素敵な宇宙船地球号
テレビ朝日系で日曜日の夜11時から放送されている番組である。初めて見た時はいわゆる紀行系番組かと思っていたのだが、実は環境などをテーマにした啓蒙系番組であった。内容的には良質のものであり、以前より「その他の民放番組」のところで何度か取り上げていたのだが、このサイトの主旨である「地味な教養系番組にスポットを当てる」という主旨に合致しているので、今回独立項目に昇格させることにした。
内容的には極めて地味なのだが、実に考えさせるものが多い。概してこの手の番組は民放ではスポンサーに困るのだが、トヨタ自動車というある程度社会貢献も前面に打ち出している(企業イメージの向上などのためのある意味では「良い格好し」とも言えるのだが、それでも「不善」よりは「偽善」の方がいくらかでもマシというのが私の考えである)大企業が独占スポンサーについているという安定感があるからこそできる内容だろう。
もっともこの番組もスポンサー付きである以上、そのバイアスがかかることは注意しておく必要があるが、目下のところは内容的にひどいと思ったことはない。民放系の中では良質の部類に属する番組であると考えている。
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7/13 素敵な宇宙船地球号「北上する海の悪魔〜温暖化と猛毒の恐怖〜」
去年の6月、大阪で不可解な食中毒が発生した。和歌山沖で釣り上げたイシガキダイを食べた9人が猛烈な食中毒に苦しめられたのである。
彼らが食中毒を起こした原因はシガテラ中毒と呼ばれるものだった。日本ではあまり知られていないが、世界では毎年2万人以上の患者を出しているという。原因は有毒渦鞭毛藻ガンビエールディスカスという藻である。この藻は枯れた珊瑚に生えるもので、昔から船乗りの間では「船が珊瑚礁で座礁すると魚が有毒化する」と知られていたという。また1960年にタヒチで水爆実験が行われた後、周辺の島で中毒が大発生した事例があるという。
この藻が和歌山沖までやって来た理由には温暖化があるのだという。温暖化によって珊瑚の天敵であるオニヒトデが北上し、和歌山沖でも繁殖、珊瑚を食い尽くすことによって枯れた珊瑚が発生、そこにガンビエールディスカスが発生してそれを食べたイシガキダイが有毒化したとのことである。
この毒を持っている魚は見た目では分からないし、毒自体は煮ても焼いても消えないとのことである。温暖化がまたもとんでもない病気を発生させているということである。
非常に恐ろしい話だが、まだ被害が拡大するところまでいっていないというのが救い。変に煽りすぎて消費者が魚を敬遠するなんてことになるのには要注意だろう。番組としては危険を啓発するという意義はあるのだが、それが煽りにつながらないようにするバランスがかなり微妙だったようである。ただこのまま温暖化が進行すると、脅威が現実のものとして迫ってくることになりかねない。日本人にとっては、魚の有毒化というのはかなり深刻な事態であるだけに、やはり対策は必要であるように思われる。
それにしても嫌な時代になってきたもんだな・・・。
5/11 素敵な宇宙船地球号「空飛ぶバラの秘密 巨大花産業の光と影」
切り花などで欠かせないバラ。今やバラの一大供給地はケニアになっているという。温暖なケニアではビニルハウスの天井を開け閉めするだけで温度調整が出来、暖房の必要がないのだとか。ここでつぼみのうちに摘まれたバラは、低温倉庫に入れられて飛行機で世界各地に配送される。このバラビジネスは巨額の富を生み出し、現地でも雇用を作っている。またケニアのバラ栽培は暖房が必要ないので、飛行機を使ったとしてもCO2排出量としては少ないのだという。
しかしやはり良いことばかりではなく、影の部分もあるという。ケニアのバラ農園はナイバシャ湖を取り巻く形で存在しているが、最近はこの湖で水の汚染と水位の低下が問題となっているという。水の汚染はバラ農園で使用される肥料や農薬などによる富栄養化が原因。またバラ栽培には大量の真水が必要なため、湖から大量の水が汲み上げられており、それが湖の水位の低下をもたらしている。
もっとも最近では農園側にも環境に配慮する動きは出てきているという。かつては湖に垂れ流していた農園の廃液を回収し、再利用することで水を節約しようという仕組みである。しかしこの設備などでコスト高となれば、国際市場で競争力を失ってしまう恐れがあることが最大の問題だとか。
・・・花ビジネスだろうと、ペットビジネスだろうと、産業が巨大化したらろくなことにならないという気がする。結局はビジネスの世界はすべて金が最優先で回っているから、他のところにあらゆるツケがきてしまうと言うこと。私は何も社会主義者のつもりはないが、こういうのを見ていると「資本主義は悪だ」という気さえ起きてきてしまうのが本音。
ところで番組中には假屋崎省吾氏とその花教室の生徒が登場して、このケニアの現状を見ているシーンがあったのだが、どうもそのシーンが非常に場違い。恐らく本人達には何の悪気もないんだろうが、こういうお金持ち層のこういう時の反応は、どうしても「大変ですね。だけど私には関係ありません。」という空気が滲んでしまうので・・・。実際にこの時の假屋崎省吾氏の発言も何を言いたいのかさっぱり要領を得てなかったし。花がテーマだからって、何もわざわざ彼を出す必要はなかったのでは。
2/24 素敵な宇宙船地球号「シリーズ日本の食2008 仰天鍋!!これが自給率39%の真実」
今回は日本の食料自給率を鍋で考えてみようと言うもの。日本の食料自給率に応じた材料だけで鍋を作ったらどうなるかである。既に日本の食料自給率は39%というとんでもない数字になっており、かなり悲惨なことになることが想像できる。
