃厚。恐らく上層部からは「地デジの素晴らしさを宣伝しろ」と指示が出ていたのに、現場の方にそんな気がなかったのだろう。最後に地デジのメリットをいかにもおざなりに説明していたのが、いかにも「言わされてます」という空気がにじんでいた。

 ちなみに地デジのデメリットは時報がないだけという説明になっていましたが、地デジのデメリットなんて数え上げればいくらでもある。まず受像器が高い、今までのテレビが使えなくなる。さらに電波が一定よりも弱くなると全く何も映らなくなる。また時報の件とも絡むが、とにかく反応が遅く、チャンネルを変えても瞬時に画面が切り替わらないなど操作性が極めて悪い。そして何より、つまらんプロテクトがかかっているせいで録画が出来ない上に、放送免許エリア制の問題で今まで見れていた放送局が見られなくなる可能性が高い(例えば大阪で兵庫県のサンテレビが見られないなど)など、ろくなことがないのである。

 こんな制度、今までのテレビを粗大ゴミに出来る家電業界にはメリットはあるが、視聴者にとっては何のメリットもない。実は放送局にも大してメリットがないので、放送現場には意外と反対の声が多いということも聞いたことがある。結局はこれもどこぞの利権がらみなのが明らかなのである。ちなみに政府は今回のデジタル化を口実に、さらに放送局に対する介入を強めているなんていう生臭い話も聞こえてきている。つまり結論としては「ろくなもんじゃない」ということに尽きる。

 三つ目は政府公報なので除外して、後の二つを見てみると、卵焼きはともかく結露対策の方はイマイチだなという印象。犠牲にする部屋云々の問題だけでなく、効果は家の間取りなどでも変わってくるだろうし、再現性にも難があると感じる。それにこの方法だと、確かに鍋物なんかの時はこれで対処できても、普通に暮らしていて朝になったら結露がびっしりなんて状況に対処するのは無理なんじゃないか? で、根本対策としては、やはり複層ガラスなのか?

 なお建物の設計や施工が悪い場合、壁の内部に結露してしまうという事例があります。こうなると最悪。壁の中でカビが大繁殖して、とても住めない家になってしまうことがあります。こういう事例は欠陥住宅と言って良い事例ですので、根本的に建物をやり直すしかなくなってしまいます。実はこういうタイプの欠陥住宅も結構あったりします。この場合は施工した会社を相手に訴訟沙汰です。

 

12/13 ためしてガッテン「ブリ!驚異のおいしさUP術」

 今回のテーマはブリ。しかしブリの料理といっても、照り焼きぐらいしか思いつかない・・・と考えていたら、番組ではいきなり東京でブリ料理の人気アンケートをしている。それは刺身・照り焼き・ブリ大根の三品。投票結果は圧倒的に照り焼き、次がブリ大根で、刺身という順番になっている。やはりブリは照り焼きが人気のようだ。

 まず最初は恒例の産地訪問。番組は福岡の宗像を訪問している。この地域では結婚したばかりの夫婦が年末に嫁さんの実家を訪ねる時に、ブリをおみやげに持っていくと風習があるそうな(「良い嫁ブリ」という意味らしい)。で、そんなにブリに深い関わりのある地域なんだが、現地の人を見ると刺身しか食べていない。アンケートの結果は刺身の圧勝である。

 ここで漁師の嫁さんに照り焼きを作ってもらって漁師に食べてもらうのだが、「パサパサ」だとか言われて評判はイマイチ。しかしここでガッテン隊が登場、持参した照り焼きを食べてもらった途端、「これはおいしい」という反応が返ってくるというお約束。

 実はガッテン隊が持参した照り焼きは養殖ブリによるものなんだという。養殖ブリは脂の含有量が多い(季節によっては2倍とか)からなんだという。つまりブリの産地の漁師は天然ブリを食べていたので、刺身が一番おいしかったわけ。これに対して東京なんかで出回っているのは養殖ブリなので、刺身にすると脂っこくてしつこくなってしまうのだという。

 ブリは成長して1才を超える頃になると、体内で脂肪分解酵素と脂肪合成酵素が生成するのだという。ブリは餌をとるとその炭水化物やタンパク質などを脂肪合成酵素で脂肪に変換する。その脂肪を分解酵素がエネルギーに変換しながら、北海道のあたりまで北上するのだという。そこで体に脂を溜め、寒くなる頃に九州あたりまで一気に南下する。南下した時には脂は減って筋肉が増えた状態になっている。これがいわゆる「寒ブリ」なんだとか。

 おいしいブリの照り焼きを作るには、いかに脂を逃さないかがポイント。実験によると、焼き時間が5分を過ぎた頃から急激に脂が失われるのだという。しかし5分以下では火が中まで通らない。そこで番組では、弱火で焼いたり、強火で焼いたり、たれをつける前に焼いてみたりなどといろいろしたが駄目。脂を逃がさないためには表面に何らかの膜を作る必要があるが、先に焼いてしまうと脂が出てくるので、それがたれをはじいて染み込まなくなる。これをどう解決するか・・・・という苦闘の末に驚きの方法に至ったらしい。

 その方法というのは、ブリに小麦粉をつけてから焼くというもの。まずブリに小麦粉をつけ、それをフライパンで強火で1分焼き、裏返して中火にしてふたをかぶして1分半、そこでたれを入れて30秒ほど弱火で焼いてから、皿に移して3分余熱で放置という方法。小麦粉をつけるんじゃ照り焼きじゃなくてムニエルじゃんと感じるのだが、試食したゲストのコメントは「照り焼き」というもの。柔らかさやジューシーさなどで次元の違う照り焼きが出来るとのこと。

 番組の後半はブリ大根について。これは煮込まないと大根に味が染みないのに、煮込みすぎるとブリがパサパサになったり大根が生臭くなるというのがジレンマ。ここで登場するのがガッテン流。太宰府での食べ比べでも通常の料理法に圧勝。さてこの仕掛けはということだが、勘のいい人なら「大根に味が染みない」と言った時点で「ああ、あれ」と推測がつくはずである(実際、山瀬まみ氏はすぐに推測がついたようで、私も推測がついたが)。例の余熱を使ったおでんの製造方法である。つまりまずブリに出汁を少しつけておいてから、大根を入れて10分煮る。そこで火から下ろして、鍋を新聞紙やバスタオルなどで保温して120分放置するという方法である。120分後でも鍋の温度は70度ぐらいを保っていて、大根にはしっかりと味が染みているという仕掛け。この余熱調理法はかなり有名になったので、今は鍋の保温具なんてのも市販されているようだから(簡易クーラーボックスの鍋版のようなもの)、それを使うのも手でしょう。

 で、最後はお約束の料理教室。これは割愛・・・しかしブリ茶漬けはうまそうだったな・・・。

 以上、寒ブリにこだわったネタ。またやけに九州にこだわるなと思ったら、制作はNHK福岡だった模様。年に数回の地方制作編というやつである。照り焼きに小麦粉を使うというのは意表をつかれましたが、これでホントに照り焼きになるのかは半信半疑。正直なところ、自分で食ってみないとなんとも言えない。多分、最初に小麦粉をつける時点であまりつけすぎると、やっぱりムニエルになってしまうだろうと思うのだが。多分、小麦粉に火が通るとカリッとなるし、ブリも表面が焦げるとカリッとなるので、それでごまかせるのだろう。しかし冷めてくるとベチャベチャしてくるのと違うかな? まあブリの照り焼きなんて、冷めてから食うべきではないですが。

 ところで先週からなんとなく奇妙だった小野アナの髪型ですが、今週は・・・・まんまサザエさんじゃん・・・・。だから、あたなは前髪はおろした方が可愛いって・・・。ところでサザエさんって設定では小野アナよりも10才以上若いはずなんですよね(サザエさんの設定年齢は24才)。サザエさんの漫画が始まった頃はこの年齢で子供のいる女性ってそう珍しくなかったのかもしれませんが、今では24才でタラちゃんぐらいの子供がいるって言ったらヤンママですよね。時代も変わったものです・・・・ん?完全に横道にそれてしまった。それたついでに付け足しておくと、ちなみにマスオさんは28才・・・・って完全に駆け出しのペーペーじゃん。私よりも一回り若いのに、あんなに老けた若手社員・・・・嫌だな、こりゃ(笑)。

 

12/6 ためしてガッテン「脳も体も若返り!卓球簡単上達術」

 今日のテーマは卓球。卓球と言えば温泉のイメージがあるが、あれはどちらかと言えば「ピンポン」。やはり卓球と言うからにはある程度ラリーが続かないと格好が付かない。そこで、どうすればあなたのピンポンが卓球になるかというのが今回。

 まず最初は卓球の効果から。初心者に30分卓球をしてもらい、PET(陽電子断層撮影装置・・・ポリエチレンテレフタレートではない)で体内でのブドウ糖消費を見たところ、脳をはじめとして全身でエネルギーが消費されていることが分かった。卓球は全身運動のようである。しかし卓球歴15年の人に同様に30分打ってもらったところ、腕以外はあまりエネルギーが消費されていないという結果に。つまりは無駄な動きがなくなった上に、慣れた動作だと脳もあまり活性化しないということか。

 と言うわけで、卓球は上手にならない方が良いのです・・・・となっちゃいそうたが、番組が言いたいことは、上級者でも試合や高度な練習では脳は活性化するし、上達の過程で脳が活性化するのだということらしい。

 で、ここから打ち方になる。まずは小野アナが福原愛の元を訪ねるという展開。やや舞い上がり気味で福原愛と打ち合いを始める小野アナだが、調子に乗ってくると福原愛相手にポイントを取ろうとしにいく始末(彼女らしいな)。って、小野アナのプロモーションビデオばっかりやっていても仕方ないので、ここで福原愛に実際にラリーをやってもらうんだが、横にいる小野アナが「目が回る」というぐらい早い打ち合いをしている。しかし彼女によると「実はボールはあまり見ていないとか」。

 と言っても、ここまでいくのはまだまだはるか先なので、ここからは実際に初心者にラリーをやってもらうことにする・・・・って、オイ!わざわざ福原愛まで出演させて、そのコーナーが何の意味もなしていないのでは。まあ福原愛ファンと小野アナファンは喜ぶが。

 で、ここで登場するのは4組の卓球初心者カップル。とりあえずラリーをしてもらったところ、最高16回という老夫婦がいたが、後は軒並み3回以下という体たらく。ここで2組に分かれて、1組には福原愛のフォームのビデオを見てもらい、もう1組にはスタッフがあるコツを教える。そして30分の練習後、再びラリーをしてもらうと、ビデオを見た組は進歩していない(というか、実際には減ってしまった)のに対し、コツを教わった組はラリーの回数が10〜20回ぐらい増えたという結果に。

 ここで登場したコツが今回の1つ目のツボになる。初心者は往々にしてラケットを立てた「羽子板打ち」になるのだが、これだとボールの当たる瞬間が見えないので、むしろ制御は難しいのだという。ここで教えたコツは、卓球台に向かって横向きに立つということ。さらにラケットを台に対して直角に保つということ。直角に立てたラケットに玉を当てると、確実に相手のコートに帰るのだという。

 ただこれだと当てて返すだけで、打っていない。これでは卓球ではないと言うことで次の項目に入る。

 ここで登場する実験は卓球の日本代表選手にしゃもじや卵焼き用鉄板、さらにスリッパで卓球をしてもらうというふざけた企画(笑)。彼女たちによるとスリッパが一番球をコントロールしやすかったとのこと。その理由だが、スリッパは反発が少ないということと、底がザラザラしているということ。実際の卓球のラバーも表面がザラザラしており、ピン球も実は表面に砥石をかけてザラザラにしてあるのだという。これは何のためかというと、ピン球がラケットにあたった時に回転をつけるため。ピン球に下向きの回転をかけるので、球が浮かないのである。ちなみにこれは野球のカーブが曲がる原理と同じである。なお野球のフォークは回転をつけるのではなく、回転をなくすことで重力で落ちるようになっており、ストレートが逆に上向きの回転がかかっている。ピン球の場合は野球の球より軽いので、下向き回転をつけてやることで落ちるようになるという仕掛け。

 なおピン球を製造している工場を訪問して、製造過程の説明をしていたが、そこで説明してくれた人物がやけに「お子様番組向けしゃべり」をしていたのが妙に印象に残った。NHK教育の小学生向け番組と間違えたか?(笑)

 番組ではここでまたプロに登場してもらって、油を塗って回転をかけられなくした球を打ってもらうというこれまたふざけたことをしてもらっている(笑)。こうなってしまうと、さすがのプロも羽子板打ちをしないと相手のコートに返せなくなってしまうとのこと。つまりは回転が大事と言うことで、これが今回の2つ目のツボ。

 さて最後は先ほどの実験に参加した老夫婦にラリーの練習を一週間してもらうという企画。すると二人で練習していて分かったのは、うまい人と打つとラリーが続くと言うこと。これの理由だが、上級者は同じコースに球を返してくるということ。具体的には台の少し手前の位置で、ここに返すとちょうど高さ20センチぐらいの打ちやすい位置に球が跳ね返る。番組ではここを黄金ゾーンと呼んでいる。つまりこの黄金ゾーンに打ち返すのがラリーを続けるためのツボのその3。またラケットは45度で球をこすって回転を与えるのが重要。

 やはりラリーを続けるには心が通っていないといけないということで、それまではあまり二人で行動していなかったという夫婦が、お互いに言葉を交わしながら練習を続けて一週間後、見事に127回のラリーに成功。夫婦の絆も強くなってめでたしめでたしという感動的大団円である(笑)。

 以上、卓球を通しての倦怠期夫婦の絆の深め方が今回のテーマでした・・・・ってわけではなく、一週間卓球上達法でした。そう言えば福原愛と打ち合った時はもろにへっぴり腰の羽子板打ちだった小野アナが、番組収録の時にはフォームが明らかに変わっていたのは、やはり彼女もガッテン法で練習したのでしょうか。なお今回の収録は球がどこかに飛んでいくたびに、彼女がドタバタと追いかけていかないといけないので、結構しんどそうな感じもしましたが(笑)。

 卓球をやる人間なら知っているだろうが、素人は意外と知らないという卓球のコツについての紹介。この番組にしては久しぶりの食材と健康以外のネタでした。そう言えば以前にボーリングの上達法というネタもあったことを思い出した。卓球という競技を選択するところがこの番組らしいところではある。基本的に高齢者でも出来るスポーツを選ぶ。これが「ボクシング上達法」だったら、視聴者はほとんど関係なくなってしまうから(笑)。分かりやすくて、役に立つ(?)内容で良しというところでしょう。これで明日からしばらく卓球場は満員だ(ホンマかいな?)。

 ところで今回、一番驚いたのは小野アナの髪型か。これまた派手に変わったというか、まあ可愛いというべきか・・・・やっぱり少し変ですよね、正直なところ(笑)。やはり彼女はもっとオーソドックスな髪型の方が似合うようです。どうしても前髪を上げるとサザエさんみたいになっちゃうんです(笑)。

 

11/29 ためしてガッテン「栄養革命!ほうれん草新発想調理術」

 冬が旬だというほうれん草。しかしこのほうれん草で問題になるのがあくの強さ。以前にこの番組では、塩を入れずに大量の湯でゆでる方が良いと紹介したのだが、今回はそれよりもさらに良い方法を紹介、以前の情報を訂正するのだとか。

 あくの正体はシュウ酸だが、これは結石の原因にもなると言われている物質。だからあく抜きが必要になるのだが、あく抜きをすると栄養まで抜けてしまうのがジレンマ。それをどう解決するかということらしい。

 まずはガッテン隊があく抜きについてあらゆる方法を実験。ほうれん草を蒸したり、電子レンジに放り込んだり、蒸したりなどいろいろ試したが、あくが一番抜けるのはゆでること。しかしゆでるとビタミンCも大幅に抜けてしまう。なおここの部分、スパイ大作戦調演出で盛り上げているんだが、結果がこれではすべるんだよな・・・。

 そこでこう言う時はおきまりの産地訪問。すると産地では15秒しかゆでていないことが判明。これでもえぐみを感じないのだという。そこでこれがホントなのかと、被験者になったのが77歳のお爺さんを先頭に家族みんながボディビルダーというマッチョ一家。最初は好調に食べていた一家だが、途中で突然リタイヤ。えぐみを感じるようになったのだという。

 ではなぜ農家の人はえぐみを感じなかったか。実はここに秘密があるのだという。マッチョ一家が食べたほうれん草にはカツオ節を混ぜていなかったのがポイントなのだという。ほうれん草から出たシュウ酸は唾液のカルシウムと結合することで口の中に蓄積し、それがえぐみにつながるのだが、カツオ節を混ぜるとカツオ節のカルシウムと結合するので、口内に蓄積しないのだという。だから番組では生のほうれん草を牛乳に混ぜるということをしていたのだが、えぐみを感じないという。もう一つの方法は油を使う方法だとのこと。油を使うことでシュウ酸が唾液と結合するのを防ぐのだという。

 これであく抜きをしなくてもえぐみを消せてめでたしめでたしとなるのだが、じゃあ結石はどうなったんだ?という疑問が湧き上がってくるところ。しかしこれは番組も了解の上での仕掛け。ここから結石の話になる。

 尿路結石をした患者はシュウ酸の多いほうれん草を避けるように言われるのだが、これは吸収されたシュウ酸が尿中に析出することでそこでカルシウムと結合することで生成するのが結石だという。しかしここでポイントなのは、シュウ酸がそのまま吸収されるとやばいということ。事前にカルシウムと混合することで、シュウ酸はカルシウムと結合した状態になるので、こうなると腸では吸収されずに便で排出されるのだという。もっとも現在結石があるという人は専門医と相談してくれとのこと。そりゃそうだ。

 最後は甘いほうれん草の見つけ方。店で売っているほうれん草はみんな同じぐらいの大きさだが、実はこの「同じ大きさで収穫する」ということが甘さに影響するという。ほうれん草を栽培している畑に行ってみると、種をまいてから同じ35日目でもすでに出荷できる大きさに成長しているものと、まだまだ背丈の低いものがある。実はこれはハウス栽培と露地物の違いなのだという。ハウス栽培のものは暖かいところで早く成長するので、葉の中の糖分が成長に消費され、露地物は成長が遅い分糖分が残るのだとのこと。で、この見分け方だが、1株に何本生えているかを見ればよいと言う。ハウスものは1本が細いので9本以上ぐらいあり、露地物は8本以下ぐらいだとのこと。おひたしにむいているのは露地物で、さっぱりしているハウスものはサラダなどにすれば良いとしている(NHK的には「ハウスものは避けましょう」と言うわけにもいきませんから)。

 で、この後はお約束の料理教室。例によってこれは割愛。

 今回のポイントは「ほうれん草のあくは抜く必要がない」ということ。以前にはゴボウのあく抜きも全く無意味(むしろポリフェノールを減らしているだけ)というのがあったが、それと似たような文脈である。

 ただ一つだけ気になったのは、このシュウ酸の除去に使用されたカルシウムは、こちらも吸収されることなく便で排出されるわけだから、この方法は気をつけないとカルシウム不足につながる危険があるのではないかということ。だから途中で登場した「えー」がやたらに多い先生も「バランスの良い食生活をした上で」という注釈がついていたんだろう。どうやらほうれん草を摂る時は意識的にカルシウムを強化するのが良いようである。

 なお今回、冒頭のホウ・レン・ソウのくさい芝居に始まって、細かい演出に変化をつけようという工夫が見られたが(ガッツ博士とテン子ちゃんも久々の登場だ)、全体的に微妙なところですべっている感があった。もう一歩。

 ところで今回、柳沢慎吾氏の珍回答に小野アナがふいてしまうというシーンがあったが、あれって鼻から吹いてしまっていたんじゃ? まあそういう自然体は彼女らしくて良いですけどね。

 

11/22 ためしてガッテン「激増中!大腸がん緊急対策術」

 先週、オホーツク海に発生した巨大津波が、この番組を丸ごと押し流してしまったが、3000件以上もの「再放送してくれ」との要望に基づいて、再放送決定・・・・って、元々最後まで放送できていないんだから、本放送だと思うのだが。

 最近になって患者が急増しているのが大腸ガン10年後に患者は2倍にもなり、ガンの中で一番多いガンになるのではないのかと言われている。しかしその割りに知名度が低いのが、このガンである。今回の番組の肝は、ガンになる前に発見できるというもの。

 まず番組では10人の健康な男女に大腸検診を受けてもらうところから始まる。するとなんと10人全員からポリーブが発見された。「ポリープがあります」と言われた途端に被験者の顔がひきつるが、大抵のポリープは問題のない良性のもの。ただ危険な可能性のあるポリープも見つかった。しかも1人だけ、兄弟が大腸ガンになったことがあるという人から早期ガンが見つかるという展開に、幸いにして内視鏡での切除で問題なく治療完了したが、被験者には自覚症状は全くなかったという。ちなみにこれをこのまま放送したのは患者自身の意志によるという。

 問題のないポリープとは大腸壁が傷ついた時に、細胞再生がしすぎて盛り上がったもの。これはイボみたいなものだという。しかしこの細胞が別のものになったのが腺腫というもので、これが大腸ガンに変化する危険があるのだという。基本的に大腸の上皮細胞は細胞分裂しては移動して新陳代謝していくのだが、不健康な食生活などで発生した発ガン物質(まるで亀田みたいだったが)が作用すると、腺腫に変化し、すると移動しないでその場で増殖を繰り返すようになってしまうのだという。腺腫の特徴はどんどん増殖することと、なかなか死なないことだが、これに転移する特性が加わるとガンになってしまうのだという。だから大腸ガンはこの腺腫の段階で見つければ100%助かることになるという。

 大腸ガンの検査といえば便潜血検査が一般的であるが、この検査で分かる血液の濃度はお風呂に血液が1滴落ちた濃度(1/100万)だと言うことなので、番組では実際に風呂桶に純水を入れて、血液を一滴垂らして検査するなんて実験しているのが笑える。すると見事に反応が出てめでたしめでたしという結果。ただ1つ気になったのは、風呂桶なんかに水を入れて実験していたら、その時に不純物(イオンなど)が混ざってそれで反応したということはないのか? 血液を垂らす前に反応が出ないというテストがあれば完璧だったのだが・・・。

 ところが、この便潜血検査でも見つからない大腸ガンもあるのだという。大腸内に出っ張ってくるガンの場合、便に血が混じるのだが、陥凹型がんというへこんだ状態で出来るガンがあり、このガンでは潜血がでにくいとのこと。なおこの陥凹型ガンは進行も早いので恐ろしいのだとか。

 大腸ガンを防ぐため検診としては、便潜血検査を毎年受け、40〜50代になると、一度は内視鏡検査を受けて腸相(腸の状態)を見てもらい、それに応じてその後の検査を受けるのが良いとのこと。

 大腸ガンの予防といえば食物繊維だと言われていたのだが、最近になって食物繊維は効果がないという研究結果が出て話題になっているが、その真相についても紹介。国立がんセンターの話によると、食物繊維が全く足らない場合には大腸ガンのリスクが上がるが、多くとったからといってガンを防ぐというわけではないというのが真相だという。つまり食物繊維をとる必要はあるが、めったやたらにとってもガン予防にはならないといういうことだという。だから野菜をとる必要はあるが、寒天をガバガバ食ったところで栄養不足になるだけで大腸ガンは予防できないということである。

 また最近に見つかった大腸ガンのに危険因子は内臓脂肪が多いことだとか。内臓脂肪から分泌されるアディポネクチンに大腸がん防止効果があるのではと言われているとか。というわけで、アディポネクチンの分泌を促進するためにも内臓脂肪を減らす必要があるという。

 以上、現在増加しつつある大腸ガンについて。早い話が「定期検診を受けましょう」という妥当かつ面白味のない結論(笑)。最新の情報も織り込みつつ、なるべく正確な説明を心がけているのはこの番組らしいところ。ただどうしても番組として地味であることは否めないが。 

 

11/8 ためしてガッテン「とろーり幸せ!プリン極うま調理術」

 今や若い男性にも人気というプリン(既に「若い」男性ではない私も好きだが)。しかしその割には、家庭で作ってもうまくできないとの声が。そこで今回は家庭で簡単に出来る極うまプリンの作り方を紹介するとか。また最近はいわゆるなめらかプリンが人気なのだが(私は昔風味のややしっかりしたプリンの方が好きだが)、これも同じ方法の応用で作れるという。

 まずはお約束の展開。主婦4人にプリンを作ってもらうという内容。作った本人たちは「おいしい」と言っているのだが、プリンにうるさい8組の親子に試食してもらったところ、「なめらかでない」とか「まずい(子供は残酷なまでに正直です)」という散々な評価。得点をつけてもらっても平均5.5点という悲惨な結果に。そして毎度同じ展開なので、この後の展開は読めるというものだが、ここで「キラキラキラキラスタースター」とオタスケマンをBGMにお約束のオタスケマンが現れてコツを伝授。すると同じ材料で作ったにもかかわらず、評価は一変、平均で8.5点にまで上昇するという展開(なんてお約束なんだ)。

 と、もうここまでは今までこの番組を見ている人間なら、目をつぶっていても想像をつくような展開(ほとんど水戸黄門の印籠並みにお約束過ぎる展開だ)であるのだが、このコツが何かということが番組の本題となる。

 主婦が最初に作ったプリンが失敗したのは、食感がザラッとしていたということ。そしてその原因はプリンにすが入ってしまったから。そしてこのすが入る理由だが、ポイントは2つあるのだという。まず1つは卵の混ぜ方。最初にやった時は卵をがむしゃらに混ぜすぎたせいで、卵に空気が入ってしまってそれが蒸した時に泡になってしまったのだという。正しくは卵は切るようにサクッと混ぜ、砂糖を加えた時も砂糖をなじませるような感覚で混ぜるのがよいとのこと。

 2つ目のポイントは加熱。加熱をしすぎるとすが発生するし、固くなってしまう。実際、主婦のプリンと名人のプリンを比べると固さが倍も違ったという。名人によるとゆっくり加熱してしっかり加熱するのだとか。プリンが固まる温度は80度で、その温度までゆっくり上げるが良いのだという。この時に名人が伝授した加熱法はオーブンで170度で30分、蒸し器なら弱火で21分というものだった。

 しかしこの方法に従って主婦が家で作ってみたら、固くなり過ぎて失敗したという連絡が。何が原因かと調べれば、彼女がアルミのケースでプリンを作っていたのが原因だった。アルミは陶器などと比べて温度が上がるのが早いので、温度が高くなりすぎるのだという。

 いくらオーブンや蒸し器で時間を指定しても、家によってオーブンも蒸し器も変わってしまうので、全く同じ条件で行けるというわけではない。実際にプロも出来具合を確認する時には手で触ってみて、軽く指につくような状態になっているのを確認するのだとか。

 しかしこれでは話にならないので、この番組は誰でもどの家でも出来る方法を探すことになる。ここで登場するのが、縄文土器で栗を蒸す時に登場したガス会社の研究員たち。なんか栗の回とまとめて収録したのではという疑惑さえ浮かぶのだが、とにかく彼女たちが四苦八苦してある器具を使うという結論に到達する。

 その器具とは土鍋・・・・って栗の時と全く同じ結論じゃん!やっぱりまとめて収録したのと違うか・・・というツッコミはともかくとして、土鍋を使ってゆっくり加熱しようということらしい。

 具体的方法だが、土鍋の底にタオルと落としぶたで足場をつくり、陶器の器に入れたプリン液を入れる。そしてアルミホイルで器にふたをしてから、沸騰したお湯を器の1/3〜1/2の高さまで入れる。ここで加熱して、土鍋の中のお湯が完全に沸騰して地獄の釜ゆで状態(小野アナ談)になるまでしたところで火を止め、ここでふたをして25分放置するのだとか。この方法でプリン液は80度までゆっくりと上昇するとのこと。それにしても「地獄の釜ゆで」ときたもんだ。小野アナって、かわいい顔して時々とんでもない表現を使うんですよね(笑)。そう言えば以前にダニ対策の時には「生かさず殺さす生殺し」という衝撃的な台詞があったな。まあこの表現を考えたのは小野アナではないだろうが。

 なお番組の最後で補足的に説明があったが、とろとろプリンを作るには卵は卵黄だけを使い、牛乳は半分にしてその分はクリームを入れるのだそうな。また加熱には土鍋でなく普通の鍋を使い、弱火で12〜15分加熱するとのこと。卵白を使用していないからとろとろした食感になるとのこと。そういえば、卵黄だけ使うというのは以前に「目がテン」で言っていた気がする。

 以上、例によっての見事な料理番組でした。科学っぽかったのは、かき混ぜた卵を真空状態にして泡の量を量ったことと、加熱しすぎたらタンパク質の網目が固くなり過ぎて食感が悪くなると言う説明ぐらいだったような気が(笑)。

 ところで今回、やけに音楽担当が頑張りすぎているのか、BGMがうるさいぐらいに派手だったような。「ルルルンルンルン(花の子ルンルン)」で始まって、「キラキラキラキラスタースター」と続き、「バッパッパパ、パッパパパ(キューティーハニー)」と来るもんだから、かなり趣味の偏りが見える(笑)。

 

11/1 ためしてガッテン「見逃すな!心臓の悲鳴 不整脈」

 不整脈と言えば、心臓の鼓動が乱れる病気だが、一般的によくある大したことのない症状だと思われている。しかしその不整脈で命を落としている人が年間2万人もいるのだという。しかも心電図でも分からない不整脈がよくあるのだとか。今回はその不整脈の特集である。

 最初は心電図で不整脈が分からなかった事例。39歳の楽器が趣味の男性。彼は20代前半の頃から激しい動悸やめまい(意識が遠のくぐらい)が月に何度も起こるようになった。彼は心臓の専門医の診断を受けたが、狭心症や心筋梗塞などの異常は全く見つからなかった。しかし今年の4月、今までになかったような激しい発作に見舞われ、救急病院に運び込まれた。しかしまたしても心電図の結果には異常は見られなかった。しかし翌日、別の心臓の専門医を訪れた彼は、ある検査法で不整脈が見つかったのだという。

 さて心電図であるが、実はこれは身体の表面を流れる電気を調べているものである。しかしこれでは分からない事例があるのだという。と言うわけで「不整脈 見過ご心電ました」という例によってのダジャレと共に説明が始まるのだが、このダジャレ、あまりにも読みにくいために小野アナがもろに噛んでしまってツッコミを入れられる一幕も・・・。

 で、心臓の機能であるが、心臓の拍動のテンポを決めるのが洞結節という器官、ここが電気信号を出すことで心拍が決められるのである。心電図で発見できない不整脈と言うことは、この洞結節はまともに機能しているのに、心筋が勝手なテンポで動いてしまっていると言うことになる。ここで5人の被験者の心電図のチェックを行うのだが、通常に心電図を測定しても異常のなかった5人が、24時間心電計をつけてもらって検査したところ、最大412回の不整脈が現れた人がいる。不整脈には危険なものと危険でないものがあるのだという。

 ここの説明が今回の一番の肝になるので、模型が出てきて説明をするのだが、この模型の動きがイマイチ良くなくて、心臓に問題のないはずの時にいきなり心停止しそうになるというご愛敬もあった。で、内容であるが、心臓の鼓動の指示を司っている洞結節が疲労で機能しなくなった時のために、予備系統が存在するのだが、これが本来の出番ではない時にひょこっと現れてしまう時があるのだという。そんな時は一瞬心拍が乱れるが、それはすぐに元に戻るのでこの不整脈は問題がなく「心臓のしゃっくり」とも呼ばれるのだという。これに対して事例に登場した男性の場合は、この予備系統が出張ってきたまま引っ込まず、そのために信号系統が混乱して心拍が異常に増加するのだという。発作時には心拍が250回/分にも達していたとのこと。携帯型の心電計で発作が起こった時に測定したことで初めて明らかになったのだという。

 このような信号の混乱が起こった時は、心臓が細かく痙攣しているような状態で、血液を送り出すことが出来なくなっている。これが心室細動という状態であり、これを放置すると数分で死に至るという危険な状態である。事例のタイプの不整脈の発作がさらに続いていれば、心室細動による突然死の危険があったという。心室細動を起こす事例というのは、心臓に疾患を持っている事例であり、危険要素としては糖尿病、高血圧、喫煙などがあるという。心室細動を起こしてしまうと、回復には電気ショックしかないので、これのための装置が最近になってあちこちに装備されるようになったAEDである。

 最後は不整脈が脳に影響する事例。不整脈には心房細動という状態もあり、この状態になると心房内で血液が滞留するので、ここで血栓が出来てしまい、この血栓が脳の血管につまったりすると脳梗塞を起こすのだという。心房では大きな血栓が出来やすく、3センチぐらいの血栓が出来ることもあるという。なお不整脈が脳梗塞につながりやすい危険因子としては、65歳以上、高血圧、糖尿病、重い心臓病だとのこと。血栓を防ぐには水分を良く摂ることが大切だという。また不整脈を起こしやすくする要因としては、ストレス、過労、飲酒、コーヒーなどとのこと。

 不整脈の治療法としては、頻度の高い患者については徐細動器を体内に埋める方法があるという(心臓ペースメーカーみたいだが、これは電気ショックを与えるためのもの)。またカテーテルを使用した手術で、不整脈を起こす源を焼いてしまうカテーテル・アブレーションという治療法があるとのことで、先の事例の男性はこれで完治したとのこと。後は薬による治療法などもあるという。

 と言うわけで生活を改善しましょうというお話。これはメタボリ君にもろに該当する私には、頭の痛い話。正直、番組を見ているだけで不整脈が出そうになった(笑)。

 ややこしい内容を出来る限り分かりやすく説明しようという意志がうかがえた回。もっともモデルを大量に使っての説明が、どれだけ功を奏していたかには疑問もなくはない。また洞結節がへばった時の予備系統があるという説明があったが、それがどこにあるかの説明もあっても良かったような気もする。それに誰でも不整脈は起こっており、危険な不整脈は3つの中の1つだというような説明だったが、問題のない不整脈から危険な不整脈に発展してしまうことがあるのか、それとも危険な不整脈はあくまで心臓の疾患があって現れるものなのかというところも今ひとつ分かりにくかったように思われる。

 

10/25 ためしてガッテン「超スッキリ!うわさの脱力健康法」

 高ストレス社会を反映して、あらゆるリラクゼーション法が花盛りだが、実はこれらは本当にリラックスしているのではなくて、リラックスしたつもりになっているだけかもしれないというのである。で、今回は本当のリラックス法を紹介するとか。

 まずは被験者に岩盤浴をしてもらうという実験から始まる。ゆったりと身体がほぐれたと感じるところまでしたところで、まずは脳波を測定。すると確かにリラックスを示すアルファ波は増加している。しかしここで肩の固さを調べてみると、全く柔らかくなっていないという結果に。つまりはリラックスしたと感じていたのは頭だけという結果に。

 どうしてこんなことになるかと言えば、我々の筋肉は使っていない時でもスイッチが入ったアイドリング状態になっているのだという。本当にリラックスしようと思うと、このスイッチを切る必要があるのだという。ではこのスイッチがどうやれば切れるかが今回のポイントになる。

 そしてこの方法だが、ヨガにポイントがあるという。しかしこのヨガ、達人がやってみると確かに筋肉の緊張が低減しているのだが、素人が真似をすると逆に緊張が増加してしまっている。これはどこに違いがあるか。そのポイントは筋肉の伸ばし方なのだという。筋肉を伸ばす時に素人はついつい若干の痛みを感じながら気持ちいいという辺りまで伸ばしてしまうが(番組ではこの状態をイタ気持ちいいと表現していたが)、この状態にまで持ってきてしまうと筋肉のスイッチが入ってしまうのだという。つまり筋肉のスイッチを切るには、この手前でやめておく必要があるのだという。

 次の方法が脳をだますという方法。まず紹介されるのは筋肉の緊張を取り除く最新の治療法のバイオフィードバック。センサーで筋肉の緊張を測定しながら、その刻一刻の変化をモニターで患者に見せるのだという。表示されるのは筋肉の緊張と体温。これをやっているうちに、どうすればリラックスした状態なのかが自分で分かるようになるのだという。基本的には人間の身体はリラックスすると体温が上昇するようになっているが(リラックスで血管が拡張するから)、逆に体温が上昇するとリラックスするというような仕組みもあるのだという。これをうまく使うことで体温が上がりながらリラックスをしていくという連鎖を行えるのだという。

 ではこの方法の実践であるが、それは椅子に座ってももの上に手を置き、ももの暖かみが手を伝ってそのまま肩に広がっていくようなイメージを感じるという方法。一種の自己催眠であるのだが、実際にこれを実践した被験者は長年苦しんでいた肩こりが大幅に軽減されたという、まるで某番組のインチキダイエットではなかろうかというほどの劇的な結果が出ている。

 番組では最後には実習として実際にこの方法の詳細を紹介しているが、私もそれに従って試してみたところ驚いた。確かに肩がポカポカとしてきて軽くなるのである。実は先週の週末に広島地方の山道を車で走ってきたせいか、今週に入ってから左肩のきついコリで苦しんでいたのだが、それが明らかに楽になったのである。肩こりは基本的に筋肉の緊張によって発生するものだから、心理的要素で筋肉の緊張がかなり軽減できるのだろう。これはかなり実用的な方法である。

 と、このように今回の内容には正直感心した。こんな方法があったのか。こりゃ2007年のキーワードは脱力かな。テレビ番組もふぬけた番組ばかりになっているし、政治家なんかもどうしようもないような連中ばかりで、国中が脱力しているような状態だから・・・・ってこれは違ったか(笑)。

 

10/18 ためしてガッテン「甘さ6倍!栗の感激 新調理術」

 秋と言えば栗である。栗を使ったお菓子や料理は多数あるが、私もそれは好きである(カロリーは高いが)。しかし栗を料理するとなると、あの固い皮に渋皮と評判は散々。今回この番組では、その栗の皮を簡単にむく方法や、栗の甘みをメロン並にまで上げる方法を紹介するという。もうこの時点で栗が大好きの私にはつかみはOKである。

 まずは栗の糖度からだが、これを表現するのに欽ちゃんの仮装大賞から借りてきたのではと思わせるようなガッテン特製糖度タワーが現れる。これによると生栗は3、ゆで栗が6、甘栗が10だとのこと。そしてガッテン流で作った栗はメーターがビヨーンとあがって糖度18だというのだ(なんかこのメーターが上にまで上がったところでファンファーレが聞こえそうな気がしてならない)。

 で、その甘さの秘密を探ろうと思うと、時代は縄文に遡ることになると言う。ただその前に、調理器具を変えての栗のゆで比べから。ステンレス鍋と圧力鍋、電子レンジで栗をゆでて味を比較しようと言う毎度のパターン。判定するのは茨城県農業総合センターの園芸研究所の研究員の皆様。するとある栗が5×3=15点満点。と、そこに別の栗が乱入してくるという仕掛け。するとその栗を食べた審査員は満点以上の6×3=18点を出すという展開に。ではこの栗は何なんだということになるが、実はこの栗は縄文式土器を使って煮たものだという(ちなみに後は上から圧力鍋、電子レンジ、ステンレス鍋)。

 この土器が良い理由であるが、それは熱を伝えにくいために加熱に時間がかかるということだという。デンプンから糖を作り出す酵素(アミラーゼ)がよく働くのが40〜70度で、それを超えると失活してしまうのだという。つまり土器は温度上昇に時間がかかる分、この酵素がよく働く温度域を長時間かけて通ることになるわけである。というわけで、皆さん縄文土器を使いましょう・・・・というわけにもいかないので、土鍋を使うと良いとのこと。土鍋を使えば糖度8まであがるという。しかし水の中で煮ると糖が溶けだしてしまうので、蒸すのがさらに良いとのこと。蒸すことで糖度は10になるという。

 これをさらに糖度を上げるポイントは、「栗は魚だ」ということらしい。栗農家では収穫した栗は冷蔵庫で0度で保温するのだという。というのは、栗は呼吸をすることで糖分を消費してしまうので、低温にすることでそれを防ぐのだという・・・・という話は以前にブロッコリーの時のパターンと同じと言うことである。しかし栗の場合はそれにとどまらず、低温で貯蔵しておくことで甘みが増すのだとか。それは栗は種であり、発芽のスイッチを入れるのは冬の寒さなのだという。寒さを体験した栗は発芽のエネルギーを作るためにアミラーゼを大増産して糖を増加させるのだという。家庭の場合は乾燥を防ぐためにビニル袋に入れ、チルド室で3日も保存すれば、明らかに甘みが変化するという。

 次はむきやすい栗について、実は現在、皮のむきやすい栗が新開発されているのだという(番組で実演していたが、感動的なほど綺麗にむける)。で、この栗が開発されるまでの経緯が番組で紹介されるのだが・・・・これがプロジェクトXのパロになっているという仕掛け。いつかはやるだろうと思ってはいたが(地上の星までかかっている)・・・。

 要は、栗の皮をいかにしてむくかというのは戦後以来の課題であり、1950年代には薬品で皮を溶かそうとされたが、薬品が複雑になる上に栗は変質して駄目。1960年代には機械で皮をむこうとしたが、あまりに機械が高価で非実用的と頓挫の歴史だったそうな。それが農研機構果樹研究所の田中敬一氏が、栗の渋皮を実にひっつけているのがポリフェノールであるということを解明したことで、渋皮を簡単にむく手がかりが見つかり、さらにはこの研究所で皮のむきやすい栗まで開発されたのだという。もっともこの栗が市場に出回るのは6年後とのこと・・・・となると現在はどうするかという話になる。

 その方法だが、圧力鍋で10分加熱するという方法と、渋皮の状態で揚げるという方法があるのだという(ただし渋皮に切れ込みを入れておくようにとのこと。そうしないと破裂するんだろう。)。

 最後は栗の当たりはずれを見分ける方法。まずはずれの栗がある理由だが、同じ木の栗でも光がよく当たっているものと、日陰になっているものとで糖度に差が出るのだという。また栗は落ちやすいので、未熟な実が落ちてしまうことも避けられないのだとか。で、これを見分ける方法だが、3%の食塩水に入れて浮くか沈むかを見るという、野菜ではよく出てくる方法(ジャガイモの時もトマトの時も出てきた)。これで沈んだ栗の方が甘いのだとか。ではこの浮いた栗をどうするかだが、新鮮なうちに料理に使用することで風味を楽しむのが正解だとか。

 というわけでこの後は料理コーナーになるのだが、これは例によって割愛。

 以上、栗マニアにとってはつかみはバッチシなのであるが、甘みが増すのは良いとして、蒸すのに50分もかかるというのはいかなものかということはある。なお酵素云々とか、塩水に入れるなんてのは、今までの他の野菜でもあったパターンなので、大体想像のつくところではある。一番実用性が高いのは栗のむき方か。

 ところで今回。やけに小野アナがかわいくて、思わずめまいがしたんだが・・・・。彼女に何かあったのか?

 

10/11 ためしてガッテン「知らなかった!きな粉 劇的活用術」

 きな粉の原料は大豆。大豆と言えば、最近は大豆イソフラボンなど健康効果が言われているが、町の声を聞いてみると「年に2,3回しか食べない」なんて声も。そこできな粉の新しい調理法を紹介するのだと言う。

 とのことなんだが、世間ではそんなにきな粉を食べないんだろうか? 実は和菓子好きの私の場合、2,3日に1度ぐらいはきな粉を食べているんだが・・・。こういう人間は特殊なんだろうか? きな粉って問答無用でおいしいと思うが。

 で、番組の方だが、まずは最近に出た「大豆イソフラボンのとりすぎに注意」という話について。大豆イソフラボンは女性ホルモンと類似の働きをすると期待されたのだが、摂りすぎればホルモンバランスを崩すとして、5月に食品安全委員会が1日に摂る量を70〜75mgまで、サプリなどは30mgまでというガイドラインを発表したのである。そこでイソフラボンが危険なのかどうかという話題である。

 これについて番組では専門家(食品安全委員会のメンバー)を呼んで説明をしている。主旨としては、馬鹿みたいにサプリが氾濫したので、放っておけばサプリを摂りまくる馬鹿がいるだろうから、安全を見越して基準値を定めたということである。危険なサプリでなくて食品から摂る場合はむしろ今よりも摂った方が良いという結論である。と言うわけで、きな粉を食べましょうという今回の内容は問題ないという説明である。

 ではどうやってきな粉を摂るかであるが、きな粉を和菓子によく使っている京都に行って菓子職人や豆屋で聞いてみたものの、どこでも「きな粉で料理?」というリアクション。そこで実際にきな粉(砂糖なし)を食べてみたのだが、粉っぽいせいで食べたスタッフが吹き出してしまう始末。では水で練ればということでピザ職人にきな粉100%のピザを頼んでみたが、無惨にも失敗。これをいかにして逆転するかが今回のテーマとなる。

 まず最初は、大豆から出来ているきな粉を大豆食品に加えるというパターン。実際に味噌汁にきな粉を入れてみたところ、街頭調査ではこちらの方が好評。さらにおからにきな粉を加えて味覚鑑定人に味見してもらったが、これもきな粉入りの勝利という結果。きな粉が入った方が風味が増すのだという。実際に香りの成分を比較した時、大豆を炒った時の香ばしい香りが増えているのだという。同様にマーボー豆腐、みそ田楽などに加えても良いのだとか。

 次の方法はインターナショナルに探そうということで、外国人がたくさん訪れるというスーパーマーケットで、きな粉を買う外国人を待つこと2時間、きな粉をかごに入れたミャンマー人夫婦を見つけて、そこにお邪魔することに・・・って展開なんだが、どうもわざとらしさが漂っていて、仕込みじゃないかという気がしてならないんだが・・・・。

 で、彼らが紹介する料理だが、それはうどんに野菜とスパイスで炒めた鶏肉、ガーリックオイルや赤唐辛子などの調味料を加えた上で、きな粉をまぶすといううどんサラダ。きな粉を入れることで旨みが出るのだという。さらに中華料理人がきな粉を炒め物やチャーハンなどに入れる方法を披露している。きな粉には大量のグルタミン酸が含まれる上に、調味料を吸ってから食材にからむことで味を絡める効果があるのだという。なおチャーハンなどに加える時は大さじ一杯ぐらいを目安にとのこと。小野アナの言葉によると「多すぎると急にがっかりします」とのこと。大体想像はつくが。

 さらに番組で紹介されるのはカルボナーラにきな粉、塩味のきな粉牛乳など。ここから紹介されるのが、きな粉と塩を組み合わせるパターンである。これに挑戦するのが和食の達人・江崎新太郎氏(野崎氏以外にも番組御用達の和食の達人がいたのか)。彼が作ったのが、出汁にきな粉を入れるという万能きな粉だし。これをうどんのつけけだれにしても良し、ドレッシングに使っても良し、煮物に使っても良しだそうな。

 なおこの万能きな粉出汁の作り方だが、昆布と鰹でとっただし汁200mlに濃い口醤油40ml、みりんを大さじ1、きな粉を35g混ぜるだけという至って簡単なものである。で、番組恒例の料理コーナーはこの万能きな粉だしを使用した料理になるが、これは例によって割愛する。

 とこのように、今まで和菓子にしか使われなかったきな粉の新しい利用法を開拓して今回は終わり。今まできな粉とタッグを組んでいた和菓子たちはきな粉の活躍をよろこんでいるだろうと言うことで、「和菓子祈ってます」と小野アナがあまり上手でもない歌を披露して終わり(笑)。実は志の輔氏も一緒に歌うことになっていたらしく、小野アナが横で必死にタイミングを計っていたのであるが、どうも空振りしてしまったようである。

 さて今回の内容だが、いきなりきな粉の健康効果から入ってきたので、まるで某番組のようだと嫌な予感がしたのだが、そちらの方は強調せずに料理法の方がメインになったのは、この番組本来のバランス。ただこのネタ、2ヶ月後ぐらいに某番組がまんまパクって、きな粉の派手な宣伝をするのではないかという嫌な予感がする。きな粉の好きな私としては、これできな粉が品薄にでもなれば迷惑な話である。

 

10/4 ためしてガッテン「子供も高齢者も必見!かけっこ新健康術」

 この番組では9年前に10日間でかけっこが速くなるという内容を放送したのだが、今回は5日間で走るのが速くなる方法だそうな。しかもこの方法は老人にとっては寝たきりを防ぐことになると言う一挙両得パターンである。

 まずは5日間どころか、20分で走るのが速くなると言う方法。被験者はザ・たっちの2人(どうやら双子の芸人っぽいのだが、私はこんな連中を全く知らない)。50メートルを2人に走ってもらったところ、兄のたくやが8秒5、弟のかずやが8秒4とわずかの差で弟の勝利。ここで兄の方が新ガッテン流の特訓を受けるという仕掛け。その間、弟の方は9年前の元祖ガッテン流のビデオ鑑賞。この間20分、すると今度は兄が8秒1で、弟が8秒3とぶっちぎりの結果になるという塩梅。

 ちなみに元祖ガッテン流は、歩幅を大きく、後ろ足を高く、背筋を伸ばそうというもので、お尻や足の裏側の筋肉を鍛えるので10日間ぐらいは必要なのだとか。番組によると、この時の方法というのは80点のものを100点にしようというような方法で、今度の新ガッテン流は、30点のものを60点にしようという方法なので、走るのが苦手な者ほど効果のある方法だとのこと。

 で、ここで被験者となるのが運動が苦手という小四と、空手や水泳などをやっていて運動は嫌いではないが、なぜか足は遅いという小四の二人。この二人が多くのトップランナーを指導したことがあるという金哲彦氏の指導をうけるという仕掛け。まずは二人に走ってもらったところ、50メートルが10秒1に10秒3と全国平均の8秒9に比べると圧倒的に遅いという実力。金氏によると、彼らは「肝心な筋肉が目覚めてない」とのこと。

 この目覚めていない筋肉だが、これが何かと言うことになる。ここで登場するのがシニア陸上100メートル走の日本チャンピオンという81歳の老人(なんと100メートル14秒75)。彼の身体の断面を測定したところ、顕著に違いがあったのが背骨の両脇にある大腰筋。この筋肉は歩くのに必要な筋肉であり、この筋肉が衰えると寝たきりになる可能性があるのだという。以前に自転車の回で、腸腰筋を鍛えるという話があったが、腸腰筋とはこの大腰筋に腸骨筋を併せたものだとか。この大腰筋は足を上げる時に働く筋肉だが、その能力の一部しか使われていない場合が多いのだとか。

 では、この筋肉をどうやって目覚めさせるかであるが、その方法はスクワット。お尻を後ろに突き出して膝を前に出さないようにするのがポイント。これを10回を1セットにして、1日当たり3セット実行するとのこと。もう一つは仰向けになって、骨盤を引き寄せるようにおなかを上下させるというもの。この時に足の反動を使用しないのがポイントだとか。

 先ほどの少年にこのトレーニングを20分やってもらっただけで、10秒3が10秒0に、10秒1が9秒6になったという劇的な効果。日頃運動をしていない大学生にこの運動をしてもらったところ(ここで登場する大学生が、見るからに運動をしてなさそうな人物だったのがなんとも)、5日後には筋肉の太さは変わらなかったものの、働いている筋肉の比率が増加したのだという。

 さてこれで筋肉を目覚めさせたら、今度はどうやって使うかの話になる。ここで登場するのが末次慎吾のコーチでもあるという高野進氏。彼に二人のフォームをチェックしてもらったところ、おぼれているような状態だとの言葉が。つまりは無駄な動きが多すぎるのだという。実際に筋電計をつけて見たところ、陸上選手は筋肉がリズミカルに動いているのに対し、少年たちはバラバラな状態という有様(映像でもチェックしているが、逆回しでVTRを見るとフォームがバタバタしているのが顕著に分かるというのが面白かったが)。なお身体のぶれをチェックするには、回転椅子に座って走る時のように腕を振ってみると良いという。身体がぶれているとここで椅子が回転してしまうのだという。

 これを矯正する方法だが、両手でボールを持って低いハードルを越えながらジャンプするという方法を実施していた。このハードルを徐々に広げて走るフォームに近づけるのだが、番組を見ていても明らかに彼らのフォームが良くなっているのが分かった。

 そして5日後にいよいよ測定。すると10秒3の少年は9秒93に、10秒1だった少年はなんと8秒96というめざましい進歩があって、めでたしめでたしということになる。

 なおこの運動だが、老人が寝たきり予防にする場合には、椅子などを補助器具として使ってすると良いとのこと。なおひざや腰などが悪い人はやらないようにとの注意付き(負担がかかるから、実際に私も少し試してみたが、元々腰が悪い私には少々の危険を感じた)。

 30点を60点にするというコンセプトが分かりやすいといえば分かりやすい。この方法で60点になれば、後は元祖ガッテン流で鍛えれば100点をめざせる? 元祖ガッテン流は筋肉の強化を目指していたが、今回は使っていない筋肉を使うという方法なので、効果が早く出るということだろう。なお大腰筋は自転車の時にもからんでいるということは、自転車運動でも鍛えることが出来るということなのだろう。

 運動会直近用の「実用的」内容。ただ、優勝を狙えるという内容ではなく、5人中5位だったのが、5人中4位ぐらいになれるかなという内容というのが実態(笑)。まあ、自信をなくしている者には、それでも励みになるか。番組的には実は本命は寝たきり予防の方のような気がしたりするが。

 

9/27 ためしてガッテン「常識大逆転!サトイモうま過ぎ調理術」

 今回のテーマはサトイモ。これまた地味な食材だ。で、このサトイモをテーマに究極のサトイモ料理を作るらしい。

 まずお約束の3人の主婦がサトイモ料理対決をするというパターン。主婦歴25年の主婦は皮をむいた後、塩もみをしてから下ゆでをして、それから味付けをするという料理本通りの正攻法。それに対して主婦歴10年の主婦は下ゆではするが塩もみはしない。そして主婦歴40年というベテラン主婦は塩もみも下ゆでもせずにいきなり味付けにはいる。

 そしてこの料理を評価するのが、ガッテン御用達和食の達人の野崎洋光氏。彼の厳しい採点の結果は、ベテラン主婦が65点で、後は50点というかなり厳しいものというこれまたお約束。野崎氏によると「サトイモらしさが感じられない」とのこと。

 この原因は当然ながら調理法にある。塩もみや下ゆではぬめりを取るためのものなのだが、サトイモからぬめりが出てくるというのは、併せて旨みなども逃げているということなのだという。で、野崎氏の調理法だが米のとぎ汁で下ゆでをしてから、さましてもう一度下ゆで、ここからしっかりと出汁をとって煮込むというもの。野崎氏によると「うまみを半分出してしまってから、出汁を使って補ってやる」のだそうな。主婦たちは「こんなサトイモ食べたことない」と驚くもの。

 しかしここで終わらないのが、今回の番組の最大のポイント。スタッフがとあるサトイモの煮物を野崎氏に食べてもらったところ、達人が絶句してしまったという展開。達人を「サトイモの味がする・・・」としかコメントできない状態に追い込んでしまった衝撃の煮物の正体は?という展開になるのである(絶句していたにもかかわらず、採点は80点というのは彼のプライドの高さだろう)。

 さてこの煮物なのだが、サトイモの産地の福井県大野市のものだとか。で、小野アナがここに取材に行っている。やはり食べ物のレポートとなると、この人をはずせないんだろう(笑)。小野アナはここで自ら芋掘りをするんだが(さすがに肉体派女子アナ(笑))、残念ながらまだ収穫のシーズンよりも早かったとのことで、別の芋を使用して煮っ転がしに挑戦ということになる。

 この時に地元の人が使用する道具が芋車という水車。これの中に芋を入れて用水路にセットして30分ほど放置しておくと、芋が中できれいになっているという仕掛け。この時に外側の硬い皮も勝手にむけているという。そしてこのまま皮むきをしないで煮るのだとか。そして最後に鍋を降って煮汁をからませればできあがりという次第。

 つまりはポイントは外皮はむくが、皮層という薄い皮は残すのだという。こうすることで中からぬめり成分が全く出てこないのだという。こうすることで味だけでなく、栄養的にも高くなるという。

 ただ家庭にはこの水車はないので、どうすれば良いかというのが当然の課題になる。ここで番組が提案する方法が、クシャクシャにしたアルミホイルを使用するという方法。タワシを使うよりもこの方法の方が楽なのだという。なお番組ではこれを証明するのに栃木県日光市で芋の皮むき選手権というのをやっているのだが、芋洗いをするはずのサルが嫌がったせいで、いささか空振りの企画になっている。

 そしてこの後は野崎氏による新料理法の提案。彼は皮をむいたサトイモをだし汁に入れた状態で蒸し器で加熱するという方法を提案している。さらに下ごしらえに関しても、皮のついたサトイモを熱湯で3分ゆでてから、手で皮をむくという方法も提案して、面目躍如となっている。なお番組によると、たっぷりの水分の中で調理する時にはこの剥き方が使えるが、煮っ転がしのように最後は水分がなくなるような場合にはアルミホイルが良いとのこと。

 番組の最後はサトイモを使ったフランス料理という変わった内容。これは例によってレシピ本でも参考にされたい。

 以上、和食の達人の野崎洋光氏のプロモーションビデオでした・・・ってわけではなくて、サトイモの料理の仕方についてでした。番組構成も今回は凝っていて、一端オチがついたかと見せかけて二段オチになっていたというのは、かなりひねってある。

 なおああいうレポートって、一番小野アナらしさが出るなっていうことを見ていて感じた。まあ、正直なところ、あまりに彼女がかわいくて、見ていてクラッと来てしまったのだが(笑)・・・・いかん、冷静さを取り戻さないと。

 ただ個人的には、果たして今回の料理法で作ったサトイモが私の口に合うかは少々疑問。と言うのは、私はサトイモのあのヌメヌメ感が苦手で、サトイモはほとんど食べない人間なので。私はオクラとか、納豆とか、サトイモとか、糸引き系とはどうも相性が悪いんです。

 

9/20 ためしてガッテン「総点検!シックハウス緊急対策」

 今回のテーマはシックハウス。シックハウスとは建材などに使用しているホルムアルデヒドなどが原因となった化学物質アレルギーである。症状としては頭痛や、鼻づまりなどの風邪によく似た症状がまず現れるため、風邪と間違うことが多い。しかし放置して悪化すると、慢性的な身体のだるさが出たりなど生活に重度な支障が出ることになる。またシックハウスが発端になって、あらゆる化学物質に身体が過敏に反応する化学物質過敏症になってしまう例が多い。

 こういった現在社会問題になっているシックハウスについて、今回の番組では意外な落とし穴があるということを紹介するという。

 まずシックハウスと言えば、建材や壁紙などの接着剤が有名だが、これについては3年前に法的規制が出来たので、それ以降の住宅ではホルムアルデヒドの量は激減しているという。これでいきなりめでたしめでたしに思えるのだが、実はここに大きな落とし穴があるという。

 あるリフォーム直後の住宅を訪問して、空気中のホルムアルデヒドを測定したところ、新築にもかかわらずかなり低い値が出ている。しかしその部屋の特定の場所で測定すると、基準値を大幅に超えているホルムアルデヒドが発生していた。またこのような現象は新築の家だけではなく、築30年の住宅でも発生していた。

 この発生源なのだが、これが家具。合板などに使用している接着剤からホルムアルデヒドが出ているのだ。建材や壁紙は規制されたが、家具類はまだ規制されていないので、どうてもホルムアルデヒドが出るものがあるのだという。また木製家具だけでなく、パソコンなどの電気機器も化学物質を放出するし、石油ストーブなどはかなりの量の化学物質を放出してしまう。もっとも現在は、家具などでも出来るだけホルムアルデヒドの放出の少ないものを製造しようとの動きは出ているという。

 またホルムアルデヒドの放出を促すものとして、湿気の存在があるという。従来は接着剤のホルムアルデヒドは強固な化学結合をしているのだが、湿気が作用するとこれが切れ、自由になったホルムアルデヒドが出てきてしまうのだという(確かに私も、合板が濡れると臭いが強くなるということを経験している)。だから家の中で湿気がよどまないようにする必要があるのだという。

 しかし窓を開けるだけだとどうしても湿気がよどんでいる部分がある。そういう時に活躍するのが扇風機だとのこと。扇風機を空気がよどんだ部分に吹き付けることで、湿度は劇的に減少、これに家全体の換気を組み合わせて、家中の湿度を下げるのだという(換気の際は窓を2ヶ所開けて、空気の通り道を作るのがポイント)。なおこの換気によってカビも防ぐことが出来るので(カビの胞子のアレルギーの原因になる)一石二鳥である。

 最後は空気清浄機について、これについては最近は化学物質まで吸着するというタイプもあり、実際に劇的な効果が見られるという。しかし要注意は、フィルターを適宜交換していないと逆に化学物質をまき散らすことになりかねないことと、空気の流れをよくしておかないと全体に効果が行き渡らない(扇風機と組み合わせるとよい)と言うことだという。また空気清浄機は換気扇ではないので、すべての物質を排除できるわけではないから、換気と組み合わせるようにとはメーカーの注意書きにも書いてあるという。

 以上、シックハウスについて家庭で出来る簡単な対策について。実用的な内容が多いので、参考にされるのがよろしいでしょう。

 ちなみに私は5年以上前に家を新築したのですが、既にこの頃からシックハウスのことは言われ始めていましたので、建材や壁紙などは低排出のものを使用しました。ただ私の部屋自体は合板で作った自作の家具がやたらに多い(というか、家具のほとんどがそう)上に、パソコンなどの電気機器も多いので、環境としては最悪だろうと思われる。ただ湿度に関してはなぜか異常に低い(大体30〜40%ぐらい)し、扇風機が常にブンブン回っている状態(空気がよどむことへの対策でなく、熱がこもることに対する対策)なので、これで差し引きになってるのか?

 今回はこの番組としては比較的毛色の変わったネタだったが、恐怖を煽りすぎるでもなく、それでいて危険はキチンと訴えるというこの番組らしいバランス。こういう「一般に知られているようで、実はキチンと知られていない問題」を解説するのは、この手の番組の使命としてなかなか有効では。

 

9/13 ためしてガッテン「大発見!マーボー豆腐 激うま調理術」

 市販の調味料に豆腐と肉を混ぜていたら、それで出来るだけというマーボー豆腐。レシピの通りに作っていたらそれなりに出来てしまうので、こんなものに今更改良点などないように思えるのだが、それで終わらずに、市販の調味料を使いながらでも別次元のマーボー道を作ってしまおうといういかにもこの番組らしい内容が今回。

 まずはお約束通りのパターンで、主婦が集まって同じ材料でマーボー豆腐を作るところから始まる。互いに評価しあったところ、イマイチとかそこそこというもの。しかしここで彼女たちに達人(陳健一、長坂松夫、斎風瑞)がマーボー豆腐を作っているビデオを見てもらってからもう一度作ってもらったところ、評価が「プロ並み」に一変するという次第。

 レトルトの箱などに書いてあるレシピは、1.肉の色が変わるまでを炒め、調味料を加える 2.スープを入れ豆腐を煮る 3.水溶き片栗粉を混ぜ、とろみがついたら器に盛る というきわめて単純なもの。しかしここに大きな3つのポイントが潜んでいるという。

 まずは肉の炒め方。主婦たちを見ていると火をあまり通さないうちに調味料を入れている(大体20秒)。しかし達人たちは肉だけで1分近く、さらに調味料をいれて30秒ぐらい炒めている。肉はよく炒めて油の中に味を十分に出すのだという。そしてこの味を後で豆腐に吸わせるのだとか。素人は肉を炒めすぎると味が抜けてしまうと考えてしまうが、そもそもマーボー豆腐の肉とは豆腐のための出汁と考えた方が良いようだ。炒める時間の目安は肉から出る油が透き通るまでとか。加熱時間が長いほどこくが増すのだという。

 次のポイントが豆腐を入れてからの対応。主婦たちは豆腐を入れるとかき混ぜてたれを絡ませるようにしている。しかし達人たちは豆腐を入れると放置して煮込んでいる。豆腐にスープを吸わせるのだという。またここで達人が豆腐に加えるのが油。油を加えることで、豆腐の温度が上がり、その高温でタンパク質のネットワークが部分的に切断されることと、豆腐の中の脂質が水と溶け合うことで、豆腐がプルプルした感じになるのだという。主婦たちは豆腐を40秒程度しか加熱してないが、達人は2分近く加熱しており、しかもこの時にかき混ぜずに煮込んでいるのだという。

 なおここで豆腐のプルプル感を比べるのに、煮ただけの豆腐と油を加えた豆腐をDJのディスクの上にのせて、何センチまでひっくり返らないかなんて実験をしている。いかにもこの番組らしいとぼけた実験だが、所詮はお遊び。実験的にはあまり意味がない(置く位置の差とDJの手の操作で実験結果はどうにでもなる)。プルプル感を現したいための苦し紛れだと思うのだが、これはあまりに苦しい。

 最後のポイントは水溶き片栗粉を加えてからの操作。達人たちは片栗粉を加えてから強火で加熱をしている。陳氏によるとマーボー豆腐は焦がす料理なのだという。実際に鍋底を見てみると焦げが出来ている。主婦たちはこれに比べると加熱が圧倒的に少ない。この差は口当たりに出てくるという。加熱が十分でこそ片栗粉が湖化することでなめらかなとろみがつくのだという。実際に鍋で比べてみると、加熱の足りないものは不透明でドロドロしたものになるのに対し、加熱を十分にすると透明でとろりとしたものになる。これがマーボー豆腐の十品な味につながるという。

 以上の三点に注意するだけで、今までのマーボー豆腐が別次元のものになるという。これは試してみる価値はあるだろう。

 ちょっとした一工夫で今まで全く変わるといういかにもこの番組らしい展開。もっともこれでは100%料理番組だが(笑)。マーボー豆腐なんかでどこを変えようがあるんだと思っていたのだが、要はすべて火加減の問題だった。さすがに火を制する者は中華を制する。

 で、次回は少しは科学番組らしく、シックハウスを扱うらしい。こういうテーマは今年になってから現れている毛色の違ったパターンですね。バリエーションが増えるのは大いに結構。

 

9/6 ためしてガッテン「糖尿病!衝撃の新事実」

 糖尿病と言えば、血糖値が上昇することで血管が損傷し、脳梗塞や心筋梗塞などの原因になる病気である。糖尿病を検査するのはまず血糖値の測定。しかし血糖値を測定したら高くないから大丈夫と思っている人の中に、実は隠れ糖尿病がいるというのが今回のポイント。

 まずは健康食品メーカーの社員の健康調査。毎年健康診断を受けて身体に自身があると言うだけあって血糖値検査の結果は43人が全員正常という結果。しかしある液体を飲んでもらってから再度検査をすると、続々と検査に引っかかる人が。結果は43人中10人に隠れ糖尿病の疑いがあるという結果に。

 さてこの時に飲んでもらった液体だが、これはブドウ糖液。これを飲んでもらってから2時間後に血糖を検査するのである。正常な人でも2時間後に血糖値の上昇が見られるが、隠れ糖尿病の患者はこの血糖値の上昇が大きいのだという。つまり空腹時の検査では血糖は高くないが、食後などに急激に血糖値が上昇するのである。糖尿病の危険は血糖値の高い状態が長く続くことであるので、隠れ糖尿病の場合、本人も知らない間に脳梗塞や心筋梗塞を発症すると言う危険があるのである。だから糖尿病の検査には、本来はこのようなブドウ糖負荷試験をする必要があるのだという。

 血糖値を下げる働きをしているのはインスリン。では隠れ糖尿病の場合はインスリンの分泌が落ちているのか。番組では正常な人と隠れ糖尿病予備軍の人におにぎりを食べてもらった2時間後のインスリンの量を測定しているが、正常な人の分泌量が9.0に対して、52.1と隠れ糖尿病予備軍の方が圧倒的に多いという結果に。なぜこういうことが起こるかなのだが、隠れ糖尿病予備軍の人は、インスリンの分泌が立ち上がるのが遅いのだという。その結果、血糖値が上がってしまうので、慌てて大量のインスリンが分泌されるということになるのだという。

 ではどうすれば改善できる科だが、インスリンの働きを邪魔するのが番組言うところの「阻害くん」。この阻害物質は体内の脂肪細胞から分泌されるので、体脂肪のコントロールが重要になってくると言うことである。

 さてこれの解消であるのだが、当然ながら運動と食事制限である。しかし実際にやってみるとこれがなかなか難しかったりする。そこで番組が提案するのが「計るだけ血糖値コントロール」。1日3回(起床直後や食後など)血糖値を測定するという方法である。これを繰り返しているうちに、どういう生活をしたら血糖値が上がるかとか、また運動をすると血糖値が下がるなどということを体験しているうちに、被験者が血糖値を下げるための努力を自然に始めるようになるという、以前に登場した「計るだけダイエット」と同じ原理である。番組では2人の被験者が実際にこれを体験して、血糖値に改善傾向が見られてめでたしめでたしとなっている。

 結果が数字で出てくることで、努力に対して励みが出て、努力がしやすくなるという原理。ただ計るだけでゴロゴロしていたら改善するのではないので、○○を食べるだけで糖尿病が改善というような「あるある」式の効用を期待するようなタイプの者には無理だろう。減量にしても、成人病解消にしても、何らかの努力は必要ですよという至極妥当な話である。

 例によってインスリンくんや阻害くんなどの人形が登場して、実に分かりやすいように説明したのが今回(うちにもグルットくん×3とインスリンくんが1人いたな・・・)。非常にこの番組らしい内容である。ただ難点は、計るだけダイエットに用いた体重計と違って、血糖値測定器はそう身近ではないということか。しかし気になる人はこの機会に購入しましょう・・・などといったら健康機器メーカーの宣伝になってしまう(笑)。

 

8/30 ためしてガッテン「500回記念!徹底検証血液サラサラの真実」

 この番組もついに放送500回を迎えたという。そこで500回記念には今までで一番反響のあった血液サラサラについて扱うという。血液サラサラという言葉は本来、この番組が9年前に初めて広げたものだという。しかし話題になると良からぬ輩も出てくるということで、最近は血液サラサラを売り物にしたインチキ商売なども登場したことから、ここで改めてしっかりと紹介をするとか。

 まず番組は最初に悪徳商法の現場への潜入に始まる。視聴者からのメールに、ある会場で業者に血液の検査をされてドロドロだと言われ、血液をサラサラにするというブレスレットを30万円で買うように言われたのだという。実際に、そのブレスレットをつけてから血を見るとサラサラになっていたというのだが、信じて良いのかというものがあったらしい(当然ながら信じたらとんでもないことになる)。

 番組ではそのインチキ業者の会場に潜入している。そこではまず血を採られ、それを顕微鏡で見せられる。すると赤血球がつながった状態になっている。この後、業者の人間が血液ドロドロの危険性を煽りまくるのだが、それが「血液がドロドロになるとガンになる」なんて馬鹿なもの。そして30万円もするというブレスレットを勧めて、「このブレスレットはアルファイオンのエネルギーを持っていて、これが血液をきれいにする」などととんでもないことを言い出す(言うまでもないことですが、アルファイオンなんてものは科学的に存在しません。こんなものが出てきた時点でインチキであるのを白状しているようなもの。)。しかしそのブレスレットをしてからもう一度血液を見ると、赤血球がバラバラになっているという仕掛けである。

 さてこのカラクリだが、赤血球にはそもそも磁石のような性質があるので、3分ほど放っておくと勝手につながった状態になるのだという。しかしこの業者は3分も放置してはいなかった。その仕掛けが採取する血液の量。血液を多く採って顕微鏡で見ると、ガラス板状で赤血球が押しつれられるので赤血球がつながった状態に、少しだけ取って見るとバラバラになった状態で見えるのだという。明らかに映像による誤魔化しである。

 番組が説明しているのは、本来の血液がドロドロというのは、赤血球に糖などが付着することで赤血球がひっつくもので、これは血液の成分をきちんと調べないと、顕微鏡写真で分かるものではないのだという。

 また血液ドロドロに影響する要素として血小板もある。この血小板が過敏な状態になると血液がドロドロになるのだそうな。そしてこのドロドロ具合を見るのによく使われるのが、MCファンという装置。このMCファンとは毛細血管に見立てた隙間を血液を流してみる装置で、その画面はこの手の番組でよく使用されているので、誰でも大抵一度は見たことがあると思う。しかしこのMCファンの開発者である菊池祐二氏よると、実は測定条件で測定結果は簡単に変わってしまうのだという。

 ここで小野アナウンサーの体当たり実験が始まる。まずはリラックス状態での採血、血液はサラサラである。この後は、いきなり大きな音を出したり、金属をひっかく音を聞かせたり(これは実験をされている小野アナはかなりきつかったろうが、番組を見ているこっちもきつかった(笑))してストレスをかけたところ、血液のドロドロ度が5%、3%アップ。つまりはストレスがかかると血小板が過敏状態になるとのこと。しかし5%、3%というレベルではどうも映像的には違いがはっきりしないということで、ついには小野アナの両手を洗濯ばさみ20本ほどではさんで3分放置するというとんでもないこと(お気の毒としか言いようがない)をやったところ、ついには装置が詰まって血液が流れなくなるほどドロドロに(菊池が「ちょっとやりすぎたもしれない」と言っているが、確かにやりすぎ。小野アナにしてみると、近年まれに見る悲惨なモルモットだな。)。で、人によって何がストレスになるかは個人差があるが、小野アナは痛みに弱いということが併せて判明するという次第(オイオイ)。なお菊池氏によると、身体に力を入れて緊張状態にするだけで、血液はドロドロになるのだという。

 ストレスがかかった時、人間の身体は戦闘待機状態になるので、出血に備えて血小板がスタンバイ状態になるのだとか。これ自体は自然な反応であり、本当に危ないのは、血小板に糖などか付着することによって血小板が過敏になった状態だという。血液をサラサラにするには野菜や魚などがよいので、これを積極的に摂取するのが重要だとのことだが、何か特定のものだけを食べ続ける一点食いとか薬食いなどは良くないという。こういう情報に踊らされすぎるのは「だまされ体質」につながると考えるべきだという。1つの情報にだけ踊らされることがないようにと番組では念を押している。

 最後は血液サラサラの特効薬の話。実は我々の血管の内皮細胞では、そこに血液が流れるだけでプロスタサイクリンやトロンボモジュリンといった血液サラサラの特効薬成分が生成するのだという。だからその効果を上げるには血流を良くすること。というわけで、運動をするのが良いと言うことになる。この時に30分以上運動をするのが理想的だが、トロンボモジュリンに関しては運動直後から分泌が始まるので、30分の運動がきつければ短時間の運動でもある程度の効果があるという。ただしここで、汗をかきすぎて水分不足にならないように要注意。運動前にはキチンと水分を摂っておかないと、逆に血液がドロドロになる危険がありますので。

 以上、「徹底検証」と銘打っているだけあって、本当にかなり徹底した内容だった。またこの番組にしては非常に珍しくメッセージがかなり真っ正面に出た回。インチキ商法の現場に潜入するシーンなど「報道特集」かと思った(笑)。

 あのいかさま師共が唱えている屁理屈なんか、ちょっと知識があったらすぐにインチキであることが分かるのだが、そうでなかったら結構ダマされる人もいるのだろう。それにしてもつけただけですぐに血液がサラサラになるブレストレットなんて、本当にあったら逆に怖い(強い放射線でも出ているとか、よほどとんでもない作用でもない限り、そんなに劇的な効果が出るわけがない)。あからさまにひどいインチキであるが、実は思い出してみると、この全く同じことを今まで「あるある」では散々してきているのである。○○を食べると今までドロドロだった血液がサラサラにというような映像はこれまで散々現れている。さすがにインチキ商法の宣伝番組である。

 この番組では殊更声高に批判を行うということはしていないが、かえって逆に制作者の怒りのようなものが滲んでいたように感じられる。特にあのインチキ商法に対するレポートは、NHKの番組として可能なレベル内での最大限の怒りの表明であったように私には見えた(「血液ドロドロでガンになる」と詐欺師連中に言われた番組スタッフの「ドロドロでガンになるんですか?」という応答には、「馬鹿かこいつは」という蔑みと「あからさまな嘘を言いやがって」という怒りが秘められていたのは明らかだったが。)。

 実際、今コメントを書いている私でさえ、あの連中のいかさまぶりには怒りで指が震えてくるぐらいなんだから、取材したスタッフはかなりだっただろう・・・・。なお番組制作者の怒りは、あの詐欺師連中だけにでなく、某番組に対しても向かっているのが透けて見えていますが。

 かなり異色の内容であるが、この手のテレビ番組としての「良識」を見せてくれたと感じる内容。「あの番組」も少しは見習ってくれたら良いのだが、それは期待できまい・・・。ただここまでメッセージが真っ正面に出てしまうと、気をつけないと視聴者が退いてしまうギリギリのバランスになってしまう。一般性と専門性、エンターティーメントと情報番組としての正確さのバランスがかなり難しいところである。

 

8/23 ためしてガッテン「即免許皆伝!卵焼きの極意」

 お弁当の定番のおかずの1つが卵焼き。誰でも出来そうに思いながら、意外と難しかったりするのがこの卵焼きである。たかが卵焼き、されど卵焼き。この番組ではプロの卵焼きの極意を伝授するとしている。

 まず最初に紹介があるのは、卵3個に対してだし汁をいくら入れるかというもの。大抵は大さじ3杯ぐらいだと思うが、プロは大さじ5杯、80mlものだし汁を入れるという。

 で、量が分かったところで毎度のお約束の卵焼き対決となる。挑戦するのは4人、年配のオッサンと、卵焼きを作ったことがないという若い男性、さらに主婦2人である。4人は同じ材料を使用してめいめいの方法で卵焼きを作る。そしてできあがったところで試食となる。結果はなんと卵焼き初挑戦の男性が一番人気に。しかし実はこれで実験は終わらない。この後はお弁当タイム。先ほどの卵焼きを冷えてからもう一度食べ比べるのである。すると今度は先ほどの男性の卵焼きはさんざんな評価。今回圧勝したのはオッサン。そして実はこのオッサンは卵焼き専門店のベテラン職人だったという種明かしになるのである。つまりプロの卵焼きは、冷めておいしいことを計算に入れていたということで、その仕掛けはという趣向になる。

 まず比較だが、初心者の男性の卵焼きは焼きたての時はフワッとしているが、冷めるとパサパサになっているという。弾力を測定したところ、ピークがなく一定の力がかかるのに対し、プロの卵焼きは最初に固く、その後にフワッと来るようになっているという。また両方におもりを置いてみると、プロの方は多くのだし汁がにじみ出るのに、初心者のものはだし汁があまり出てこない。断面比較で分かるのは、初心者のものは大きな隙間しかないのに、プロのものは小さな泡がたくさんあるのだという。初心者のものは大きな隙間にだし汁が入っているので、冷えて卵が縮んでくると、だし汁が全部しみ出してしまうのだという。これに対してプロのものは隙間が小さいので、冷えてもつぶれないのでだし汁が逃げないのだという(ここで模型を使った説明があるのだが、だし汁を絞りすぎたせいであふれそうになって、小野アナが慌てるという一幕がありますが)。

 次に調べるのは卵のかき混ぜ方。種々様々な混ぜ方があるが、卵は基本的によく混ざるほど卵がシャバシャバになるということで、それぞれの卵を細い管の中を流れる時間で測定したところ、11秒から15秒ぐらいで流れるものが一番多かったという結果。で、プロなのだが、なんとサクサクと数回混ぜる程度である。だから流れるのに26秒もかかったという。混ざり具合はというと、中には白身のかなり大きな固まりもあるような状態。このような混ぜ方が正しいのだという。試しに黄身だけの卵焼きと白身だけの卵焼きを作ってみると、卵焼きとしての柔らかい食感は白身で出ているという。加熱した時に卵がシャバシャバだと、発生した気泡が逃げてしまうのに対し、ドロドロだと気泡がそのまま残り、これが食感を良くするのだという。だから混ぜる時は、白身を引きちぎるイメージで混ぜるのが正解だとか。

 最後は焼き方であるが、ここで子供が卵焼きを食べてくれないという主婦が登場する。彼女は卵を焦がしてはいけないと弱火で焼いているのだが、実はこれが間違いなのだという。プロは強火で卵焼き機を一端180度ぐらいまで加熱し、そこにお玉一杯ぐらいの卵を一気に注ぐのだという。そしてじっくり待って表面がドロドロになった頃に丸めるのではなく畳むのだという。強火だと焦げそうな気がするが、卵をたっぷり注いでいるのとだしが多いのとで焦げることはないという。畳んだ後はお玉2杯の卵を加えてもう一度焼き、畳んで最後に残りをすべて注いでまた畳むとできあがりという次第。この方法で子供もおいしく卵焼きを食べてくれてめでたしめでたしである。

 卵焼きの焼き方だけで45分を通してしまったという、いかにもこの番組らしい展開。ただ毎度のことながら、こう理詰めで説明されると説得力がある。だし巻き卵は私も作ったことはあるが、私が作ると薄焼き卵が層を巻いているというまるでバームクーヘンのようなものになってしまっていたのだが、今回の内容を見ていると、火の強さも卵の量も根本的に間違っていることがよく分かった(私は弱火でお玉に半分ぐらいずつを入れていた)。いやー、勉強になるな。

 

8/2 ためしてガッテン「進化する水族館!満喫 新マニュアル」

 今回は、やけに夏向きになった印象のセットで、水族館という夏休み向けのテーマ。

 まず舞台は沖縄の美ら海水族館。レポートにやってきた小野アナウンサーが体験したのが、漁船での魚集め。しかしここで非常に貴重だというメスのジンベエザメがかかってヘリコプターまで出動する大騒ぎ。この水族館ではジンベエザメの繁殖を試みていたのだが、今までメスのジンベエザメが入手できなかったためにかなわなかったのだという。うまくいけば、世界初のジンベエザメの人工繁殖の可能性が出てきたとか。

 なおこのジンベエザメ、食事の時には直立するという習性があるのだという。この水族館ではかつて水深3.5メートルの水槽の時は、全長7メートルからあるジンベエザメが立つことは無理だったのだが、大きな水槽に移してから立ち上がるようになったという。

 また最近の水族館の方向性として、大水槽に大小の魚を共存させ、時にはそこで食う食われるの関係が発生するなど自然のままの姿を見せる方向になっているという。また浅瀬の水槽などでは天井を取っ払って自然の光の中で飼育するようになっているという。するとサンゴの水槽でなんと自然界でも珍しいサンゴの産卵が発生したという。今や水族館は魚を見に行くところでなく、海を見に行くところだという。

 さらに最近の水族館にはイルカがいるところが多いが、観客を威嚇するイルカが増えているとか。イルカが怒っているのかと思いきや、実は彼らの方が人間にちょっかいをかけてきているのだという。というわけで、水族館は生きものを見るところではなく、生き物に見られるところであるという。実際に旭山動物園などでもオットセイやシロクマが人間にちょっかいをかけているのが見られるという。

 ではイルカからどのように見えているかだが、イルカは近眼で色盲なので、コントラストのはっきりしている服装が見えやすいという。だから水槽前でハンカチなどを振ってやると興味を示しやすいとか。

 で、最後はガッテン一家が示す水族館の楽しみ方のポイント。

1.海らしさを再現している場所 波などを再現しているところでは、波打ち際での魚の生態が観察できる。

2.時間帯別楽しみ方 朝は水が澄んでいてじっくり観察できるし、動物の反応も良い。夕方は餌付けが多いので食事風景が見られる。

3.双眼鏡 双眼鏡を使うことで細かいところが見れるだけでなく、海にいる気分も味わえる。

4.通路が暗い場所 深海生物などの貴重な生物がいる展示コーナーが多い。

 以上、夏休みらしく水族館の楽しみ方。なお水族館では「うまそう」という言葉だけは口にしないでくださいとのこと。すみません。私は大阪の海遊館で瀬戸内海水槽を見た時に、一番最初に出た言葉がこれです(笑)。

 この番組にしてはかなり珍しいパターンできたのが今回。この春以降明らかに方向性を変えてきているのが分かるが、それが顕著に出ている回である。ただやはり時期が時期だけに・・・残念!ネタが「目がテン」や「宇宙船地球号」と明らかにかぶってしまいました。それにしても今年はなぜか、例年になくこのパターンのネタが各番組ともに増えているのはなぜ?