まず鍋の具として欠かせない海産物。しかしこれも今や世界から魚が集まってきており、自給率は悲惨なもの。鱈などは自給率69%というものの、ウニは22%、はまぐりに至ってはほとんどが中国産でなんとたった6%。さらにマグロで37%、エビとなると国産は高価なため、輸入が増えており輸入先はなんと60カ国、そして自給率はたったの5%。というわけで日本の食生活の要であるはずの海産物もまず壊滅的状態。
比較的自給率が高いのが野菜。しかしトマトは自給率49%、ショウガになると29%、ニンジンが63%、椎茸57%、カボチャ68%、タマネギ75%と確実に自給率は低下しているという。インゲンなどははるかオマーンから輸入されており自給率29%とか。鍋野菜として見た場合は、椎茸は低いが、白菜は100%、春菊、エノキダケも100%ということで、野菜はなんとか格好は付く。
次は肉類。しかしこれらは国内生産量は半分近くあるものの、これらの食肉用家畜の餌は輸入された飼料が用いられているので、自給率となる牛肉で11%、豚肉5%、鶏肉7%、鶏卵10%という惨憺たるものになるという。
さらに醤油などの調味料の元になる大豆はほとんどが輸入。というわけで調味料類は壊滅。というわけでできあがった鍋は野菜の水煮みたいなもの。西田ひかる氏によると「白菜を水で炊いただけ」という悲惨なものに。
食料を輸入に頼っていると、海外で問題が起こった時に日本が日干しになりかねない。そこで休耕田を使用して資料用の多収穫米を栽培して家畜の飼料を国産化しようというような試みもあるというが、果たしてどこまで自給率が上げられるか。
食料自給率の問題は実はかなり深刻なものである。食料というライフラインを海外に握られている以上、いざというときの命運を海外に握られているに等しいので。しかも日本が食料の多くを依存している国が、アメリカに中国というこれまた政治的に問題の多い国となれば何をか言わんである。国を守ろうと思うと、イージス艦だけあっても仕方ないのだが、なぜか自称「愛国者」に限ってこういうところのことは考えてない例が多いから。
私は別の項でも21世紀の日本の産業の鍵は農業だと言っているが、食料自給・安全性の問題だけでなく、地方の再生という意味でも、日本はもっと農業について真剣に力を入れる必要があると考えている。特に恐ろしいのは、現在若い農業の担い手が急激に不足しており、このままいくと10年ぐらいで農業の技術を持つ人材が枯渇する危険があることである。食品の安全の問題に世間の耳目が集まっている今が、日本の農業再生の布石のためには最後のチャンスだと思うのだが・・・。しかしなぜ日本の政治家には、地方の振興と言えば道路や橋を造ることしか考えない輩ばかりなんだろう。補助金をばらまくのでなく、本当に農業の再生につながる手を打つことが真の地方の振興になると言うのに。実は日本の政治家は本音では地方が振興してもらっては困ると思ってるのでは(少なくとも小泉は明らかにそう思っていた)。
2/10 素敵な宇宙船地球号「居酒屋からニッポンが見える〜海洋廃棄大国の素顔〜」
焼酎ブームが加熱しているが、その一方で焼酎カスの処理が問題になっているという。かつては家畜の飼料として処理されていたが、増産によって処理が追いつかなくなり、海洋投棄を行っていたという。しかし海洋汚染防止のための1996年のロンドン条約によって、物の如何を問わず海洋投棄が禁止という法律整備が進み、焼酎メーカーは大いに困惑したという。そこで焼酎カスをかつて飼料に使用していたことに注目して、地元鹿児島大学の林國興教授が家畜の成長に有効なブトキシブチルアルコールが含まれることを解明、家畜の飼料に焼酎カスをくわえるプラントを蔵本が共同で建設したという。しかし予定外の事態が、芋焼酎の生産量がさらに増加し、プラントの処理能力を超えてしまったのだという。焼酎カス処理のために新たに牧場と契約したり、コンクリートと混ぜる方法を開発したりとてんやわんやである。
やはり問題に直面したのが梅干し。現在の梅干しは低塩が好まれるため、調味液に漬けて味を調えるのだが、この調味液が廃棄物となってしまったのだという。和歌山の東農園では独自の処理施設を建設して陸上処理に切り替えたが、社長によると調味液を廃棄物として処分するのは抵抗があると、リサイクルの研究を行ったという。そして試行錯誤の結果、牛用の塩を開発、北海道の牧場と連携しての再利用を目指している。
青森ではホタテの貝殻の処理が問題となった。その使い道を検討した青森では、貝殻を加工して酢酸カルシウムを製造。これを道路の凍結防止剤として使用する方法を開発したという。効果は抜群で、なおかつ今までの物のような塩素を含んでいないので環境にも良くて一石二鳥とのこと。
焼酎カスを海洋投棄することが本当に環境に悪いのかという疑問はあるが、確かにあれでも量が大量になりすぎると、汚染につながる可能性はなきにしもあらずという気はする。それにそうやって規制を緩めてしまえば、産業廃棄物などを海洋投棄する馬鹿も絶対出てくるから(日本ではかつて、放射性廃棄物を海洋投棄しようという案さえあった)、一律規制せざるを得ないんだろうが。それにしてもかつては飼料として使用されていた焼酎カスが、配合飼料に駆逐されてしまったというのは、やはり効率重視のせいなんだろう。金を第一優先にするグローバル経済の仕組みが、各地に歪みを与えていたりするのである。そういう現実を見るにつけ、自然と軸足が反グローバリズムの方向に動かざるを得なくなってしまうのだが・・・。グローバリゼーションも小泉構造改革と同じで、結局はごく一部の者の利権を保護するための誤魔化しだったように最近は思えてならないのである。
2/3 素敵な宇宙船地球号「大都会の緑のカプセル 地球にやさしいゴルフ場とは?」
かつては乱開発に農薬の大量使用などで自然破壊の現況としてやり玉に挙がっていたゴルフ場。それが変わろうとしているとか。
川崎市多摩区の川崎国際生田緑地ゴルフ場は、自然との共生を重視しているゴルフ場だという。ゴルフ場内には地下水が湧き、池には鳥も飛来し、土中にはミミズが多いのでそれを餌にするモグラが出没するとか。普通のゴルフ場だとこれらは駆除するところだが、ここではモグラの穴に杉の葉を入れて、コースから追っ払っている。
またここからわき出す水は近くの川に流れ、そこには絶滅危惧種のホトケドジョウが生息している。地元の人々はゴルフ場に面した森を守る活動を始める共に、現在はゴルフ場内に小川を作ってホタルなどの生息場所を作ろうとの工事を行っている。
千葉県はゴルフ場の乱開発が行われた土地だが、皮肉なことに今ではその近くまで宅地開発が行われ、今では緑はゴルフ場にのみ残っているような状態だとか。かつては芝生の病気を防ぐために農薬が大量に使用されたが、現在は農薬の使用が禁止され、千葉県が開発した病害虫に強い画期的な芝が使用されるようになったとのこと。今後はこれらゴルフ場の緑をどう活かしていくかが課題となっている。
うーん、ゴルフ場にしか緑が残っていないという首都圏の状況が絶望的にとんでもないのではという気もするのだが。ゴルフ場の緑を活かす云々以前に、首都圏の人口を適正レベルにまで減らす必要があるというのが私の見解。地方における第一次産業の再生と、東京の解体は日本の今後百年の大計を考えた時に、絶対に必要なことだと私は考えている。これが実現できれば、無意味なゴルフ場など自然に山林に戻っていく。
1/27 素敵な宇宙船地球号「新たな進化!? ホッキョクグマの悲鳴」
最近になって地球温暖化の影響で北極の氷が急速に失われているが、そのことによってホッキョクグマに異変が起こっているという。
その一例が、最近発見されることが増えたハイブリッドグマ。これはホッキョクグマとグリズリーの混血だという。本来は両者の生息域は完全に分離していたのだが、地球温暖化によってグリズリーの生息域が北極圏に広がると共に、氷の北上が早いためにそれに取り残されて陸地に残ってしまうホッキョクグマが出ることで、両者の生息域が重なってしまったのだという。そもそも両者は近縁種であるため、雑種の誕生が可能らしい。
氷がなくなるとホッキョクグマは狩りが出来なくなる。彼らは氷の上でアザラシを狩ることで生きているので、氷がなくなることは食べ物を失うことを意味する。またそのアザラシ自身も減少しているという。アザラシは氷と雪の間に巣を作るが、雪解けが早すぎてまだ成長していない赤ん坊が無防備な野ざらしになってしまうのだという。ここ数年、赤ん坊アザラシの凍死体が見つかることが多くなっているという。
このままでは50年後にはホッキョクグマは1/3以下になってしまうという推算もある。またグリズリーとの交雑で種としてのホッキョクグマが消滅する可能性も浮上している。
北極がかなり大変なことになっているとは聞いていたが、この氷の溶け方は尋常ではない。地球温暖化のペースが想像以上に早いようである。数年前はブッシュ政権の意向を受けた御用学者が地球温暖化否定説なんかを盛んに唱えていたが、こうも現実が先行すればさすがにこれ以上の強弁は不可能になり、あのアメリカでさえも温暖化対策を考えざるを得なくなっている。しかし間に合うのだろうか。
番組に登場したやせ細ってしまってまるでコリー犬のように見えたホッキョクグマの姿が強烈なインパクトがあった。あれではもはやクマとは思えない姿である。地球温暖化の問題をアピールするのに効果的な映像のようにも思われる。
12/23 素敵な宇宙船地球号「屋敷林は小さな宇宙〜日本再発見!樹木と人の暮らし〜」
富山県の砺波平野。ここでは広大な水田の中に小さな森が点在している。これは「屋敷林」。住居を守るために家の周りに植えられた森林である。この地の人々は長年、この屋敷林と共に暮らしてきた。屋敷林は風を防ぐだけでなく、木から落ちる枝は貴重な薪となり、人々は屋敷林に薬草なども植えていた。また多くの生物がこの屋敷林を住処にしているし、樹木から分泌される匂い成分アルファピネンには血液を低下させる効果なども確認されている。また夏には気温を下げる効果もある。
しかしこの暮らしが変化しつつある。伐採によって屋敷林が減少してきた上にカシノナガキクイムシの繁殖によって伝染病が蔓延し、立ち枯れしてしまう杉が増えており、これも温暖化の影響だという。
やっぱりこういう光景は和むんですよね。日本の原風景の一つ(完全に野生という意味ではなく、人間の手が適度に胚って自然と共生している)だと思うんだが、こういう暮らしがなくなりつつあるんですよね。ただ単にそれを「時代の変化」とか考えたくはないように思う。まして一部の強欲な資本家の意向で世界的にこのような光景の破壊が進んでいるのだと考えれば・・・。
12/9 素敵な宇宙船地球号「台所から地球が見える 大豆が追いつめるアマゾン森の民」
アマゾンの奥地で狩猟採取によって暮らす森の民ゾエ。しかし彼らの素朴な暮らしに危機が迫っている。
アマゾンでは輸出用の大豆を作るための森林の違法伐採が相次いでおり、その伐採地域がゾエの保護区にまで接近しているのだという。そしてその大豆の一部は日本にも輸出され、食用油などの原料になっている。
違法伐採を監視するのはIBAMAの環境保護管だが、その数は少なく手が回らない上に、欲のために違法伐採に手を染める連中はならず者であり、武装している。環境保護官の中に犠牲になる者も少なくないという。
ブラジル政府は広大なアマゾンを監視するために、中国の協力によるアマゾン監視システムを導入した。しかし雲があると地表が見えない上に、解像度も低いという問題があった。そこに日本のJAXAからの応援が入った。ブラジル政府からの要請により「だいち」を使ってアマゾンの監視を始めたのだという。従来のシステムの3倍の解像度がある上に、雲も投下して監視できるので、その効果が期待されている。