 なお番組では全長7メートルのジンベエザメを再現したり(光子館の突貫作業か?)などとかなり力が入っていますが、クイズ形式にしてまで盛り上げたジンベエザメの驚きの生態が「立って食事をする」というのは、少々地味すぎます(笑)。正直、私はここでずっこけました。

 またたまたまジンベエザメのメスに出くわすなどという滅多にない幸運にも遭遇したようですが(これが日本テレビのニュースプラスワンとかなら、間違いなくやらせ映像でしょうが)、それにしては扱いが地味だな・・・・。内容的には面白いのだが、なんとなくことごとく番組としての演出が地味だったという印象を受けた。

 ところで沖縄に行った小野アナウンサー、海で日差しを避けるのと安全のために編み笠にゴム長につなぎという完全武装ですが、はっきり言ってこの格好、あまりにおばさんくさいです(失礼)。久々の体当たりレポートでしたね。

 で、次回予告を見ていたら放送が8/23になっていた。ということは、この番組もしばらく夏休みに突入か。やっぱり今回は、夏休み行楽企画じゃん(笑)。

 

7/26 ためしてガッテン「?にお答えします〜ミョウガ・お好み焼き・体内時計〜」

 今回は恒例のアフターサポートシリーズ。お題は以前に放送した広島焼と体内時計、それに新ネタのミョウガだそうな。

 まずミョウガについてだが、これを薬味以外に使う方法はあるのかというもの。まずミョウガとはいかなるものかということだが、これをショウガ、ネギ、ニンニクなどと味覚センサーで比較すると、旨味について他の薬味がプラスの値だったのに、ミョウガはマイナスという結果。こんなミョウガをどうやって使うかが問題。そこでミョウガとは何なんだということだが、ミョウガの畑に行くと、ミョウガは地下茎の根本から生えてきている。実はミョウガとは花のつぼみだそうな。で、このミョウガの料理法だが、最後の料理コーナーで紹介・・・・って何なんだこれ?

 2つ目は広島風お好み焼き。ガッテンで紹介した方法はホットプレート上で8分蒸すと言うものだったのだが、その通りにやったら美味しくなかったという手紙に対する解答だとか。番組ではガッテン隊の中嶋嬢(誰?)がお好み焼き名人の元でお好み焼き制作。するとやはり美味しくないという。名人によるとキャベツが問題なのだという。実はキャベツには春から夏にかけて収穫される春キャベツと秋から冬にかけて収穫される寒玉キャベツの2種類があり(関西では新キャベツと冬キャベツと呼ぶが)、春キャベツの方が水分が多いので、あの方法のままでやれば水っぽくなってしまうのだという。で、この解消法だが、キャベツを使用前に5分間電子レンジで加熱しておくのだという。ちなみにお好み焼き文化圏の関西では、お好み焼きには冬キャベツを使うというのはそもそも常識である。

 3つ目は体内時計について。以前に番組では夜型の人を正常リズムに戻すということをやったが、朝早く目が覚めすぎる人はどうすればよいかというのが今回のテーマ。番組に登場する71才の男性は起床は午前4時半、7時に朝食後、午前は掃除などをするものの、午後は専らテレビを見るばかりで家の外に出ることもなく過ごし、夕方の5時には夕食を摂って7時には寝てしまうというもの。明らかに生活が前にずれているのである。またこれでもその人の身体の体温リズムなどに合っているのならまだ良いが、彼の場合は体温リズムのメリハリが弱く、昼過ぎにはもう体温が低下し始めているという。こういう生活をしていると、家にこもりっきりなど非活動的になり、鬱の危険が増すのだという。また彼の場合は、妻は夜の12時頃に寝て、その前に風呂に入る(彼は昼の3時頃に入浴する)ので生活がずれていて、食事も一緒にとれなくて大変だとか。

 さて生活改善だが、まずは午後1時〜3時までの間に30分程度の昼寝をするようにし、午後5時ぐらいに30分ぐらいの軽い運動をするというように変更した。すると一週間後には今まで家にこもりっきりだった彼が、スーパーに買い物に出るようになり、夕食を妻と一緒にとって午後9時に就寝するようになったという(風呂は夕食前の6時過ぎ)。また朝も今までは3時半の新聞屋のバイクの音などで目覚めていたが、ぐっすりと寝られるようになったという。昼寝は夕方頃に眠気がくるのを防ぐためで、夕方の運動はここで体温を上げておくためだという。実際にこの生活の変更で、彼の体温の変化も健康な状態に戻ったという。

 で、最後は番組冒頭に紹介したミョウガのメニュー。ビクルスや天ぷらなどが紹介されていたが、これは割愛。

 お決まりのアフターサポート+アルファ。ミョウガはこのネタだけで1本番組を作るのがしんどいので、ここに加えたのだろう。ただこれはネタ的にはイマイチ。なお体内時計だが、リズムは狂っているように思えないのに、睡眠が浅いせいで中途覚醒してしまう人がいるが、これに対する対策はないのだろうか。次のニーズとしてはこれが上がってくるような気がする。

 ところで次回のテーマですが、水族館とのこと。これもまた初めてのパターンです。健康と食材がほとんどだったこの番組で、明らかに脱マンネリ化の方向を目指しているようです。ネタが多彩になってくるのは面白い傾向です。

 

7/19 ためしてガッテン「極意は脳!夢の似顔絵上達術」

 今回のテーマはかなり変わって似顔絵。どうやれば似顔絵をうまく書けるようになるかということを、脳の作用の観点から解析するという。

 まずは小野アナ作による志の輔氏の似顔絵から始まるのだが、最初に登場するのは、一体どこの爺さんを描いたんだというような絵。しかしこれが3時間の練習で、誰が見ても「似てる」と感じる絵に変化する(彼女本人が「すごいです」と言っておりますが)。このコツを教えるらしい。

 まずは6人の男女にチワワの絵を描いてもらい。次は写真を見ながら志の輔氏の顔を描いてもらうという実験。6人の画力はまちまち。しかし言えるのは、チワワはそれなりに描けている人でも、志の輔氏の顔となると写真を見て描いたにもかかわらず似ているという絵は描けないとということ。

 なぜこのようなことになるかは、人間の脳が人の顔を認識する時の働きが他と違うからだという。生後8ヶ月の赤ちゃんで脳の働きを調べたところ、車や野菜などを視た時と人間の顔を見た時で脳の働く場所が違うのだという。この時に働く部分を顔領域といい、似顔絵を見た時もこの部分が働くのだという。この部分は生後5ヶ月から8ヶ月ぐらいから急激に発達して、人の顔を認識する場所なのだとという。それだけ人の顔は細かく認識するのだという。通常の絵を見た時は前頭部が働き、その絵がうまいか下手かを判断するが、似顔絵になると顔領域も働いて、似ているかどうかを判断することになるのだという。

 で、今回の方法だが、とにかくこの顔領域を納得させるための方法だという。

 その方法に挑戦するのは、25年間全く絵を描いたことがないという主婦。彼女はとりあえず娘の似顔絵を描いてみるのだが、それが見るも無惨(と言っても、私が描く絵よりははるかにまともだと思うが)、娘に言わせると「どこかのおばちゃんみたい」という代物。そこで彼女は、全米似顔絵選手権での優勝経験もあるという似顔絵アーティスト(なんて肩書きだ?)の小河原智子氏の指導を仰ぐことになる。

 その方法は?というのがちょっとしたクイズのような形式になっているのだが、答えは顔の各パーツをなるべく簡単に描いた上で、それを切り離して位置を調節するというもの。人間の顔はパーツは同じでも、そのわずかな位置でずいぶんと印象が変わるのだという(この後、小野アナや志の輔氏やゲストの笑福亭笑瓶氏の顔写真で福笑いをやるのだが、確かにわずかに目の位置などが変わっただけで、全く別人になる)。

 また似顔絵はかなりデフォルメしているが、それでも似ていると感じるのは私達の脳の働きが関係しているという。脳が人の顔を見分ける時は、脳内のデータベースに1000以上はあると言われている顔のデータベースを平均化し、その平均顔との差分で判別すると言うのである。だからその差を強調すると、デフォルメされて実際とは違っているにもかかわらず「似ている」という印象になるのだという(ゲストの研ナオコ氏の写真を題材に実験をしているのだが、実物よりも目の感覚を開けた方が研ナオコらしくなっている)。で、先程の福笑いに戻ると、印象に従ってパーツを並べ替えた時点で、実は既にデフォルメが自動的に入っているのだという。

 なおこの方法を使うと、顔の記憶にも役立つという。2つのグループに分けて10人の顔を見せて、片方には「とにかく顔を覚えて欲しい」と指示し、もう一方には「最大の特徴を探して欲しい」との指示を出したところ、後で判別テストを行うと、先のグループよりも後のグループの方が成績が良かったのだという。つまり顔を覚えるコツは、特徴を覚えることだというのである。私は人の顔を覚えるのが極めて苦手なので、この方法は是非とも応用してみたい。ただ次の問題として、顔と名前が結びつかないということがあるのだが、これの対策はないのだろうか?

 で、番組ではこのコツを習得した先程の母親が、今度は娘も納得の似顔絵を描いて涙涙の大団円というオチ。

 最後の実習コーナーは、当然ながらゲストによる似顔絵。全員が志の輔氏をモデルにして似顔絵を描いて終わりである。

 料理番組&健康番組のガッテンにしては珍しい内容(笑)。しかも実用性のあるようなないようなという微妙なところが、いつもの実用性重視のこの番組にしては珍しい。やはり毎度毎度同じような内容ではマンネリになると変化をつけてきたか。今年に入ってから、環境ホルモンとか、モーツァルトとか、オレオレ詐欺など今までのパターンと違ったネタが登場しており、脱マンネリ化の方向を志向しているらしきことが透けて見える。この方向は個人的には正解だろうと思う。

 似顔絵アーティストという何やら怪しげな肩書きの先生が登場するが、肩書きの怪しさはともかくとして、その腕に関してはさすがである。彼女の作品の志の輔氏の顔が極端に四角くて笑うが、小野アナの顔の方はこれまた極端な丸顔でおでこを広く描いてある。当然ながら実物はこんなに極端な顔ではないのだが、確かに彼女の顔の特徴を捕らえてはいる。なお小野アナについては、テレビを通して見ていると「かわいい」のイメージが強いですが、実際に会うと「綺麗な人」という印象を受けます(本人は「特殊メイクのおかげ」などと言ってましたが、素材が良くないとメイクだけでどうこうなるものではないです)。この辺りはテレビ画面を通すのと肉眼で見るのとの違いもあるのだろうか。脳の働き的にはなにか関係あるのかな?

 今回の方法で「全然似てない」と言われていた似顔絵が「似ている」になるとのことなんだが、私のように「これ人間?」と言われるような絵の場合は、打つ手がないように思えるのだが・・・。そもそも最初に顔の輪郭を描く時点でコケてしまうから。また顔パーツの位置は修正できても、はなっから大きさのバランスがそぐわない場合はどうにもならない気がするし。やっぱり最初から「人並み」には絵が描ける必要ぐらいはありそうに思える。私にはどうしても駄目というものがいくつかあるが、絵を描くというのは外国語と並んでさっぱり駄目な技倆なので。なにしろ写実画を描いたつもりなのに、現代アートになってしまうんです(笑)。だから現代アートの展覧会に行くと「昔、私が描いたような絵だな・・・」って感じて、全く感心しないんですよね(笑)。

 

7/12 ためしてガッテン「新食材宣言!バナナ大革命」

 いきなり「バナナは果物か野菜か」で始まる今回。農林水産省の定義では果物になるそうだが、外国では扱いは野菜だそうな。

 まずバナナはエネルギー源に良いと言われているが、それが本当かという実験から。2チームに分かれて、ハーフタイムに片方にはバナナをもう片方にはご飯を食べてもらうという趣向。「キャプテン翼」をBGMに順調に飛び出していくバナナチーム。しかしまもなくバナナチームの動きが悪くなってくる。選手に聞くと「バテた」との話。チームの選手の歩数を前半と比べると、バナナの方が歩数が1000歩ほど落ちていたという。実際に同じ糖質の量を摂って血糖値の変化を比べてみると、バナナは立ち上がりが早いのだが、ご飯に比べて堕ちるのが早かったそうな。つまり即効性はあるが持続性がないとのこと。

 で、最初のバナナは果物か野菜かに戻るのだが、番組が言うには「どちらでもない」とのこと。世界各国でのバナナの料理法が出てくるのだが、いずれも「甘くはない」という。彼らが料理に使うのは青い料理用バナナ。そのままだと固くて渋いのでとても食べられるものではないという。しかしこれを揚げるなどすると芋のような味になるという。バナナはデンプン量が23%であり、ジャガイモが17%なので、「バナナは芋以上に芋なのだそうな」。

 なおバナナは8ヶ月で実がなり、実がなると枯れるので収穫の時は切り倒すそうな。植物分類上は野菜になるのだそうな(ただし果樹学では果樹に分類されるなどどうも統一されていないらしい)。

 バナナは最初は野菜だが、それが果物になるというように考えられるのだという。最初はバナナはデンプンばかりで糖がほとんどないのだが、それが徐々に糖が増えてくる。そして糖が劇的に増えるのが、陸揚げ後にエチレンで処理されてからだという。エチレンは果物や野菜を老化させることが有名だが、人工的にエチレンガスを加えて熟成させるのだという。

 最後はバナナの料理の仕方について。しかしバナナの料理法をいろいろ試したけれど駄目だったそうな。で、「バナナを食べる」ではなくて「バナナで食べる」に路線変更とのこと。まずは鶏肉のオレンジ煮の要領で鶏肉のバナナ煮をしたけれど、これは試食で散々な評判で失敗。バナナには肉を柔らかくする酵素はないそうな。そこに登場するのが中華の達人。水煮牛肉という料理に片栗の代わりにバナナを使ったところ、肉が柔らかくなって成功だとか。バナナに含まれる糖分が肉の水分が逃げるのを防ぐとのこと。達人はバナナを使うことで「ホァ」になると表現したが、これは感じでは「滑」と書いてとろみのことだそうな。(「ホェー」なら聞いたことがあるが(笑))。

 最後はバナナを使ったフレンチを紹介して番組終了。これは例によってガッテン料理本でも参照されたし。

 以上、バナナについて。南方では元々バナナは料理して食べる野菜なのですが、日本では黄色いバナナばかりなので、あまり料理というイメージはないようです。私もバナナと言えば、ミックスジュースの材料というイメージしかないです(笑)。関西の喫茶店の定番のミックスジュース(最近は駅などでも売っていたりしますが)はバナナが不可欠の材料です。夏はこれが美味しいんですよね・・・。

 ところで一つ気になったのは、最初はデンプンばかりのバナナが、経時的に糖が増加していくというのは、そこに何らかの酵素が働いていると思えるのだが、それが一切出てこなかったこと。バナナにタンパク質分解酵素はないそうだが、別の酵素はありそうである。またバナナはご飯よりも吸収が早いと言っていたが、その理由の説明も一切なかったことも少々気になる(多分、果糖とデンプンの違いだろうと思うが)。ここのところはもう少し突っ込んでも良かった気はする。なんかあのサッカーの実験は少々ご都合主義的にも見えたし。

 で、次回のテーマは似顔絵。なんとも唐突なテーマだが、人が顔をどのように見るのかというのを脳の観点から切り込むつもりらしい。確かに上手な似顔絵というものは、客観的に見たら全く形は合っていないのに、特徴を実にとらえているのである。そういえば、予告で小野アナのものだろうと思われるやけに丸っこい似顔絵が出てきたが、似ていないのに特徴はとらえていたな。全体的に丸まっちいイメージがあるのが彼女のかわいらしさですから。

 

7/5 ためしてガッテン「旬の魚!アジ究極美味UP術」

 一般に馴染みのある魚であるアジ。しかしその割には赤身か白身かさえよく分からないという魚。このアジの食べ方について紹介するという。

 まずいきなり赤身と白身の寿司が登場するのだが、これがどちらもアジだとのこと。実際に番組ではアジの白身の部分だけで作った寿司や、赤身(血合いの部分)だけで作った寿司などが登場。試食しても誰もこれがアジだと分からなかった。アジは赤身にも白身にもなるということで、これはどういうことかというのが次の話になる。

 カタクチイワシとタイ、アジの3匹が泳ぎくらべ。毎秒4センチの割合で水を流して泳がしてみると、1分でへたってしまったタイに対して、イワシは5分間経っても及び続けている。これに対してアジは5分を泳ぎ切ったがイワシほどのスタミナはなさそうだという結果。つまり持久型の赤身魚に対して、瞬発力の白身魚、そしてアジは中間に当たるというのである。実際、アジの身ははヘモグロビンやミオグロビンを持っている血合いの部分と、ピンクの部分に分かれている。アジは敵に襲われると、逆にその敵に密着することで難を逃れたりするので、いざという時の瞬発力と持久力が共存する必要があるらしい。

 次はガッテン流の究極のアジのタタキについて。これのポイントはアジを半身ずつ使い分けるのだという。まず半身は3等分ぐらいにした上で、背骨と平行な方向に5つに切り、真ん中の血合いの部分はのけておき、残りを包丁の背で軽く叩く。背骨と平行に切ることで歯ごたえを出すのだという。もう半身の方は背骨に垂直に切り、ここに先程の血合いも加え、包丁の刃で細かく崩すよう全体が粘りが出るまで叩く。そしてこれを先程の半身と混ぜるのだという。すると歯ごたえと味わいが混ざって絶妙のものになるのだという。

 またアジと言えば薬味にショウガを使うがその理由について。実はアジはとれたての時は白身魚に風味が近いのだが、1日ぐらい経つとイノシン酸が増えて赤身魚に近づくのだという。ただその時に若干臭みが出るので、持続性のあるショウガの方が良いらしい。だからとれたてのアジだとワサビで食べられるはずとのこと。さすがにこれはスタジオでは実演できなかったようだが(笑)。

 最期はアジの意外な食べ方。アンケートを取ると刺身やフライなどは上位に来るが、これはほとんど誰も答えなかったという食べ方である。それは味噌煮。アジとサバで味噌煮を作って食べ比べたところ、アジの圧勝(季節の問題もあるのだろうが)、アジは煮魚にも使えたという結果である(臭みを消す味噌煮というのがポイントだと思うが)。

 この後はお約束のガッテンレシピ。例によってこれは割愛。

 終始一貫料理番組に徹した今回の内容。この番組らしいと言えば言えるのではあるが・・・。

 まあ正直なところ、アジが白身なのか赤身なのかは前々から私自身にとっても謎だった。しかし「両方」とは、そんなのありか? なんかアジのにぎり寿司が食いたくなってきた。

 なお次回のテーマはバナナとのことだが、確かに南方ではバナナはデザートではなくて主食です。バナナ団子とか焼バナナとかするらしい。最もその辺りのバナナは日本に入っているバナナよりも甘味の薄い種類ですが。 

 

6/28 ためしてガッテン「?にお答えします 環境ホルモン」

 小野アナがこの番組に登場したのが1997年(またもいきなり若い映像が登場です。しかしやっぱり彼女って、今の方が垢抜けて綺麗になってます)、その頃に流行したのが卵形ゲーム機(たまごっちと言わないところがNHK)、そしてその頃に社会で騒がれたのが環境ホルモンである。しかし最近になってトンと言われることがなくなったのもこの環境ホルモン。この環境ホルモンについて現状を紹介するそうな。

 まず環境ホルモンとは何かであるが、ここで97年のサイエンスアイが登場する(懐かしいな・・・)。この時に話題になったのは、DDTでオスワニの生殖器が短くなったとか、ノニルフェノールが原因となってイギリスでローチという川魚の雄の精巣から卵子が見つかったとか、有機スズのせいで巻き貝であるイボニシのメスにオスの生殖器が出来たなどである。また環境ホルモンのせいで精子の数が減少しているなどとして大騒ぎになったのだった。しかしその後、環境ホルモンが雑誌に登場することは極端に減少し(最近はほぼ0)、それどころか近年では環境ホルモンはデマだったというような記事まで登場する有様だという。マスコミが騒がなくなったことから、世間では環境ホルモンはもうなかったことのように思われてしまっているようである。

 環境ホルモンの作用であるが、細胞の核で作用するホルモンと似たような構造をしているせいで、必要のない時にホルモンの働きをさせてしまったり、逆にホルモンが働くべき時にそれを抑制してしまうものであるとされている。一般的な毒物と違い、微量で影響が出るとされており、それが大きな問題視された原因である。先程のDDTとワニの生殖器などについては直接の因果関係がはっきりしているのだが、人間の場合については36種類の環境ホルモン物質についてラットを使った実験で詳しい調査を行ったものの、直接的に影響が確認されるには至らなかったらしい。つまりは分子レベルではホルモンと同じ働きをする物質があることは確かだが、人間には影響がなかったということになったのである。この話が先行して環境ホルモンがデマだったかのような言説が登場することになったらしい。

 しかしこれで安全というのは早とちりのようである。岡崎統合バイオサイエンスセンター教授の井口泰泉氏の研究によると、生後3日目のネズミに合成女性ホルモンを投与すると、成長後生殖器にガンが発生し、生後4日目だと影響が出なかったのだという。つまりホルモンが投与される時期が結果に影響を与えているという。こういう観点で見ると、先程の36物質が影響がなかったというのは、あくまで大人になってからのことであり、しかもアメリカの最新研究ではもっと先になって影響が出たという報告もあるという。しかも影響が子孫の代にまで出るという研究報告もなされているという。妊娠しているネズミに農薬を与えたところ、4世代に渡って子孫のオスの精子の製造能力が低下したのだという。

 またコンピュータを使ったシミュレーションで、鍵と鍵穴の関係から環境ホルモンとなり得る物質について調べたところ(製薬の分野などでは頻繁に行われるシミュレーションである)、2000種類もの化合物が環境ホルモンの可能性があることが分かったという。しかも複数の環境ホルモンが複合した場合、単独では影響が出なかった濃度で影響が出る場合があるという報告もなされているという。で、先程の36物質で影響がなかったという結果は、あくまで単独の物質について調べた結果であるという。

 以上のことを考え合わせると、環境ホルモンがデマとは間違っても言えない状況のようである。実際には近年になって本格的に研究が始まっているところで、まだはっきりとしたことは分かっていないのが現状のようである。雑誌の記事数は減少しているが、逆に研究論文は増加しているのだとか。

 なお精子の数について5カ国の国際プロジェクトによる調査の結果は、日本人はフィンランド人などよりも精子の数が少ないということは分かったものの、これが環境ホルモンの影響かどうかはまだ分からないという。今回、統一的な計測基準が定められたので、これから継続的にデータをとることで、将来に明らかになるだろうとのこと。

 結局は、現状では「まだ分からない」というのが結論になるとのこと。もっとも環境ホルモンが騒がれたおかけで、缶詰やほ乳瓶などあらゆる分野で環境ホルモンの危険性のある物質の排除が進んでいるので、将来の問題の芽を防ぐ試みがなされているという利益は出ているとのこと。

 久々に硬派な内容。この番組は実は科学番組だったのだということを久しぶりに思い出した(笑)。まだ結論の出ていない最新情報を、あくまで結論は出ていないとした上で紹介していたのは良心的。難しい内容であるのだが、それをなるべく分かりやすく紹介しようという工夫も見られていた。極力センセーショナルならないように配慮していたのはいかにもNHK的。変に煽りすぎてパニックを引き起こしても仕方ないですから。あの番組なんかだったら、さんざん環境ホルモンの危険性を煽った挙げ句に「環境ホルモンを体外に排出するにはこの食材」ってやりそうだが(笑)。

 またこれは今回の内容の主眼ではないが、我々はマスコミに踊らされていて、マスコミが扱わなくなればその問題は解決したと勘違いしがちだということも考えさせていた。実はこれは重要なことで、例えばもう一般人はエイズは日本でなくなったかのように思っているようだが、マスコミでセンセーショナルに扱われなくなっただけで、かえって患者数は確実に増加しているのである(若者が無警戒になってしまったことで、より大流行の危険性が高まっているという)。

 こういう硬派な内容も、この番組には期待したいところ。ただこんなネタばかりを続けると、やっぱり視聴率は苦しくなるんだろうな・・・ということで、次回はまた料理番組です(笑)。

 

6/7 ためしてガッテン「ラクラク改善!ひざ痛最新対策」

 今回はひざ痛に対して劇的な効果を上げた方法を紹介するとのこと。

 まずはひざ痛がなぜ起こるかであるが、高齢者に多い変形性ひざ関節症について言えば、軟骨が削れて剥がれてしまって関節が歪んでしまうのがこの病気であるという。よく軟骨は使いすぎたら磨り減るとか、年をとったら磨り減るなどと思われがちであるが、83才の陸上選手田中重治氏のひざ関節を観察すると、若者と全く違いはない。運動や老化で磨り減るというものではないというのである(三段跳びで8メートル84も飛ぶというのには絶句したが)。

 軟骨は軟骨細胞という細胞から出来ており、コラーゲンとプロテオグリカン(糖の一種)に囲まれているという。この中でコラーゲンは軟骨の強度を保ち、プロテオグリカンは水分を含むことで軟骨特有の弾力を生み出すのだという。この軟骨細胞がプロテオグリカンを生成するには酸素が必要で、この酸素は関節液から取り込んでいるのだという。しかしこの酸素の供給が絶えると、軟骨細胞が死んでしまい、死んだ軟骨が剥がれて関節液の中に漂いだし、これが滑膜という関節周りの膜に当たって炎症が起こることで痛みが発生するのだという(ここで炎症を起こした滑膜の映像が出るのだが、ビラビラになっているのが衝撃的)。しかもさらに恐ろしいことに、この時に発生するサイトカインが軟骨細胞を殺してしまうのだという(ここでまた衝撃的な映像が登場する)。

 さてこうなると軟骨細胞への酸素の供給がポイントになることが想像がつく。そこから出てくる事実として、ひざ痛治療法として間違っているのは「安静」だというのである。痛みがあるからと動かさないでいると、軟骨細胞に酸素が届かなくなり、さらに軟骨が減少するという悪循環に陥るのだという。急性期という痛みが急激に酷くなる時期には安静は必要だが、そうでない時には安静にすることが余計に症状を悪化させるのだという。

 この酸素を供給するには、軟骨に刺激を与えてやる必要がある。それには運動が必要となる。実際に培養した軟骨細胞に運動の刺激を加えてやると、細胞分裂が促進され、プロテオグリカンの合成能力が増大するのだという。ということで登場する方法というのは、脚上げ体操。仰向けになって、片方のひざを曲げて、もう片方の脚を10センチほど上げるというだけの簡単な体操である。脚を上げる時間は5秒、これを朝・夕に左右を20回ずつやるだけで、明らかな効果が現れるのだという。実際に、この体操によって以前は階段を降りることが出来なかった患者が、自分で階段を登れるようになったという。運動をすることで血流がよくなり、剥離した軟骨が血管に吸収されて痛みが治まり、痛みが治まることでひざを動かせるようになるので、軟骨細胞にも酸素が供給されるようになるのだという。

 まるであるあるダイエットのようなあまりに劇的な効果に「ホンマかいな?」という気がしてしまうのだが、この方法の効果のほどは日本整形外科学会による140人を対象にした調査でも確認されているという。痛み止めの飲み薬だけを使用した組に比べて、脚上げ体操だけをした組の方が痛みの低減量が大きかったのだという。さすがに「あるある会員3人に試してもらいました」という実験ではないので、効果があるということは事実なんだろう。

 そう言えば四十肩の時も、痛みの一番激しい時には安静が重要だが、それを過ぎたら今度は動かさないといけないというのを以前に放送していた。やはり人間の身体というのは適度に動かしておいてやる必要があるのだろう。なお気をつけないといけないのは、がむしゃらにやりすぎないことだそうな。そりゃそうだ。世の中には、健康のためには身体を壊すことを厭わないような人もいますので(笑)。

 ところで小野アナは時々突飛な髪型をしますが、今回の髪型は正直ぶっ飛んだな・・・。まあ可愛いけど・・・。だけど、ちょっと可愛すぎ。

 

5/31 ためしてガッテン「常識大逆転!みそパワー新活用術」

 今回のテーマはドミソ・・・ならぬミソということで、いきなりベタなOPで始まる。この後も冒頭クイズでいきなり連続テレビ小説の宣伝を始めるというかなり楽屋オチ的展開である。

 それはともかくとして、味噌は日本を代表する調味料でありながらも、一般には味噌汁以外にほとんど用途がないように思われている。それは味噌の味がきつすぎるからとの話。しかしどっこい、味噌を脇役として上手に使う方法があるのだそうな。

 まずは味噌と言えばやはり名古屋ということで、名古屋を舞台にした食べ比べ実験から。メニューはから揚げ、豚肉のショウガ焼き、野菜炒めといういずれもガッテンでかつて紹介した食品。まずは今までのガッテン流だが、やはり大好評。しかしここで登場するのが新たに登場した味噌を使った新ガッテン流。圧倒的にこちらが好評という仕掛けである。味噌を使用した方が肉などが柔らかいというのである。実際に例の「どうも君」で比較したところ、圧倒的に味噌を使ったものの方が柔らかい。しかも食べた者が全員、味噌を使っているとは分からないと答えている。

 味噌の作用であるが、味噌にはタンパク質分解酵素があるので、これが肉の線維を分解して柔らかくする上に、この際に旨味(アミノ酸だろう)が生成するという次第である。方法だが、食材100グラムあたり30グラムの味噌を使用。味噌を1/3の量の水で溶いてキッチン用ビニル袋に入れて、ここに食材を入れて1時間冷蔵庫に入れておくのだという。後は食材をとりだして洗ってから調理するそうな。

 次は味噌汁の香りの効果。コーヒーの香りと味噌汁の香りを嗅がせたところ、味噌汁の香りを嗅いだ時、脳にリラックスを示すアルファ波が出たそうな。ただこの実験を外国人でしたところ逆の結果が出たとのことで、どうも多分に経験によるものもありそうである。

 そしてこの味噌の香りだが、保存状態が悪いと落ちていくのだという。味噌の香りの成分としてHEMFと呼ばれるものがあるのだが、これが味噌を開けた途端に壊れていってしまうのだとのこと。なおこのHEMFを破壊するのは酸素であって、どうやら酸化で分解されるらしい。つまりは酸化を防ぐためには空気を遮断するのだが、その時にポイントになるのが味噌のパッケージの中に入っているシート。あのシートはパラフィン紙などで出来ているのだが、これが空気を通さない。つまり味噌を使う時は端から使っていくのではなく、なるべく平に使っていって、あのシートを表面に貼り付けておくのが良いそうな。

 と言ったところで、ではもう香りの抜けてしまった味噌はどうするんだという話になるが、一度抜けたHEMFは復活不可能だそうな。と言うわけで諦めましょう・・・だったら身もふたもないので、そこには救済策が登場する。HEMFの復活は無理だが、これに類似した化合物であるHDMFの生成は可能とのこと。このヒントは名古屋の豆味噌から香りを引き出す技。香りの弱い豆味噌は、一度焼いてやることでHDMFが生成して香りが増すのだという(3倍になるそうな)。普通のみその場合は、味噌の30%の量の味醂を加え、少量の油と炒めてやれば良いそうな(中弱火で1分〜1分半)。

 ちなみにHEMFなどと言われても構造が分からないのが化学屋としては気になるので、調べてみたところHEMFとはヒドロキシエチルメチルフラノンで、HDMFとはヒドロキシジメチルフラノンであるらしい。構造は以下の通り。

 このHEMFについては単に香りがよいと言うだけでなく、抗酸化物質としても期待されている模様である(番組ではこれは触れていない)。

 この後はお決まりのガッテンレシピで終了。例によってこれは割愛である。

 味噌と言えばやはり私も味噌汁ぐらいしか思いつかず、後は味噌煮込みうどんとか、みそ味の鍋などもろに味噌が表面に出たもののイメージしかなかったが、味噌を下ごしらえに使うというところに注目したのがポイント。塩分とタンパク質分解酵素を実に巧みに使用する方法である。これは家庭でも実用性が高そうである。

 ちなみに最近に「あるある」で、味噌汁で痩せるなどという馬鹿げたテーマをやっていたが、味噌でダイエットなどとはおくびにも出さないのがこの番組の良いところ。味噌で痩せるんなら、私なんて今頃超スリムボディーである。

 先週・先々週とかなり毛色の変わったテーマできていたが、今回はいかにもこの番組らしいテーマ。また来週もヒザ痛とのことで、これも定番の病気系テーマである。またこのパターンに戻るんだろうか・・・。こっちの方が視聴者受けは良いんだろうけどね、多分。

 

5/24 ためしてガッテン「大実験!モーツァルトのツボ♪」

 今年はモーツァルトの生誕250年とかで、各地でモーツァルトにちなんだイベントが行われている・・・ということで、今回のテーマはモーツァルト。この番組にしては珍しいテーマである(個人名がタイトルについたのは初めてと言っていたが)。

 番組はまずガッテンのテーマを作曲した作曲家の自白から始まる。実はガッテンのテーマはモーツァルトの真似をして作ったという。そう言われればそう聞こえなくもないが・・・。とにかく日本人には非常に人気のある作曲家だが、モーツァルトを知らないという人でも、曲は聴いたことがあるという。実際、この番組の調査でも100人中100人が聞いたことがあると答えたとか(アイネ・クライネ・ナハトムジークとか交響曲40番とか)。

 OPクイズからいきなりモーツァルトだが、モーツァルトの音楽を聴くと年代に関係なく喜びの反応が出るとか(ここでクローズアップ現代の紹介があるのだが)、モーツァルトの音楽を聴かせると植物の種の成長が早くなるなどの話が出てくる。

 まずは奇妙な実験から。被験者となる若者を集めて、これから突然にバンジージャンプをしてもらうと電撃発表。その後にモーツァルトを聴いて貰うグループと、持参した自分の好きの音楽を聴いて貰うグループ、そして音楽なしのグループで、どれが一番ストレスが減少したかを比較するのだが、結果は見事にモーツァルト・・・・となるのかと思えば、結果は「音楽なし」。さすがのモーツァルトもバンジージャンプには勝てなかったとか・・・・ってオイオイ、この実験何の意味があるの?

 次もまた奇妙な実験を、ベートーベンの運命とモーツァルトの40番を聞いて貰いながら歌って貰って、何回息が苦しくなったかを比較するというもの。オッサンが青筋を立てながら40番をがなり、子供に白い目で見られる(笑)というわけの分からん実験だが、結果はモーツァルトの方が圧倒的に楽。これはモーツァルトの音楽は、ベートーベンと違って、定期的にブレスの入った歌のような構成になっているのだという。つまりモーツァルトの旋律は口ずさみやすい。これが1つ目のポイントだという。

 さてここでモーツァルトの曲と、最初に出てきたガッテンのテーマの共通点について。実はモーツァルトの曲(この場合はアイネ・クライネ・ナハトムジーク)は90%がドミソ、ドファラ、シレソのいわゆる主要三和音で出来ているという。ちなみにガッテンのテーマは100%だそうな。これがモーツァルトの曲が安定して聞こえる理由だという。

 さらにドミソの和音についての実験。3本のトランペットでドミソの和音とドミ♯ソの2つの和音を吹いて、どこまで聞こえるかを比べるというもの。するとドミソの方が1.7倍遠くまで聞こえたという。音紋を比較すると、ドミソの方が非常に規則的なパターンを描く。そしてこのパターンというのは、風の音と一緒なのだという。これが2つ目のポイント。

 最後は作曲経験のない主婦が、番組のテーマを作曲した長谷川智樹氏の指導で、モーツァルト風の曲を作曲するというもの。長谷川氏のアドバイスは「隣近所大切に」というものと「もっとおしゃべり」というもの。つまりは続いた音階を使うパターンを登場させることと、会話のように呼応するパターンを入れるという意味である。つまりモーツァルトの音楽は「サロンの会話」というわけで、これが3つ目のポイント。その結果、結構それっぽい曲が出来上がって終わり。

 以上、今回は「題名のない音楽会」でした(笑)。この番組では初めてのパターンで、元々クラシック好きの私としてはかなり楽しめたが、内容がややマニアックに過ぎるところがあるので、果たして一般的にはどうだろうかが難しいところ。マンネリを防ぐための試みとしてはかなり良い線だとは思うが。なにしろここ最近はこの番組は食材と健康ばかりになっており、やはり科学番組としてはある程度のバリエーションは欲しかったところであるので。ただこれで明日になるとモーツァルトのCDがバカ売れとはならないでしょうね(笑)。モーツァルトを聴いたらダイエットが出来るとかだったら売れるんでしょうけど(笑)。

 ところで、やっぱり音楽番組はレビューしにくい(笑)。美術番組もかなりしんどいですが、音楽番組はその比ではありません。やはり抽象性がかなり高い音楽は、文章とは最も遠い位置にいるんだろうな。

 そう言えば、私もまたモーツァルトでも聴きたくなってきた。若い頃はモーツァルトよりもマーラーやチャイコフスキーなんかの方が趣味だったんですが、最近は年をとってきたのか、モーツァルトなんかが耳に馴染むんですよね。そう言えば絵画の趣味の方も、昔は印象派一辺倒だったのに、最近はラファエロとかティツィアーノなんかのルネサンスものが馴染むようになってきたし・・・そろそろ人間が枯れてきたんだろうか(笑)。

 

5/17 ためしてガッテン「初公開!脳力が決め手 オレオレ詐欺最新対策」

 今回のテーマはオレオレ詐欺。ありゃ、最近は振り込め詐欺に呼び名が変わったんじゃなかったっけ?って先週書いたのだが、振り込め詐欺というのはオレオレ詐欺に架空請求などを併せた総称だそうな。失礼いたしました(笑)。

 まずオレオレ詐欺の対策3カ条と言われているものだが、これは

1.こちらから名乗らず、名前を聞く。

2.おかしいところは問いただす。

3.本人かどうか、折り返し電話をする。

というものだが、実はこの対策が十分に効いていないのだという。そこで実際に、これらのことを知っていながらもオレオレ詐欺に騙される寸前までいったという事例が出てくる。

 東京に住む女性。ある日、泣き声の電話がかかってきたのだという。その電話は「お母さん、ゴメン」と泣きながら、友達の借金の保証人になってしまって借金を背負い込んでしまったという。しかし声の調子に慌ててしまった彼女は、怪しいと思いつつも向こうのペースに乗せられて、最後は金融機関関係者を装うもう一人の犯人の「これから、サラ金を回らせる」「時間がない」という脅しに急かされるように銀行に行ってしまったというのだ。いかにも慌てた様子で銀行に駆けつけてきた彼女を見て、銀行員がオレオレ詐欺だと疑って警察官と説得したのだが、その時点では彼女は早くお金を振り込まないとと聞く耳を持たない状態だったという。結局は、銀行員が金を用意し、それを受け取って彼女が落ち着いたところで、警察官が「息子さんに電話をかけましたか?」の一言で初めて彼女は正気に戻ったという。

 オレオレ詐欺については十分に知っていたはずの彼女が、どうしてそれでもはめられたか。そこにこの卑劣な犯罪の巧妙なところがあるという。人間の心理として、「本当かも」と少しでも感じると、これが不安や恐怖につながり、さらにこれが判断力の低下をもたらし、さらに本当かも思いこんでしまうというローテーションに陥ってしまうのだという。

 しかしそれなからここで「嘘に決まっている」と最初から思っていたら、このループに入らないはずなのだが、そこにまた落とし穴があるのだという。番組ではある男性に協力してもらって、彼の母親に対して別人が息子になりすまして電話をかけるという実験を行っている。すると「お母さん・・・ちょっと大変なことになって」といった途端に、彼女の心拍数及び手の発汗が急激に増加する。つまりは見事に彼女は騙されたわけだが、実験の本番はこれからである。とりあえず息子が登場してネタばらしして、これですべてが嘘だったと分かった後、息子が横にいる状態で再びさっきと同じ電話をかける。すると今度は当然ながら嘘だと最初から分かっているので、心拍数は変化をしない。しかし手の発汗は先程よりは緩やかであるものの、確実に上昇したと言うのである。

 ここに人間の心理の働きがあるのだという。人間の脳には扁桃体という部位があり、ここがいろいろな情報から危険などを瞬時に判断して対応をしている。このおかげで人間はとっさに危険に対処できるのであるが、先程のような不安な電話などがかかってきたら、扁桃体が直接に反応してしまって、不安や恐怖が反射的に起こってしまい、先程のローテーションが回り始めてしまうのだという。これをついてくるのがオレオレ詐欺だという(要は相手をパニックに陥れるわけだが)。ヤクザだの刑務所だのといった恐ろしい言葉を並べて、最後に「時間がない」とあせらせることで深みにはめてしまうのである。大事なのはこのパニックから抜けることで、これから抜けられないとまともな言葉も耳に入らないという。実際、オレオレ詐欺であることを指摘されて振り込みを止められた被害者の中で「ウソでもいいから振り込ませてくれ」と言った者もいるという。

 さらに人間心理の落とし穴として、思いこみの問題があるという。昔アメリカで火星人襲来のラジオドラマをニュースと信じ込んだ人々がパニックになったという有名な事件があるが、あれでパニックになった人達からの調査によると、他のラジオ局でニュースをしているか確認したり、外を見て宇宙人がやってきているかを確認した人もいるにもかかわらず、それでも彼らは火星人襲来を信じてしまったのだという。彼らは他の局でニュースをしてないと「パニックを防ぐために情報を抑えているに違いない」と考え、外に宇宙人が見えなくても「これからすぐに来るに違いない」と考えたのだという。それどころか、実は放送中に「これはドラマです」とナレーションが流れていたにもかかわらず、もう既に聞く耳を持っていなかったのだという。

 東洋大学社会心理学科教授の北村英哉氏によると、このような心理を「確証バイアス」というという。つまり人間は一旦あることを信じてしまうと、客観的に否定する材料が出ているにもかかわらず、それを自分の思いこみを強める方向にしか解釈しなくなってしまうのだという。そう言われると、インチキな宗教のくだらない教義を信じ込んでいる信者なんていうのは、まさにこの状態である。彼らはその教団がいかにインチキかという事実を示されても「社会が正しい我々を弾圧しようとしている」という風に解釈してしまう。

 人間は自衛本能のために、危険な情報ほど敏感に反応してしまうことから、こういう罠にはまりやすいのだという。そしてこういう罠にはまってしまった状態では、最初の3箇条も

1.こちらから名乗らず、名前を聞く。 →本人なんだから必要ない

2.おかしいところは問いただす。 →本当なんだから必要ない

3.本人かどうか、折り返し電話をする。 →本人と話をしたんだから必要ない

というように考えてしまうので、結局役に立たなくなってしまうのだという。これはこれらの対策がそもそも「ウソだと思っていることが前提」になっているからだとのこと。

 つまりは「本当だと思いこまされている場合」に通用する対策が必要なのだという。そのためにはパニックになった扁桃体を正常化するきっかけがいるのだという。だから例えば「借金の保証人になった」「痴漢で捕まった」などと言われた時に、金で解決しなければという発想になるのではなく、「身内の不始末を金で解決する必要はない」という考え方を持っていたりしたら、騙されてしまうことがなくなるというのである。

 ここまで聞いたところで私は爆笑してしまった。日本全国で大阪が飛び抜けてオレオレ詐欺の被害が少ないと言われるが、それはズバリ「大阪のおばちゃんは身内の不始末を金で解決なんてしない」からである。「痴漢で捕まって・・・」なんて言っても「それやったら、刑務所にでも入ってこい!」と言うのが大阪のおばちゃんというものである。「200万円振り込め」なんて言われても、大阪のおばちゃんは「そんな金どこにもない」とか「なんでお前のためにそんなに金ださなあかんのや!」と言うのがオチ(笑)。

 さて大阪のおばちゃんでない人(笑)には、電話の横に画用紙の三角柱を置いて「扁桃体ピーン」「火星人」「ナッテイ、ムッティ(これは先生の飼っているハムスターの名前だとか。実はなんでも良いのでつまりは合い言葉である。)」を書いて置いておくのだという。「扁桃体ピーン」はこれを見て、今自分の扁桃体がパニックになっているのではと考えて、まず落ち着くということ。「火星人」は火星人襲来のエピソードを思い出して、自分が確証バイアスの罠にはまっていないか考えるということ。そして「ナッテイ、ムッティ」は要は日頃から合い言葉を作っておいて、日頃からこれを使うようにしておいたら良いとのこと。「今日はこれから帰るよ。ナッティ」「分かったわ。ムッテイ」てな調子でとのことだが・・・・うーん、これはちょっと。ちなみに合い言葉というのは昔から定番で「山」「川」という有名な合い言葉があるが、あれは赤穂浪士が討ち入りの時、暗闇の中での同士打ちを避けるのに使っていたとか。まあ本人確認には定番ではある。ということで「ためして」「ガッテン」でも合い言葉にしておいてください(笑)。

 以上、未だに被害の絶えないオレオレ詐欺について。この番組の視聴者層を考えるとこういう内容は有意義でしょう。とにかく「相手のペースに乗せられない」ということがポイントなんですが、そこは相手もプロですから(暴力団が裏でオレオレ詐欺養成講座を行っていたという話もある)、そこはうまくついてくるので要注意。なおオレオレ詐欺の根絶には、やはり警察に片っ端から摘発して貰って、目の玉が飛び出るような厳罰を科すしかないでしょう。私はそもそもオレオレ詐欺やスパムメールなどの経済犯には、数億円単位の罰金を科し、それを刑務所内で働いて返すという方法が有効であると考えている。まず経済犯を抑制するには「経済的に合わなくする」ということが重要なのと、もう一つはまともに働くという思考のない輩に、徹底的に労働というものを染みつけるという意図である。

 オレオレ詐欺に限らず、世の中には悪い奴は残念ながら大勢いるので、そういうのに出くわした時は、この番組のことを思い出して冷静になってください。と言うわけで私も・・・あっ、いかん。小野アナのこと思い出したら頭がボーっとして、心拍が上がってきた(笑)。

 今までこの番組は、食材テーマと健康テーマがほとんど(95%ぐらいはそうと違うか)でしたが、今回はかなり毛色の違ったテーマ。そう言えば最初のゲストによるクイズもなく、45分間ぶち抜き1本で作ってました。おかげで中味が濃い印象。で、次回はモーツァルトとこれまた毛色を変えてきた。脱マンネリの方向を目指しているのか? 私としてはこういう方向は大いに結構だと考えるとが。

 

5/10 ためしてガッテン「海藻の切り札!ひじき新パワー」

 いきなりヒロシが登場する今回のテーマは「ヒジキ」。それにしても「ヒジキです・・・」って、オイオイ。しかも驚いたことに、このOPのためだけにヒロシに出て貰ったんだな・・・。ギャラの安いNHKだからこそ出来るのか(笑)。ところで、そう言えば私はガッテンの食材シリーズを「地味な食材シリーズ」って呼んでいたが、最近は番組の方が開き直って「地味」って連発している(笑)。

 さてヒジキだが、ミネラルの豊富なことで知られているが、ワカメと比較するとカルシウムで4.5倍、マグネシウムが4倍、カリウムが25倍、鉄で28倍とか。今回はこのヒジキの画期的調理法を紹介するとのこと。

 ヒジキであるが、海藻(海草でない)と言われるだけあって、見た目は完全に藻である(大きさを除けば、金魚鉢が似合いそう)。まず番組ではこのヒジキから実際に鉄を取り出そうという試みをしている。最初は、ヒジキにいかに鉄分が多いということを示すために、大量のヒジキを金属探知器に通すということをしているが、本当に反応したのには驚いた。金属探知器って磁気反応を見ていたと思うのだが、金属がそのまま入っているわけでないのに反応するのか?

 で、いよいよ鉄の取り出し、まず5キロのヒジキを550度の炉で灰にする。そしてこの灰900グラムを硫酸で溶かしてからアンモニアで沈殿させた後、今度は1600度の炉で焼くということを行っている。その結果、取り出されたのが3グラムの鉄という結果。ちなみに3グラムの鉄をレバーでとるには33キロ必要だそうな。で、実際に食べるヒジキの量となると乾燥状態で5グラムぐらいだとすると、鉄分の量は3ミリグラムで、これは日本の女性が足らないと言われている鉄分の量になるという。

 次にようやく調理法に移る。産地の和歌山県串本町の隣の古座川町で、おふくろさんチームとおやじさんチームがヒジキ料理対決・・・と言った時点で展開は読める。大体この番組の場合、母親チーム対子供チームや、ベテラン主婦対新米主婦などを対決させて、意外にも子供や新米主婦が勝利。実は彼らは秘かにガッテン流の指南を受けていたというお約束のパターンである。

 するとパターン通り、手際の良いおふくろさんチームに対し、野菜を刻む手際も悪く、しかも味醂を入れすぎたりしてしまうおやじさんチームという流れ、そしていよいよ試食して投票。すると味ではおふくろさんが勝利、しかし食感でおやじさんが勝利という結果。・・・なんだが、どうも妙な感じがする。いつもは単純に「どっちが美味しい」で投票するのに、今回はわざわざ味と食感を分けているのがひっかかる。実は「どっちが美味しい」でおやじさんチームが勝利する予定が、おやじさんの手際が悪すぎて単純比較では勝てなかったので、味と食感を分けたのではないかという気がしてならないのだが・・・・。

 なお双方の調理法の違いだが、お袋さんの方はヒジキを出汁の中で都合14分煮込んでいるのに対し、おやじさんは3分しか煮込んでいない。こういう方法になったのも、ヒジキは製造段階で既に4時間も煮込まれているので、それ以上煮込む必要がないのだという。ただ煮込み時間が短いと味が染みこみにくい。それを補う方法が、水で戻したヒジキを絞ってから電子レンジで水分を飛ばしておくという方法だとか。これをすることでヒジキに出汁がしみやすくなるのだという。

 ちなみに番組によると、おやじさんの実験の後、さらに検討を重ね、再度ガッテン流とおふくろさん流を食べ比べしたところ(例によってスタジオパークでである)、今度は見事に勝利したと言っている。こりゃやっぱり、おやじさんの手際が悪すぎて予定に反して勝てなかったという私の推測通りのように思える。結果を捏造しないところは正直だが(笑)。

 最後はヒジキにヒ素が含まれているという話について。イギリスの食品規格庁がヒジキにはヒ素が含まれているから食べない方が良いと発表したのだという。しかし厚生労働省の調査によると、通常の食生活での摂取量ではまず問題にならないとのこと(当たり前だ)。また動物実験の結果、ヒジキから入ったヒ素は72時間以内に57%が糞として、24%が尿として排泄されたとのこと(そりゃそうだ)。なおそれでも気になる場合は、80度の湯で30分もどすと97%にヒ素がカットできるとのこと。ただ一応、妊婦さんや赤ちゃんはあえて食べなくても良いという意見もあるという(判断は自分でしろという意味である)。

 ヒ素については、そもそも体内に微量存在しているものなので、ヒジキを少し食べたからといってどうこうなるものではない。イギリスは島国のくせに海産物を敵視しているのか、魚についても重金属が含まれているからあまり食べるなどと言っている。恐らく狂牛病の影響で食肉業界が大ダメージを受けたから、それに対する援護射撃のつもりではないかと私は見ている。なおイギリスに留学した経験のある知人の話では、そもそもイギリス人は日本人と違って、魚の鮮度を大事にするという感覚を持ち合わせていないので、イギリスで魚などはまずくて食えたものではないそうだ。また彼によると、大抵の食品が塩味しか付いていないので、イギリスには味付けという概念が存在しないのではないかと思ったとか(笑)。彼がイギリスで食べたもので、一番美味しかったのはビックマックだったというから恐ろしい。

 この後は料理愛好家(なんちゅう肩書きだ?)の平野レミ氏が登場してのヒジキ料理紹介。例によってこれは割愛。

 以上、ヒジキの売れ行きが伸びそうな内容である(笑)。ただこの番組の場合、ヒジキの健康効果は言うものの、それを過剰に煽ることはなく、ましてや「2週間、食事の前にヒジキを50グラム食べて貰うヒジキダイエットに挑戦してもらったところ、体重が3キロ減少」なんてことをやらないのが一番よろしい(笑)。あくまでヒジキをどうやって美味しく食べるかというポイントにこだわっているところに好感が持てる。

 ちなみに次回はオレオレ詐欺だとか・・・って最近になって「振り込め詐欺」に呼称が変わってなかったっけ? ちなみに以前に「あるある」が「だまされやすい人」というテーマでオレオレ詐欺などの手法について扱ったことがあるが、その時は声のトーンなどで巧みに心理を操ることや、時間を限ってあせらせることなどをポイントにあげていた。なおこの回、この辺りまでは納得も出来る内容だったのだが、この後に「騙されやすい血液型がある」なんて馬鹿なことを言い始めて、番組がドッチラケになってしまったのだが。

 ところで、病気と食材以外の内容ってかなり久しぶりのような気が・・・・。

 

4/26 ためしてガッテン「不眠解消!体内時計の新改善術」

 最近増加しているのが睡眠障害。寝るべき時に寝られず、寝るべきでない時に眠くなるというので悩んでいる人が多い。この睡眠障害は体内時計の問題だと言われている。そこで今回はこの体内時計に注目するという。

 まず登場するのは広告会社勤務の35才の男性。彼は仕事柄深夜に帰宅することも多いのだが、夜になると目がさえて寝られない。結局、寝付くのは明け方ということで、起床時間の9時になっても起きあがるのがキツイ状態。起きても1時間以上は身体が動かず、全くエンジンがかからない状態。出勤しても昼過ぎまでは能率が上がらないという状況だという。

 睡眠障害の人の睡眠時間の記録を録ると、睡眠時間は全くまちまち。これは実は時差ボケがずっと治らない状態と同じなのだという。

 時差ボケは体内時計と実際の時間のズレによって起こるわけだが、体内時計について調査した実験が20年前にイスラエルで行われているという。その実験によると、1日のうちで眠気の強さは規則的に変化しているのだという。午前中には眠気はだんだんと弱くなり、昼頃に若干強くなり、その後は夕方にかけてまた弱くなる。そして夕方以降は強くなっていくのだという。これは誰でも感じているであろう自然なリズムである(昼頃に少し眠気が増すのが説得力がある)。

 さてこの体内時計だが、実は全身のあらゆる臓器が持っているのだという。これは時計遺伝子といって、体内でリズムを刻んでいるのだとか。そしてこの体内時計を統括しているのが脳であるという。だから朝起きて光を浴びると、脳がそれらを調整するのだという。この時に分泌されるのがコルチゾールというホルモンで、これの作用で各臓器の時計がリセットされるのだという。逆に夜になった場合、今度はメラトニンというホルモンが分泌される。すると今度は活動が低下していくのだとか。このリズムがいわゆる睡眠と覚醒のリズムである。しかし夜遅くまで光刺激があったりすると、脳が混乱してメラトニンが分泌されない状況になり、身体には負担がかかり、最悪は自律神経が乱れて高血圧や心臓病、糖尿病につながる危険が生じるという。実際、文部科学省の調査によると、昼夜交代で働いている人は日勤の人よりも前立腺ガンになる確率が3倍になるという結果が出ているという。またこの体内時計を狂わす要因となるものとして、光刺激以外では、休日の寝だめ、朝の二度寝、1時間以上の昼寝などがあるとのことですが・・・・私、日曜日には大抵全部やってます。

 そして体内時計を狂わす仕組みはもう一つあるという。2匹のネズミを同じ照明条件中で生活させたのだが、一方のネズミにある細工をすると、夜行性のはずのネズミが昼に活動するようになるという。で、このカラクリなのだが、一方のネズミには昼に餌を与えたのだという。すると餌を与えられる昼に活動するようになるのだという。というわけで、脳だけでなく第2の時計が腹時計なのだという。だから夜遅くに大量に飲み食いしたりすれば、活動を開始した胃が他の臓器にも働きかけてすべてのそれらの内部時計を勝手に変えてしまうのだという。こうなると脳は混乱、機能の低下に結びつくという。最悪は鬱のような状態が現れたり、高齢者の場合は認知症に結びつく可能性があるという。恐ろしい・・・。

 このポイントが分かれば、体内時計の合わせ方も分かるというわけで、最初に登場した35才の男性の睡眠障害解消作戦になる。その方法とは夜10時以降には大食いをしない。夜更かししても毎日の起床時間を揃える。そして朝には光を十分に浴び、起床1時間以内に朝食を摂るというものである。すると2週間で、今まで朝さっぱり起きられなかった彼が、見事に起きだして来るという結果に。効果抜群である。本人からは「青春時代が甦った」というコメントまで登場する結果。

 なお脳の時計が年齢と共に働きが悪くなることがあると言うことで、最後には体内時計の働きをよくする体操を紹介している。要は高齢になると1日の体温変化のメリハリがなくなってくるので、午後1時から3時までの間に30分の短い昼寝を取り、夕方5時頃に30分程度の軽い運動をするとのこと。この運動は肩を上げ下げしたり、手のひらを押し合うなどというかなり軽いものである。

 以上、睡眠障害についての常識的な対応法についてである。普通の睡眠障害ならこれで改善するだろうと思うので、これで改善が見られない場合は精神の疾患(鬱病など)や場合によっては脳機能の障害の可能性もあるので、医者にかかる方が良いだろう。最近は睡眠外来を設ける病院も増えているので、そちらに行くのがよろしいでしょう。なおよく寝ている筈なのに、昼になると眠気に襲われるという場合は、今話題になっている睡眠時無呼吸症の可能性がありますので、その場合も睡眠外来で一泊して検査を受けた方が良いでしょう。実は私も最近、これが気になってるんですよね・・・・。

 殊更に驚くような情報はあまりなかったが、やはり人間は腹時計にも支配されていたというのは笑った。確かに、10時以降にドカ食いしたような日の翌朝は、非常に目覚めが悪いというのはいつも体験しております。

 ところで、体内時計がやばい人間って、実はテレビ局に一番多いんじゃないかって思うのですが・・・・。スタッフなんてどう考えても規則正しい生活しているとは思えない。大体、徹夜が続いたりしたら体内時計どうこうなんて次元じゃないですからね・・・。

 

4/19 ためしてガッテン「大発見!塩の活用術」

 塩と言えば塩化ナトリウムである。しかし昨今はいろいろな塩が登場していて、中にはかなり高価なものもあるという。果たしてそのような塩はどう違うのか、またどうやったら普通の塩を高級塩にできるのかといったのが今回のテーマ。

 まずは塩にうるさいという4人が塩を判別するというお決まりのパターン。1人はフランス料理人、後は塩の生産者、塩の営業マン、塩をいろいろ使い分けているという主婦。この4人が、それぞれが持ち寄った塩を利き塩するという塩梅。すると主婦が2つを間違ったものの、後の3人は全問正解という結果に、やはり塩には違いがあるらしい。

 そこで今度は一般人多数に集まってもらって、高級なフランスの塩を味わってもらう。すると「違う、美味しい」という声が、しかしこれを5つの中から選んでもらったらさっぱり分からないという結果に。ただ実はこの中にガッテンスタッフが手を加えた「ガッテン流高級塩」があったのがミソになるという仕掛け。

 まず普通の食塩と高級塩の違いだが、それははっきりしているという。高級塩の方が結晶が大きいのだという。食塩は結晶が小さいのですぐに溶けるため、味が強めになるのに対し、高級塩は舌の上でゆっくり溶けるからまろやかな感じがするのだという。

 で、ガッテン塩であるが、これは25%の塩水を皿に入れて自然乾燥させたもの。すると乾燥するにつれて塩の結晶が析出してくる(科学的に言うところの再結晶である)。すると大きな結晶が生成するのである。さてこれで結晶径は大きくなったものの、中味に違いはないのかと言うことだが、食塩は99%以上が塩化ナトリウムなのに対し、高級塩では塩化ナトリウムは90%ほどだという。残りは「ミネラルなど」なのであるが、実はその大半は水分であり、ミネラルは2%程度に過ぎないという。だからこのレベルになるとよほど感覚が鋭くないと分からないという。実際にさっきの4人に塩水の状態での判定をして貰ったところ、ほぼ全滅という結果に。つまり高級塩も完全に溶けた状態で使ってしまうと意味がないのだという。

 だから高級塩の効果を出せる料理は、最後に塩をバラバラと上から振りかけるような料理だという。逆に最初から塩で漬け込むような料理ではほとんど意味がないのだとか。

 次は焼き魚の塩の振り方。ここで例によって主婦数人が挑戦というお決まりの展開をするのだが、この中で圧倒的に均一に塩をふることが出来た主婦が2名。実は彼女たちは野崎洋光氏(ガッテン御用達の和食の達人である)に事前に方法を教わっていたというオチ。で、野崎氏が伝授した方法が、粗塩を事前に鍋で煎っておくというもの。すると塩が非常にサラサラになるので、均一に振れるというわけである。なお野崎氏はさらに焼き魚の正しい方法も指導してくれる。焼き魚を焼くには、まず塩を振ってから20分ぐらい放置し、その後で塩を水で洗い流してから焼くのだという。こうすると魚の生臭みがとれる効果がある上に、少々塩が多めに振られていても結果として染み込む塩の量が一定になるという効果があるのだという(塩でタンパク質が変性して、アミノ酸が生成する効果もあるような気がするが)。なお肉の場合は塩を振って放置すると旨味が抜けてしまうので、肉は塩を振ったらすぐに焼くのが正解とのこと。

 最後は塩分と血圧の関係。塩分が多いと高血圧になると言われているが、最近は塩分を多く摂ったからといって血圧が上がるとは限らないという研究報告がなされているという。これは食塩非感受性の人がいて、このような人は食塩を増やしたからといって直ちに血圧が上がるわけではないということが分かってきたのだという。このような人は実は人口の50〜70%いるという。ただ非感受性なら良いのかと言えば、この非感受性かどうかは見分けにくいし、また非感受性の人でも長期間食塩を多く摂り続けると血圧が上がることがあるし、また塩分を摂りすぎていると高血圧の薬が効きにくくなるということがあるという。

 また血圧が上がらなかったらそれで良いと言うわけでなく、塩分が増加することで体内のアルドステロンという成分が悪さをするということが最新の研究で明らかになったという。アルドステロンとは体内でナトリウムが増えた場合に、その再吸収を助けることでナトリウム量を一定に保つ働きをする成分だが、ナトリウム量が多くなりすぎると、血管を攻撃して血栓を作ってしまったり、動脈硬化になってしまったりという悪さをするのだという。だからアルドステロンの暴走を抑えるという意味で食塩を制限する必要があるのだという。というわけで、やっぱり成人病予防には塩の摂りすぎは良くないという結論である。高血圧学会が掲げている目標は、1日の摂取量を6グラムに抑えろとのこと。

 で、最後はお約束通りの料理レシピだが、例によってこれは割愛。

 なんだかんだといろいろな塩があるか「結局は結晶のサイズかい!」と思わず叫んでしまう衝撃的内容(笑)。なんか馬鹿高い塩でぼったくっている業者が文句を言ってきそうだ。スパスパのような業者密着型番組では、高級な塩には健康効果があると言っていたのと非常に対称的である。早い話が、ごく微量の成分の違いとかはあるんだろうが、人間はガスクロマトグラフィではないので、そんな程度は分からないということになるんだろう。

 ただカリウム含有量の問題については、影響はあると思うのだが、今回はカリウムのことについては触れていなかったのが若干ひっかかった。カリウムを増やしたような塩は普通の塩とは別のものとして扱ったのか?

 

4/12 ためしてガッテン「突然死!くも膜下出血徹底予防術」

 平成16年度でくも膜下出血での死亡者数は1万4728人いるとのことであるが、そのくも膜下出血についての紹介が今回である。そして今回、そのくも膜下出血に対しての重大な選択肢が与えられるとのこと。

 まずくも膜下出血の病状であるが、これは脳の動脈に出来た動脈瘤という瘤が、血圧に耐えられなくなって破裂することで発生する。くも膜とは脳を包む膜であるが、この下にあるくも膜下腔という髄液に満たされたスペースがある。脳の血管が出血することでこの部分に血液が充満し、脳内の圧力が急上昇することで脳の機能に障害が現れるのがくも膜下出血だという。

 この動脈瘤の出来やすい場所だが、脳の血管の分岐部分などが出来やすいことが分かっているという。では、その生成メカニズムなのだが、実はこれはまだ詳しくは分かっていないという。そして原因が分からないから、その予防法もはっきりとはしていないこと。また動脈瘤が大きくなるかどうかが気になるところだが、これもケース・バイ・ケースで分からないという。

 ただはっきりしていることは動脈瘤が出来ると、そこの部分に高い圧力がかかるので、破裂の危険性は高くなると言う。番組ではこれを東京大学の大島まり教授(サイエンスZEROによくゲストで出ている方です)が行った血流シミュレーション(以前にそういうことをやっていることをサイエンスZEROで言ってましたね)の映像で解説している。当然ながら高血圧があると、より破裂の危険は上がるわけである。

 さてこの危険な動脈瘤を見つける方法だが、これは脳ドックでの検査を受けることになる。ここで番組では院長自らが実験台となってMRIの撮影を行っているが、このデータを解析すると脳の血管の状態を3次元で見ることが出来る。これで直径1ミリ程度の動脈瘤でも発見できるのだそうな。ちなみに院長先生の血管は「まったく正常」とのことで、「きれい」とやけに悦にいっていたのが妙に印象に残った(笑)。

 問題はここで動脈瘤が見つかった時である。このような状態の動脈瘤を無症候性未破裂脳動脈瘤と言うのだそうな(症状がなくてまだ破裂してない動脈瘤という意味である)。これに対処する方法としていくつかある。

 まずは手術によって除去する方法。これも脳を切開して動脈瘤をクリップで止めるクリッピングという手術法がある。この手術法は50年の歴史のある方法だという。もう一つの手術法は、腿の血管からカテーテルを挿入し、動脈瘤の中を金属コイルで埋めてしまうという血管内治療である。こちらは歴史としては9年で、クリッピングよりも症例は少ないが、患者の肉体的負担が少ないのが最大のメリットである。

 もう一つの選択肢は、手術を行わずにそのまま動脈瘤とつき合っていくという方法である。これは動脈瘤があっても必ず破裂するとは限らないし、手術によって脳梗塞などの合併症が発生する確率が4%程度あるからだという。ただ患者はいつ破裂するかの不安感を持ち続ける羽目にはなる。ちなみに動脈瘤の破裂確率だが、欧米の論文で0.05%/年という報告があるそうだが、日本人の場合は1%/年ぐらいだとのことである(日本人の方が血管が弱いのだろう。日本人と欧米人で血管壁の構造が違うと以前に聞いたことがある。)。

 こうなると判断に困るところだが、指針としては動脈瘤の破裂の危険性をあげる要素としては

などがあるという。これらがあてはまる人はやはり覚悟が必要なのだろう。

 最後はくも膜下出血についての落とし穴。一般にくも膜下出血は「頭をハンマーで殴られたような激痛」があるなどと言われるが、必ずしも誰もが激痛を発するとは限らないという(以前にこの番組でも紹介していた記憶がある)。以下のような症状の場合でもくも膜下出血のことがある

 ついつい見過ごしそうになる症状だが、もし事前に自分に動脈瘤があることが分かっていたら、くも膜下出血の危険を感じることが出来るという意味で、脳ドックを受けておく価値があるというわけである。

 以上、1/25の脳卒中の回が脳梗塞中心の話であったので、今回はくも膜下出血に焦点を絞っての内容である。この番組の医療ネタの回らしく、渋くて地味であるが実用的な秀作である。またこの番組の視聴者層の年代を考えると、この手の病気については十分に紹介しておく必要があるだろう。

 この番組の医療ネタの場合、普段の生活からどうやって病気を防ぐかという観点を中心にする場合が多いが、今回の場合はとにかく高血圧が誘因になるのは分かっているが、主因がはっきりしていないということから、対策の方には力点を置かず、見つかった後の判断を助けるために病気に対する基礎知識を紹介するというスタンスだったのが印象的。確かに高血圧の対策については、今までもさんざん紹介しているので、ここでさらに繰り返す必要はあまりなかろう。難しくなりがちな病気の中身について、分かりやすく紹介したことは評価できる。

 この番組の医療ネタは、やはり脳卒中、心筋梗塞、ガンなどといったところが多いが、これ以外の病気についても今後紹介していったらよいと思う。あまりマイナーすぎる病気を紹介しても仕方ないが、気をつけるべき病気は積極的に紹介して貰いたいところ。

 もっともやはり医療ネタと料理ネタが圧倒的に多いので、個人的にはこれらのジャンルに属さないネタなんかも見たかったりするが。

 

4/5 ためしてガッテン「常識大逆転!体脂肪の新改善術」

 健康に悪いとやり玉に挙がっている内臓脂肪だが、以前にこの番組で「内臓脂肪からアディポネクチンと呼ばれる老化防止物質が分泌される」という放送を行ったところ、反響続出だったとか。ただこの回(1/18)の内容は、私も「分かりにくいな」と感じていたのだが、やはり「脂肪を減らすんか、増やすんか、どうすりゃいいねん」という問い合わせが多かったようだ。そこで今回、より分かりやすく説明しようと言うことらしい。

 まずはある取り組みで突然死を0にしたという尼崎市役所が紹介される。ここでは保健師の野口緑氏が音頭を取って、へそ回りのウエストのサイズが大きい職員に対して、ウエストを減らすように指導したのだという。すると効果が覿面で、ここ6年間は職員の心筋梗塞による突然死が0なのだという。

 なぜウエストがポイントになるかと言えば、ウエストが太いということは内臓脂肪が溜まりすぎているということで、これが高血糖・高血圧・高中性脂肪の原因となり、それが心筋梗塞などに結びつくからである。

 食事などの後に一時的に蓄積される脂肪が内臓脂肪であり、長期的に蓄えられるのが皮下脂肪である。このように分かれているのは、太古からの身体の仕組みであり、内臓脂肪は一時的な飢餓に耐えるためのもので、皮下脂肪は身体の保温や女性の場合は出産の際のエネルギー備蓄になるようになっているのだという。だからこの内臓脂肪はつきやすくて落ちやすい性質があるのだが、あまりに多くなりすぎるとそれ以上備蓄できなくなり、血管内が脂肪であふれるようになり、それが高中性脂肪の状態なのだという。さらには大きくなった脂肪細胞から糖尿病の原因となる悪玉物質が出てきて、高血糖になり、また動脈硬化につながるのだという。

 さて問題のアディポネクチンだが、これは脂肪細胞から分泌される抗老化物質であり、100歳以上まで元気に生きている老人などでは分泌量が多いという。そしてこのアディポネクチンを分泌するには「機能のいい脂肪細胞」が必要なのだという。実は脂肪細胞は脂肪を蓄える貯蔵庫としての働きと、アディポネクチンを作り出す工場の役割を持っているのだが、脂肪を蓄え込みすぎて脂肪細胞が巨大化すると、この工場としての働きが悪くなるのだという。つまりはアディポネクチンの分泌を良くするには、脂肪細胞から余計な脂肪を落とす必要があると言うことである。

 で、先ほどの尼崎市役所でウエストを減らすように指示された人達が取り組んだことだが、まず良く歩くようにすること、さらに効果をあげるにはやはり食事の脂肪分を減らすことだという。そういう取り組みを1年続けた結果、全員ウエストのサイズが減少(10センチ以上)、体重も減少して、検査の結果が大幅に改善し、アディポネクチンの分泌量も増加したという。

 ただ1年も出来ないという人のために、3週間取り組んだ結果も紹介しているが、4人の男性が食事と運動に気をつけた結果、ウエストは3センチぐらい減少、検査の数値も改善という結果が出ている。つまりとりあえず始めれば絶対に効果は出るということである。

 最後は多かった質問に対してのQ&A

Q.アディポネクチンが含まれているサプリメントはないのか

A.アディポネクチンはタンパク質なので、口から取っても分解されてしまって効果はない。

Q.アディポネクチンを増やす薬はないのか

A.研究はされているが、まだ開発されていない。

Q.アディポネクチンを含む食品はないのか。

A.大豆タンパクを摂ることでアディポネクチンを増やすという研究結果がある。ただ運動や食事全体のコントロールと併用しないと意味はない。また大豆イソフラボンの取りすぎの悪影響が指摘されているので、サプリメントなどではなく自然の形で大豆を摂るべき。

 との極めて妥当な解答である。それにしてもこの質問を見ると、やはり多くの人がかなり「あるある大事典」などに毒されていると考えずにはいられない。何か身体に良いと聞くと、すぐにサプリメントや薬で摂れないかと考えるのは、いかにもあるある的である。

 なおあるあるに関連して言うと、今回の3週間の取り組みで被験者のウエストが3センチほど減少していたのに注目。つまり生活に気をつけるだけで、このぐらいのデータは出ると言うことである。これを見ると、あるあるがよくやる「○○食べ続けて試験」の類がいかにインチキか分かる。実験開始と同時に、今まで運動などしたことのなかった被験者に運動をしてもらえれば、試験対象の食材などと関係なしに効果が出てしまうという意味である。そういう目であの番組の実験結果を見てみると、ほとんどの実験が何の効果も出ていないことに気づくと思う。

 あるあるなどの「○○を食べるだけで減量できるのです」というのと違って、運動と食事療法を勧める正攻法のものだけに、努力しないで減量だけしたいと考えている虫の良い輩には、魅力の少ないないようかもしれない。しかしこれが現実なんです。この番組が言っていたことを実践すれば、確実に「健康に減量」できます。努力の励みとしては、以前にこの番組で紹介していた「測るだけダイエット」を併用すると良いでしょう。数字で出ると人間には励みになるものです。例えば運動を始めて検査の数値が改善したりすると、確実にそれで励みになるでしょう。というわけで、私も今年の春から本格的なダイエットに取り組みを開始しております。怠惰な生活を送っていると、心身ともに不健康になりますので。

 今回は以前の回でかなり不備があったと思われる部分をキチンとつぶしてきた内容。非常に分かりやすいし、説得力もあって良かったと考える。そして何より、耳あたりの良い嘘八百を言わないのがこの番組らしくて一番良い。このあたりはさすがではある。

 

 

3/22 ためしてガッテン「一挙両得!意外な関係2 超快適!生活リフレッシュ術」

 今回は総集編シリーズ第2弾。前回は料理の話だったので、今回は生活に関するネタを集めている。

 最初のネタは中華なべについて。この番組では中華なべでカレーを作るなんてのを紹介したことがあるが、この中華なべで良くある悩みが「焦げ付く」というもの。これに対する解決法は換気扇の汚れと関係がある。

 といったところで大体ネタは想像はつく。換気扇の汚れは酸化した油であり、半年も経過するとコチコチになってしまって、熱した洗剤を使わないと落ちない。要はこれと同じ膜を中華なべの表面に作ればよいということである。方法は、まず中華なべを加熱して、表面のさび止め塗料を燃やすと同時に黒サビを作る。鍋が冷えてから塗料の燃え残りを落として、後は焦げにくい野菜などを炒めてから、高温加熱した後にたっぷりの油を馴染ませてからその油を返すという返し油を重ねれば良いとのこと。

 2つ目のネタは、禁煙と切り花が関係するというもの。禁煙をした場合、体内のニコチン濃度の低下に伴い、神経伝達が鈍くなりそれが禁断症状につながるのだが、この禁断症状を誤魔化す方法が切り花と関係するという。

 で、そのポイントは氷。切り花の時は氷水に葉を浸しながら横にして水につけることで、葉の気孔を閉じつつも水を吸いやすくするということをしたが、禁煙では氷の刺激を与えることで神経をシャッキリさせて、禁断症状を誤魔化すのだという・・・・って、この組み合わせは両方とも氷を使っているというだけで、原理には何の共通性もないではないか。これはこじつけが過ぎるのではないか?

 最後のネタは部屋の臭いの悩みがウーロン茶と関係するというもの。ウーロン茶では飲み終わった後の器に残った香りを楽しむというのがあるが、それは陶器の器の表面に付いた香りは揮発しやすいからこういうことが出来るわけである。部屋の臭いの場合、臭いがつきやすくて抜けやすいものが悪臭源になるという。

 で、その悪臭源になりやすいのがプラスチック。布や木などは表面がザラザラしているので臭いを吸着しやすいが、離しにくくもあるので意外と臭いはしない。またガラスなどは表面がツルツルなのでそもそも臭いがつかない。それがプラスチックは適当に表面がザラザラなので、臭いがつきやすくて離れやすいのだという。実際、プラスチックが悪臭源になるのは体験でよく感じている人もいるのではないだろうか。生ゴミのバケツなどが空っぽでもクサイ臭いを発するということを感じている人は多いだろう。

 やはり単に趣向を変えた総集編だったのが今回。まあこの手の企画は春にはありがちではある。4月から12年目に突入とのことなので、4月からはいつもの調子でぶっ飛ばしてくれるだろう。

 ところで、今回冒頭で小野アナが落語のマネをしていたが、彼女の滑舌の良すぎるアナウンサー喋りでは、どう見ても落語には見えないよな・・・・。こういう手の小技は効かないのが彼女です(笑)。なんかやけに可愛かったですが。

 

3/15 ためしてガッテン「一挙両得!意外な関係1 おいしさ超UPの新法則」

 料理番組ガッテンでは、今まで多くの料理のコツを紹介してきたが、意外とこれが忘れてしまいがち。そこで今回の番組では、今までに紹介したコツを意外なものに結びつけて理解しようという趣向である・・・・とのことだが、はっきり言って体の良い総集編である(笑)。NHKは番組改編期になるとこういう内容が多い。

 まず最初は「唐揚げ」と「お肌の手入れ」に共通するノウハウだという。この唐揚げというのは、世間でも大評判になった1分30秒揚げてから4分休ませ、また40秒揚げるという2度揚げである。確かにこの通りにやると今までとは違ったジューシーな唐揚げが出来上がる。ちなみこの放送後、あるあるが早速この内容をパクリ、白々しくも「あるあるが新発見」と言って手順をマイナーチェンジした方法をあげたのだが、それが途中で火の調整が必要という「2度揚げが面倒なのでより簡単な方法を発明した」という言葉に全く反したかえってややこしい方法だったため、見事にコケたという余録があったりする。

 さて今回番組に登場するのは、この通りの揚げ方をしているのにパサパサになってしまうと言っている主婦。彼女の揚げ方の問題点がお肌の手入れにつながるのだという。このお肌の手入れというのは、乾燥肌の人は風呂から上がると直ちに化粧水や乳液をつけると良いという内容。と言うわけで、唐揚げの問題点は水分に絡むことだと想像がつく。

 正解は肉に下味を付けた後に、水を入れて揉むという過程をしていなかったということ。下味を付けるのに肉を濃い出汁につけていると、浸透圧のせいで肉の水分が減ってしまうので、それを補ってから衣をつけるのだという。で「から揚げはフタする前に水でもむ 肌の手入れと心得るべし」とのこと。

 次は「おでん」について、これはおでんに味を染みこませる時は、火から下ろして保温して放置するのが良いという話だが、これと関連するのが「魚焼グリル」だという。これは魚焼グリルでパンを焼くと美味しく焼けるという話で、パンを焼いている時は内部から水蒸気が激しく出てくるので、生臭さなどはつかないのだという。しかし焼き終わった後放置していると、生臭さが侵入してくる。おでんに味を染みこませるのはこの原理だという。で「おでん鍋じっくり冷ましで味しみる グリルでトーストすぐ食べるべし」とのこと。なおこのおでんに味を染みこませる方法はかなり有名で、鍋の保温用の保温剤といったものも市販されている(夏の保冷袋と似たような構造。スーパーのアイディア商品市などでよく見かける定番商品の一つ。)。

 最後は「炒飯」。これは炒飯では卵を入れて8秒後にご飯をいれて、ご飯の回りに卵の膜を作ることで油と馴染んでぱさっとした美味しい炒飯が作れるという話だが、これと関係するのは「石鹸」。炒飯では卵を油と水を馴染ませる界面活性剤として使っているわけで、それはズバリ界面活性剤の石鹸と同じということ。で「チャーハンは卵8秒つなぎ役 ふわふわパラパラ石けん効果」とのことだが、実のところ炒飯の卵については石けんよりもマヨネーズの方が分かりやすいと思うのであるが・・・。

 以上、言わんとしているところは分かるが、やはり内容的には単なる総集編。ネタ同士の結びつけも強引という気もする。多分新ネタを投入する余裕のない中での時間稼ぎというのが実体と見た。

 もっとも、この程度の原理の結びつきは、本来は番組がわざわざ言わなくても視聴者の側で連想をしてもらいたところであるのだが・・・。それが出来るようになるとこの手の番組の面白さがかなり増しますし、またインチキな情報に騙されないようにもなります。原理を考えるというのは、典型的な「科学する姿勢」ですから、是非とも視聴者にも心がけて欲しいところです。

 

3/8 ためしてガッテン「虫食い黄バミ縮み撃退!冬物衣類保管術」

 服を出してきたと思ったら、黄バミや虫食いで台無しになっていたという経験をしたことがある人もいるだろう。今回はそうならないための収納法と、黄ばんだ場合の対策などを紹介するという。

 まずはある家庭の服の保管法をプロがチェックというもの。すると35点や30点などといった散々な評価。実際に確認してみると、クリーニングに出してからしまっていたにもかかわらず黄ばみやシミがあったり、タンスの中のセーターに虫食いがあったりなどという結果。

 まず黄バミについて。番組スタッフにセーターを5日間着てもらって、その汚れを抽出したところ皮脂が発見されたとのこと。ここで番組では「今日の料理」の調子で「頑固な黄ばみの作り方」・・・ってこれって以前にもやったネタだな。年末の大掃除ネタの時の油汚れの時と同じ演出である。

 で、黄バミのポイントだが、まずは温度。さらに水分だという。水と温度があることで油の酸化が進んでしまうのだという。冬の服につく油の量自体は夏よりも少ないが、夏の高温多湿を経由する時に黄バミが発生してしまうのだという。つまり黄バミの正体は油の酸化で生じた酸化脂質ということで、このメカニズムは大掃除ネタの油汚れと同じ仕組み。というわけで同じ演出をしていたのが分かるという仕掛け。なるほどね。

 次は汚れ落としに対するドライクリーニングの効果について。番組ではセーターをしょう油、泥水、墨汁、コーヒーなどで汚して実験するんだが、ここでわざわざ書道家が登場してセーターに文字を書くという意味不明なことをしているのが、この番組らしい。ちなみにセーターに書道するという恐らく初めての経験をした書道家のコメントは「書家としては字の善し悪しは最低で申し訳ないが、良い勉強になったので今後に活かしたい」とのこと。ここでは「今後って何に活かすねん!」とお約束のツッコミを入れておく。

 で、実験の本番はこのセーターをドライクリーニングと水洗いで洗濯して比較したのだが、泥水はドライクリーニングの方が落ちていたが、コーヒーやしょう油などは水洗いの勝ちという結果である。なコーヒーやしょう油は水溶性なので水洗いの方が良かったということである。なお泥水についてドライクリーニングの方が効果があったのは、ドライクリーニングではかなり激しくかき回すからだという。そして皮脂はドライクリーニングで溶けるが、酸化してしまった皮脂は溶けなくなるのだという。だからそうならない前に洗うのが大事だとか。つまりはドライクリーニングを過信して、シーズン終わりにドライクリーニングに出すだけなら不十分なので、時折水洗いをしてやれということである。

 ただここで問題となるのは、毛糸のセーターを水洗いしたら縮むということ。今回の実験でもセーターは見事に縮んでいた。しかし実は毛糸のセーターを水洗いすると縮むのは正解なのだという。実はセーターは出荷前に蒸気を当てて伸ばしているのだとのこと。だから派手にグシャグシャに縮んでしまった場合と違い、用心して選択して縮んだ場合は、スチームで熱してから、ドライヤーの送風で冷却することで繊維が元の状態に戻るのだという。またスチームを当てることで、虫の卵を殺す効果も期待できるという。

 最後の実習コーナーは黄バミ落としについて。酸素系漂白剤と重曹を混ぜたものを塗り、蒸気を当てる方法などを紹介。これの詳細は多分公式HPで紹介されると思うので割愛。

 例によってこの番組らしい実用性の高い内容だが、意味不明な演出もこの番組らしい(笑)。なおセーターの縮みの治し方は以前にやっていた気がしたが、どうやらそれは縮みの治し方ではなく、のびてしまって型くずれした場合の治し方だった模様。どちらもスチームを当てるというのは同じである。洋服の手入れについては、シミの抜き方は以前にやっていた記憶があるから、後は虫食いの治し方・・・ってこれだけはないよな(笑)。まあせいぜいが「毛玉の防止法」ぐらいかな。しかしこれでは番組1本分にはとてもならないから、小ネタ集だな(笑)。うーん、「?にお答え」シリーズぐらいでやってくれないかな。

 

3/1 ためしてガッテン「別格の味!お好み焼き革命」

 今回のテーマはお好み焼き。ただお好み焼きには広島風と西風があるが、その違いはあまり知られていない。一般には広島焼きはそばが入っていると考えられているようだが、実はこれは絶対条件ではない(そもそも関西にもそばを入れた「モダン焼き」と呼ばれるお好み焼きが広く普及している)。関西風のお好み焼きはキャベツを粉と混ぜるのに対し、広島風お好み焼きは薄い生地にキャベツをのせていくというタイプ(関西ではこれをクレープ型などと呼んだりもする)である。

 最初は女子大生5人のお約束の広島焼き作り比べ。しかしここで意外なことに、一番モタモタと手際の悪かった女性が一番高評価という結果に。どこがポイントなのかと言えば、彼女はお好み焼きを押さえずに放置していたということ。押さえつけて焼くとキャベツの温度が上がるのが遅くなるのだという。水蒸気がこもって温度が上がっていたのが、押さえることで水蒸気が逃げてしまうのだという。お好み焼きとはその名に反して、実は蒸しているんだとのことである。キャベツは蒸した時に一番甘く美味しくなるのだとか。

 次は生地について。店で聞いた作り方は、薄力粉と水を1対1で混ぜて、これを冷蔵庫に入れて半日寝させるというもの。3時間寝かせることで粘りの元であるグルテンが全体に行き渡るので、薄くのばしやすくなるのだという。で、3時間寝かせる暇がない場合だが、牛乳を加えることで寝かせたのと同じ効果が出るのだという。

 最後は鉄板の温度。お好み焼きの鉄人のワザを観察していると、鉄板の温度の高い部分と低い部分を使い分けて、生地をのばすのは温度の低いところで、キャベツや豚肉を乗せた後に温度の高いところに持っていって焼くというパターンをとっている。で、番組ではこれをホットプレートで再現するために悪戦苦闘。番組提案の方法は、まずホットプレートを170度にして、そこで生地をのばしたり具を並べ、その後に220度にしてからひっくり返し、8分放置するというものである。

 後はお約束の調理実習。広島焼については紹介したので、なぜか関西風のお好み焼きの紹介になっていた。例によってこれは割愛。

 今回は100%「今日の料理」だった(笑)。一体どこが科学番組なんだろう(笑)。

 ところでネタがネタだけに私はてっきりNHK広島制作番組だろうと思っていたが、どうやらそうではなかった模様。うーん、広島出身の小野アナの趣味に合わせたか? 彼女も子どもの時から広島焼食べてたんでしょうね。なんかやけに気合いが入ってたのが感じられましたから(笑)。それと最後の実習の後、彼女、お好み焼きを口に入れすぎて喋られなかったのでは?(笑)

 さて、我が家のお好み焼きなんですが、我が家では関西人であるにもかかわらず、なぜか広島焼がスタンダードだったんですよね。うちの一族に広島にゆかりのある者はいないはずなので、なぜそうなったのかはさっぱり分かりませんが。ちなみに我が家でもギューギュー押さえてたよな・・・。なお番組では生地を寝かせるかわりに牛乳を入れると言っていましたが、牛乳を入れるとコゲやすくならないですかね。それと我が家では生地に卵を加えるんですよね。

 

2/8 ためしてガッテン「プリッふわ美味!タラ料理の極意」

 生鱈のシーズンであるが、巷で聞いてみると「味がない」「クサイ」などと評判は惨々である。そこで番組では鱈の美味しい食べ方を紹介すると言うことらしい。

 番組ではタラ調査本部を設置、タラの調査に入る(なんだかな・・・)。まずは臭いの調査。サケやブリと比較したのだが、「クサッ」の一言で終わってしまう。これはタラにはにおい物質であるトリメチルアミンオキシド(いわゆる生臭いアミン臭のもとですな)が他の魚より多いからだという。では味はと石狩鍋やブリ鍋と食べ比べをしたが、「味がない」と惨敗。しからば健康効果ならということで、魚につきものの血液サラサラ効果を調べたが、表には記載されていない。そこで専門家に聞いてみるとなんとたったの20点(ブリが1340点、サケが320点である)というこれまた惨々な結果。タラには脂肪がほとんどないせいだという。

 いきなりタラをどん底にまでたたき落としてしまったが、ここから大逆転をはかるというのが今回の趣向らしい。

 まずタラの身の特徴を理解するには、タラの生態を知らないといけないとのことで、例のガッテン調査隊はタラの漁を行っている北海道の羅臼まで飛んでタラ漁船に同乗している。タラの餌はサンマとイカのげそで、これをロープで250〜300メートルもの深さに繰り出すのだという。は良いんだが、取材の途中でタラ調査隊長はあえなく船酔いでダウン・・・なんか「目がテン」でも似たようなことがあったような。

 タラは他の魚よりもはるかに深い550メートルといったところに住んでおり(アンコウでさえ400メートルぐらいだという)、そこの水温は2〜3度、トリメチルアミンオキシドが多いのは水圧に耐えるためであって、また温度が低いところで住んでいるので、冷蔵庫の中でさえ臭ってしまう(タラにとっては冷蔵庫内は低温ではない)ことになるという。

 次にガッテン調査隊はおたる水族館に飛んでタラの生態観察・・・はいいけど、なんでBGMがドラえもんやねん!・・それに芝居くさすぎ。で、タラの生態はというと、餌を食べてはあまり動かないというぐうたら生活だという。人間だったらこういう生活をしていると脂肪が付いてしまうところだが(ここでなぜか謎の兄ちゃんが登場・・・どうも今回の演出はよう分からん)、タラはぐうたら生活にもかかわらず、なぜか脂肪が少ない。ダイエットに苦しんでいる女性などから見ればうらやましい話だが、タラは動き回らないから即座に消費するエネルギーがいらないので、脂肪を蓄積しないのだという。つまりそういう身体になっていると・・・なんか説明になっているようななっていないような(笑)。タラは脂を蓄積せず、その分がまるまる筋肉になるので大きく成長し、しかもその筋肉はあまり使わないのでブヨブヨの水っぽい筋肉になるのだという。

 ということで、この水分を逃してしまわないことがポイントになると推測できるわけだが、ここで恒例のガッテン対産地の料理対決である。先ほどの調査隊長が羅臼に乗り込んでの料理対決。隊長はタラに塩をふるという秘策を携えて自信満々で乗り込んだのだが、なんと産地の方でもタラに塩を使ってきてしまったので、隊長はあえなく返り討ちの憂き目にあう。

 タラに塩を加える効果だが、タラに塩といえばかまぼこである。塩を加えることでタラの表面がかまぼこ状になり食感が保てるのだという。これをうまくやるのに方法があるということ。塩加減は身の重さに対して2%ぐらいとのことで、塩をまぶしたタラにはラップを被して15〜20分、氷温室にいれておくのだという。この時に汁が出るが、これで臭いも大分落ちるとか。

 ここにさらに手を加えると全く別の弾力のものになるというのだが、これの説明を模型を触るという意味のないことでやっている・・・と思ったら、ゲストの江守徹氏も同じことを感じたのか「模型だからね・・」と発言したのが爆笑。まあ模型の無意味さはともかくとして、ここで番組が言いたいのは、加熱の時間も最適なものがあると言うことらしい。例によってガッテン料理法につきもののストップウォッチが登場、たらを加熱する時は、厚さ2.5センチの場合で4分なのだとか。この時にコラーゲンが最適の溶け具合になって弾力が最も増すのだとか。これ以上煮るとコラーゲンが抜けてしまうのだという。この時にタラの身が一番弾力が強くなるというのを、転がした球をどれだけ跳ね返すかで実験していたが、実験装置の詳細が分からないので何とも言えないが、球は身の弾力でなくて身を押さえているバネの弾力で返っていたように見えたのが気になる。もしそうだと、身が固い方がよく跳ね返ることになってしまうのだが・・・・。

 最後はお約束の料理紹介だが、これは例によって割愛。

 以上、地味な魚であるタラの調理法について紹介。ただ、食感が向上するのは良いのだが、タラは味がしないというのはこれで解決するんだろうか。私がタラを美味しいと思わないのは、確かにボソボソした食感なんてのもあるが、基本的には味が薄すぎて何を食べているのか分からないという点なのだが・・・。最後の料理紹介でもかなり強い味付けの料理が多かった印象であることからすると、やはりタラは何かの味付けをするべきなんだろうか。そういえば、イギリス人はタラをフライして食べているが、それってタラに不足している油分を補う意味でもあるのかも(ただあれは経験者によると、日本人の感覚からするととても旨いとは感じない代物だと言うが)。

 内容はともかく、何やら奇妙な演出がやたらに目立ったのが今回。ガッテン調査隊のクサイ演技には目眩がしたが、やたらに奇妙な音楽も使いまくっていたな。そういえば今回はガッテン一家が出てこないで、やたら調査隊長ばかりが目立っていたが、彼って何者?

 それと、先週の予告と冒頭のVTRではどーもくんが登場していたようだが、本編中には全く登場しなかったような。カットされたのか?

 どうもいつもと様子が違って奇妙だなとひっかかっていたのだが、最後を見ればNHK札幌の表示が。ああ、地方局制作の回か。それなら明らかにいつもと芸風が違うのも納得がいく(笑)。なるほど、地方局が張り切ったらああいう作りになったってか。この制作費の厳しい折に北海道までなんで何回も飛んでいるんだろうというのも気になっていたが、地元だったら分かる。となると、あの調査隊長、地元局の若手アナか地元タレントって線か。

 ところで次回のテーマはお好み焼とか。予告を見ている限りでは大阪焼ではなくて広島焼のようだ。あまりにネタがローカルだし、もしかしてNHK広島制作か?

 

2/1 ためしてガッテン「警告!インフルエンザ誤解と新常識」

 冬になると大発生するインフルエンザ。今年も多くの地域でインフルエンザ警報が出ているという。しかしインフルエンザについての常識は意外と知られていない。今回はそのような殷フル演算についての新常識を紹介とか。

 まずインフルエンザと言えば高熱を連想するが、最近に開発された診断キットを使用した結果、インフルエンザに感染していても熱が出ない事例があることが分かってきたのだという。インフルエンザはまず細胞に侵入し、そこで自らの遺伝子を細胞に組み込み、細胞の機能を利用して増殖する。その増殖は凄まじく、24時間後には100万個にまで増殖する。そしてこの増殖したウィルスが細胞から飛び出して一気に拡散するわけである。

 これに対して、身体は熱を発することで免疫系を強化して対抗しようとする。しかしここで体力が不十分な場合、熱が出ないのだという(まれに免疫力が異常に強く発熱の必要のない人もいると言うが)。特に免疫力の低下している老人の場合、熱が出ない例が多いという。このようなタイプのインフルエンザの場合、インフルエンザだと気が付かずに感染を拡大させてしまう危険があるという。

 またインフルエンザの特効薬として注目されているタミフルにもとんだ落とし穴がある。ある4人家族の事例だが、まず下の弟がインフルエンザを発症したので、医師にタミフルを処方してもらったところ、翌日には熱が下がったのだが、今度は入れ替わりに兄の方にインフルエンザの症状が現れ、彼もタミフルで翌日には熱が下がったが、今度は2日後に父が発症、さらに父が快復した3日後に母が発症と結局家族が全滅してしまったという。全員タミフルが劇的に効いており、翌日には熱は下がっているのに、なぜ数日後に別の人間が発症したかがポイントである。

 これを理解するにはタミフルがどういう原理でインフルエンザを抑制するかを知っておく必要がある。タミフルは実はインフルエンザウィルスを直接に退治するわけでなく、細胞内で増殖したインフルエンザウィルスが細胞から外に出るのを防ぐだけなのだという。だからこの時点ではまだウィルスは体内に残っているのだとか。体内からウィルスがなくなるまでには5日かかるのだという。だからこの間はタミフルを飲み続ける必要はあるし、無闇に外を出歩いたりしたら感染を広げてしまうことになるのだという。なお番組ではこの説明をウィルスと対決するタミフルマンというモデルで分かりやすい説明をしているのだが、ウィルスが6匹いたのに対し、タミフルマンが5人しかいなかったのは、モデルを完全に動かすのに失敗したのか、タミフルもインフルエンザウィルスを完璧に封じ込めるわけではないということを暗示している高度な説明なのかの判断に困った(笑)。

 さてウィルスの感染経路だが、すぐにイメージされるのは患者の咳やクシャミ。実験によるとクシャミで飛沫が飛ぶのは大体2メートルぐらい。ではそれより離れていれば安全なのかと言えば、実はそう単純なものではないのだとか。クシャミで飛び散った飛沫はただちに乾燥し、わずか0.1秒で1/10ぐらいの大きさの飛沫核というものになり、こうなると落ちずに空気中を漂うことになるのだという。クリーンルームを使った実験によると、1回のクシャミで60万個以上の飛沫核が長時間浮遊し続けるのだという。さらに本物のインフルエンザウィルスを使った実験の結果、この状態でウィルスは12時間ぐらいまで生きていたという。

 今まで飛沫を浴びなければ大丈夫なように思われていたが、つまりは密閉空間に患者がいたら、それだけでその空間にいる他の人が全員感染する恐れがあるということになる。これは驚いた。

 では集団感染を防ぐにはどうしたら良いかだが、ある病院はインフルエンザが流行した時、インフルエンザの患者を別の病室に集めて隔離の形をとったという。単純方法だが、やはり伝染病の蔓延にはこれが一番良いらしい。自宅で患者が出た場合は、個室に一人で寝かす、看病する人もマスク・手洗いをする、定期的な換気をするなどを守るべきだとのこと。

 またある特別養護老人ホームでインフルエンザ感染率を1/10にした方法があるという。それは歯の歯垢や舌の汚れをキチンと取るという単純なもの。歯周病菌が持つプロテアーゼという酵素がインフルエンザの増殖を促進する働きがあるため、歯周病菌を減らすことでインフルエンザの感染の予防につながるのだという。歯磨きにうがいを組み合わせるのが効果的だという。

 以上、インフルエンザの発症メカニズムから感染予防に至るまでの実用情報満載だったのが今回。インフルエンザの発症メカニズム程度は知っていたが、飛沫を浴びなくても空気中にウィルスが浮遊するというのはかなりショッキングであった。また歯周病菌とインフルエンザウィルスの協力関係はとんだ盲点。歯周病菌って心筋梗塞を起こしたりすることが知られているが、こんなところでも悪いことをしていたとは驚いた。

 全般的によく取材しているなという印象を受けたのと、モデルの説明も分かりやすく、今回はなかなかの力作。今更インフルエンザのことなんか分かったつもりでいた自分が甘かった。

 ここのところ病気シリーズが続いたが、次回はまたも料理番組に戻ってタラとか。タラと言えば鍋によく使うが、どうも「味のない魚」というイメージがある。どういう料理法を紹介してくれるのだろうか。そう言えば以前の「日本では豚肉に寄生虫の心配はない」は目からウロコだったな・・・それと野崎氏がやたらに強調していた湯通し、うちで大根を煮る時に使う魚で試してみたところ、生臭さがまるで変わってしまったから絶句した(味は抜けないのに、生臭みが見事に消える)。この番組の料理シリーズって侮れないのは事実です。

 

1/25 ためしてガッテン「見逃せない!脳卒中の落とし穴」

 今回は脳卒中について。脳卒中といえば脳ドッグなどで検査すれば安心と考えがちだが、実は脳ドックだけでは見落としてしまう事例があるというのがポイントである。

 まず最初は脳ドックについての紹介。40代から60代の男性10人が脳ドックを体験するという内容。被験者はMRIで脳の中をチェックしてもらう。検査結果は一週間後にということで、全員緊張の面持ちで結果を聞きに来るが、異常なしといわれた途端に全員ホッとする。ただここで1人だけがある指摘を受ける。それは脳の中に白い点が現れているというのである。これは虚血性の変化だという。これは血管の流れが悪くなって、その部分の血流が不足しているのだという。これは無症候性脳梗塞ともいうとのこと。今のところは症状は出ていないが、脳梗塞の予備軍であるとのこと。

 ここで先週の復習。血管が詰まるメカニズムは、マクロファージがコレステロールを捕らえすぎることで血管壁から出られなくなるとのことであった。これに対して脳の血管の場合、脳独自のメカニズムがあるという。脳の血管の壁にはマトウ細胞(多分発見者である自治医科大学の間籐方雄名誉教授の名前から取ったのだろう)という細胞があり、これが脂肪を取り込んで巨大化することで血管を閉塞させてしまうことがあるのだという。マクロファージと違って、細胞の中にいるのがポイントだという。

 また脳に問題が起こるのは脳の血管だけに原因があるとは限らないという。ある人物の事例。右手にしびれなどの症状が出たので脳ドックを受けたが、脳には異常が全く現れなかったのだという。脳に障害が出ても、症状が消えてしまってCTやMRIで見ても異常が出ないことがあるという。しかしこの時に、頸動脈を見たところ異常が発見されたという。頸動脈の検査はエコーで行われるが、先の人物は頸動脈に血管の狭窄が見つかったという。

 さて首の血管の狭窄が脳にどう影響するかだが、狭窄が起こっていることで血栓などが出来やすく、この血栓が血流に乗って脳まで移動することがあるのだという。番組では実際に血管内の血栓が剥がれて飛んでいく貴重な映像が登場する。頸動脈は心臓に近くて血流が強いため、このようなことが起こりやすいらしい。

 脳梗塞の前触れの症状としては、半身に力が入らなくなったり、しびれなどが現れる。舌がもつれる。物が二重に見えるなどがある。しかしこのような症状は30分以内に消えてしまうのだという。これは一旦塞がった血栓が徐々に溶けることなどによるという。

 で、先ほどの事例の人物だが、頸動脈の狭窄の程度が大きいので、手術を行うことになったという。彼が受けたのは頸動脈内膜剥離手術という手術で、動脈を閉塞させていた動脈硬化部分を血管の内膜ごと取り除くという手術である(この番組では説明していないが、内膜剥離手術は欧米人の方がやりやすいと聞いたことがある)。この手術は動脈硬化の程度がひどい時に行う手術だという。

 次は脳出血の落とし穴について。ある女性の事例は小脳出血だが、気分が悪くなって吐いたものの意識はハッキリしていたという。だから小脳で出血が起こっているとは思わなかったという。一方、別の女性の場合はくも膜下出血で出血の途端に意識を失くして病院に運ばれたという。くも膜下出血は大量に出血するので致死率が高いという。ただ彼女の場合、くも膜下出血の典型的症状の激しい頭痛はなかったという。最初の出血が少ない場合、症状が現れにくいのだという。

 最後は脳卒中予防10箇条。1.手始めに高血圧を治す 2.糖尿病は放置しない 3.不整脈が見つかったらすぐ受診する(心房細動から心原性脳塞栓が起こりやすい) 4.喫煙はしない 5.アルコールを摂りすぎない 6.コレステロールを抑える 7.塩分、脂肪分を抑える 8.運動をする 9.太りすぎに注意する 10.そして脳卒中が起きたらすぐに病院に行くこと(3時間以内なら血栓を溶かす薬が使えるという)

 以上、特に寒いシーズンには注意したい脳卒中についての紹介。脳ドックで問題が見つからない場合があるというのはなかなかにセンセーショナルであった。

 OPから結構重めの雰囲気で始まったが、病気シリーズらしく結構淡々と事実を紹介していった中味の濃い内容。間籐細胞は私も初めて聞いたな・・。ただ一点だけ構成の難を言えば、間籐細胞による脳での血管閉塞の話から、頸動脈への話へのつなぎが悪い。脳の血管の閉塞は一般の血管とはメカニズムが違うんだと説明しておいてから、また脳とは違う血管の話につながってしまうのはどうも座りが悪い。頸動脈の閉塞は間籐細胞によるものではないだろうから、話がもう一度戻ってきていることになってしまうのがどうもややこしいのである。

 トータルとしてはなかなかの力作。私も初めて聞く情報が多くてなかなか参考になった。高血圧が気になっている人には必見。心して治療を行うべきであろう(かく言う私も、心して減量に励む必要があるのだが)。

 ところで、先週にも登場したアノマロカリスとヒラメを混ぜたようなマクロファージの模型のデザインは、どういう由来で登場したのだろうか。現実のマクロファージとは似ても似つかないように思えるし、着想の源がよく分からん(笑)。

 

1/18 ためしてガッテン「心臓病は防げる!最新動脈硬化チェック法」

 まず登場するのは、ある人物の事例。彼は血液検査でコレステロール値や血圧などには異常はなかったにも関わらず、首の血管のエコー検査をしたところ、動脈硬化が進行していることが発見されたのだという。コレステロールには一般的に善玉と言われるHDLと悪玉と言われるLDLがあるが、彼はその比率も異常はなかった。しかし彼のLDLの中には超悪玉言うべきコレステロールの比率が多かったのだという。

 ポイントになるのは動脈硬化のメカニズムである。血液中のコレステロールは血管の壁の中に入る性質があるが、これを捕らえるのがマクロファージである。しかしコレステロールが多すぎると、大量のコレステロールを捕らえたマクロファージは血管の中に戻ることができなくなり、それが大量に血管の壁の中に閉じこめられることで動脈硬化が起こるのだという。しかしコレステロールによってマクロファージが捕らえやすいコレステロールと捕らえにくいコレステロールがあり、超悪玉と言われるコレステロールは特にマクロファージに捕らえられやすいものなのだという。超悪玉コレステロールの特徴は粒が小さいことで、だからこそ血管の壁の中にも入りやすい特徴があるという。

 マクロファージが捕らえるコレステロールは活性酸素によって酸化されたコレステロールなのだが、小さなコレステロールは自身が持つ抗酸化物質の量が少ないために酸化されやすい性質を持っており、だからこそマクロファージに捕らえられやすいのだという。

 さてこの超悪玉が生成する原因だが、中性脂肪が高いことが影響するという。今までは中性脂肪は動脈硬化には影響ないと言われていたのだが、それが違うことが分かってきたという。中性脂肪とコレステロールは肝臓からセットで血液中に送り出されるのだが、中性脂肪が増えすぎるとコレステロールの余地がなくなってしまって、小さなコレステロールを作ることになってしまうのだという。危険の目安は中性脂肪が150を越えているとか、血圧や血糖値がわずかに高いというような状況も影響するという。これらの3つがすべて超えている人は動脈硬化の危険性が30倍以上になるという。

 では対策をどうすればよいのだと言うことになるが、アディポネクチンという物質が注目されているという。この物質は日本人によって発見されたものだが、心筋梗塞などを抑える物質として注目されているという。このアディポネクチンは血管を拡張して血圧を下げる効果があり、血糖値や中性脂肪値を下げる効果もあるのだという。またマクロファージによるコレステロールの捕食を抑える効果もあるという。また学生200人での調査によると、アディポネクチンの量が多い人はコレステロールの粒も大きいということが分かったとか。

 驚きなのはこのアディポネクチンを合成するのは内臓脂肪だという。なおこのアディポネクチンは内臓脂肪が増えすぎると生成しなくなるのだという。だから内臓脂肪を減らすことが動脈硬化の予防に良いのだとか(この部分の説明がなんとも分かりにくいのであるが)。なおアディポネクチンを増やす食品や薬は現在開発中とのこと。ただ最も手っ取り早いアディポネクチンを増やす方法は、運動をして脂肪を減らすことだという。要は従来から言われていた血管によい方法が一番だという結論である。

 なお番組にはこのアディポネクチンを発見した先生が登場したが、最初に学会でこの結果を発表した時はコテンパンにされたという(確かににわかには信じがたい部分があるな)。どうやらその後の研究で徐々に理解が進んでいったようである。

 さて最初に登場した超悪玉コレステロールだが、これは以前に「あるある」でスモールデンスLDLと呼んでいたもののことだろう。あの番組ではスモールデンスLDLの危険性を強調しようとした結果、まるでLDLが身体に良いかのように言ってしまったり、最後は大豆の宣伝になってしまったりなど、番組後半でトンチンカンの滅茶苦茶になってしまったのだが、この番組では余計なことを言わずに超悪玉コレステロールの危険性と注意点だけをあげている。番組の正確さという点でこれが正解だろう。

 なお今回華々しく登場したアディポネクチンであるが、実は以前にこの番組に登場している(10/12)。ほんの2ヶ月前に登場している物質を、まるで初めてのもののように言われても・・・・。また今回のアディポネクチンの説明の部分については非常に分かりにくいのが問題。この説明だと内臓脂肪が多いほど良いように勘違いしてしまうのは仕方ない。実際は、体内では脂肪の悪影響を抑えるような自衛システムがあるが、脂肪の量が多くなりすぎるとその自衛システムの相対的な効きが悪くなってしまうという話であるはずである。こういう説明の方が、「だから脂肪を減らす必要があるんだな」とすっと理解につながると思う。

 ところで番組中でなぜか8年前の小野アナウンサーが紹介されていましたが、8年前というと20代ですよね・・・。思わず「若っ!」と言葉が出てしまった(笑)。しかも8年前と言えばこの番組自体も始まって数年の頃ですよね・・・。で、私も30才を少しすぎた頃で、インターネットを初めて間もない頃ですから、まだこのページもありませんでした・・・・。なんか歴史を感じるな(笑)。

 

1/11 ためしてガッテン「別次元の味!豚肉革命」

 「安いから」などといった消極的理由で使われることが多い豚肉だが、実は本当の豚肉の美味しさを出し切れていないのだという。今回はその方法を紹介するといういかにも「料理番組」らしい内容である。

 まず最初はお約束の地方巡業。宮崎の青島で親子でポークソテーを作ろうといういつもの企画。さてまずは親から挑戦するが、豚肉はよく火を通すのが大事というわけで、全員火の通し方には気を付けている。その結果、出来上がったポークソテーはまずまずのもの。自己採点も95点と言った数字が出てくる。しかしここで次に、ある方法を教わった子どもたちが作ったポークソテーを食べると「えっ?」ということになるといういつもの展開である。どうやら子どもたちは全く次元の違うポークソテーを作ったらしい。

 2つポークソテーを比べてみると、子どもたちが作ったものは非常にジューシィーにできているのが分かる。肉の中には線維の間に水分が含まれているが、これが出てしまうとパサパサになってしまうのだという。実際に2つのポークソテーを比較すると、親のは厚さが1センチなのに、子どもたちのは1.5センチもあるという。実際に以前にもこの番組で使用した「どうも君型肉汁絞り器」でチェックしてみると、親たちが作ったポークソテーからは全く肉汁が出ないのに、子どもたちが焼いたものからはたっぷりと肉汁が出る。

 ではその方法なのだが、それを説明する前にまず、豚肉についての大きな誤解を解いておく必要があるという。一般に豚肉は寄生虫がいるのでよく火を通さないといけないという風に言われているが、これが大間違いなのだという。国立感染症研究所の寄生動物部の川中正憲室長によると、「日本で流通している豚肉に寄生虫がいるという事実はない」とのこと。豚肉をよく加熱するように言われるようになったのは、1930年代にアメリカで豚肉にトリヒナという寄生虫が発生したことがあったことからだという。しかし日本では豚肉にトリヒナがいたという報告は過去一例もないとのこと。つまり日本で豚肉を食べる限り、特に豚肉だから危険だと言うことはないのだという。つまり牛肉と扱いとしては変わらないということである。これにはさすがに私も絶句させられた。初めて知った・・・・。

 で、ここで焼き方の紹介になるのだが、豚肉を固くしないためには中心温度を68度以上に上げないことだという。そしてその温度をチェックするために使用する道具はフォークだとのこと。フォークで貫通する穴を開けて、この穴から肉汁が出てくることを観察するのだという。具体的には、まず筋を切った豚肉を用意し、フォークで4個所ほど穴を貫通させる。強火でフライパンを1分加熱して、油をひかずに豚肉を15秒焼いて中弱火にする。そして後は穴から肉汁が出る瞬間を待つのだという。1センチの肉だと1つか2つの穴から、1.5センチの肉なら8割方の穴から肉汁が出てくると、裏返してフタをしてさらに焼く。1センチなら1分、1.5センチなら1分半焼いてから、皿に移して余熱3分、これで別次元のポークソテーが出来上がるのだという。

 次はスライス肉を使う場合の方法だが、「○○○○○を使わない」のだという。例によってガッテン流と普通のやり方での食べ比べ実験を実施。いつもならスタジオパーク辺りでするところだが、今回は宮崎県の西都原古墳で実施(NHK宮崎制作のようだから、宮崎でやるのは良いとして、なんでわざわざ古墳でなのかは意味不明だが)。結果は圧倒的にガッテン流の勝利(44対5 ここまでワンサイドなのは今まででも珍しい)という結果である。実際、ガッテン流では旨味成分のペプチドが30%も増えているという。このペプチドは50〜60度で酵素の働きで生成するので、いかに長くこの温度で保つかがポイントなのだという。

 さてその方法なんだが、その答えはなんと「スライス肉を使わない」。私を含めて多くの視聴者がここで「おいおい」と叫んでしまうが、つまりその方法とはかたまり肉を30分蒸してから切って使うのだという。かたまりのためにゆっくり温度が上がるので、ペプチドがたっぷり生成するという仕掛け。これは中華料理の知恵だという・・・は良いんだが、これだとスーパーで売っているスライス肉の立場はどうなるんだ? 明日からスライス肉が売れなくなってもしらないぞ(笑)。

 最後は豚肉の気になる脂を減らす方法だが、これは油を使うのだという。たっぷりの油の中に豚肉の脂の部分を入れると、豚から染み出した脂が、油の中に溶け出していくのだという。油漬けにすると油が増えそうな気がするが、そうではなくて油で脂を溶かし出すのだという。

 最後はお約束の豚肉料理だが、これは割愛。

 以上、養豚に力を入れているという宮崎県の意向を受けてか、NHK宮崎渾身の豚肉PRである。しかし某番組のようにインチキ臭い健康効果を宣伝するのではなく、いかに美味しく食べるかというところに力点をおいているのがこの番組らしくて好印象である。

 なお前回はOPに仕掛けがあったが、今回もOPに仕掛けあり。さすがにいきなりプチンと画面が真っ黒になった時は、うちのテレビは本当に具合が悪いだけにトラブルかと一瞬あせってしまった(笑)。しかし今回は内容の方も唸らせられることが多く、豚肉に寄生虫の心配はないというのは、産地発食材情報としては、以前の「干ししいたけを冷蔵庫でもどす」以来の衝撃だったかもしれない。もっともやはり最後まで気になったのは「じゃあ、スライス肉はどうすればいいのよ?」ということ。これは何かのフォローが必要だったのでは?

 去年の最後と、今年の最初でいきなり食材ネタで唸らされてしまったが、こういう内容はいかにもこの番組らしい実用本位のところ。もっとも、「やっぱりこの番組って料理番組じゃん」というツッコミは入れたくなるが(笑)。

 

12/21 ためしてガッテン「その時、白菜が動いた」・・・

       じゃなくて「鍋 ギョーザ 漬物 激変! これが白菜の実力だ」

 白菜が日本に広まったのは日清・日露戦争の頃だとのこと。実は明治時代までは白菜はあまり日本人に親しまれていなかったという・・・は良いんだが、ここでいきなり「その時、歴史が動いた」のパロをやっちまうもんだから、これにはひっくり返った(つい先月に日露戦争ネタを放送してたしな)。しかもまあ松平アナまでナレーションに起用するという気合いの入りよう。まあパロをやる時はここまで徹底してやってこそ意味があるわけではあるが。いきなり意表を突かれましたが、もしかしてこれって、来年の春を乗り切るのがきつそうなあの番組への支援?

 で、本論の方だが、どうも日本人は白菜は「淡白な野菜」と考えているようだが、そうではないぞというのが今回の肝らしい。

 まず白菜のどこの部分が一番美味しいかについて聞くことから始まる。街の声を聞いたところでは種々様々。そこで白菜のいろいろな部分で白菜スープを作って10人で食べ比べ実験から。すると10人中7人がもっとも美味しいと答えたのが、白菜の中心部分だった。「甘い」のだという。

 実際に白菜はこの真ん中部分がもっとも糖度が高く、苺と同じくらいの10%という値を示すという。しかし6人に1人ぐらいはなんとここを捨てていたとか(使いにくいから)。

 白菜のこの中心部分がもっとも甘くなるのは白菜の成長の仕方に関係するとか。例によって番組は白菜産地に飛んでいるが、そこで見せられたのは、植えた時期が1週間違う2つの白菜の断面。どちらも大きさはほとんど同じにかかわらず、1週間後に植えたものの方は中がスカスカなのである。白菜はまず最初に出た葉は広がるのだが、ある段階で葉の生え方が変わり上で閉じる(結球というとか)。すると葉の中が暗くなるので、それを合図に葉の中では次々と新しい葉が生えて急激に成長するのだという。その成長に必要な養分として糖やグルタミン酸がここに集まってくるので、中心部分の甘味が増加するのだという。またこの栄養分を供給するのは、最初に周辺に広がった葉で、ここは生産工場に当たるという。また結球部分の周辺部は一種の貯蔵庫で、ここでグルタミン酸がタンパク質の形で、糖がデンプンの形で蓄積されているのだという。

 ここでまた面白い映像が出てくるのだが、半分に切った白菜を置いておくとよく中心が盛り上がってくるが、これは中心部分が成長しているのだという。なおこれをさらに放っておいた映像が登場するのだが、なんと黄色い花が咲くのだという(アブラナのような花)。これには私も絶句。それにしても「ある民家の台所」と言っていたが、一体誰の家だ? なんかこの番組のスタッフの誰かのような気がしてならない。連日の泊まり込みの撮影の明けに帰宅したら、台所がとんでもないことになっていたというような(笑)。

 なおこのように放置して中心部分が成長した白菜は、一週間でグルタミン酸が6%減ってしまうのだが、事前にこの中心部分をのけておけば、一週間後にはグルタミン酸は27%増えたのだという。これは番組によると「仕送りをしなくて良くなった親が潤った」のだとか(笑)。周辺部分は栄養を送ろうとデンプンやタンパク質を分解して糖やグルタミン酸を作ったのに、送る相手がいなくなってそこに貯まっているのだとか。これまた絶句。白菜はとりあえず中心を食べてから冷蔵庫に置いておけば、それだけで旨味が増していくのだという。

 次は調理法について。様々な実験の結果、ある方法に行き着いたという。そこでこの方法を餃子に使って宇都宮で食べ比べ実験である。すると普通に湯通しした白菜を使った餃子に対して、ガッテン流調理法をの白菜を使った方は圧勝というお約束の結果。湯通しでは6%減るグルタミン酸の量がガッテン流では33%増えているという。その方法だが、オーブンで150度10分間焼くのだという。すると水分が20%減少するのに対し、糖度が2.2倍になるという(明らかに水分の減少による効果以上に糖度が上がっている)。なおオーブンを使わない場合は、1日天日干しにしておけば、オーブンほどではないものの効果はあるという。ちなみに中国料理では干し白菜をスープの出汁に使ったりするとのこと。

 最後はお約束の料理紹介。白菜ということで韓国料理である。例によってこれは割愛。

 で、一番最後の最後に追加情報として紹介されるのが、白菜によくある黒い点について。これは窒素や水分を摂りすぎて成長しすぎた細胞の成長が、酵素で止められた時にできるものだとか。良く成長した大きな白菜などに現れやすいのだとか。傷でも虫食いでもありませんとのこと。

 今回は何度も絶句させられた。まあいきなりの虚仮威しのようなパロにも絶句したが(これは今までにない新しいパターンだな)、本編の情報の方に何度も絶句させられた。恥ずかしながら私も白菜は「味の薄い野菜」という印象しかありませんでした。これは失礼しましたと言わないといけないわな・・・。一体この番組を見て、日本中で何人の人が白菜の真ん中をもいでかじってみているだろうかなどと考えてしまった(笑)。また白菜の黒い点についても全く知らなかったな・・・。白菜で唸らされようとは・・・やられました。はい、完敗です(笑)。

 しかしもっとも強烈なインパクトがあったのは白菜の花。この番組ではブロッコリーの花以来のヒットでは(笑)。

 

12/14 ためしてガッテン「常識大逆転!リンゴの新法則」

 今回のテーマはリンゴ。ニュートンが地球の万有引力を見て、リンゴが落ちるということを発見したというエピソードがあるが(少し違うか?)、今回は万有引力は全く無関係で、蜜入りリンゴを見つける方法を紹介するとか。

 まずリンゴには真っ赤なのものと色むらのあるものがあるが、それの違いについて。一般的には赤い方が甘いように思われがちだが、実際に食べ比べると色むらがあるものの方が甘かったとか。その秘密は「ハトリタママワシ」とのこと。

 これを理解するにはリンゴがどうやって赤くなるかを理解する必要があるが、それは至って簡単、リンゴの実に日光が当たると赤くなるのである。しかしここで葉っぱの影になると色にムラができてしまう。そこで産地ではリンゴの実の近くの葉を取ってしまう。これが「葉取り」である。さらにリンゴの実を回してやることで、全体に日光が当たるようにするのだという。これを「玉回し」という。で、先ほどの怪しい呪文は「葉取り玉回し」だと分かるという仕掛けである。

 ただ葉を取ってしまうと、糖分は葉から供給されるため甘味が葉付のものよりも減少してしまうのだという。贈答用などはやはり赤いものの方が好まれるので、こんな手間のかかることをするらしい。ちなみに葉をつけたままのものは「葉取らずリンゴ」というとか。

 そういえば、以前にプロジェクトXで「ふじ」について扱っていた回で、ふじはどうしても実の色が薄くなるので困ったというエピソードがあったのを思い出した。まさにこのことだったようである。

 なお個体差があるので、赤いリンゴでも熟成させると甘くなるし、赤くて甘いリンゴもあるとか。いつものことながらこの番組はこういう注釈が多い(笑)。

 では完熟したリンゴを見つけるにはどうするかだが、プロはリンゴの下の部分を見るのだという。ここが青いものは熟成途中、黄色いものが熟成しているのだという。リンゴは未熟な時にはクロロフィルという色素のために緑色をしているが、熟成するとカロテノイドという黄色の色素が増えるのだという。だからリンゴが黄色くなったのは熟成の証拠だとか。ちなみに赤は日光が当たることによって生成するアントシアニンによるという。

 ここで番組では蜜入りリンゴの蜜の部分だけを食べて貰うということをしているが、これが意に反して美味しくないのだとか。実は蜜といわれている部分に含まれているのは、ソルビトールという成分であり、これは砂糖の60%程度の甘さしかないのだという。リンゴは葉でできた糖を果実に蓄えるのだが、最初に生成するのはソルビトールなのだという。このソルビトールに酵素が作用することでショ糖と果糖という甘味の強い成分に変化するのだという。しかしこの酵素の働く期間には限りがあるので、酵素の働きが消えた後はソルビトールがそのまま蓄積するのだという。つまりソルビトールが蓄積しているということは完熟しているということを意味するのだという。

 私も以前から、蜜入りリンゴの蜜の部分は決して甘くないということは体験で感じていたので、こうして説明されると納得である。それにしてもソルビトールと酵素の関係を説明するのに用いたモデルが、またわけ分かんねえ(笑)。

 ただリンゴ選びにはもう一つ落とし穴があったという。ここで番組は産地の弘前市に飛んで、美術部、弓道部、吹奏楽部、相撲部の高校生にリンゴを選んで貰うという意味のあるような意味のないような(笑)実験を行っている。美術部は色で、弓道部は目方で、吹奏楽部は叩いて音で、相撲部は匂いでと各々の選び方をしたが、結果はいずれも大差なし(吹奏楽部の連中の怪しい踊りが妙に印象に残ったが)。美術部の連中はしっかりリンゴの尻を見ていたにもかかわらず、選び損ねたわけである。それでその理由が何かという趣向(これだけのことをやるために、やけに大がかりなことをしたな・・・)。

 実はこのリンゴはすべてお尻が真っ赤だった(なんて書いたらサルみたいだ(笑))のである。これは「尻あぶり」といって、わざわざ木の下に反射シートを敷いて尻まで真っ赤にしていたのである。で、こういうリンゴの地の色を見抜くにはヘタの奥の色を見るのだという。

 次はリンゴの健康効果。リンゴと言えばビタミンCが豊富なように思われているが、実はビタミンCは大して含まれていないのだという(私はこれには驚いた)。で、番組ではここでなぜかホタテ漁師のところに飛んで、日頃リンゴはほとんど食べないという彼らに、リンゴ食べ続け実験をしてもらう(なんか「あるある」みたいだな)。実験4日目に被験者に聞いたところ、効果としてハッキリ現れたのは「お通じが良くなった」とのこと(そりゃそうだろ)。しかし驚くのは、10日後に採血すると血液中のビタミンCの量が平均で35%も増加していたのだという。

 さてこのからくりだが、リンゴ中の食物繊維・ペクチンが腸内で膨らんで腸を刺激することで腸内環境が良くなり、他の食べ物のビタミンCの吸収効率が上がるのだという(妙に他力本願な効果だ)。なおリンゴペクチンに含まれるアラビノオリゴ糖は腸内のビフィズス菌を増殖させる働きがあるのだという。だからリンゴとヨーグルトを組み合わせると、腸内の状態が非常に良くなることが期待できるという(そのまんまの食品があった気がするが)。

 なおリンゴペクチンを110度以上に加熱すると、活性酸素を消去する力が増えるという研究結果があるとのことである。もっともこれはまだ試験管レベルの話なので、実際の効果についてはこれからの研究によるとのこと(何か言い訳くさいんだよな)。

 最後はお約束通り、リンゴを使ったメニューを紹介して今回は終わりである。

 今回の内容、リンゴの完熟度を見るのに尻のところの色を見ろなんていうのはかなり有名ですから、私は既に知ってました。ただソルビトールの話は「尻ません」でした(笑)。

 ただ今回の内容って、リンゴは尻かヘタのところの色を見て選べということと、リンゴは腸の調子を良くするという話以外には特に中味のなかったような気が。わざわざ弘前の高校生を動員したり、ホタテ漁師のところに飛んでいったりと、あまりに意味のない企画ばかりが目立った印象がある。まあ、これで明日はリンゴがよく売れるだろうが・・・・。

 なお番組冒頭の小野アナが蜜入りリンゴを選ぶところ、途中で編集が入っていたところに、もしかして一度彼女は予測をはずしたのではというような邪推をしたくなる(笑)。リンゴの山から蜜入りリンゴを探すのはともかく、渡されたリンゴが蜜入りかどうかを判断するのは結構微妙なような気がするから。

 

12/7 ためしてガッテン「ラクして満足!大掃除スピード術」

 いかにも年末向けに、今回は大掃除のやり方である。今回はOPクイズから大掃除ネタである。

 1問目はガラスや金属についた油性ペンを落とすには何がよいか。答えはみかんの皮。ミカンの皮に含まれるリモネンが油性ペンを消せるのである。ちなみにこの番組では触れていないが、リモネンは発泡スチロールの回収にも使われている。発泡スチロールをリモネンで溶かして輸送するのである。

 2問目はポットなどの水垢を落とすのに良いのは。これの答えは酢。水垢の成分は水道水中のカルシウム分なので酸で溶けるのである。

 3問目は鏡を磨くのに良いものは。答えはジャガイモの皮。ジャガイモの皮の内側に含まれているサポニンによって鏡が綺麗になるという。

 さて本題の方であるが、大掃除といえば難儀するのが台所回りの油汚れである。この油汚れ、ついたすぐならそう苦労せずに落とせるのだが、半年も経つとコチコチの皮膜になってしまって落としようがなくなってしまう。番組ではこの汚れ落としにいろいろな人に挑戦して貰ったが、全員ことごとく玉砕。これを簡単に落とす方法を番組で紹介するとのこと。

 ちなみにこの汚れは人工的に作ったものであるとのこと。汚れを落とす前に製法を3分間クッキングで紹介してくれる(悪ふざけがひどいな)。製法は鉄板に油を塗って、これをオーブンで175度で50分加熱するのだという。これが半年放置した油汚れを再現しているのだとか。この時の油は酸化して粘度が上がった上に、互いに分子が結びついてカチカチに固まっているのだという(重合しているとのこと。つまり高分子になってしまっているのだ。ポリマーコートだったら車のワックスみたいなものである。)。だから汚れが簡単に落ちないのだとか。

 で、番組提案の方法だが、汚れを落とすポイントは高温だという。この汚れを80度のお湯につけたらそれだけで落ちるという。しかしこれだと壁などには使えない。そこで番組提案はドライヤーとラップを組み合わせた方法。油汚れに洗剤をつけ、ラップをかけて、10センチの距離からドライヤーで2分加熱するのだという。高温にすることで油の分子の運動が増えて隙間ができるので、そこに洗剤が入り込むのだという。ラップをかぶせるのは洗剤が乾燥するのを防ぐため。また注意事項としてはガスが発生する場合があるので換気に注意とのこと。また温度を上げたらよいからといって、洗剤を直接加熱するのは絶対にやめてくれとのこと(最悪は爆発する危険があると思う)。

 こんな方法があるとは驚いた。ただ番組では2分以上の加熱は絶対に止めてくれと言っていたが、確かに有機物質である洗剤をドライヤーでガンガン加熱するというのは少々乱暴である。手袋と保護眼鏡を着用してくれとのことだから、まるっきり化学実験である。ちなみにこれを実演中の小野アナが、かなり真剣な表情をしていたのが印象に残った(今まで見た中で一番真剣な表情をしてたのと違うか。紅白の司会をしてる時でも彼女はこんな真剣な表情にはなってないぞ(笑))。

 油汚れを落としたら次は水回りの清掃のポイント。ガッテンのお掃除隊がある家庭を訪問して水回りの清掃を行うという趣向。しかし掃除の次官はたったの30分。しかし家に帰ってきた家人は結果を見て驚く。実は掃除のポイントがあるのだという。ハウスクリーニングの達人に指導してらったというその裏技は「誘目性」に注目するというもの。早い話が目立つところだけを重点的に清掃するという方法。たとえば水回りの場合は、水道の蛇口、鏡、照明器具などの光り物だけを重点的に清掃すると、それだけで大分印象が変わるのだという。ただ番組では「何も手抜きを勧めているわけではない」と言っているが、やっぱり手抜きの仕方を教えているようにしか聞こえない(笑)。私はどちらかと言えば、その光り物を簡単に綺麗にする方法を教えて欲しかったのだが。

 次は冷蔵庫と畳の落とし穴というもの。まず登場するのは一面に菌が繁殖したシャーレ。これは実は小野アナの家の冷蔵庫の中から採取した菌を培養したものだという。と、ここで終わったら小野アナが全く掃除をしていないように聞こえるので、弁解が入る(笑)。一般家庭二軒を訪ねて冷蔵庫の中でサンプルを採取ということをしたところ、二軒の冷蔵庫ともそう汚くは見えないにもかかわらず、冷凍室からまで細菌が出てきたという結果。冷蔵庫の中でも菌は死ぬわけではなく、また食べ物のクズなどを餌に細菌が繁殖するのだという。消毒用エタノールで拭いてやればそれで細菌は1/10になるという。

 畳についてはダニ対策について、ダニは背光性といって光から逃げる性質があるので(ここでダニの映像が出てくるのだが、これが気持ち悪さに身の毛がよだつ)、掃除機をかける前に部屋を暗くして1時間程度置いておいた方がよいのだという。するとダニが表面の方に出てくるので、そこを掃除機をかければ効果的にダニを除去できるという。

 最後はお料理コーナーならぬ、お掃除コーナー。リモコンなど石鹸をつけた乾いたタオルで拭けとのこと。またぬいぐるみなどはビニル袋に入れて、塩を加えてふれば、塩が汚れを吸い付けるという(しかし塩が残ってしまったら、後でベタベタになると思うのだが)。また窓を拭く時は畳んだタオルの真ん中を濡らして表面は濡らさないで拭けとのこと(なんだが、汚れがひどい場合はこれでは駄目だろう)。

 年末向けの実用的な内容。油汚れの落とし方などはなかなかの力作であった。ただ、後はうーん・・・。ちなみに私の部屋の場合は、汚れがどうこうという次元でなく、物理的に物が多すぎて散らかっているのが諸悪の根元なので、これはドラえもんのポケットでも借りないと解決のしようがない(笑)。

 ところで、連日仕事に多忙な小野アナは、大掃除なんてやってる暇があるのか? 

 

11/30 ためしてガッテン「もったいない!イワシ新鮮ヘルシー術」

 健康に良いと言われる割に「くさい」などと言われて意外と食べられていない鰯。しかしそれは料理の仕方が問題なのだそうな。ポイントは宇宙飛行士だという。

 まずはお約束の料理対決。鰯の産地和歌山で、地元の主婦と和食の達人加藤道久氏が対決する。料理はイワシの梅煮。同じ鰯と梅干しで同じ味付けをして勝負。そして結果は和食の達人の圧勝・・・というのが毎度のパターンなんだが、なんと今回は主婦の圧勝。達人のイワシの方がクサイのだという。納得のいかない達人は、もしやとクーラーボックスの中を調べ、「いやぁ、これをやられんたんじゃね」という段取りになる。果たしてこの秘密はなんだったのか・・・ってひねった展開なんだが、達人の芝居が少々クサイのはご愛敬というものか。

 この謎についてはゲストにクイズ形式で投げたりで散々じした上で、この後にヒントとして登場するのが宇宙服を着たイワシというわけの分からないキャラ。答えはイワシは「重力に弱い」。達人のクーラーボックスは氷の中にイワシが入っていたのに対し、主婦の方は氷水の中にイワシが浮いている状態になっていたという次第。実は漁船でも魚屋でもイワシは氷水で保存するのだという(達人も本当はこうしているという)。

 イワシは置いておくと自重で細胞が潰れてしまうのだとのこと。イワシがこのように潰れやすいのは、イワシは「ウロコを自らはがす」からなのだという。イワシは危機に陥った時、目くらましとしてウロコをはがして逃げるのだとか。ただウロコの剥がれたイワシは、身体が弱くなるので傷ついて死んでしまう場合があるという。そして人間に捕まったイワシも逃げようとウロコを剥がしてしまうのである。だからイワシは弱いのである。イワシの保存には塩分1%の塩水に浮かすのが良いという。

 次は栄養の話だが、イワシはカルシウムとEPAが非常に多いという。イワシは身体に比して口が大きいので、大量のプランクトンを捕食し、その植物プランクトンにEPAが含まれているので、イワシはEPAが多いのだという。さらにカルシウムについては肉間骨という目に見えないような細かい骨があり、これを食べるのでカルシウムが多いのだという。イワシのカルシウムは小骨が多いのが理由だろうとは思っていたが、イワシの口があんなにでかいというのは今回初めて知った。

 この後は「料理番組ガッテン」の本領を発揮して、産地での煮干しの料理法、イワシのさばき方(背骨をはずす時に包丁を使わないのがポイントとか)、さらには和食の達人による料理紹介という毎度の展開である。これは例によって割愛。

 イワシという大衆魚(のはずだったんだが、最近は高級魚になってしまった)を扱ったこの番組らしい内容。最初の対決の一ひねりは少々やられたが(笑)、後は大体お約束のパターンである。もっとも宇宙服を着たイワシというのは、インパクトはあるが意味は不明だな(笑)。

 で、次回のテーマは大掃除。そういえば、そろそろ大掃除をしないといけないシーズンになってきたんだが、実は私がもっとも苦手なのが英語と掃除なんだな(笑)。私の部屋なんか荷物が多すぎるせいでどうやっても片づかない(荷物が増えてしまうのはオタクの特性です)。これの解決法なんてあるのだろうか?(無いだろうな・・笑)。助けて!小野さん(笑)。

 

11/16 ためしてガッテン「呼吸法!ホントの健康パワー」

 呼吸法で健康になるとか、呼吸法で痩せるとか、巷で怪しげな情報が飛び交っている。そこで今回は呼吸法の真実を明らかにするという。

 呼吸法と言えば胸式呼吸と腹式呼吸だが、肺が動くだけのが胸式呼吸で、横隔膜が上下するのが腹式呼吸である。さてこの腹式呼吸がダイエットに効くという話が巷に出回っていると言うのだが、早速検証している。

 番組では女子大生6人を集めて、通常の呼吸の時の消費エネルギーを測定した後、腹式呼吸をしてもらい消費エネルギーを測定して比較するというもの。測定の結果は、10分間で通常の呼吸が7.8kcalの消費に対し、腹式呼吸だと12.8kcalの消費。確かに消費カロリーは増える。では1日1時間3ヶ月続けるとどれだけの効果がある家だが、体重にして0.1sの減少とのこと。早い話が腹式呼吸の瞬間は消費カロリーは増えるが、すぐに元に戻るのでダイエットとしては効果はほとんどないというものである。

 さすがにガッテンである。志の輔氏が「食べたいものを食べ、それで横になって腹式呼吸だけしていたら痩せるんだったらこんなに楽なことはない」と言っていたが、まさしくその通り。そもそもそんなにエネルギー効率の悪い生物がいたとしたら、間違いなく進化の過程で淘汰されている。呼吸ごときでのカロリー消費で、体重が減少してしまうなんてことは、生物としてはとんでもないことなのである(常にカロリーを大量に補い続ける必要に迫られるわけだから、生存に極めて不利になる)。ちなみにこういうキチンとした計算は全くせず、最初の測定データだけで「腹式呼吸はダイエット効果あり」と結論をつけてしまうのが某番組である。

 呼吸法によって効果があるのは冷え症の改善だという。被験者4人の頭の上にグラスに入ったワインをのせて、利き手の逆腕で写経をしてもらうというとんでもない実験でストレスをかけたところ、ストレスの影響で被験者の足先はみるみる冷えていく。ここで2人は腹式呼吸を、2人には普通の呼吸をしてもらうという実験。すると腹式呼吸をした方はみるみる足先が暖まっていくという結果(当然普通の呼吸の方は変化なし)。しかも普通の呼吸をしていた2人にもこの後で腹式呼吸をしてもらったところ、やはり足先が暖まっていったという結果である。

 これはストレスがかかると交感神経が優位になって血管が収縮するのだが、腹式呼吸をすることで副交感神経の方が優位になって血管が拡張するのだという。番組では実際に自律神経の映像を見せているのが驚き。私も血管の自律神経なんて初めて見た。こういう現象が起こるということは呼吸が脳に影響を与えていると言うことだが、これを小野アナウンサーがモルモットになって実験している(最近、彼女が実験台になる例が増えたな)。

 彼女が訪問したのはとある研究室。なんの実験をされるか分かっていない小野アナウンサーは、おっかなびっくりで測定装置をつけられた上で、せまい実験室に閉じこめられる。そこで突然に「2分以内に指の電極に電気を流します」との連絡が、つまり突発的にストレスをかけるという仕掛けである。そして脳波を測定すると、見事に乱れが出ており、呼吸も倍に増えているという反応が出る。そこで彼女に腹式呼吸をしてもらったら、脳波が安定するという結果である。つまり呼吸をコントロールすることで不安を抑えることが出来るというもの。

 ただ、実験が終了した彼女は、きょとんとした表情で「なんの実験だったんですか?」とのリアクション。脳波には反応は出ていたものの、彼女自身はこんなものでは全く動揺していなかったようである。というわけで、この実験によって、やはり小野アナは非常に肝が座っているということが証明されたのである・・・・って実験の目的がちょっと違うような(笑)。いやー、彼女って物事に動じない人だなとは感じてはいたが(笑)。

 で、この時に彼女の脳で反応していたのは扁桃体という部分だとか。この扁桃体の反応が腹式呼吸で消失したのだという。扁桃体と呼吸は密接な関係があるので、扁桃体が興奮することで呼吸が浅くなるが、逆に呼吸をコントロールすることで扁桃体を鎮めることもできるのだという。そして扁桃体が静まると視床下部の働きで副交感神経が優位になるのだという。

 というわけで、腹式呼吸はストレス緩和にも効果があるし、ストレス緩和に効果があるということは安眠効果も期待できるという。

 では腹式呼吸のやり方だが、ポイントは「ゆっくり吐く」ということだという。通常の呼吸は吸う:吐くが1:1だが、ヨガや座禅の呼吸などは、吸う:吐くが1:2ぐらいになるという。吸う時には交感神経が働き、吐く時に副交感神経が働くので、吐く時間を長くすることでスイッチが切り替わるのだという。

 次は深呼吸が成人病を防ぐという最新の研究について。深呼吸することで肺のなかの肺胞の毛細血管でプロスタグランジンI2という物質が分泌され、これは血管を拡張したり、血小板の凝集を抑えて血栓生成を防ぐのだという。ただ深呼吸をやりすぎるとたちくらみなどが起こるので1回1分で、1日3回程度にしてくれとのこと(そりゃそうだろう)。もっともこれに関してはまだまだ研究途上だという(この辺りもこの番組は正直だな)。

 なお美肌効果や風邪の予防などについては直接の効果はないが、間接的には効果があるかもしれないとのこと(要はほとんど効果はなさそうである)。

 番組の最後にはお約束の腹式呼吸によるリラックス法と、その後に再びチャンネルを切り替える方法(緩みっぱなしの状態だと仕事になりませんからね)。このチャンネル切り替えの「指を弾く」というのがなかなか面白かったが。

 腹式呼吸について、効果のないものについてははっきりと「効果なし」と言い切り、効果のあるものについてはそれを紹介するといういかにもこの番組らしい内容であった。さすがに、なんでもかんでも強引にダイエットに結びつける番組などとは一線を画している(笑)。自律神経に関する映像などもなかなか面白く、内容的にも分かりやすい構成になっていた。

 なお緊張すると血流が悪くなるのは、手足の末端なんかに血を回している余裕がなくなるからです。人間が緊張した時、血液は内臓や筋肉などの体幹に回され、心臓もフル回転で血流を増やします。これはつまりは戦闘準備の状態だと言えます。生物が緊張するというのは、つまりは何らかの脅威が迫っているという意味で、一戦構えることになる可能性が高いからという自然な反応なわけです。で、この戦闘モードを解除するスイッチの1つが腹式呼吸ということ。本番前に腹式呼吸している芸能人とかって結構多いと聞きます。実際に、無意識にやっている人もいるのでは。小野アナは緊張とは無縁のように見えますが(笑)。 

 

11/9 ためしてガッテン「不意打ち!ギックリ腰徹底撃退術」

 「魔女の一撃」などとも呼ばれるギックリ腰。この痛みはなった人でないと分からないと言われるが、巷には意外と経験者が多いのがこの病気である。しかし一概にギックリ腰と言っても、その原因は椎間板ヘルニアや脊椎分離症、脊椎すべり症などいろいろと上げられている。しかし実は病院に突然の腰の痛みで訪れる人の大半は原因が不明なのだという。

 番組では貴重なギックリ腰発生直後のレントゲンを紹介している(ギックリ腰発生直後は大抵動けないため、意外とレントゲンなどがないのだという。さてこのレントゲンなんだが、なんと背骨がまっすぐになっているのである。通常背骨は体重を支えるために湾曲しているのだが、何らかの理由によって腰骨の周辺の筋肉が緊張してしまっている状態がギックリ腰なのだという。

 こうなると硬直した筋肉が痛むし、圧迫された神経も痛むし、あちこちが痛み出すのだという。さらには痛みの内臓につながる腹側の神経も経由するので、お腹の痛みにつながったり、内臓の自律神経に作用するので精神的な不安につながるのだという。

 背骨の間にはクッションとして椎間板が入っているが、身体を動かすことなどによって椎間板に圧力がかかっている。これが劣化などによって内部からひびが入っていったりするのだという。そしてこのひびがついに外に達した時、痛み物質が放出されて、これがきっかけに筋肉の緊張が起こるのだという。なおもっとも椎間板に圧力がかかるのは前傾姿勢を取った時だという。また要注意なのはくしゃみ。意外と腰に負担がかかるのだという。

 さてギックリ腰と言えば一番ありがちなのが、荷物を持ち上げる時。そこで番組では街の中で荷物の持ち上げ方をチェックしたところ、腰を伸ばしたままの危ない姿勢で持ち上げる人が50人中32人もいたという。足も使った持ち上げ方をする場合、腰にかかる負担はあまり変化がないのに対し、腰を伸ばしたままの場合、瞬間的にかなり大きな力がかかっている。しかし番組ではさらなるポイントをあげる。それは持ち上げる時は安全な姿勢で持ち上げても、降ろす時には足を伸ばしたまま降ろす人がいたということ。降ろす時に油断があるのだという。

 またギックリ腰を放置していることでとんでもないことになることもある。ある風呂屋の主人は、ギックリ腰の再発を繰り返しているうちに脱出型ヘルニアになってしまったのだという。これは重度の椎間板ヘルニアで、椎間板の中身の大半が飛び出してしまい、神経を激しく圧迫するものである。彼は下半身にマヒが出て動けない状態になったという(今は回復したという)。

 ギックリ腰予防には姿勢が大事である。例えばくしゃみをする場合も、手を机などにつけば負担が全く違うという。また朝に顔を洗う時も椅子に座ったり、靴下をはく時も座った方が腰の負担は少ない。掃除機をかける時なども上半身だけでなく、身体全体を動かす。かけにくいところでは膝をついて腰を下ろすと良いという。

 また椎間板にダメージを与えるものとしてタバコがあるという。ラットにタバコを1時間あたり3分を8週間にわたって受動喫煙させたところ、椎間板の組織が崩れていることが確認されたという。タバコで血流が悪くなり、椎間板に栄養が回らなくなったのだという。

 なお洗い物の時などは片足を台などの上に乗せると良い。またお腹の周りに脂肪が溜まるとこれも腰に負担がかかる(毎日実感しております)とのことである。

 番組の最後は、スポーツ整形外科を招いて、腰に負担をかけない姿勢についてのレクチャー。椅子から立ち上がる時は、どこかに手をつくか、また「どっこいしょ」と声をかけるのも身体の準備をするという意味で良いという(オバサンくさくなるのは如何ともしがたいが)。またうつぶせに寝る時は、頭を向けた側の足を前に出すと良いという。さらに荷物を運ぶ時だが、意識して股関節を動かせばよいのだという。「無理と見栄が怪我の元」だとか。

 ギックリ腰は関節の損傷だと思っていたが、筋肉がこわばっていたのだとは初めて知った。私も体重のせいで腰に不安を抱えているので、腰には気を付けてます。しかしそれでも、電車に長時間乗っていたりしたら腰が痛くなりますし、ある朝起きたら腰が激痛で動けなくなっていたということもありました。この時は、半分ギックリ腰みたいになっていたようです(笑)。この時も医者に行っても「よく分からん」と言われました(オイオイ)。結局は痛み止めを打って後は安静にしろと言われただけです。どうもこれという適切な治療がないのがこの病気のたちの悪いところです。

 さて今回は特定の病気を取り上げて、その症状と対策を分かりやすく解説するという、この番組の医療ネタの時の典型パターンです。内容的にも過不足なく、分かりやすくて実用的というところでした。

 ところで今回、小野アナの「ハハハハハ」という豪快な笑いがやけに目立ちませんでした? 

 

11/2 ためしてガッテン「うまさ最大級!豚汁の新鉄則」

 今回は我が家の味の第二弾ということで豚汁。なおこの豚汁、地域によってトンジルの場合と、ブタジルの場合があるのだが、いきなり小野アナがその分布の図を見せてくれるが、これが例によって見事に関ヶ原で東と西に分かれている。東はトンジルで(北海道だけは例外のようだが)、西はブタジルである。ちなみに関西生まれの私はブタジルです。なおこの分布、某局が出版した「アホバカ分布」とも被りそうであり、やはり関ヶ原で日本は東と西に分かれるという傍証の一つになりそうです(笑)。

 で、今回も例によって究極の豚汁を紹介するとのことですが、前回と同様、究極にもかかわらず手順としては省く方向に向かうという横着者にはうれしい内容となっている(笑)。

 まず最初は2人の豚汁自慢の主婦に豚汁を作ってもらって、それを離れて暮らす息子(娘)のところに持っていくという企画。この時、ガッテンが作った豚汁も一緒に食べ比べてもらうというのがミソ。その結果、さすがに2人ともどちらが自分の母の味かは見事に当てたのだが、どちらが美味しいかと言われるとガッテン特製の方を指すというオチ。これには秘かにスタッフと同行した母親は唖然。ここで初めて母親登場で「ええーっ」で息子絶句という仕掛けである(なかなかにひねった企画である)。

 で、ここで2人のレシピをチェックすると、一人は肉と野菜を煮てから、顆粒出汁を加えてミソを入れており、もう一人は煮干しなどでしっかり出汁をとってから野菜を煮、そして肉を加えてからミソを入れている。これに対してガッテン流は具材及びミソは同じものを使っており、違うのは出汁なのだという。

 ここで以前に放送したお吸い物大実験(2004.5.19放送)の復習になる。この回では新米主婦とベテラン主婦がお吸い物対決をしたのだが、安直に粉末出汁を使った新米主婦も、カツオと昆布で本格的に出汁をとったベテラン主婦も、ガッテンではお馴染みの和食の達人野崎洋光氏の判定によれば、共に50点という厳しい判定が下ったというもの。この時に野崎氏が作ったお吸い物は、旨味成分の量で見れば2人のものよりも少ないにもかかわらず「おいしい」のはなぜかという内容である。この時のポイントは、旨味成分はある程度の量までは量と美味しさが比例するが、ある限度を超えると舌の味覚センサーが飽和による誤作動をして、旨味を苦味として感じてしまうというもの。だから旨味を出しすぎてはいけないと言うことである(試しにかつおだしの素の類を死ぬほど味噌汁に入れてみると分かりますが、実際に苦く感じるようになります)。

 この結果から考えると、出汁を入れすぎてはいけないということが想像できるわけであるが、ズバリ今回のガッテン豚汁は出汁は全く加えなかったのだという。

 ではどうやって出汁を出すかであるが、再び登場の野崎氏によると、まずは野菜を水から強火で煮て、ある程度火が通ったところでミソを加え、野菜が柔らかくなったところで豚肉を投入して、ネギを加えるのだという。野崎氏によると「出汁を加えるとまずくなるのだとか」。まずは野菜を水から煮ることで旨味を溶け出させ、ここにミソのグルタミン酸を加え、さらに豚肉のイノシン酸を加えるのだという。

 なお豚肉といえば脂身をイメージするが、実はこの脂身には香り成分が多く含まれているのだという。ここで行った実験が、同じ肉で作った豚しゃぶを食べてもらって、一方はそのまま、もう一方は豚の脂身から取り出した香り成分を嗅ぎながら食べて貰うというもの。すると10人中9人が香りがある時の方が美味しく感じたのだという。つまり豚の脂身の香り成分は味にまで影響を与えるとのこと。

 そこでこの香り成分を活かす方法なのだが、実は野崎氏は肉を加える前に95度の湯で15秒湯通しをするという「霜降りの技」を使ったという。こうすることで肉の表面の余分な油やタンパク質が洗い流され、肉の表面を固めることで肉の中の油を逃がさないように出来るのだとか。ちなみに野崎氏は、この霜降りの技を以前にカレイの煮付けを作る時にも使っている。

 ここで野崎氏によるより詳細なレシピの紹介になる。それによると、まず野菜は煮る前に湯通ししておき、水から煮た後にミソを半分だけ加え、野菜が煮えた後に霜降りした豚肉を加え、ネギを加えた後、最後に味を見ながらミソを加えて整えるのだという。この方法によると、結果的にミソの量も2〜3割減ることになるとのこと。家計にも優しいようである(笑)。それにミソの量を抑えられるということは、高血圧の人の塩分を抑えるのにも効果があると考えられる。これは以前にも出てきた「出汁を利かせることで塩分を控えることが出来る」というテクニックである。

 最後は野崎氏による豚汁ラーメンやグラタンといったレシピが紹介されて終了、例によってこれは割愛。

 今回も先週と同様、以前に出てきた情報の応用編といった趣で、出汁の回の記憶が残っていれば、内容はおおよそ推測のついたところである。ただこのようにワンポイントで紹介されると実用性の高さに唸らされるのは事実。ネタ的にはあまり新しさがない分を、番組の構成で見せていたという印象である。

 個人的には、小野アナに見とれているうちにサクッと終わってしまったというような・・・・(笑)。

 

10/26 ためしてガッテン「発見!究極のきんぴら活用術」

 今週と来週は「シリーズ我が家の味」とのことで、今週はきんぴら、来週は豚汁だそうな。で、今回は手間がいらずに抜群にうまいきんぴらを紹介するそうな。

 まず2人の主婦にきんぴらゴボウを作ってもらって比較するというお約束の展開。挑むのはベテラン主婦と独身OL。セオリー通りにきっちり作る主婦と、我流でざくっと作った印象のOL。しかし官能検査員による比較では、OLの作ったきんぴらの方が美味しいとの評価。ここで何が違うかである。

 まず一つ目は主婦の方はゴボウを水につけたということ。ゴボウはこの番組で以前に水にさらす必要はないと言っているが、実際に水につけてもポリフェノールが溶け出すだけで栄養的にはむしろ不利になる。

 次のポイントはゴボウの使い方。実はゴボウは皮の方がグルタミン酸などの風味が強いのだという。だから皮を捨てるのは間違いということになる。

 さらなるポイントはニンジン。市販のニンジンは実は既に皮がむけており、我々が皮だと思っているところは内鞘細胞という部分であり、この部分の方がカロテンは2.5倍、ポリフェノールは4倍、グルタミン酸は1.5倍であり、ここを捨てるのは不利なのである。ちなみにこれはこの番組で既に過去に登場している。

 そしてここで仕掛けが暴露されるのだが、実は先ほどのOLは和食の達人に事前にきんぴらの作り方を指導されていたのだという。達人のやり方というのは、皮むき器で皮をむいて、これを切るだけという簡単なもの。

 さらに味付けであるが、醤油と酒しか使わないのだという。酒はアルコールが飛ぶと甘味があるので、これと野菜の甘味で甘味を出すのだという。砂糖や味醂などで野菜の表面にゴテゴテと味が付いていない分、野菜の甘味が強く感じられるのだという。これにはベテランの主婦も思わず「エッ!?」という声が出ている。

 最後はお約束の料理コーナーであるが、今回の料理指導は永平寺から精進料理というかなり変わった趣向である。例によって詳細は割愛するが、塩の量を説明するのに、1つまみと言わずに焼香一回分と言っていたのが何とも・・・。なお今回のメニューにゴボウとニンジンの素揚げキウイソースがけというのがあったが、小野アナはキウイアレルギーなのでこれは食べられないはずです。多分、番組中もスルーしたんでしょうね。なおキウイやマンゴーなどの南方系の果物は結構アレルギーが出やすい傾向があり(マンゴーはウルシ科だと目がテンで言ってましたよね)、日本人には意外とアレルギーが多いと言います。気を付けた方がよいです。

 実用的な内容だが、なんとなく一発ネタでサクッと終わってしまったなという印象。それとゴボウのアク抜きについては、以前にアク抜きの常識の回で、ニンジンの皮についてはニンジンの回で紹介されていて既出なので、情報的には新しさを感じなかったというところもある。そういう意味では今回の新情報は、きんぴらの味付けが醤油と酒だけで良いということだけか。分かりやすい内容ではあったが・・・。

 

10/19 ためしてガッテン「酵素パワーで生活革命!」

 いきなりマッチョな兄ちゃんがウェイトリフティングを始めるという意味不明のオープニングで開始される今回のテーマは「酵素」。酵素パワーと言えば洗剤を連想したり、それ以外でも身体に良いというイメージがある。ガッテンでもなんと76回も登場したことがあるという(よくまあ勘定したものだ)。しかしその割りには酵素が何かを知っている人はほとんどいない。小野アナウンサーでさえ「エ〜?分かりません?うふっ」(少々演出あり(笑))という始末。そこで今回はこの酵素について紹介するという。

 この番組でも今まで、タマネギの回では酵素の働きで血液サラサラ効果が、鯛の刺身は酵素によってタンパク質がアミノ酸に変わって旨味が増す、蜂蜜はハチの体内の酵素が蜜に作用して風味を増すなどの情報が登場している。では酵素はどこで出来るか。ここで久々に登場のガッツ博士とテンコちゃん(ホントに久しぶりだな)が、かずさDNA研究所なる施設を訪ねて教えてもらおうというまるでNHK教育の子供向け科学番組のような展開になる。

 さてそこで偉い先生が教えてくれた内容は、酵素は生物の体内で出来ており、DNAには酵素の設計図が書かれているということである。ここで最近解析されたヒトゲノムらしき文字の羅列が登場するが、これだけじゃなんのことか分からない(笑)。つまりは酵素とは、例えば魚が卵から出てくる時には卵の殻を溶かす酵素が出来たなりなど、必要な時に必要な酵素が作られるわけである。当然ながら我々の体内にも酵素はある。食物を分解して消化する酵素、吸収された栄養分を必要な物質に変化する酵素などが存在する・・・という話をやけに気合いの入りまくった模型で説明してくれる。

 さてこの酵素だが、実際にどんな形をしているか。しかし電子顕微鏡程度では酵素を見ることは出来ない。そこで番組ではSPring8を使って強力なX線で実際の酵素の構造を明らかにするということを行っている(気合いが入ってるな)。すると現れた酵素の形は、ぱっくりと口を開けた奇妙な形である。実は以前に登場したナマズの化け物みたいな酵素の模型にそっくりという大笑いオチになっている。

 この酵素の形には笑わしてもらった。私も酵素の理屈は知っているが、酵素の実際の形を見たのは初めてである。ちなみに最初に登場した小野アナウンサーは「酵素って何ですか。どんな顔をしてますか。」と聞かれたそうな。小野アナウンサーは酵素がタンパク質だということは知っていたそうだが、これだと答えようはないわな。そりゃ、私だって酵素の顔は知らないわ(笑)。

 なお先ほどの酵素の形だが、実のところは実写というわけではなく、タンパク質のX線構造解析のデータに基づいて、コンピュータの計算でビジュアル化した映像である。電子顕微鏡で見えないようなものでも、X線を使えば写真を撮れるという意味ではありませんので、誤解のないように。

 で、酵素の働きにはこのナマズの口が重要な役割を果たしている。酵素とその作用を受ける物質の関係は俗に「鍵と鍵穴」と言われており、酵素はこのお口の形にあう物質と結合して働くのである。

 次は酵素の働く温度だが、ここでは蛍の発光酵素を使って実験結果をビジュアルで見せるという趣向になっている。まずは足を突っ込んだスタッフが「冷たっ」と叫んだ5度の風呂にこのビーカーを浸したところ、みるみる光が弱くなる。そこで次はババンバハンバンバンの40度の風呂にこのビーカーを入れる。すると光が再び強くなるわけである。ではと、スタッフが「熱くて入れません」という60度の湯につけると光は完全に消失。つまりは酵素は40度ぐらいが一番よく働くのである。酵素はタンパク質で出来ているので、温度が低すぎると分子の運動が低下しすぎるせいで結合が出来ないし、温度が60度を超えると酵素の分子自体が変形して失活してしまうわけである。

 つまりは酵素は生物の体温に近い温度でもっともよく働くわけである。だから生物は一定の体温を保とうとするわけである。小野アナが「生命が生きていけないような状況では酵素も働けないんです」と説明したが、どちらかと言えば「酵素が働けないような状況だから、生命は生きていけないんです」の方が正解である。

 酵素のこの性質を考えると、食材などでも酵素をよく働かせたい時には40度ぐらいの温度を保ち、酵素を働かせたくない時は、一気に加熱するのが良いと言うことになる。だから以前に紹介した、ご飯に蜂蜜を入れて炊く時も、蜂蜜を加えて40度で置いた方がより美味しくなるとか。

 次は酵素の健康効果。体内には活性酸素を打ち消すSODという酵素があるが、良く運動している人とあまり運動しない人を比べると、良く運動している人の方がSODは多いのだという。しかし運動不足の者が突然に運動しても、実はSODよりも活性酸素の方が増えてしまうのだという。SODは運動を続けることによって増えてくるのだとのこと。だから有酸素運動を2,3日に1回以上するのが良いのだそうな。この原理から行けば、突然に思い出していきなり運動を始めるのが一番悪いわけである。ギクッ・・・