全く人間の欲って・・・。ちなみに人間の欲を全肯定して、欲望のままに生きることを勧めるのが資本主義的グローバリゼーションってやつだから、金のためなら何でもありって方向に世の中が進むのは理の当然であるわけだが(だから社会主義をなんて言う気はさらさら無いが)。なお現実には、目先の金のために違法伐採に走るブラジル人よりも、その背後で大豆を買い漁っている先進国の方が一番の問題で、さらには穀物相場で利益を上げている投資ファンドなんかが悪の元締めなわけだが・・・。こういう悪徳商人は「破れ奉行」がたたき斬ってくれないかって、最近は本気に願うようになってきた・・・やばいな。
12/2 素敵な宇宙船地球号「世界遺産の光と影9 屋久島いのちの森後編〜縄文杉の奇跡〜」
世界遺産に指定された屋久島。ここの象徴となっているのは縄文杉である。樹齢2000年を超えるというその巨木を見るため、多くの観光客が訪れている。
屋久島と言えば人の手の着いていない自然というイメージがあるが、実は昔から人の手が入っていたのだという。それは最近までバランスを保ってきていたのだが、チェーンソーの導入による大量伐採で森は荒れ、それは海の荒廃にまでつながった。そこで人々は屋久島の自然を守るための活動を始めたのだという。
しかし今、別の問題が発生している。多くの観光客が訪れることで植物の根が踏まれたりして森が痛めつけられるのだという。土壌の貧困な屋久島では、杉の巨木もわずか数十センチの表土に広く根を張って生きている。この根が踏みつけられると木が弱るのである。
これは縄文杉とて例外ではなく、誰かが周辺の樹木を伐採したことにより表土が流出、根が痛めつけられて樹が割るとということが起こったのだという。現在では保護のために手を尽くしているとのことだが、屋久島の自然も油断すると簡単に破壊されてしまう儚さを持っているわけである。
観光客の殺到が問題になると言うのは良くあること。だから本当に自然を保護しないと行けない地域では、観光客の立ち入りを制限している。日本でも既に尾瀬が観光客を規制しないといけないのではと言われており、屋久島もその可能性が出てくるかも知れない。自然に触れあいたいと思う心が、自然を破壊することにつながってしまったりするのだから皮肉なものである。
なお、豊かなように見えて貧困な土地というのは、実は熱帯雨林なんかも全く同じ条件。それだけに無闇な伐採は制限する必要があるのである。
11/11 素敵な宇宙船地球号「大都会ドブ川の奇跡4〜生命の川の大作戦3年目の真実〜」
番組で3年がかりで取り組んできた旧芝川の浄化プロジェクトの続報である。
ヘドロがつもり、悪臭で誰も寄りつかなかったようなこの川の浄化が始まって3年、生き物など住めそうに思えなかったこの川に、多くの生き物が戻って来つつある。しかしまだ生態系が単調すぎるのが懸念される点だとか。
そこで番組では、ワンドに改良を加え、より多彩な生き物が生息できるような環境を作り上げることにした。また汚染によって沈んでしまっていた炭素繊維や、台風の増水で枯れてしまった植物なども入れ替え、新たに浄化プロジェクトを進めている。
生態系が豊かになりつつあるこの川は、付近の住民の憩いの場所にもなりつつあるとのこと。都会の奇跡を広げていくことができるか。
うーん、やっぱりいい話だと思うな、この話は。本気になればドブ川でも再生できるということです。要は環境保護は住民がどれだけ本気になるかと言うことだということを示しているわけ。こういう活動こそ、やはりテレビが音頭をとって欲しいですね。つまらんバラエティを流してお茶を濁すのがテレビの役割とは思わないから。
10/7 素敵な宇宙船地球号「奇跡の空中庭園〜食料危機!?ミツバチは警告する〜」
ミツバチをめぐる話題2つの組み合わせ。
まず今アメリカで問題になっているのは、ミツバチの大量失踪。養蜂などに使われているミツバチが突然にいなくなってしまうのだという。症状としてはまず働きバチが帰ってこなくなり(死骸も見つからないという)、そのことによって女王蜂や幼虫も死に至って巣全体が崩壊してしまうと言うもの。CCD(Colony Collapse Disorder 群れ崩壊症候群)と呼ばれるこの現象は、アメリカの農業の崩壊にもつながりかねない危機だと懸念されている。と言うのは、多く作物がハチによる受粉に依存しており、作物の受粉を担当するのが養蜂業の大きな仕事だからだという。
アメリカで国を挙げて調査研究を開始したところ、原因として浮上してきているのがウイルスだという。IAPV(イスラエル急性麻痺ウイルス)というミツバチの羽に麻痺をもたらすウイルスがCCDの発生している地域で見つかったのだとか。このウイルスはオーストラリアから輸入されたミツバチや女王育成用の中国産のローヤルゼリーからも検出されたが、オーストラリアではCCDは起こっていないのだとか。結局、このウイルスと農薬や干ばつなどの環境作用が相互作用した結果ではないかというのが、目下の推測だという。ウイルスに感染したミツバチは仲間を守るために自ら巣を離れるので、死骸が見つからないのではとのこと。
後半は銀座ミツバチプロジェクトの話。これは銀座のビルの屋上でミツバチを育てるというプロジェクトだが(以前に「夢の扉」にも出ている)、この仕掛け人の養蜂家・藤原誠太氏によると、都心にも意外にミツバチが集められる蜜があるのだとのこと。そこでこの番組では銀座グリーンプロジェクトと銘打って、ミツバチプロジェクトと協力してビルの屋上緑化を進めようとしている。その際に用いられるのが、従来の土よりも軽い屋上緑化用のルーフソイルという超軽量土。通常の土の半分以下の重量の上に栄養価にも富むのだとか。これを開発したのはマサキ・エンヴェック(以前に「ガイアの夜明け」にも登場)。ビルへの負担の少ないこの土を使い、銀座の屋上に農園を作ろうという構想が進んでいる。