 さらに中性脂肪を分解するリパーゼという酵素があるが、これはウォーキングなどで増加するという。番組でも3人の男性に二週間一万歩のウォーキングをしてもらったところ、リパーゼが増加し、中性脂肪が減少したという。

 最後はお約束の料理メニュー・・・・って酵素で料理になるのがいささか納得がいかなくもないが・・・。とりあえずこれについては例のごとく割愛しますので、ガッテン料理本をご参照あれ。

 以上、酵素についての非常に分かりやすい説明とその応用編というかなり盛りだくさんな内容。総集編的な趣もあったが(やけに若い小野アナの姿なども何度か登場した)、新情報も加えてのてんこ盛りの内容である。よくまあこれだけ時間内に詰め込んだものだと感心する情報量ではあった。まあ意味もなく登場したマッチョな兄ちゃんやら、風呂の温度を示すのに、なぜかわざわざひ弱げなスタッフが入浴するなんて意味のあるような無いような趣向は、明らかに制作者の趣味なんだろうが。

 しかし今回の内容のインパクトは「酵素はナマズモデルにそっくりだった」というあの映像につきるな。ガッテングッズであの酵素君を売り出したら。NHKの収益に貢献できるかもしれない(笑)。青い雄バージョンとピンクでリボンでもつけた雌バージョンで。小野アナが説明に使ったパックマンよりも、あっちの方が面白いし。

 

10/12 ためしてガッテン「見逃すと危険!狭心症の落とし穴」

 心臓の血管が狭くなることで発生する心疾患である狭心症。従来は高コレステロールなどの素因のある人だけの病気だと思われていたこの病気だが、そのような素因のない人でも発症する例があるという。なんと血管が痙攣して細くなることがあるのだとか。今回はその最新例の緊急紹介である。

 番組では2人の人の狭心症の体験談を紹介している。1人は82才の男性。彼は長距離を歩いたり、階段を上るなどの運動をすると狭心症を起こしていた。彼の場合は患部がはっきりしていたので、手術で治療したという。もう1人が59才の男性だが、彼は血液などには全く異常がなかったにもかかわらず、狭心症で命を落としかけたという。彼の変調は最初は肩の痛みとして現れていた。しかし彼は妻を病気で失い、葬儀などで多忙な日を送ることになる。そしてその2ヶ月後、仕事に出た彼は車の運転中に激しい関節の痛みを感じ、勤め先に戻ってきた時にはほとんど意識を失いかけていたのである。彼はただちに病院に運び込まれたが、この時には危険な状態だったという。彼は幸いにして命を取り留めたが、運動などをしても狭心症を起こすわけではないという。

 2人の狭心症のタイプは全く異なっている。前者では動脈硬化による血管の閉塞があったのだが、後者では動脈硬化はほとんどなかったという。そして彼が狭心症を発症した理由こそが血管の痙攣による収縮(攣縮)だったのだという。この血管を収縮させるスイッチに当たるのがRhoキナーゼという酵素であり、これが働きやすい人と働きやすい人がいるのだという。これが起こりやすいのは喫煙をする人、ストレスが多い人、さらに血管中のレムナントが多い人だという。

 レムナントとは脂質の一種であり、中性脂肪などから発生するという。血液中の中性脂肪が常に高い人は血液中のレムナントが多くなるのだという。実際に動物にこのレムナントを投与すると血管が細くなることが実験で確認されている。

 ではこの血管の痙攣を抑える物質であるが、まずはNO(一酸化窒素)。これは以前に番組で紹介された有NO運動(鼻歌を歌えるウォーキングや先週に紹介した自転車)で増加させることが出来る。さらに血管を緩める物質として青魚などに含まれるEPAがあるという(ただし食べすぎると逆にコレステロールが上がる危険があるので、食べすぎには注意とのこと。これは当然。)。

 さて最後は動脈硬化の危険度の新ガイドラインだが、中性脂肪値や血圧、血糖値などに加えて、ウェストのサイズが要注意だという。男性なら85センチ以上(私は余裕で超えているな・・・)、女性なら90センチ以上は危険だという。

 今回、新たにウェストが加わった理由については、グレンダイザーのOPに乗っかって華々しく現れたゲストこと「アディポネクチン」が鍵になっているという(それにしても、なんでグレンダイザーやねん!)。内臓脂肪が蓄積すると、脂肪細胞から動脈硬化を促す成分や高血糖を促す成分などが分泌されるのだが、脂肪細胞からは同時にこれらを抑制する成分も分泌されるのだという。それがアディポネクチンである(体内の防御反応というやつだな)。ただ脂肪細胞が多くなりすぎると相対的にアディポネクチンの効果が弱くなるので、その境界となるのが内臓脂肪の断面積にして100平方センチ、ウェストにすると先の数字になるのだという。それにしてもあのアディポネクチンはどこのバイト君の被り物なんだろうか(笑)。

 以上、今回は狭心症についての最新情報を分かりやすく紹介した佳作。レムナントもアディポネクチンも私は全く初耳で勉強になったな・・・。ところでEPAは以前から血液サラサラ効果は言われているので、二重の意味で血管に良いと言うことか。これは明日はサンマがバカ売れしそうだ(笑)。

 この番組、最近は医療関係の情報に佳作が多くなっているようだが、今回もなかなかに中身が濃くて見応えがあった。かなり難しいことを説明していたのだが、説明の持って行き方のうまさで分かりやすくなっていたのは巧妙。これがテレビのメリットってやつですな。

 

10/5 ためしてガッテン「寝たきり予防!自転車エクササイズ」

 ダイエットに人気の自転車。この番組でも自転車は今まで2回登場しているのだが、今回また新事実が登場するとのこと。

 一般に自転車になぜ乗るかと言えば「楽だから」である。では実際の運動量はどうなのか。これを日頃運動はほとんどしないという22才の若者と、トライアスロンのシニア部門で何度も優勝しているという70才の強者。この二人に1.7キロ先の店まで自転車で行くのと歩いていくのとでどれだけの運動になったかという実験。自転車では10分足らずで到着で、歩いた場合は22分で到着。さてこの時の運動量だが、平均心拍数はどちらもほとんど変わらず、消費カロリーは歩いた方が倍以上という結果に・・・しかし実は歩いた時の方が時間が倍かかっているので、1分あたりの消費カロリーとしてみたら、ほとんど変わらないという。ただ自転車の方が楽に感じるのは、風を受けているので体温が下げられ、疲労を感じなくてすむのだという。また平均心拍数は歩行と自転車でほとんど違わないが、実は自転車の方が心拍数の変動が大きく、実はそれだけ負荷がかかっているのだという。つまり自転車の方がトレーニング効果はあるということになる。

 さらに自転車の効果として「腸○○を鍛えて寝たきり予防」というものがあるという。さてこの○○だが、私も山瀬嬢と同様で、腸捻転とか腸閉塞という言葉しか思いつかなかった(笑)。

 この答えであるが、東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターでのPETという装置(ポリエチレンテレフタレートではありません(笑))での測定の結果、自転車に乗った時には太ももの筋肉だけでなく、腸腰筋という背骨と腿をつないでいる筋肉も使うことになるのだという。この筋肉は上半身を支える筋肉であるから、この筋肉を鍛えることが寝たきりの防止につながるのだという。ちなみに太ももの筋肉は足を踏み込む時に、腸腰筋は足を持ち上げる時に働くという。なおこの腸腰筋が使われる運動には踏み台昇降があるという(つまりは腿上げをすれば良いということだが)。

 さて自転車を使っての筋トレだが、実際に負荷をどの程度かければよいのか。筋トレをするために最大筋力の30%以上の負荷をかける必要があるのだという。これの実験は久々に小野アナウンサーが体当たり実験を行っている(そう言えば、彼女も昔は散々モルモットにされていたな)。実験の舞台はなぜか福岡。ここで跳ね橋を使って何度の坂を上れば良いかを実験するという塩梅である。まずは小野アナの最大筋力の測定。結果は踏み込み力にして85キロという値で、現役の女子大生よりも強いぐらいとか。ここで「それって脚が太いと言う意味かも」という鋭いツッコミが(ホントに鋭いな)。いやー、良いんです。女性はガリガリのか細いよりは健康的な方が。私は好きです(笑)。

 実験はまずは20度から。しかしこれはいかにも見上げるような坂といった状態で、初っ端から頼りなげな表情で挑んだ小野アナは案の定、とても登れない(どう考えても普通は自転車で登る勾配ではない)。次は勾配を半分にして10度。これは小野アナによると「これならなんとか」とのことで、この時の負荷は最大筋力の90%。そこで次は5度(どこにでもあるなだらかな斜面ぐらい)。これでも75%だという。結局は橋を閉じて2.5度にし、小野アナは「楽勝楽勝」とスイスイと登ったが、それでも51%だとのこと。つまりはちょっとした坂で筋力アップのトレーニング効果が出るのだという。もっとも最大筋力の値は人によって違うだろうし、体重なども違うので、誰でもこの数字がそのまま適用されるとは限らないだろうとは思う。

 最後は自転車運動が血管に与える効果について。血流が早くなるほどNOの分泌が多くなって血管が拡張するとのことだが、自転車運動は軽くこいだだけで歩行の時よりも血流速度が上がるという。これをさらに負荷を増やせばもっと血流速度は上がるが、負荷を上げすぎると逆に血流速度は上がらなくなってくるので、負荷はかけすぎない方がよいとのこと。

 で、ここで運動不足に悩んでいるという60代の夫婦が自転車運動を実践である。二人がやった自転車運動は1週間に150分で10分ごとの細切れでもOKというもの。長いながらかな上り坂をコースに取り入れ、一定のペースで足を回し続けるのがポイントとのこと。すると1ヶ月後には80歳代と90歳代と言われていた血管年齢が10歳若返り、足の筋力も20〜30%アップしたというめざましい効果が発揮されている。なおこの実験は国立健康・栄養研究所の宮地元彦室長の指導によるとのことで、これは「いい加減な実験ではありませんよ」というアピールである(笑)。なお自転車運動をする時は、事故や転倒に注意することと、高齢者の場合にはいきなり自転車に乗るのではなくて、先に身体を鍛えてからにした方がよいとのこと(そりゃそうだ)。そこで室内で出来る自転車運動と言うことで、ティッシュペーパーの箱を左右において、それを左右に動きながらまたぐ(反復横跳びみたいに)という運動を提案している。つまりはやはり「腿上げ」がポイントであるようである。また椅子に座ったまま片足を上げて曲げ伸ばしする運動なども提案していたが、これはやってみると意外とキツイので、高齢者などではこれだけでも十分に筋力が鍛えられそうである。

 自転車運動については身体に良いのは間違いないです。またダイエット効果も確実にあります。私は昔、毎朝30分の自転車運動と食事療法の組み合わせで2年で10キロ以上減量したことがあります(生活習慣が変わって自転車を止めた途端、食欲も戻ってしまって結局はまた体重が戻ってしまったのだが)。ですから自転車運動は確実にお勧めします。ただがむしゃらにやりすぎると、自転車は痔を患う危険もありますのでご注意を(笑)。

 なお初めて自転車をこいだ時は、あまり無理をしますと後で膝がわらいます(自転車から降りられなくなります)。またさらに無理をすると、今度は腰が抜けます。この経験から私は自転車運動は腿の筋肉だけでなく、腰の筋肉にも効いているのは実感しておりました(笑)。ところでいきなり体当たり実験をさせられた小野アナも、あの後は大丈夫だったのでしょうか? 自転車で無理をしすぎたらそのツケは2日後ぐらいに出ますのでご注意を(笑)。なお大体2週間ぐらい続けると、身体が慣れてきて、膝がわらうこともなくなってきます。 

 

9/28 ためしてガッテン「豆乳!ウワサの大検証」

 美容や健康に良いとしてもてはやされている豆乳。しかし巷の情報を見ると、あまりにあれにも効くこれにも効くと言われていてどうにも胡散臭い。そこで豆乳の健康効果がどこまであるかを検証しようということらしい。

 まず手始めは豆乳の人気についての調査。風呂屋の前で牛乳と豆乳の好きな方を風呂あがりの客に選んで貰ったところ、男性は圧倒的に牛乳、女性は圧倒的に豆乳という結果(共に80%ぐらい・・・ってもしかして8/10?)に。どうも男性は豆乳をあまり飲まないようである。しかし男性にも有効な効果があるのですよ・・・ということでこれが前置きである。

 ここで検証するのが豆乳のコレステロール低減効果。あるタクシー会社に協力して貰って、タクシーの運転手8人に毎日2本の豆乳を2週間飲み続けて貰うという実験。なおタクシーの運転手には豆乳を飲んで貰うという条件をつけただけで、生活は普段の通りにして貰ったという(深夜に腹が減ってラーメンを食べたりするのも)。ちなみにタクシー会社を選んだのは、同じタクシー外車の運転手は生活パターンが似ているからだとか。

 さて2週間後の結果だが、コレステロールが減った人もいれば、ほとんど変わらない人や、ほんのわずか増えた人までいるという結果に。これでは何のことやら分からないのだが、これを各人のコレステロール値に従ってグラフにすると、高コレステロールの人にはコレステロール低減効果があるらしいという結果になる(もっとも3人中の1人には効果が出てなかったが)。番組もこれだけでは検証効果が弱いと見たのか、アメリカで730人を対象に行ったという実験の結果を持ってくる(当然ながら番組が行った実験ではないです)。その結果によると、やはりコレステロール値が極めて高い人ほど低減効果がはっきりと現れているだという(現実にはこの結果が先にあって、番組で検証したわけだが)。なおこの時に低下するのは悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロールとのこと。

 で、コレステロール低減のメカニズムだが、コレステロールと結合して吸収を促す胆汁酸に対し、大豆タンパク質がコレステロールよりも先に結合するのだという。そして大豆タンパクはコレステロールの吸収を阻害したあとは自分だけはちゃっかり吸収されて(多分小腸でだろう)、結果として胆汁酸を排出させてしまうのだという。胆汁酸自体もコレステロールから出来ているので、二重の効果でコレステロールを低減するのだとか。もっともこれだけで高コレステロールが解消されるわけではなく、高コレステロールの方は動物性脂肪を減らす努力をするようにと釘を刺しているのはこの番組らしくある。

 次に大豆イソフラボンの効果について。これは世間では「女性ホルモンに構造が似ているので、女性ホルモンの代わりとして効く」と言われている。そのことから言われている効果は骨粗鬆症予防、更年期症状の緩和、乳ガン予防等であるが、それについて検証している。

 結論から言うと、この効果は人によるのだという。番組の実験では効果が良く期待できる人は21人中の6人だったという結果に。ポイントはイソフラボンが吸収される時に形態が変化してエコールという化合物に変換すると、イソフラボンと同じ効果が期待できるのだという。しかしこの変換は腸内細菌によって行われているので、この腸内細菌を持っていないと効果が薄いということになるという。なおこの腸内細菌については、大豆を良く摂取することで増えることもあるとのこと(どうも歯切れが悪いが)。

 なお番組中でエストロゲンとイソフラボンの構造式が出てきたが、イソフラボンにはエストロゲンの鍵になると思われるOHがついていなかったことから、多分このままでは効果が薄いだろうというのは直感的に感じられたが、やはり化学変化が必要だったようである。ちなみにエコールという名前からアルコールになっていることが推測されるので、ネットで検索してみたところ、やはりアルコールであった。なおその調査の過程で独立行政法人食品研究所のHPに行き当たったのだが、そこではエコールへの変換を抑制する腸内細菌が発見されたと報告されていた。おいおい、変換を抑制しちまったら駄目だろう(笑)。いや、ホルモン類は「過ぎたるは及ばざるがごとし」であるから、過剰になりすぎた時には抑制する必要があるのかもしれない・・・ホントか?

 次は一番声高に叫ばれているダイエット効果の検証である。ラットで牛乳のタンパク質と大豆タンパク質を与えた場合、大豆タンパク質の方が体重がわずかに減ったと言うが、果たして人間でそんなことが起こるかという実験である。この番組では21人を体重がほぼ等しくなるように3組に分け、生活は普通で単に豆乳を飲むだけの組、減量をしながら豆乳を飲む組、減量だけをする組の3組に分けて3週間にわたる実験を実施している。なお減量する2組については、1日の食事から500キロカロリーだけ減らすことにし、専門家(多分栄養士だろう)がその方法を伝授している。

 あるある辺りもやりそうな実験だが、明らかに「あの番組とは違うぞ」というスタッフの魂の叫びが聞こえてきそうである(笑)。まず違うのがサンプル数。あの番組なら多分、被験者は多くて4人が限度だろう。また比較対象をおいている点。あの番組の実験の仕方は大抵は4人の人に単に豆乳を飲んでもらうというだけで、飲まなかった場合などの比較対象がないのである。またあの番組の場合、例えば実は本当は10人の人で実験を行いながら、その中から結果の良かった6人だけを引っ張り出して、最初から6人だけで実験をしていたように見せたりするが、この番組は冒頭から21人が集まって組み分けやら指導を受けるシーンまで入れている(場所はNHKの会議室ですね)という周到さ。

 そして結果であるが、飲んだだけの組は−0.46キロということで、これは明らかに誤差の範囲。飲んで減量した組は−1.51キロ、飲まずに減量した組は−0.91キロという結果である。つまり明らかに減量の主体はカロリー制限であって、飲んで減量した組の方が若干効果が上がっているのは、豆乳を飲むと満腹する効果があるので、それがダイエットをよりやりやすくしたのだろうというのがこの番組の解釈である。私としてもこの解釈は妥当であると考える。また3週間で1.5キロ減というのはかなり妥当な落ち幅であり、このぐらいが健康を害せずに減量できる値である(だから2週間やそこらで3キロ近く体重が減少したなどと謳ってる方法はその時点でおかしいのである)。

 なおこのあとは便通効果と美肌効果を検証しているが、便通効果は○(食物繊維が含まれるから当然だろう)、美肌効果については結果がバラバラすぎて何も言えなかったのだという(この結果って、肌のテストというのはそれだけ結果がばらつきやすいということである。すると「○○を食べると2週間で肌が改善される効果が見られた」なんて言っている某番組の実験結果がさらに怪しくなる。)。

 最後はお約束の豆乳メニュー。これについてはガッテン料理本を参考にしてください。

 豆乳を一方的に宣伝するでもなく、否定するでもなく、なるべく客観的評価に徹したといういかにもこの番組らしい展開である。ただ、イソフラボンのエストロゲン代替効果が30%程度にしか出なかったというのは、ショッキングだった人もいるのではないだろうか。健康食品の宣伝などではまるですべての人に劇的に効果があるみたいに煽っているから。体質には個人差があって千差万別であるから、ある人にとって薬になるものが、別の人にとっては毒になることもあるというのは医学会の常識である。だからどんな薬でも、まず最初は様子を見ながら試してみて、副作用が激しいようだと別のものに変えたりするのである。だから知り合いに○○で痩せたという人がいても、自分がそれを真似して痩せるとは限らないのである。もっとも、カロリーを制限して運動をすれば、誰でも絶対痩せます。痩せ方の度合いには個人差はありますが。

 結局はゴロゴロして豆乳を飲むだけでは絶対痩せませんよという当たり前の事実が証明されたわけである。努力する人を助けるのが豆乳だそうな。うーん、良い言葉だ(笑)。ところであるあるでは豆乳が代謝を向上させて痩せるなんて言ってましたが、そんなものは微塵も出てきませんでしたね。やっぱりあれはデマだったんだな(笑)。

 で、次回は自転車。自転車が運動になり、これは本気でやるとかなりダイエット効果もあるのは私も体験で知ってします。ただ自転車には1つ難点が。自転車に乗り続けても痔を患わない方法があるなら教えて(笑)。中野浩一氏も言ってました「痔は自転車乗りの職業病」と。

 

9/21 ためしてガッテン「最新がん徹底予防術!胃がん大研究」

 この番組では臓器別のガンのシリーズを放送していこうとのことで、今回のものが第1回だという。がんの早期発見の方法や治療法を紹介していく予定だとのこと。

 さて胃がんであるが、進行度合いによってステージ1〜ステージ4までがあるが、ステージ3からステージ4に移行することによって5年生存率が急激に低下するのだという。

 ステージ4になると何が起こるかだが、ここで実際の患者の例を紹介する。ある女性の例だが、卵巣に良性の腫瘍があるとの診断を受け、手術で除去することになったが、回復したところ予想外の胃がんが発見されたのだという。胃がんの病巣を取り除くことは出来たが、生存率は数%との診断を受けたという。

 何と彼女の卵巣には胃がん細胞の固まりが出来ていたのだという。胃壁に出来た胃がん細胞は、胃の外まで貫通するとそこで細胞がバラバラになって腹部にばらまかれ、そこで成長することになるのだという。このバラバラになって拡散しやすいというのが胃がんの最大の特徴であり、それがステージ4になった途端に生存率が極端に落ちることになるのだという。

 このがんと闘うためには、早期発見法と予防法、治療法の3つの武器がある(ここで小野アナが剣や盾を持って出てくるが、まるで安物のRPGのような格好は、まるっきり保険会社のCMである・・・・それにしても似合わねぇ(笑)。彼女は女戦士と言うよりは、どちらかと言えば女神官のイメージの方が近いからな・・・・あっ、話がそれた失礼。)。

 で、がん検診であるが、現在一般的な診断方法は例のバリウムを飲むX線検診と内視鏡であるが、まずX線では小さい早期のがんは見つけにくいという弱点があるという。ただガン細胞を直接見るので確実に思える内視鏡にも思わぬ弱点があるという。まず普通に見ただけでは胃の入口の辺りは死角になるので、ここを見るには内視鏡を中で反転させる操作が必要なのだという(あえてこういう紹介をしていると言うことは、ここまで見ていない医師が多いという意味のような気がする)。また胃壁の中で成長するスキルス胃がんの場合は内視鏡では見えないという(志の輔氏がステルスと間違えていたが、スキルスとはラテン語で固いという意味だとか、これを発症すると胃壁が固くなることから命名されているとか。それにしても見えないガンという意味だとステルスでも意味は通りそうだが(笑))。このタイプのガンの場合はX線検診の方が発見されやすいのだという。つまりこれらの検査は相補的なんだという。

 なお集団検診は大抵はX線検診だけである。医師によるとどっちの検査でも良いから毎年必ず受けるようにということと、異常を感じたら直ちに再検査するようにとのこと。もっともX線検診の場合は発見した時には手遅れってケースが多いんですがね。

 予防法だが、この鍵は「胃を腸にしない」だとか。何のことなんだと思うが、これは腸上皮化生という現象だという。なんと胃の中に本来は存在するはずのない腸の細胞が現れることがあるのだという(実際に被験者の胃カメラの映像で示している)。これはアルコールなどで傷ついた胃壁が修復する時、完全に修復しきれなくて、胃壁の細胞とよく似た腸の細胞が出来てしまうことがあるのだという。つまりこれが発生するということは、胃壁の遺伝子修復がうまくいかなくなりかけているという証拠なので、これが発生するということはがんが発生する可能性が高まっているのだという。

 さらにここで登場するのがピロリ菌である。日本人の50%はこれに感染しているとのことだが、これを除菌する効果についての大規模調査が行われたという。国立がんセンターの斉藤大三氏の調査によると、萎縮性胃炎や腸上皮化生が除菌で3〜4割改善したのだという。ただピロリ菌感染者でも発症率は1%に満たないので、むやみやたらに除菌する必要はないというのが現在の考え方だという(むやみやたらに除菌することによる危険性もある気がする)。

 最後は治療法であるが、最近に進歩が著しいのが抗ガン剤である。最初に登場した女性も腹膜にガン細胞がかなり散っていたのだが、抗ガン剤の治療によって完治したという。また抗ガン剤を飲み続けながらガン細胞の増殖を抑えることで、以前と変わらない生活をおくれる例も出ているという。以前は抗ガン剤が効く率は20〜30%と言われていたが、今では選択肢が増えたために50%ぐらいまで上昇しているという。また抗ガン剤の副作用については、必ずしも効果とは比例しないとのこと(つまりは本人に合う抗ガン剤を見つけることが重要という意味だろう)。なお再発については5年間再発しなかったら大丈夫と考えたら良いという。なお放射線治療に関しては骨のガン以外などでは日本ではあまり使用しないという(日本はなぜか抗ガン剤が好きらしい。これには裏がないわけでもないんですが・・・。)。

 なおこのように発見法や治療法は進歩を遂げているのだが、一番の問題は「患者が検査に来ない」ことだとのこと。これは確かに・・・。

 以上、この番組の得意分野である最新医療についての分かりやすい解説である。がんはこの番組も以前から力を入れている分野だが、今回の内容もなかなかにして勉強になることが多かった。私もスキルス胃がんについては言葉は聞いたことがありましたが、意味は知りませんでしたし、腸上皮化生については初耳です。なかなかに有用な内容であり、今後もこの分野に力を入れて欲しいところ。 

 

9/14 ためしてガッテン「うまみ12倍!まいたけ超活用術」

 天然物は「幻のキノコ」とまで言われているが、近年になって人工栽培ものが出回って一気にポピュラーになったマイタケ。しかしその割には今一つ評価が高いと言い難いのが現状。そのマイタケに注目しようと言うことらしい。

 番組はまず天然まいたけを探す名人がいるという秋田に飛ぶ。彼らはいわゆるマタギである。彼らによると天然まいたけはまさに絶品で、きりたんぽをいれて食べる鍋にはこれしかないのだとか(ただ今回は天然まいたけは残念ながら見つからない。やっぱり「幻のキノコ」なのである)。

 しかし分析によると、マイタケの旨味成分のグアニルなのだが、実はエリンギ、ブナシメジ、エノキなどと比較すると低いのだという。しかも天然物は栽培ものに比べるとさらに少ないのだという。しかしある工夫でこれが全く変わるのだとか。これが今回のポイント。

 ではどうすれば良いのかということなんだが、ここで群馬県桐生市のキノコの森でいきなりまいたけ料理選手権となる。ここでキノコ好き達がめいめいの方法で調理して自己採点はまずまず、しかしここでガッテンが今回解明したという調理法のまいたけが登場すると「全然違う」といういつものお約束展開である。

 で、このガッテン流調理法だが、通常の調理法よりも旨味成分が12倍に増えるのだという。その方法なんだが、ここでいきなり人形劇が開始される。登場人物は「うま味作る子」と「うま味壊しの輔」である。そして加熱が始まると作る子がうま味を作り出すのだが、それを壊しの輔が片っ端から壊して回るということである。ではどうするかだが、壊しの輔は60度になるとダウンするのに対し、作る子の方は70度まで働くので、温度を60度から70度の間に持ってくるのがポイントなんだという・・・・ということを人形劇で説明するわけだが、小野さん、あなた幼児番組はできないわ(笑)。

 さて鍋でこれを実践する方法だが、まいたけを火を付ける前の鍋に入れ、中火で煮込んで鍋の底が動くぐらいになったら、弱火にして1分煮込むのだという。で、味付けする時に沸騰させれば完成だとか。で、ここで先ほどのマタギの鍋なのだが、遠火の炭火で煮込んで、他の具を入れて温度が下がったところでまいたけを加えているので、この時のまいたけの温度は60度になっているのだという。

 次はまいたけのホイル蒸し。ブナシメジ、エリンギ、エノキと共にホイルに入れて60度で加熱、そして試食なのだが、意に反して評判が良くない。まいたけの歯ごたえがなくなってしまっているのだという。これは実は栽培ものの弱点で、天然物はもっと歯ごたえがあるとのこと。栽培ものは加熱し続けると食感が落ちてしまうのだという。

 その対策だが、番組では中国料理の達人・脇屋友詞氏とお馴染みの和食の達人・野崎洋光氏に紹介してもらっている。脇屋氏の方法は強火で炒めて余熱で60度に保つという炒め物、野崎氏の場合は先に具を強火で炒めて炊きあがり直前のご飯に加えて余熱で蒸らすまいたけご飯である。ただ家庭の火力でどうやれば最適になるかというのが問題なのだが、番組によるとまいたけを炒め物の場合は厚さ2センチ、ご飯の時は厚さ1センチに切り、フライパンを強火で1分予熱してから、まいたけをならべてそのまま触らず片面を30秒焼き、さらに裏返して30秒焼く、その後30秒かき混ぜながら炒め、2分余熱で放置するというものである。

 最後はまいたけの健康効果と言うことで、癌予防効果があるのではと注目されているベータグルカンについて。神戸薬科大学の難波宏彰教授によると、まいたけのベータグルカンは、口から摂取しても免疫を活性化する効果があり、癌予防効果が期待できるというもの。もっともこれは番組でも強調していたように、あくまで「臨床試験中」の段階であり、本当に癌予防効果があるかどうかはこの結果を見ないと断定は出来ない(この辺りのことをキチンと説明するのはいかにもこの番組らしい。某番組だったら、もう癌予防効果は確定のように流してしまうだろう)。またまいたけはアトピーやリウマチの症状を悪化させる場合もあるとのことで、該当者は要注意である。

 まいたけの癌予防効果については実験結果を待つとして、まいたけの調理法については例によって実用性の高い内容である。我が家はまいたけが好きなので結構料理に使いますが(茶わん蒸しに入れて失敗ということも実際に経験してます)、次に調理する時には参考にしましょう。健康効果の方を過剰に煽らずに、料理法という実用本位の部分に力点を置いているバランスは、この番組らしいところである。

 志の輔氏そっくりの人形(多分メイドイン光子館なんだろうが、実によく似てたな)やら、まいたけの人形など、やけに人形のたくさん出てきた回だが、まいたけの人形は正直なところ某キノコメーカーのCMを連想して少々やばかった(笑)。で、作る子と壊しの輔の正体は酵素なんだろうと思うが、その本名は省略? まあ知ったところでまいたけの料理には役に立たないが(笑)。

 

9/7 ためしてガッテン「シミ・日焼け対策!"美白"の新常識」

 数年前から美白ブームと言われており、美白用の薬用化粧品というのがいくつも出ているが、今回はそれについての解説らしい。

 まず最初は美白剤で肌が白くなるかのテスト。地黒を気にする7人の女性が、めいめいの方法で一週間美白用品を使ってもらうというもの。そして一週間後、期待に胸を膨らませてテストを受けるのだが・・・全員肌が黒くなっていたという結果に。

 つまりは効果がなかったということである。美白用品を使用する人は肌が白くなることを期待しているのだが、実は美白用品にはメラニンを分解する効果は内ということなのである。

 しかしこれでは実験に協力してくれた化粧品メーカーが浮かばれない・・というわけでもないとは思うが、次にフォローのための実験が入る。3人のガッテンモルモットのバイト君(だと思う)が、背中に「ためしてガッテン」という文字を焼くという、恥ずかしくて銭湯にも行けないような日焼けをしての実験である。で、この文字の半分にだけ美白用品を塗り続けるというもの。そして一週間後、肌のメラニンの量を測定すると、美白用品を塗っている方はメラニンの増加量が2割ほど少ないというものである。

 つまりは美白用品とはメラニンの生成を抑える働きがあるのだという。人間の肌が紫外線を浴びると、その情報を担う伝達物質が色素細胞内の酵素と結合し、そのことによってメラニンが生成するのだという。美白用品には酵素に結合して伝達物質を阻害するものと、酵素に直接作用してメラニンを作らせないものがあるのだという。

 早い話が地黒には美白用品は役に立たないということである。だからパッケージに「メラニンの生成を抑え、肌本来の白さに保つ」と書いてあるのだという(CMでも同じ言葉を使っていると思う)。要は地黒の人は、それがその人の肌本来の白さであるということである。パッケージの言葉は嘘をつかないで巧みに勘違いさせているわけである。つまり美白用品とは日焼けを防ぐものとのことだが、それもUVカットと併用する必要があるという・・・・となったら、あまり役に立つようには思えないのだが。

 さてシミに対する効果であるが、美白剤で消せるシミと消せないシミがあるのだという。シミは代表的なもので10種類、細かいものを含めると20種類ぐらいあるが、この中で美白剤の効果が期待できるのは数種類だという。番組によると肝斑という女性ホルモンの異常で起こるシミや炎症後色素沈着などには効果があり、老人性色素斑にも初期のものには効果がある場合があるが、太田母斑には効果がないという。シミの種類によっては肌の角層が分厚くなるものがあり、こういうものには作用しにくいし、通常の色素細胞よりも奥に色素細胞がある場合も届かないのだという。で、美白剤のうまい使い方は、シミの出来やすいほお骨の部分に美白剤を塗ることだという。

 最後は「手っ取り早く美白になる法」なのだが、これはメイク法。正直なところ、ここで私はずっこけてしまった。リハビリメイクで有名なかづきれいこ氏が登場して、シミを隠すメイク術の紹介である。確かに見事にシミを隠していたが、厚塗り厳禁とはいいながら、結構何種類も塗り重ねていたのが印象的。

 なおこの「メイクでシミを隠すテクニック」というのは、芸能人が肌が綺麗に見える原理でもあります。芸能人は肌が綺麗だなどと信じている人は、騙されていることに気づくべきでしょう。そもそも芸能人の生活で肌が綺麗になるはずがないです。不規則な生活、ロケ弁などの偏った食生活、空気の悪いスタジオ、ストレスの多い生活、これで綺麗な肌を保てたらむしろ異常体質です。仕事のあまりない暇なタレントならともかく、スケジュールに追われている売れっ子タレントが綺麗な肌になるはずがないです。しかもさらに事務所からダイエットでも申し渡されていたら最悪の状態になる。だから「女優の○○さんがお勧めの化粧品」とか美容サプリなど、その時点でアウト。

 今回は美白剤についてであるが、化粧品メーカーがスポンサーの某番組なんかと違って「美白剤を使わずにいたら大変なことに・・・」などと言わないのはこの番組らしいところであるが、一応美白剤の面目も立つようにして化粧品メーカーに配慮しているのが、NHK的中立バランスの原理というやつである。

 ただ私は個人的には化粧品は勧めません。化粧品に含まれている防腐剤が肌の老化を進ませるという研究報告がつい最近されていましたが、今更言うまでもなく化粧品には有害成分がかなり多いからです。なおどうしても消したいシミなどには、皮膚科ではレーザーでシミの部分を焼いてしまうということをしているようです。なおマイケル・ジャクソンがやっていたので有名な脱色というのもあるようですが、これは猛烈に身体に悪いようなので(マイケル・ジャクソンって、しばらく見ないうちに身体がボロボロになってましたね)、やめときましょう。

 どうもこの番組も最近は宣伝めいて見えることが多くなってきたのが個人的には非常に気がかりなところ、まだ宣伝のために事実をねじ曲げたり、悪い点にあえて目をつぶるというようなことはないようだが、少々誇張が入っているように見える時はある。両手放しでの宣伝はしてないが、片手ぐらいは放している印象である。例の一連の不祥事以来、NHKでも番組視聴率をかなり気にする傾向が強まっているように見えることから、それが微妙に影響してるような気がしてならないのだが・・・。最近では顎関節症とか熱中症とか病気紹介の時が秀作が多いように感じたが、この辺りが私にひっかかっているからなのかもしれない。

 

8/31 ためしてガッテン「?にお答えします」

 今回は恒例のアフターサポートシリーズである。今回のお題はクーラーのカビ、オリーブオイル、アスパラガスの鶏飯の三題である。

 まずカビが心配なエアコン内であるが、実際に古いエアコンなどを開けると中ではカビが繁殖していることが多いという。カビが生育するには温度と栄養、湿度といった条件が必要であるが、エアコン内の温度は26度ぐらい、また埃が入り込むことで栄養はあり、さらに湿度はほぼ常に99%だという。カビの繁殖を抑えるには湿度を抑えるしかない。実際に実験をしてみるとカビは湿度70%にまで低下するとカビがし繁殖なくなるという。

 さてその方法であるが、送風運転を行うのが良いという。2時間後には湿度が66%に低下し、こうなるともうカビは繁殖できないとのこと。

 二つ目のお題のオリーブオイルであるが、これは以前に放送した時に、オリーブオイルは加熱しすぎると風味が抜けるので注意ということと、光が当たると酸化するので冷暗所に保存ということを伝えていたが、冷蔵庫で保管したら固まってしまったという質問に対して。

 冷暗所と言われると誰でも冷蔵庫に入れたくなるところだが、オリーブオイルは10度以下ぐらいになると固まってしまうのだという。さて問題はこうなった場合に大丈夫かということだが、実は固まっても品質は落ちないというのだ、むしろ夏の30度の室内に置く方が品質の低下は大きいという。ただしここで気を付けるのは解凍の仕方だという。お湯をかけて解凍というのは駄目で、こうすると酸化が進んで風味が抜けてしまうのだという。ただ室温で解凍すると1時間ぐらいかかってしまうので、最適の方法は37度のぬるま湯につけて解凍する方法だという。これだと1分で1/3ぐらいが融けるので、料理に使うのには十分だとか。なおゲストの江守徹氏が指摘していた融けやすさの違いで成分が偏らないかという点は私も気になったのだが(結晶化によって分離精製する方法もあるぐらいですから)、融けた側も融け残った側も成分は均一だったとのこと。うーん、ぬかりないな。

 最後のお題は、番組で紹介したアスパラガスと温泉卵の鶏飯を作ってみたが、ご飯に芯が残って食べられなかったという苦情について。これは由々しき事態と番組ではこのメールの主を訪問し、実際にその失敗を再現してもらい、このメニューを提案した和食料理人の加藤道久氏と検証している。その結果、彼が指摘したのは2点。材料に無洗米を使っているが、無洗米は糠などを落とした分米粒が小さくなり、同じ分量でも米粒が多くなるので、水を1割ほど増やす必要があるという点と、米に水を吸わせる前に調味料を入れてしまうと水か入らないので(浸透圧の関係である)、事前に米に水を吸わせてから炊く直前に醤油を加えるという点である。さてこれでめでたしめでたしかと思っていたら、何とこれでもうまくいかないとの報告が(ここで番組スタッフのかなりクサイ演技が入る。残念ながら彼は役者の才能はなさそうです(笑))。

 そこで調査したところ問題になったのが火力の問題。米に鶏肉を混ぜ込んだために鶏肉が固まることで水蒸気の通らない部分が出来て、電気炊飯器の火力では加熱が不十分な部分が出来てしまったのだという。つまりこの方法は炊飯器を選ぶのだという。それを防ぐには具を混ぜ込まずに上にのせて炊けばよいのだとか。で、番組ではここで加藤氏が「お詫び」としてもう一品のレシピを紹介しているが、これは割愛する。このメニューは具を後で混ぜ込んでいるのがポイントのようである(笑)。

 アフターサポートシリーズだけに、即使える実用的なノウハウがてんこ盛りであった。ただ私の部屋ではパソコンの排熱のせいでクーラーを止めるとすぐに部屋が灼熱してしまうので(夏場だと40度を超える)、クーラーは24時間稼働しており、送風運転している暇がありません・・・残念!

 

8/24 ためしてガッテン「新発想!酢のマジックパワー超活用術」

 健康によいと言われている酢。しかし毎日飲み続けないと効果がないという。で、番組では酢の上手な取り方を紹介するとのこと。

 酢が高血圧に効くと言われているが、それは酢酸から生成したアデノシンがレセプターと結合することで血管を拡張する効果があるからだという。しかしこの効果は持続性がないので、すぐに元に戻ってしまうのだとか。これが酢を毎日摂らないといけいない理由だとのこと(その量は毎日大さじ1杯)。

 さてこの後はお決まりのコーナー。素人が酢の物に挑戦して和食の達人に評価して貰うというお約束パターン。例によって自信満々で挑んだ素人連中は、ことごとく50点以下という散々な状況。なんでこんなに低いんだとむかついている素人を前に、達人が酢の物を披露。それを味見した素人連中は沈黙してしまうという展開。

 では達人の方法であるが、酢と味醂と醤油を混ぜて、水で4倍に薄めてから一旦加熱している。それを冷やした後、キュウリにかけて絞る(酢洗い)を行ってから、もう一度合わせ酢をかけている。加熱するのは酢の刺激臭である酢酸エチル(俗に酢エチなどと呼ぶ有機溶剤である)を飛ばすためだととか。

 さて、こうなると番組としては何が何でも究極の酢の物を目指さないといけないと、次に番組が紹介するのが、富山で使われているという昆布酢。酢に昆布を漬けて置いたものである。これを達人に試して貰ったところ、思わず「マジでうまいっす」という言葉が。そこでこの昆布酢を使った酢の物を先ほどの達人の酢の物と食べ比べして貰ったところ、達人に圧勝という結果になる。昆布を浸けることによってグルタミン酸が加わるだけでなく、ミネラル分で酢がマイルドになり、さらに酢が昆布からカルシウムも引き出している上に、そのカルシウムも水溶性の酢酸カルシウムになることで、吸収率がアップするのだという。(ちなみに昆布酢は昆布を1時間漬けておくだけでよいのだとか)

 さらに今度は料理への酢の使い方について。酢のメーカーで酢の使い方について研究しているという研究員の家庭に訪問、奥さんに酢を使った料理を披露して貰う。すると野菜スープや鶏の照り焼き、さらにはポテトサラダにまで酢を加える。いくら酢のメーカーといってもこれでは使いすぎだろうと思うのだが、これを官能検査員(味覚検査の専門家)10人に食味検査をして貰ったところ、酢を加えたものがすべて美味しいという結果に。酢が加わることによって味がシャキッとする上に、油ものに酢を合わせると油の粒子が細かくなることで脂っこさがなくなるのだという。また酢が加わると、酸性プロテアーゼという酵素の働きよってタンパク質が分解されてアミノ酸になることで旨味が増すとのこと。

 最後に専門家による解説では、酢の健康効果については、血圧を下げる効果は確認されており、コレステロール値低減、骨粗鬆症の予防、糖尿病の予防、疲労回復あたりには効果がありそうだとのこと。ただしここで「酢を飲む時は必ず5倍以上に薄める」との注意書きが、そりゃ酢の原液なんて飲んだら胃を荒らしそうだ。それにしても相変わらず至れり尽くせりのこと・・・。

 で、この後はお約束の料理コーナーと言うことで、これも割愛。

 つまりは早い話が番組の結論は「酢は飲むよりも料理に使え」と言うことのようである。そりゃそうだ。酢はそもそも調味料なんだから、そのまま飲むよりは料理に使う方が自然である。大さじ1杯なら料理にも自然に使える量である。まあ酢をガバガバと飲んで貰いたいメーカーとしては困るだろうから、某番組だったら酢をドバドバ使ったドリンクあたりを提案するところだろう。

 それにしても今回は畳みかけるような酢のアピールである。昆布酢なんてすぐにでも試せそうである。しかしこれは近日中に某番組がしゃあしゃあと「○る○るが今回発掘した健康食品昆布酢」なんていきなりパクリそうな予感がするのだが。

 ところで今回、あれよあれよという間に終わってしまって、何やら番組がやけに短く感じられた。内容がそれだけ盛りだくさんだったということだろうか? 

 

8/3 ためしてガッテン「室内でも危険!熱中症の落とし穴」

 夏になると増加するのが熱中症だが、熱中症といえば屋外でなり、キチンと水分をとっていたら防げると考えられている。しかし実は室内で熱中症になる例も多く、水分も取り方を間違えると逆効果なのだという。そのような熱中症についての紹介が今回。

 まず最初に登場するのが、熱中症で命を落とした21歳の学生の例。ゴルフ部の合宿で35度の炎天下、大量に汗をかいていた彼は、途中で仲間と別れて水飲み場に出かけたが、そこで水を飲んだ途端に意識を失って倒れ、そのまま亡くなったのだという。

 倒れた時の彼の体温は40度を超えていた。体温が40度を超えると、血管内に毒素が入ってきて血管壁を傷つける。そしてその傷を塞ごうとして血栓が出来てしまうのだという。これが脳や内臓などで発生すると多臓器不全になってしまうのだという。彼は水やお茶を飲んでいたにもかかわらず、熱中症を防ぐことが出来なかったのである。

 汗をかいた時は水をとるだけでは駄目なのだという。というのは大量に汗をかいた時には汗と共に塩分が流出してしまい、この状態で水だけを摂ってもそのままだと血液中の塩分濃度が低下してしまうので、血液中に水分が速やかに補充されず尿や汗で排出されてしまい、血液の粘度が上がってしまうのだという。体温は視床下部の体温中枢で制御されており、体温が上昇するとまず皮膚の血管を開く指令を出す(この時にめまいや立ちくらみが起こることがある)、それでも追いつかない時は汗を出す指令を送るのだが、体内の水分が減りすぎて血液の粘度が上がりすぎると、ついには汗を止めてしまう。こうなると体温の制御が効かなくなって死に至る危険があるのである。だから熱中症の患者は汗をかいていない場合が多い。熱中症の危険を避けるにはこの前の状態である疲労や頭痛が出る前に処置する必要がある。

 さらに必要なのが暑さへの慣れ。暑さに慣れている者は素早く汗が出て、それがすぐに乾くことで体温が速やかに低下するのだが、暑さに慣れていない者の場合、体温がかなり上がってから、慌てて大粒の汗が出てくるため、この汗は蒸発できない全くの無駄汗になってしまい、汗は大量に出ているのに体温は下がらないということになるのだという。番組ではこれを日頃から運動などで汗をよくかいている群とあまり汗をかいていない群に分けての実験で証明している。

 以上は突然に発症する熱中症のパターンだが、これ以外で高齢者が屋内などで発症する熱中症があるという。

 屋内でも直射日光が当たる個所は40度を超えることがある。しかし高齢者は温度の上昇を感じにくいので対処が遅れることがあるというのである。

 番組ではこれを実験で見せている。若者と高齢者を3人ずつ集め、「感動すると体温が上昇するかどうかを試す実験だ」と説明した上でビデオを見せ(このビデオが例の伏見工業高校ラグビー部の物語である)、その間に部屋の温度を40度まで徐々に上昇させるという実験である。若者3人は室温が上昇して30度を超えた頃から汗をかき始めてついには上着を脱いでしまうのに、高齢者には全くそういう反応がない。それどころか「感動して胸が熱くなりました」なんて言っている人がいる始末で、視聴者の爆笑を呼ぶ(胸が熱くなったのでなく、室温が上がってるんだって)。

 その上に高齢者は汗腺の機能が落ちて汗をかきにくくなるのだという。番組では87才で60m走の日本記録保持者の老人の発汗量について若者と比較しているが、頭や胸ではあまり変わらないにもかかわらず、腕や足の発汗量はかなり少ないのが明らかである。被験者は年齢から考えると非常に汗腺の機能が高い方であるが、それでもやはり足から順に機能が低下していっているのだという。

 また高齢者は喉の渇きを感じにくくなるという特徴もあるという。だから高齢者の場合は体重を測って水分補給することや、温度計を見る習慣をつけることが大事であるとしている。

 熱中症という危険にもかかわらず軽く見られがちな病気に対して焦点を当てたなかなかの佳作。説明も理路整然としていて理解しやすかったように思われる。ちなみに「感動実験」にはなかなか笑わされた。ただあの実験については、高齢者の方が温感が鈍くなっていると言うだけでなく、ああいうビデオは斜に構えた若者よりも高齢者の方が没入しやすいということも影響していたようにも思われる。プロジェクトXは「団塊世代の応援歌」とも言われており、団塊親父は涙しながら見ているが、若い世代は「っても、世の中実際はそううまくはいかないよな」とかなり冷めた見方をしているというのはよく知られているところである。

 なお21才にして熱中症で命を落とした彼、日頃運動をしていなかったのか、少々放熱の悪そうな身体をしていたのも災いしたように思われる(再現ビデオに登場した若者ぐらいスリムなら助かっていたかも)。これは私も注意しないといけないことである。ただ、私はどうしてもスポーツドリンクは苦手なので、夏場の水分補給は麦茶に頼っちゃうんですよね。ただ麦茶ばかり飲んでいると、確かに塩分が不足していることを感じることがよくある。これから塩せんべいでも持ち歩こうか。 

 

7/27 ためしてガッテン「甘い!ウマさ丸かじり とうもろこし新調理術」

 トウモロコシといえばゆでたり焼いたりなどがあるが、やはり食欲をそそるのは焼きトウモロコシ(番組ではこれを唾液の量で測定)。しかし家庭ではゆでトウモロコシの方が圧倒的に多い。それは「どうやって焼いたらいいか分からない」ということ。そこで「ヤッターキング」をBGMに颯爽と現れるのが「モロコシマン」。この番組久々のかぶり物登場であるが、どうやら家庭でも出来る焼きトウモロコシの裏ワザを教えるとか(この番組は「伊東家の食卓」か?)。

 で、あるが真打ちの焼きトウモロコシはひとまず置いて、まずはお約束通りの産地訪問である。今回は埼玉県岡部町。現地での食べ方を調べようという話であるが、農家のオッサンはいきなり生で丸かじりである。実はトウモロコシはメロンに匹敵するぐらい甘いのだという(糖度計でのテスト)。

 次は千葉県松尾町に出かけてやっとトウモロコシの調理となる。しかし諸説紛々、ゆで時間が5分というのは共通するものの、ゆでるの蒸すの電子レンジなどの百家争鳴状態である。そこでそれぞれ自分が最高だと思う調理法で調理してもらい、どれが自分のかを見分けるというテストをしてもらったのだが、分かったのは4人中1人だけという悲惨さ。しかしそれもそのはずで、蒸そうがゆでようが、ほとんど糖分は生の時と変わらなかったという(電子レンジが少し糖分量が増えて見えるのは、多分水分が減少したためであろうと思われる)。

 となれば、どうやって調理するのが良いんだ?と言うことになるが、その前にトウモロコシの説明になる(ここで意味不明の演出が入るのだが、どうも今回は演出過剰気味である)。トウモロコシにあるヒゲは、実は雌しべであり、すべてあの粒につながっている。トウモロコシ全体が雌穂であり、いわば雌花であるらしい。そして粒の下の部分が発芽する部分であり、そこにはリノール酸などが、上の部分には糖分が含まれている(ここが実にあたる)。そして全体は強固な食物繊維で包まれており、5時間加熱したところで変わらないとのこと。

 という説明が入ったところで、ゆで時間の話になる。5分と10分(アンケートではこれが一番多かったとか)を比較したところ、あからさまに5分の方が美味しいとか。で、小学生を使った食べ比べなどを行った結果、3分がベストという結論である。ただこれも単に3分茹でるだけのではなく、水の時からトウモロコシを入れて3分ゆでるのだそうな。こうすることによってトウモロコシが十分に水を含んで糊化し、プックリした食感になるという。実際、こうして茹でたトウモロコシは水分をよく含んでいるので水に沈むとか。

 次はトウモロコシの保存の仕方。これは皮とヒゲを取って冷蔵庫で零度近くで保管するのが正解だという(ブロッコリーと同じ)。こうしないとトウモロコシの呼吸で糖分が減少してしまうのだという。

 さてここでやっと真打ち登場、焼きトウモロコシの作り方である。一般に焼きトウモロコシは一旦茹でたトウモロコシを焼く場合が多いが、家庭の火力ではこれでは水っぽくなるという。正解は生のまま魚焼きコンロに入れ、12分焼く(両面焼きの場合は10分)という方法だとか。これで家庭でも縁日に負けないような焼きトウモロコシが焼けるとしている。

 毎度のようにガッテンお馴染みの「実用性の高い料理番組」になっていた。この番組を見ていると、誰でも焼きトウモロコシが作ってみたくなるという塩梅である。多分明日はトウモロコシがよく売れるだろう(健康効果を謳っていないので、飛ぶように売れるとまではいかないと思うが)。

 今回は久々に被り物が出てきたり(モロコシマンはどう見てもゴレンジャーの怪人のようだが)、奇妙な演出をかけてみたりと、制作側がかなり力を入れているのは何となく伝わってくる感じがしたが、その演出が若干スベり気味だったのが微妙なところである。またとうもろこしのゆで時間の判定に小学生を動員したり、産地に2ヶ所も飛んでいったりとかなりバタバタといろいろしているのだが、果たしてそれらがすべて番組構成上に有効であったかも若干の疑問がある。楽しさという点では確かになかなか楽しげであったが、やや空騒ぎ気味の感もある。またトウモロコシの構造のことや保存方法などが調理方法について説明している最中にトピック的に入ってくる構成になっていたのは、テレビ的な構成ではあるが(テレビはビジュアルを使う強みで、結構話題がポンポンと飛躍することが多い)、内容の一貫性=説得力の観点から見た場合にはこれも微妙。何かを変えたがっている気持ちだけは伝わってくるような気はしたが。

 

7/20 ためしてガッテン「スタミナ野菜!ニラの超健康活用術」

 ニラと言えばスタミナのイメージがあるが、実は私達はわざわざそれを台無しにしていたのです・・・というお馴染みすぎるぐらいお馴染みのパターンで始まるのが今回である。

 番組ではランニングのタイムで実力が拮抗するように2組に分けて、ニラともやしを食べてもらってスタミナがどうなるかを比較するという実験を行っている。情けない顔をしてもやしを食べているもやしチームに対して、最初からやる気満々のニラチーム。当然ながらニラチームが圧勝・・・となりそうなところなのだが、なんとここでニラチームが惨敗するのである。番組によると、ニラは体温を上げる効果があるので元気が出た「気がする」のだが、スタミナに対しては影響しなかったというのだ。

 ここで終われば完全に腰砕けであり、これが「あるある」辺りなら間違いなくこの実験の結果を捏造するところだが、そうはしないのがこの番組である。さらに厳密な実験を行ったとしている(実はここからが本命)。

 今度は2組に分けて、自転車のペダルを踏むという実験。摂取カロリーや運動強度も計算しての実験である。その結果・・・やはりニラともやしはほとんど差がない。思わず「おいおい」と言いそうになるが、これが今回の仕掛け。実は本命は影に隠れているわけである。別の井団が控えていて、この連中はニラだけでなく何やら怪しげな粉も摂っている。すると劇的にスタミナが増すのである。

 さてこの怪しげな粉、当然ながら危ない薬ではない(笑)。実はこれはビタミンB1だと言うのである。ニラとビタミンB1を組み合わせることで、劇的なスタミナ効果が発揮されるのだとのこと。そしてビタミンB1を多く含む食品と言えば、レバー。と言うわけで、見事にレバニラ炒めの謎も解いてしまうわけである。なるほど、レバニラ炒めが好物のバカボンのパパがスタミナたっぷりだったわけである。なお当然のことながら、ビタミンB1だけを摂取してもこれだけの効果は出ないということも実験で確認してある(至れり尽くせりだな)。

 化学的に見ると、ビタミンB1単独では吸収されにくいのだが、ここにニラのアリシンが加わると、ビタミンB1と結合してアリチアミンという物質に変換され、吸収されやすくなるのだという。

 こうして健康効果の方が分かると、次は美味しいレバニラ炒めについての話になる。ここで毎度の料理対決である。ニラの産地である金山町で土着の主婦と、東京が移り住んできた主婦がレバニラ炒めを作って対決というパターンである。しかし審査員をしている地元の主婦は、もう食べる前から判定をしてしまっている。これだとまるで田舎の新参者イジメのように見えるが、実際に作っているところだけで分かるとのこと。実はポイントはニラの切り方。新参主婦は根本の硬い部分を大きく切り落としていたのに対し、土着主婦はここの部分をほとんど切り落とさず、逆に葉の先の方を使わない。結果として、この方が風味豊かなレバニラ炒めになるのだという。

 これはニラの性質によるものなのだという。番組によると、ニラはニンニクとホウレンソウがつながったようなものだと言うのだ(実際にニンニクにホウレンソウをつないだ怪しい野菜まで作っているのが、この番組らしい馬鹿らしさ)。つまり根本の方の部分はニンニクと同じアリシンが多く含まれており、葉の先の方はホウレンソウなどと同じく、βカロテンやビタミンEが多いのだという。

 となれば、根本と葉先で調理法も変わってくるはずである。まず根本の方は、先に刻んでから加熱するのがよいのだという。というのも、ニラ中にはアリシンはその前駆体のアリインの形で含まれており、このままでは香りも風味もないのだという。それが刻むことで酵素が働いてアリシンが生成するという次第。だから先に熱を加えてしまうとアリシンが十分に出来ないのである。なおこうして細かく刻むことでアリシンの量は342倍になるという(やけに細かい数字だが、刻み方でいくらでも数字が変わるのと違うか? 普通は約300倍なんて表現をとる方が科学的だと思うが。)。

 さて葉先の方だが、こちらは糖分が多いので、加熱してから切った方がさらに糖分が増すとのこと。そして一番糖分が増すのが、電子レンジを使って加熱するやり方。で、番組提案の究極のレバニラ炒めは、レバーを揚げてからネギ、ショウガ、もやしを炒め、そこにレバーと調味料を加えた後、ニラの刻んだ下の部分と、レンジ加熱した上の部分を加えるというもの。興味のある方はお試しをという奴である。

 例によってこの後のニラ料理のレシピは割愛する。

 またもや完全に料理番組なのであるが、ガッテンらしく「理屈っぽい料理番組」である(笑)。ただ実験もなかなか厳密にやっているし、論理が一貫しているので、非常に説得力が高いのがこの番組のポイント。ところでこの番組ではあらゆる原理を小道具で説明するのがパターンだが、以前は人形やら被り物のパターンが結構多かったのに対し、最近は磁石を使っていると思われるボードによる説明が多い。アイテムの担当者が変わって趣味が変化したのか、はたまた予算節約のためなのかは定かではないが、結構気になるところでもある(笑)。

 またもやニラの売り上げが伸びそうな内容である。もっとも我が家ではニラはほとんど使いません。そもそも我が家は夜行性のドラキュラ一家であり、ニンニクは天敵なのである。だから餃子にさえニラではなくネギを入れたりするぐらいである。こういう我が家には残念ながら今回の内容は関係ありません。残念!

 で、今回の内容、また近い将来に「あるある」がパクるのとちがうか・・・。無理矢理にダイエットと絡めて(笑)。

 

7/13 ためしてガッテン「口が開かない!現代病顎関節症の正体」

 現在、患者が急増している病気に顎関節症があるという。実は日本人の13.6%が顎関節症を患っているとの統計も発表されているとのこと。

 さて顎の役割だが、ものを噛むというのは当然として、それ以外に重要な役割があるという。実は咀嚼することで脳内の血流量が増加するというのだ。顎の付け根のあたりに静脈叢と呼ばれる器官があり、ここが顎の筋肉で圧迫されることによってポンプのように血液を循環させる役割を持つのだという。これは噛むという行為がどれだけ重要であるかということを示している。なお噛むといえば固いものを噛まないといけない気がするが、さきいかを噛んでもプリンを噛んでも血流量はともに増加するのだという。だから老人などは柔らかいものでよいので、回数を良く噛むというのが重要であるという。

 さて顎関節症だが、これは口が開かなくなる病気である。普通の人は指を縦に3〜4本口に入るのが普通だが、顎関節症を患った患者は1本しか入らなかったりするのだという。患者の若い女性は、以前から顎を開けると音がすると思っていたら、ある朝、顎が開かなくなっていたのだという。彼女によると指1本分しか開かないので、歯ブラシを口の中で回せないのだという。またもう一人の年輩の女性の場合、痛くて口を大きく開くことが出来ず、噛むと非常に痛いので、調子の悪い時にはおかゆしか食べられないという。二人とも共通の症状としては音がするというのがあるというが、前者は「カックン」という音で、後者は「シャリシャリ」という音だという。

 ここで顎関節症のメカニズムの解説にはいる。番組では6人のキチンと口が開く若者に顎のMRIを撮ってもらったのだが、なんと6人中4人の顎に問題が見られたのだという(まるであるある大事典のようだ(笑))。問題になったのは顎関節の動き。顎をある程度以上大きく開けると、顎の骨は本来の位置から外れて前に移動するようになっているのだが、この時に動きの滑らかさを保つのが骨の間にある関節円盤という器官である。しかし骨と靱帯で結びつけられているこの関節円盤がずれることがあり、その時に関節の異常が現れるという。関節円盤がずれると、骨がそれに乗り上げる時に「カックン」という音になり、関節円盤がひっかかってしまった時に口が開かなくなるのだという。そしてこのように開かなくなる原因は顎の筋肉の硬直だという。

 さてこの顎の筋肉の硬直を招く原因だが、ある女性の一日の顎の筋肉の動きを筋電計で測定したところ、食事で噛んでいる時に顎がよく使われているのは当然として、意外だったのはパソコン作業中にも顎の筋肉が働いていたことである。食事の時に比べると強度としては大したことがないのだが、作業時間が長いので、トータルとしての顎への負担としては食事を追い抜いて断トツで高くなるのだという。何も噛んでいたわけでないのにこのように顎に負荷がかかったのは、歯と歯をくっつけていたからだという。そしてそうなった原因がストレス(彼女はパソコン教室に通っているようだが、多分あまりパソコンが得意でないのだと思われる)。ストレスがかかると無意識に歯をくっつける(最たる場合は噛みしめてしまう)のだという。このようにして顎の筋肉に負担がかかった結果、顎の筋肉がこわばってくると、ついには顎の骨の変形にいたる場合があり、この時は「シャリシャリ」という音がすることになるという。

 さてこのような顎関節症の予防だが、噛み方のクセで顎関節症を招くことがあるのでまずそれに注意する。この場合の悪癖はいわゆる片噛み。片噛みを続けていると、顎に歪んだ形で力が加わることになるので、炎症などを起こしやすくなるという。また噛みしめを防ぐにはストレス対策が重要である。この時は腹式呼吸を試みてみると良いという。また顎が疲れた時には舌を上の歯の裏側に触れた状態で、口を大きく開ける顎のストレッチが効果的だという(舌を当てるのは、無理矢理に口を開けすぎないためだとか)。

 以上、顎関節症というマイナーなテーマについての解説。終始一貫論理的に解説を進められるので、うむも言えないまま説得されてしまった印象である。途中で意味もなく舞子が登場したり、アゴ奉行なる怪しいキャラクターや、輪島功一氏の写真などの細かい遊びはあったが、全体的には久々にかなり硬派な印象。構成の隙の無さが際立っていた。やっぱり顎の骨の動きの映像と、モデルを使っての実際の解説が分かりやすくて説得力があり、これがテレビの威力というものである。

 なおストレスが顎に負担をかけるというのは、実際によくあることのようである。私の会社の同僚は、奥歯が以上に磨り減って歯科医に「ストレスが原因だ」と断言されたという。上司に問題のある人物がいたことから、そのストレスで寝ている間に歯を食いしばっていた(当然無意識にだが)のが原因になっていたらしい。なお今回番組に登場した女性はパソコンの作業中に歯をくっつけていたようですが、私はこれを打っている時は緩みきってポカンと口を開けているので、顎関節症の原因にはなりそうにありません(笑)。

 

7/6 ためしてガッテン「消臭!わが家のニオイ 一発撃退術」

 空気がジメジメとする嫌な季節になってきましたが、この時期になるとよく売れるのが消臭剤や芳香剤だという。そこで今回のテーマは部屋のニオイだとか。

 まずは4人の被験者を集め、いろいろなニオイを判定してもらうところから始まる。初級レベルのパン屋のニオイは全員正解、中級コースは本屋のニオイだが、これになると正解は一人だけ、さて上級レベルだが、みんな首を傾げる。よどんだようなニオイだとか、食べ物のニオイだとかいろいろな意見が出るが、正解は各人の家のニオイ。ここで、初めて自分の家が臭っていたことに気づくという仕掛けである。

 誰でも自分の家のニオイは分かりにくいものだが、それを感じやすくする方法はあるという。それは洗い立てのハンカチを1分間鼻につけてそのニオイを嗅ぐことで嗅覚をリセットするという方法。これをすると今まで感じていなかったニオイを感じることが出来るのだと言う。人間の嗅覚は順応しやすいので、いつもあるニオイは感じなくなるのである。

 ただここで驚くべきことが明かされる。脳波を調べると、悪臭を嗅がした途端にアルファ波が減少するが、ニオイを感じなくなってしまった5分後でもアルファ波は減少したまま(むしろより減少している)ということで、あくまで脳は不快感を感じ続けているのだという。

 さて、家庭のニオイの元を調べるべく、臭気判定士がとある家庭に出かけて大調査である。この臭気判定士、壁に鼻をつけたり、床に転がってニオイを嗅ぎ回ったりなどの怪しい行動を散々した後の判定は、部屋全体に劣化した油の臭い(調理臭)がひっついているというもの。においの原因は食べ物やゴミなどから出てくるニオイの分子であるが、これが部屋に吸着しているわけである。では、どんなところに吸着しやすいか。考えられるのはカーテンなどの布、壁や家具などの木、窓ガラス、電気製品などのプラスチックがあるのだが、この中から真犯人の究明になる。

 ここでいかにもこの番組らしいクサイ芝居が展開されるのだが、それはすっ飛ばして結果を言うと、ニオイを吸着しやすいのは木、布、プラスチック、ガラスなのだが、吸着したニオイを放出すると言う意味では圧倒的にプラスチックがニオイを出しやすいのである。木などでは表面がデコボコしているためにニオイの吸着はしやすいのだが、奥まったところに入ったニオイ分子は、温度が上がっても出てきにくく、謂わば活性炭などのような吸着剤の役割も木は果たしているわけである。なお番組ではこれは言っていなかったが、電気器具などのプラスチックは、使用によって温度が上がりやすいので、余計にニオイを出しやすいと言うことがある。電気器具の中にはスイッチを入れた途端に嫌なにおいを発するものもあるが、これも一因だったのかもしれない。

 で、部屋の対策は、プラスチックなどを中心に中性洗剤で水ぶきするというもの。またニオイの発生源から遠いところにニオイがつきやすいので、そういうところは重点的に拭き掃除をかけるのである。これでニオイは劇的に減少する次第。なお注意事項としては、木の家具やパネルでも、表面にニスなどを塗ってツルツルに加工してあるものは、プラスチックと同じだと言うことである。ここで言う木とは、剥き出しの木肌のことになる。

 また家には色々なニオイの発生源があるが、これらのニオイ分子が混ざり合うと、互いに吸着しあって複合臭と呼ばれる全く別物になってしまう(典型的なのはゴミのニオイ)。これはニオイ分子が複雑なだけに達が悪い。これに対する最適の対策はやはり換気と言うことになる。換気の方法だが、家全体に空気の流れを作るのがポイント。ティッシュなどを使って空気の吸い込み口と吐き出し口を調べ(外の風向きなどで変わるはずだ)、なるべく遠くの2ヶ所の窓を開けるというのがポイントである。また窓を開ける幅は15センチ程度でよい(狭めの方が、空気の流れに勢いがつくという)。しかしこうやってもどうしも空気が澱む部屋もある。そんな部屋には、入り口の1メートル手前に扇風機を置き、やや上を向き加減で風を吹き込ませると、効果的に中の空気が押し出されるとのことである。

 最後に紹介されるのは消臭剤や芳香剤。ここで説明に現れるのは某消臭剤メーカーの研究員という人物。彼によると、消臭剤は化学反応でニオイ物質を別の化合物にしてしまったり、活性炭のように物理的に吸着してニオイを消すもの。芳香剤は昔は強い匂いで悪臭を覆い隠すというのが主流だったが、最近のものはかすかな香りを加えることで、悪臭の雰囲気を変えて不快感を消すようなものが主になっているとのこと。またこれらのものは、空気が澱む部屋の隅などではなく、換気の際に空気の通り道などに使用した方がよいとのこと。

 多分、この某メーカーというのは、今回の取材に協力してくれたところなんだろうが、メーカーの宣伝はせずにあくまで「某メーカー」なのはさすがにNHKである。またこの研究員、かなり宣伝がましいことを言うのではないかと思っていたが、意外にも妥当なコメントだけを残して帰っていったのは、潔いというか、商売っ気が薄いというか(笑)。

 家庭のニオイ対策ということで、洗剤メーカーがスポンサーの某番組などなら、消臭剤の使用を散々煽って「ニオイ対策こそ、現代家庭の重要事項と心得るべし」などとやるところだろうが、そうはせずに、無難な拭き掃除と換気を勧めるというところはいかにもこの番組らしいところ。またプラスチックがニオイをつけやすいということは何となく感じていたが、こういう形で実験データで示してくれたのは非常に面白い。この結果から見ると、ゴミ箱はガラスで作るのが一番良い? となるとホーローのゴミ箱か?

 さて、最近気になっているのが、一つ間違うとメーカーの宣伝になりかねないスレスレのネタが増えつつあること。いつぞやは育毛剤の宣伝スレスレだったし、今回も消臭剤の宣伝スレスレである。寒天の回などは、これはところてんメーカーの宣伝になりかねないなと思っていたら、あるあるが内容をまんまパクって露骨な寒天宣伝番組を作っていました(ところてんメーカーなどに行って宣伝料をせびったことは想像に難くありません)。この番組の場合、露骨に何かの宣伝をするということはありませんが、例えば取材などでどこかのメーカーに協力して貰った場合、そのメーカーとしては何らかの宣伝になればと期待するわけで、そのことを考えると微妙な感情が入る可能性はある(全面協力してくれたメーカーの商品などをまさか「全く効果はありません」とは言えないだろう)ので、その辺りはやや注意しておく必要はあるかもしれない。

 

6/29 ためしてガッテン「健康 うま味倍増!昆布スーパー活用術」

 日本料理には欠かせない昆布。特にダシには不可欠である。しかしそうしてダシをとった後の昆布はどうしているかと言えば、大抵の人が「捨てている」。「出し殻」なんて言葉もある通り、ダシをとった後の昆布に使い道なんてないような気がするが、どうしてどうして、それでは勿体なすぎるんですよというのが今回の内容である。

 まず番組は、1世帯あたりの昆布の購入量が最も多い都市の調査から始まる。その都市に、「昆布警察」(西部警察のパロのつもりらしいが、ひどいダジャレだ)が飛んで、現地の模様を調査すると言う塩梅。番組の企画上、都市の名前は伏せているのだが、途中で出てくる薬売りの像やホタルイカなどで富山だと言うことはすぐに分かる仕掛けになっている。

 さて富山の人間がなぜそんなに昆布を使うかだが、とにかく昆布締めをよくするのだという。またここではコンビニのおむすびも海苔ではなくとろろ昆布で巻いているのが常識だとか。で、この昆布締めだが、魚介類は当然として、こんにゃくから果てはアスパラガスまで昆布締めにしてしまう次第。だがこれが抜群に旨いのだという。

 で、この昆布締めに使った昆布だが、現地の人に使うと「ダシや佃煮にする」のだという。そんなものを使ったら、生臭くなったり味が薄かったりしないかと心配になるが、どっこいこれで減る旨味はほとんどなく、これでダシをとっても差など全く分からないのだという。つまり昆布締めは昆布の非常に有効な活用法なのである。

 では出し殻昆布はどうかと言うことだが、旨味は半減しているが、栄養分であるアルギン酸はほとんどそのまま残っている(アルギン酸はいわゆる食物繊維であるから、ほとんど残っているのは当たり前ではあるが)。これを使わないのは勿体ない・・・ということでどの程度料理に使えるかという実験になる。

 実験に使用した料理は沖縄料理のクーブイリチー。豚肉のイノシン酸と昆布のグルタミン酸の相乗効果で抜群に旨くなると、以前にこの番組で紹介した料理である(この時に、平成14年時の小野アナウンサーが登場するのだが、今より若干ふっくらしている印象である。やっぱり綺麗になってるな、彼女。)。

 思わず話が横道にそれたが、ここで出し殻昆布とダシ取り前昆布とでこのクーブイリチーを作って食べ比べである。すると出し殻昆布で作ったチームの方がどんどんと箸が進むという塩梅。ダシ取り前昆布のチームに聞いてみると「くどい」という感想が帰ってくる。実はこれはダシ用昆布に含まれているグルタミン酸の量がポイントなんだという。食用昆布がグルタミン酸量1590mgに対し、ダシ用昆布は2470mgも含まれており、ダシ用昆布は最初からグルタミン酸の量が多いのだという。しかもグルタミン酸は量が多すぎると苦味などを感じるようになるので、美味しいと思うには最適の量があるという。食用昆布は最初からこの最適の量にグルタミン酸が合っているが、ダシ用昆布の方は、ダシを出すことでグルタミン酸量が半減ぐらいしてこの最適量に近づくのだという。この効果を使用すれば、ニシンの昆布巻き、昆布とカツオ節の佃煮、シイタケと昆布の佃煮などは出し殻昆布の方がよいのだという。

 ただ、出し殻昆布はやはりあのベッタリした食感がよろしくないという意見がある。その場合に効果的なのが酢の使用だという。以前に酢を加えて煮れば昆布が柔らかくなると紹介したが、同様に酢を加えることで昆布がシャッキリともするのだという。これを使えば、今まで捨てていた出し殻昆布もおかずの一品に変化するという次第。

 ここで番組はさらに無茶をしている。イタリアンのシェフ・武田匡弘氏に頼んで、出し殻昆布でイタリアンを作ってもらおうという企画である。「イタリアンに昆布は使わないから」と渋る彼を番組は口説いて、昆布の食感を活かした料理を3品提案して貰っている。それが最後の料理コーナーというわけだが、これは例によって割愛。

 昆布は今まで何度か扱っているように思うが、今回は「出し殻昆布の有効活用法」というところに焦点を当てた貧乏人向け企画(笑)。しかし正直なところ、私も出し殻昆布にはもはや味わうようなところは何もないと思っていました。これは昆布に失礼しました。ただ栄養分はほとんど残っていると言っていたが、それはアルギン酸の話で、他のミネラルはかなり溶け出していると思う。アルギン酸は食物繊維であるから、昆布の本体が残っている以上ほとんど残存しているのはいわば当たり前であり(アルギン酸まで溶け出したら、昆布は溶けてしまう)、これは少々誤魔化しもあるなと言うのが正直なところ。なお富山が一番昆布を使うというのは意外だった。しかし考えてみれば、私の親戚が富山にいるが、そこもいつも昆布巻きを作っていたっけ。

 情報的には意表を突かれており、なかなか感心した。ただ番組の作りの方は、昆布警察の中途半端な悪ノリはうーん。また最近多い演出の、画面の一部にモザイクをかけて先に気を持たすやり方は、あまり多用すると番組が卑猥に・・・なることはないが、くどく見えるのでやたらに連発するのはどうかというのが正直なところ。実際今回なんかも、富山を隠しても意味ないじゃんというのが本音。クイズ的な楽しさを出したかったのなら、いっそのこと本当にクイズにしてしまう手があった。ゲストの早押し形式にして、富山を示すパネルを何枚か順番に出していって、誰が当てるかをすれば良かったのである。そして「だけど、なんで富山?」というところで昆布警察、富山での昆布の使い方を紹介した後で、「はい、見事に富山を当てたあなたには、この富山から買ってきた昆布をあげましょう」というのが一番スマートなような気が。

 

6/22 ためしてガッテン「絶品!手作りクッキーのツボ 大公開」

 誰でもそれなりに作れるのがクッキー。自己採点してもらったところ、平均は82点。しかし同じレシピでプロに作ってもらうと「全然違う」。さてどこが違うのかというのが今回の趣向(パターンだな)。

 まず最初は4組の母娘にクッキーを作ってもらうところから始まる。レシピを見ながらめいめい自分流で作っていく。出来上がりはまずまずと煎っているのだが・・・。実は仕掛けはこの後、小学生の娘4人だけを集めてプロが秘訣を伝授。その技に従って初めて1人で作ったクッキーが「全然違う」っという展開である。しかも「こっちの方が簡単」とのこと。

 さてまず自己流クッキーとプロ指導のクッキーを比較したところ、デンプンの均一性がまるで違うのだという。自己流クッキーはデンプンがダマになっているのに対し、プロ指導のは均一に混ざっているのだという。

 ポイントはバターをクリーム状にするという部分。プロはバターの柔らかさを見ながら電子レンジで少しずつ(10秒単位)温めている。マヨネーズぐらいの固さにするのが正解なのだとか。これはかなり柔らかい。これが子供が「こっちの方が楽」と言っていた理由である。

 2つ目のポイントは粉を混ぜる部分。これもプロ流は均一になっているのに対し、自己流では不均一になっているという。正しいやり方は「混ぜ練る」のだとか。ふるっておいた薄力粉を一度に入れ、練らないようにしながら切るように混ぜたその後(大体固まってきた頃)、なんと練るのだという。指につかなくなれば完成とか。もっともこの練る過程、子供の力ではなかなか厳しい。そこでカードというお菓子用のヘラ(なければお好み焼きのコテでも良いとか)で直角に回しながら刻んでいくと、5回もやった頃には見事に混ざるのだという。

 最後のポイントは焼く部分。番組がいろいろ試してたどり着いた結果は「150度で20分」とのこと。ただし厚さがポイントになるので、定規を使って厚さを1センチに揃えるようにとのこと。

 これだけで「全然違う」クッキーが出来上がるとか。これは是非とも試してみたいと感じる方も多いであろう。

 この後はお約束のクッキーレシピ。例によってこれは割愛。

 おや? もう夏休み? という印象の回。明らかに夏休み向け母と子の料理教室になっていた。それだけに内容は極めて簡単で、要点だけをつかめばそれでOKという代物。デンプンの粒子などを測定機器で分析していたところに「科学番組」の片鱗が漂っていたが、その実は完全に「料理番組」(笑)。そう言えばこのようなパターンを以前に見たことがあるなと思ったら、ピザの回だった。確かにどちらも手軽に出来る焼き物という点で近いか。

 今回やけに印象に残ったのが、音楽の選択。シャランラシャランラヘイヘヘイヘヘはまいったが、これ以外にも妙にマニアックで耳につく選曲が多かった。この番組、時々こういうコテコテのセンスが登場するのだが・・・。

 

6/15 ためしてガッテン「気になる!毛髪トラブル最新対策」

 今回のお題は毛髪。最近は薄毛に悩む男女が増えているので、毛髪トラブルの最前線を紹介するという趣向だそうな。

 まず成人の毛髪トラブルに行く前に、一つ警告が。最近、子供がアタマジラミに感染する例が増えているのだという。戦前世代はにはシラミは記憶に残っており、DDTをぶっかけられた記憶が生々しい者もいると思うが、この時のシラミはコロモジラミだとのこと。プールなどで帽子やタオルの共用などで感染すると考えられるいう。ポイントは、シラミは決して不潔な人間から発生するというものではないとのこと。もし感染が見つかった場合、クラス全体などで駆除に取り組むのが大事だという。

 さて次が本題の薄毛・抜け毛であるが、脱毛と言ってもいろいろある。まず円形脱毛症であるが、これは皮膚病の一種であるので皮膚科での診察が必要である。また老人性脱毛は加齢による毛根機能の低下であるので、仕方がないというのが実際。今回問題になるのが男性型脱毛というやつ。いわゆるカッパはげや、前方から禿げてくる(関西では俗に「パチキが入る」などとも言うが)パターンである。また最近多い女性の毛髪のトラブルもこの男性型脱毛になるという。

 番組ではまず髪の薄い人と髪の濃い人に分かれて、洗髪後に抜ける髪の毛を調べている。その結果、確かに髪の薄い人は髪の濃い人よりも抜けている本数は多い(濃い人が100本以下に対し、薄い人は100本台)。しかしそれよりも明らかな特徴として出ているのは、髪の薄い人は抜けている毛に細い毛が多いということである。

 さてこの細い毛なのだが、髪のサイクルが影響しているという。髪は2〜6年の成長期、2週間の退行期、3〜4ヶ月の休止期があり、この休止期に髪の毛が抜けやすい。薄毛の人は成長期が短くなると共に、休止期が長くなるので、髪の毛が育たない上に抜けやすくなるのだとか。

 このようなことが起こる原因だが、やはり男性ホルモンが絡んでいるという。血流にのって毛乳頭にやってきたテストステロンは、ここで酵素と結びついてデビドロテストステロンという物質に変換し、これが受容体と結びつくと毛の成長を止める信号が出るのだという。この信号が弱ければ問題ないが、人によっては強い信号が出るために毛の成長が止まってしまうのだという(ここで遺伝的体質が絡むのだろうか?)。ちなみに男性ホルモンの多い少ないは関係ないという。

 しかもデビドロテストステロン(DHT)からの信号が強くなると、血流が悪くなるのだという。さらにDHTが皮脂腺に働きかけると、皮脂の分泌が多くなるのだという。その結果、それでなくても弱い毛が、脂に埋もれるということになるという。これで炎症が起こると、毛が抜けてしまうことにもなるという。

 原因が分かったところで対策ということになるが、まず育毛剤については、昔は「単なる気休め」と言われていたが(実際にメーカーの担当者自体がそう言っていた)、最近はミノキシジルなどが登場して、ある程度の効果が期待できるレベルにはなっているという。ただ効果は人によってまちまちだし、人によっては血圧降下などの副作用が起こる場合があるので注意とのこと。3〜6ヶ月ぐらい試して効果を判断して欲しいという。さらにフィナステライドというテストステロンと酵素の結合を防ぐ薬も開発されているとのことだが、これは医者の処方が必要な薬だという(明らかにかなり強い薬であるから、副作用がやばそうである。ホルモンに直接影響するので、女性には使えないなどの制限もあるという。)。

 で、最後は正しい頭の洗い方。これは「指の腹を使い、髪の生え際から頭頂部に向かって小刻みに動かす」というのが正しい洗い方だとか。髪が上から生えているので、下側からこすることで根本の脂を洗い流せるとのこと。

 以上、毛髪のトラブルについての最新情報。ただなんかどこかの育毛メーカーの宣伝そのままのような内容は少々気にならないでもない。なお今回のメカニズム、確かにあるタイプの薄毛の原因ではあるのだろうが、実のところ薄毛の原因は様々であり、今回の場合が万事に通用するだろうとは考えられない。実際、毛生え薬として注目されたリアップも、あるタイプの禿には効くが、別のタイプには全く効かないと言うことがあった。今回のもその口だろうと思われる。もっとも、だんだんと選択肢は増えてきているという意味ではあるから、自分に適した方法に当たる確率は高くなってきているだろう。

 その辺りがあるせいか、番組でも育毛剤について「気休め」とは言わなかったが(多分、数年前ならはっきりとそう言ったと思う)、対策としては育毛剤よりも、誰でも実践できる頭髪の洗い方にいったのだろう。なお番組では言っていなかったが、頭の洗い方でもっとも大事なことの一つは、シャンプーを残さないということ。シャンプーの洗剤成分はかなりやばいので(昔に比べるとまだいくらかマシになってきているが、それでもかなりひどいのもある。某マルチ系の製品とか。)、確実に洗い流すということも大事である。でないと、体質によってはシャンプーが原因で頭皮が炎症を起こす例も多い。それでも炎症の出る人は、シャンプー自体を無添加のものに変えたり、それでも駄目ならいっそのこと石鹸洗髪にするなどの工夫が必要だ(頭の洗浄にはシャンプーは必ずしも必要はありませんので)。

 

6/8 ためしてガッテン「漁師も仰天!マグロの刺身大研究」

 日本人はマグロが大好きな国民である。しかしその一方で冷凍マグロなんかについては「水っぽくて美味しくない」と評判は散々。そこで今回はその冷凍マグロをどうやって美味しく食べるかといった方法の紹介である。「うちは高級な生マグロしか食べません」というブルジョワの方には関係ない話です(笑)。さすがにガッテンは庶民の味方である

 まず番組はお約束の産地訪問から始まる。今回番組が訪問したのは宮城県の塩竃。ここは日本一の生マグロ漁港とのこと。さてここには新鮮なマグロが集まるのだが、漁師によると「鮮度が良いのと新しいマグロは違う」のだとのこと。実際、寿司屋などではマグロは寝かせるのだという。以前に白身の魚は一日寝させた方が旨味が増す(イノシン酸などのアミノ酸が増す)というのがあったが(2年前の正月特番のクイズにも出ましたね)、マグロの旨味というのは、実は日にちと共に増していき、10日ぐらいまで増え続けるのだという。だから漁師によると刺身は4日目以降だとのこと(釣った直後のマグロは固すぎて味がないという)。ちなみに生マグロは市場に来るまでに一週間ぐらい経っているので、既に食べ頃なのだという。

 さてここで貧乏人用の冷凍マグロであるが、これは急速冷凍するので、2日後には芯まで凍っているという。ではこれを後8日おけばよいのかと言えばさにあらず、勘の良い人なら気づくと思うが、ものの見事に腐ってしまいましたとのこと。で、冷凍マグロの食べ頃であるが、実は解凍直後なのだという。実際、薄く切った冷凍マグロを放置したら死後硬直が起こるとのこと。そしてこの時にイノシン酸が大量に生産されるのだとか。

 さてこれで食べ頃は分かったが、問題は解凍法である。生マグロと解凍マグロに圧力をかけたところ(ここで久しぶりにどうも君が登場です)、やはり解凍マグロは大量の水分が出てきてしまう。この水分であるが、タンパク質に結びついていた水分が、凍る時に水だけで固まってしまった(つまり細胞の中に氷が出来た)せいだという。そして解凍してもこの水分がうまくまたタンパク質と結びつかないため「水っぽい」ということになるとか。

 ではどうするか。ここで番組はいろいろな方法を試す(これがまた臭い演出なんだが・・・なんでBGMが「大江戸捜査網」なんだ!!)。最初は水分を徹底的に絞ってみたが、味はまずまずではあるものの、見た目がグチャグチャで、刺身がネギトロになってしまっていて駄目。次は冷蔵庫で乾燥・・・しかし表面は乾いているのに中身はベシャベシャでやはり駄目。では中から水分を飛ばそうと電子レンジを使ったら、見事にマグロのタタキ・・・で、駄目じゃん。さらに今度はキッチンペーパーを巻いて冷蔵庫に、しかしやはり芯まで水分は抜けない。いよいよ駄目か(ホントに駄目だったら番組にならないって)という時に、良い方法が登場、スタッフは勇んで塩竃に乗り込み、産地の人を対象に食べ比べ、すると生マグロをよく知っている産地の人でさえ間違うぐらいで、漁師からも85点の評価をもらったという上々の結果に。

 正直なところ、いきなりその方法を紹介すれば良いのに、やけに勿体ぶった演出をします。しかし私なら、ここまでするならいっそのこと「プロジェクトX」のパロにしたな。BGMは「地上の星」、ナレーターは田口トモロヲで。

 かつてない難題にマグロ対策班は頭を抱えた。「水分を絞ってみたらどうだ。」キッチンペーパーで徹底的に水分が搾り取られた。しかしマグロの柵はまるでネギトロのようになってしまった。「これでは刺身ではない。」

 「では冷蔵庫で乾燥させれば」表面は乾燥したが、中はベシャベシャのままだった。

 「中から乾燥といえば電子レンジでは」しかしマグロの刺身がみごとにタタキになってしまった。皆絶句した。

 「こうなれば、キッチンペーパーで徹底的に水分を吸わせてみよう」キッチンペーパーに巻かれたマグロが丸一日冷蔵庫に入れられた。翌日取り出されたマグロ。しかしその中央からはまだ水分が滲み出てきた。目の前が真っ暗になった。

 マグロの柵との格闘は二週間に及んだ。一堂に諦めムードさえ漂い始めた時だった。「あの方法なら・・・」

 そしてこの後、運命の塩竃でのテストがあって、その後は「ヘッドライトテールライト」です(笑)。同じ悪のりするなら、ここまで徹底してやりますね。えっ、あまりにプライドなさすぎ? 良いんじゃないの、同じNHKなんだし、よその局ではプロジェクトXのパロはやり放題なんだから。

 あらぬところで話が完全に横道にそれましたが、ここでマグロの解凍法の登場です。その方法とは、4%の塩水に浸したさらしを巻いて、冷蔵庫内で1日置くというものです。こう聞いた時、「ああ、塩水への浸透圧で水分を吸い出すんだな」と思ったのだが、実はそういうメカニズムとは違うらしい。番組の説明では、タンパク質を塩で変性させて、水を取り込みやすくするということらしい。魚に塩を加えて練ると粘りが出てかまぼこを作れるが、その原理か? なおさらしを使用したのは、キッチンペーパーよりも塩味を感じないからとのこと。多分塩分の保持力の問題だろう。

 最後は、柵の選択で失敗したらぶち当たることのある「筋」について。これを見分けるには、柵を横から見ればよいという。横から見て筋が偏っていなかったら、大丈夫とのこと。

 さてこれで筋を避けられるようになったが、では筋のあるマグロは使わないとならないところが、この番組は貧乏人の味方である(笑)。漁師直伝の筋の食べ方を紹介してくれる。

 その方法とは筋にだし汁をかける「マグロ茶漬け」。熱を加えることでかみ切れなかった筋が簡単に噛みきれるようになるばかりか、絶品のうまさになると言う。実はこの筋はコラーゲンであって、熱を加えてやるとトロトロになるのである。これは牛すじなどが煮込んでやることで絶品のスープになるのと同じ原理(一度すね肉を煮込んだビーフシチューを食べてしまうと、もうカレー肉なんて使えません)。

 以上、貧民用冷凍マグロを美味しく食べる方法である。実に実用性が高い内容。私のようなマグロ好きの貧乏人には最適である。近海物の生ホンマグロを食べられるようなブルジョワ家庭は、今回の内容は見る必要ありません(笑)。

 それにしても、ゲストの漁師の専門家=鳥羽一郎氏が「知らなかった」と言っているだけでなく、最後に料理指導に現れた寿司職人の柳原氏までが「知らなかった」と言っているようなマニアックな内容であった。当然ながら素人の私は「全く知りません」。塩水を使った解凍法もさることながら、解凍直後の「死後硬直」はかなりインパクトがあった。

 ところで今回、いつにも増して小野さんがやけに可愛く見えたのだが、なぜだろう?