どうも番組の前半と後半が全く別のネタになっているので、どうにも座りが悪い。何となく感じられるのは、最初はCCDのネタだけで一本作ろうとしたのが、一本分だけのネタが集まらずに銀座ミツバチプロジェクトとひっつけたのではという印象。前半のネタと後半ネタが「ミツバチ」という以外に全く共通点がない。しかも銀座ミツバチプロジェクトの前座ネタとしては、CCDの話はあまりに重すぎる。この番組はたまにこういうまとまりが悪い「小ネタ集」みたいな回があるんだが。
まあ次週も同じネタのようだから、それを見ないとハッキリとは言えないが、予告を見る限りでは次回は銀座ミツバチプロジェクトにしか触れないみたいだし。
9/23 素敵な宇宙船地球号「脳が地震を予知する!?〜生き物が持つ不思議なチカラ〜」
生き物には地震を予知する力があるのではと言うことは以前より言われている。実際に中国では、動物の異常行動を観察して、地震を事前に予知したという例があるという。
注目されているのは電磁波。地殻に歪みが溜まると、特に石英などは強い電磁波を出すのだという。そして動物はこの電磁波を感じる能力があるのではと見られている。実際に、ゾウなどに電磁波を当てる実験を行うと、警戒音を発するなどの反応が現れた。
一方、人間もその能力があるのではという研究もあるという。番組では、地震前に耳鳴りを感じるという二人の人を使った実験を行っているが、実際に電磁波に対して脳の聴覚野が活性化するなどの反応が現れたという。さらに驚いたことに、電磁波を照射しても何も感じないと言っていた別の被験者も、地震の時に発生するレベルの電磁波を照射すると、本人には自覚がないにもかかわらず、聴覚野の活性が見られたとか。もしかしたら、人間にも地震を予知する能力があるのではとしている。
まあ正直なところ眉唾なところもある。例えば電磁波を照射した時、測定器自体が誤作動している可能性なんかはキチンと調べているんだろうかなんて疑問である。強い電磁波を当てたら、コンピュータなどでも誤動作する。
もっとも個人的体験から言えば、このような予知の可能性は否定できなったりする。と言うのも、実は私自身が、あの阪神大震災があった前日の夕方頃に表現しがたいような強烈な嫌な予感を感じて、その日のうちに慌てて家具の転倒防止を行ったという経験をしているからである。正直なところ、あの時の違和感は理論的には説明できない。しかし結果としては、それから数時間後に阪神大震災が発生し、私は家具の転倒防止をしていたおかげでその下敷きにならなくてすんだわけである。これが単なる偶然なのか、何かの能力なのかは私には分からない。物事に対しては常に合理的説明を重視する私だが、この個人的体験については目下の所は合理的説明がつかない状態なのである。
9/16 素敵な宇宙船地球号「遊々カントリーライフ見つけた!」
女優の工藤夕貴氏は、富士の裾野に土地を買って、そこで自ら有機栽培の野菜を育ててカントリーライフを送っているとのこと。かつてアメリカで暮らしたことのある彼女は、日本においては安全な食品が入手しにくいことに気づき、手に入らないなら自分で作ろうと思い立ったとか。番組ではその工藤氏の元を春風亭小朝と大杉漣の二人が訪問している。
拾ったガラス瓶を砕いてステンドグラスを作ったり、飼っている羊の毛をヨモギとタマネギの皮で染めてフェルトのバックを作ったりなど、彼女のエコライフを紹介。
大いに結構な話なんだが、所詮は「金持ちだからこそ出来るエコライフ」なんだよな。最近の中国富裕層は、自国の食品の安全性に見切りをつけて、輸入食品などを食べるようになっているというが、それに近しいところがある。残念ながら我々庶民が彼女のような生活を送ろうとしてもまず無理。そもそも毎日通勤の必要があるサラリーマンにとって、田舎での生活というのは不可能なんですよね。自給自足などと言えば聞こえが良いが、田舎暮らしは意外と金がかかるのが実態。するとどうしても現金収入が必要。結局は我々庶民は会社勤めなどで絞られながらわずかな金を稼ぐしかないわけ。つまりは田舎暮らしなんて、短時間で大量に金を稼ぐことが出来る有名人か、財産などがあって当面の現金収入の必要のないのない富裕層しか出来ないわけで、庶民は悪環境の中で危険な食品を食わされながら、死ぬまでこき使われるしかないというのが現状。だからどうしても彼女の生活が浮世離れして見えるんだな・・・。
7/15 素敵な宇宙船地球号「緊急シミュレーション津波の恐怖〜生死を分ける19分〜」
国中を長大な海岸線で覆われている日本は津波の被害に遭いやすい国だが、その中で近いうちに必ず津波に遭うと予想されているのが三陸海岸である。太平洋に面するリアス式海岸の三陸では、津波の被害に遭いやすい地域で、かつてもチリ沖地震でのつなみで大きな被害を受けた。
現地ではその記憶を風化させないように、子供たちに伝えている人や、現地の住民が主体になってのハザードマップの制作なども開始されている。シミュレーションによると、気仙沼の場合は30分ぐらいで市街地の大部分が水没するという結果が出ているので、迅速な避難が生死を分けることになる。津波警報が出た場合に直ちに避難するのは当然だが、警報以前でも揺れを感じたら避難するぐらいの用心が必要なようである。
シミュレーションに基づいて作った映像は、安っぽくはあるがショッキングな映像ではある。ただこの番組のスタンスとして、むやみに恐怖心を煽るのではなく、客観的に事実を伝えようという意図は感じられた。
なお津波の恐怖は三陸沖だけではなく、日本どこでもあるものである。また必ずしも津波警報の後に津波がくるとは限らない。そういうことを考えると、少なくとも「揺れたら海岸から離れる」くらいの常識は日本人には不可欠なわけである。これはもっとアピールしておくべき。
7/8 素敵な宇宙船地球号「台所から地球が見える 白神山地ミクロパワーの奇跡」