 

6/1 ためしてガッテン「?にお答えします 寒天・お風呂のカビ・ブロッコリ」

 またもやおなじみのアフターサポートシリーズである。ところで「カビ」なんてテーマなかったなと思ったんですが(あるあるにはあったが)、これはハウスダスト関連とのこと。少々強引じゃないかい?などと思いながら、さあ行ってみようか。

 まずはブロッコリ。電子レンジを使っても栄養は大丈夫なのかという質問。

 ブロッコリは茹でると茹で水の中に栄養分が溶け出してしまうので、蒸し煮にするのが良いというのが以前の内容であったが、蒸し料理というと結構大変なので、電子レンジで出来ればそれに越したことがないという横着な考え方(笑)。番組でテストしたところ、ビタミンCの残存率は97%(水分の蒸発で100%を超えてしまうこともあるとか)、カロテンが98%、ビタミンB1が75%、ビタミンB2は90%とのこと・・・は良いんだが、ここでの残存率って、水分の蒸発を考慮に入れてのこと? それともそうでないの? 例えば極端な例として、水分の蒸発で全体の重量が1/2になるとして、その中でビタミンCの割合が100%だったとしても、それは元の50%の量になってるということなのだが・・・そこのところの説明がどうも曖昧で今一つ分からなかった。せめて水分の蒸発率が大体どの程度なのかを言ってくれていたら良かったのだが。まあ番組の文脈からすると、水分蒸発による減量が起こった後の重量に対する割合だと思うが・・・。

 で、レンジ加熱のブロッコリだが、そのままだと味的に蒸し煮に惨敗なので(例によってスタジオパークでのテストである)、そこで一工夫。電子レンジの方が美味しくない理由はつぼみのところから水分が蒸発して乾燥してしまったためであるから、丸ごと一本のブロッコリを電子レンジに入れる(その後で切り分ければよい)というものである。水分の少なくなった茎の部分はごま油と塩で味付けすれば、水分の抜け具合で絶妙な料理になるとのこと。うーん、食材を全く無駄にしない立派な態度なこと。

 なお電子レンジで加熱すると食材が乾燥するというのは常識であり、これが肉まんを加熱する時、電子レンジを使うよりも蒸し器を使う方が良い理由である。今回のブロッコリの加熱でも大さじ3杯ぐらいの水を加えたと言っているが、肉まんの加熱でも水を入れておくのは常識である(最近では、冷凍肉まんの調理法などにも記載されるようになった。以前は庶民の知恵だったのだが。)。

 二つ目は風呂場のカビ。これに困らされている人は確かに多いだろう。これに対しては「カビ取りハイターストロング」で、などと言うと「あるある大実験」になってしまう(笑)。当然ながらこの番組の場合にはそんな結論にはならない。それどころか「カビ取り剤では落ちないカビもある」なんて洗剤メーカーが目を回しそうなことを言ってくれる。番組によるとカビの菌糸が目地の奥にまで入り込んでいるので落ちないのだという。(カビ取りハイターストロングのCMによると、この奥の菌糸まで破壊するということになっているのだが・・・暗にそれを嘘だと言ってしまっているのに等しいのが、例によってやってくれる)。

 さて番組のポイントは「カビを生やさないこと」。カビが本格的に目地に侵入するのには3日間を要するので、3日以上濡れたままにしないことがポイントである。風呂に入った翌日の昼、まだ水が残っているところを拭く(これを3日に1度)だけで良いという。つまり「3日に1度だけ1日中水気が乾かない場所だけを乾いた布で拭き取る」 なおかびを増やさないためには、カビ取り剤で表面のカビを除去する(当然ながら換気に要注意である)。またここで中に入り込んでしまったカビについては「取り除けません」と断言している(まるっきり念押しだな。洗剤メーカーが文句言ってきそう。)。どうしても見た目が気になる場合は、防カビ性の目地補修剤か水性ペイントの白で塗りつぶしてくれとのこと。

 この番組では、衛生微生物研究センターには取材協力して貰っているが、洗剤メーカーには協力して貰っていないのがポイントか(笑)。なお洗剤メーカーがスポンサーの某番組では、カビが生えることを防ぐ努力など最初から放棄して、「カビが生えたら防カビ剤でこまめに除去しましょう(つまりそれだけ防カビ剤を大量に使いましょう)」という結論になっていた。これも当然。なおこの衛生微生物研究センターの所長が、某番組で「カビがVOCを出す」ということを証言しております。このこと自体は嘘ではありませんので、多分あの番組は展開上都合の良いように「おいしいとこ取り」をしたのでしょう。

 最後は寒天。寒天に酸を加えると寒天の食物繊維が短くなって固まらなくなるが、この固まらなくなった寒天には抗ガン作用の可能性があると紹介したが、実際に寒天でこれをやってみたら固まってしまったという苦情が来たらしい。

 なお寒天の抗ガン作用については、まだ試験管レベルであり、人体では確認されていないと念押ししている(以前の放送の時もそう言っていた)。視聴者としては何やら自信なげに見えるかもしれないが、番組の正確さを重視するならこれが正しい態度である。いくら試験管や動物実験で良い結果が出ても、人体には効果がない(下手すると逆作用が出る)例は枚挙に暇がない。本当に効果があるかは人間による実験を行い(当然ながらその実験方法も厳密性を要する)、統計的に有意なデータが出た後に初めて言えるのである。これを考えずに、アメリカで試験管レベルでの論文が一本出ただけで、まるで効果があるように断言する番組はその時点で失格である(論文なんて、追試をやってみたら間違いだったなんて例はごく普通にあるのは、研究者ならだれでも常識として知っていること)。

 さて固まらない寒天だが、酸を加えるということだけでなく、酸を加えてから加熱することが重要なのだという(要は、酸が反応するための時間とエネルギーを加えるということなんだろうが)。この加熱時間が長いほどとろとろの新食感の食材になるとのことだが・・・・あれって、固まっていないって言っていいの? 確かに流動性があるという点では固まっていないという言い方が出来るかもしれないが、ゼリーとかがあまり好きでない私とすれば、あれは十二分に固まっていると思うのだが・・・。

 この後はお約束の、このクズレモン寒天を使用した料理のレシピの紹介(ホントに料理番組だな、この番組)。これは割愛します。

 

 

5/25 ためしてガッテン「知らなかった! アスパラガス真実の味」

 今はアスパラガスは旬なんだという。しかし多くの人がせっかくのアスパラガスの美味しさを台無しにしている(毎度の展開である)。アスパラガスを見直そうというのが今回のテーマ。

 まず最初は志の輔氏が生のアスパラガスをかじるところから始まる。実はアスパラガスは甘いのだという。しかし我々はこれをわざわざまずくして食べているのが実態だとか。

 さて番組では産地に飛んで、取れたてのアスパラを貰ってくるところから始まる。畑で収穫直後のアスパラを持ってスタッフが帰ろうとしたところ、農家のおじさんオバサンが揃って「勿体ない」と一言(この辺りがいかにもわざとらしいんだよな)。そこでおまじないを1つ。このおまじない1つでアスパラの甘味が全然変わるのだという。さてこのおまじないであるが、アスパラを立てるということ。アスパラは横にして置くよりも立てて置く方が甘いのだという。これはアスパラは寝させて置いておくと、上に向かって起きあがろうとするためだという(この映像がなかなか驚き)。そしてこの時に栄養分を使ってしまうので、栄養分が落ちてしまうと言うことらしい。また横にされることで木になろうとするので、根本の方から筋っぽくなってしまうとのこと。

 次は都会の学生がアスパラ農家に出向いて収穫を手伝うという内容。何やらわざとらしい演出の企画であるが、ここで言いたいことはアスパラガスは日中だけで7センチも伸びるということ。収穫するアスパラは26センチ以上のものだけなのだが、午前中に26センチに達しているものはすべて収穫したはずなのに、午後4時になるとまた26センチ以上のアスパラがにょきにょきと伸びているという次第である。

 アスパラのこの成長力の原動力は巨大な根の塊。アスパラはここに養分を貯め込んでおり、糖度はメロンや葡萄より高いという。ここから新芽がにょきにょきと伸びてくるということらしい。

 次はアスパラの栄養について。アスパラに含まれるグルタチオンという抗酸化物質が細胞の老化を防ぐという話。これはアメリカの論文で発表されたと言うが、アスパラを食べることでこのグルタチオンが細胞内に取り込まれて細胞の老化が防がれるのではないかとのことである。まあこれについては話半分ぐらいで聞いといた方がよいでしょう。なおアスパラがこのような抗酸化物質を持っている理由は、アスパラには葉がないため日光を防ぐことが出来ず、紫外線に対抗するには抗酸化物質が必要だからと云うことらしい。

 最後はアスパラの調理法について、イタリアではアスパラを立てたまま茹でるための専用の鍋があるという。なぜこのようなことをするかと言えば、寝させて茹でると先の方の弱いところから栄養が溶け出したり、先のグルタチオンが分解されてしまったりするからだという。ただこの鍋は1万円以上するとのことで、番組ではこんな鍋は買えない貧乏人のための知恵を提供してくれる。それはまず水に油を垂らして沸点を上げておいてから、アスパラを立てたまま根本の方だけを10秒茹で、次に寝させて40秒茹でるという方法。アスパラは霜降りの牛肉と同じで、ミディアムレアがもっとも美味しいとか。

 後はお約束の料理レシピで、例によってこれは割愛。一番最後に一口メモ的に美味しいアスパラの選び方。1.穂先が開いたものは成長が進んでしまっているので甘味が少ない 2.穂先が紫色のものは甘味が特に強い 3.茎に筋が出来ていたり、根本の断面が乾いているものは良くない。 なお保存法としては電子レンジで40秒という方法がありとのこと。

 明日はスーパーからアスパラが消えるのではないかと思われる内容。ただあまりに宣伝臭かったのが少々鼻につかなくもない。まあアスパラが身体に悪いと云うことはないでしょうから、積極的に摂るのはよろしいでしょう。正しい例によって原則は「食事が偏らない程度に」ということ。

 意外と知られていないアスパラの特徴に迫ったという点では面白かった内容。ただ前半部分の産地訪問あたりの展開は、農家の皆さんの臭すぎる演技はともかくとして、やけにBGMがうるさかったのが、少々耳障りな印象。

 ところで最近は「○○の美味しさも本当の健康効果も台無しにしてたんです」の展開ばかりのような気が・・・。今年はこのパターンで引っ張るつもりか、この番組。

 

5/18 ためしてガッテン「大検証!ウーロン茶の潜在パワー」

 身体に良いと言われているウーロン茶。しかし飲んでいる人に聞くと「なんとなく」という答えが最も多いとか。そこでこの番組ではその「なんとなく」のところに斬り込もうと言うことらしい。

 まずは番組は静岡に飛んで、ありがち企画「ウーロン茶と緑茶対決」である。まずは緑茶とウーロン茶を煎茶の作法に従って入れ、その香りを比較したところ、緑茶の圧勝である。ウーロン茶駄目じゃんとなるところだが、これは入れ方に問題がある。後で別のやり方(緑茶では不作法らしい)で入れたところ、香りが俄然アップし、これを飲んだ人の脳波を調べるとアルファ波が出たとのこと。ここで変えたのは湯の温度、煎茶では70度のお湯を使うが、ウーロン茶では100度の湯が良いのである。ウーロン茶では配糖体が酵素によって分解されて香り物質になるが、熱湯を注ぐことでこれが揮発するのだという。

 しかし番組はこれでは終わらない。さらにある不作法をするとさらに段違いによい香りがするというのだが、その方法がなんと「器をいったん空にしてかぐ」というものである。ウーロン茶の香り成分は器に付着するので、それを嗅ぐのが良いのだという。また器に付着させると良い香りの成分の方が悪い香りの成分より先に揮発するのだという。

 ちなみにウーロン茶のリラックス成分は香りによるが、緑茶の場合は味にもあるという(テアニンの効果だそうな)。これは緑茶に対するフォローだろう(ウーロン茶に惨敗したお茶の家元に申し訳ないですから)。

 さてウーロン茶と言えば油と相性がよいと言われているが、実際に中華料理では油で汚れた手をウーロン茶で洗ったりするとのこと。油で汚れた手を緑茶とウーロン茶と水で洗い比べたところ、実際にウーロン茶で洗った時がもっとも油がとれたという。油を落とすのは茶の中のカテキンであるが、ウーロン茶の場合はカテキンの集合体であるウーロン茶ポリフェノールが多く含まれるので、洗浄力が高いのだという。

 ではこのウーロン茶ポリフェノールは体内ではどうなるのか、これを番組ではスタッフが中華街に出向いて大実験。油たっぷりの中華料理にウーロン茶を合わせた時とウーロン茶を合わせた時で食後5時間の中性脂肪値を比較している。テストの結果、6人中4人で明らかにウーロン茶の時の方が中性脂肪値が減少したという。しかしこのウーロン茶ポリフェノール、血液中を調べても全く検出できないという。これはウーロン茶ポリフェノールは吸収されにくい性質があるからだという。ウーロン茶ポリフェノールの働きは油に吸着することで油の分解吸収を阻害するのだという。ただし番組によると、これには過剰に期待しないようにとのこと。本気で油を抑えたい時は、油っぽい食事を避ける方がはるかに効果があるという(そりゃ当たり前だ)。なおウーロン茶には食後の血糖値を抑える効果もあるとのこと。

 最後はお約束の「美味しいウーロン茶の入れ方」。急須で入れる時はまず急須と器を温めてから、急須の底面が隠れるぐらいの茶葉を入れ、湯を半分ぐらい入れてから急須を回して茶葉を広げ、さらに8〜9分目の湯を入れて1分ぐらい置くという。この他、水にウーロン茶を加えて12時間以上置く水出しウーロン茶という方法もあるとか。

 以上、ウーロン茶についての特集。ウーロン茶の健康効果を認めつつも、それを過剰に煽らないのがこの番組らしいところ。実際、番組によってはウーロン茶さえ飲んでいれば大丈夫とばかりに過剰宣伝して、それにのせられた視聴者が「ウーロン茶を飲んでるから大丈夫」と脂っこい食事をガンガン摂って逆に中性脂肪値が上がってしまうなんてことが良くあるからだろう。ウーロン茶は薬じゃないんだから、高脂肪食を摂ってウーロン茶だけ飲んでいたら大丈夫というものではない。それにそもそも薬でさえ食事療法と併用しないと効果はないのである。

 なお私はウーロン茶を飲むと腹を壊すことがよくあるのですが、その原因も今回の番組で分かりました。要はウーロン茶は油の消化吸収を妨げているわけですから、あまり量を摂ると腹が緩むのは当然のようです。胃腸のあまり強くない人はウーロン茶の飲み過ぎに注意した方が無難なようです。今回の内容は「食事をしながらビールを飲むよりは、ウーロン茶を飲んでいる方が健康には良さそう」という意味にとっておくぐらいが無難でしょう。

 ところで今日の小野アナウンサーを見ていると、「やけに首がつまって見えるな」と感じたのですが、衣装の後ろ襟がやたらに高いのが原因だったようです。ああいうのが今流行ってるんでしょうか? ファッションにまるで疎い私には全く分かりません(笑)。

 

5/11 ためしてガッテン「最新版!ハウスダスト一掃大作戦」

 アレルギーといえばスギ花粉症が連想されるが、実は一番メジャーなアレルギーはハウスダストアレルギーである。しかもアレルギーとは無縁だと思っている人の2/3はいつハウスダストアレルギーを発症するか分からない(つまり既に抗体を持っている)のだという。

 アレルギーは喘息につながることが多い。番組では喘息で苦しむ子供を持つ家庭が登場するが、母親がかなり熱心に掃除をしているにもかかわらず、なかなかアレルギーが治まらないのだという。喘息を持つ人はアレルギーがきっかけになって発作を起こし、呼吸困難になってしまうのである。

 さてハウスダストと言ってもいろいろな成分が含まれている。代表的なものは砂ぼこり、繊維、人のフケ、動物の毛、カビ、花粉、ダニなどである。この中で砂ぼこりと繊維、人のフケは直接にはアレルギーを起こさないが、動物の毛、カビ、花粉などはそれ自体がアレルギーを起こす。またダニについては実は生きているダニはアレルギー源にならないのだが、これが出した糞や、死骸などはアレルギー源になってしまうのである(日本で一般的なヒョウヒダニは人を噛まない)。さらに人のフケやカビはダニの格好の餌になり、ダニの1つがいは3ヶ月で30万匹に増えてしまうのだという。繊維も静電気でダニの死骸を吸い付けてしまうので、結果としてアレルギーに無関係なものは砂ぼこりだけになってしまうという次第。

 ただアレルギー源としてもっとも強いものはダニであるので、ダニの対策が重要になる。

 番組ではダニ5000匹を畳にまいて、人間のふけを餌に2週間培養し、その後その畳の上を歩いてどれだけのアレルゲンが舞い上がるかという試験を行っている(気色悪!)。人が歩くとダニの死骸や糞が大量に舞い上がるのだが、高さ30センチがもっとも多かったという。この30センチははいはいしている赤ちゃんや寝ている大人の顔の位置になる。

 さてここで番組ではさらにショッキングな事実が公表される。

 ダニ対策となれば、畳よりもフローリングの方が有利だと考えるところ、しかしこのフローリングに巨大な落とし穴があるというのだ。番組では2つの家庭のフローリングの埃を採取してチェックしたが、どちらの家庭もフローリングの掃除はキチンとしているにもかかわらず、アレルギー発症の基準になるという量をはるかに超えるアレルゲンが検出されてしまった。これは掃除のやり方に問題があるのだという。

 ここで主婦や学生が入り交じっての掃除対決(こういう企画が好きだなこの番組)。掃除機やぞうきんを使ってみっちり掃除をする主婦に対して、学生は軽くワイパーをかけるだけ。しかし結果は、この学生の圧勝である(これもお約束の展開)。ポイントは掃除機を使わないことであるという。つまりいきなり掃除機を使うと、掃除機がほこりを巻き上げてしまい、それは1時間は落ちてこないのだという。だから正しい掃除の仕方は、まず拭き掃除をしてから、掃除機をかけるというものだという。

 さて喘息を患う子供を持つ家はどうすればよいか。ポイントは寝具の対策だという。WHOがアレルギーを発症しないための布団中のダニの量について出した指標によると、安全なのは2μg/g以下であり、2〜10が要注意域(抗体が出来てしまう)、10以上はいつ発症するか分からない状態だというのだが、日本人の平均値は20なのだという。だからこの寝具の対策が重要になると言う。

 ここで相模原病院の医師・西岡謙二氏が登場し、冒頭に登場したぜんそくの子供の家庭で対策を紹介する。その方法とは、敷き布団に週に1回片面あたり40秒掃除機をかけるということを半年間続けるのだという。ポイントはこの半年間続けるということだという。掃除機をかけるとダニの死骸や卵は取り除けるが、生きているダニは繊維にしがみつくので取り除くことが出来ない。ダニの寿命が3ヶ月であることを考えると、半年間掃除を続けることで、ダニの世代交代を阻止することが出来るのだという。実際、西岡氏の調査の結果、半年を境にして布団中のダニの死骸や糞が激減するのだという。西岡氏の話によると、24名のサンプルを調査した結果、平均18.6が3.2に減少し、多くの患者の症状が改善したという。

 以上、ハウスダスト対策についてであった。フローリングの落とし穴についてなかなかショッキングだった人もいるのでは。ただ布団に掃除機をかけるというのは既に常識化しており、もう実践している方も多いのではないかと思う。ただ以前のダニの回では、掃除機でダニを完全に除くのは難しいことから、湿度を60%以下にしてダニの活動を抑制するという「ダニは生かさず殺さず生殺し」という方法を紹介していたのだが、これとの兼ね合いはどうなるのだろうか。

 なお私は明らかにハウスダストアレルギーを持っているが、忙しくて掃除なんかしていられない(ただ単にズボラなだけという説もあるが)が、幸か不幸か私の部屋は機械類の多さのせいか常に湿度が50%以下(時には40%以下になり、喉が渇くことがある)という状態であり、例のダニは「生殺し」になっているようである。また以前に比べるとハウスダストに対する過敏性がなくなってきた。これはアレルギーが慢性化してしまったのか、埃が多すぎていちいち身体が反応するのに疲れたのか、ただ単に私が年を取って免疫力が落ちたのかは定かではないが、私はこれを「放置型減感作療法」と呼んでいる(嘘八百)。

 さて今回登場した西岡医師は相模原病院に勤務のようであるが、以前にも食物アレルギーの時に相模原病院が登場している。相模原病院でアレルギーの研究が盛んなのか、ただ単にガッテンスタッフがこの病院と馴染みなのかは分からないが。

 ところで今回の番組、やけにドタバタしていた印象を受けたが(ゲストとのトークなど)、編集をあまりせずにそのまま使ったのか?

 

4/27 ためしてガッテン「迷わない!方向オンチ簡単克服術」

 方向オンチで悩んでいる人も多いと思うが、どうすれば方向オンチが解消されるかというテーマ。

 まず最初は方向感覚がある人とない人で目的地まで歩いてもらうという良くあるパターンの実験である。結果は千差万別。5分ほどで到着した人がいれば、結局はたどり着けなかった人もいるという結果に。中には方向オンチにもかかわらず素早く到着した人もいたのだが、どうして分かったか聞くと「カン」という始末である。方向オンチな人とそうでない人を比較した場合、方向オンチな人は角の店とかいったような細かい目印を細々覚えようとしているのに対し、方向オンチでない人は、遠くのビルなどの目印を使用して、全体を把握しようといるという違いがある。

 鍵になるのは空間認知という能力。これが形成されるのは大体6才ぐらいだという。番組では三つの山と家が配置してある模型を使用して、空間認知能力のテストを行っているが、確かに6才ぐらいが境で正しい解答が出るようになっている。この空間認知を司っているのは頭頂葉とのこと。そこで方向感覚のある人とない人の脳の働きを比較したところ、どちらも頭頂葉の活動自体には差がなかったという。ただし両者で反応速度に微妙な差があるのだという。

 番組によると、このわずかな反応の差が招く方向オンチがあるという。番組ではNHKを舞台にして、参加者にトイレまで案内図を見てから行ってもらうという実験をしている(実はNHKの建物は本当に道が分かりにくいのである(経験))。ただここで少し細工がしてあり、実は壁にかけてある案内図は90度回転させてあるので、頭の中でこの案内図を回転させる必要があるのである。さて実験の結果、10人中6人が道に迷ったという結果に。中には迷ってしまうことでパニックになって、ドンドンと深みにはまっている人もいた。頭の中で地図を回せればよいのだが、それが旨くできなくて方向オンチの人がいるという話である。・・・しかし、確か最初には頭頂葉の反応速度のわずかな差が方向オンチの差になって現れてくるというような説明をしていたと思うのだが、それとこの実験の結果と、何か方向がずれてないか? このコーナーで言っていること自身は正しいし、その通りだと思うが、どうも番組の係り受けがおかしい。多分、前のコーナーで脳のテストをした時、回転した文字を見るテストだったからこういう関連になったのだろうが、この時に「スピードの差」を強調しすぎたせいで、しっくりと話がつながらないのである(案内板の前で考える時間には制限はないのだから)。ちょっと方向性が誤った印象。番組が方向オンチになってしまうと困るぞ(笑)。

 つまり方向オンチになる要素として、地図が苦手とか、目印に頼りすぎているとか、焦りなど複合的な要素があって混乱するのだとか。番組ではこれを回転模型で表現したが、相互で順番に相関しているわけでもない要素を表現するのに、回転模型はあまり適切とは思えなかったのもちょっとひっかかった。普通は回転模型で表現する時は、それぞれの要素が順繰りに相関しているような関係がある時なのだが、ここで登場した例はすべて並列である。ちょっとイメージが違う。

 で、番組はここから解決編になる。方向オンチの人に対して地図を読むためのテクニックを紹介しようと言う企画になる。ここでまずその御利益を示すべく実験が始まる。例の方向感覚のある人とない人をつれて、蛇行した路地が入り組む住宅地に行き、そこで目的地までたどり着こうというテストである。ここでまずテストを受けるのは、方向オンチ組。しかし彼らに渡されたのは超精密な住宅地図(見にくい)。普通はもう迷子決定に思えるが、事前に地図を読むためのテクニックを教わった彼らは、次々と迷わずにゴールに到着する。その一方、余裕綽々で挑んだはずの方向感覚のある人たちが見事に迷ってしまう。さてこれは一体なぜ?といった二重仕掛けになっている。

 二組の違いは、地図を読むノウハウだけでなく、渡された地図の違いにもあった。方向感覚のある人たちが渡されたのは、よく店の案内図なんかにある簡略化された地図である。そこには道は直線などで単純化されて書いてあるが、現実の道は曲がっていて徐々に方向が変わっている。結局のところ、どうしても道はまっすぐだと思ってしまうのでそのズレが迷う原因になるのだという(私の住んでいる田舎はうねった道が多く、私もこれで何度も痛い目にあっている)。

 これに対して、方向オンチ組に与えたアドバイスは「地図を回しながら見る」というものである。こうすることによって地図の中での自分の位置を間違いにくくなる(方向オンチな人は頭の中で地図を回せないわけだから、地図の方を回すという意味でもある)という塩梅である。以上のノウハウと、最後はアナログ時計で南を知るテクニック(短針と12時の真ん中に太陽を持ってくると12時の方向が南になる・・ちょっとした簡単な数学の応用ですから、なぜそうなるかは自分で考えてください。)とベランダやBSアンテナで南が分かるという豆知識を紹介して終わりである。

 さて最後の地図の見方はよいのだが、問題なのは「簡略化した地図が迷う原因になる」というものである。実はこの道に迷うというテーマは、はるか昔に「トライ&トライ」の時代にも扱っていて、その時の結論は「正確でも複雑すぎる地図は迷う元であるから、簡単な地図で目印になるものをつないでいく方が分かりやすい」というものだったのである。つまり時代が10年ほど経つ間に結論が逆転してしまったわけである(笑)。正直なところ、一長一短というのが現実ではないか。今回の被験者は事前に地図の読み方のポイントについてみっちり指導されていたから良いが、そうでなければやはりあの精密すぎる地図をいきなり渡されると、いくら地図を回したところでやっぱり迷ってしまうと思うのだが。多分、地図を渡した時に、角を曲がる交差点などのポイントの説明はあったはずである。地図を回しただけで解決するものとは思いにくい。比較的地図が得意である私は(実は地図を眺めるの趣味だったりする。だからゼンリンの電子地図帳を持っている。)、確かに簡略化したいい加減な地図よりは、キチンと書いてある精密な地図の方が迷わないが、すべての人がそうではあるまい。あの地図の場合、簡略化しているのが悪いのではなく、簡略の仕方が悪かったように思える。

 なお空間認知能力が6才ぐらいで確立されると言っているが、私が推測するに、6才ぐらいというのはまさに「自分を相対的に見ることが出来るようになり始める」年齢ではないかと思われる。空間認知能力には、視点を自分自身から離して自己を相対視する必要がある。6才ぐらいまではまさに「自分が世界の中心」であるから、それが出来ないのではないかというのが私の説である。この説から推測すると、自己チューの人間は空間認知能力が低いということになるが、これは未だに検証されていない(笑)。誰か、小泉総理が空間認知能力が低いかどうか確認してくれ(笑)。

 

4/20 ためしてガッテン「超ヘルシー魚!カレイ新調理術」

 さて今回は恒例の地味な食材シリーズである。ヒラメに比べるととかく一段低く見られるカレイであるが、今回は究極のカレイの煮付けを紹介するらしい。キャッチコピーは「カレイの煮付けは煮付けてはいけない」というもの。

 カレイと言えばヒラメと比較されやすいが、料理方法はカレイが煮付けなのに対し、ヒラメは刺身と言ったイメージがある。そこでまずヒラメとカレイの食べ比べをしてもらっている。煮付けではカレイが圧勝、刺身ではヒラメがリードと思ったのだが、時間の経過と共にカレイが検討、結局はカレイとヒラメは互角の結果になった(カレイの方が歯ごたえがあるので、これを好む人も多いようである)。煮付けでカレイが圧勝したのは、カレイの方が煮付けた時に柔らかくなるのだという(実際、ヒラメの煮付けを食べた人は「ボソボソした感じ」と答えている)。

 このカレイの肉質であるが、実はウナギに近いものだという。カレイは進化の過程で浮き袋が退化したので、全身の筋肉を動かして泳ぐ必要があり、そのために筋肉中にコラーゲンが非常に多いのだという。そしてこれが身の弾力につながっているという。またカレイとヒラメの違いは、カレイの方が細胞が小さく、コラーゲンの量は3割ほど多いのだという。

 さてカレイの煮付けの仕方であるが、ここで登場するのがガッテン御用達料理人の野崎洋光氏(ホントによく登場するな)。彼によるカレイの正しい煮付けの方法は、1.まず80度ぐらいの湯にさっとつけてから水をくぐらせる「霜降り」をする 2.煮汁を作って水のうちにカレイを入れる。 3.強火で7分ほど加熱する(落としぶたを忘れずに)。 4.火を止めて5分放置する というものである。カレイは火を加えて5分ぐらいが一番柔らかいので、強火で短時間で仕上げるのだそうな。ただ短時間で調理と言えば、味が染みないのではないかと心配になるが、実はカレイはたとえ30分煮込んだところでやはり味は染みないのだとのこと。カレイの煮付けとは、煮込むのではなく、煮汁をつけて食べるのだとか。

 コラーゲンを摂取すると骨密度が上昇すると以前番組で伝えていたが、そのメカニズムは明らかではなかった。今回、京都府立大学食品科学研究室の佐藤健司教授の研究の結果、体内に取り込まれたコラーゲンは全部がアミノ酸に分解されるのではなく、アミノ酸が数個結びついたペプチドの形で吸収されるものがあることが分かったとか。そしてこのペプチドをコラーゲンを合成する繊維芽細胞に加えて培養すると、繊維芽細胞が活性化したとのこと。この効果によって骨が丈夫になるのではないかと考えられるという。つまり体内のコラーゲンを増やすためにコラーゲンを摂取することは無駄ではなかったということのようだ。

 もっとも番組も注釈として付け加えているが、あくまで「試験管の中で」の話なので、体内でこれと全く同じことが起こるかどうかはまだ確認されていないようである。またこれを見て、サプリでコラーゲンをガバガバと摂ったところで、肌が突然に再生したりなんて事が起こりはしないことは既に確認されている。結局は、ここでも「バランスの良い食事を心がける」といういつもの大原則に至るわけである。サプリで特定の栄養素を極端に摂るのではなく、バランスの良い食事を心がけることで、必要な栄養素を自然な形で継続的に摂取するのが人体にとっては重要である(たとえ大量にコラーゲンが入ってきても、人体というものは必要量以上は取り込まないものですから)。

 最後は、お約束の料理法紹介となっていたが、これは割愛する。

 今回はまさに全編料理番組。いよいよ「今日の料理」と化してきたようである。実用性は例によって十分ではあるのだが、自分で料理をしない私(出来ないという意味ではない)には無関係です(笑)。しかしカレイの煮付けと言えば、私も「ボソボソした」イメージがあるのだが、これって単に作り方が悪かっただけなの? なお私も刺身はカレイの方が好きなくちです。ただカレイにしてもヒラメにしても、味的に淡白にすぎるのが、やや物足りなさを感じる原因になったりします。

 それにしても今回って、結局はカレイの煮付けだけで番組を一本作っちゃったんですよね。そのせいか、ところどころ無理矢理に引っ張っている感もしないでもなかった。気を持たせる演出と言うべきか、単なる引き延ばしと言うべきか・・・。

 

4/13 ためしてガッテン「大誤解!ミネラル不足の新事実」

 まず、厚生労働省が日本人の栄養摂取の基準を4月から新しくしたとの情報から始まる今回。この度、生活習慣病予防のために摂取が奨励された栄養素が4つあるという。それはカルシウム、不飽和脂肪酸(DHA、EPA)、食物繊維、そして4つ目が今回のテーマである。この栄養素はミネラルであるのだが、どうも一般的にあまり知名度が高いと言い難いとのこと。しかしこのミネラルの摂取が心臓疾患や脳血管障害に密接な関わりがあるのだという。

 さてこのミネラルとはカリウムである。今までカリウムの摂取量は1日2000mgと言われていたのだが(日本人の平均摂取量は2389mgとのこと)、この度、3500mg摂ることが生活習慣病予防に望ましいということになったという。

 さてカリウムといっても、私のような化学屋はともかくとして、一般人にはほとんど見たことがないものだろう。そこで番組ではカリウムを紹介することから始まる。カリウムとは純粋な状態では光沢のある金属であり、カッターなどで容易に切断できるぐらい柔らかい。そして最大の特徴は水に放り込むと炎を上げながら溶解することである。この時、カリウムは金属からイオンに変化する(番組では簡単にするために説明をここで止めていたが、さらに厳密に言うと、カリウムが水と反応して、水素を発しながら水酸化カリウムに変化する化学反応が発生している)。この性質はナトリウムと全く同じで、実際、周期律表ではカリウムはナトリウムの一列下であることを思い出す方もいると思う(カリウムはナトリウムよりもさらに不安定であるから、私ならはっきり言って触りたくはない)。

 さてこのカリウムであるが、人体中にはイオンの状態で存在する(金属状態なんかであったら物騒で仕方ないが(笑))。さて人体のどこにカリウムが存在するかを小野アナウンサーが探偵に扮して調査に行く(なんか今回は悪のりが強いな)。最初に調べたのはまず血液。当然ながら血液中にカリウムは含まれており、その量はバナナで言えば1本分だという。しかし人体中のカリウムはもっと多い。それを定量するために小野アナウンサーは日本原子力研究所に出向き、体内のカリウムの定量を行うことになる。ヒューマンカウンターなる装置に入った小野アナウンサー(しかしなんでここでBGMが「マジンガーZ」なんだ?)、定量の結果、全身のカリウム量は84グラム、バナナで言えば210本分なのだという。

 で、このカリウムが存在するのが細胞内である。そして人間にとってはカリウムとナトリウムのバランスというのが重要なのである。実は心臓の拍動はかのカリウムとナトリウムのバランスで制御されている。人体では細胞内ではカリウムが、細胞外にはナトリウムが存在する。そして細胞にはカリウムチャンネルとナトリウムチャンネルといった専用出入り口がある。カリウムチャンネルが開けばカリウムが細胞外に流れ出し、カリウムイオンはプラス電気を帯びているからこれが電気信号となる。ナトリウムチャンネルが開いた場合、今度は逆にナトリウムが細胞中に流れ込むので、先ほどとは逆方向の電気信号になるという塩梅である。ちなみにこの時に流れ出したカリウムや流れ込んだナトリウムは、ナトリウムカリウムポンプによって戻される。そして心臓の拍動などはこの電気信号で制御されているわけである。

 さてこのナトリウムとカリウムのバランスであるが、縄文人の体内ではこのバランスが1:1であったという。これは食事に原因がある。現代人に料理を作ってもらったところ、カリウム:ナトリウム=1:2や1:4で、いずれもナトリウムが過剰という結果になる。これは人間が塩味を好むからであるからだという。ここに「ギャートルズ」をBGMにして乱入するのは縄文人(おいおい)、彼らは栃の実を原料にした縄文パンや海草と魚のスープ、里芋をゆでたものなどを作る。さてこの料理なのだが、カリウム:ナトリウム=10:1、圧倒的にカリウム過剰である。なんだ?バランス滅茶苦茶じゃんと思うところなのだが、なんとこれが身体にとってナイスバランスなのだという。

 ここでそのメカニズムの説明が始まる。まずカリウムが過剰の食事の場合、過剰のカリウムは腎臓によって尿中に排出されるので、体内ではカリウムとナトリウムのバランスが保たれるのだという。しかしナトリウムの摂取が過剰の場合、腎臓にはナトリウムだけを排出する能力はないのだという。腎臓がナトリウムを排出するにはカリウムと一緒に排出する必要があるので、つまりナトリウムの排出にはカリウムが必要なのだとのこと。体内でナトリウムが過剰の状態が続くと、血管の収縮による高血圧などが発生する。つまり現代人はどうしてもナトリウムが過剰なので、カリウムを多く意識して摂る必要があるというのが今回の指標の意味だという。

 なお番組中でも解説していたが、本来はナトリウムとカリウムをガバガバ摂るという意味ではなく、ナトリウムの摂取を減らして、カリウムの摂取を増やしましょうとの意味である。またこれは最も気を付ける必要があることなのだが、カリウムを多く摂取すると腎臓に負担がかかるので、心臓病を患う人にとってはカリウムの摂取は御法度である。必ず医師の指導を受けること(さすがに番組でもこれはキチンと説明している)。

 さて、次に来るのはどうやってカリウムを摂取するかだが、カリウムが多い食材には野菜や芋、豆などがある。そして番組のお勧めが、昆布やひじきなどの海草。これに含まれるアルギン酸は、カリウムの取り込みだけでなく、ナトリウムの排出にも効果があるのだという(番組ではこれを子役のクサイ芝居で説明する。なんか今回はこういうクサイ芝居やかぶり物が大好きな回だな・・・と思ったところで、またも今回の制作者が分かってしまった)。なおここで某番組あたりだと「昆布は現代人の救世主と心得よ」などと言って、昆布ばかりを毎日食べまくることを推奨したり、別の某番組だと、突然に地方の昆布の産地に飛んで、非常にマイナーな昆布を宣伝する(・・・って実際にそんな回があった記憶があるぞ)なんて展開になるのだが、ここで「昆布だけでなく、これらの食材をバランスよく食べましょう」と言うところがこの番組らしいところである(これが正解)。

 この後は例によって料理コーナーなので、ガッテン料理本でも参照されたし。

 現代人はナトリウムが過剰なので、カリウムを摂取することが高血圧予防などには良いこと、またカリウムは海草に豊富なことなどは知っていたが、栄養摂取基準が変更されたことまでは知らなかった。またカリウムが身体に良いというメカニズムについて、ここまで分かりやすく説明されると納得せざるを得ない(若手芸人にが出てきたり、クサイ芝居があったり、被り物が登場したりと、制作者の趣味が露骨に反映したオーバーな演出はともかくとして)。もっとも果たして「大誤解!」と銘打つほど、カリウムの働きが誤解されていたかについては疑問もなきにしもあらずだが。

 正直なところを言うと、それほど驚くほどの情報ではないものを、番組の構成で最後まで見せてしまったという印象。情報自体がどうこうよりも、番組の作り方にうまさを感じる。

 で、次回はカレイ。今回が健康ネタだから、次回は料理ネタというローテーションのようである。さすが料理50%+健康50%の番組である。視聴者層へのウケを考えるとこういう構成になるのかもしれないが、もう少し「科学」をやっても良いような気もしないでもない。 

 

4/6 ためしてガッテン「新芽野菜スプラウト!超健康パワーの秘密」

 癌予防効果云々で注目されているスプラウト(芽野菜)。今回はそれの特集だとか。

 まずスプラウトと言ってもいろいろな野菜がある。一番代表的なのはカイワレ大根だが、これ以外にもブロッコリーとかレッドキャベツ、そばなどもあるという。

 さてブロッコリーに含まれていると言われている癌予防成分だが、これはスルフォラファンという。この成分は実は種の中に含まれているのだという。この時点で3000mg/100gの量が含まれているのだが、これがスプラウトになると体積が増えることなどで100mg/100gに減少するという。ただし成熟したブロッコリーの場合12mg/100gなので、これよりはスプラウトの方がかなり多いのだという。

 しかしながらこのスルフォラファンは実は毒なんだという。実際、ブロッコリーとスプラウトに青虫をたからせたところ、青虫はスプラウトは全く食べない。このスルフォラファンはファイトケミカルといって、新芽を食害から守るために植物が分泌しているものだという。ただこの毒は結構強い毒であり、この毒の中にいると自分自身が成長できなくなってしまうぐらいだとのこと(目がテンのわさびの回に出てきたいわゆる「自家中毒」というやつのようだ)。なおファイトケミカルとは何も戦う化学物質という意味ではなく、ギリシア語で植物の化学物質という意味だとか。

 さてこのスルフォラファンだが、いわゆる辛み成分である。そして実は人間にとっても毒なのだという。ではなぜその毒が癌予防効果を持つことになるかだが、体内に取り込まれたスルフォラファンは活性酸素を生成するが(いよいよ毒である)、そのことが体内において活性酸素に対応するための酵素の分泌を促し、そのことが活性酸素に強い身体を作ることになるのだという。たとえて言えばワクチンのようなものだとか。つまり毒も摂りようによっては薬になるという原理らしい。なおスプラウトは抗酸化成分としてビタミンCも含むので、二重の効果で活性酸素に強くなるのだとか。細胞の中からの活性酸素には酵素が、細胞の外からの活性酸素にはビタミンCがとダブルの効果で抗酸化作用を生むのだとのこと(まるで何かのCMのようだ)。ちなみに1週間毎日100グラムを食べ続けたら、活性酸素による酸化物の量が17%減少したとの報告もあるというが、この量はパック5個にあたり、とても食えそうな量ではないらしい。

 で、この食べにくいスプラウトを食べやすくする方法だが、玉子やマヨネーズに混ぜるという方法があるとのこと。玉子に含まれる硫黄分がスルフォラファンと結びつくことで辛みを消すのだという。だが、そうなると今度は癌予防効果がなくなってしまう。それじゃ意味ないじゃんとなるところだが、これは腸の中でもう一度分離するのだという。ただよく話を聞いていると、吸収率が落ちるので実は辛いまま食べる方が9倍ほど効果が強くなるなどと言っている。・・・しかしよく考えると、スプラウトでの含有量が100mg/100gであるが、成熟したブロッコリーでも12mg/100gも含まれてるのなら、わざわざスプラウトの効果を1/9にして食べなくても、もっと食べやすいブロッコリーで良いのと違うか? どうもここの論理展開がスッキリしない。

 また今回は「毒も摂りようによっては身体に良い」という主旨なのだが、所詮は毒は毒である。摂りすぎた場合に弊害が出る可能性はないのか?ましてや毎日食べ続けたりしたら。この論理展開だと、まかり間違うと「どんな毒でも身体に良い」という論理になりかねないのである。実際、微量の放射能は身体に良いだの、微量のダイオキシンは身体に良いだのとかなり怪しげな論理を主張している輩もいるわけだし。

 結局、この根本のところがどうも納得できないので、今回の内容は今一つうなずくことが出来なかった。この番組の場合、「あるある」と違ってスポンサーから金貰って宣伝するということはないが、どうもわざわざスプラウトを取り上げた理由が不明だ。なお癌予防効果や健康効果なんてものは、研究が進むと簡単にひっくり返ってしまうことがあるので要注意。常に最新の情報に注目しておく必要があるが、その一方であまり検証のしっかりしないデータに飛びつかないようにすることも重要。私個人としては、あえてスプラウトでないといけない理由は不明。将来、野菜になるものをまるまる食べているんだという心理的効果の方が大きい(何となく野菜の栄養を丸ごと摂っている気がする)のではなどと思ったりもする。

 なお番組は最後は、好例の料理法紹介になるが、例によってこれは割愛する。

 

3/30 ためしてガッテン「死者1万人!家庭内のうっかり事故徹底対策」

 NHKも春の番組改編期を迎えて、この番組もOP映像とテーマ音楽がリニューアルされている。が、それ以外は全く変わっていないので、従来ファンも慌てる必要はない模様。

 事故と言えば交通事故などを連想するが、実は事故死が多いのは家庭内である。毎年1万人以上が家庭内の事故で死んでおり(特に老人が多い)、これは交通事故よりも多いのだとか。そのような事故が起きる原因は「うっかりしていた」というものが大半であるが、実は注意を集中していても、かえってそれが原因で事故が発生する例があるのである。というわけで、今回は家庭内の事故について脳科学(心理学?)の観点から解説している。

 さてアメリカのある有名な心理学者の論文によると、人間は信じられないミスをするのだという。まずその実験の再現から始まる。この実験というのは、ある人物が通行人に道を尋ねるのだが、その途中で二人の間に割り込むような形で大きな看板を担いだ人が通りかかり、看板が通り過ぎると道を尋ねていた人が入れ替わっているというものである。道を教えている側は相手の顔を見ているわけだから、その相手が入れ替わったら分かりそうなものだが、実はこれに気が付かない者が意外と多いのだという。番組の実験によると18人中10人は相手が入れ替わっているのに気が付かなかったとのこと。なお道を尋ねる役が若い男性だったためか、若い女性はほぼ全員が入れ替わっているのに気づいたのに対し、年配の男性はほぼ全員が気づかなかったという(多分、相手に対する関心の高さが反映しているのだろう。道を尋ねたのが若い女性だったら、自ずと結果も変わりそう。)。

 また次の実験は、障害物がある部屋の中を、障害物を倒さないように掃除するというもの。しかしこの実験、途中で障害物が突然に生えてくる(床からせり出してくる)ことがあるのがミソ。被験者の視覚センサーを追っかけると、被験者は明らかにその障害物を見ているのだが、なぜか障害物の存在に気づかずに倒してしまうのである。

 これは人間の思考のメカニズムが関係している。最初の実験は、脳の中の関心が道順を思い出すなどの方向に行ってしまって、視覚からは完全にはずれてしまっていたことによる。この時、人間は見えているものを見ていないのだという。また次のケースは、見えているのに気づいていないという例で、それは注意がその部分にいっていないことを意味しているという。これを番組は面白い実験で示す。

 これはよく注意力テストなどである問題だが、2枚のわずかに違う箇所のある写真を交互に見せて、どこが違っているかを見つけるというものである。この時の脳の働きを脳波計で見ると、違いに気づいていないうちは後頭部の一部しか活性化していないのに、違いに気づいた時に脳全体が活性化するという。つまり最初の状態は「見えているけど見ていない」状況であり、これが「うっかり」なのだという。

 人間は周囲を見る時に、注意のしぼりを調節しているのだと番組は表現している。つまりボンヤリと全体を見ている時と、特定の部分を集中して見ている時を切り替えているのである。前者の時は全体は見えているが、はっきりとは見えていないし、後者の時は注意している部分はシャープに見えているが、その他の部分が全く見えてないのだという。これの切り替えがうまく行かなくなると、ボンヤリしっぱなしになったり、集中しすぎになってまわりが見えないということになるのだという。

 このような危険な状態を防ぐために工事現場や運転手などに取り入れられているのが、自律訓練法というものだという。ボンヤリしている状態というのは副交感神経が優位になってる状態(眠気が起こっているような状態・・昼を過ぎた頃の私の状態だな(笑))だし、集中しすぎている状態というのは交感神経が優位になっている状態(あせってピリピリしている状態・・夜寝る前に慌ててこの原稿を書いている状態か(笑))だから、これを調整するのだという。この自律訓練法というのは、身体にわざとグッと力を入れては、それをフッと抜くということを繰り返すやり方である。「さあ、リラックスしなさい」と言っても人間はリラックスできるものではないが、こうすると抜いた時に自然にリラックス出来るらしい。

 さて、うっかり事故が多いといえば老人であるが、老人の場合は脳の衰えによってこの切り替えがうまくいきにくくなるらしい。これに対する方法は、かつて認知症対策で出てきた「二つのことを同時にする」という訓練である。番組の事例では、ラジオを聞きながらその内容を書き留めるとか、掃除をしながら俳句を作る(登場した老人の趣味が俳句だったらしい)などというのが劇的な効果をあげている。ん? 私がやっているこのページの作成って、もしかして認知症予防に効果がある? これは死ぬまで続けないといけないようだ(笑)。ただ2つのことを同時にと言っても、受験生のながら勉強は駄目だろうな(笑)。受験生の場合は「おぼえたらすぐに寝る」。これです(↓を参照)

 以上、家庭内のうっかり事故について、脳の働きから切り込んだというなかなか面白い切り口。言われると当たり前のことばかりなんだが、脳波計まで出されて説明されると、やけに説得力がある(笑)。つまりは人間は常に、注意の切り替えが必要だということだ。なお今回のテーマとは離れるが、注意の切り替えだけでなく、思考の切り替えや気分の切り替えというのも重要である。何か問題に直面した時、そのことばかりを考えると、どんどんと他のことが見えなくなって泥沼に陥ってしまう(それが究極までいくとパニック状態になる)。そこで一旦すべてを突き放して、遠くの視点から眺めてみると、思わぬものが見えて問題が解決するということが実際によくある話なのである。「プロジェクトX」なんかを見ていても、ブレークスルーの発想は、大抵は息抜きの時に浮かんでいる。と言うわけで、私は仕事中も煮詰まることを避けるために、息抜きを入れるのである(お前は息抜きしかしてないのと違うかというツッコミが、どこかから聞こえてくるが)。

 番組が微妙に新装になったが、基本的にはほとんど変わっていない。ただ、どうもまだ新しい音楽には馴染んでいないせいで、ガッテンという気がしない。ところでOPアニメ、いきなり「合点」と出るのだが、これからは「ためしてガッテン」でなく、「試して合点」になるのか?(笑)。ちなみに私の部屋にあるガッテンの初期ビデオは「ためして合点」というラベルが貼ってあります(笑)。

 

3/16 ためしてガッテン「脳トレーニング!最新実践法」

 今回のテーマは脳。脳と言えば、記憶力を上げたい、回転を早くしたい、痴呆症を防ぎたいなどという答えが返ってくるが、それに対する最新の方法を提案・・・ってことになってるんだが、どうやら以前に放送した回の再編成のような趣。今回も春のNHKにつきものの再放送?

 ちなみに私は、最近は記憶力の低下に悩んでいるし、頭の回転が鈍くなっている(文章を書いていても、適切な表現が出るのに以前よりも時間がかかるようになってきた)し、正直なところ若年性アルツハイマーが気になったりする次第。と言うわけで、思い出しながら見るとするか。

 まず最初は脳の状態テストから、これは順番に出される6枚の絵を見ながら、赤がある時には○をつけるという作業をやりつつ、何の絵だったかをおぼえるというテスト。これはいわゆる痴呆症(最近は認知症と言うようになったようだが)のテストである。認知症の症状として2つのことを同時に出来なくなるというのがあるので、それを確認するテストである。ちなみに私は・・・最後の電話だけがどうしても思い出せなかった・・・結構ショック。

 まず最初は記憶力アップ法について。これは2組みに分かれて般若心経を暗記するというもので、記憶術の奥義を伝授されたチームとそうでないチームとで差を見ようというもの(確かに昔にこの放送はあった)。結果は記憶術の奥義を教わった方の圧勝であったのだが、その方法とは。1.覚えたらすぐに寝る 2.思い出し訓練をする 3.間隔をあける という3点である。

 1はせっかく覚えた記憶を脳に定着させるには寝ることが重要ということ。2は覚えるという行為と思い出すという行為は脳にとっては別の行為なので、必ず思い出す訓練をしておくということ。3は海馬に蓄えられた一次記憶が長期記憶に転じるには強い刺激が必要なのだが、刺激を数回に分けた方が強い刺激になるのだという。以上をまとめると、暗記する場合には夜寝る前に行って、覚えたらすぐに寝る。またその作業もぶっ続けではなく休憩を入れながらで、また覚えては思い出すを繰り返せば良いということである。そう言えば、私が受験の時に行った暗記法も自然とこうなってたな。こんな原理は全然知らなかったが。

 さらに最新の情報として、今まで再生しないと考えられていた脳細胞も再生することが分かったというものがある。ねずみによる実験によると、性ホルモンを投与したら脳細胞の栄養となる物質が2倍に増え、運動をさせることで新たに生まれる脳細胞が増加したとのこと。つまりいつまでも恋したり運動したりしていると、呆けないということである。そう言えば、私も独身生活が長いうちに何やら枯れてしまっていたかな・・・回りを見渡してもあまり心ときめく女性がいないという事情もありますが(もし心ときめく女性がいたとしても、今度はあっちが私を相手にしないということもあったりしますが(笑))。

 次が脳の疲労回復のテスト。2組みに分かれて数字選びという不毛なテストを長時間(なんと延々3時間)行ったところ、一方のグループは2時間経過後ぐらいから目に見えて能率が落ちたのに、ある細工をしたグループはそのまま能率が落ちなかったというもの(ところでいきなり冒頭に脳の模型に混じってメロンパンが登場したが、これってトリビアか?)。作業の能率が落ちなかった方は、実は作業中にしていたマスクに細工があり、ここには青葉アルコールや青葉アルデヒドといった植物の緑の成分が染み込ませてあったと言うことである。植物の緑には脳を活性化する効果があるのだという。なおこの話は国が主導で行っている疲労に関する研究プロジェクトの成果であり、以前にサイエンスZEROでも放送している。今回もあの時と同じく、大阪市立大学医学部助教授の梶本修身氏がゲストで登場している。

 なお脳の疲労のメカニズムとしては、脳細胞が疲労してくると眼窩前頭野という部分が働いて、脳細胞を休めようとするのであるが、それでも無理をしないといけない場合(授業中に眠気が襲ってきたような場合ですね・・・あっ、今時の学生は無理せずに寝ちゃいそうだ)、前頭前野が強引に覚醒の指令を出してしまうのだという。すると眼窩前頭野はもう脳細胞を休める指令を送らなくなり、酷使された脳細胞は疲労の限界を超えて能率が低下してくるということらしい。そして先ほどの緑の成分は、脳細胞の能力を高める働きがあるというのだが、どうも番組的にここの疲労のメカニズムと緑の作用のメカニズムがつながっていないことが分かりにくくて仕方ない。緑の効果が眼窩前頭野にも前頭前野にも関係ないのなら、これらの説明は話をややこしくするだけで意味がないと思うのだが・・・。なお脳細胞の能力を高めるって、何かドーピング的で直感的にやばいものを感じずにはいられない。そのことは、志の輔氏もなんとなく感じたのか、それっぽい質問を梶本氏に投げていたが、梶本氏の解答はこれに真っ向から答えたとは言いにくいように思われた。

 最後の認知症に対しては、認知症はまず前頭前野の能力低下が起こるのでそれを鍛えれば良いということである。ちなみに前頭前野の能力が低下すると、判断、計画、割り振りなどができなくなる。だから最初のテストのように2つのことを同時に出来なくなるのである。なおゲストのドン小西氏が、自分は全然駄目だとして「判断力駄目、計画性駄目、全然割り切れなくてグジュグジュしている」と言っていたが、「でもあなた、3つ目の項目を勘違いしてますから!・・・残念!!」である。3つ目は心の割り切りでなくて、仕事の割り振りである。

 さてこの前頭前野を鍛える方法であるが、これは以前に登場した散歩をしてからその通った道筋を思い出して地図を描くという方法である。認知症の老人は空間感覚がなくなって徘徊したりするが、その空間感覚を鍛えることで逆に認知症を防ぐというものだろう。町の中を迷いながら散歩して、後で地図をチェックして、自分がどういう道をたどったかを確認するなんて散歩のやり方が私は好きだったのだが、これでも効果はあるのだろうか?

 以上、脳についての情報・・なのであるが、結局は総集編というところ。確かに私も物の見事にほとんど忘れていたので、これはこれで良いと言えばそうなのかもしれないが・・・。脳の疲労は抜けにくいと言っていたが、どうも最近覿面にそれが溜まっているようである。やはりしばらく休養を取るのが一番なんだろうが、そうもできないのがサラリーマンの悲しさというものである。

 で、先週にはぶっ飛ばされた小野アナの髪型ですが、今回はかなりオーソドックスでした。やっぱり彼女はああいうオーソドックスな髪型の方がかわいいって。

 

3/9 ためしてガッテン「にんじん!健康神話の大誤解」

 今回のテーマはニンジン。健康によいと考えられているニンジン、しかし実は私達はこのニンジンの健康効果も美味しさも台無しにしてたんです・・・って例によっていつものパターンで来るお決まりの内容なのだが、今回は結構ぶっ飛ばされてしまうのである。

 さてニンジンといえばカロテンであるが、このカロテンはガン予防効果ががあるといわれており、大事な栄養分である。そしてこのカロテンは脂溶性であることから、ニンジンのカロテンの吸収を良くするには油を使用するのが良い・・・これが今、一般的に言われている常識である。しかしここに落とし穴があったというのである。

 まず栄養士を目指す女性15人を3チームに分けてニンジン料理を作ってもらう。どの料理がもっともカロテンが吸収されるかを比較しようと言う実験である。1チーム目はパターン通りに油を使ってニンジンをじっくり炒めた野菜炒めを作る。2チーム目はニンジンをミキサーにかけてジュースに、3チーム目はニンジンと鶏肉の煮物である。これらの料理を各チームのメンバーが食べて、どのチームが一番カロテンが吸収されたかを比較しようと言う趣向である。なお厳密な実験を行うため、全員に一週間前からカロテンを控えてもらっているとのこと(こういう注釈が入るところが、いかにもこの番組らしい。つまり某番組のような最初から特定の結果を狙った実験はしませんよという意思表示である。)。

 今までの考えられ方では、油を使った野菜炒めが最もカロテンの吸収が良くなりそうなところなのであるが、結果は野菜炒めが7ポイント増に対して、ジュースは6ポイント増、そして煮物が12ポイント増という結果になるのである。煮物にも確かに鶏肉の脂はあるはずだが、それは微々たるもののはず、なぜこんな結果になるのかというのが最大のポイントになる。

 煮たニンジンと生のニンジンをそれぞれすりつぶし、胃液や腸液の成分を加えた上で、人間の腸の細胞を培養したものに加えたところ、煮たものの方が吸収量が倍になったという。生の状態では結晶化しているカロテンが、お湯で煮ることで融けて吸収されやすくなるのだという。となると、カロテンはお湯には溶けるのかということになりそうだが、実はカロテンはお湯にも溶けない。じゃあ一体どうなってるんだとなるわけだが、ここでネタが暴露される。つまりニンジンの細胞には最初から脂質が含まれており、これが加熱によってカロテンを溶かすのだという。ニンジン中の脂質は量としては少ないが同じ細胞内に存在するので、効率的に作用するのだという。これが8月に発表されたばかりの最新情報だそうな。

 ただこれでも野菜炒めが低くなる原因ははっきりしない。しかしこれは加熱時間で説明される。100度で5分加熱してもカロテンの量は変化しないのに対し、200度で加熱するとカロテンが分解して減少してしまうのだという。だから野菜炒めをじっくり炒めてしまうのは間違いなのだという。さらに煮物では中性脂肪値は5ポイント増なのに対し、野菜炒めでは中性脂肪値は40ポイント増なので、油を使いすぎることはむしろ害が出るということになる。これが今回の目玉の新事実である。

 しかしこれだけで終わらない。我々のニンジンの調理法は根本的に間違っているという。札幌の街の人50人にニンジンの料理をして貰ったところ、45人が皮をむいていた。しかしニンジン産地に行くと、たわしで泥をこすり落としただけで調理している。つまり皮をむかない・・・と思ったらそうではない。実はここでもう一段仕掛けがあるわけである。産地の人に聞くと「これで皮はむけている」のだという。実はニンジンの皮というのは、表面に薄くて白い皮が張っており、市場などで売られている赤いニンジンは、泥を落とす時にブラシで既に皮もむいてあるのだという(泥を落とすだけでなく、この方が赤くて綺麗に見えるからだと思うが)。つまり我々が普段使っているニンジンは既に「皮がむかれたもの」なのだという。では我々が皮だと思っていたものは何かといえば、これは内鞘細胞と言い、カロテンはこの部分に高濃度で含まれているのだという。しかもこの部分はポリフェノールも多く含まれており、我々はもっとも栄養価の高い部分を捨てていたのだという(カロテンで2割を捨てていたことになる)。

 これには絶句。今まで全然知らなかった・・・・。最初の油に関することも初耳だったが、これも全く知らなかった。まだまだ知らないことがいろいろあるものだと考え込まされてしまう。思わずテレビの前で、「うわっ、やられた」と叫んでしまった私。そう言えば以前に京都のおばんさいの回で、京都の主婦がニンジンの「皮」できんぴらを作っていたが、あれってやっぱり理にかなっていたのだ。昔の人の知恵に感心することしきり。

 最後は実用的にニンジンの保存の仕方。既に皮がむかれているニンジンは、水分が逃げやすく(乾燥して表面がシワシワになっているニンジンを見たことのある人は結構多いのでは)、またポリフェノールが酸化して黒くなったりするので、正しい保存方法はビニル袋などで密封して冷蔵庫に入れることとのこと。また乱切りにして少し水を加えてから、ラップをかけて電子レンジで6分加熱(レンジに合わせて調整は必要だが、少し固めに加熱するのがポイントとか)してから冷蔵庫で保存すると言う方法で5日から6日は保存できる(冷凍すればさらに長期間保存できる)のでこれもお勧めの方法であるという。

 最後はお約束の料理方法について。これは例によって割愛。

 最初は「おいおい、またも料理ネタかよ」といささかうんざり気味で見ていたのだが、ものの見事に唸らされてしまった。はっきり言って今回のネタは私は全く知らなかった。こういう新事実が登場する時こそがこういう番組の醍醐味と言って良いだろう。見事な奇襲攻撃と言った感じで、すなおに脱帽します。失礼致しましたというところ。ただこういう事実が登場した以上、他の野菜の脂溶性ビタミンなどについても調べて欲しいところ。実は油は必要なかったんですということになれば、栄養学的な考え方が変わってしまうことになると思われる。

 ところで今回もう一つ驚いた点。あの小野アナウンサーの頭は何なんでしょうか? 石川五右衛門じゃないんですから・・・。何やら最近、彼女のヘアースタイルがどんどんと凄まじさを増しているように思われる今日この頃。ヘアーメイクさんが頑張りすぎ?・・・と言うか、発想が奇抜すぎ。

 

3/2 ためしてガッテン「これが正解!オリーブオイル新調理術」

 さて、健康に良いと言われているオリーブオイル。しかし今回の番組は、いきなり「オリーブオイルが身体に良いと言っても、使いすぎては駄目」という考えれば当たり前だが、「あるある」あたりにかぶれている視聴者ならショッキングであろう一言から始まる。とは言ってもこの番組、オリーブオイルの健康効果云々よりも、オリーブオイルを美味しく使う方法がメインのようである。

 まずはペペロンチーニの登場。全く同じ材料を使っても、プロが作ったものと素人が作ったものがまるで違うという実験から。例によって素人3人とプロが同じ材料でパスタ作りに挑戦である。無事に出来上がり、自分のパスタを試食して「美味しい」と言っている素人3人、しかしここでプロのパスタを試食して「?!」となるといういつもの仕掛けである。その後、再び自分が作ったパスタを食べてもらうと「水っぽい」だの「油炒めみたい」だのといった評価に激変するという次第。そう言えば、これと全く同じ展開が、以前のコーヒーの回であったななどと思い出す人もいるところだろう。

 さてプロのパスタと素人のパスタの違いだが、根本的に違うのが油の絡み方である。試しに色の付いた油を使ってみると一目瞭然。はっきりと着色するプロのパスタに対し、素人のパスタはほとんど色がついていない(そう言えばここのBGMはキューティハニーだったようだが、以前にもこれを使っていた記憶があるな。誰かが好きなのか?)。

 プロと素人の作り方がどこが違うかであるが、根本的に違うのは油で炒めた後にゆで汁を加えるその加え方である。素人は一気にざっと加えているのに対し、プロは少しずつ加えて絡めていっているのである。ここで何をやっているのかと言えば、それは「乳化」を行っているのだとか。乳化とは水と油を混ぜる状況であるが(いわゆるマヨネーズなど)、これをすることで油がパスタから離れないのだという。なおここで気になったのは、乳化を行うには界面活性剤が必要なのだが(マヨネーズでは卵)、それがどこにあるのかである。もしかしたら水を加えるのでなくて、ゆで汁を加えるというのはそのためか?(ゆで汁中に溶け出したデンプンかタンパク質あたりが界面活性剤になるとか) そのあたりは私にはよく分からない。

 さてオリーブオイルには精製したピュアオイルと絞ったままのバージンオイルの2種類があるが、香りが豊かなのがバージンオイルの特徴である。しかし多くの人はこれを台無しにしているのだという。

 ここで番組は、これまたお約束であるがオリーブオイルの産地の小豆島に飛んで(この島は、本当にオリーブと「二十四の瞳」しかない島である)、まずオリーブの産地紹介の観光ビデオ(笑)を流す。で、一渡りのご紹介が終わってから本編に戻る。都内の主婦を集めて、彼女たちが使っているオリーブオイルをオリーブオイルのソムリエなる人物が鑑定しようという、実にお約束の展開である。そしてこれまたお約束の結果ながら、ほとんどの主婦が惨憺たる結果に、中には最低点の1点をもらって「開けてからまだほとんど経っていないのに・・・」と絶句する主婦も(これもお約束)。

 次はこれらの主婦の中から3人にボンゴレに挑戦してもらって、それを評価するという実験。採点するのは以前にスパゲティの回で講師をやったらしいイタリア人? そしてこれまたお約束通りにほとんどの人が散々な点を貰うという展開。なおここで先ほど1点をもらって絶句していた主婦が、今度は3人の中の最高点の4点をもらって名誉回復するという、いかにもNHKらしい気遣いが見え隠れする(笑)。こういうフォローをしておかないと、彼女が街を歩いていたら「あっ、1点主婦」などと呼ばれることになる恐れがあるからだろう(笑)。

 で、この3人の点数の分かれ目であるが、それはズバリ油の温度。当然のことながら油の温度を上げすぎると香りが抜けてしまうのである。最低点を与えられた主婦はなんと200度まで油を加熱していた。大体150度ぐらいが分かれ目で、それを超えると急激に香りが抜けてしまうのだそうな。オリーブオイルを使う時のコツは、低温でじっくりとだとか。

 さらにオリーブオイルの保管方法だが、オリーブオイルは光を嫌うのだとか。オリーブオイル中のクロロフィルが紫外線を浴びることで活性酸素を発生、これがオリーブオイルを劣化させるのだという(これを光増感作用という)。

 最後はオリーブオイルの使い方について。ここで先ほどチョロッと宣伝した小豆島が再登場、島の人に使用法を聞いてみるという展開である。その結果、煮物に加えたり(ごま油と同じ使い方だ)、金平を炒める時に使用したり、醤油代わりに刺身につけているとか。そしてこの後は例によって料理レシピが登場するのだが、これはまた割愛。

 以上、今回も完全な料理番組である。キーワードは乳化と温度。乳化はチャーハンの時にも出てきたが、食材に油を馴染ませる際の基本的手法である。温度については上げすぎると風味が抜けるのは当然のこと。と言うことは、温度を上げないとシャキッとしないような料理にはオリーブオイルは向かないということか。そういう意味では「炒め油にオリーブオイルを使う」というのは今回紹介していたが、「天ぷら油にオリーブオイルを使う」なんてのはとんでもない話なんだろう。なお冒頭に言っていた「オリーブオイルは身体に良いと言っても、使いすぎては逆効果」というのはもっと突っ込んで欲しかった。と言うのも、みのもんた辺りに感化されて、オリーブオイルをベタベタに使う年寄りなどがいるからである。すぎたるはなんとやらなんだが、あの手の番組ばかりを見ているとすぐにこういうことになりがちなのである(あるあるなんかだと、CoQ10のサプリさえ摂っていれば老化しないみたいに言っていた。さらに最近の放送ではこれにさらにアルファリポ酸が加わったようだが。)。

 どうも最近は食材シリーズばかりが続いているが、今回は展開までお約束の目白押し、はっきり言って各コーナーが始まった時点で最後のオチまでが見通せるぐらいのパターンであった。「お約束」というのを否定する気はないが、果たしてここまで定型化してしまうとどうだろうか・・・。で、次回なんだが・・・おい、また食材かいな。「私達、せっかくの健康効果も美味しさも台無しにしていたんです」・・・・おい、またこれかいな。一体何回聞いただろうか、このセリフ。うーん、やっぱり「今日の料理」のとなりに並べられているだけのことはあるのかな? で、科学番組でしたよね、この番組・・・・。

 

2/23 ためしてガッテン「新食材宣言!"麩"ビックリ活用術」

 今回は「不思議食材シリーズ」第2弾で「麩」とのこと。もっとも私自身は「地味な食材シリーズ」の方がピンとくるように思うが(笑)。麩と言えば私は精進料理を連想するが、巷での印象も極めて薄く、帰ってきた答えは「鯉の餌?」などという散々なものである。この麩を見直そうという、全国の乾物屋さん期待の企画である(笑)。

 さて、いきなり「鯉の餌」扱いされてしまった麩のまず名誉回復の企画から始まる。有名な明石焼き(たこ焼きの一種で出し汁で食べるのを特徴としている。関西では玉子焼きと呼ばれることもある。)に対抗して、麩を使ったガッテン流明石焼きを作る。これを明石焼きを注文した客に出したところ、全員最初は首を傾げるのだが、その後は美味しいといって食べ始めるという次第。中には「麩は嫌いなんだけど、これだと食べられる」という客まで出る次第である。この麩の明石焼き、旨味成分を普通の明石焼きの2.3倍も含んでいるとか。これの作り方の紹介は多分番組の後ろであると想像が出来るが、予想通りに登場します。例によってレシピは割愛するが、麩に出汁を染み込ませて小麦の衣をつけて焼いたらしい。

 さてこのような麩とはいかなるものかを、産地の加賀の国こと石川県の金沢まで飛んで紹介する。要は水で練った小麦を水洗いすることでデンプンを洗い出し、小麦のグルテン(タンパク質の一種)だけを残し、それに小麦粉を加えた上で焼いたものがいわゆる焼麩である。麩はこのようなグルテンが絡み合って出来ているので、細かい穴がたくさん開いているのが最大の特徴である。これらの細孔をいかにうまく使うかがポイントになる。

 ここで麩料理の達人が登場(いつものことながら、いろいろな達人が登場することだ)、ガーリック麩やら麩のピザを紹介する。これだとパンの代用品というイメージだが、これをつぶしてつなぎとしてハンバーグに加えたところ、なんとパンを加えたハンバーグに対して、味覚テストで圧勝する。グルテンが多い麩はパンよりも穴が小さいので、毛細管現象で水分を吸収する力が強いのだという。このため、ハンバーグを焼く家庭で肉が縮んでも、吸収した肉汁を逃がさないのだという。その結果、よりジューシィーなハンバーグになるとのこと。さらに麩は味を邪魔しないという。さらに麩を使用して小麦粉を使わないガトーショコラ(バター使用量が1/4)などのダイエット食品も作れるという。このように使うことでハンバーグでは40%、オムレツでは60%、チョコレートケーキで30%の「カロリーオ麩」(ひどい洒落だな)が出来るという。

 さらに番組ではここで麩の戻し方にこだわってみる。麩は一般的に水で戻してからそれを絞って使うように書いてあるが、果たしてこれを信じて良いのかということである。以前この番組では、干ししいたけの説明書に書いてある戻し方は実は良い方法ではないということを証明した実績があり、なにやら期待をさせる。

 ここでいつものお約束パターンの料理勝負となる。ベテラン主婦と新米主婦と女子大生が金沢名物のお麩料理に挑戦、いかにも手慣れたベテラン主婦はぬるま湯でお麩を戻し、新米主婦は水で、女子大生は「面倒だから」と麩を戻さずにいきなり出汁に放り込む。ここで「あちゃー」と思わせといて、実は判定は女子大生の料理が勝利するというこれまたお約束の展開である。つまり、麩を水で戻してしまうと、いくら後で絞っても水が残るので、水で戻さない方が出汁がよく染み込むという原理。基本的にすき焼き麩のような全面を焼いてある麩以外は水で戻さない方が良いのだという。実はこれは私自身も前から、麩を水で戻すとどうも水っぽい味になってしまうのに、なぜそんなことをするのだろうと疑問に感じていたのだが、やはり正しかったようだ。なお熱湯につけると縮んでしまうのでこれは御法度とのこと。

 番組ではさらに新しい麩の使い方を提案。水っぽくなりがちの野菜いために加えることで栄養価を上げるとか(あの水分の中に多くの栄養分が溶け出している)。さらに出汁を吸わせたお麩を玉子焼きに加えることでボリュームアップなどの方法も提案している。ところで最初に「お麩の栄養」といっていたが、それはどうやらこの野菜いためのことだったらしい。しかしこれって「お麩の栄養とは違うやないか!」と一言ツッコミを入れておく。

 非常に実用性が高い内容。さすがに料理番組ガッテン、NHKホームページで「今日の料理」と並べられているだけのことはある・・・おい、この番組って「科学番組」だったのと違うのか? 今回はどこから見ても料理番組でしかなかった。科学は「毛細管現象」だけか?(笑)

 意外に盛りだくさんな内容だったが、今回はやけに編集が目立った印象、全体的に説明をすっ飛ばしていた部分も多かったし、多分収録が放送の尺よりも随分長くなってしまったんだろう。尺に対して詰め込みすぎたんではないだろうか。なんかバタバタとした印象であった。こうなってみると、最初のガッテン風明石焼きで時間を取りすぎた印象である。お麩の特徴としては結局「水分を吸う」ということしかなかったのだから、それを核にしてもう少し分かりやすい構成も出来たように思えるのだが・・・。 

 

2/16 ためしてガッテン「期待の新健康食! 寒天の不思議パワー」

 今回は「ためしてカンテン」(つまらねー)ということで、テーマは寒天。この結構古くからいろいろ使われている割には意外と印象の薄い食材に注目という「地味な食材シリーズ」である。

 まず寒天の特徴であるが、カロリーがほとんどないことである。そこで最近では食事制限の効果がなかなか出ない糖尿病患者などに、寒天を使用した治療食が注目されているという。実際に寒天を食事前に食べるように(食物繊維にして2グラム)したところ、血糖値、コレステロール、体脂肪などすべてが改善したという(そもそも寒天の満腹感のために総摂取カロリーが落ちているのでは?)。食物繊維にもいろいろあるが、これだけ劇的な効果が出るのは寒天だけだとか。

 次は寒天に象を載せるというわけの分からんプロジェクト(そう言えば昔、象が踏んでも壊れない筆箱というのがあったな)。で、スタッフは寒天メーカーに相談して、メーカーの開発者達はプロジェクトXばりの不眠不休の努力(はしてませんが)の結果、普段の10倍ぐらいの濃度の寒天を制作。これを象に踏んでもらったところ、見事に寒天は持ちこたえたというものである。そしてここで、このわけの分からんプロジェクトの目的は「寒天はこれだけ保水力があるんですよ」ということを認識させるためのものだったということが明らかになるわけである(えらく遠回りだな)。

 そして寒天はこの性質のために通常の食物繊維よりも効果が大きいという。通常の食物繊維は体内のコレステロールを吸着しながら排泄されるという効果しかないが、寒天は腸内でかさばるために糖やコレステロールの吸収を妨げる効果があるのだという。1日に170グラム(食物繊維で2グラム)で効果があるとしている。

 さてこうなると、次はどうやって寒天を摂れば良いのかということになるが、寒天の産地である長野の諏訪に4人の女性が現地の寒天料理を食べに行っている。寒天のみそ漬け、寒天の白和え、塩いかの寒天和え、そば牛乳ムースなどの寒天料理を食して、計1.6グラムの食物繊維を摂取・・・となるのだが、ここで仕掛けが。全く同じ料理を食べたと思っていた4人のうち、2人は実は5グラムもの食物繊維が隠されていたという仕掛けである。で、その食物繊維がどこに隠されていたかだが、実はトマトサラダだと思って食べていたものは、トマトジュースを寒天で固めたものであり、さらに豆乳鍋にもご飯にも寒天が入っていたという塩梅である。これらについては寒天はとけた状態で入っており、ご飯などはこの方が美味しくなるというのである。寒天は食物繊維の網目構造になっているので、この中に水分やうまみなどを閉じこめることが出来、これによって美味しさが増すのだという。また寒天が融ける温度は90℃だが、再び固まる温度は40℃と両者に差があるという。だから熱い料理などではとけた状態の寒天を食べるという調理法が考えられるというのが、番組からの提案であるようだ。

 さらに寒天の効果であるが、寒天は酸が加わると固まらなくなる(酸の働きで寒天の繊維が短く切れてしまうからだとか)ことはよく知られているが、この固まらなくなった寒天の成分は腸から吸収されるようになるが、これがガン細胞の核に作用して抗ガン作用を示すというのである(まだマウスや試験管レベルでの話であるとの注釈つきだが)。臨床例が期待されるところではある。

 後はお約束の寒天料理コーナーがあって終了。例によってレシピは割愛する。

 何やら寒天の全面的宣伝に近い内容。NHKの番組だけに、スポンサーから金を貰っているということはないだろうが、健康に良くて(ダイエット効果がありそうだ)、癌にまで効く(かもしれない)となると、これは明日は近所のスーパーで寒天が売り切れになるのは間違いなさそうである。ただ今回の内容は個人的には少々ひっかかる。例えば最初の寒天が糖尿病などに良いという話だが、これは寒天で満腹になることで総摂取カロリー自体が減っている可能性があるので、厳密には総カロリーを統一した上で一方は寒天、一方はこんにゃくを摂取するというようなテストが必要であろうと思われる。また寒天が腸内でかさばるから糖やコレステロールの吸収を妨げるという話も、なんとなく奇妙である。番組中にモデルで示していたように腸に穴が開いているのなら、寒天の塊が塞ぐというイメージでよいが、実際の腸内では表面の絨毛から吸収が起こっていることを考えると、ただ単に寒天の塊が流れていくだけなら吸収を妨げそうなはずがない。むしろドロドロしたものが腸壁にこびりつくといった方が効果がありそうだが、これって、近いうちに問題になるであろうこと間違いなしのインチキダイエット食品が唱えているメカニズムとそっくりだから、下手したらそれと一緒になってしまいそうな危険がある。それにこのメカニズムで行くと、寒天を食べ過ぎると重要な栄養分の吸収まで妨げられるのではとの懸念も出る。

 なお最後の抗ガン作用に関しては、番組でもことわっているようにあくまで「試験管レベル」での話であるので(某番組などではよく意図的にことのところを混同するが)、臨床してみると全く効果なしという可能性もかなりあるので、あまり慌てて飛びつかない方がよい。

 何やら全体の展開がまるで「あるある」のように思えたのが個人的には非常に気になったところ。また番組構成的にも、象に寒天を踏ませるという企画が何のためにするのかが分かりにくかったり、これまた4人の女性の寒天摂取にしても、わざわざ2組に分けた意図がはっきりと伝わってこないなど、それぞれの企画の焦点がはっきりしないきらいが見られ、なんとなく最後まで違和感がつきまとった。 

 

2/9 ためしてガッテン「死なないための"心臓学"」

 冬は突然死の原因となる心筋梗塞が増加する季節。そこで今回は、突然の心筋梗塞に備える内容とのこと。

 まず心筋梗塞の自覚症状だが、心筋梗塞で病院に運ばれた人で心臓に異常があると感じた人はたったの1/4にすぎず、それ以外の人は胃や呼吸器の病気、果ては虫歯や肩こりだと感じたという。心筋梗塞だと感じた人はたったの9%だったとのこと。

 まず心筋梗塞には2つのタイプがあるということでその事例についての紹介。

 1例目の男性は、飲み会で飲み過ぎた後に胸が苦しくなり、その日はそのまま家に送ってもらい、翌日はなんとか会社に出社したものの胸の苦しみのために病院に行ったら心筋梗塞と診断されたという。

 2例目の女性は、トイレから出た途端に立ちくらみがして急に身体から力が抜けて、そのままそこに倒れてしまったというもの。ソファーまでたどり着いて横になって意識を失っていたところを夫が異常に気づいて病院に運ばれて一命を取り留めたという。

 1例目の症状は吐き気や息切れ、みぞおちの激しい痛みがあるのに対し、2例目はいきなり立ちくらみして意識を失っている。1例目が激痛型、2例目が意識不明型とのこと。

 心筋梗塞は心臓に酸素や栄養を送り込んでいる冠動脈が詰まることで起こるが、1例目の症状は心臓が部分的に壊死したことによる症状であり、迅速な処置をすることで心臓のダメージを最小限に抑えることが可能であるという。しかしここで落とし穴は、胸が痛くなると限らず、歯や肩が痛くなることがあり、心筋梗塞と気づかないことがあるのだという。注意するポイントは息切れ、冷や汗、吐き気がないかで、これがある時は心筋梗塞の可能性があるという。とにかく早く気づくことが重要である。

 2例目のケースは心臓の電気の乱れで発生する。心臓は電気信号によって収縮のリズムが制御されているが、この信号が乱れることで心臓が痙攣してしまい(心室細動)、血液を身体に送り出すことが出来なくなるのである。これはすぐに意識を失って、そのままだと数分で死に至る。激痛型からこちらに変移することが多いという。

 心室細動などを起こした時の対処としては電気ショックが有名だが、現在この機械を誰にでも扱えるように改良した自動体外式除細動器(Autonated External Defribrillator AED)と呼ばれる装置があるとのこと。現在、全国で一般の人を対象にした使い方の講習会が行われているという。扱いは機械の指示に従って患者の胸に電極を貼り付けて電気刺激を与える。また電気刺激を与える必要があるかどうかは機械が判断する(心電図を測定するのだろう)とのことである。去年の7月から空港や役所、スポーツ施設などに置かれ始めているとのこと(私はまだ見たことがない)。心筋梗塞への対処は最初の数分が勝負なので、救急車を待っている暇はないのでこのような装置を使用するのだという。

 当然のことであるが、番組ではAEDの使い方の説明を行っている。まずは声をかけて意識の有無を確認する。次に顎を持ち上げて気道の確保と呼吸の確認を行う。鼻を押さえて口から息を二回吹き込んでみて反応を見る。反応がない場合は心肺停止状態であるので、心臓マッサージに入る。マッサージ15回に人工呼吸2回の割で行う。ここでAED到着、後は機械の指示に従って電極を心臓をはさむような感じで胸に貼り付けて、ショックを与えるという手順である。これについては消防署などが主催して定期的に講習会などが行われているので、機会があった時に参加される方が良いであろう。私も一度職場で参加したことがあるが(この時はAEDはまだ存在していなかった)、百聞は一見にしかずで、一度体験しておくのが一番である。

 なお現在、心筋梗塞マーカー検査というものがあり、ここに血液を垂らすことで心筋梗塞の危険性を判定することができるという。これは微小梗塞による壊死によって発生したタンパク質を検出するのだという。ただこの検査は胸に痛み(この場合の痛みは、少し胸が痛んだと思えば、すぐに痛みがなくなるようなもの)が出て3時間から1週間以内に使用しないと検出できないとのこと。つまり胸に異常を感じたらすぐに医者に行けということである。

 さて今回もいかにもこの番組の視聴者層を想定した実用的な内容・・・と言いたいところなのだが、実のところ、肥満で心臓に負担がかかっている私は、心臓がズキッと痛んだと思えばすぐにその痛みが引いたなんていうことは実は数回経験しており、番組を見ていて心臓が止まりそうになった(笑)。これは本気で減量しないといけないな・・・・。

 心臓病には気を付けましょうということで、すぐに医者にかかるということを推奨していたのはよいが、「本当に恐い家庭の医学」と同じで、番組を見た視聴者が不安になりすぎてやたらに病院に押しかける心配がないかということだけが少し気になった。今回の内容見ていたら、私も病院に行った方が良いのではという気がしてきたから。

 大抵、この手の番組では心筋梗塞を予防するための生活習慣とか食材なんて紹介は多いが(この番組自身でも何度もやっている)、いざという時の対処に的を絞って紹介するというのは重要でいて興味深い観点。なかなか良いところを突いている。このような内容は、概して硬派な番組(残念ながら一般人はあまり見ないような)に限られることが多いので、こういう一般人向けの番組で扱うのには意義がある。

 で、今回は健康ネタでしたので、次回はローテーションで食材ネタ。というわけで寒天だそうです。ホントにローテーションしてるな・・・・。

 

2/2 ためしてガッテン「脇役返上!干しえびの底力」

 今回のテーマは干しえび。それにしても地味な食材シリーズである。

 さていきなり登場するのは「やきそば音頭」(なんじゃ、こりゃ)。静岡県の富士宮市は焼きそばの街だそうで、ここで恒例のご当地シリーズと言うことで、親子での焼きそば対決と来る(パターンだな、つくづく)。慣れた手つきで焼きそばを作る母親に対し、子供たちは悪戦苦闘、勝負は見えたように思えるのだが、判定をした父親は全員一致で子供の作った方がうまいという。そこに細工がという段取りである。

 干しえびの美味しい食べ方を調べるべくスタッフは桜えびの産地を走る。しかし帰ってきた答えは「干したエビは食べない」という身もふたもないもの。探しまくった挙げ句にやっと見つけたのは、桜えびのいり煮。桜えびは高温で加熱することでうまさが引き出されるのだという。さらに糖分を加えることで香ばしさが超アップするそうな。干しえびを加熱することでアミノ酸と糖分が反応して香りが生成する(アミノカルボニル反応)とのことである。ちなみにこのアミノカルボニル反応はキムチの回にも登場しており、キムチを炒めることで香ばしくなるという原理になっている。

 で、先ほどの子供たちの焼きそばは、まず干しえびを炒め、そこにソースを加え(糖分の添加)ていたのだという。この原理はお好み焼きの場合にも同様に使用可能とのこと。

 さて産地では生の桜えびを使用したかき揚げが食べられているのだが、生の桜えびは産地でないとなかなか入手できない。というわけで、番組では干しえびを使用した画期的なかき揚げ「画期揚げ」を作るとのこと。ポイントは戻し方。電子レンジを使うのだとのこと。茹でもどした場合は柔らかくはなるが水っぽくなる上に旨味成分が溶け出してしまうのに対し、ひたひた程度の水で電子レンジにかけることで、蒸しに近いような形になって旨味が逃げないらしい(そう言えば、ブロッコリーの時も「蒸し」だったな)。干しえび10グラムあたりに水大さじ3杯(うち1杯を日本酒にすることで旨味がアップ)を加え、電子レンジで3〜4分だそうな。これを使ってかき揚げを作ると、産地の漁師までが唸るほどの代物が出来るとのこと。

 最後はお約束の料理教室。煎った桜えびを砕いて粉末と身に分け、それを使用した料理を紹介している。例によってレシピの詳細は割愛する。

 極めつけに地味な食材を扱いながら、実用的なレシピを引っ張り出すといういかにもこの番組らしい展開。構成的にはやたらに気を持たせる展開(答えを伏せてゲストにクイズのような形で答えさせる)にしていたのが特徴だが、これはあまりやりすぎるとやらしくなるから要注意。情報量が多い時は、次から次へとポンポンといった方がテンポが良くなる場合が多い。

 ところでこの番組、最近は料理と健康が毎週交代で登場というパターンを繰り返しているが、これ以外のネタはないのか? 視聴者層を考えると、この2点がもっとも興味を持たれやすいネタだというのは分かるが、もう少しバリエーションが欲しいところ。一般科学的なテーマも扱っても良いと思うのだが・・・そういえば、この番組はNHKのHPではなぜか教養番組ではなく、「健康」と「くらし」に分類されてるんですよね。お仲間は「今日の健康」と「食彩浪漫(きょうの料理)」(笑)。ちょっと違うんでないかい。私のこのページのメインテーマは「努力、友情、勝利」・・でなくて「科学、歴史、美術」なんですが(そうでないコンテンツも多いですが)、このままだと「健康、料理、被りもの(笑)」になってしまいそうだ。

 

1/26 ためしてガッテン「謎の激痛!"五十肩"最新対策」

 肩に突然に激痛が走る五十肩。しかし老化が原因だということしか知られておらず、その実態には不明なところがある。しかも対処を誤ると深刻な後遺症が残ることがあるという。その五十肩を特集したのが今回である。ちなみに最近この病気、若年化しつつあるようで、巷では既に四十肩と呼ばれていたりすると思うのだが。

 まず五十肩と肩こりがどう違うかだが、肩こりの場合は僧帽筋が疲労して発生するのに対し、五十肩は関節自体が痛むことである。老化による筋肉の衰えによって関節のバランスが崩れることで、肩で炎症が発生するのである。五十肩の患者の肩の内部を見たところ、関節の間の膜が剥がれて炎症を起こしているのである。

 さて五十肩は英語でfrozen shoulder(凍った肩)と呼ばれるぐらい、肩を動かせなくなるのが特徴であるが、番組では五十肩体験ギブスなる肩の動きを制限する器具を作って(さすがに痛みは再現できないが)、若者に擬似的に五十肩を体験してもらっている(視界や足の動きを制限することで老人を疑似体験出来る器具もあるが、それと類似のようだ)。その結果、服を着るにも洗濯物を干すにも髪を洗おうとしても一苦労である。体験者によると「耐えられない、普通の生活が出来ない」とのことである。そしてこの腕が良く動かないという状態は、炎症が治まってからも長く後遺症として続くことがあるのだという。なおこの番組ではゲストにもこの体験ギブスを装着してもらっているのだが、かなりサイバーな姿であって、一見したところむしろ格好良かったりするのが爆笑。

 さてこの五十肩の後遺症だが、滑液というドロドロの液体が関節に存在しているのだが、炎症が起こることによってこの滑液が乾いたカチカチの状態になってしまい、関節が固まってしまうのだという。番組ではこれをスライムやら肩の模型やらを使って説明している(何やら最近はやけに小道具さんが頑張っている気がするのだが)。

 五十肩への対処は時期に応じて変わる。まず2週間から2ヶ月ほどの期間は急性期といい、じっとしていても激しい痛みがある。次の2〜4ヶ月は慢性期といい、動かすと痛い時期である。次の3〜6ヶ月は痛みのない回復期になる(人によって長さは変わるという)。そしてこれらの期間を通じて関節は動かないという。そしてこの時期がいつまで続くかは、急性期や慢性期の対処法で変わるのだという。急性期の対処法は冷やすこと(炎症を起こしているのだから)と動かさないこと、慢性期は温めて、可能な限りで動かした方が良いのだという。満席は動かすと痛みがあるが、動かすことで滑液の分泌が促されるのだという。

 さてこのように辛い五十肩、できる限り予防したいところであるが、その対策も紹介している。スポーツ医学の専門家である渡會公治助教授の勧めるその方法は、手と同じ側の肩のシャツをつまみ、腕を曲げた状態で肩を回すという名付けて「ひじ丸体操」だそうな。この体操は肩甲骨を動かす運動であり、そのことによって五十肩を防止するのだそうな(治療効果もあるという)。この体操、私も実際にやってみたが確かに肩が軽くなる。そう言えば最近私は<肩がひっかかったような感触がして痛むことがあったのだが・・・もしかして私も五十肩なりかけ?

 ひじ丸体操については、某番組の怪しげな体操などと違ってかなり有効そうであるので、試したい人はガッテンの公式ページに行けばもう少し詳細と注意事項が書いてあるので、思い当たる方は試してみるのが良かろう。なお私の感じたところでは、デスクワークの多い人間が肩こりを防ぐのにも使えそうである。

 今回は志の輔氏が現在進行形の五十肩とのことで、志の輔氏のためのテーマ? ただこの番組の視聴者層を考えれば、極めて実用性の高い内容であると思われる。この番組の視聴者層と言えば、肩や膝が気になる年齢層が多いであろう。膝は以前にやっていたと思うので、今回は肩のようである。この調子で行けば次は歯辺りということで・・・歯槽膿漏ぐらいかな。

 で、次回のテーマは干しエビとのこと。地味なテーマだな・・・あっ、番組自体が自分で言ってるわ。

 

1/19 ためしてガッテン「誤解していた!かぜ薬の新事実」

 風邪が流行する季節であるが、今回のテーマは風邪。風邪の正しい対処法を紹介しようといういかにもこの番組らしい内容である。

 さて、一番最初に登場するのは「風邪薬は風邪に効かない」という、この世界では結構常識である(の割に、世間ではあまり知られていないようであるが)話である。実際、風邪薬の効能にも鼻水・鼻づまり・発熱の「緩和」としか書かれていない。

 では市販薬でなく、医者の処方薬ならどうなのかというのを、この番組では実際に医者を回って(風邪をひいたガッテンスタッフが医者を周ったとのことだが、ホントか?)薬を集めている。その結果、基本的な薬は変わらず(濃度の強弱などはあるが)、処方薬で特徴的なのは抗生物質が含まれていることである。この抗生物質、基本的には「菌を殺す薬」である。しかしここで一般視聴者がぶったまげるような話が登場する。それは「風邪には抗生物質は効かない」という話である。2004年に日本呼吸器学会などが発行したガイドラインには「抗生物質は風邪に直接効くものではない」さらには「有害無益」とまで言い切っているのだという。

 なぜ抗生物質が風邪に効かないか。それは風邪の原因のほとんどはウィルス感染によるものであるからである。最近は自身で増殖能力を持ち(つまり生物として完結しているわけだが)、増殖しながら毒素を出すのに対し、ウィルスとは自身では増殖能力を持たず、細胞に感染して増殖する(その際に細胞を破壊する)というように、全く種類の違うものであるからである。番組ではそこまでは説明していなかったが、抗生物質の効果の作用機構としては、最近の増殖の際に妨害をするなどが多いので、そういう点でも自身で増殖能力を持っていないウィルスには効かないことになる。

 なおこの番組ではあまり深くは触れていなかったが、大きさでも細菌に比べてウィルスは格段に小さい。そのため、細菌は光学顕微鏡で観察できるのに対し、ウィルスは光学顕微鏡では観察できない。だから野口英世が黄熱病「細菌」を発見しようと頑張ったが、結局はそれを見つけるに至らず自身が黄熱病で命を落としたのである(黄熱病は細菌ではなくウィルスで感染することが今日では知られている)。

 ではなぜ効かないことがはっきりしているのに抗生物質を出すのか。ここで山瀬まみ嬢が「悪意?」と言ったが、番組によると何も悪意なわけではなく(笑)、風邪から発症する肺炎などの感染症を防止するためだったのだという。しかしこれも抗生物質自体には肺炎の治療効果はあるが、予防効果はないことが明らかになったことから「必要なし」というのが結論のようである。

 また抗生物質を無闇に乱用することは抗生物質に耐性を持つ耐性菌が増殖する危険性がある。実際、最近の子供の中にはかなり耐性菌を持っている比率が高く、抵抗力の落ちた老人などが子供に接触することでこのような耐性菌に感染する危険があるという。このことが日本呼吸器学会の「有害無益」という話につながっているとのこと。つまり番組の結論は、特に必要のない場合は抗生物質は服用すべきでないというものである。なおこれには当然の注釈がついていて、「医者が必要として処方している抗生物質はキチンと飲んでください」とのこと(当たり前である)。今回の番組を生半可にかじって、抗生物質の服用を勝手に止めて病気を悪化させる者が出ないようにの配慮である(この番組はこんなところまで気を使う必要があるようだ)。実際、勘違いしてはいけないのは、抗生物質が悪いのではなく抗生物質が効かない病気に抗生物質を使うのが悪いのである。結核などの場合は、逆に患者が症状が軽くなると抗生物質を途中で勝手に止めてしまうことが、耐性菌の発生につながっている場合が多い。よって基本は「医師の指示にキチンと従ってください」となる。

 ちなみにさすがに番組ではこれは言えないが、医師が効かない抗生物質を処方する理由は、「保険点数を請求できるから」という金銭の面が大きかったりする。もうこうなると完全に「悪意」であるのだが、日本の医療保健制度の問題点である。なおアメリカなどでは風邪で医者にかかると、「風邪ですので栄養と休養をキチンととってください」と言われるだけで薬は一切処方されないと聞いたことがある。アメリカの医療制度が正しいとは思わないが(アメリカでは基本的に金持ちしか医者にかかれない)、風邪に対する対処としては実はこっちの方が正解だったりする。

 さてここまで、薬は必要ないという観点で説明してきた今回の番組だが、逆に早急に薬が必要な事例もある。それはインフルエンザである。インフルエンザでは最近になってかなり有効な抗菌剤が開発された。これはインフルエンザのウィルスが粘膜にとりつくことを阻害するという薬であり、そのために有効なのはウィルスが粘膜内で増殖しきっていない期間である。このことからこの薬は発症してから48時間以内に服用することが重要である(そのことによってウィルスの増殖を抑えて症状を軽減する)。現在は、迅速にインフルエンザを判定できるキット(10分ほどで判定可能)が開発されているので、インフルエンザが疑われた人は早急に医師にかかること。

 内容的にはこの手の情報に敏感な者なら大体は既に知っている情報が多かったと思えるが、この番組の視聴者層はサイエンスゼロのようなマニア(?)層とは違うので、こういう重要な情報を改めて知らしておくのには意義はあろう。特に意味のない抗生物質の処方は、患者の側が請求している点もあるので、風邪に抗生物質は無意味(むしろ有害)ということは、よく知らしめておく必要がある。さすがに抗生物質の処方を「有害無益」とまで言い切ったのは、思い切りのよいところである。

 

1/12 ためしてガッテン「新体験!ブロッコリ超活用術」

 栄養価の高さで最近人気のブロッコリー。しかしこのブロッコリーも保存方法などで全然ダメになってしまうと言う(ここでブロッコリーの勿体ないお化けが飛び回る)。今回のキーワードは「ブロッコリーは魚だったんだ」というものとか。

 まずブロッコリーの栄養成分であるが、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、それに最近になって癌予防効果で注目されているスルフォラボンなどがある。これらすべてが他の野菜類に比べて豊富なのだが、残念ながら保存や調理の悪さでそれを無駄にしてしまっているのだという。

 ここで番組はブロッコリーの産地に飛んで、ブロッコリーの収穫の様子を紹介する(まるでNHK教育の学習番組のようだ)。ブロッコリーの収穫は早朝に行われ、収穫したブロッコリーには直射日光が当たらないように葉っぱで保護するなど、生産農家はかなり気を使っているのだという。これはブロッコリーの栄養成分が減少しやすいからだという。

 さてブロッコリーの最適な保存方法であるが、まず最初に冷蔵庫で保存したものと新鮮さを保つ保存方法をしたもので食べ比べ。当然の結果ではあるが、新鮮さを保つ保存方法をしたものが圧勝である。さてどのように保存すればこのように鮮度を保てるのかとの紹介・・・に来ると思いきや、ここで番組は寄り道をする。

 ブロッコリーと言えばあのつぶつぶが特徴的だが、このつぶつぶが何かと言えば、実はこれは花のつぼみなのだという。だからこそブロッコリーは栄養価が高い・・と言ったところで、なんとこの番組では若手芸人を起用していきなりこのつぶつぶの数を数え始めるのである(まるで「目がテン」みたいだな)。10時間以上かかって数え上げた結果は40776個。つまり1つのブロッコリーに4万個以上ものつぼみがついているのだという。これだけのつぼみを持っているからこそ栄養価が高いのであるが、これから伸びていこうというつぼみだから、栄養分の現象も著しいのだという。

 ここでさらに驚きの映像が登場。ブロッコリーの花の紹介である。あのブロッコリーを収穫せずにそのまま放置しておくと、どんどん伸びて1ヶ月後ぐらいには黄色い花束になるのだという(これは私も初めて見た)。

 ここでやっと保存法の紹介になる。しかしここでまたも意外な真実が明かされる。なんと先ほどの新鮮なブロッコリーは、20日間も保存したものであったというのである。ここで「えっ?」と思わせておいて、保存方法の紹介である。

 市販のブロッコリーの半分は輸入品であるが、実は二週間かけて船便で運ばれているのだという。そしてその輸送方法がなんと氷漬け。これこそが「ブロッコリーは魚だったんだ」ということになるとのこと。もう何やらここで制作者側の「してやったり」という表情が見えるような気がする。冷蔵庫で保管する時には、ビニル袋に入れて魚などを保管する保管庫(チルドルームがお勧め)に入れるのがよいとのこと。

 さて保存法が分かったところで次は料理法。ブロッコリーといえばゆでている人が多いと思うが、残念ながらブロッコリーをゆでてしまうとビタミンCや葉酸などの栄養分はかなりの部分が溶け出してしまうとのこと。ここで気になるのは癌予防に効くという であるが、これは原料であるSGSがブロッコリー内の酵素と反応することで生成するので、加熱調理すると酵素が失活してなくなってしまう・・・と今までは考えられていたのだが、最新の研究によると腸内細菌の作用でSGSが に体内で変化することが分かったとのこと。なおここのところの説明の下りは小道具さんがやけに張り切ったようで、細かい仕掛けが多い。またここで志の輔氏がちょっとしたマジックをするのだが、残念ながらあまりに地味すぎて出演者の誰も気づかず不発に終わる(実を言うと私も全く気づかなかった)・・・残念。

 で、最後は食べ方になる。水でゆでるから水溶性の成分が溶け出してしまうのだということで、お勧めの料理法は蒸しと揚げ。この料理法だと水をほとんど使わないので、栄養を損なわないとのこと。この後はお約束のレシピが登場して終わりだが、例によって割愛。

 はっきり言って今回は、少々この番組に深入りしてしまった私には、制作者の顔がまともにちらついて仕方がなかった。冒頭の勿体ないお化けの時点で誰の制作かが大体推測できて、若手芸人がつぼみの数を数えだした段階でもう間違いないと確信したら(若手芸人を出したがるのも、本筋には無関係なこういうことをやりたがるのも、明らかに彼の作風)、やっぱりそうだった。番組全体が仕掛けたっぷりで、視聴者の意表を突くことに全力を傾けていた感がある(笑)。少々お遊びにすぎる感もあるが、ブロッコリーなどといった地味のテーマの場合、この程度の演出はやらないと番組が退屈になるところだろう。

 ところで番組中で1999年の小野さんの映像が出てきたのだが、若いと言おうか、かわいいと言おうか・・・。あっ、今が老けてるという意味じゃないので、失礼。

 

1/5 ためしてガッテン「発表!血圧降下術2005」

 冬になると高血圧から来る病気が増加しがちだが、そういう季節に合わせての高血圧ネタである。このネタ、今まで何度も放送しているが、なお2005とわざわざ銘打っているところに新情報があるようだ。

 まず初っ端から新情報として出るのは、高血圧の定義の変更である。今までは160/95以上を高血圧と呼び、140/90以上を境界型高血圧と呼んでいたのだが、この度、この境界型というグレーゾーンがなくなり、すべて「高血圧」と括られるようになったとのことである(つまり厳しくなった)。結局、今まで境界型などと曖昧な呼び方をしていたせいで、「私は高血圧ではない」と養生を怠る者が出るので、基準を厳しくしたものであると思われる(医師は安全マージンを考えて、基準を厳しい側にしたがる)。

 さらに医師などに測定をしてもらった場合、白衣を見ただけで緊張してしまう「白衣高血圧」と言われる症状があるので、リラックスして家庭で測定する場合は、135/85以上で高血圧と判断すべきであるとの基準も高血圧学会で示されたという。なお私の父の会社では、血圧計を水銀式から電気式に変えただけで社員の血圧が上昇するという現象が起こったことがあるそうな。「電気」と聞いただけで緊張する社員が多かったのが原因らしく、私はこれを「電気高血圧」と呼んでいたのだが、これを来年の学会で発表しようか(笑)。なお美人の看護婦に測定してもらうと、それだけで著しく血圧が上昇する可能性があるのだが、これも「白衣高血圧」と呼ぶのであろうか?(なにやら「白衣」の意味がやけに卑猥に聞こえる)

 さてここまででも、このように基準が厳しくなっただけで、高血圧患者が続々登場しそうだが、ここでさらに新たな高血圧が登場する。それが「仮面高血圧」というもの。これはつまり「測定をした時はたまたま血圧が正常範囲だが、実生活ではかなり血圧が上がっている状態が多い」というものである。とは言われても、これを確認しようとすると一日中血圧を測定しておくしかないので、どうすれば良いのだろうかというのがやや疑問。また当然ながら潜在的に血圧が高めの人がこれに該当しやすいはずだが、逆に高血圧の素因はないにもかかわらず、生活に強度のストレスがかかり続けている人の場合は、これに該当する可能性がありそうである。なおこの点については専門家が登場して説明をしていたが、要は「普段の生活の状態で血圧を測定してくれ」とのことだが、普段の生活って・・・上司に怒鳴られている最中に血圧を測定するのか?(笑)

 次のコーナーは高血圧患者に恐怖を与え、「これは療養をしなければ」と思わせるための仕掛けである(笑)。ここでは血圧の160mmHgといった圧力がどれだけ高いものであるかをゲストにポンプで体験させた上で、以前に放送した「動脈硬化が進行した血管が破裂する映像」を見せて思い切りビビらせる。

 しかも今回はこれで終わらない。実は血管の破裂よりももっと恐いものがあるのだという。それが血栓。最近は血管が破れる脳出血は減少傾向にあるのに対し、血管が閉塞する脳梗塞が増加しているのだという。さらに実は、動脈硬化の初期のコレステロールが血管壁につき始めた時の方が、血栓による血管の閉塞が出来やすいのだという。動脈硬化は血管壁内に入り込んだコレステロールをマクロファージが捕食することで起こるが、この時に血管内に出来るコブの皮は非常に破れやすいので、それによって出来た傷に血小板が集まって血栓になってしまうのだとのこと。なおそれなら動脈硬化が進行した方がよいのかと言えばそうではなく、動脈硬化が進行していたらいたでそこにさらにコブが出来るので余計に危ないそうな。なおこのような危険性が増加するポイントが140/90の位置にあたるという。

 となれば対策が重要であるが、まず食塩は1日6g未満にする。適正体重の維持、アルコール制限、低脂肪で野菜、果物の多い食事、有酸素運動を毎日30分、禁煙といったものである。いずれも妥当、だからこそ地味な内容である(ここで一発で高血圧解消のガッテンレシピとかガッテン体操などが登場しないところがこの番組が某番組と違うところである)。

 しかし食塩を1日6g未満と言えば結構大変である。そこで番組恒例のモルモット実験。濃い味付けが大好きなサラリーマンが、1日4gという極端に塩分を落とした食事を一週間体験(宴会中も一人で特製減塩弁当を食べている姿が涙を誘う)、その結果、以前には感じなかった濃度の塩水でもしょっぱさを感じられるようになりめでたしめでたしという結果である。つまり「減塩を続けていれば慣れる」という話。そういえば、昔、近所に味付けが濃いことで有名だった中華料理屋があったのだが、そこの主人が病気で倒れてしばらく入院した後、突然に味が薄くなったことがあった。どうやら病院の薄味の料理で舌が変わってしまったのである。人間の感覚は鍛えれば鋭くなると言うことらしい。ただ、一つだけ気になるのは、元来まともな味覚を持ってる場合はこれで大丈夫だが、今の子供のように幼少期から化学調味料漬けのファミレスやジャンクフードで味覚自体が破壊されている場合、果たしてまともな味覚が復活するか。昨今のマヨラーの増加などを見ていると少々心もとない。

 なおいきなり塩分を減らすと物足りなさを感じるので、その時の助けになるのはクエン酸とか、出汁だという。これらを加えることで塩味をしっかり感じるようになるとのこと(ただし塩が多いところにクエン酸を加えると逆に塩分を不足気味に感じる危険があるので注意とのこと)。

 次はダイエット、といわけで番組提案の「測るだけダイエット」が登場。番組に登場したモルモット氏は三週間で2.2キロの減量に成功し、血圧も10mmHgほど低下して目出度し目出度しとなる。

 そして最後は有酸素運動。これは鼻歌が歌えるほどのペースのウォーキングを1週刊に3日実行するだけで、血圧低下効果が現れる・・・ということでこの辺りは以前に放送した内容の復習である。

 以上、この手の番組のお約束パターン「最初に恐怖のどん底に突き落としといて、その後に救済策を示す」という展開である。特に今回はいきなり高血圧の定義が厳しくなったので効果覿面。これで最後の対策が「ガッテン特製血圧ジュース」とか「ガッテン特製血圧体操」で、それが紹介された直後にスポンサーのCMが入るとでもなれば、まるっきり某番組である(笑)。しかしこの番組の場合は、高血圧の基準については学会発表に基づき、対策についても妥当なものというようになっているので雲泥の差ではある。

 とは言うものの、中盤の煽りが強烈だったのか、ゲストの梅宮辰夫氏(高血圧だそうです)が途中で沈黙してしまったり、「禁煙」という言葉が出るたびに志の輔氏が微妙な反応をしていたりと、出演者にとっては結構ハードな内容だったようである(笑)。あっ、私も体重でも測ろう・・・。

 

 

12/22 ためしてガッテン「ガッテン王!紅白クイズ合戦」

 今回は年末SPということで、視聴者が紅白に分かれてのクイズ対決である。今までは正月企画として行われていたが、今年は年末企画に衣替えしている。例年のゲスト対視聴者という形式と違い、視聴者対視聴者ということで実力は伯仲しており、かなりのガチンコ勝負になることが想像できるところ。

 出場者は紅組が栄養士で一家8人の肝っ玉母さんというスーパー主婦・北川智恵子氏、ガッテン健康法を実践して体の柔軟性は20歳並みという72歳の御厨保子氏、そしてガッテン情報は常に実践し趣味は医学書を読むことという西雅代氏。そしてそれを率いるのがベテラン山瀬まみ氏である。

 対する白組はガッテンを授業に取り入れているという"世界史"の高校教師・大村粛氏、現役の大学生でプラスチックレンズの研究を行っているという高沢洋樹氏、それと出場二回目になるオタクである。そしてそれを率いるは博識芸能人として知られる松尾貴史氏である。

 構成は第1部と第2部に分かれ、オセロでマスを取り合うというのは同じだが、基本画面が大幅にリニューアルされている。以下、問題と結果。

Q1.手足の冷えを解消する場所は? A.首 首を温めることで手足の血管が広がり冷えが解消される  白組○

Q2.焼酎のお湯割りで味を濃く感じるのはどちらが先? A.焼酎が先 焼酎に熱湯を注ぐことでアルコールが揮発してガツンと来る 紅組○

Q3.赤ちゃんが全員が耳を傾けたのは? ラッパー 落語家 狂言師 お坊さん A.狂言師 あの独特の抑揚が赤ちゃんに良いらしい 引き分け

Q4.測るだけダイエット、失敗した人の共通の原因は A.アナログ式体重計を使用していた アナログ式体重計では目盛りが荒いため、細かい体重の変化が分からないので、そのうちに嫌になって続かなくなる。 引き分け

Q5.カラオケで前頭前野がより働く歌い方は? A.アカペラで歌う 前頭前野は新しいことや複数のことに取り組む時によく働く。伴奏に合わせるよりもアカペラの方が良く働く・・・けど、これってカラオケと違うじゃんというツッコミには全く同感。 引き分け

Q6.手巻きずしの回で草笛さんがしていた間違いとは? 水少な目で炊く ボウルを使う 扇ぎながらお酢 霧吹きでお酢 A.扇ぎながらお酢 寿司飯に酢を合わす時は高温で行わないと酢が染み込みません。 引き分け

Q7.辛い大根は毛穴が斜めそれともまっすぐ? A.斜め 勢いよく成長した大根ほど辛くなるが、そのような大根は太くなりながら伸びるので毛穴は斜めになる。 引き分け

 と、ここまで終わったところでパネルの方はとんでもないことになる。なんと引き分けの黄色パネルが5枚も貯まってしまったのである。しかもこのうちの4枚がことごとく角。というわけで、次の問題を制した方が事実上勝負をつかんでしまうという展開になる。実力が伯仲しているが故に起こってしまった事態だが、スタッフがもっとも恐れていたパターンである。で、ここで次は早押し問題。嫌でも決着がつくという展開。

Q8.映像クイズ(映像はありませんお許しを) 次の器具はなんの病気の治療に使う? A.ドライアイ ドライアイの治療に使う涙点プラグという器具、涙が目から流れ出す涙点をこれで塞ぐことで涙を増やす。 紅組○

 と、これで完全にパネルは真っ赤っか。もう完全に勝負が見えてしまって、オイオイという空気が漂う。

Q9.映像クイズ これは何ですか? A.包丁の刃先 包丁の刃にはギザギザがある方が引き切りの時によく切れる。 白組○

Q10.今まで体力テストなどでボロボロだった志の輔さん。しかし唯一健康だったところは? A.足の裏 いわゆる足の横アーチというもの。これが崩れるとうまく歩けなくなる。 白組○

Q11.傷治しに使う台所用品は? A.ラップ 傷口から出る液体は細胞の増殖を促す働きがあるので、乾燥させない方が結果として早く治る 引き分け

Q12.サトイモを醤油で煮たところ、小学生4人のうち3人がレンコンと勘違い。さて残りの1人は何と間違えた? A.大根 紅組○

 ここで第1部が終わるのだが、なんとこの問題終了時点で紅:白=15:1。あまりのワンサイドな結果に完全に番組がコケてしまった予感が漂うのだが、実はここで隠し球が登場する。なんとさっきのパネルの周囲にもう一回りのパネルが現れるという展開。第二部はこれを舞台に争うことになる。

 ニュースが30分挿入されて、第二部の開始となる。新舞台で次の問題。第2部は第1部と異なり、スタジオでの実演などが多くなる。

Q13.長すぎて風呂敷に包めないものを包むひっかけ結びとは? 短編側の風呂敷をひねってから長辺側とくくる(図でも書かないと分からないでしょうから、ガッテン本かガッテン公式HPでも参考にしてください) ここで風呂敷研究会の森田氏が現れ、審査員&実演をしてくれる。「落ちそうで落ちないのがポイントなんですよ」と言った直後になすびが落っこちるのがご愛敬である。 白組○

Q14.しわの入った革製品はどうやって復活させる? スチーム 霧吹き 高温のアイロン 低温のアイロン A.高温のアイロン 皮には水と熱を同時に加えるのが厳禁である。高温のアイロンでプレスするのがポイント。 白組○

Q15.コーヒーを美味しく入れる方法は? 粉を煎る 濾紙を濡らす 粉をふるう 霧吹きで粉を濡らす A.粉をふるう 粉から細かい削りかすを除くことで、悪いコゲの成分が出てくるのを防ぐことが出来る(ふるいをかけて、ふるいから出た方でなく、残った方を使うのがポイント。くれぐれもお間違いなく。)。 白組○

 連続正解により、この時点で瀕死だった白組がなんと逆転する。オセロならではの展開である。

Q16.シャボン玉を空気砲で撃つとどうなる ドーナッツ状になる 手前に飛んでくる スターダストのように散る 小さなシャボン玉に分裂する A.スターダストのように散る このシャボン玉は増強のためにかなり大量の砂糖を加えているので、シャボン玉が割れた時にこの砂糖の薄膜がキラキラと光るのである。これについてはサイエンスプロデューサーの米村でんじろう氏が登場して、シャボン玉の妙技やら空気砲の実演を行う。スタジオ内がもっとも盛り上がった瞬間である。 引き分け

Q17.ご飯にかけた時、デンプンが分解するものは? 酢 納豆 ナシ 米のとぎ汁 A.納豆 納豆に含まれるデンプン分解酵素がデンプンを糖に分解する。 白組○

Q18.最近増えている天ぷら火災原因は? 使い古しの油 使い古しと新しい油 多めの油 少なめの油 A.少なめの油 油が少ないとすぐに発火点に達してしまうので火が出ることがある。なお最近流行の健康志向の油には発火点が20度ほど低いものもあるので注意とのこと(健康○コ○のことですな、さすがNHK・・・・某番組だと絶対に言えない。)。 引き分け

Q19.酔い覚まし効果2位の食べ物は? 梅干し チョコレート シジミのみそ汁 玉子焼き A.玉子焼き 玉子焼きに含まれるアミノ酸であるシステインがアセトアルデヒドの毒性を消してくれるとのこと。 引き分け

Q20.がん予防野菜の順序は? トマト ショウガ タマネギ キャベツ A.キャベツ、ショウガ、タマネギ、トマトの順 引き分け

 勝負を決めるために持ってきたはずのこの問題なのだが、なんとここで紅白の解答が、どちらも間違っているにもかかわらず全く同じ順序になってしまうという信じがたい偶然が発生(どちらもが正解しているのならあり得るが)、どうしようもなくなってさらにもう一問追加になる。

Q21.ピーマンは先ほどの分類のどこに入る? A.タマネギと同じところ。 紅組○

 ここで勝負はまたもや劇的な展開。この問題を制した紅組がパネルで大逆転をして勝利をおさめるのである。こうして勝利チームは紅組、しかしMVPは白組のオタクが獲得して(チーム戦では負けているのにMVPって・・・)、商品のグルット君&インシュリン君の詰め合わせを獲得という顛末になる。

 以上で85分の内容。1部と2部に分かれているのは番組枠の都合だが、そこの間に意外な展開を持ってきたのは構成の工夫(さすがに今までのパネルの周りにもう一枠出てきた時は、オォッと声が出てしまった)である。内容的にも座学中心の1部に対して、実演中心の2部というように変化をつけてきていたようである。

 内容的には第1回に比べると地味だが(第1回目はお遊びがすぎた感もあるが)、第2回目よりは番組的な面白さが出るように工夫していたようである。実用性とお遊び要素の間のどこでバランスを取るかに模索が見られた。

 ただどうしようもないのは、問題がかなり苦しくなっていること。今回の問題も過去10年間の放送からと言いながら、今年1年間の放送内容からのものや新情報がかなり多くなっており、問題の方がかなりネタ切れになってきている感が強い(あまりにもマニアックすぎて誰も分かりそうにないような問題を出してもいけないし)。また実力が伯仲している視聴者同士の対戦になったことから、異常に引き分けが多くなり、あわや番組が頓挫する寸前までいってしまうという、別の意味でスリリングな展開になってしまった。しかも視聴者対戦となると、どうしてもガチンコ勝負になってしまうことからややスタジオの空気も固い。この辺りが難しいところだろう。正直なところ、個人的にはこの企画はもう限界だと思うのだが・・・。

 しかし、まあ、緊張でガチガチのせいで、表情は硬いわ、やたらに早口になっているわ、しかも風邪で声は鼻声だわと、見ていて冷や汗がでてくるな、これは。

 

12/15 ためしてガッテン「地鶏産地に学ぶ!鶏肉革命」

 今回は、来年は酉年にちなんで&もうすぐクリスマスということで、鶏肉の料理法と言うことらしい。現在人気の地鶏も料理法を間違うと悲惨なことに&ブロイラーでも料理次第で絶品の味にという実用編である。

 まず番組は地鶏の産地・宮崎に赴いて鳥料理実験。ブロイラーと地鶏で各種料理を作ってどっちが美味しいかを判定してもらうというありがち企画(よくスタジオパークでやってるやつの出張版である)。その結果、唐揚げは8:7でブロイラーに軍配が上がり、シチューに至っては14:1でブロイラーの圧勝、地鶏はようやく照り焼きで9:6と辛勝をおさめるという大苦戦である。つまり地鶏も料理の仕方では真価を発揮できないのである。地鶏はブロイラーよりも食感がしっかりしているので、唐揚げやシチューでは固くなりすぎるのである。そしてこの時に、15:0で地鶏が圧勝をおさめた料理がある。それこそは親子丼である。玉子の柔らかさと地鶏の固さがバランスがとれ、地鶏の旨味が生きるのである。

 さて地鶏とブロイラーの違いだが、ブロイラーは生後2ヶ月で体重80倍まで促成飼育されるのに対し、地鶏は広々とした環境で4〜5ヶ月かけて成長する。ここで番組ではブロイラーと地鶏の違いがどこにあるかを証明するために、ブロイラーと地鶏を競争させるという企画を実施(チキチキマシン猛レースというのが泣けるが)、しかしゲートが上がってもどちらもほとんど走る気がなしという完全にすべった企画になってしまっているのだが、一応地鶏は17秒で完走したのに対し、ブロイラーの方は全くといって走る気力がなしということで、2分8秒もかかった。まるでケインと内山君のレース並みの差である。この差は何を意味するかと言えば、地鶏の肉はそれだけしまっているということを示すのだそうな。実際に組織のコラーゲンを見ると、明らかに地鶏の方が密度が高い。そして地鶏はこの中にグリコーゲンや脂肪などの旨味の粒を持っているのだという。だから地鶏は旨味があるのだとのこと。

 さて次は鳥の料理の仕方。宮崎では近火の強火による炭焼きが多いとのこと。で、これを家庭で再現しようと言う試みになる(お約束の展開だ)。そして番組が某ガス会社の研究所に協力して貰って確立した料理法が、ガスの強火で1分間温めた網に、鶏肉をのせて皮を中心に中火で1分半焼き、その後に1センチの厚さに切ってから、フライパンを使って中火で3分半焼くというものである。なおこの説明の下り、ガス台が汚れるから早く掃除しろとか、新鮮な鶏肉を清潔な包丁・まな板で調理してくださいとか、加熱時間は目安なので火が通っているか確認してから食べてくれとか、あまりに細かすぎる注釈がつくところがいかにもNHKである。こっちとしては「余計なお世話」と言いたくなるところだが、ここまで細かく言っとかないと、後でNHKに苦情の電話をかけてくる困った視聴者もいたりするのが事実だったりするのである。NHKも大変だ。

 最後はお約束の料理コーナー(といっても、ここまでもほとんど料理コーナーみたいなものだったが)。以前に登場した唐揚げ親父が出てきて、ローストチキンの作り方を紹介。これのレシピはガッテン本でも参照されたい。

 以前に目がテンで鶏肉を扱ったので、あれとネタが被らないかと思ったが、あっちは科学番組だったのに対し、こっちは料理番組だった(笑)。何やら最近のガッテンの傾向を如実に反映している回である。ちなみに今回はやたらに宮崎にこだわっていると思ったら、NHK宮崎の制作の回だった。年に数回あるといういわゆるローカルシリーズ(ご当地シリーズとも言う)だったようだ。道理で宣伝めいているワケだ(笑)。ちなみに前回のご当地シリーズは4/14にNHK山口が思い切りかまぼこの宣伝をしまくっていた回である。主婦の方には実用性が高いかも知りませんが、私のようにもう自分では料理をしていない者には関係ありません。一家の旦那様はビデオに録画して奥さんに見て貰いましょう(笑)。 

 

12/8 ためしてガッテン「激痛が襲う!"結石"急増のワケ」

 焼け火箸で背中を突き刺されるような激痛と表現した患者もいる「結石」。現在この病気は急増中で、5人に1人は何かの結石を持っているという。

 さてこの結石だが、尿路結石と胆嚢に出来る胆石が有名だが、これ以外にも膀胱、膵臓、前立腺、胃、唾液腺など、身体のあらゆるところで生成するのだという。番組では杉並区の商店会などの55人の調査を行ったところ、4人から結石が見つかったとのこと。ただし4人とも自覚症状はなく、現在のところ健康に問題は出ていない。尿路結石などで激痛が発生するのは5ミリぐらいの石だという。小さな石だと尿管から流れ出すし、大きな石の場合は腎臓から落ちてこないので痛みがないが、5ミリぐらいの石だと尿管に落ちてそこを塞いでしまうので、腎臓が尿で圧迫されることで激痛が走るのだという。なお大きな石だと安全なのかと言えばそうではなく、尿管の入り口を塞いで尿の流れを悪くすることで腎臓の機能を低下させてしまう(最悪は腎臓を摘出する羽目に)ことがあるという。

 さて結石の治療法であるが、現在の最新の治療法は石に衝撃波を与える衝撃波結石破砕装置を使用して、体内で石を砕く方法である。しかしこの方法でも、残存した石の細かい破片などを核にして、数年後に再発する事例があるのだという(5年後で45%、10年後に60%とのこと)。

 尿路結石などの原因として多いのがシュウ酸カルシウムである。シュウ酸はほうれん草などに多く含まれる成分である。ではどうすれば結石を予防できるか。そこで番組では、6人の被験者を2組に分けて一方はシュウ酸やカルシウムをたっぷりの食事、もう一方にはシュウ酸やカルシウムが少ない食事を与え、3日後に尿検査をしている。検査の結果はシュウ酸やカルシウムを減らした方が尿中のシュウ酸が増えているという結果に。

 これの説明としては、カルシウムが少ないとシュウ酸が腎臓内に入り込んで、腎臓内のカルシウムと結合して結石の原料のシュウ酸カルシウムになるのだという。これに対してカルシウムが多いと腸内でシュウ酸カルシウムを生成するので、腎臓に入り込まずにそのまま排出されるのだという。なおこの働きを阻害するのは脂肪酸で、脂肪酸はシュウ酸よりも優先的にカルシウムと結合してしまうことで、結果として腎臓内に取り込まれるシュウ酸を増加させるのだという。なおカルシウムが良さそうだからと言って、サプリメントなどでカルシウムを摂るのは、吸収が多くなりすぎる危険があるので勧められないとのこと(そりゃそうだ)。

 説明として筋は通っているのだが、分かりにくい部分がある。まず、実験ではシュウ酸とカルシウムを減らしたはずである。それなのにシュウ酸を減らした被験者はシュウ酸の量が増加しているのである。シュウ酸の減少量よりもカルシウムの減少量の方が多かったために結果としてこうなったのだろうが、どうもこの部分の説明が分かりにくい(カルシウムが同じなら、シュウ酸を減らした方は尿中のシュウ酸も減るはず)。これなら最初から、シュウ酸は同じでカルシウムの量だけを減らす実験をした方がよかった気がする。「シュウ酸を減らしたとしても、カルシウムを減らしてしまうと意味がないのですよ」というのが今回の実験の主旨だったのだろうが、どうもこの部分の説明がスッキリしない。もう少し論旨を整理していた方がよかったのではないかとの印象。せっかくマグネットを使ったモデルまで使用して分かりやすく説明しようとしているのに、根本の部分で不明確な部分があるとぶち壊しである。

 次は胆石である。胆石が出来る胆嚢は、肝臓から分泌された、脂肪分を分解する消化液である胆汁を一時的に溜めておく期間であるが、この胆汁が濃すぎると石が生成するのだという。最近は胆石については石を除去するのではなく、胆嚢を摘出する事例が増えているという。これは胆嚢は胃などのような内視鏡検査や病理検査が出来ないため、胆石によって胆嚢癌が隠れてしまっている場合があるからだという。また医者の経験則として、胆石がある人には胆嚢癌が多いのだという。なお胆石の主成分はコレステロールであるとのこと(当然ながら、動物性脂肪の摂りすぎに気を付けるのが予防法となる)。

 以上、結石という比較的地味なネタである。ただこの病気になった患者は、脂汗を浮かべて七転八倒の苦しみに遭うらしいので、予備知識は必要だろう。なお今回は尿路結石についてはシュウ酸カルシウムの場合しか紹介していなかったが、これ以外にもリン酸カルシウムなどの結石もあるし、痛風患者などは尿中の尿酸が結石することもある。それぞれによって対処法は異なるので、すべてに共通する方法は実はなかったりする。結局は「規則正しいバランスのよい食事」というお約束な話になってしまうのだが。ちなみに私の職場の先輩は、尿路結石を体験しておりますが、顔面蒼白して思わずうめき声が出てくる痛みだったそうです。なお彼は例の衝撃波破砕療法を受けましたが、1年後に再発、再度治療を受けるも2年後にまた再発というように、慢性的な結石持ちとなっております。彼の場合の結石の原因は尿酸で、彼は運動をしてはビールをかぶ飲みするという生活をしていたので、それが原因だったとのことです。つまり運動で尿の濃度が上がっているところに、ビールのプリン体から生成した大量の尿酸が排出されることで、尿酸の結晶が生成してしまったのだとか。現在彼は、尿をアルカリ性にする薬を服用しております。人それぞれということですな。

 

11/24 ためしてガッテン「豪華!韓国・宮廷料理の奥義」

 韓国料理と言えば日本人にはキムチや焼き肉ぐらいしか思いつかないが、韓国では「韓定食」なのだとか。韓定食とは韓国の宮廷料理の流れを汲む二十数点に及ぶ由緒正しい料理だという(中国の満漢全席みたいなものか?)。現在、韓国では宮廷料理をテーマにしたドラマ「チャングムの誓い」が大人気だとかで(韓国版「ミスター味っ子」みたいなものか?)、NHKでもこれは放送中だとか・・・と言うわけで今回も先週に続いて、もろにNHK宣伝企画である、オイオイ。

 今回はこの宮廷料理のエッセンスを家庭で簡単に出来る方法を教えるとか。こりゃ完全に料理番組だわ・・。

 まず最初は「かゆ」。これはお腹を守るかゆで、松の実を使っているという。で、このかゆの秘密を探るために小野アナウンサーが韓国へ飛ぶ・・・はいいとして、「なんでBGMがウルトラクイズなんや!」と思わず絶叫してしまうが、それはとりあえずおいておくことにする。

 この松の実かゆは松の実をつぶして水にとき、つぶして水にといた米と混ぜて鍋で熱するのだという。このかゆには二日酔い防止効果があるのだという。ここでお約束の実験であるが、松の実入りのかゆを食べた場合は、確かに体内のアルコール濃度が低くなるのだという。松の実の油がアルコールの九州を妨げるとか、松の実に含まれる亜鉛(しじみの三倍だそうな)が肝臓の機能を助けると考えられるという。

 さて主菜であるが、韓国の宮廷料理は非常に野菜が多いのだという。主菜はチャプチェなどなのであるが、これらには干し野菜を使用するのだという。干し野菜は水戻しし、これを別々に炒めてから混ぜるのだという。干し野菜を使うメリットは、干し野菜の方が糖度が増す、栄養が増すなどがあるのだという。また別々に炒めるのは、最初に味を混ぜてしまわずに、口の中で初めて味を混ぜるのだという。これは宮合(くんは)と言って、同じ原理は手巻きずしなどでもあるという。

 とは言っても、こんな手間のかかる代物は家庭では出来ないということで、ガッテン流アレンジは干し野菜の代わりにオーブンで150度で15分加熱するのだという(この条件を編み出す影には番組スタッフの涙ぐましい努力があったようである)。ポイントは酵素が働いて甘味が増す温度をいかに通過するかだという。

 最後はビビンバ。ビビンバと言えば石焼きと考えるのだが、韓国の家庭では石鍋は使いにくいので、実はフライパンなどを使っている家庭が多いと言う。ただこれだとおコゲが出来ないので、ここで登場するのは土鍋。しかし土鍋は石鍋よりも保温性が悪いので一工夫が必要だという。ガスコンロでの火加減がポイントで中弱火5分、中火2分だとのこと。なお土鍋を直接加熱して割れないかが心配であるが、最近の大量生産品の土鍋はペタライト鉱石なるものが入っており、350度ぐらいまで耐えられるのだという。なお手作りの高級品の土鍋などの場合はこのペタライト鉱石が入っていないものがあるので、こういう鍋は使ってはいけないとのこと。うーん、貧乏人向きだ。

 最後はお約束の料理教室。例によってこれのレシピは割愛する。

 さて今回は見事なまでの料理番組であった。ここまで料理に徹されると私の出る幕はありません(笑)。そもそも私は韓国料理ってあまり好きではないし。それにしてもここのところ韓流ブームで、かなりの円がヨン様によって韓国に吸い上げられたように思えます。国粋主義者の私としては忸怩たる思いがある(笑)。日本の芸能人ももっとがんばれ! しかしキムタクなんて、今やチビタクって呼ばれているって話まであるからな・・・あっ、またとんでもない方向に話がそれてしまった。

 ところで今回も土鍋が登場したのだが、以前に登場した土鍋ご飯の回と関連はあるのだろうか? 実はあの時の土鍋ご飯のネタと二つ合わせて「発見!土鍋活用法」というネタにでもなるはずだったのだろうか・・・などと考えてみたりする。土鍋ご飯のネタで最初の15分、ここで「土鍋は保温性が良いのです」と持ってきて、この土鍋の性質を利用して実は意外な料理も・・と来て次の15分がビビンバ。あっ、最後のネタがない。やはり最初の15分は普通の鍋料理で持ってきて、なぜ鍋料理に土鍋が良いかとやって、以降、土鍋ご飯とビビンバで45分。テーマは土鍋三段活用といったところか・・うーん、やっぱりネタが弱い。どうやら私には番組構成は無理なようです(笑)。

 

11/17 ためしてガッテン「キムチ」

 韓流ブームに乗っかって、今回のテーマはキムチだとのこと。何やらガッテンまでヨン様に侵略されてしまったようである。

 番組中でも言っているが、2年前(1/30)にこのテーマで一度放送をしている。その時は塩辛が入っているのがポイントという内容だったのだが、今回はさらに斬り込んでいる模様。

 まず最初は冬ソナの舞台になった韓国の春川市・・ではなく、その姉妹都市である岐阜県各務原市(苦しいな、相変わらず)。ここで3人の人にキムチ鍋を作ってもらって、それを韓国の人に評価してもらおうという、お約束すぎるお約束な展開である。そしてその結果もお約束であるが、3人の作った鍋は日本人にはそれなりに好評だったのだが、韓国人からは「問題外」といった散々な評価。そこで韓国人に本場のキムチ鍋を作ってもらったら、「全然違う!」ということになるのである(この番組をずっと見ていたら、ここまでの展開はまる見えですよね)。

 で、ここで達人の方法を紹介。ポイントはまずキムチを炒めることだという。炒めることでキムチの旨味成分が増加するのだという。だから「キムチを前もって炒めておくと、ダシに変身」だそうな。フライパンでキムチを炒めることで、キムチ内のアミノ酸と糖がひっついて(アミノカルボニル反応だそうな)、素晴らしい香りの成分が生成するのだそうな(私が調べたところではこの反応はメイラード反応とも呼ばれ、生成するのはメラノイジンという物質らしい)。

 さてここで小野アナウンサーが韓国に渡って、現地の人はキムチ鍋にどんな具を入れているかの調査。返ってくる答えはツナとかサバなどの魚介系。そこで煮干しキムチを作ってもらって試食しているが、これがなかなかの代物らしい。ここでキーワードはイノシン酸。キムチはイノシン酸と相性が良いのだとか。イノシン酸とキムチ中のペプチドは相乗効果を示すのだという(イノシン酸とグルタミン酸もその関係がある)。

 次は豚キムチについて、2種類の豚キムチを日韓で食べ比べをしたところ、日本人と韓国人で好みが正反対になったという。韓国人が好んだ方のキムチは古漬けのキムチで作った豚キムチで、日本人が好んだのは新しいキムチで作った豚キムチだったとのこと。違いは乳酸菌の量で2〜3週間つけ込んだ古漬けでは乳酸菌の量が増加しており、かなり酸っぱくなっているらしい。またビタミンなどの栄養はこちらの方が多いとのこと。両者の違いは、新しいキムチはコクがあり、古いキムチはあっさり感があるのだという。

 この両国での好みの違いは興味深いところだが、多分、日常的にキムチを食べている韓国人と、しょっちゅうはキムチを食べるわけでない日本人の違いもあるだろう。韓国人の場合はキムチは日常食であるから、あっさりしている方を好むが、たまに食べる日本人はコクがある方が良いのではないかと思う。毎日食べるものがあまりこってりしていると嫌気がさすという論理である。

 なお酸っぱくなったキムチには、ごま油を加えることで酸味が消えるし、火を通す場合は砂糖を加えてから加熱調理すると良いという。熟成の進んだキムチはアミノ酸が大量にあるので、そこに糖をくわえてアミノカルボニル反応を起こすのだとか。

 この後はお決まりのガッテン料理コーナー。例によってこれは割愛します。

 以上、以前に同ネタを扱った以上、今回はさらに深く斬り込むしかないわけで、そこはキムチ鍋をメインにすえてきたようである。もっとも今回のテーマの意図は、明らかに年末に向けて韓流ブームに乗っかろうとの目的が見え見えで、どうもNHKがまるごとヨン様に乗っ取られたようである(笑)。

 アミノカルボニル反応辺りまではなかなか面白かったが、豚キムチの辺りはどうも番組の主旨が不明。結局、古漬けで豚キムチを作れと言っているのか、新鮮なキムチで作ればよいと言っているのかがはっきりしない。わざわざ日韓両国で大調査までやっているのだが、結果的には両国の好みの違いを確認しただけでイマイチ中身とつながりが薄かった印象である。「同じ豚キムチも古漬けを使うとこんなに美味しくなるんですよ」とやるつもりだったのが、古漬けを使った方が日本人には不評だったので、企画自体が空振りしてしまったのだろうか? どうも番組全体の中でこの部分だけがやけに座りが悪いように思われた。

 

11/10 ためしてガッテン「常識大逆転!ゴボウの新鉄則」

 まずゴボウに関する常識の間違いから。ゴボウ抜きという言葉はレースなんかで後ろからぶち抜く時に使われているが、本当はこれは間違いで、本来は多くの中から一つを選んで引き抜くことだったとのこと。間違いが定着してしまったのだという。

 と言うわけで今回はゴボウの誤った常識を覆すことに挑戦するようである。最近は「常識が覆る」がこの番組のキーワードになってきた気配(笑)。

 で、今回いきなり出てきたキーワードは「皮をむくなら○○を抜け!」である。そこで一般の人にゴボウのささがきを作ってもらって(またも例によってのスタジオパーク収録の模様)それを観察したところ、大抵の人は皮をむいてからささがきにして、それを酢水などにつけてアク抜きをしている。しかしこれがとんでもない間違い。実はこの番組でも以前(2000年放送らしい)に「ゴボウはアク抜きは不要」と言っているのである。しかし96%もの人がアク抜きをしていたという。

 あまりの事態に愕然としたこの番組(笑)では、ここで4年前の放送を振り返る。その時の内容はアク抜きを特集したもので、アク抜きのあるなしでの味を悪役に味わって貰うといういかにもこの番組らしい馬鹿馬鹿しいもの(笑)。ちなみにこの時の内容は私のこの記事でもかなりページの下の方3/22にありますが・・・この時も「くだらない企画」と書いてあるな(笑)。と、企画の善し悪しはともかくとして、結果はゴボウはアクが実はほとんどないのでアク抜きは不要であるというものである。実際、ゴボウを水に浸した時に水に溶け出してくるのは、ポリフェノールなどであり、ゴボウをアク抜きすると損をするのである。

 ここで終わってしまえば昔の復習で終わりだが、今回はそこからさらに踏み込む。実は先ほどの人たちはもう一つ大きな間違いをしていたのである。ゴボウの皮と中身でそれぞれお吸い物、鶏の蒸し物、ゴボウご飯を作ったところ、皮で作ったものの方が美味しいという判定が下ったのである。ゴボウの皮は泥が付いていると思って落としてしまう人が多いが、実はあれは泥ではなくてポリフェノールの酸化で黒ずんでいるのだという。ゴボウを調べると中央の部分の細胞は古い固いものが多いのに対し、皮の近くは新しい活発な細胞(当然ながら旨味も多く含んでいる)が多いのだという。だから最初のキーワードの正解は「皮をむくならしんを抜け!」であるという。なおゆでたゴボウの芯抜きは、竹串で簡単にできるとのこと。

 次はごぼうのさらなる効果。ゴボウをおろしたものにつけ込んだくさやと、ショウガにつけ込んだもの、みずにつけただけのもので臭いを比較したところ、ゴボウにつけ込んだものはショウガとほぼ互角なほど臭いが消えたという。ゴボウには魚の生臭さを消す効果があるのだという。なおショウガの場合は、ショウガ自体の臭いで生臭さを誤魔化すのに対し、ゴボウの場合は臭いそのものを弱めているという違いがあるとのこと。またこの効果はゴボウの酵素とポリフェノールの効果によるという(ポリフェノールは皮に多いので皮をむいてはいけない)。なおゴボウはニンニクの臭いを消すのにも有効だという。ちなみにゴボウがどうやって臭いを消しているのかの詳細な説明がなかったが、魚の生臭みがアミン臭であることを考えると、アミンに対するポリフェノールの化学吸着あたりが原因となっているのだろう。

 後はお約束の料理コーナーである。和食のイメージの強いゴボウでイタリア料理を作ろうとのこと。これは例によってガッテン料理本に譲る。

 以上、またも「地味な食材シリーズ」であるが、常識に挑んだ意欲作である(笑)。それにしてもああも見事にほとんどの人がアク抜きをしてしまったのを見た時は、恐らく番組スタッフも肩が落ちてしまったのではないかと思われる。「お前ら、番組をキチンと見ろよ!」というスタッフの魂の叫びが聞こえてくるような内容であった(笑)。

 ちなみに私がかつて一人暮らしをしていてたまに自分でも料理をしていた頃は、ゴボウのアク抜きは一切していませんでした。それはこの知識があったからではなく、単に「面倒くさい」という極めて現実的な理由だけであります(笑)。さらに言えば、私は少々アクを抜いたからどうなるというレベルの繊細な料理はしておりませんでしたので(野菜や肉を鍋にぶっ込んでたいて、赤みそと白みそで味を付ければ食えるといったレベル)。この時の「男の手抜き料理」は正解だった?(笑)。

 

11/3 ためしてガッテン「まさか私が!?隠れ難聴・耳鳴りの恐怖」

 騒音などの多い現代社会であるが、現代人に増えているのが耳のトラブルだという。最近は小学生にまで難聴が広がっているという。原因は耳の疲れだとか。そこで今回のテーマは難聴とのこと。

 まず最初は耳の疲れについての実験。うるさいところといえばパチンコ屋ということで、被験者の主婦(だと思うが)にパチンコの前後で聴力を測定したところ、パチンコ前には2m32cmで聞こえた音がパチンコ後には92cmまで近寄らないと聞こえないという結果に。次は若者でのテスト。立教大の応援団に練習前と練習後に測定したところ、2m91cmが91cmにという結果。やはりうるさいところにいると耳が疲れて聴力は落ちるようである。これらは極端な場合であるが、日常生活の場合でもやはり耳の疲労はあり、普通の人でも朝に比べると耳の感度は落ちるのだという(この番組のテストでは1/5まで落ちたとのこと)。

 このような感度の低下は休息で回復するのだが、うまく休息が出来ないと感度が低下していくことになるという。なお東北大学の鈴木陽一教授の資産によると、20才から50才までに耳の感度は75%低下し、さらに30才の時点で67%低下する場合があるとのいう。

 耳の原理であるが、内耳の蝸牛にある有毛細胞と呼ばれる細胞が、音に反応して揺れることで音の刺激を電気信号に変えるのだという。音が高い場合は入り口に近い有毛細胞だけが揺れ、音が低い場合には奥の方まで有毛細胞が揺れることで音程を判断できるのだという。この有毛細胞が倒れてしまったりした場合には難聴になるのだという。加齢によって高音が聞き取りにくくなるのは、入り口付近の有毛細胞は常に働いているためであり、この有毛細胞が誤作動した状態が耳鳴りなのだという。なお完全に壊れてしまった有毛細胞は復活しないが、通常の疲労によるトラブルの場合は8時間で復活するという。ちなみにこのセクションでの実験で、志の輔氏が太鼓の妙技を披露していたが、あれは以前に経験があるのだろうか。やけにうれしそうだったのが妙に印象的。

 また耳鳴りであるが、これは脳の疲労で起こることがあるのだという。ある男性の事例であるが、彼は常に頭の中に車が走り回っているような音がすると訴えているのだが、それは実は脈拍の音であるという。蝸牛のそばにも血管が通っており、その血管が蝸牛を揺らすことで脈拍の音は常に聞こえているのだが、これらの音は脳のフィルタリングで排除されているのだという。しかしストレスやホルモンバランスの乱れなどによる脳の疲労によって、元来は聞こえないはずの音が聞こえてくるのだという。以上の説明については、かぶり物まで登場してのいかにもこの番組らしい「分かりやすい」説明であったのだが、ただあのかぶり物がわかりやすさに対して意味があったかについては甚だ疑問ではある(笑)。

 また最近若者などに増加しているのが、急性低音型感音難聴というものだという。これはストレスなどによって蝸牛内のリンパ液の圧力が上がり、特に低音部の有毛細胞の動きが阻害されてしまうことによって発生するのだという。また高ストレス社会を反映して、最近は小学生などにも心因性の難聴が増加しているという。

 なお難聴の目安としては、テレビの音が大きいと注意される、話し声が大きくなったと言われる、相手の顔を見て話さないと会話がしづらい、聞き間違いが多いなどであるとのこと。

 次は脳の休め方について、わざとストレスを脳に与えて、次にゆったりした音楽を聴かせる場合と、無音にする場合を比較したところ、無音の場合は音楽を聴かせる場合よりもアルファ波の出方が少なかったという。つまり無音状態というのはむしろストレスになる場合があるということである(これは実感としてもよく分かる)。

 最後は耳鳴りの治療法について、最新の治療法にTRTという治療法があるという。これは耳鳴りの音域を含む音を、毎日6時間聞き続ける療法だという。どうやらこれで脳を耳鳴りに慣らしてしまうようである。実際、この療法で耳鳴りが緩和された患者がいるようである。

 耳の機械的な原理の観点ではなく、耳が脳と連動しているという観点から迫っていたところがいかにも現代的である。このテーマは以前(だいぶ前だから、トライ&トライの頃かも)にもあったが、その頃はウォークマンの全盛期だったので、「耳に大きな音を聞かせすぎると、有毛細胞が破壊されて難聴になる」という話がメインであった。それに比べると、今回の場合はストレスが引き金になっている例が多く、この辺りに時代の変化などというものを感じてしまう次第である。ただ、原因がストレスと漠然としている上に、対策の方も音楽などでストレス解消というものであり、何となくイマイチ番組内容にピリッとした締まりがなかった感は否めないように思えるのだが。

 ちなみにサラリーマンとしてのご多分に漏れず、やはり幾多の悲哀を味わっている私も、実は数年前に「突発性難聴」なるものを経験している。ある頃から急に左耳が聞こえにくくなった(会議などの話が聞き取りにくくなったのである)と思って耳鼻科を訪れたところ、検査の結果左耳の聴力が低下していることが明らかになったのである。医者の話によると、耳の機能的なものに障害がある様子はないので(鼓膜などに濁りもなく、圧力に対する反応も正常だったらしい)、ストレスなどが原因のものであるとのことであった。これについてはその後幾分は回復したが、数ヶ月後に「後は慣れてもらうしかない」と言われて終わりになった。なお現在の私は複数の爆音PCに囲まれた生活をしているせいで、やはり明らかに難聴気味で、まさにこの番組が挙げていた4つの目安がもろに該当する次第である。なお私の難聴については鼻が悪い(慢性のアレルギー性鼻炎で、とにかく鼻が詰まりがち)ことも拍車をかけているのは想像に難くないが。

 なお前回の内容についてのお詫びが最後にあった。前回「ステンレス鍋」と言っていた鍋が、実はアルミ合金の鍋だったとのこと(確かにアルミの雪平鍋のような雰囲気だ)。ただしステンレス鍋でも基本的な結果は変わらず、大勢に影響はないとのことだ。恐らく視聴者からツッコミがあったんだろうな・・・。

 

10/27 ためしてガッテン「?にお答えします」

 今回は恒例のアフターサポートシリーズである。今回のお題は切り花、コーヒーに新ネタ土鍋ご飯を加えての三題である。

 まずは土鍋ご飯から。最近、土鍋でご飯を炊くのが流行っているという(私は初めて聞いたが)。そこでどうすればうまく炊けるのかという方法を紹介している。

 ご飯と言えば「初めチョロチョロ、中パッパ、じわじわ時に火をひいて(私が聞いたことがあるのは「ジュウジュウ言ったら火をひいて」であるが)、赤子泣いてもフタとるな」が有名である。ということで、実際にこの通りに土鍋で炊いてみて、農家の方々に食べてもらったところ「芯があって、お米が勿体ねえ」という散々な評価。そこでこの番組おなじみの和食の達人・野崎洋光氏(ホントにこの番組によく出る人)に炊いて貰ったところ、炊き時間は同じ24分なのに全くできばえの違うご飯が・・ということで、何が違うのかである。

 これは想像がつくとおり、火加減の違い。野崎氏は最初に強火にし、その後に段々と火を弱めていたのである(最初の実験の全く逆)。これは土鍋の性質による。土鍋は断熱性が高いので、弱火でトロトロやっていたのでは温度が上がらずに生炊きになるのである。番組では土鍋の断熱性をアルミ鍋、ステンレス鍋と比較する実験をしているが、アルミ鍋が5分30秒で沸騰、ステンレス鍋が7分10秒で沸騰したのに対し、土鍋は11分56秒もかかっている。つまり土鍋は強火で炊いて、まさしく「初めチョロチョロ」の状態になるのである。なお番組では触れていなかったが、蒸らしの段階でアルミ鍋やステンレス鍋ならすぐに温度が下がってしまうだろうが、土鍋なら温度が保てるのでこれも具合がよいものと推測される。

 ちなみにこの実験。華々しく三種類の鍋で湯を沸かすというだけの、いかにもこの番組らしい馬鹿馬鹿しいほどに単純な実験だが、「ロッキーのテーマ」をかけながらの馬鹿馬鹿しい演出が笑わせてくれる。ちなみに撮影中に何度も鍋の「目」を張り替えているのだが、これってADさん辺りが「熱い、熱い」って言いながら張り替えてたんだろうか?(笑)

 二題目はコーヒー。以前の放送でコーヒーの美味しい入れ方を紹介したところ、「インスタントコーヒーの美味しい入れ方も教えてくれ」という貧乏人からの手紙が大量に来たようだ(笑)。

 美味しい入れ方を紹介する前に、まずインスタントコーヒーがどのように出来ているかの紹介から。番組はネスレの工場に出かける(デカデカと看板が映っています。多分、会社名を紹介することが取材を承諾して貰う条件だったんでしょう。「プロジェクトX」のヒット以来、NHKでは明らかにこっちの方のハードルは下がったようである。)。で、インスタントコーヒーだが、要は焙煎した豆から企業秘密の方法で美味しい成分だけを抽出し、その後に乾燥させている(確か、ネスレではフリーズドライを使用していたはず)のである。

 で、本題の美味しい入れ方であるが、ポイントは瓶の蓋、入れる量、さらに湯の温度とのこと。蓋については綺麗に剥いてしまうか、真ん中だけを開けてリング状に端を残すかが良いとのこと。よく半分ほどだけ開けている人がいるが、あれは蓋が密着せず、かえって密閉度が悪くなるのでよくないとのこと(これは瓶にも書いてあります)。入れる量についてはカップ1杯に対して、スプーン2杯であるという(これも瓶に書いてあるはず)。

 ここらはサクッと一般常識であるが、番組が強調したい本命は3番目の湯の温度であるようだ。実験によると100度の湯と80度の湯では明らかに味に差が出たという。そこでこれを科学的に裏付けとばかりに、液クロで調査したのだが、専門家に「差がない」と断言されてしまう。しかしここで例によっての番組恒例の比較実験(いつものようにスタジオパークで撮影している模様)を行ったところ、明らかに差が出ているという結果が。さて、一体何が原因なのか!と力が入るところなのだが、ここで小野アナウンサーがあっさりと「まだ理由が分かっていない」というドッチラケなオチを出すのである。

 もっともこれで終わってはあまりに情けないので、番組が推測している仮説としては、80度では完全に溶けきっていない粒子が残っており、これが風味に効いているのではないかという説と、80度の湯を注いだ時には表面に泡が出ることが影響しているのではないか(泡で香りが抜けない?)という説を上げている。多分、いろいろと調べてみたのだろうが、決定的な証拠が見つけられなかったのだろう。それにしても正直と言おうかなんと言おうか。まあいかにもこの番組らしくはあります(怪しい情報は流さないというスタンス)。怪しげな仮説をまるで真実のように断言する番組とは対極の姿勢である。

 ちなみに液クロを汎用機器として扱っていた立場から言いますと、人間が違いが検出できても、液クロが検出できない可能性は大いにあります。一般の人は、科学的測定機器の方が遥に正確で高感度と思っているでしょうが、実は人間の感覚というのは馬鹿に出来ません。結局は人間の感覚に頼らざるを得ない場合もあるぐらいですから。プロジェクトXのプラズマテレビの回でも、結局最後は人の手で研磨をかけて成功していましたし・・。

 さて最後のお題は切り花について。これは切り花に針を刺すと日持ちすると聞いたことがあるという手紙に対しての解答。

 番組が専門家に取材したところ、チューリップなどでは確かにそういう効果があるのだという。そこで番組ではオランダからしおれ気味のチューリップ50本(笑)を直輸入、針を刺したものと刺さないもので比べたところ、確かに刺したものの方が花の成長が遅れた(つまりは長持ちした)とのことである。

 専門家の意見(富山県花総合センターの主任研究員・・さすがに富山はチューリップの産地だ)によると、茎に針に傷をつけることでエチレンが発生し、成長が抑制されたとのこと。エチレンは花が咲いている時には老化を促進するが、花が咲く前には成長が遅れるのだとか。ちなみにこれは今回の番組では言っていないが、一般にエチレンは老化を促進するガスとして有名であり、リンゴなどはエチレンガスを大量に発生するために、野菜ケースなどに入れておくと他の野菜の傷みを早くしてしまうので注意するようにということは、生活の知恵として知られているところです。さらにエチレンはジャガイモの発芽を抑制する効果もあるそうである。なお番組によると針を刺すことによる効果は今のところはチューリップにしか確認できていないとのこと。

 以上、アフターサポート2題+新ネタ1題である。多分、土鍋ご飯はこれだけで1本の番組にするには不十分なので、ここで出したネタだと思われる。私が推測するに、冬に向けて「今回のテーマは鍋。寒くなってくると熱々の鍋物たまりませんね。しかしガッテンが科学の目で鍋をもっと美味しくしたんです。」とやろうとしていたのだが、ネタがイマイチ集まらず、結局は土鍋ご飯しか残らなかったのではといったところである。

 今回の三題はいずれも単独ネタとしてはイマイチ弱いが、3本揃うと結構情報としては面白かった。こういうのは「毛利元就型構成」とでもいうべきなんだろうか(笑)。もっとも私個人は、土鍋ではご飯を炊きませんし、コーヒーは飲まないし、切り花を活けることもありません。あっ、今回のネタは全部無関係だった(笑)。

 

10/13 ためしてガッテン「常識が覆る クエン酸ホントの健康パワー」

 クエン酸と言えば一般的に疲労回復効果があると思われているが、本当の健康パワーは何なのかというのが今回のテーマである。

 まず一般に言われている効能は「クエン酸は疲労物質の乳酸を取り除いてあらゆる種類の疲労を回復させる」というものであるが、これが間違いなのだというのである。実際に番組では12人を2組に分けて計算ドリルをしてもらい、片方にはクエン酸をもう一方には水をとってもらったのだが、乳酸の量には全く違いが出なかったのだという。しかし次に運動をやってもらったところ、今度は乳酸の増加量に違いがあったのだという。このことからクエン酸が取り除くのは肉体の疲労だという。(そもそも精神疲労で乳酸が出るかどうかという問題があるのだが)

 しかしもう一つ根本的な間違いがあったのだという。今年8月にサイエンスに発表された論文によると、乳酸は筋肉の疲労物質ではなく、筋肉の疲労を和らげる物質であることが分かったのだという。ここで登場するのが10/9にサイエンスZEROの「疲労」の回にも登場した、大阪大学大学院医学研究科の渡辺恭良教授(恐らく同じ時に取材したのだろう。そのネタをサイエンスZEROでは脳の疲労、ガッテンでは肉体の疲労に分けたな。)。渡辺教授ら疲労研究班の研究の結果、乳酸が疲労の原因であるというのは間違いであると分かったのだとのこと。実際、ねずみに運動前に乳酸を与え、与えない場合と比較したところ、運動時間に全く差がなかったのだという(乳酸が疲労物質なら乳酸を与えたねずみは運動時間が減るはず)。乳酸は運動後に増加し、その後に減少していくということが起こるために疲労物質と考えられたのだが、現在ではむしろエネルギーを補う物質であることが分かってきたのだという。