自然遺産の白神山地だが、その自然が食の危機の救世主としても注目されているという。
ブナの原生林である白神山地は、各種の微生物の宝庫なのだという。ここで微生物を集めているのが、秋田県総合食品研究所の高橋慶太郎氏。1997年に彼がここで発見した微生物の一つが話題になったという。それは白神こだま酵母菌。この天然酵母は増殖力が非常に強いので、アレルゲンになりやすい卵や牛乳などを使用せずに小麦粉だけで柔らかいパンが作れるのだという。アトピーなどを持っている子供にとっては福音だという。なおこの酵母、結構じゃじゃ馬だったのだが、津軽海峡冬景色を聞かせたらゆったりと発酵するようになった・・・とのことなんだが、これはいくら何でも根拠が無かろう(笑)。
白神山地はブナの林が雪で覆われるために、低温に強い微生物が育成されるのだという。ただその中から有用な微生物を見つけ出す作業は簡単なことではない。しかしその中に有用な微生物を見つけ出すことで、食の問題の解決にもつなげられるのではないかと高橋氏は期待している。
なお白神こだま酵母は低温に非常に強い微生物だが、その秘密はトレハロースにあるという。微生物内のトレハロースが細胞の凍結を防ぐのだとか。このトレハロースは今では食品以外にも医薬品などにも利用されているが、その中には加齢臭を防ぐシャツなんてものもあるという。
そして2003年、また新たな微生物が発見されたという。名付けて乳酸菌作々楽。この乳酸菌は低温に強い上に抗菌作用も持ち、さらには血圧を下げる物質も分泌するのだという。これを使用することで、保存の利かなかった漬け物の全国流通なども可能になったとか。
しかもさらなる新しい微生物、乳酸菌Xも発見されたとか。この菌は4度で繁殖できるので、他の菌が繁殖しない条件で加工ができるようになることが期待できるとか。
まさに宝の山の白神山地だが、高橋氏が一つ心配することが、地球温暖化などでこの環境が破壊されることだという。だから彼はそうなる前にとサンプルの収集に余念がない。
以前にも微生物ハンターは登場していましたが、その華々しい成果に反して、これはかなり泥臭くて地味な仕事です。実際の所、狙って微生物が集まるわけではなくて、数多く採取した中からたまたま良い性状のものが出てくるというわけだから、まさに「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」の世界で、数の勝負ですから。まあ、根気に関してはあまりない私に向く仕事ではありません。
7/1 素敵な宇宙船地球号「棄てられた海…アラル海」
世界第4の湖だったアラル海は、わずか40年でほとんどが干上がって砂漠に変わってしまった。現在はカザフスタンとウズベキスタンにの国境に位置するこの湖を破壊してしまったのは、旧ソ連時代の無謀な自然改造だった。
かつてこの湖には天山山脈から流れるシルダリア川とパミール高原から発するアムダリア川の二本の大河が注ぎ込んでいた。しかしソ連政府は輸出用棉花を栽培するためにこれらの川の水を砂漠の大規模な灌漑に使用した。その結果はソ連では「社会主義の勝利」と宣伝されたのだが、そのとんでもない環境破壊の実態が露見したのは社会主義が崩壊した後だった。
この灌漑によってアムダリア川は消失、また灌漑によって作られた農地も塩害によって荒れ果てていた。今では多くの土地が不毛の大地となってしまっている上に、アラル海は消滅寸前にまで追い込まれた。土を掘っただけの杜撰な運河はザルのように水を漏らし、意味もなく川の水が消失してしまったのだという。
干上がった湖底には塩まみれの砂がむき出しとなり、これらは風によって塩の嵐として周囲にまき散らされ、さらに不毛の大地を広げているという。砂の移動を防ぐための植林もされたが、貧困にあえぐ周辺の住民がすべて薪として切ってしまったという。貧困が環境対策をも妨げているのである。
現在、北部の小アラル海と南部の大アラル海の2つに分断された形になっているアラル海だが、南部の大アラル海は10年で消失するのはほぼ確実だという。現在、北部の小アラル海を守るために、シルダリア川の水を流し込むダムを建設したことで、辛うじて水位が上昇の方向に向かい、魚も戻ってきつつあるという。とはいうものの、かつてのアラル海に比べると見る影もないほどの面積にすぎない。
20世紀最大の環境破壊などとも言っていたが、社会主義的な無茶な開発が自然にとんでもないダメージを与えてしまった例。もっともこの手の失敗は社会主義だけのせいでもなく、自由主義の国家でも起こしている。要は大規模灌漑に頼った近代農法の敗北ともいえるのだ(しかも棉花は特に水の消費の多い作物である)。近代農法はいかに効率よく作物を生産するかに力点を置いているが、これは同時に自然界から効率よく収奪するだけでもあり、確実に自然を痛めつけるものでもあったわけだ。だからこのアラル海周辺の砂漠地域のように、元々自然の力が弱かった地域ほど露骨にしっぺ返しがきてしまうという皮肉である。現在、ここと同様の危機に瀕しているのは世界各地にあり、特にアメリカの大農場地帯が危険視されている。ここも地下水を灌漑にほぼ使い尽くしつつあり、それがなくなった時には壊滅的打撃を受けるのは確実だとされている。また中国でも内陸部を中心に水不足が深刻化しつつある。水不足の原因は乱開発と共に地球温暖化の影響もあり、21世紀のキーワードは水資源の確保になりそうな気配である。しかしこれにはすぐに打てる効果的な手がないだけにジレンマがある。
日本もこれからのことを考えると、国内の農地を整備しておくと共に、農業の担い手を育成しておく必要があると思うのだが、実際はその逆の方向にばかり行っているから・・・。食糧の確保ができなくなると、デイトレーダーが何人いたところで国は滅ぶんだが。日本政府は、ホリエモンを育てるよりも百姓を育てることを真剣に考える必要があるのと違うか?
6/24 素敵な宇宙船地球号「高樹沙耶の…MYエコハウス〜女優が挑んだ"地球への恩返し"〜」
女優の高樹沙耶氏は3年前から自給自足を目指したエコハウスを建設していた。それがようやくこの春に完成したとか。オーストラリアで原住民のアポリジニと出合った10年前から、彼女はコンクリートの世界に疑問を感じ、自然に負担をかけない生活を考えるようになったとか。
彼女が建てた家は、コンクリートに蓄熱したり、屋根の空気層の空気の入れ換えなどで夏は涼しく冬は暖かくを実現しており、冷暖房に頼らないことで電気代を大幅に節約しているとか。なお水も水道を引かずに井戸水、下水は浄化槽を通ってから土中のバクテリアで分解するようにしている完全循環型である。
さらには畑を作っての野菜の生産も始めている。ただカラスに襲撃されて畑が駄目になるなんてこともあり、カラス対策に追われているとのことだが。
どうも最近は田舎生活に憧れる女優なんかが増えてきているようだ。高木美保氏なども最近は畑生活をしているというのを聞いているし、田園に行ってしまった芸能人は意外と多いとか。都会の生活に疲れると人間は田舎に帰りたくなるのかな・・・。確かに私も東京に行ったら異常に疲れますから。しかもテレビの世界というのはさらに独特でして、あの世界の毒気に当たられると、人間の根本から妙な具合になってしまうのも何となく頷けます。
ただ、しがないサラリーマンの立場として言えば、田園生活というのは憧れるのは楽ですが、実際に実行するとなると大変です。しかも自給自足の生活なんて言っても、それを確立するためには実は経済的余裕なんかも必要なんです(初期投資もかなり必要ですし)。と言うわけで、普通のサラリーマンは都会のウサギ小屋住まいの上に奴隷労働を強いられるということになるんですよね・・・何か空しい。
6/17 素敵な宇宙船地球号「ヤンバルクイナを守る犬〜外来種を探せ!ランディの物語〜」
沖縄の固有種であるヤンバルクイナが絶滅の危機に瀕している。ヤンバルクイナが絶滅寸前に追い込まれた原因は、人間がもたらしたマングースの繁殖。マングースはそもそもはハブ対策として導入されたものだが、野生に放たれるやいなやハブよりも捕らえるのが簡単な沖縄の固有種を餌にして、急激に繁殖した。100年前に南部に17匹放たれたマングースが、今や3万匹にまで繁殖、ヤンバルクイナが棲息するヤンバルの森にまで迫った来たのだ。環境相は万里の長城と呼ばれる7キロのマングースよけの柵を建設したのだが、柵の建設以前にヤンバルの森に入り込んだマングースがいることが明らかになり、その駆除が課題となっている。
現在はわなを接地したりしているのだが、その捕獲率は0.01%とのことで全く有効に機能していない。そこで注目されたのがマングースの匂いを探知し、その生活の痕跡などを見つける探知犬である。そもそもこのような探知犬はニュージーランドなどで導入されており、キウイの脅威となってしまったイタチの駆除などに活躍しているという。探知犬が痕跡を発見した地域にわなを仕掛けることで、捕獲率は40%ほどにまで向上するとのこと。
日本でマングースの探知犬として訓練されることになったのはメスのシェパードのランディ。両親が警察犬というエリートである。ランディの訓練に当たることになったのは、琉球大学の4年生の山口貴子氏。しかし彼女は生きものを守りたいという情熱はあるが、犬の訓練の経験はない。その結果、ランディとうまくコミュニケーションがとれず、ランディが彼女の命令を聞かなくなるなどという事態も発生してしまう。しかしそれでも彼女は警察犬訓練士のアドバイスなどもうけながら、徐々にランディとのコミュニケーションをとれるようになってきた。やがて近いうちに、ランディと彼女のペアがヤンバルクイナの保護のために活躍する日が来るだろう。
以上、犬を使った外来種駆除の話。犬の嗅覚細胞は人間の40倍あると番組中で言っていたが、その能力を活かして、麻薬探知犬や爆薬探知犬、最近はがん患者の発見にまで活躍しているというのだから驚きである。
それにしても、マングースがわざわざハブみたいな捕まえにくいものでなく、もっと捕まえるのが簡単な生物を餌にするなんてことぐらい、ある程度予測できたと思うのだが・・・。それも予測できなかった専門家って・・・。
6/10 素敵な宇宙船地球号「外来種は警告する4 巨大ワニガメの悲鳴」
外来生物による環境破壊を防ぐため、外来生物法が2年前に制定されたが、その後も問題は続出しているし、また法律が出来たが故の問題も発生しているという。
まずオーストラリアから入り込んだ有毒のセアカゴケグモ。これは今や近畿に広く定着してしまっており、これから人的被害が出る危険が警戒されている。
また岡山でワニガメ生態研究所を運営している荻野要氏のところには、多くのカメが送られてきているという。そもそもは無責任な飼い主が飼いきれなくなり、無責任に放り出したものだという。荻野氏施設は既にカメであふれている状況だが、今でも匿名でカメを送りつけてくる例や、冷凍して殺したカメの死骸を送りつけてきた例まであるという。