 さてここでクエン酸の効果であるが、先ほどのねずみにクエン酸を与えたところ、今度は運動時間が伸びたのだという(つまりクエン酸には明らかに疲労を回復する効果がある)。ここからが生物の話になる。

 生物のエネルギーは炭水化物から生成した糖が変化したアセチルCoAから発生する(この時に一部が乳酸になる)のだが、このアセチルCoAが変化するのがクエン酸であるとのこと。このクエン酸はエネルギーを放出しながら分解し、最後にはまたアセチルCoAと結合してクエン酸に戻るということを繰り返してエネルギーを出し続ける、これがクエン酸サイクルである。しかし運動などでアセチルCoAがなくなるとエネルギーが発生できなくなるので、ここでクエン酸を補給することで再びサイクルが回るようになるとのことである。しかもこのクエン酸回路が回ることによって乳酸がアセチルCoAに変化するのだという。これでクエン酸回路は活発に回っていくのだという。運動後に乳酸が増えるものの、その後に減少していくというのはこのメカニズムによるのだという。以上からクエン酸の効果の真実は「クエン酸はエネルギーの元である乳酸を素早く取り込み、肉体の疲労を回復してくれる」であるとのこと。

 なお私は生物学に詳しくないので調査したのだが、アセチルCoAがクエン酸になる反応とは アセチルCoA+オキサロ酢酸 → クエン酸+SH-CoA(コエンザイムCoA) であり、こうして生成したクエン酸が最後に行き着く燃えかすはオキサロ酢酸であるとのこと。ちなみにクエン酸回路の別名は「TCA回路」であり、高校などの生物の教科書ではこちら方が登場するのでは(私もTCA回路の名前で記憶していた)。生物学ではかなり基本的な代謝系であるが、生物学が専門でない私は恥ずかしながら詳細を忘れていた。

 また糖がアセチルCoAに変化する際に乳酸にもなるというのは、酸素存在下では糖はピルビン酸を経由してクエン酸回路に取り込まれていくが、無酸素下ではピルビン酸が乳酸に変化するということのようだ。だから激しい運動などをした場合には酸素の補給が追いつかなくて乳酸が生成するらしい。うーん、なかなか勉強になる。

 さて番組では次なるクエン酸の効果も登場。それは骨粗鬆症の予防効果とのこと。骨粗鬆症予備軍にある女性を二つの群に分けて、全く同じ量の食事をしてもらった上で一方の群にレモンをつけたところ、レモンを加えた群には明らかに骨密度の上昇が見られたということ(実験で「厳密に」と強調していたところに、そこらのインチキ番組と違うぞという意気込みが見られたが・・笑)。これはカルシウムにクエン酸が結合することで吸収しやすい形になるのだという(これが俗に言う「キレート効果」というやつか?)。クエン酸は一般的にミネラルの吸収を助けるのだとのこと(無機のミネラルに結合して云々と言っていたところから推測するに、無機物であるカルシウムの塩を形成することで、カルシウムを有機物化して生体親和性を増すということか。それならメカニズムとして理解できる。)。

 最後は高血圧予防について。クエン酸を加えることで味がしっかりするので、減塩が可能なのだという。4%の塩水(かなり辛い)にクエン酸を加えた場合には加えない場合よりも塩味を感じないのに対し、1%の食塩水ではクエン酸を加えることで塩味が増すのだという。塩分濃度が低い場合に、クエン酸の酸味による刺激が、塩味をも感じさせる(いわゆる感覚の誤認であるが)のだという。これをうまく使えば減塩による高血圧予防に良いとのこと。

 最後は例によってガッテン料理教室。このレシピは割愛します。

 久々に「やられた!」という衝撃的内容だった。「常識を覆す」と銘打っていたが、私も乳酸が疲労物質であるということに疑いを全く持っておりませんでした。単なる料理系ネタと思わせておいて、こういう最先端の研究内容を持ってこようとは意表を突かれた。まだまだ私の方も勉強不足であったことを痛感させられた次第。よく調べてきたな・・・というのが本音で、ここまで緻密な論理展開をやられてしまうとぐうの音も出ません。やっぱりこういう「勉強させてくれる」内容の時は面白いですね。これだからこの手の番組を見ることはやめられないのですが。

 なお今回の内容から考えるに、クエン酸はハードなスポーツをする運動選手には効果ありであるが、特にキツイ運動をするわけでない一般人が疲労回復しようとしてクエン酸をガバガバとっても、大抵は精神的疲労が主であることを考えると効果はないということになる。クエン酸をとったらシャキッとするように感じられるのは、それこそ酸の刺激によるまさに気のものというのが実態のようだ。もっともそれだけでも短期の眠気解消効果などはあるが。

 

10/5 ためしてガッテン「決め手は股関節!新・寝たきり予防術」

 今回のテーマはねたぎれ予防術・・・違った。寝たきり予防術だそうな。寝たきりになるかならないかは股関節が鍵を握っているのだという。

 まずは3人の男性が登場、この中で一人だけ股関節の硬い人がいるのだが、それを判断しようと言うことらしい。まずラウンド1はスタミナ勝負ということで、バケツを持った3人が少林サッカーの勇壮なBGM(最近よく使われるんだよな、この曲)と共に石段を登るという結構マヌケなテスト。ラウンド2はバランス勝負ということで、高さの違う棒を手に持った人形を崩さないようにしてくぐるというものである。そしてラウンド3はスピード勝負、障害物を素早くまたぐというもの。さて結果であるが、はっきり言って障害物をまたいでいる格好を見るだけで一目瞭然である。明らかに3番の男性の股関節が硬いことが誰の目でも見て取れるというものである。

 で、ここで「股関節カチコチパンツ」と称するサイズが小さい上に一ヶ月は洗濯していないのではないかというジーンズである(笑)。これをはいて股関節がろくに動かない状態ではどういう動作になるかというチェック。階段を登る時には足が上がらないせいで背骨が曲がって前屈みになるし、棒をくぐる時には腰を落とせずに背中を曲げてくぐることになるし、障害物を乗り越える時はやはり足が上がらないため、身体を左右にずらして障害物をまたぐことになるという塩梅。と、この動作を見れば明らかに3番は股関節が硬いことは明らか。で、3人に開脚をして貰ったところ確かに3番はほとんど開脚が出来ないというオチである・・・は良いんだが、番組的に見た場合、最初から股関節カチコチパンツでの検証から入ったら、その前の3人のテストは全く必要なかったように思えるのだが・・・。

 この後はゲストが股関節カチコチ腹巻き(にしか見えない)を装着して股関節カチコチ体験である。もう障害物を乗り越えるだけでも大変であるという結果。このように股関節が硬くなることで動きが悪くなるので、それによって転倒して骨折したりすることから、寝たきりになることがあるのだというのが今回の番組の論旨らしい。言いたいことはよく分かるのだが、少々番組の論旨としては強引ではなかろうか。確かに股関節が硬くなると前足の振り上げ雅弱くなるから、老人に多い「前足でけつまずく」というパターンになりやすいのは確かだが、寝たきりには骨粗鬆症なども原因になるため、股関節だけを直接に寝たきりに結びつけるのはどうかというのが正直な印象。

 次のコーナーはこの番組お得意の大調査である。おもむろに登場するのはまるで西洋式墓石のような前屈測定器。前屈をする際には重要なのは背骨の柔軟性でなく腰の柔軟性であり、これはまさに股関節の動きなのだという。で、調査隊は東京浅草のサンバカーニバルにやって来てダンサーを含む380人の調査を行って、その分布を見ている(このデータ点数の多さこそがこの番組らしいところ。たかだか数点のデータだけで云々しないのが非常に好印象。)。その結果、予想通りではあるがかなりのばらつきがある。番組ではこの中から成績の悪かった人数人を抽出し、これが今回のモルモットになるようである。

 さてこのモルモット達がまず受けたのはレントゲン。しかし関節のレントゲンを見る限りは特に異常はなし。彼らの股関節の硬さの原因は股関節の異常ではないのだという。では何が原因なのか。

 ここで番組はまたゲストの前屈テスト。結果は舞の海氏が全国平均並み(元力士としては少々硬い気がする)、音無氏と山瀬嬢は全国平均以上、そして志の輔氏は平均より圧倒的に悪いという結果である。で、このカチコチの志の輔氏を救済するにはどうするか。

 この後やっと股関節の硬さの原因説明になる。問題は関節ではなく筋肉にあるのだという。股関節の柔らかい人は太ももの筋肉がスムーズに伸びるのに対し、硬い人では筋肉の繊維が伸びないのだという(だから私などは前屈をすると太ももの裏側が攣るわけである)。ではこの筋肉が伸びない原因であるが、これが脳にあるのだという。筋電図をとったところ、股関節が硬い人の筋肉は緊張状態になっているという(つまり逆に縮もうとしている)。運動直後に筋肉のMRIをとったところ、柔らかい人は筋肉全体が働いているのに対し、硬い人は筋肉の一部しか働いていないという。運動をあまりやっていない人は、脳からの筋肉への指令がうまく届かなくなるのだという。筋肉には脳からの指令を伝える神経があるのだが、それをあまり使っていないとさびついてしまってうまく働くなくなるのだという(非常に表現が曖昧であるのが少々気になる。神経が退化してしまうというところまではいってはいないという意味か?)。股関節が硬いと足腰が動かないので脳からの指令が届かなくなる、そして筋肉は硬くなってしまう、すると股関節はさらに硬くなるという恐怖の「カチコチ悪循環」に陥り、これが寝たきりにつながるというのだという。

 当然ながら最後はその悪循環を断ち切る方法である。ここで番組が提案するのがストレッチ筋トレというもの。筑波大学大学院の久野譜也助教授が提案するものである。これは椅子に座って足を上げたり曲げたりするなどの、いかにも高齢者に向きの運動である。しかし単なるストレッチだけでなく、足を上げることで筋トレにもなっているというのがポイントである。高齢者でも無理なく取り組めて、それでいて歩行に関係する筋肉が鍛えられる仕掛けになっている。先ほどのモルモット4人にも早速2週間これに取り組んで貰ったところ、前屈テストの効果が劇的に改善してめでたしめでたしという結論になっている。なお今回は筋肉の柔軟性を上げるという比較的効果の出やすいテストだったので、2週間の取り組みで十分な結果が出たのであろう。これがダイエットなどのすぐに効果が出にくいものでは2週間程度で劇的な効果が出ていたら嘘である。その辺りは混同しないように。

 股関節から寝たきり予防というのは少々話が飛びすぎているように思え、番組構成的にも無駄な部分がいくらか見られたのが気になるが、高齢者の転倒事故防止のための対策としては有意義な内容。こういう実用的な情報の提供はこの番組のもっとも得意とするところである。

 なお例によって今年(というか来年)もまた視聴者参加企画があるようである。興味のある方はHPから応募されるのもよろしいかと思われる。テレビ局という世界を体験してみることもなかなか社会勉強になるものである。

 

10/1 ためしてガッテン「旬の味サバ!DHA&うまさ一挙両得術」

 本来、今回の放送は9/29にあったのだが、関西では台風情報のせいで金曜日まで番組がすっ飛んでしまった。だから関東地域とは放送日時が変わっている。

 さて今回のテーマだが、サバである。まずサバといえばDHA。というわけでまずはDHAについて。サバにはDHAが豊富に含まれているというが、実はこのDHAはサバの体内で合成されるわけではなく、サバが餌にする植物プランクトンに含まれており、サバはこれを餌にすることによって体内のDHAが多くなるのだという。

 ところでこのDHAであるが、一般には頭が良くなるなどと言われている。そこで実験、サバがDHAで頭が良くなるかということをDHAの多い餌と少ない餌をサバの稚魚に与えてその効果を見ている。実験の結果、DHAの豊富な餌を与えたサバの方が先に群れを作るようになっており、知能が発達していると考えられる結果となったという。現在まだ研究中であるが、DHAは脳や神経にとって重要といわれており、血液サラサラ効果、痴呆改善効果、攻撃性の抑制(いわゆるキレやすさを防ぐ)、視力向上などの効果があるのではないかと言われているとのこと。

 サバと言えばサバの煮込みと言うわけで、次はサバの煮込みの話になる。ここで「どう、今日、サバ食う?」というタイトルと共に、いきなりコーラスが東京砂漠を歌い出すというこの番組恒例の目眩のするようなダジャレが登場するが、中身はなんてことないお約束のサバの煮込み作り比べである。いつものパターン通り、3人がサバの煮込みを作って、DHAがどうなっているかを比較するというコーナーである。で、この3人のサバの煮込みであるが、全員DHAを損しているという。

 ここでポイントになるのは加熱時間である。サバを煮込むことでDHAは煮汁の中に溶け出していくし、さらに熱で分解するのだという。そこでそれを改善したガッテン流サバの煮込みがいよいよ登場する。

 そのポイントは、まずサバを水の時から調味料と一緒に入れて煮る。煮る時間は6分にする。そして3つ目のポイントがニンニクを加えるということだという。特に3つ目のポイントは「和食の達人」の考案した方法で、最初の2つのポイントだけだと味が不十分と言うことで編み出したテクニックであるという。なお追加の方法として、火を止めてから10分置くというのもあるようだ(余熱調理のパターンである)。こうして作ったサバの煮込みを食べたところ、味も以前のものより良くなっていてめでたしめでたしという結果。

 最後はサバと言えば登場するアレルギーである。しかし昭和大学横浜市北部病院臨床検査部長の木村聡氏の調査によると、自分がサバアレルギーなのではないかとして検査を受けに来た患者の中で、本当にサバアレルギーだったのは2.5%にすぎなかったという。では後の患者は何かというと、アニサキス(よくサバなどにつく寄生虫である)のアレルギーが24%で、残りの者はアレルギーではなかったのだという。では発疹などが出た理由であるが、アレルギーによる発疹などは体内でのヒスタミンの生成が原因になっているが、サバにはヒスチジンという物質が含まれており、これが時間が経つとヒスタミンに変化してしまうのだという。つまり古いサバにはヒスタミンが含まれているわけであり、これを摂取することでアレルギーと同じ反応が出ることがあるのだという。つまりサバアレルギーではなくて、古いサバを食べたことが原因だったのだという。なおこれを聞いたからといって、新しいサバなら大丈夫とすぐに食べようとするのではなく、その前に医者の検査を受けてくれと言っているのは、この番組らしい用心深いところ。いちいちこういう説明を入れておかないと、「新しいサバを食べたけどアレルギーが出たぞ」と怒鳴り込んでくる困った視聴者がいるからだろう。

 さて番組としては、当然ながらここから新しいサバの見分け方の紹介になる。中央市場の魚屋さんによると、目が澄んで黒い、おなかが硬い、お尻の穴がしまっているなどがポイントであるという。さらに切り身の場合は身の赤みが強い方が鮮度が高いと考えられるという。また鮮度を保つための保存方法もテストしている。酢、塩水、そのままで比較したところ、ヒスタミンの増加量は酢が圧倒的に少なかったという(塩水はそのままと違いなし)。やはりしめ鯖がよろしいようだ。しめ鯖にしたくない場合は、酢にさっとさらすだけで冷蔵庫に入れて置いたら良いという。なぜ酢が良いかの説明はなかったが、酢はそもそも殺菌効果もあるので、食品の保存には非常に効果的である。私自身、中学生の時の夏休みの自由研究で、酢につけたご飯が一週間以上腐敗しなかったということを実験で確認している(笑)。

 最後はお約束の料理コーナー。これは例によって割愛する。つくづくこの番組って料理番組だな。

 以上、DHAの健康効果を謳っているが、それについては胡散臭くならない程度に止めて、基本的には料理法の観点で攻めているのがこの番組らしいところ。某番組だったら、DHAの効果を過剰に謳った上で「サバこそ人類の救世主と心得よ」とやっているところだが・・あれ、もしかしたら本当にもうやってたかも。

 なおサバが体内でヒスタミンを作ってしまうというのは、恥ずかしながら私は全く知らなかった。昔からサバアレルギーが多い背景にはこういう理由があったとは。今よりも保存技術が良くなかった時代には、サバでじんま疹が出る例が多かったわけである。

 ちなみに新しいサバを見分ける方法は結構一般的なものであった。中央市場まで出向いた挙げ句にこういう「常識」しか返ってこなかったのは、いささか肩透かし(笑)。なお鮮度が悪い魚はどうなるかを見たい方は、○○エーに出かけられるのが良いかも。私もかつてここの店頭で、目はどんよりとして濁っている、お腹はグチュグチュで何やら怪しい汁が出ている、尻の穴どころかあちこち緩みまくりでエラの色まで変わっているといった「こんなの食べて大丈夫なんかい?」と思うような魚が平気で売られていたのを何度も目撃している。このスーパーはその後業績の悪化で今や存続の危機に立っているが、さもありなん。

 

9/22 ためしてガッテン「糖尿病!日本人のための新常識」

 今回は今年に発表された「日本糖尿病臨床介入試験」の結果によって明らかになった糖尿病の新常識について報告するということ。従来の糖尿病研究は欧米人のデータを元にしていたので、必ずしも日本人に合致しているとは言い難く、日本人を元にデータを取ったところ今までの常識を覆す結果が出たとのことである。

 今回の調査の責任者である筑波大学臨床医学系内科の山田信博教授によると、8年間の調査の結果、日本人の糖尿病患者は太っていないこと(一般人とほとんど同じ)が判明したのだという。そして食事制限と運動を行ったとしても、必ずしも改善するとは限らず、中には悪化した人もいたのだとのこと。改善した人と悪化した人を比較したところ、食事量及び体重変化はほとんど同じだったのだという。この両者の明暗を分けていたのは運動量の差であったとのこと。

 番組では運動嫌いの人をモデルに、どうやれば運動できるかを考えるところから始まる。

 糖尿病が指摘されているものの運動が嫌いという佐藤氏(食事後にはソファーに横になってゴロゴロしているという典型的運動不足型の方です)に乗馬をしてもらったところ、なぜか血糖値が低下、インシュリン量も低下という結果が現れたのである。番組によると、これは乗馬によって下半身の筋肉が刺激された(乗馬の時は、足で締め付ける必要がある)ことで、細胞内のグルット君ことGLUT4が刺激されて、インシュリンとは関係なしに血糖が細胞に取り込まれたのだという。

 そこで番組では佐藤氏に8種類の運動メニューを提案、その中から彼は比較的楽そうな「お尻浮かし」「バンザイ」「タオルたぐりよせ」に挑戦することとなった。お尻浮かしとは寝転がった状態で腹筋によってお尻を浮かす運動、バンザイとはソファーに座った位置からバンザイをしながら立ち上がる運動、タオルたぐり寄せは外反母趾の矯正などで良く登場する足の指でタオルをたぐり寄せる運動である。佐藤氏はこれに二週間挑戦したのだが、これまた運動を挫折する人によくあるパターンだが、初日は頑張って(頑張りすぎて)100回やってみたりしたものの、意外ときつかったのか2日目には回数が激減、3日目には挫折というお約束の展開をたどってしまう。しかし翌日子供たちに「継続は力」などと言われて再び一念発起、無理のない範囲で再開する。

 そして二週間後の結果であるが、空腹時血糖値は233から103に(126以上が糖尿病)、ヘモグロビンA1Cは6.9から6.7(糖尿病は6.5以上)へと劇的に改善した。番組によるとポイントは「日頃使わない筋肉を使う」と言うことだという。日頃使わない筋肉を刺激することで、先のグルット君が効果的に刺激されるのだという。

 次は同じ食事の量をとっても、その取り方で一日の血糖値が変わるというもの。ポイントは朝食を出来るだけ早く摂るということだという。睡眠中は膵臓も機能が停止しており、起床後もすぐには活動が再開されないため、起床後は何も食べていないにもかかわらず血糖値が上昇するのだという。そこで朝食を摂ると、血糖値がさらに上昇するので、その後も血糖値が高いまま一日が経過してしまうのだという。これに対して起床後に速やかに朝食を摂ると、その刺激で膵臓が活動を開始し、血糖値の上昇が抑制されるのだという。ポイントは食事の刺激で膵臓を活動させることと、朝食の時間は早めるが、後の食事は変えないこととのこと。またなるべく夕食は早めにというのもポイントだとか。

 最後は治らないと言われていた1型糖尿病患者に対する朗報。1型糖尿病は膵臓の障害によってインシュリンが分泌されなくなる病気であり、患者は定期的なインシュリンの摂取が必要になるなど心身の負担が大きい。京都大学病院の松本慎一医師によると、今年の4月からすい島移植という新しい治療が始まっているとのこと。これはいわゆるインシュリンを分泌するランゲルハンス島をドナーから点滴で移植するのだという(骨髄移植と同じ方法である)。うまく行けばインシュリンの注射が必要なくなるが、骨髄移植と同じで免疫抑制剤使用に伴う問題が発生する可能性、1回でインシュリン注射が不要というレベルまで行くわけではないので、手術を数回行う必要があって費用の問題があるとのこと(保険は適用されるのだろうか?)。今まで治療法がないと言われていた病気だけに患者にとっては朗報である。

 以上、糖尿病に対する新常識について・・・であるが、冒頭で「常識を覆す」と言っていた割りには、糖尿病には食事療法と運動という基本はそのままで、そう常識が覆ったように思えないのは気のせいか?(笑) まあそうキツイ運動をする必要がないということは朗報であろうが、逆に言えば運動をせずに食事だけ減らしても効果がないという意味でもあるので痛し痒し(笑)。

 ちなみに今回の方法はそのままダイエットにも使用できそうに思えるが、そう単純ではなさそうであることは要注意だろう。血糖値低下はかなり即効性があるのに対し、ダイエットというのは蓄積した脂肪を減少させる必要があるので即効性はない。また今回の方法は細胞への糖の取り込みの促進までであるから(この時点で血糖値は低下する)、この後に運動によるエネルギーの消費がなければ取り込まれた糖はそのまま脂肪になってしまうという次第である。だから、全く運動をやらないよりは良いだろうが、この程度の運動では劇的なダイエット効果まではしんどいだろうと言うのが実際のところ、そこのところを誤解して、タオルたぐり寄せダイエットの類が登場しても信じないように(笑)。

 それと今回の番組で一番誤解をしてはいけないのは「食事に気を使わなくても運動をしていたら良いと言う意味では絶対にない」ということ。途中で小野アナウンサーも強調していたが、あくまで食事制限は重要で、その上でこのような軽い運動を組み合わせることで効果が出るというのが、今回の正しい結果である。人間は往々にして自分に都合の良い話だけを聞きたがるものであるので、軽い運動をしていたらそれで良いのだと勝手に解釈して、食事制限をやめないように。これは患者の方は厳守である。それにやはり標準体重を大幅に超過しているような患者の場合は、やはりある程度の減量は必須であるのは間違いないだろう。

 やはり一番の朗報はやっぱり最後の1型糖尿病に対する治療法だろう。この治療法はまさしく骨髄移植と同じ考え方で登場したものだと思われる。ただこの場合も骨髄移植と同じでドナーの問題がつきまといそうなのが気になるところ。ドナーの条件がどの程度であるのか(血液などのタイプの適合性)は分からないが、骨髄移植の時でさえ「そこまでして生き延びたいのか」などという輩はいたというから、一般に贅沢病と「誤解」されている糖尿病(1型糖尿病は生活習慣病ではないので、断じて贅沢病ではない)のためのドナーを募るのは難しそうに思えて気がかりである。

 なお番組が医師の名前まであげて紹介しているということは、多分「患者の方はこちらに問い合わせてください」という意味だと思うので、患者の方は病院に連絡をとってもよろしいかと思います。もっとも関係ない人からまで問い合わせが殺到したらとんでもないことになるので、間違っても冷やかしの類はないように。

 

9/15 ためしてガッテン「不思議野菜!レンコンの実力」

 今回は「地味な野菜」シリーズ第二弾である(笑)。レンコンと言えば、一般的にはシャキシャキした食感以外には何もないと思われがちだが、レンコンには隠れた実力があるというのだ。

 まずレンコンの産地土浦で主婦にレンコンの煮物を作ってもらい、これをレンコン問屋(?)の二代目が判定するという「お約束」のコーナー。そしてこれまたお約束の展開であるが、一人だけ83点(ヤーサン?)をとった者がいるものの、30点、40点など軒並み散々な評価が下るという次第(ホントにお約束展開だこと)。そして最後にプロが作った煮物が登場。試食したところホクホクとした食感であるとのこと。

 ポイントの1つはアク抜きをしないこと。得点が低かった主婦は全員酢によるアク抜きを行っていた。酢を入れたアク抜きをすると、レンコンの食感が固くなるのだという。酢はレンコンの細胞のペクチンという繊維質を溶けにくくするので、レンコンのデンプンが膨らまず、シャキシャキした感じになるのだという(つまりシャキシャキした食感を生かしたいと思うと、酢を使った方が良いということ)。

 ポイントの2つ目は切り方。プロは縦切りにしたとのこと。縦切りにすることで柔らかくなるのだという。レンコンの穴は空気を通すもので、これ以外に導管という水を通す管が通っているのだが、この周囲には導管を守るための強固な繊維が通っているので、この繊維を縦に噛む方向になる(つまり輪切りにする)と歯ごたえが固くなるのだという。

 次なる産地徳島で登場するのは、モチモチとした食感。徳島のレンコンの天ぷらはモチモチしているのだという。この天ぷらの仕掛けは煮物にしたレンコンを揚げるとのこと。一旦加熱したことでデンプンの一部が糊化して、天ぷらにする過程で水分が抜けていくことで糊化したデンプンの濃度が上がって、粘りが出てくるのだという。

 最後はお約束のレンコンメニュー。今回は中華料理とのことである。これは例によって割愛。

 シャキシャキだけだと思っていたレンコンの新しい魅力を発見しようという企画。確かに面白そうであるが、私個人としてはレンコンの最大の魅力はその食感にあるので、あえてシャキシャキ感を損ねる気はしない。また我が家では以前よりレンコンを調理する際にアク抜きをしたことはないので、逆に「市販の煮物は何であんなにシャキシャキしてるんだ?」と思っていたぐらいである(笑)。

 最初に「地味」と言っていたが、予想以上に地味だった(笑)。それにレンコンの食感一本に絞っていたのは、番組自体を分かりやすくすることにはなっているが、逆に「レンコンって食感以外には何もないの?」という疑問を誘ってしまう。おかげで番組自体の情報量が妙に少なく見えてしまったのは事実。実際、今回の私の要約もいつもより量が少なめである(笑)。レンコンと組み合わせることで絶妙の味を出す食材でもあったら、もう少し展開が面白くなったと思うのだが・・・。

 

9/8 ためしてガッテン「断然うまい!カボチャ新法則」

 カボチャについて聞いたところ、女性は「シャバシャバになってしまったりして料理が難しい」、男性は「甘くておかずにならない」との声が多かったとのこと(私は両方とも全く同感です)。しかしカボチャはカロテンなどの栄養素に恵まれており、食材として使用しないのは勿体ない。と言うわけで、今回はカボチャの調理法について紹介とのこと。

 まずカボチャの煮物がうまくいかない原因は何かから。料理学校で料理を勉強している4人の人にカボチャを選んでもらい、全く同じ調味料の量で、同じレシピに従って調理をしてもらったところ、できあがりはまちまちで、味の評価もてんでバラバラという結果。これは一体何が原因であるかというところから斬り込んでいる。

 産地で確認したところ、カボチャは取れたてではなくてしばらく寝かせるのが正解なのだという。産地でもわざわざ温度の高いところでしばらく寝かせているとのこと。カボチャは寝かせることで糖分が増えるのだという。これはカボチャの中に含まれる酵素が、デンプンを糖に分解するのだという。だから熟成によって甘くなるのだとか。しかし同時にカボチャは糖を呼吸で消費して水が発生するので、熟成によって水分も多くなるのだという。だから熟成の期間によってカボチャの状態が変わるのだという。

 さてその熟成期間を見分ける方法だが、これは皮の色だという。熟成が進むほど皮の色が薄くなるのだという。またカボチャの一部が黄色くなっていることがよくあるが、そこは地面に接していて葉緑素が出来ていないところなので、ここの色が実の色そのものだという。この部分の黄色みが強い方が甘味が強いと考えて良いという。

 さて次は「カボチャは甘くておかずにならない」という意見に対して。カボチャの甘味をタマネギ、トマト、ネギと比較している。ここでこの番組らしいところではあるのだが、これを表現するのがオリンピックにちなんでか、野菜の競泳という意味不明の企画(またも小道具さんが頑張っている模様)。

 生の状態での糖分の量はタマネギ8%、トマト10%、ネギ15%に対して、カボチャは12%というもの。しかしカボチャは調理をして食べるということで、次は調理をしてからのテスト。まず電子レンジで調理したところ、甘味は1%増して13%。さらにフライパンで強火で蒸し煮したところ15%に増加、次は弱火で蒸し煮をしたところ一気に19%にも増加した。つまりカボチャの甘味は調理法で変化するのだという。カボチャを加熱する時、55℃〜75℃の域で酵素の働きで甘味が増すので、この温度でいる時間が長いほど甘味が強くなるんだとのこと。

 となるとここで登場する疑問は、カボチャがこんなに甘いにもかかわらず、なぜ砂糖を加えるのかということ。これは実は砂糖を加えてしっかり味を付けるというのは、味が淡泊な日本カボチャの調理法であったのに、その後にカボチャの主流が西洋カボチャに変わった後も、かつての調理法がそのまま継承されてしまったのだという。その結果、甘すぎるということになってしまったのだとのこと。番組によると、西洋カボチャはそもそも煮くずれがしやすく甘味が強いということで、煮物にむいていないのだという。

 正しい西洋カボチャの煮方は、厚さを揃えて均一に切ってから、砂糖を加えずに少ない煮汁をみりんと醤油で味付けして短時間で煮あげるとのこと。こうすれば甘すぎない煮付けが出来るのだという。

 この後は万能カボチャペーストなるものが登場する料理セッションになるが、こちらは例によってガッテン料理本に譲るとする。

 以上、なかなか主役になりにくい「カボチャ」という野菜に着眼しての内容。この地味な野菜で45分の番組を作ってしまうということに驚くが、その内容の盛りだくさんさにも驚かされる。恥ずかしながら私もカボチャが熟成されているということは全く知らなかったし、あの黄色が実の色と同じなどとは想像もしなかった。またかつての日本カボチャが西洋カボチャに入れ替わったことは知っていたが、煮方が違うということまでは思い至らなかった。というわけで、ことごとく目からうろこである。今回は「してやられた」というのが本音。

 で、次回は「地味な食材シリーズ第二弾」のレンコンとのこと。予告でも「地味なテーマ」と言っていたが、まさしくその通り。いやー、私がメールマガジンに書こうかと思っていたことを先に言われてしまった(笑)。

 

9/1 ためしてガッテン「防災!あなたの対策は間違っていた」

 9/1は防災の日(だったはずです)ということで、防災のテーマである。今回も世間の常識をひっくり返してくれる。

 阪神大震災でも家具の下敷きになって怪我をした人が多かった。そこで家具の固定ということなのだが、これも固定の仕方によっては全く効果がない。ある家庭の転倒防止器具を専門家がチェックしたところ軒並み失格。まずいわゆる突っ張りポールであるが、これは天井の強度が不十分だと何の意味もない。またチェーンについてはたるんでいると家具の振動で外れてしまう。さらにネジを打っても石膏ボードなどであればほとんど強度がない。

 突っ張りポールについて強度のある部分につけるのがポイント。また家具の奥につけるのが正解であるという。またネジについては裏に柱があるところに打たないと意味がない。しかしこれは壁を叩いた程度では分からないという。専門家はホームセンターなどで売っている専用の道具を使って、ネジも長めのものを使用するとのこと。

 次が避難について。災害と言えばパニックというように連想する人が多いと思うが、最近の研究では災害時には人はパニックになるよりも、適切な行動を取れずに何もしないという場合が多いのだという。かつて三陸地震津波で多くの犠牲者を出した大船渡市でも、地震が起こった時に高台に避難した人は27%にすぎなかったというのだ(92.5%の人が「津波が来る」と思ったにもかかわらず)。ほとんどの人はテレビやラジオで情報を得ようとしており、実際に避難行動はとっていなかったのである。情報に頼りすぎて、自分で判断が出来なくなっているのである。

 このようなことが起こるのは、正常性バイアスという心理が影響している。これは最新の災害心理学で分かってきたことで、これは危険に対する感度を下げる効果があるという。特別な部屋に被験者を入れて煙を送り込むという実験を行ったところ、煙の送り込む速度を下げた時や部屋に複数人いた時などに部屋から出るのが大幅に遅れた。これがまさに正常性バイアスの影響なのだという。つまり危険が徐々に増してきた時には「自分には危険はない」と人は考えがちになるのだという。実際に韓国での地下鉄火災の時も、車内に煙が充満してきているにもかかわらず、避難もせずに椅子に座ったままの人がいたという。だから人間にはこのような「正常性バイアス」が存在することを十分に意識して行動することが重要とのこと。

 最後は防災袋について。防災袋に入れるものとしてお勧めは、乾パン、水、医薬品、懐中電灯(3回入れ替えられるだけの電池も共に)、ラジオ、ラップ(皿などを洗えない時にかぶせるのだとか)、さらに焼き鶏の缶詰だという。

 なぜ焼き鶏の缶詰が良いかであるが、これは実際に乾パンの食べ続け実験をやって貰ったところ、もっとも好評だったのだという。鳥の脂は低温で融けやすいので、しっとりしてパサパサの乾パンにあうのだという。またビタミンCは心を落ち着けるので、果物の缶詰や錠剤などを持つのがよいとしている。

 なおいかにも現代的な用意としては、携帯電話用の充電器を用意した方がよいとのこと。なお圏外の状態で待ち受けでいると通常以上に電池を消耗するので、基地局の被害などで圏外になっている時は電源を切った方がよいという。

 

 以上、災害時に役に立つ実用性重視の情報である。家具の転倒防止については思い当たる人も多いと思うので要注意。私の経験から言うと、マンションなどで天井が丈夫な場合は、家具と天井の間の隙間に角材を押し込んでおくだけでかなり効果があります。

 ただ防災袋の中身には若干異論あり。この番組で乾パンを勧めているが、阪神大震災を経験した私自身の体験から言うと、乾パンを食べるのには水は必需です。災害発生2日後に乾パンが支給されたのですが、水の支給がなかったので、ほとんどの人は乾パンを口にすることが出来ませんでした(乾パンは口の中の水分を奪ってしまうので喉が渇く)。そういう点で、乾パンは阪神大震災においてもっとも不評だった非常食にあげられており、自治体などでも乾パンの備蓄は見直す方向が出ております。またこういう非常事態には人間の身体の方も非常時モードに切り替わる(多分、アドレナリンが出まくりの状態)ので、3日ぐらいは何も食べなくてもその時は保ちます。ただしこれは確実に後でツケが来ますので要注意(実際に私も、神戸からよそに避難した後に疲労から風邪をひいて寝込んだ)。

 今回の目玉は「正常性バイアス」であろうか。やはりまだパニック神話は根強いので、意外に思った人が多いのではないだろうか。しかし今回紹介された事例は事実である。

 なおここで登場した災害心理学専門家・東京女子大学の広瀬弘忠教授の本は私も読んだことがあり、かつて教ドキュWeeklyの中でも扱っているので、興味のある方は本を読まれるのが良いのではないかと思います。今回出てきた正常性バイアスについて実例も交えて詳細に解説しています。参考までに教ドキュWeeklyに掲載した私の書評をここに再録しておきます。

 

「人はなぜ逃げ遅れるのか−災害の心理学」広瀬弘忠著 集英社新書

 災害時の人間の行動を心理学の観点から解説した著。災害といえば、一般的にはパニックを連想するだろうが、まず著者は災害に遭えば人間はパニックに陥るということを「パニック神話」として切り捨てる。むしろ災害時には人間は事態が飲み込めずに避難などの行動を何もとらないという正常性バイアスがかかることが多く、パニックというのはかなり特殊な特定の条件がそろった時にのみ発生するとしている。そのため、パニックを恐れて情報を過小に伝えたりなどすると、避難が遅れるなどの致命的な事態に陥る危険があるとしている。具体例として、アメリカのビバリーヒルズ・サパークラブでの火災の例をあげ、管理責任者側が危機を過小に伝えたがために避難が遅れ、多くの犠牲者を出したことを解説している。また災害本部などの中枢が事態を把握しきれずに不適切な指示を出した場合も、同様の惨事が発生することがあるという。9/11のテロ時にビル内の多くの人々が避難の余裕があったにも関わらず、消防本部の「そのまま救助を待ってください」の指示に従った結果、犠牲になってしまったとの例をあげている。

 また災害発生時の人間の心理の変化についても、衝撃期、回復期、復興期に分け解説しており、回復期にあたる時期に一種の心理的にハイな状態である「災害後のユートピア」と言われる時期が訪れるとしている。また災害時には当面は生存のための呉越同舟のような独特の社会規範と愛他的行動が多く見られるが、それが事態の沈静化と共に通常規範に移行していく過程が発生するとのことである。また災害からの復興については、弱者ほど困難であるという逆累進制があるので、適切な援助を欠くと真の復興に失敗するとしている。

 災害時における個人の行動から、社会的な行動まで広範に及んで詳細に分析している。実際に阪神大震災を体験している身からすれば、災害後のユートピアという心理状態などは実に説得力がある。またそれが経過した後、かなりの長期間にわたって一種の虚脱状態から抜け出せなかったことも記憶に生々しい。また大災害の発生が、その地に対して非可逆的な変化を与えることも、目の当たりにしている。そのため、本書の記載は体験者として実に納得のいくものであった。幸いにしてそのような大災害を体験したことのない者も、災害時に対するための書として一読の価値があろう。特に防災対策の関係者には是非とも一読してもらいたいものである。

 

8/4 ためしてガッテン「ドライマウス」

 最近増加していると言われているドライマウス(口腔乾燥症)。これは唾液の減少に伴う病気であるが、いろいろな病気につながる危険があるとのこと。

 さてドライマウスの症状だが、1.舌の激痛 2.味覚が分からない 3.虫歯が悪化 さらにひどい口臭などの影響が出るという。ただしこれはかなり重症化してからの症状であり、最初は水気のないものが飲み込みにくいなどといった程度の症状しか出ないという。

 さらに唾液の減少は肺炎になりやすくなるということにもつながるという。実際に舌の運動や口中の清掃によって唾液の分泌を促したところ、肺炎での死亡率が大幅に減少したという。

 唾液の減少が肺炎を起こしやすくするメカニズムであるが、唾液は殺菌作用を持っているために菌の繁殖を抑制しているのだが、唾液が減少することで口中の常在菌が増加、さらに通常ならこれらの菌は唾と共に胃に飲み込まれて殺菌されているのだが、唾液が減少したことによってこれらの菌が胃に達せずに肺に到達してしまうのだという。(この説明の下りに出てくる常在菌の模型は、小さくて地味ながらもスタッフの力作と見た)

 さてドライマウスの原因であるが、まず第一にあげられるのがストレス。実験によるとストレスをかけることで唾液の分泌量が3割減少したとのこと。唾液を分泌する唾液腺にストレスの刺激がかかれば、粘性の高い唾液が分泌されるようになるのだという。そしてそのストレスが恒常化することで自律神経の緊張状態になってしまい、ドライマウスにつながるのだという。

 また高齢者に多いのが常用薬の副作用だという。薬が肝臓で分解して生成した物質が、唾液腺の唾液分泌の信号を受け取る部位をブロックしてしまうのだとのこと。降圧剤や睡眠薬、胃液分泌の抑制剤、抗ヒスタミン剤などが該当するという。だから薬の副作用でドライマウスの症状が出た時は、薬を切り替えるとか、薬の量を減らすなどの方法をとるので、医師と相談することとのこと。

 さらに柔らかいものばかり食べることで、あごの筋肉が弱ることも唾液の分泌を減らす。また緊張しやすい人や、シェーグレン症候群などの病気を持っている人もドライマウスになるとのこと。

 最後に対策であるが、ここで紹介されたのは唾液腺のマッサージ。耳の下の耳下腺、顎の下の顎下腺、舌の下の舌下腺などを痛くない程度に押すのがポイントのこと。さらに口の筋肉のトレーニング(舌打ちなどもある)を紹介している。さらに裏技として、小さく切った出汁昆布を口に含むなどという方法もあるとか(ただし噛まないこと)。こうして聞いていると、昔のおやつの定番のするめや酢昆布などを食べているとドライマウスとは無縁になりそうである。

 冒頭の紹介部分がかなり煽りっぽかったから、嫌な予感を抱いたのだが、さすがにこの番組の場合はそれは杞憂だったようだ。内容的には妥当で正確な情報に徹しておりいつもの通り。また最後に現実的で妥当な対策にまで結びつけおり、構成的にはうまくまとめている。

 なおドライマウスは最近になって増加しているようだが、ここには原因としてあげていなかったが、エアコンの増加も一因になっているのではないかと私は感じている。実際、エアコンが効いている部屋にいると、喉が渇いて仕方がなかったりする。現代人は空調のせいで汗のかき方が下手になったといわれているが、唾液の出し方も下手になったのかもしれない。

 

 

7/28 ためしてガッテン「最新版!やせ情報の真実」

 やせ情報と言えば、ダイエットに関する内容かと思われるところであるが、それではなくて、今回の内容は危険なやせや太りたくても太れない人についてとのこと。この辺りはインチキ健康番組の対極をいっているこの番組らしくはある。

 まず夏やせについて。下北半島で3年間に渡って行われた猿の体重測定の結果では、猿は餌の少ない冬だけでなく、餌が豊富なはずの夏にも体重減少があったということ。次に行った熊本では牛の夏やせについて。牛を人工気象室に入れてテストしたところ、18度の時よりも28度の時の方が熱の放出は少なかったという。つまり夏の方がカロリーの消費が少ないわけである。それにも関わらず牛が夏やせする(650キロの体重で40キロぐらい減るとのこと)のは、腸管で発生する熱を押さえるために食べる量が減るからだという。つまり暑さに対応するために食欲が落ちているわけであり、夏やせとはむしろ身体を守るための防御反応だというのである。

 さらに夏に大切な水。しかしこれも飲み方を間違うと夏やせにつながるという。番組スタッフが、鼻から胃センサーを突っ込んで食事をするという、見ていて胃が変になりそうな実験(笑)の結果、水を飲んで食事をすれば胃の動きが止まるということが確認されたというのである。水は胃が空の時に入れば瞬時に吸収されるのだが、食後すぐ(1時間ぐらい)に大量の水を飲むと、未消化の食べ物が小腸に流れこむのを防ぐため、胃の動きが停止するのだという。またこの際同時に脳に対して食欲を抑制するように信号が送られるのだという。ちなみに食事をしながら摂る水は、食べ物と一緒にゆっくり吸収されるとのこと。

 次に激やせといえば連想されるガンについて。一般的にガンになると大幅に体重が減ると思われているが、膵臓ガンの患者の話では最初は減少した体重は3キロだったとのこと。だからこの時にはガンに気づかず、気づいた時には進行ガンになっていたのだという。その後、入院して手術や治療を受け始めてからは一気に18キロ減少したのだという。つまりガンの初期には体重は大幅には減らないのだというのだ。たかが3キロとなると他の事情でも減りそうなので、注意するのは普通に食べているはずなのに体重が減った時だという。なおガン以外で体重が減る病気といえば、糖尿病と甲状腺機能亢進症(いわゆるバセドー病)などがある。

 最後はいくら食べても太れない人について。この原因が最近の研究によって明らかになってきたというのである。マウスでの研究の結果、いくら食べても太らないネズミは浪費遺伝子を持っていることが分かったのだという。この逆が倹約遺伝子であるという。これらの遺伝子は基礎代謝の大きさに影響しているという。一般的に男性は1500kcal、女性は1200kcalであるが、1種類の倹約遺伝子を持っている人は200kcal基礎代謝が減少し、2種類の倹約遺伝子を併せて持っている人は300kcalも基礎代謝が減少するのだという。浪費遺伝子の場合は逆に基礎代謝が200kcal増加するので、太れないのだという。このような太れない体質の人が体重を増やしたい時は、運動をして筋肉をつけるのがよいという。ちなみにこの浪費遺伝子を持つ人は日本人の16%だという。

 一般的なダイエットの話ではなく、その逆をついたというのはなかなか面白い観点。また夏やせは食べられなくてへばっているのではなく、身体を守る反応として食べないようにしているのだというのは驚いた。なるほど確かにリーズナブルである。

 ただ今回の内容は、夏やせどころか夏太りしてしまう私には全く無関係。まず間違いなく私は倹約遺伝子2種を併せ持っていると思われる。とにかく食べれば食べた分を確実に太ってしまうし、特に食べなくても太ってしまう。よく太りやすい体質の者が「水を飲んでいるだけでも太る」などと言うが、私もそんな感覚である。

 ちなみに日本人は倹約遺伝子を持っている人の比率が高く、これは我々のご先祖が何度も飢饉にさらされていた証拠であるという。つまり、現在の飽食の時代には浪費遺伝子を持っている人の方が有利だが、昔のように飢饉が続発していた時代には、浪費遺伝子を持っている者はすぐに衰弱死してしまって淘汰されたということである。つまり、環境が変わったら今まで有利だった特質が一転して不利になってしまうことがあるという典型例である。霞ヶ関で偉そうにしている東大卒のエリートも、社会環境が激変したら一転してまるで使い物にならないお荷物になってしまったりするというようなものである(笑)。ちなみに遺伝的に極端に偏った方向に特化していくことを定向進化という。定向進化し始めた生物は、環境の変化に極端に弱くなるため、一瞬で絶滅してしまうということを起こしやすい。つまり今の日本の官僚ピラミッドはまさしく定向進化そのものなのである・・・・あっ、話が全く横道にそれてしまった。

 さて話を番組に戻すが、今回の内容は観点としては面白かったし、内容的にも興味深いものがあったが、私自身には無関係であるという部分を差し引いて考えても、情報全体としてのインパクトはどうも弱かった印象が残る。それはやはり、肥満はあらゆる点で有害であることはよく言われているが、痩せることについては特に有害との認識はなく、いくら食べても太れないなんてのはむしろ贅沢な悩みと思われるということが原因にありそうである。それに一番最後の「太るか痩せるかは遺伝子で決まっている」という話は、太れない人も痩せられない人も突き放している印象で、「じゃあどうすればいいんだ」という視聴者の声が聞こえてきそうである。なんとなく後味が良くなかった気がする。遺伝子を下手に持ち出すと、人間はすべてのことが先天的に決められているようにきこえて、努力の否定のように見えてしまうことがあるので要注意である。ちなみに昨今の遺伝子万能的思考は、新たな優性思想につながりそうでどうも危険を感じる・・・・また話が横道にそれそうなので、今回はこれでやめときます(笑)。

 

7/21 ためしてガッテン「リクエスト一挙蔵出し!今年は快適!夏の悩み解決SP」

 世間は夏休みに突入したようだが、この時期になるとNHKの番組は総集編が多くなる(笑)。というわけで、この番組も夏向けのネタを集めた総集編である。恒例のガッツ博士とテン子ちゃんのシリーズ(合わせてガッテンということだが、ガッツ博士だとまるっきり伝説の男である)である。

 まずはクーラーの使い方。夏の寝不足を防ぐにはクーラーを使いたいところだが、冷やしすぎるとだるくなるというのは誰もが経験しているところである。しかし冷やしすぎると手足の血のめぐりが悪くなることで疲労物質が溜まるので、実はやや汗ばむほどの方が良いのだという。番組お勧めの設定温度は26度〜28度である。また風速について気を付けないといけないのは、強の時よりも弱や除湿の時の方が吹き出してくる空気の温度が低くなるので、その風を直接受けないことが重要であるとのこと(これは放送当時にもかなり話題になった)。

 二つ目のネタは蚊の好きな色。これは総集編ならぬ未公開ネタだそうな。白と黒、赤、青、黄のツートンカラーの服を着た怪しい男(笑)に対して蚊が何匹とまるかを調べたところ、白が一番嫌われたとか。また蚊は昼の間は物陰などに潜んでいることが多いので、この時に退治するのが良いそうな。また溜まり水などがあると、そこにボウフラがわくので捨てておくこと。なおさらに高度な手としては、意図的に一カ所溜まり水を作っておいて、そこに蚊をおびき寄せておいてから、その水を定期的に捨てるという囮作戦もありとのこと。

 三つ目のネタは肌着と水分補給について。肌着を着ていると暑いように感じるが、実は肌着を着ることで身体の湿度が下がって、結果としては涼しくなるのだとのこと。なお今回は放送していなかったが、下着の材質について綿は良く汗を吸うがそれをなかなか放出しにくいのに対し、シルクはあっという間に乾燥するのでべたつかないというのをこの番組(もしくはトライ&トライ)で見た記憶がある。

 水分補給については水の温度に注目。冷たい水と温かい飲み物では、冷たい水の方が早く腸に達するので潤ったという感覚があるのだという。ただし胃腸への刺激があるので、胃腸が弱い人は温かいものを摂ったらよいとのこと。なおジュースなどの飲み過ぎは糖分が過多になり、その分解にビタミンB1が使用され、その結果としてだるくなるのだとのこと。これは以前に小野アナウンサーがジュース飲みまくり実験を行って検証している(またこの時の小野アナウンサーが滅茶苦茶若い)。

 次のネタは海外旅行と紫外線対策。飛行機の機内は気圧が0.8気圧と低めの上に湿度も20%と乾燥しているので、快適にすごすためにはその対策が必要なのだとか。まずベルトを緩めるのが1つ。これはお腹の中の空気が膨らむからとか。また着陸時などの気圧変化のために鼻を通す薬を使ったり、乾燥対策のクリームや、水分をこまめに摂るためのペットボトルを用意するのがよいとか。

 紫外線対策については、サングラスの使用に要注意というもの。紫外線の透過率が同じサングラスでも、サングラスと目に隙間があれば紫外線が反射などで入り込むので要注意。また色の濃いサングラスの場合は瞳孔が開くので、紫外線が目の内部に入りやすくなり白内障などの原因になるので注意が必要という。なお紫外線カットクリームについて、2年前の時点では紫外線をカットするためには「志村けんのバカ殿」になってしまったが、最近のクリームは白くならなくなっており、むらなく塗るようにすれば大丈夫とのこと・・・だけど紫外線カットクリームは、それを塗ったから炎天下に出ても大丈夫というものではないので要注意だと思うが。やっぱり夏の真昼は避けるのが賢明というのが私の見解。なおこのような内容をわざわざ放送するところを見れば、メーカーの側から「今のUVカットクリームは技術開発であんなに真っ白になりません」とクレームがついたのだろう、多分(笑)。なお私としては、あの手のクリームは肌を窒息させるのは間違いないので、やっぱり好きではないというのが本音。それと肌が弱い私は、何かの薬剤を肌につけると大抵かぶれますので。

 次なる紹介は金魚すくい(?)。ポイ(金魚すくいの網のことだそうな)を水に入れる時は45度の角度で、また手首まで水に入れて、ポイは底と平行に動かす、金魚をすくう時はポイを傾けて水を捨てること(水の重みでポイが破れるそうな)など。

 最後は海遊びについて。磯遊びの時には大潮の干潮時を狙えばいろいろな生物を見ることが出来るかもとのこと。さらにペットボトルを使った罠についても紹介。

 以上、今回は夏つながりのお題であったが、夏つながりと言うだけで中身はまるで脈絡がなかった(笑)。夏の悩み解決SPと銘打っているが、金魚すくいで悩んでいる人なんているんだろうか?(笑)。情報てんこ盛りだった割りには、実際に使えるのはクーラーの温度ぐらいだったような気が・・・。終わってみたら印象に残ったのは、時々出てきたやけに若い小野アナウンサーの姿だけだったりする(笑)。なんとなく夏休み穴埋め企画のように見えてしまう。そう言えばプロジェクトXなんかも1回抜ける上に来週は総集編になってたし、サイエンスゼロも1回抜けるようだし、歴史が動いたなんかも先週の内容は完全に総集編、こりゃNHKのスタッフも夏休みか?(笑)。・・・私には夏休みはあるんだろうか?

 

7/14 ためしてガッテン「枝豆!あなたのゆで方は間違っていた」

 酒は全く飲めない私ですが、実は枝豆はよく食べます。飲み会での私のスタイルは、ウーロン茶を手に黙々と枝豆を食べていると場合が多いです(笑)。さてその枝豆、ゆで方で全く味が変わるのだという。

 さて番組は、まずこの手の内容の時には定番の「産地訪問」である。枝豆の産地の野田市で枝豆をゆでてもらい、これを枝豆名人3人が点を付けるというお約束パターン。案の定、さらにお約束というか、最高でも65点という惨憺たる有様になる。そしてその後、名人が枝豆をゆでると「全然違う」という完璧なお約束展開になるわけである。

 まず注目は塩分量。番組では各種濃度の塩水でゆでた枝豆を食べて貰ってのテストを実施、草野球をやっている連中に食べて貰ったところ、10%というのがもっとも好評、しかしこれは多分汗をかいたせいということで、次にスタジオパークで実験したところ、4%の塩水でゆでたものが一番好評だった。と言うわけで、塩水の濃度の最適値は4%である・・・・は良いんだが、これだと最初のテストはなんのためにやったのか意味不明である。あの草野球の面々を番組に出さないといけない何かの理由があったのか?

 なおこの4%の塩水でゆでた時には「プリくら甘い」という状態になるとか。これは「プリッとして、ふっくらしていて、甘い」という意味だという(すごいこじつけ)。塩を入れた方が甘く感じるというのは、対比効果というものであるとのこと。いわゆるぜんざいに塩を入れる原理であろう。また実験によると4%の時が、弾力があって柔らかいという状態になるという。これは塩分濃度による沸点上昇効果が効いているのだという。しかし塩分濃度が上がりすぎると、今度は浸透圧の関係で豆から水分が出てしまうので固くなってしまうのだという。そしてこれをイメージさせるために、枝豆のモデルを作ってゲストに体感してもらっている。もっともこれはスタッフにとっては力作なのかもしれないが、はっきり言って視聴者には何の意味もない。

 次は下準備について、名人はさやを切ってから塩もみをしていたという。これは料理屋などでもやる方法で、この方が良くしみるのだという。ただしゆですぎるとアミノ酸のゆで汁への溶け出しが始まるという。そのタイムリミットは5分であるので、ゆで時間としては3分半〜5分が良いのだという。なおこれはさやを切った場合であり、さやを切らない場合はゆでてから1時間以上放置すると味がしみるという。

 ゆで方の紹介が終わったところで、ここで特別な枝豆が登場である。これは茶豆といってさやの毛が茶色なのが特徴なのだが、普通の枝豆の2〜3倍の値段がするという高級豆であるという。この豆の特徴は、普通の枝豆よりも香りが強いことであるという。ここで普通の枝豆を茶豆にする裏技を紹介。緑茶をティーバックに入れ(そうしないと茶葉がさやについて大変なことになるという)、枝豆をゆでる時に入れるのだという。この結果は、茶豆農家の方によれば「ふーん」というレベルの効果があるらしい。なおこの番組では茶豆を究極の枝豆として紹介しているのだが、私が聞いたことのある究極の枝豆は「丹波の黒大豆」なのであるが・・・。ネットで調べると茶豆とは今、新潟とか山形辺りが売り込み中の豆であるようである。ご当地の名産紹介か? 別に宣伝と言うほど露骨ではなかったが、なんとなくまるで「スパスパ」みたいで妙にひっかかる。地方局制作の回ならそれもご愛敬なんだが、今回はそうではないようだし。

 この後は実習コーナー。講師はこの番組ではよく見かける小林カツ代氏である。最初に少量の水と塩でゆでる方法などを紹介していたが、塩と水をケチる理由って果たしてあるんだろうか? まるでお昼によくあるケチケチ節約番組(待機電力を節約するためにビデオの電源を抜いてしまって「タイマー録画は諦めましょう」と言う類の馬鹿番組)じゃあるまいし・・・。例によってレシピは省略します。

 以上、例によって実用性のある内容で、まさにお役立ち番組ではある。しかし私的には番組構成に疑問を感じる点が数点あった。内容に嘘や偏りはないとは思うのだが、無駄な構成、無意味な小道具、なんとなく宣伝めいて見える紹介といったところは、どうもひっかかってしまう。と言うわけで、若干の不満を感じた今回であった。

 

7/7 ためしてガッテン「新発見!デジカメのツボ」

 今や販売台数でフィルムカメラを駆逐しつつあるデジタルカメラ。非常に便利なデジカメであるが、果たして上手に使いこなせているかが難しいところである。そこで今回は、デジカメの使いこなしを説明しようという内容である。

 まず最初は某一家の行楽写真、ご主人がデジタルカメラで、奥さんがフィルムカメラで撮影して、それを比べようという趣向。出来上がった写真を比較したら、デジカメは何でもかんでも撮っているのに対し、フィルムカメラは圧倒的にカメラ目線の写真が多いという特徴が。これは確かにいつでも消せるデジカメならではである。つまりデジカメのツボは「もったいないからの解放」であるとしている。

 またデジカメならではのテクニックは人物を逆光で撮るというもの。逆光の方が人物の輪郭がはっきり出る上に、モデルにとっても眩しくないので表情も良くなるのだという。デジカメの場合、逆光下でもわずかに動くことで真っ暗にならないポジションがあるのだという。ポジションを足で探れということで、これが「足のツボ」なのだそうな。

 次は「頭のツボ」とのことで、これはデジタルカメラをメモ代わりに使うというもの。確かにデジカメはこういう使い方に向いているし、特に携帯についているカメラはこれによく使われる。もっともこれを利用したデジタル万引き(本屋で本を写真で撮っている奴)が問題になっていたりするが・・・それはともかくとして、これって撮影テクニックとは全く無関係なんですが・・・。

 最後は「手のツボ」。これはいわゆる夜景の手ぶれである。フィルムカメラで夜景を撮るのはなかなか難しいが、デジカメでは夜景が簡単に撮れるというのだ。この場合のポイントはフラッシュをたかないことである(いくらフラッシュの話だからって、BGMにフラッシュゴードンはないと思うが・・・)。フラッシュをたくと人物だけが明るくなって背景が真っ暗になってしまう。デジカメでは暗かったら勝手にシャッター時間が長くなって、全体が綺麗に写るのである・・というが、私の持っているデジカメは、暗かったらそもそもシャッターがおりないようになっているのですが・・・。

 ただしこの場合に問題になるのは手ぶれ。この手ぶれを防ぐ良い方法は、身体を壁にもたれさせて、さらに紐を伸ばすことで固定するのだという。これなどはデジカメに特有の技術と言えるだろう。ファインダーを覗くフィルムカメラの場合は、脇を締めてカメラを支える姿勢が原則だったが、ファインダーを使用しないデジタルカメラではおのずと撮影姿勢も変わるということである。

 最後の実習コーナーはデジカメつき携帯の使用法。一番大事なのは、まずレンズの汚れを取っておくことだとか。確かに電話という以上、汚れやすいのは事実だろう。ここで紹介された技術は虫眼鏡を使用した接写、カメラを動かすことで背景を流してスピード感を出す流し撮り(これはデジタルカメラに限らず、フィルムカメラ時代からの基本テクニックである)、さらにこれを応用して回転椅子上で自分の写真を撮る方法などが紹介されていた。

 今回はデジタルカメラ名人なるいかにもオタクな風貌の人物が登場して(うーん、人のことは言えないか。私の風貌だって、他人から見れば似たようなものか(笑))、デジタルカメラの撮影テクニックを紹介するという内容で、ほとんど彼の独断場であった(笑)。デジカメをメモ代わりに使うというあまりに当たり前すぎる内容はやや首を傾げたが、逆光下での人物撮影、夜景の取り方、手ぶれの防ぎ方などは参考にはなった。特に私はデジカメ使用時の手ぶれに難儀していたので(フィルムカメラの要領で構えると、カメラに頭をつけないせいでどうしても不安定になる)これはすぐにも役立ちそうだ。全体的に初心者向けの内容ばかりだったが、それはいかにもこの番組らしくはある。もっとも既にデジカメをよく使いこなしているものにとっては「何をいまさら」であろう。

 

6/30 ためしてガッテン「いつまでも美しく!切り花長持ち新作戦」

 切り花を送ったり送られたりする方もいると思うが(そう言えば、私はそういうロマンチックな話とは全く縁がないな・・・遠い目)、これが困るのがすぐにしおれてしまうこと。普通に水につけているだけだと、大体3日も経ってしまったらしおれてしまうのが普通である。これをどうすればもっと長持ちさせられるかというもの。

 番組冒頭にいきなり志の輔氏が無惨にしおれた3日目の薔薇の切り花を持って現れる。その横に小野アナがみずみずしい薔薇の切り花を持って現れるのだが、なんとこれが14日目のものだという。ここで場内はオーッとどよめきが、これでつかみはOKという塩梅である。

 まずお約束の実験、とあるオフィスにうなだれた薔薇を持ち込んで、これを5人が各々の方法で再生に挑む。茎を水中で斜めに切る人、水に洗剤を入れる人、切り口を焼く人、切り口をゆでる人、水に頭痛薬を溶かす人など様々な人がいるのだが、全員ほとんど効果なし。これに対して達人が現れて、彼が処理した薔薇は見事に元気になるといういつものお約束である。

 さてここで達人が使った技であるが、まず切り花のどこから水分が逃げ出すかを考えることから始まる。切り花の水分は葉っぱの気孔から水蒸気の形で逃げ出す、それに対処するには・・・というのがポイントである。達人が使った技とは、ゴミ袋に氷水を張って、そこに薔薇を横倒しにして浸すという方法である。横倒しにして水につけるのは、葉っぱの気孔が水に濡れることで閉じること、さらに横向きにすることで切り口から楽に水がしみ通るという原理であるとのこと。ただし注意するのは、花びらは水に弱いのでここはあまり濡らさないこと、また1時間以上浸けないことだそうな。

 さらに買ってきた切り花を長持ちさせる方法であるが、これは切り方が大事なのだという。茎を切るはさみは切れ味の良いものでないと、水を吸い上げる管(導管)をつぶしてしまうので、切り花はしおれてしまうのだという。つまり「切り花ははさみが命」ということのようだ。なお茎を切るのは、切り花の場合導管に空気が入ってしまっているので、この部分を切り落として水を吸い上げやすくする意味があるという。

 また花を買ってきた場合に最初にするべきことがあるという。まず花に水を掛けないように気を付けながら、葉をしめらせる(気孔を閉じる)。さらに濡らした新聞紙で巻いて、葉がつかるぐらいの水に3時間浸けるのだという。これはギプスだとのこと。

 次は咲いていないつぼみを咲かせる方法について。つぼみを咲かせるというのは花にとってはかなりエネルギーが必要であり、このエネルギーをどうやって確保するかがポイントであるという。ここで再び達人が使った技は、葉先を切るというもの。葉先を切ることによってオーキシンと呼ばれる植物の細胞分裂を促す植物ホルモンが増加するのだという。オーキシンは大きな花や葉の先で作られているので、これが切られることで、植物はオーキシンを分泌しようとするのだという。オーキシンが盛んに分泌されている切り花は、茎の下の方に根が出かかるのでそれで分かるとのこと。しかもこうして根が出た切り花は、このまま土に植えることも可能であるという。カーネーション、かすみ草、ブルースターなどは根の出やすい植物だとのこと。

 最後はオムニバス的にポイントを。日光を通す花瓶の方が水が腐りにくくて良いが、菊などのように根が生えやすいものの場合は日光を通さない花瓶の方が良いという。また花を密集して活けると、枯れ始めた花が出すエチレンが他の花を弱めてしまうので余裕をもって活けた方が良いという。

 この後はおなじみの実習コーナー。これは割愛します。

 切り花という地味なテーマであるが、旨くポイントをまとめて、例によって実用性の高い内容にまとめてきた。番組によると、今回の内容は「花学(かがく)」だそうな。男性からよく花束を貰う女性などには必見である(笑)。

 実は私は、植物が根から水を吸い上げられるのは気孔から水蒸気を発散することによると聞いていたので、葉は乾燥させた方が良いのだと思っていた。これだと全く逆である(笑)。うーん、花束を渡したり貰ったりなどという局面に遭遇しなかったのは幸いだったのか・・・・寂しい。

 

6/23 ためしてガッテン「梅干し!ホントの健康パワー」

 健康に良いとして注目されている梅干しであるが、最近胃ガン予防効果もあることが発見されたという。しかし梅干しの健康パワーも取り方次第では台無し。そういうわけで梅干しの正しい取り方とのこと。なんかゴーヤーの時の展開と似ているような・・・。

 番組はまず梅産地の和歌山県南部川村に押しかけて「ドラドラキュッキュッ」の歌(昔に「みんなの歌」であった蚊の歌ですね)と共に、1359人もの血液を集めての大調査である。調査するのはペプシノーゲン1という酵素。これは胃ガンなどがある場合に血液中の量が増えるのだそうである。その調査の結果、梅干しを毎日食べている人は梅干しを食べていない人よりも、ペプシノーゲン1の量が少なかったそうである。例によっていきなりの物量戦。この番組は統計を取る場合は、しっかりと統計的に優位な数を取ってくるのが常であるが、それにしても今回も大量なサンプルを集めたこと。

 次なるテストは愛知県がんセンターでのもの。スナネズミに発ガン物質とピロリ菌を与え、一本の群には梅干しエキスを、もう一方にはただの水を与えたところ、1年後に水だけ与えた方は25匹中10匹に胃ガンが発生したのに対し、梅を与えた方には24匹中(多分1匹は1年の間にガン以外で死んだんだろう)2匹にしか胃ガンが発生しなかったのだという。またピロリ菌に梅干しを加えると、ピロリ菌の活動が抑制されることが確認されたという。

 ただしここで問題になるのは、どれだけの量を摂ればよいか。実は先程のスナネズミの実験で摂取していた量を人間に換算すると、一日あたり梅干し50個に当たるとのこと。よく健康情報を扱う番組には、この量の問題を無視して万能の食品のように宣伝する番組が多いが、この番組はそのあたりまで配慮しているとは、例によって行き届いている。

 さて梅干しが健康によいと言っても問題がある。梅干しは多量の塩分を含んでいるので、そのまま大量に摂取すると、塩で胃をかえって荒らしてしまい、むしろピロリ菌の繁殖を促すことになりかねない。その対策である。

 ここで登場するのはお約束通りであるが、産地の知恵というものである。先の南部川村の住民は、梅干しをぬるま湯で塩抜きをしてから裏ごしして、砂糖を加えて煮詰めて梅醤(うめびしお)というソースにしてしまうのだという。こうすることによって塩分の摂りすぎが避けられるのだという。また塩抜きの時に有効成分が抜けないかという心配があるが、ピロリ菌抑制作用があると言われているシリンガレシノール(名前から推測するとアルコールの一種か?)の量は減少しないとのこと。

 ただ塩抜きする場合にも問題があるという。塩抜きをした場合には梅干しの血液サラサラ効果も抜けてしまうのだという。しかしこれには救済法が、この塩抜きした梅干しを加熱してやると、再び血液サラサラ効果が現れるという(なおそのメカニズムははっきりしていないらしいが)。

 で、後はこれまたお約束の梅醤の作り方と梅料理の紹介。これは例によって割愛します。

 梅干しが胃ガンに効くと言われた時には、「ホンマかいな?」という疑問の方が出て、まさかあるある並みのいい加減な情報を流す気じゃないだろうなと懸念したのだが、番組的には全く文句のつけようのないような展開で持ってきてしまった。こうも圧倒的なデータで持ってこられると、そのデータを根本的に偽っていない限りは疑いようがない。また他の番組が(意図的に)忘れがちの量の問題もあえて挙げているところは正直であり好感が持てる。つっこまれる恐れのある点は、先回りして塞いでいるという細心さは憎らしい程である(笑)。

 

6/16 ためしてガッテン「7月が危険!痛風対策の新事実」

 年寄りの病気とか、贅沢病などと言われることが多い痛風。しかしこの病気にかかった患者は、その痛みのために悶絶すると言われている。また7月は痛風の発作が増える季節だという。痛風の原因は関節部などに蓄積した尿酸であり、この尿酸が蓄積する原因はプリン体だと言われている。しかし実はそんなに単純なものではないというのが今回のテーマであるとのこと。

 元来は人間の身体は尿酸の濃度を一定に保つ能力があるのだが、何らかの原因で大量の尿酸が入ってきた時、その過剰の尿酸が手足などに蓄積するのだという。そしてそれが限度を超えると結晶として析出し、それを白血球などが攻撃する時に激痛が走るのだという(つまりは激しい炎症である)。

 この尿酸の原料となるのがプリン体であるが、果たしてどれだけのプリン体を取れば尿酸濃度が上昇するかを確認するため、この番組は「ドキッ男だらけの温泉旅行」というむさい実験を実施(当然ながら医師の指導の元とのこと)している。ヒレ肉などのごちそうを食べている高プリン体チーム3人を横目に、低プリン体チームはキャベツを食べるというこの番組ではよくあるパターンの実験である。こうして3日間での尿酸値の値を比較するという塩梅である。

 さてこの結果であるのだが、高プリン体チームも低プリン体チームも尿酸値には全く変化なしというもの。どうやら番組の核心に近づいてきた模様である。

 実は食事で取るプリン体というのは微々たるもので、大部分のプリン体は新陳代謝によって分解された細胞の核から生じるものだと言うのである。よくビールがやり玉に上げられるが、確かにビールに含まれるプリン体の量は酒の中では多いが、他の食材に比べると微々たるものであるというのである。つまりこの点においては「ビール悪玉説」は明らかに間違いなのだという。ではなぜビールがやり玉に上げられるのか。ここに今回の最大のポイントがあるのだという。

 尿酸値が上昇するのは無酸素運動(筋トレなど)をした時や、ストレスがかかった時である。細胞が無酸素状態で大量にエネルギーを消費した時にプリン体が発生するのだとのこと。そしてこれと同様のことが起こるのが、アルコールが分解される時。つまりビールが悪いのではなく、「アルコールが悪い」のだという。

 さてこの尿酸の排出は腎臓で行われるのだが、その機能にインスリンが影響するのだという。インスリンは元来は血液中の余計な糖分を細胞中に送り込む役割を果たすが、肥満などで高インスリン血症の状態になると、体内で余ったインスリンが腎臓で排出される老廃物を細胞中に再び戻すという行為を行ってしまうのだという。そしてこの過程で排出されるべき尿酸までも戻してしまうのだとか。

 さて7月に痛風発作が増えるのは、発汗によって脱水状態になることで尿量が減るのが原因だという(尿酸は汗ではほとんど出ないとのこと)。ここで対策は「水を飲むこと」。つまり尿酸の大半が体内が起源である以上、入ってくる方を減らしたところでほとんど効果はないので、排出を増加させるのが重要なのだとか。さらにこの尿酸の排出に貢献するのが「尿アルカリ化食品」である。尿をアルカリ化することで尿酸の溶解を促進するのだという。

 今回は「ビール悪玉説」とか「プリン体含有食品悪玉説」を打ち砕く意欲的内容であった。プリン体の大半が体内由来であるということは、あまり巷では言われていなかったことであろう。これはビール党や美食家は喜びそうである。ただし気を付けるべきは、アルコールは良くないということはハッキリと指摘されていたし、プリン体の多い食品はそのプリン体が直接に痛風を招くことはなかったとしても、概して高カロリー食品であるから食べ過ぎると肥満につながり、それが間接的に痛風につながっていく可能性があるということである。

 若干気になったのは最後の「尿アルカリ化食品」。あまりこれを持ち上げすぎたら、嘘が暴かれて瀕死になっているインチキアルカリ健康食品がまた息を吹き返さないかということである。番組側もそれは意識しているのか、「アルカリ食品」という単語は一切使わず、あくまで「尿アルカリ化食品」の呼び名で通していた。このあたりの配慮にはさすがに感心する。

 なんだかんだとあったが、結局のところ結論は「バランスの良い適量の食事、なるべくストレスのない生活」というお決まりのものにつながるわけである。つまりこれこそが普遍の真理なのかもしれない。

 

6/9 ためしてガッテン「断然うまい!コーヒーいれ方の定理」

 この番組では以前に美味しい紅茶の入れ方を紹介し、「ジャンピング」の一大ブームを作ったことがあるが、今回はその第二弾というべき「美味しいコーヒーの入れ方」である。

 まず最初に美味しいコーヒーとはどういうコーヒーかの定義から。美味しいコーヒーとはコクとキレがあるものだという。どうやればこのコクとキレを出せるかがポイントである。

 ここでお約束のコーヒー実験。いろいろな人にコーヒーを入れて貰って、それを三人の審査員が審査するというもの。審査員は素人二人とプロが一人の構成になっているのだが、実はこの実験のポイントはこの審査員の方にあるのである。実験開始後、コーヒーによっては「これは自分の好みと合ってて美味しい」という素人審査員に対して、「コクもキレもなくてまずい」を連発するプロ。いくらなんでもこれは厳しすぎるんじゃ・・となったところで、素人二人にプロのコーヒーを飲んで貰う。すると、さっきまで「美味しい」と言っていたコーヒーの評価が、すべて「コクもキレもない」に一変するという次第。全く同じ粉とお湯を使っているにもかかわらず、プロのコーヒーは全く次元が違っていたのだという。

 ではこのコーヒーの苦味とはどこから来るのか。今回はこの番組はネズミに焙煎したコーヒーと焙煎していないコーヒーを飲んで貰って、コーヒーの苦味は焙煎によって生じるということを示している(ネズミなどの動物は苦いものを食べないというのは、先週に紹介した通り)。さらに詳細に分析すると、苦味物質は二種類ある(液体クロマトグラフィによる分析の模様)ことが分かる。ここで驚きは、この苦味物質をネズミに与えたところ、一方は拒絶するのだが、もう一方の苦味物質はネズミが好んだということである。つまり苦味に好ましい苦味と好ましくない苦味があるということである。

 この苦味というのは一種のコゲであるのだが、この両者はコーヒー豆内の糖やカフェインなどが加熱で固まったものなのだが、違うのはその大きさなのだという。小さなコゲは舌を適当に刺激するので「キレのある苦味」になる。さらにこの苦味が多量にあると「コクのある味」になるのだという。しかしこれに対して、大きなコゲは舌の受容体にはまりこんでしまって刺激し続けるので、苦味がしつこくて後をひくことになるのだという。

 つまりはこの良いコゲを大量に抽出して、悪いコゲの方は出さないというのが理想的なコーヒーの入れ方ということになるのだが、それはどうすれば良いかである。大きい悪いコゲは小さい良いコゲに比べて粉の中での移動速度が遅いので、粉をあまり湯に浸しすぎなければ悪いコゲは出てこないのだという。ただし湯が素早く通り過ぎた場合は、今度は良いコゲの方も出なくて薄くてコクのないコーヒーになってしまうのだという。

 これでやっとプロが登場して実際の入れ方の紹介になる。プロはまず湯を中心から外側に向けて注ぐような形にして、粉を膨らませるのだという。これがうまく行けば粉の全体の表面が丸く盛り上がってくるとのこと。これに対して後で粉が陥没するような場合は膨らませ方が足りないし、粉の表面が噴火するような場合は膨らませすぎなのだという。二湯目以降は入れすぎないように気を付けながら、様子を見て加えていくらしい。

 こうやって入れると、今までと全く違う味になるという。これは是非とも試してみるべきでしょう。ただし私はコーヒーを飲めない人なので、関係ありませんが(笑)。

 なお最後にはエチオピアの煮出しコーヒーを紹介。コーヒーには入れ方もいろいろあるので、それはまた改めてとのこと・・・「?にお答え」用のネタか?(笑)。

 コーヒー飲みには気になる話題だろう。内容的にも例によって実用性が高く、紅茶の入れ方に続くなかなかのヒットの予感を思わせる。ただ最後の「コクとキレのあるコーヒーという意味でコーキー」というのはあまりにキツすぎるネタではあったが・・・・。

 番組の構成として、まず二種類の苦味の元というポイントを明らかにした上で、どうやってこれをうまく使うかというようにもっていく論理構成は、非常に明快で理解しやすい上に印象的である。番組全体に「論理」が一貫して通っており、なかなか秀逸な構成であった。

 ちなみに私は「コクがあってキレがある」というと、どうしても上司のことを連想してしまうのです。部下に対して酷(コク)であって、すぐキレると言う意味で(笑)・・・失礼しました。これは全く無関係。

 

6/2 ためしてガッテン「活かす!ゴーヤー効果」

 体に良いと言われているが、その独特の苦みのために敬遠されることもあるゴーヤー。今回のテーマはこのゴーヤーである。ちなみに私もゴーヤーは苦手です。そもそも動物は苦みは毒と感じて避ける習性があるので、苦みを旨味に感じるのは細工が必要なはずです。例えば、ピーマンなんかもそれを食べ物として脳にインプットされてこそ、初めて食べられるものですから。

 まず最初の実験は、風船を膨らませながらその下で計算をするという「ストレス下」でゴーヤーチョコを食べてもらったところ、ストレスのかかる前に食べた時には評判が散々だったものが、ストレス後だとゴーヤーの苦みを感じなくなるのだという。いきなり「ゴーヤーの味は気分で変わる」ということである。ストレスがかかると唾液の成分が変わることが関係するとのこと。

 いきなり驚きの事実が登場だが、私自身が体験したことでないのでよく分からない。一度職場で、上司の顔でも見ながらゴーヤーチョコを食べてみるか(笑)。

 次はゴーヤーの栄養効果が調理法で変化してしまうと言う話。ゴーヤーはビタミンCが豊富であると言われており、ジュースにしたりゴーヤーチャンプルなんかが多いようだが、その料理法が必ずしも最適とは言えないということである。ゴーヤーのビタミンCは加熱に強いなどと言われているが、主婦にゴーヤーチャンプルを作ってもらったところ、塩もみで3割、加熱で3割のビタミンCが消失してしまっているとのこと。ではやはりまるごとジュースならとなるのだが、ジュースにしてしまうとビタミンCは1/10になるのだという。これは細胞が壊れることで酵素が出て、ビタミンCを破壊してしまうのだという。その上にこのジュースは滅茶苦茶苦いので、薬だと思って無理をしないととても飲めないものだという。

 ちなみに現在ゴーヤーの健康効果として確認されているのは、苦みに由来する健胃効果・神経覚醒。さらに成熟した種には抗ガン作用があるとのことだが、これはあくまで「成熟した種」なので、普段食べられるような青いゴーヤーだと駄目だそうな。ところで健胃作用と神経覚醒作用はグレープフルーツでも言われていたが(「目がテン」参照)、要は苦み成分がどうこうというわけではなく、苦いにという刺激に由来している効果のようである。なおいま医学的に確認されているのは上記だけと言うことは、後はほとんど根拠のない噂だと思っておけばよいということでもある。

 さて沖縄の人は「ゴーヤーが美味しいから食べている」と言っているのだが、何を美味しいと感じているのかを実験である。試しに苦みを抜いたゴーヤーチャンプルを作ったところ、かえってきた返事はみんな「まずい」というもの。つまり沖縄人はゴーヤーの苦みをうまいと感じているのだという。しかし苦みをうまく感じることなんてあるのか? 冒頭でも私が書いたように、苦みをうまいと感じるのは動物として異常なことである・・・と言っていたらここでいきなり「地球ふしぎ大自然」のOPが登場(ぶっ飛びですな。冒頭のちゅらさんといい、今回は露骨な内輪ネタが・・・)。何をするのかと思えば、動物にゴーヤーを食べさせてみるという実験。案の定、犬はおろか虫までゴーヤーを敬遠する始末。では沖縄の人間は異常なのか?というのが次のネタにつながる。

 ポイントは沖縄の人間がやたらにカツオ節を使うというところにあるという。実は人間の味覚というのはかなり複雑で、旨味は甘味や塩味とは別の神経系統で感じているのだという。そして苦みもこの神経系統で感じており、この二つの刺激が合わさって刺激されることで、より強力な刺激が脳に伝わることになり、旨味が強まってコクを感じるのだという。ゴーヤーチャンプルがとうとう脳科学にまで結びついてしまった。

 で、最後は正しいゴーヤーチャンプルの作り方。先に主婦がゴーヤーチャンプルを作った時に、ビタミンCが大幅に低下していたが、それは料理の仕方が悪かったのだという。ゴーヤーの正しい調理の仕方は、高温でさっと炒めること。さらに塩もみは厳禁であるという。低温でダラダラと加熱していると、ゴーヤーの中から水分と共にアミノ酸やビタミンCまで抜けてしまって苦みだけが残るのだという(苦みを抜くつもりで行っている治療法が仇になっているのである)。高温でさっと炒めれば、ビタミンも抜けないし、アミノ酸なども残るという。さらにこのアミノ酸の中のシトルリンという成分が、体内で一酸化窒素(NO)を発生し、この血管拡張効果で血管若返りが期待できるのだという。

 この後はお約束の料理解説だが、これは例によって割愛する。

 以上、ゴーヤーに関する新事実を次々と紹介してくれた。ゴーヤーも料理次第ということなんだろう。ただ今回の内容を見ていると、やはり例によってゴーヤーの効果も巷では過大に宣伝されているようである。どうも最近はインチキ健康番組やインチキ健康本が大隆盛で、何かの効果を針小棒大に喧伝したり、ひどい場合は全くねつ造している場合があるが、ゴーヤーについてもその傾向がありそうである。そもそも「薬だと思って食べる」なんて沖縄人に失礼である(笑)。

 私が気になったのは、最初の「気分が変わればゴーヤーの味が変わる」ということなのだが、ここにもう少し突っ込むのかと思えば、簡単な説明だけでサラッと流れてしまった。個人的にはもう少し細かい解説が欲しかったのだが・・・。

 

5/26 ためしてガッテン「?に生で答えます」

 今回は生放送(今までも部分的に生放送だったが)。カツオ、指圧、お吸い物のガッテンメーターシリーズに対しての質問に「生」で答えましょうという企画のようだ。例によってガッテンメーターも健在である。

 まずカツオについての質問。Q.ガスコンロの汚れはどうする A.なるべく早く拭き取る(当たり前やがな) Q.食べると頭は良くなる? A.DHAは含まれている。ただしそれで頭が本当に良くなるかは不明(そりゃそうだろう) Q.寄生虫の心配は? A.体への影響はほとんど心配なし(そんなもの気にしてたらきりがありません。土佐の人は昔からカツオを食べてるのに、カツオで病気になったって話は聞いたことがない) といったところでQ&Aをさくっと終わらせて(括弧内は私のコメントです)、いよいよ今回の目玉が登場、究極のタタキ以外のさらに美味しい料理法の登場とのこと。

 その料理とは「タタキ茶漬け」。なんてことはない。冷えたタタキをご飯に載せて、醤油をかけてから、ほうじ茶を注ぐというもの。生魚に茶をかけると生臭くなるのだが、タタキの身の中には香ばしさの成分があるので、生臭さはなく、絶妙の取り合わせになるとのこと。なおここで神田川氏がこの原理を使ったレシピを紹介しているが、詳細は割愛する。

 指圧については、足のむくみには効くのかというもの。これの解答は、むくみをとるにはリンパ液の流れを良くする必要があるのだが、それには指圧よりもリンパマッサージの方が効果があるというものである。このリンパマッサージというのは、身体の表面を中心部に向けてさするようにするマッサージである。リンパ管は浅いところを通っている上に、心臓のようなポンプがないので、この方法でリンパ液の流れが良くなるとのこと。ちなみにこのリンパマッサージは、かつてあるあるで「マッサージでセルライトを分解して足を細くする」と大馬鹿紹介をされたもの。あの番組は完全にマッサージの主旨を読み違えており、その馬鹿さを後に200Xが当てつけをしたといういわく付きのネタである。

 なおこのマッサージについては、肌の弱い人はさすりすぎに注意することと(肌を傷つける恐れあり)、リンパ浮腫の人はマッサージをする前に医者と相談するようにとのことである。

 ここで指圧絡みのQ&Aシリーズを一気に Q.五十肩は肩こりと違うのか A.五十肩は間接の炎症なので医者に行ってください(これで整形に行っている人は多いです) Q.足の裏に肩こりのツボがあるのか? A.足の裏に湧泉というツボがあります(私は疲れた時に、よくここに湿布を貼ります) Q.押す力の目安は A.3〜5キロ程度、痛みを感じるようなら押しすぎ というところ。

 最後にお吸い物についての「とにかく簡単に作りたい」という要望にそう方法。これは紅茶ポットに沸騰したお湯を入れ、こし網にカツオ節と昆布を入れて、醤油と酒を加えて1分、これだけで絶妙の出汁が出るとのこと。紅茶ポットを使うとお湯の温度が80度近くまで下がるのがポイントだそうな。カツオは100度で煮出すと苦みが生成してしまうので、この温度が最適なのだという(ちなみに紅茶ポットを使ってもカツオ節はジャンピングしませんので念のため)。ゲストの清水ミチコ氏が「上品な料亭の味」と言っていたが、これってそもそも先週に紹介していた料亭のお吸い物の作り方と同じである。ただこの方法だと「具の旨味を出汁で整える」という形にはならないのだが・・・・。

 以上、恒例の視聴者サポートシリーズ。例のガッテンメーターは91.3点でめでたしめでたしである・・・はいいんだけど、今回「生」ということをタイトルにまで出していた割りには、質問への解答はVTR、ゲストが来ていても生ならではの何かがあるわけではなく、「生放送」の意味は全くなかったと言って良い。それどころか、むしろ編集が出来ないというプレッシャーでゲストの発言が無難に徹していた印象。なお清水ミチコ、伊集院光、山瀬まみという陣容は「とんでもないことをする可能性がない無難な人選」という側面が強そうである。

 で、次週からはまた通常の形態に戻る模様ということで、やっぱりあのガッテンメーターなるものはデジタル放送のメリットを謳うための宣伝企画だったというお家の事情がもろに見えてしまうのである。NHKは毎年、ある時期になると各番組がこの手の宣伝一色になる時期があるのだが、つまりはその一環だったと言うわけである。実際、サイエンスゼロの方でも最新の放送技術の宣伝をやってましたし。しかしいかにも取って付けたような企画だったな・・・。結局、スタッフがしんどい思いしただけだったんじゃないの?

 

5/19 ためしてガッテン「目指せ100ガッ点!お吸い物新発見」

 今回のテーマはお吸い物。どうやらこの番組によると、今まで我々は非常に損をしていたとのこと。それは一体何か。

 ところで突然に全く関係のない話ですが、実は私はこのコメントを書いているのは2回目です。というのも、なんと書き上げた原稿をサーバにFTPしようとして、何を思ったか逆にダウンロードしてしまった(つまり上書きして原稿を消してしまった)という大馬鹿さ。どうも最近疲れているようです。この疲れの取り方をガッテンでも特集して欲しい(笑)。

 と、関係のない話はこれだけにして、内容の方に行く。

 まず最初はベテラン主婦対新米主婦のお吸い物対決。名付けて「どっちのお吸い物でショー」(おいおい、いいのか?NHK)。判定するのはプロの料理人(この人、以前にも出ていましたね)。いつもと同じようにと言う条件のところ、昆布とかつおをふんだんに使って一番出汁をとるベテラン主婦に対して、片や出汁もろくにとらずに風味調味料(俗に言う本だしというやつ)でいきなり仕上げてしまう新米主婦。何やら勝負はハナから見えたように思えるのだが、プロの判定はどちらも50点。「?!」というところで次につなぐという趣向になっている。

 ベテラン主婦の間違いは、先に出汁をとってその中で具を煮たこと。煮物などならこれでも良いのだが、汁を楽しむお吸い物の場合、これだと具の旨味が汁の中に出ないのである(汁が濃すぎるのでいわゆる浸透圧の問題ですな)。だから具は最初に水のうちから煮るのが正解と言うことである。

 さらにもう一つの間違いは、あまりに出汁を濃いすぎにとったこと。人間が美味しいと感じる旨味の濃度には限度があって、それを超すといわゆる感度オーバーの状態になって、旨味を苦みに感じてしまうのだという。また旨味が強すぎるためにその他の微妙な味覚がマスキングされてしまうという問題も発生するのである。

 さてここでプロが料亭でおこなうお吸い物の作り方なのだが、これは具と出汁を別々に作って、後で具に出汁を加えるというもの。しかし実はこれがベストなのではないのだという。家庭ならではのお吸い物があるのだとのこと。これこそが今回の本題である。

 プロの料理人がお勧めするお吸い物とは、まず具を水のうちから煮て、そこに5センチ×3.5センチぐらいの小さな昆布を加え、煮立ったら2〜3グラムというこれまた通常の出汁の1/5程度のカツオ節を10秒ほどさっと煮出すというもの。素材の旨味を後で出汁で整えるというイメージらしい。こうやると美味しい上に、昆布やカツオ節の節約にもなるという塩梅である。なお料亭でこれをやらないのは、料亭ではいつでも同じ味のものを出さないといけないからだとか。

 後はお決まりの料理コーナー、すぼら料理研究家(以前に登場したのでは?)なるゲストが登場しての料理紹介である。これはまたガッテン本でも参考にされたし。

 以上、お吸い物に対する我々の先入観をたたき壊す衝撃的な内容である(笑)。ということで、実用性が非常に高い内容になっているので興味のある方は直ちに試されたし。

 というわけで、ガッテンメーターは今までで最高の94.8点・・・は良いんだが、やっぱり見ていてあまり意味がないんだな、この企画だけは。スタッフの側は生放送で相当苦労しているのが透けて見える(生放送部分での小野アナ&志の輔氏が、明らかにVTR部分よりも段取り的にドタバタしている)にも関わらず、労多くして報われていない印象である。結局は企画としてはスベッテいるとしか言いようがない。無理矢理にデジタル放送の宣伝につなげようと言う意図だけが見えてどうにも痛々しい。

 そもそもこの手の教養系バラエティは、放送するべき情報とその見せ方を計算して組み上げているから、生放送的な企画はあまり向かない。さらにファックスをリアルタイムで集めてそれに答えるという形式では、あまり深い内容には出来ようがない(その場で即答なんて、昼のワイドショーの身の上相談レベルが限界である)。結局まとめて後日に答えるというのでは、番組が終わってから意見を集めて、それに「?にお答え」でやるのとほとんど違いはないのである。元々この手の番組と生放送双方向通信企画なんてのは水と油なのである。

 双方向を生かす一番単純なやり方はクイズなんだが、この番組でそれをやっても進行がだらけるだけ。それに今のデジタル放送の普及率を考えると、ほとんどを電話でやらざるを得ないから、そうなればなおのことリアルタイム性は落ちてきて、さらにだらける。どう考えてもデジタル放送のメリットを生かせる企画はこの番組にはもって来にくいのである(いや、そもそもデジタル放送にどれだけのメリットがあるか自体に、私は懐疑的だが)。恐らく「政治的」な理由があるのだろうが、無理をしすぎという印象である。結局視聴者の側にはこれは単なる蛇足にしか見えない。

 

5/12 ためしてガッテン「指圧!3つのお願い」

 肩こりなどで苦しんでいる人が多いと思うが、今回のテーマは指圧である。なお先週に唐突に登場したガッテンメーターは今回も健在。この番組も生番組(+VTR)になったようである。

 まず最初にいきなり実験の結果が登場である。素人が肩こり解消のためのマッサージに挑戦するのだが、最初に我流でやってもらった時はほとんど凝りが解消しなかったのに対して、マッサージのプロが登場して3つのポイントを指導した途端、全員が凝り解消という劇的な効果が現れる。さてこのポイントとは何かというのが今回のテーマである。

 凝りとは筋肉が収縮することで血管が圧迫されて血行が悪くなる現象である。これを解消するには特効薬があるのだという。その特効薬は神経を刺激することで分泌され、血管が拡張するのだという。この特効薬はCGRPという神経伝達物質であるとのこと。

 ではこのCGRPを多く分泌するにはどうすれば良いかなのであるが、この分泌量は刺激の強さと比例するとのことである。となれば強いマッサージをすれば良いということになりそうなのだが、実はここに落とし穴がある。あまり強い刺激を与えすぎると、いわゆるもみ壊しの状態になってしまい、筋肉を損傷してしまってかえって後で悪化することがあるとのことである。だから素人がマッサージする場合は、痛みを感じない程度にする必要があるという。

 さて、揉む・押す・叩くのどの方法が良いかであるのだが、押すのが一番筋肉を痛めないので良いとのこと。この時のポイントは皮膚に垂直におすことだという。

 最後は押す位置であるが、これは凝っていると思われるところだけを押すのではなく、筋肉全体を押すのがポイントだという。これは痛みの原因になっているトリガーポイントと言われる部分が実は痛い部分とは別のことが多いので、素人の場合は筋肉全体を押した方が良いのだという(下手な鉄砲も数撃ちゃって奴ですね)。

 この後はプロによる指圧の指導と、ガッテンメーター集計結果の発表、結果は92点と言うことでまたも合格点・・・は良いけど、やっぱりすべってるなこの企画。デジタル放送のPRしたいのは分かるけど、やっぱりデジタル放送ってあまり使い道がないの事実。ガッテン台とガッテンメーターじゃな・・。なんか今回、やけに内容が少なかったような気がするのだが、それはガッテンメーターのせいか?

 情報の内容としては有用だし、本編の構成自体も問題ないのだが、どうも座りの悪さのようなものを感じてしまう。まあこの番組もかなり長期放送になってきて、いろいろと方向を模索しているのは分かるのだが。

 

4/28 ためしてガッテン「産地直送!かつおの極意」

 前回のたけのこに続いて、今回はかつお。どうやらご当地食材シリーズである。なお今回は新趣向として地上波デジタル放送を利用しての「ガッテンメーター」なるものを登場させている。これでリアルタイムに視聴者の反応を見たいということだろう。この辺りに制作者の思惑が垣間見えるが(発信する側にとっては、実際に視聴者がどう感じているのかはもっとも興味があるところなのである)、それ以上に地上波デジタル放送の普及の音頭をとるように上の意向によって定められているNHK自身の事情もあるのだろう(笑)。なお私個人としては、地上波デジタル放送にはなんのメリットも見出せないばかりか、むしろ弊害の方が多すぎるので、立場としては反対の姿勢を表明しているのだが、それはここでは置いておこう(笑)。

 ちなみに今回は上述のような企画があるために、VTRと生放送を組み合わせた構成になっているようである。なるべくこれらの組み合わせの違和感を出さないように工夫はしているようだが、よく見ると両者の部分が完全に分離していることは分かるはずである。

 さて内容の方であるが。

 今ちょうど旬であるかつおであるが、どうも一般的にかつおは「くさみがあるので、それを薬味で誤魔化して食べる魚」というイメージがあるようである。しかしそれが間違いであるというのが今回の番組の主旨である。それをかの料理家の神田川氏がかつおの現地を訪問して、幻のタタキを探るという形で説明している。

 まずかつおのくさみの原因であるが、これはかつおが回遊魚であることの宿命であるという。回遊魚であるかつおの血液には大量の鉄分が含まれており、これがかつおの油を分解することで、アミン臭(いわゆる生臭さの原因成分)を発生することになるのだという。同様のことはマグロでも起こるのだが、高級魚であるマグロは直ちに血抜き処理を行なうことで生臭さの発生を防いでいるのだという。

 さて件の幻のタタキであるが、これは明らかに市販のタタキとは異なり、実に香ばしい香りがするという。この香り成分を質量分析機で調査したところ、普通のタタキにはない成分が反応によって生じていたということが判明したという。なおここで一瞬画面に化学式が現れたが、それによると1つは5員環のヒドロキシケトン、もう1つも含酸素5員環のケトン(画面ではエノール型で表記されていたが、この場合ケト型とエノール型のどちらが安定かまでは私には判断しようがない)のようである。構造から見て、比較的低沸点(つまり揮発性)の成分でしかも臭気を持つことは想像がつく(ケトン類は概して臭気がある)。番組では、これらの物質はかつおがあぶられることで生成しているとしている。

 実はこれらの成分はかつおに含まれるアミノ酸や糖が加熱することで合成されているのだという(糖やアミノ酸の熱分解のようである)。ではこの成分を生成するにはどうやって焼けば良いかであるが、皮の側から強火で焼くことが重要なのだという。これらの成分は身にも含まれるが、身は水分が多いので身でこれらの成分を発生するまで加熱すればタタキでなく焼き魚になってしまうのだという。さらに皮の下に油が加熱されることでその匂いも付加させることになるという。さらにポイントとしては、こうして作ったタタキを熱々のうちに食べることがポイントであるという。だから高知の人々のかつおに対する認識は、かつおは香ばしい魚であるというものだという。

 こうなると是非とも家庭でもこの味を再現したいところだが、家庭用の弱い火力ではなかなか難しいようである。この番組で実験の結果から編み出した方法は、ガスコンロの五徳をはずして、バーナーの直近でかつおをあぶるというものである。興味のある人は試して見られたし。

 例によって番組の最後は神田川氏によるかつお料理講座。これはいつものようにガッテン料理本に譲ることにする。

 以上のように、いかにしてかつおを食べると美味しいかという紹介に徹したないよう。ちなみにこの後、件のガッテンメーターによる集計が発表されるが、結果は94点ということでめでたしめでたしであるが、これってどういう意味があるのかだけは疑問である。そもそもこの時間に生でこの番組を見ているような者が低い評価をわざわざ送るはずもないわけであるから・・・・(これで結果が50点以下とかになるようだったら、それは内容に相当問題があったということである)。

 番組はかつおの生臭みに絞った一点集中型で非常に分かりやすい内容だったが、ガッテンメーターは明らかに蛇足だろう。地上波デジタルのメリットをいかに謳うかに苦心しているのだろうが、双方向通信などといっても、先行しているBSデジタルが全くそれを活かせていないことを考えれば、実は大したメリットではないのである。まあ政治向きの要請があるのだろうが、苦労しているなという印象。

 

4/21 ためしてガッテン「たけのこ!本物の味宣言」

 今、旬のタケノコ。例によってスタジオパークで、この新鮮なタケノコと水煮のタケノコのタケノコご飯を食べ比べてもらったところ、やはり圧倒的な支持を受けたのは新鮮なタケノコ。しかしこのタケノコ料理が意外と失敗が多い。キチンとあく抜きをしたにもかかわらず、エグくて食べられなかったという経験をしたという声は多い。ではどうすればタケノコ料理を失敗しないかというのが今回のポイントである。

 番組によると美味しいタケノコにエグみが出るにはスイッチがあるという。このスイッチを押してしまわないように注意する必要があるというのだ。

 早速番組は新鮮なタケノコを求めて福岡の竹林に飛ぶ。ここで現地のタケノコ堀り名人と、小野アナウンサー(それにしてもなんて格好で行ってるんだ)が見つけたタケノコを生で食べ比べ。すると名人の掘ったタケノコは新鮮で美味しいのに対して、小野アナウンサーの掘ったものはエグくてたまらない(なんてお約束の展開なんだ。先の展開が分かっている名人が必死で笑いを堪えているらしき表情がまた・・・)。

 さてこの二つのタケノコの違いは何なんだということなんだが、これが光が当たったか当たらなかったか。名人の掘ったタケノコは完全に土の中に埋まっていたのだが、小野アナウンサーの見つけたタケノコはわずかに地上に頭を出していたのである。タケノコは光を浴びると同時に「よっしゃ!竹になるで」と関西弁で気合いを入れて(笑)、植物繊維を作るための酵素が活性化するとのこと。この時にエグみが発生するのだという。だから土の中に埋まっている大きさのタケノコのものでも、わざと土を掘って光を当てるとエグくなるのだという(ここでまた小野アナウンサーがエグいタケノコを食べさせられているのだが、この番組はイジメか?(笑))。そしてこれの見分け方はタケノコの先端に注目すれば良いという。先端が青いタケノコは光を浴びているもので、先が黄色いタケノコが光を浴びていないのだという。

 タケノコのエグみの謎がいきなり明かされてしまうのだが、実はこのスイッチはもう一つあるという。これをタケノコグルメのイノシシに証明してもらう(イノシシはタケノコを掘り起こして食べるのだという)。同じスーパーで買ってきた新タケノコをイノシシに与えたのだが、一方は食べて一方は食べないという結果が、これは後のタケノコはエグみが強いからだという。そしてこれの原因が何であるかである。

 それはタケノコの生態と関係がある。ここで小野アナウンサーが実験を披露してくれる。それは一本の巨大な竹の節の数と、タケノコの皮の枚数と同じなのだという。これはこれらの部分が後に成長して1つずつの節になるからこれが実は後の伏線になる。

 タケノコの生態を明らかにするために、竹林で真性タケノコ族(オイオイ)がタケノコを掘り返して紹介してくれる。するとタケノコは一本の巨大な根っこから生えていることが明らかになるのである。つまりタケノコは竹とつながっている。だから先の竹の節とタケノコの皮の数が同じだったというのである。ここで番組はタケノコは竹のクローンだと説明している。

 これだけの説明をしてからやっと二つ目のスイッチについての説明になるのだが、要はそれはタケノコを根から切り離すことだという。根から養分をもらっていたタケノコがそれから切り離されることで、自活しようとしてエグみが出るのだという。だからタケノコは買ってすぐにあく抜きをする必要があるという。さらに掘ってから時間が経ったタケノコは、根本のポツポツの色が濃くなるので分かるという。

 説明としては良いのだが、どうもここの部分の表現が回りくどすぎて分かりにくかったような気がする。いきなり小野アナウンサーが竹の節の数を数え始めたのが、エグみの話から飛びすぎてて構成上連続性が薄かったのではないか。まずタケノコの根っこの話から入って、そこから竹の節の数につなげて行った方が順序として分かりやすかったのではと思うのだが。

 こうしてエグみ発生のメカニズムを明らかにしたところで、この番組はさらに驚く情報を紹介する。それは「アク抜きではアクは抜けない」というものである。実はアク抜きとはアクを抜くのではなく、正確にはこれ以上アクが発生するのを止める「アク止め」だと言うのである。先にアクは酵素の働きで発生すると言っていたことから、つまりは加熱で酵素の働きを殺すと言うことなんだろう。と言うことは、既にエグみの出てしまったタケノコをいくらアク抜きしても手遅れと言うことである。これはたとえ菌を殺しても毒素が残っているために食中毒を起こすというパターンに似ている。

 なおアク抜きの時に糠を加える意味だが、これもアクを抜くということには関係なく、糠を加えることでタケノコに旨味を加えているのだという(旨味が加わることで結果として相対的にエグみが弱く感じられる可能性はあるが)。

 最後はタケノコの水煮によく析出している白い結晶について。これはチロシンというアミノ酸であり、脳のドーパミン分泌を促す効果があると言うことなので、くれぐれも洗い流さないようにとのこと。

 この後は当然のごとくタケノコ料理紹介ということで、これはガッテン料理本を参考にされたし。

 以上、タケノコのエグみに注目して、そこからタケノコの生態にまで迫るという面白くかつ実用性の高い内容。これからスーパーでタケノコを睨みながら唸っている主婦が増えそうである。アク抜きがアクを抜いていないというのは、なかなかショッキングだったのではないだろうか。かく言う私も恥ずかしながらこのことは知らなかったし、タケノコは土から出ていないものを新鮮なうちに調理しないといけないということは聞いたことがあったが、これがエグみと関係していたというところまでは知らなかった。タケノコという地味な食材をとことん科学してくれたのは興味深い。

 ところで次回はカツオとか。とことん料理シリーズでくるな・・・さすが料理番組ガッテン(もしくは健康番組)。ちなみにカツオがクサイなんて、まともなカツオを食べていない証拠です。私も大阪に住んでいた時はカツオはクサイものだと思っていたのですが、地方に引っ越してそれが完全な勘違いだったことを知りました。

 

4/14 ためしてガッテン「見直した!かまぼこの実力 大発見」

 昔は高級食品であったらしいのにもかかわらず、どうも最近は影が薄い食品であるかまぼこ。確かにかまぼこが入っている食品というのは、かまぼこを肉代わりに使っている安物といった印象があるのか、かまぼこは正月以外にはほとんど食べないという人も多く、今や「絶滅危惧食品」となっているとのこと。このかまぼこに脚光を当てようということらしい。

 まずかまぼこの切り方であるが、実はここにポイントがあるというのだ。都会の人に切ってもらったかまぼこを山口県萩市(かまぼこの一大産地だそうな)に持っていって食べてもらったところ、一目見るなり「エッ!」という反応が。まるでかまぼこの味がしないというのである。

 この時のかまぼこの厚さは9mm、萩の人によるとかまぼこの厚さは11mmでないといけないのだそうな。たかが2mmと思うなかれ、かまぼこを噛んだ時の筋肉の反応を見たところ、11mmの時だけが特異的に筋肉の動きが高まるのだという。

 次はこの11mmのかまぼこの弾力を他の食材(こんにゃく、ゆでえび、ソーセージ、卵の白身)と比較を行っている。まず最初はかみ切り君なるパチモンのドーモ君でのかみ切りテスト。これだと白身とこんにゃくには勝ったが、ゆでえび、ソーセージには負けた。しかしビー玉をぶつけて反発を見るテストを行ったところ、見事にかまぼこの圧勝、というわけで晴れてかまぼこは弾力王に決定という次第。さてこのかまぼこの「プリプリ」の食感であるが、魚の肉をすりつぶして塩を加えることで肉がしまることで生じるのだという。

 さらに9mmのかまぼこを食べた時と、11mmのかまぼこを食べた時では脳のアルファ波(いわゆるリラックス波)の出方が違うというのである。ホンマかいな・・・。

 さて次はかまぼこを食材として使用する場合であるが、11mmのかまぼこを加えた雑炊とみじん切りのかまぼこを加えた雑炊とかまぼこなしを秋吉台で食べ比べをしたところ、みじん切りの圧勝である。11mmだと食材として使用した時に、かまぼこの自己主張が強すぎるのだという。食材としてのかまぼこの特徴は、相手の食感を邪魔してしまうということと、味が染みこまないというものがあるという。

 これは食材としての欠点であるように思えるのだが、これを逆に使用した料理を中華料理の達人に依頼。中華料理にかまぼこを使用したことはないと言って戸惑う達人が、少林サッカーのテーマ共に作り上げたのは、かまぼこのチリソース。エビチリから発想のようだが、なかなかの代物だという。さらにインゲンとかまぼこの炒め物という二品を作り上げる。

 食感を邪魔しないようにするには、食材の大きさを揃えること。味が染みないことに対する対策は、油で炒めるなどの表面加工を行うことがよいという。

 なおお約束であるが、最後はガッテンレシピシリーズ、こちらは公式ページでも参考にしてください。

 以上、例によって「料理のガッテン」らしい新料理シリーズ。かまぼこという地味な食材に日を当てたというところが特徴的だが、なぜかまぼこかというのは、制作担当がNHK山口だからなんだろう(番組の最後を見れば分かります)。この番組では年に数回、地方局が担当する回(俗に言う「ローカルシリーズ」もしくは「地方巡業」)があって、その回は地元の食材紹介のケースが多い(名古屋局担当の時は赤みそとか)。今回もその一環である。

 だから終始一貫かまぼこの宣伝であるのだが、別にスポンサーの顔色をうかがっている民放と違って、どちらかと言えば村おこしの感覚ですから、それは大目に見ましょう(笑)。特定の業者の肩を持っているわけでもないし。それに宣伝といっても、脳波までとった挙げ句に「かまぼこは11mmに切ってください」と言われてしまうと、有無も言わせぬ説得力がある(笑)。

 万事が大袈裟で大層だった印象だが、これもすべてかまぼこに対する愛情のなせる業か。放送が終わってから振り返ってみて、初めて今回の放送の内容は「かまぼこは11mmに切りましょう」というもの以外はほとんどなかったということに気づかされるのだが、放送中は怒濤のような繰り返しに誤魔化されていた(笑)。もっとも、演出的には完全にぶち切れる一歩手前のところで抑制していた節が感じられないでもない。番組としてはもう一枚突き抜けても良かったかも(笑)。

 ただ、都会人がかまぼこを食べなくなって、かまぼこが絶滅危惧食品になってしまっているのは、そもそも都会ではまともなかまぼこがほとんどないということの方が大きいのではないか。元来のかまぼこはこの番組でもやっていたように、魚のすり身に塩を混ぜることで身を固めるのだが、大手メーカーの製品の中には凝固剤の類の者を使用しているものもあるという。さらに原料の魚に何を使うかなどの問題もあり、そもそも「本物のかまぼこ」が都会では入手できないので、かまぼこはあまり美味しくないというイメージが定着していると思うのだが。11ミリが云々と言う前に、都会で売っているかまぼこをそのまま萩の人に食べてもらったら「ゲー!」って反応が返ってきたかも。・・・しかしこれじゃ、やばすぎてさすがに放送できんか。

 都会の子供などが、玉子が嫌い、野菜が嫌いなどというように○○が嫌いという時は、実は本物を食べたことがないという場合が多い。玉子などの場合は冷蔵庫での保管が悪くて他の食材の匂いが移ることで玉子がくさくなっており、「玉子は臭いから嫌い」と言っていたと言う例を以前にある番組で紹介していたのを記憶しているが(この番組でなかったっけ?)、食べ物のおいしさというのは、その食材が本物かどうかということがかなり大きい。そのような、どんな食材が本物であるかという観点も伝えてもらいたいなどと思ったりもする今日この頃である(スポンサーのしがらみのないNHKでないとできないだろう)。

 

4/7 ためしてガッテン「シリーズ脳を元気にA ボケない脳のきたえ方」

 年をとれば物忘れがひどくなるなどというが、その中には「普通の物忘れ」とボケにつながる「危険な物忘れ」があるという。

 まずは街角での記憶力テスト。くるま、でんわなど6種類の絵を見せてそれを覚えてもらうテストである。このテストの結果は20代〜70代までさして差はなし。ここで視聴者は「?」と思うのだが、次が本番である。次のテストは「赤があるかないかを○×をつけながら、ものを覚えてもらう」というもの。このテストになった途端に、年齢と共に急激に成績が悪くなるのである。

 なぜこのような差が出るかを脳の働きを見ることで明らかにしている。最初に覚えてもらったときには脳の横の部分だけが働いていたのに対し、○×をつけた途端に脳の前の部分もが働き始めた。そしてこの脳の前の部分こそが、前頭前野である。前頭前野は脳内のいろいろな処理の分担を割り振る役割を果たしているが、前頭前野の能力が低下すると、複数の判断を処理する時に混乱が生じるのだという。

 では前頭前野の能力低下を防ぐにはどうするかであるが、これは頭を使うことだという。前頭前野が司る判断・計画・割り振りなどの作業を行うことで、脳内の神経伝達物質の量が増加するのだという。だからこの対策には年がいってからでも遅すぎるということはないという。

 さらに前頭前野を使うための作業としては、他人と話をする、声を出して本を読む、笑うなどがある。また野菜の皮をむく場合も、皮むき器ではなくナイフでむくと脳がよく働くという。手を使う、話をする、計算などをするというのがポイントのようである。なおただ雑誌を読んでいるだけの場合は、脳はほとんど働いていないという。つまり新幹線内で文春などを読んでいる親父は、痴呆症予備軍ということか。

 老人のリハビリに計算などの学習を取り入れている施設があるという。このカリキュラムを組んだ先生によると、ポイントは満点主義とのこと。老人でもできるカリキュラムを組んで、満点を取ったことを誉めることで意欲が湧くのだという。また前頭前野がよく働くのは新しいことに取り組むときであるとのこと。やはり一般に言われているように、「適度に刺激のある毎日」を送ることがボケの防止に重要なのだろう。

 またジョギングで前頭前野の働きが増すとの研究もある。ポイントは走る前にルートを計画し、走り終わってから実際に走ったルートを思い出してそれ書いてみるという方式をとるという。私はジョギングが前頭前野の働きによいと言う話が出たときに「血行の問題か?」と思ったのだが、そうではなくて空間把握能力の問題だったようである。だからこの番組ではジョギングでなくウォーキングを勧めている。この方が身体にも負担はかからないし、運動不足の人にもやりやすい。ここでのポイントは、回りをよく見ながらしっかりと記憶をすることだという。実は私の昔からの趣味の一つに「道に迷う」ことというものがあるのだが(知らない道を歩いてみて、思いがけない発見を楽しむのである)、これはボケ防止に効果があったのか。よし、これからももっと迷おう(笑)。

 痴呆対策というともすれば暗くなりかねない内容を、やけに明るく取り上げたのがポイント。テーマがテーマだけに視聴者が希望を持てる内容になるように配慮したのだろう。これは姿勢としては正解。今回の内容を見ていると、要はボケを防ぐには常に物事に好奇心を持ち、探検心を忘れずにという所なんだろう。なおただ単に雑誌を読んでいたのでは駄目だとのことだが、文章を書くという行為の場合はどうなんだろう。それも調べておいて欲しかった。

 

3/31 ためしてガッテン「シリーズ脳を元気に@ ゆううつ最新対策」

 春となれば気分は浮き浮きと言いたいところなんだが、この時期に増えるのが鬱病である。特に春は環境の変化がよくあるため、それがストレスとなって鬱病を発症する人が多くなる。しかし患者数が増加しているにもかかわらず、いわゆる鬱病という病気の状態と、ただ単に気持が沈んでいるという状態との差はなかなか分かりにくい。そこでこの番組では鬱病について紹介している。

 今回はこの番組のために195人の鬱病患者にアンケートを実施して(例によって膨大なデータを集めているのはさすが)、その症状について調べている。その症状とは 1.元気が出ない 2.意欲がわかない 3.気分が沈んで晴れない とのこと。しかし実はこれはただ単に気分が沈んでいるだけの時と区別がつかない。そこでまず脳の観点から鬱病について説明をしている。

 鬱病患者の脳を調べた場合、前頭前野の働きが悪くなったり、海馬(一時記憶を司る部分と言われている)の萎縮が起こったりしていることが分かったという。つまりただ単に気分が落ち込んでいるのと違って、鬱病は脳に障害が現れているのだという。そしてこの病気の状態はアンケートの4位以下に特徴が現れてくる。4.何も楽しめない 5.理由なく不安 6.決断が出来ない 7.思考が進まない・止まる 8.記憶力の低下 などがあげられており、自殺を考えたというものまで出てくる。

 この鬱病の状態がどのような状態であるかを番組では例によっての擬人化で説明している。脳内にある扁桃体という部分が感情を司っているのだが、この扁桃体に影響を与えるのが海馬。海馬は今までの記憶に基づいて、外界からの情報に対して適切な感情を判断する(花を見ればうれしいとか、暗い夜道は不安とか)のだが、この海馬の機能が低下することで適切な感情を選べなくなるのだという。さらにこのようなミスマッチが起こったとき、前頭前野が監視をしていて訂正するのだが、鬱病の場合はこの前頭前野の機能も低下しているのでノーチェックになってしまい、ひたすら気分が沈んでいくとのこと。つまりが理由がはっきりあって憂鬱になっている場合はまだ健康だが、理由がないのに憂鬱になるのが鬱病だということである。

 で、この鬱病へ対応だが、励ます、希望を叶える、気分転換をするなどといった落ち込んでいる相手にとるような方法が、鬱病に対してはことごとく逆効果になる(負担になってしまうのである)。これをこの番組ではまたも野球にたとえての説明をしているが、こっちの方はこの説明自体で分かりややすくなっているかは少々疑問に思われることから、蛇足の感は否定できない。

 さて鬱病の治療であるのだが、基本的には休養をとりながら治療(薬物療法が中心)をするということになる。抗鬱薬と言われるものは神経伝達物質の分泌を促すと共に、BDNFという物質が生成され、これは脳細胞の増殖を促すのだという。なお脳の神経細胞は再生することはないと言われていたのだが(私もそう思っていた)、実は大人になってからもこのような再生は行われているのだとのことである。

 そこで鬱病の予防について。鬱病の原因は強いストレスである。番組ではこのストレスに対処する方法を解説している。この番組で勧めているのは「もう一人の自分日記」。何か落ち込むようなことがあった場合に、それを日記に記してみてから、自分自身を突き放してもう一人の自分の立場から改めてまた日記を各方法である。そうやってみると、自分が過度に物事を悪く考える習性がある場合などが分かってくるという(いわゆるポジティブシンキングという手法だと思うが)。なおこの番組ではここまでは言っていないが、自己を客観化して見るという手法はすべての場合に有効である。自己を客観化して見ることを訓練された人間は、感情に溺れることがなくなる。例えば強い不安や怒りを感じたような時でも、自分がなぜそのような感情を抱いているかを分析することで「なんだ、そういうことか。つまらない。ハッハッハ。」と笑い飛ばすことも出来るようになるのである。鬱などの精神障害から無事に立ち直ることが出来た人間は、以前とは比較にならないほど精神力が強固になる場合があるのだが、それはこういう訓練が出来ることと関係あるのではないだろうか。

 最後は呼吸法について。人間、不安などがあるときは呼吸が浅くなったり多くなったりの変調が起こるものであるので、これを呼吸法で解消しようと言う主旨だろう。呼吸法はリラックスに効果のあるものなので、鬱病の心配のない人もやってみて良いだろう。

 以上、この手の番組ではあまり取り上げない精神医療の面について切り込んだのが今回。増加しているにもかかわらず、一般的にあまり理解が進んでいるとは言い難い鬱病に焦点を当てたのは正解である。自身が鬱病を回避するためだけでなく、鬱病の患者にどう対処すべきかなんていう点で参考になるのではないか。実際、鬱病に対する間違った対応で一番多いのが「とにかくガンバレを連発してしまう」というものである。鬱病のことを理解していない体育会系の上司が、鬱病になりかけていた部下を単なるサボり病と勝手に判断して、ハッパをかけすぎた挙げ句に自殺に追い込んだなんて例も結構あるので、この程度の基本知識は持っておくべきだろう。

 問題がかなりデリケートなものだけに、誤解を呼ばずに出来るだけ理解しやすい形で構成しようと言う配慮が各所に見られていた。また実際に鬱病になった木の実ナナ氏の例をあげたり、ゲストの萩原流行氏が「自分も鬱病になったことがある」と言っていたのは、「鬱病が特別なものでもなく、またキチンと回復できるものである。」ということをアピールしたかったのであろう。この辺りはかなり配慮が行き届いているという好印象を受けた。その放送がどのような悪影響を社会に及ぼすかも考えずに、ウソ情報を垂れ流しする番組もある中、この姿勢は立派と誉めておこう。

 

3/17 ためしてガッテン「リクエスト一挙蔵出し!なんでもベスト3〜健康編〜」

 先週は食べ物編であったが、今回は健康編。大体ガッテンの構成はこの2種類が柱になっていることを考えると、当然の内容である。

 さてまず恒例のリクエストトップ10であるが、10位がん徹底予防法 9位歯周病予防術 8位コレステロールの新事実 7位チェック!肝臓健康法の新事実 6位後悔しない!糖尿病予防術 5位発見!禁煙の極意 4位動脈硬化になる人ならない人 3位?にお答えします美容編 2位冷えが消えた!超カンタン血行促進術 1位発見!ウォーキング効果倍増術 とのこと。

 一気にベスト10を発表したところで、本当に恐かったベスト3、本当によく分かったベスト3、本当に効果を実感したベスト3て銘打って紹介である。

 まず「本当に恐かった」は膝痛について。これは膝痛を起こしている人では軟骨の剥離が起こっているという恐ろしい映像について。次は「いびき」。これは最近話題になった睡眠時無呼吸症について。この番組の例でも42秒も呼吸が停止している例が出てきたが、夜中の突然死の原因になるとも言われている。最後はがん徹底予防術。ガン細胞が健康な細胞に潜り込むショッキングな映像を紹介している。

で、これでベスト3が登場したのかと思えば、実はベスト3はここからだとか。3位は「肝炎」について。これのポイントは肝炎だと元に戻れるが、肝硬変になってしまうと肝臓がんにまでなってしまうと言うのがポイント。2位は「歯周病」。歯周病の原因になる歯垢は最近の固まりであり、これが骨を溶かしてグラグラにしてしまうのが歯周病である。また血管に入り込むと心筋梗塞や動脈硬化の原因にもなる。そして1位が「動脈硬化になる人、ならない人」。この回のショッキング映像は、動脈硬化を起こした血管に圧力をかけた途端に、血管に穴が開くという映像である(血管に弾力性がなくなっている)。

 次が「よく分かった」になるのだが、ここで登場はガッテンに付き物の着ぐるみ達。この手のキャラクターはよく学習漫画なんかに登場するものなんだが、この番組ではこれを立体造形にしてしまったのが特徴なのである。さて3位が「番人君」。彼は細胞内でコレステロールを調整する役割を果たしている。しかし細胞にコレステロールが増えすぎると、彼は扉を閉ざしてしまい。これが高コレステロール血症の原因になるという代物。2位はアセチルコリン。これは神経内の情報伝達物質であるが、ニコチンはこれの働きを助ける効果があるので、ニコチンが入ってくると、そのうちにアセチルコリンが仕事をさぼるようになり、ニコチンが切れた途端に禁断症状が出るという次第である。1位は「ぐるっと君」。これは細胞の中に存在し、インスリンと連携して細胞内に糖を取り込む働きをする(糖かコレステロールかというだけで、役割は先の「番人君」と全く同じなのであるが・・・)。しかし油のとりすぎによる阻害物質が発生すると、インスリンの信号がぐるっと君にまで届かなくなり、血液中に糖分があふれるとのこと。

 で、対策の方であるが、高コレステロールと高血糖は「運動と食事制限」に尽きる。たばこについては「氷」などで刺激するのがよいという。

 さてここで登場するのが、ガッテンが集めたデータで分かった指標についての紹介。この番組では統計的有意性を持たせるために、何かの指標を決定する際には数百人単位のデータを集めている(この辺りが、あるある会員8人のデータだけですべてを説明してしまう「あるある」などと違うところなのだが)。ここで登場したのは、平熱、足裏の形、寝たきり予防のバランス能力などである。

 そして次に登場は、小野アナウンサーがモルモットになってデータを集めた内容について。3位は清涼飲料水を飲み続けるとどうなるか。ビタミンB1が3日で減少、これが夏バテにつながるという結果。2位はコレステロールを食べ過ぎるとどうなるか。この時のメニューが卵系のオンパレードという凄まじいものであるが、結果は2日間はコレステロールは増えなかったとのこと(卵類の異常に多い食生活は、コレステロールよりもプリン体の異常な多さで、痛風の方が心配であるが)。1位は足の臭い。足の汗を集めて、臭いを嗅ぐというおぞましいもの。発汗直後の汗は匂わないが、しばらく放置することで菌が増殖して臭うようになるという次第である。なお最後にはマクロファージが血管壁に潜り込もうとしている瞬間の写真(国際学会で使用された)という、今まで何度か登場している「小野アナウンサー自慢の一品」が登場している。

 最後は「効果を実感した」。3位はスキンケアについて。これのポイントは入浴直後にクリームを塗るというもの。2位は冷え。首を暖めるとAVAなる血管が開いて、手足が暖まるという内容。そう言えばこの回はABBAの曲をやたらに使っていた回だったっけ? 1位はウォーキング効果倍増術。これはなんてことない、大股歩きで効果倍増という内容である。実際にやってみると分かるが、大股で歩こうと思えば足を前に振り出す際にかなり筋肉を使うので、効果は実感できるはずである(いきなりとばしすぎると、足がつる可能性があります)。

 基本的には先週と同じ構成で、今までの内容の要点だけをつかみやすい構成になっている。たまにはこういうのもありだろう。ところで私個人の印象としては、食べ物の回に比べると内容をよく覚えていない回が多かった。私自身がこの番組を「料理番組」として見ていたのか?

 健康ネタはテーマが違っても内容的にはダブることが多いせいか、結局今回はベスト10はとっていたものの、最終的にはそれを無視していたような気が・・・。まあどうでもよいことだが。

 

3/10 ためしてガッテン「リクエスト一挙蔵出し!なんでもベスト3〜食べ物編〜」

 ガッテンも10年目突入。と言うわけで今回は記念企画・・・と言えば聞こえは良いのだが、春の改変期にありがちの穴埋めのような気がするのが正直なところ。

 今回は食べ物編ということで、会場には栄養士とその卵たち30人が登場である(紅白の100人の津軽三味線といい、NHKはこういう物量作戦が大好きである(笑))。まずは怒濤のベスト10発表(10位から4位まで。ランキング番組のセオリーですな)。10位は魚焼きグリルの活用術から始まって 9位が海苔 8位が中華鍋 7位おでんの鉄則 6位がはちみつ 5位チャーハン 4位唐揚げとのこと。と、ここまで来たところで、「なんでもベスト3と銘打っておきながら、これだとベスト10ではないのか?」という疑問が湧き起こるところだが、実はこの後が各テーマごとのベスト3になるという仕掛けなのである。

 まずはお料理って科学だったんだベスト3。3位はおでん。これはポイントになるのはおでんに味が浸みるのはゆっくり温度が下がる時だというもの。2位はチャーハン。これはご飯の表面にマヨネーズと同じような皮膜を作るのがポイントという有名なエピソードである。ちなみにこの内容は、この放送直後に「あるある」がそのまんまパクッたという事実もあります。第1位は唐揚げ。これは2度揚げがポイントというもので、最初に1分30秒揚げ、4分放置した後、40秒揚げるという方法。ちなみにこれも「あるある」が放送直後にパクリました。

 インターバルはガッテンでかつて紹介した調理器具の利用法について。カレー、素麺には中華なべ、ローストビーフ、トーストには魚焼きグリル、ローマピザにはフライパンを使用するということについての紹介である。

 次は食べ物って生き物だったんだベスト3。3位はホタテ。ホタテをバター焼きにする時は半分の厚さに切って焼くのがポイントと言うもの。2位は海苔。海苔には水に溶けるものと溶けないものがあり、これは海苔の育ち方によるもの(海の中でずっと育った方が植物繊維が多くなり、溶けにくくなるとのこと)で、使い分けが重要だという。1位はハチミツ。ハチミツには糖を分解する酵素が入っているので、ご飯を炊く時にハチミツを加えると美味しくなるというもの。

 ここでまたインターバル。各食材についてのキーワード。「もやしはぜいたく品だった。」(100円あたりのビタミンCが多い)「子供は(青)ピーマンなんか食べなくていい」(赤ピーマンの方が苦みがなく甘みがあるので子供に向いている)「なすは旨味も栄養もなかった」(なすは生でなくて焼くことで旨味が増える)「ショウガは寒がりだった」(ショウガを冷蔵庫に入れると傷む)「大根は洗濯に使える」(大根の酵素が洗濯に使用可能)。以上、今までで印象的だったキーワードである。

 さらにインターバルその2はレギュラー山瀬まみが選ぶベスト3(おいしかったもの) 3位果物の醤油炒め、2位は汽鍋、1位はおばんざい(茶がらの佃煮)とのこと。

 さてここでいよいよ大詰めリクエスト上位3の発表である(こうするために、最初に4位までを発表したのか)。

 3位は納豆。納豆を加熱調理したら初心者にも食べやすくなって、骨粗鬆症を防ぐビタミンK2の吸収がさらによくなると言うもの。2位はタマネギ万能ドレッシング。タマネギの血液サラサラ効果を保ちつつ、美味しいドレッシングか作れるというもの。そして1位がヨーグルト。これをみそ汁に加えると美味しくなると言うなかなかセンセーショナルな内容である。ヨーグルトを加えることでアミノ酸が増加して旨味が増していたというものである。

 以上、春の穴埋め企画と思っていたのだが、見てみると各回のポイントが一発で分かって意外にも実用性の高いものだった。なお今回のアンケートには私も参加したが、私が揚げたのは唐揚げ、トマト、ピーマンの3つ。唐揚げはランクインしていたが、後の2つはいずれも番外編であった。

 またこうして見てみると、ガッテンはほぼフォローしてきたつもりでいる私でも、全く覚えていない回もあることに驚き。今回登場した中では、海苔の回には全く覚えがなかった。たまたま見逃したんだろうか。 

 

3/3 ためしてガッテン「入り方が肝心!効能別温泉入浴法」

 身体に良いと言われているが、本当にどの程度効果があるのかには疑問が持たれている温泉であるが、この番組ではサーカディアンリズム(体内時計)の観点から、効能別に温泉に入る最適の時間を割り出すという観点をとっている。

 最初は温泉ベテラン組と温泉素人組で自由に温泉に入浴してもらって、翌日にどちらがより肩こりがとれているかという実験。結果は予想通りと言おうか、ベテラン組の圧勝である。素人組(3人)の入り方は15分×5が一人、40分×3が一人、15分×3が一人に対して、ベテラン組は15分×3ということで、素人組は明らかに「元を取ろうとして入りすぎた」というパターンであるが、一人はベテラン組と同じ15分×3である。この差は入浴した時間の差であるという。素人はチェックイン直後の午後3時、深夜の11時、朝の午前7時に入浴しているのに対し、ベテランは夜の午後9時、朝の午前6時、さらに午前9時の3回と明らかに時間が違う。

 ここで先のサーカディアンリズム(体内時計)が登場である。なお体内時計とは24時間周期である人間の自律神経などのパターンのことであり、これが乱れると不眠などの悪影響が発生すると言われている。このサーカディアンリズムに合わせて入浴することが重要であるという。

 なお余談であるが、サーカディアンリズム(体内時計)に関しては以前は生体リズム・バイオリズムなどという表現もあったのだが、バイオリズムという言葉を使用すると、昔に流行したインチキ占い(身体と知性と感情のリズムが何日周期かであって、要注意日が云々というやつ)と混同する者がいるので、最近はもっぱら「体内時計」の言葉が一般的に使用されているようである。

 さてこの体内時計に合わせた入浴方法であるが、例えばコリや冷えの回復のためには体温が下がり始めている午後9時に入浴するのが体温の底上げになって、効果があるという。逆にのぼせには体温が安定している午後3時が良い。高血糖の場合は午後9時の方がインシュリンの分泌が良くなるのでよい(ただし本格的な糖尿病になってしまうと効果はないとのこと)。さらに腰痛・リウマチの場合はコルチゾール(痛み抑制ホルモン)が減り始める午後9時、不眠については交感神経が沈静化し始める前の午後7時、倦怠感の解消には交感神経が活性化し始める午前9時、傷に対してはリンパ球の量が低下し始める午前9時が良いとのことである。なおこれについては温泉でなくても家庭の風呂でも効果があるとしている。

 さらに番組では湯治の仕方も紹介。1日目1回、2日目2回、3日目3回と入浴回数を増加させ、4日目は休みをとり(この頃、身体に痛みが現れてくるという)、5日目3回、6日目2回、7日目1回と減らしていくのだそうな。そうすると痛み抑制物質のコルチゾールの分泌も増えて、身体の具合が良くなると言う。なおこの説明のビデオ、このたびBSのキャラクターからNHKのキャラクターに栄転した(笑)ドーモ君がいちいち登場していたのが笑えた(ドーモファンのうちの妹は狂喜乱舞していたが)。

 最後は「美人の湯」について。いわゆる美人の湯と言われている湯は弱アルカリ性であり(すべてがそうとは限らないとのことだが)、余計な皮脂や角質を乳化によって取り除くと共に、皮膚内に浸透し、さらに表面に膜を形成して保湿するとのこと。なお乳化によって云々と言っているが、これは実を言うと「アルカリが皮膚を溶かしている」ということである。アルカリにはタンパク質を分解する効果があり、例えば水酸化ナトリウムを手につけてこすっていると指紋が消えたりする(実際に試して手が荒れても私は責任を持てませんので、試す場合は自己責任でお願いします(笑))ことがあるが、それを超マイルドにした効果であると言ってよいだろう。

 以上、温泉の効果的な入浴法について。従来の温泉の効果云々という場合だと、温泉に含まれる微量成分が云々とかいう説明か、温泉の湯気に含まれるマイナスイオンが云々という科学的に全く根拠のない説明、もしくは放射線ホルミシス効果(微量の放射線は身体に良いという、いかにも原発推進派がでっち上げたのではと思われるインチキくさい説)が云々という胡散臭い説明が大抵であるところだが、体内時計と結びつけたというのは面白い観点である。ただ体内時計の問題に関しては、まだ研究中の部分も多く、今回の内容についても綺麗に説明はついてはいるが、「ほんまかいな?」という一抹の疑問を感じたのは事実。また睡眠に対しては「寝る2、3時間前にぬるめの湯にゆっくり入るのがよい」と一般的に言われているが、それと比べると午後7時というのはいささか早い気がするのだが、どっちが正しいのだろうか?

 

2/25 ためしてガッテン「よみがえる!革製品の新常識」

 どうも手入れが難しくて素人には手に負えないと思われている革製品。しかし実はポイントさえ押さえれば、そんなに難しいものでもないと紹介するのが、今回の内容。例によって実用本位のこの番組らしい内容である。

 まずはすり減って起毛感がなくなってテラテラになってしまったスエードの復活方法について。一般にこうなってしまうともう寿命と思われがちなのだが、実は復活の方法があるという。ファッションデザイナーのドン小西氏が伝授するその方法とは、紙ヤスリで磨くという方法。紙ヤスリなんかあてると逆にテラテラになるように思われるのだが、ここで驚きの事実が紹介される。実はスエードというものは普通の皮にヤスリをあてて削って皮の中の繊維を起こしてやったものであり、紙ヤスリをあてるというのはまさしくこれをもう一度やるだけだというのである。

 二つ目は汚れてしまった革製品の手入れについて。一般的に革製品は水洗いが出来ないので汚れたら手入れはどうしようもないと思われている。しかしこれについてもとんでもない洗濯方法があるという。実はこれが丸洗いの水洗いである。

 ではこれを実験で示すべく、若手お笑い芸人を動員して(なぜかこの番組は若手の芸人が好きなようだ。NHKが「お笑いオンエアバトル」とか放送している関係か?)、皮ずくめの彼らを幼稚園児が汚しまくるという凄まじい実験を行っている。さてこれの洗濯に挑んだのが一般の主婦のみなさん。最初はから拭きでこすってみたりしているが、当然汚れは全く落ちない。そこで思い切って水ぶきを開始、水を使ってみると汚れはなんとか落ちる模様。さてこれでめでたしめでたしかと思えば、乾いた後にとんでもないことに。乾いたらぬらしたところが輪染みなったり色落ちしたりなどのとんでもない状態に・・・・駄目じゃん、と思ったところで種明かしになるのである。

 ここで例によってプロが登場。まず輪染みの原因とは、皮の中に水がしみこ時に染料が水と共に移動するからなのだという。つまり染料を移動させなければよく、そのための方法というのがつまりは丸洗いなのである。ゲストのクリーニング職人がとった方法というのは、いきなり全体をタオルでぬらすという方法。これによって染料が溶けても移動しないのである。さらにスエードなどではたわしで汚れをたたき出すとのこと。またこの時に使うお湯は37℃が最適であるという。

 三つ目はシワのいってしまった革製品の手入れ。これについてはなんとアイロンをあてるという。しかしこのアイロンのあて方にポイントがある。ポイントはアイロンの温度は高温、あて布をして、霧吹きやスチームは絶対にしない、さらにアイロンに体重をかけて一気に押さえ込むのだという。実は皮は高温も水もOKなのであるが、この両者が合わさった場合には、主成分のコラーゲンがゼラチンに変化してしまってバリバリになってしまうのだという。つまり革製品に対する大敵とは、水でもアイロンでもなく、この両者が合わさることなのである。だから革製品を水洗いした場合は、陰干しなどにして温度を上げないことが大事だという。

 最後は革製品の日常的な手入れについて。シワはアイロンで直せるが、型くずれに至ってしまうともうどうしようもない。そうならないためにするのが日頃の手入れである。革靴を例にして実験をしているが、ここでポイントとしてはクリームを使いすぎないことだという。クリームを使いすぎると皮の表面の毛穴を塞いでしまい、湿気を通さなくなってしまうので、靴などでは蒸れてしまう上に、この状態でいると型くずれを起こしてしまうのだという。

 以上、革製品に対する一般的な常識を覆すような大胆な内容である。革製品については今まで使ったことがないので、やはり世間一般人と同様に「皮は濡らしてはいけない、アイロンなんてもってのほか、だから革製品は洗濯できない。つまり不潔である(笑)。」と考えていた私などは、正直なところ絶句してしまった。恐らく日本中で多くの人が同様に絶句しているだろう。ただ理屈では理解できても、果たして私のような小心者にこの真似は出来るかどうか・・・私と同様の小心者は、無理をせずにクリーニング店に任すのが一番だろう(笑)。

 なお注意すべきことは、小野アナが何度も繰り返していたが、革製品の中には極端に水に弱いものもあるので、必ずまず目立たないところで試してからにすることである(どんなことでもこれは常識)。これをせずに革製品を駄目にしてしまった人、NHKを相手にごねて弁償させようなどと思わないこと(最近はこういうクレイマーもいるから放送局も大変である)。

 実用的かつ世間の常識を覆すようなアッという内容。まさにこの番組の面目躍如である。ヘロヘロの革製品がボックスの中でピカピカに変わるというマジックもどき(タネはバレバレだが(笑))のセットの仕掛けが、今回の内容がまさに「マジック」であると言いたいスタッフの意図を物語っている。まあ今回の内容の視聴者に対する衝撃度を考えると、妥当な演出か(笑)。なお内容の過激さと裏腹の、奇妙な選曲などのセンスは、ほぼ間違いなく制作スタッフの趣味と関係するのだろう。

 

2/18 ためしてガッテン「?にお答えします」

 ガッテン恒例のアフターサポートシリーズである。今回のお題は紅茶・湿布・ダイエットである。

 紅茶については「電気ポットだと紅茶がジャンピングしないんですが・・・」というもの。これは以前の放送を見ていたら分かると思うが、ジャンピングはお湯にとけている空気が働いているので、沸騰寸前でずっと保温している電気ポットでは、空気が抜けてしまっていてジャンピングはしない。

 これの対策であるが、極めて単純である。「差し水をして再び沸かす」というもの。ただしこの時、一杯目のお湯はポットの中のチューブに溜まっている分が出てくるので、二杯目以降を使いましょうというのが注意点である。

 湿布については以前に「温湿布も冷湿布も凝りには効かない(凝りを解消するのではなく、痛みを緩和するだけ)」という衝撃的な内容を放送したのだが、あまりに衝撃的すぎたのか、やっぱり反論が来たようである。

 この番組ではこれに対して、再び実験を行っている。今回の実験は、湿布を貼って深部体温と表面体温を測定するもの。5時間実験を行ったが、結論は「温度の上昇はない」ということであった。なお厚生労働省の見解も「温めてほぐす」というのは不適切な表示であるとのことでしたとの駄目押しつきである。「前回の結果が間違っていないかを別の実験で確認しました」との出だしの腰の低さに反して、結論はさらに念を押してきているというところに、確固たる信念を感じた(笑)。なお番組によると湿布の効果的な使い方は、風呂やストレッチなどで凝りがほぐされた時に貼るのが良いとのこと。

 三つ目はこれまた話題を呼んだ「計るだけダイエット」である。予想通りのことであるが「途中で体重が減らなくなった」という意見が来たようである。これはどんなダイエットでも必ず起こる「停滞期」というやつである。大体ダイエットで挫折するのはこの時期だといわれている。

 さてこの番組の解説であるが、体重減少が横ばいになってきたというのは、身体が飢餓に備えようとして体重減少を抑えている時期で、これをすぎればまた減少するということである。つまり体重は階段状で減少していくという(まさにその通りである)。要するに「増えないということはダイエットが順調である」ということである。実際にこの時期には確実に代謝系が改善されていっているので、太りにくい体質になっていっているということである。確かに今回の番組に登場した被験者たちの以前に比べてスッキリした顔がすべてを物語っていた。私も体重を計らないといけないな・・・。なおこのダイエットの基本は「本当に計るだけだと減るわけがない」ということもある。ゴロゴロしながら体重を計っているだけでダイエットなど出来るわけがない。

 ところで被験者の一人の商店会長のグラフ、初日のところに「ガテン説明会」と書いてあったのだが、これだと肉体労働である(笑)。まあ確かに体重は減りそうだが(笑)。この訛りは江戸っ子であろうか? レポーターが肉体労働の現場を経験することで、日本の現場を支える人々を紹介していく新番組「ためしてガテン」・・・ん、意外といけそうだ(笑)。

 アフターサポートも万全といった感じで、お見事といったところ。「正太郎マーチ」に乗せて紹介される計るだけダイエットの経過が、何やらやけに華々しかった(笑)。ところで小野アナウンサーですが、明らかに「計るだけでないダイエット」やってるんじゃないかと感じる今日この頃なんですが。

 

2/4 ためしてガッテン「大検証!焼酎のウワサ」

 今大人気の焼酎。この焼酎人気に拍車をかけているのが焼酎に関する健康の噂。曰く「焼酎は二日酔いしない」「焼酎で血液がサラサラになる」「焼酎は太らない」などである。この番組ではこれらの噂の実態を検証すると共に、究極の焼酎の飲み方を紹介している。

 まず二日酔いについて。番組での飲み比べ実験によると、焼酎は4分早く酔い、10分早く醒めるということが分かったという。なお血液中の悪酔い物質(多分アルデヒドだろう)の量も比較したところ、焼酎の方が若干少なかった・・・と言いたいところだが、実際は差を実感できるレベルではないとのこと。ではなぜ焼酎だと二日酔いをしないと言われているかについてだが、これについてはわずかでも早く酔うということと、主なところは「思いこみ」であるとの解説。つまりわずかの差が針小棒大に宣伝されていたということである。

 次の血液サラサラについてだが、これも実験をしたところ確かに血栓を溶かす成分が分泌された人もいたのだが、ほとんど変化のない人もいて個人差が極めて大きいとのこと。また専門家によると「焼酎を飲むよりも、運動する方が効果が確実だし、焼酎を飲み過ぎて脱水になると逆に血液がドロドロになる」とのことで、これもやはりわずかな効果が針小棒大に宣伝されたものらしい。

 最後のダイエット効果であるが、確かに焼酎のカロリーは1合あたりごはん1/5程度のカロリーということで他の酒よりは低いものの、肝臓によってアルコールの分解される時に中性脂肪が生成するので太らないとは言えないとのこと。またアルコールのカロリーは脂肪にならないという説は、最新の研究では否定されているという。ここでもやはり都合の良いとこどりをされていたことか明らか。

 ということで、いずれの効果もインチキ健康番組にありがちな「弊害部分は目をつぶって、わずかな効果を針小棒大に宣伝する」というものであったことが見事に暴かれてしまったわけである。コテンパンにやっつけるというスタンスではなく、あくまで語り口は穏やかであるのだが、内容を見ればインチキ番組が青ざめそうなほどの強烈なもの。やっぱりNHK、やってくれる。

 さすがに内容がこれだけでは焼酎ファンに救いがないと思ったのか、後半は焼酎の美味しい飲み方について。

 まずお湯割りについてであるが、焼酎を先に入れるかお湯を先に入れるかの大論争をやっていたが、結局結論は、焼酎を先に入れてからお湯を入れるとその時に焼酎の香りが出るので、ガツンと行きたい人はこちらで、マイルドに行きたい人は逆とのこと。しかしそもそも本当は焼酎に熱湯を注ぐのはそれ自体が間違いであるという。

 焼酎に熱湯を注ぐと焼酎の成分が分解されてしまうので、これは良くないとのこと。ソムリエの田崎真也氏に蘊蓄たっぷりで飲み比べをしてもらったところ(それにしてもどうして料理系の評論家の類は、こう長ったらしい表現を使いたがるんだろう)、60℃のお湯を入れるのがベストであるという。

 最後は宮崎県の焼酎愛好家に紹介してもらった最高のお湯割りの作り方について。これは瓶半分の焼酎に水を加えて、2,3日間置いてから温めて飲むというものである。こうすることでアルコールのクラスターが微小化し、水に馴染むことにより味がまろやかになるらしい。クラスター化学とはこれまた最新の化学的考察までの登場である。確かに化学の分野では「混合」というのはかなり重要であることは分かっており、クラスターの状態によって反応性が変わる例も知られている。さもありなんというところである。なおアルコールクラスターの微分散が重要であるのなら、3日も待てない場合は超音波をかけると効果がありそうに思われる(試したことはないが)。

 以上、焼酎に関するいろいろなデマを見事に打ち砕いた上で、美味しい飲み方という実用情報を紹介するという、いかにもこの番組らしい構成内容である。相変わらずの快刀乱麻ぶり、実に痛快。

 

1/28 ためしてガッテン「知らないことだらけ!ネギの潜在能力」

 今回はネギの美味しい食べ方とその健康効果という内容。またもガッテンらしいところである。なおネギといえば、一般的に関東では白ネギ(関西では東京ネギなどという)、関西では青ネギ(番組に登場していたのは九条ネギのようだが)を指すというように地域によって差があるのだが、そこは全国区のNHK(笑)キチンと不偏不党で両方を扱っている。

 まず白ネギの方なのだが、産地に言って調べてきた最も美味しい食べ方を紹介する。その食べ方とは「丸焼き」とのこと。丸焼きにした白ネギは糖度14.8とメロンに匹敵する甘さを持っているという。当然、この糖度はどこから来たかに疑問が湧くところだが、実はネギは生の時からこれだけの糖度を持っているのだという。それにも関わらず生のネギに甘みを感じないのは、これを凌ぐだけの辛さがあるから。というわけで、ここで正しい丸焼きを作るためのポイントが登場する。

 正しい丸焼きの作り方というのはなんてことはない「丸焼きにする」というだけのことである。つまり切る前に焼くこと。これは先に切ってしまうとネギの中にある旨味の元のアミノ酸が、酵素の働きによって辛みに変化してしまうのだという。丸焼きにすることで酵素が失活するので旨味が失われないのだという。

 次が青ネギであるが、青ネギはそもそも白ネギと比べて糖度は1/2、アミノ酸量は1/5しかないという。これはゲストの間寛平氏でなくても、関西人なら一瞬絶句するだろう。しかしこの番組は何も関西人を馬鹿にすることを目的にしているわけではない(笑)。

 青ネギも産地に行って最高の食べ方を調査してきている。その食べ方とは・・・単に刻むだけである。やっぱり関西人を馬鹿にしてるんと違うか!と叫びたくなるところだが、そうではない。辛みの強い白ネギと違って、青ネギは辛みが少ない分、そのままで味のバランスが良いのだという。だからネギ焼きなどの関西流メニューが成立する。ちなみにこれを白ネギで作ったら「もろにネギ」という味になってしまうという。ここでスタジオではご飯にネギと醤油をかけるだけという食べ方を紹介してるのだが、これは間寛平氏も含めてゲストの全員が感心するぐらい美味しいらしい(間寛平氏の食べ方が尋常ではなかったのだが・・・もしかして食事抜き?)。

 で、一応ここでまた科学的考察。青ネギも刻めば辛さが出るのだが、そもそもアミノ酸が少ないのでほどほどの辛みとほどほどの甘みがバランス良くなるのだという。またさらなる青ネギの魅力としては、この辛みを加熱することによってさらに香りに変えることができることにもあるという。

 さてここで終わってしまっては単なる料理番組であるが、ガッテンは一応科学番組である(笑)。次はネギの健康効果について紹介する。

 ネギは風邪に効くなどといわれているが、実際にネギをかじると体温の上昇があるそうな(ここで例によってモルモット君がサーモグラフィの前で裸でネギをかじらされるなんていう実験をさせられている)、さらに鎮痛作用(漢方薬としても使用されている。私もネギを耳に突っ込むと中耳炎に効果があると聞いたことがある)があり、アスピリンのような効果があるとのことである。なおアスピリンには血栓を防ぐ効果もあるが、同様の効果はネギにもあるとのこと。

 さてこの血液サラサラ効果であるが、これを最大限に生かす食べ方があるという。それは切ってから放置しておく(1時間)ことだという。こうすることによって、有効成分が香りとして抜けていくことが防がれるのだとか(ということは、放置したネギは香りが出にくいということになるが、そう言われると思い当たる節がある)。

 例によって最後はネギを使ったレシピ。これについてはガッテン料理本を参照されたし。

 関東にも関西にも偏ることはなく、料理にも健康にも偏ることはなく、極めて全般的にバランスが良かった内容。むしろバランスが良すぎて嫌みなほど(笑)。最高の料理法というのが、丸焼きと刻むだけというのは、料理の原点とは一体何であるかを我々に思い起こさせる強力なメッセージである(笑)。料理というのが素材が一番、最高の素材なくしては料理法云々の話などは空しいだけである。華美と虚飾に走った料理界は原点に戻れ・・とまで言っているわけではないが。

 なおネギの中で起こっている反応について、アミノ酸が酵素の働きで辛み成分になり、それが熱で香り成分になるなどという言い方をしていたのは、素人には分かりやすくて良いのだろうが、化学屋の端くれである私としては、そのアミノ酸が何で、それがどういう辛み成分になるのか言ってくれた方がむしろイメージしやすかったのだが、これは私のニーズが一般とはズレすぎているということで仕方ないか・・・。

 ところで余談であるが、先週の分の記事を確認していたところ、私はとんでもない書き間違いをしていたことに気がついた。なんとガッテン一家のことをあるある一家などと書いてある。こりゃ象印魔法瓶とタイガー魔法瓶を間違うようなもんで、洒落にならんな・・・。どうもあっちこっちの番組に対するコメントを書いていたら混乱したか? 謹んで謝罪いたします。あっちの方の記事もまた確認しとかないと、まさか「ガッテン会員」なんて書いてないだろうな(笑)。

 

1/21 ためしてガッテン「知らないと後悔する!新しい火災対策」

 家庭の中にも思わぬ危険が潜んでいる。今回は火事を防ぐための基本知識である。

 まずはガッテン一家の日常光景の中から、消防署が特に注意を呼びかけている、火災の危険のある行為を見つけ出すという問題形式の内容から始まる。こたつの中に詰め込んだ洗濯物、トースターの横に置かれたパンの袋、タコ足配線など、何となくいかにも火事が起こりそうなシチュエーションが登場するが、本命はこれらではないという(いずれも避けるべき行為なのであるが、こたつについては金網に接するぐらい詰め込まないと火は滅多に出ないし、トースターは外側はそう熱くならず、テーブルタップを使ったタコ足配線も電気容量の規定内なら大丈夫とのこと)。

 さてここで危険行為としてあげられたのは、電子レンジの中に入れたステンレスのカップ、ファンヒーターの前のスプレー缶、パジャマのままでの調理である。

 ステンレスのカップについては、これを電子レンジの中に入れることは放電などが起こって危険というのは何となく感じるのだが、実は本当の危険はステンレスによって散乱したマイクロ波が、カップの持ち手のプラスチックなどに集まって、その部分が発火することがあるのだという。番組の実験では、よくある結束用の針金紐(平たいビニルの中に針金が入っているもの)をレンジに入れたところ、すぐにビニルが発火、耐熱ガラス製の皿が融けるぐらいの発熱があった。

 ファンヒーター前のスプレー缶は、発熱によって破裂、漏れだしたガスに引火して一気に爆発事故が起こっている。このようなスプレー缶は以前は不燃性のフロンガスを使用していたのだが、オゾン層破壊の問題でフロンの製造が禁止されたことから、現在は可燃性のLPG(液化プロパンガス)に切り替えられているので、ガスが漏れると引火するのだという。

 最後のパジャマでの調理に関しては、表面が毛羽立った綿のパジャマの表面に火が移って燃え広がる「表面フラッシュ」なる現象が起こる可能性があるのだとのこと。危険なのは綿100%のネルのシャツなどとのこと。衣類の表面に細かい毛が立っていると、この毛が一気に引火して燃え上がるのである(空気との接触面積が広いから燃えやすい状況にある)。番組では実際に表面フラッシュを再現して実験を行っていたが、意外だったのはポリエステル100%のものでは表面フラッシュが起こらなかったこと。ポリエステルは燃焼よりも溶融の方が起こりやすいからだろうか。なおこれはポリエステルが安全と言う意味ではなく、完全に火がついてしまうとポリエステルは燃えやすいから注意とのこと。また表面フラッシュが起こった場合に一番重要なことは、最初のうちなら火を消しやすいので、慌てずに冷静に対処することだそうである。むしろこの時に慌てて鍋などを放り出すことでやけどなどをする例が多いという。

 次に登場するのが発火点と引火点の問題。一般にこれはよく混同されるのだが、発火点とは勝手に火を出す温度で、引火点とは他から火を拾う温度である。だから発火点で見ると、新聞や木綿などの方がガソリンよりも低いという(ガソリンは引火点が低いのである)。この発火点が曲者で、火に直接触れていないなくても、熱の蓄積などで勝手に火がつくことがある。綿の衣類などでこれが起こると下手すると命を落とすことになるので要注意。

 最後は消火器の使い分けについて、ハロン系消火器、粉末式消火器、機械泡・強化液消火器の3種類を天ぷら油火災に使用して、天ぷら油火災にはハロン系と粉末式は効かなかったことを示している(粉末式は一端は火が消えるのだが、再び炎が発生した)。これはそれぞれの消火器を使用した場合の油の温度の変化がポイントであって、強化液式は油の温度がかなり低下するのに対して、粉末式ではあまり温度が低下しなかったからだという(不燃性ガスによって消火するタイプのハロン式の場合、炎を抑えることさえ出来なかったのはなかなかショッキングだろう)。そして最後はゲストが消火器を使った消火の実習を行って終了である(ここで粉末消火器の粉末がスタジオ内に立ちこめて悲惨な状況になるというトラブルがあったようだが)。

 なお番組では特には触れていなかったが、消火器は火災の内容によって使い分けるというのは原則であって、一般的に粉末消火器が最も普及しているのは、適用できる火災の範囲が広いことが最大の理由である。電気火災などの場合、漏電を起こさせる可能性のある強化液型消火器は使えない。またハロンなどの不燃性ガス式の消火器の最大のメリットは「消火後によごれないこと」。だから美術館などの施設では、部屋を密閉した上で不燃性ガスを充填することで消火する方法をとっていることが多い。この方式は強力であるが、もし人が中にいれば窒息することになるので、迅速な避難が最も重要である。以前にも立体駐車場に閉じこめられた女性が、シャッターを開けようとして炭酸ガス消火器を誤作動させてしまって、命を落としたという悲惨な事故の例もある。消火器を使用する場合も注意が必要であるということだ。

 火事を防ぐための基本を紹介するという非常に有用な内容。またポイントポイントはスタジオ内での実験を行っていたので、視聴者にも鮮明な印象を与えることができるという、防災番組のお手本のような作りになっていた。実用性重視のこの番組としては、その真価を遺憾なく発揮した内容であったと言えよう。

 

1/14 ためしてガッテン「紅茶!実験1000回 見つけた極意」

 なんのこっちゃ(紅茶)?というコテコテに強烈なセンスで始まる新年第2回放送。今回のテーマは、最近もっぱら料理番組と化しているガッテンらしく、おいしい紅茶の入れ方という極めて実用的な内容である。なお今回の中身に関してはさして関係があるとも思われないにもかかわらず、サブタイトルにわざわざ「実験1000回」と銘打っている辺りに、「これだけ苦労したことを分かってくれ!」という制作者の魂の叫びが現れているようだ(笑)。

 さて最初はこの手の内容の時のお約束展開をする。スリランカからやって来たティーテイスター(紅茶の判定士だろう)を審判にして、多くの人が入れた紅茶の採点をしてもらうというもの。硬水・軟水、丸形ポット・三角ポット、お湯の温度など様々な入れ方をする人がいるが、軒並み30点(最低は10点)といった悲惨な結果が連発される(10点という悲惨な採点に「なんで?」と反論するも、自分の紅茶を一口飲んだ途端に納得してしまう女性などや、硬水・軟水などの蘊蓄を披露したにも関わらず、30点の結果に自爆してしまった中学生など)。この中で最高の90点を獲得したのは花屋のお姉さん。さてではどこが違うのかというのが今回の展開になる。

 まず使用する水については軟水の方がよい。これは硬水だとミネラル分がタンニンを結合させることで苦みが出てしまうのである(以前にミネラルウォーターの回で、お茶を入れるには軟水の方が良いとの説明があったが、それと同じである)。

 次にポットについては丸形の方がよい。それがなぜかというのが今回の最大のポイントである。ここで番組は某イギリス人家族に取材をして、どのような紅茶が美味しいかを取材した結果「jumping」が重要であるという情報を引っ張り出してくる。

 さてこの「jumping」であるが、なんてことはないポットの中で茶葉がグルグルと回ることなのである。ここで紅茶のテーマソングとして夢想花(「飛んで飛んで、回って回って」の歌です)が突然に登場。なぜわざわざ本日のゲストに関西ローカルお笑い芸人の円広志氏(笑)が呼ばれていたかが明らかになるのである(なんて仕込みに凝ってるネタなんだろう・・・)。

 jumpingがなぜ重要かといえば、茶葉がjumpingすることで葉が自然に開いて旨味がでるという効果と、そのままだと旨味がポットの底に沈んでしまうことをjumpingが防いでいるのだという。こうしてjumpingの重要性が説明されたところで、ポットの結論が説明されるのだが、要するに丸形ポットが一番スムーズに対流できるので、jumpingを促すことになるのだとのこと。

 最後はお湯の温度であるが、これもjumpingに注目すれば結論ははっきりする。jumpingは茶葉に気泡が付くことによるのだが、この気泡は水に溶け込んでいる空気によるものだとのことで、80℃では気泡が多すぎて茶葉は浮いたままに、100℃では気泡が少なすぎて茶葉は沈んだままになる。最適温度は95℃前後だが、気圧などにも影響を受けるので95℃をきっかり測ればよいと言うものではないという。

 ではどうすれば良いんだ!という視聴者の叫びが聞こえてきそうだが、これに対しての番組の解答は「お湯の状態を見てください」というもの。大小の泡が出て、表面が波立ってきた状態というのがその時だそうである。会場でアナがそれを実演で見せてくれる。なおこの時のお茶の入れ方が、湯をドバドバと注いだ上に蓋をガチンと締めるというかなり荒っぽいやり方だったので、まるで化学の実験のようで優雅さに欠けたのが難点ではある(笑)。

 最後にはティーバックしか使用しないという貧乏人(笑)のための方法。95℃のお湯を入れたカップにティーバックを沈めて放置してやれば、ティーバック内とティーバック自体がジャンピングをするとのこと。そしてジャンピングが終わってティーバックが沈んだ頃が飲み頃だそうな。

 以上、すぐにでも試してみたくなるような超実用的な内容である(コーヒーが飲めず紅茶派の私にとっては特に実用的)。地味な内容をいかに楽しく見せるかに苦労しているのが、かなりコテコテのギャグなどに滲み出ていた(笑)。ただ一つ感じたのは、ティーバックのところで「あまりバシャバシャとやると苦みが出てしまう」と小野アナが言っていたが、どういう状態だと茶の苦みが出てしまうのかについての解説が欲しかった。美味しい茶を入れるには風味と苦みのバランスが大事で(風味はなるべく出し、苦みは適度に出す)あるので、風味の正体が何で、苦みの正体が何だから、どういうシチュエーションに持っていくのが最適という「科学的」切り込みが少し欲しかったなというのが正直なところである。ジャンピングに注目したのは良いが、そこからもう一歩踏み込んでくれたらさらに面白かったのでは。例えば、ジャンピングした葉には風味成分がどれだけ残存して、苦み成分がどれだけ残存しているのに対して、ジャンピングしなかった方にはどれだけ残存といったような「図表的」比較のようなものが出れば視聴者にもインパクトがある。味などの分野を数値化しにくいのは分かるが、ゲストの「こっちの方がおいしい」というようなコメントだけだと、視聴者としては信用しにくい(笑)というか、なかなかイメージが湧かないのである。もっとも数値化する場合には、その数値がある程度説得力があることが重要であり、それが薄い場合はむしろゲストの「美味しい」の方が良い場合もあるので判断は難しいが。

 

1/3 ためしてガッテン「クイズガッテン王!2004」

 昨年放送されて好評を博した(そうだ)クイズガッテン王を今年も正月に放送である。今回も視聴者チーム対ゲストチームという対戦形式なのは同じだが、去年と同じことをやっていては芸がない(というか、ネタもないと思うが)ということでか、去年の反省も踏まえて変更点がかなりあったようだ。

 一番の変更点は各チームを4人ずつにして問題数も13問と大幅に減らしてきたこと。これは去年、問題数が多すぎて異常にバタバタした内容になったこと(それ以上にそもそも収録時間がかかりすぎたが)からの反省だと思われる。また全体的にお祭り色が強かった去年に対し、今年はもっと実用色を正面に出した内容となっており、例えば去年にあった「初代翔太君は?」といったようなギャグ的問題がなくなって、すべて実用本位の問題を厳選したという印象である。ただしその分、番組全体としては地味になり(そう言えばセットの方も随分と地味になった)、正月の特番としてのインパクトに欠けるきらいがないでもない。

 さて今年出場の最強視聴者軍団だが、まずガッテンを「ダジャレの勉強に使用している(笑)」という大学講師のジョージ・ウォレス氏(ガッテンもインターナショナルになったもんです)、次は82歳で現役の保育園の園長という柿崎さん、その若さの秘密はガッテン健康法だとか。3人目は健康管理士の小野さん(例によってNHK好みの美人ですが、彼女も子持ちです)、ガッテンを参考に社内の健康だよりを発行しているとのこと。最後はガッテンを授業に使用しているという小学校の理科教師・大俣氏である(記憶力の良い方は覚えているのではないかと思いますが、去年に出場したスーパー中学生・大俣嬢の父です)。今回の出場者の共通項は「ガッテンを何かに利用している」ということ(なかにはダジャレの勉強という妙な人もいるが(笑))。この辺りに今回の番組のスタンスの一端が現れている。

 なおこれに対抗するゲストチームは、山瀬まみ、江守徹といったレギャラーとラサール石井、酒井和歌子のご両人である。

 今回の問題は以下の通り

Q1.二日酔いの時に脳に起こっている変化は?

A1.脳がむくんでいる

Q2.タイの刺身が一番おいくなるのは 36時間 60時間 12時間 のどれ?

A2.36時間後

 番組によると白身魚はしばらく時間が経った方がイノシン酸が増加するからとのことだが、イノシン酸に限らず一般的に肉類はしばらく放置した方が酵素による分解でアミノ酸が増加する。だから牛肉などは解体処理してからしばらく熟成するプロセスがある。ただし刺身の身の弾力は時間と共に落ちてくるので、固めの刺身が好みの方は新鮮なものの方が良い。

Q3.フライパンの油火災を防ぐには、小さい鍋よりも大きい鍋の方が火から遠い分有効である?

A3.油が発火点に達すると勝手に発火するので関係なし

Q4.ビタミンCは満腹時よりも空腹時に摂った方が効果が大きい?