特別天然記念物の阿寒湖の毬藻にも危機が迫っている。特定外来生物のウチダザリガニによる被害が増加しているのだという。しかしウチダザリガニが特定外来生物に指定されたことで新たな問題が発生したという。そもそもウチダザリガニは食品として北海道に導入されたもので、このザリガニを生きたままゆでると絶品の料理になるのだという。しかし特定外来生物に指定されたことで、生きたままの流通が出来なくなったことから、処理に困るのだという。外来生物法が駆除の妨げになってしまっているのだとか。
また関西では外来の赤い水草であるアゾラ・クリスタータが大繁殖して問題化している。実はこの水草は無農薬の合鴨農法のために導入された生物だというのである。しかしこれが田んぼから外に流れ出して大繁殖し、水質汚染などの問題を引き起こしている。環境によいはずの合鴨農法が新たな環境破壊をもたらしてしまったという皮肉である。
これ以外にも、今後特定外来生物に指定される可能性の高い生物は目白押しだという。しかしいずれも問題解決は単純ではない。
うーん、簡単な解決法がないだけにまたも頭の痛い問題。現在、ブラックバスの駆除のために「とにかく食え」という政策が進められているが、ウチダザリガニなどはこれしかないだろう。ただ生きたまま流通させると、途中で逃げ出したりなんてことが起こりやすいだけに、無闇に許可できないし・・・。冷凍とかしてしまうと味が大分落ちるんだろうか・・・。
それにしてもワニガメの話は、相も変わらずペットマニアってつくづく馬鹿ばかりなのかっていう気だけが起こってしまうわけである。飼いきれなくなるものを買わないのは当たり前のことなのだが、その当たり前のことを出来ない馬鹿が多いのは困りものである。
なお一つ気になるのは、今回この番組で荻野氏のことが紹介されたことで、今まで以上に彼の元にカメの引取依頼が殺到するのではないかということ。かといって引取先が全くないと、無責任な馬鹿マニアが、そこらに捨てかねないし・・・。頭痛い。
6/3 素敵な宇宙船地球号「ベンガル湾に消えゆく島」
バングラディシュの南部の島のチャーパティラ。ここは温暖化による海面上昇によって海に沈みつつある島である。海面上昇によって押し寄せる波と、サイクロンなどによって海岸線は浸食され、島は次々と海中に没している。番組では2000年に、ここの海岸から100メートルの家に住む一家を取材したのだが、今回この島を訪れると、彼らが住んでいた家があった土地は既に海中に没していた。取材のあった翌年に彼らの家は流されてしまったのだという。
番組スタッフが彼らを追跡したところ、一家はダッカに移り住んでいた。彼らはそこで何とか生活していたが、父親は島に戻りたいという希望を強く持っているという。しかし地球気候変動研究所所長のアッサン・アハメド博士によると、残念ながらあの島は30〜40年が限界で、海に沈んでしまうだろうという。
しかも彼によると、いずれはバングラディシュ全土が同じ運命を辿る可能性があるという。バングラディシュはそもそもヒマラヤからの堆積土砂で出来た低地の国である。最近は上流の森の減少によって流出土砂が増えており、それが河口に堆積して河床を上げ、川の水が海に流れにくくなっているという。そこに海面上昇とサイクロンが重なると、国土の大半が海に没する危険があるのだという。
ここでも地球温暖化の影響をもろにかぶっている人々がいるわけである。なお低地を多く抱えるのは日本の大都市も同じで、海面上昇は人ごとではない。それにしてもこの番組では温暖化を扱うことが非常に多い。やっぱり、環境問題と言えば今は温暖化が一番に上げられるのだろうか。
5/20 素敵な宇宙船地球号「大都会ドブ川の奇跡vol3〜魔法の浄化アイテム!?大作戦〜」
この番組が以前から浄化プロジェクトに取り組んでいる埼玉県の旧芝川の続報。
炭素繊維や土壌改良などで浄化が進み始めた芝川に対し、今年はさらに浄化範囲を広げようとしている。今回取り組んだのはこの川に流れ込んでいる製紙工場廃水の浄化。
この工場では廃水処理して環境基準以下にしてから排出しているのだが、それでもどうしても繊維などが含まれてしまうのだという。フィルターで濾過するのが一番効果的なのだが、排水量が多いためにフィルターがすぐに目詰まりしてしまうという問題があるのだという。そこで導入したのが、西脇市のメーカーが開発した自動洗浄フィルターである。
製紙工場社員の全面協力と番組スタッフの手によって、製紙工場排水溝周辺のヘドロが除去され、フィルターの取り付け工事が行われることとなった。これで排水は劇的に綺麗になったが、まだ問題点として酸素濃度が異常に低いということがあった。そこで使用されたのが、マイクロバブル発生装置。極めて小さい泡を水中で発生させることで、酸素濃度を上昇させるのである。これで製紙工場の排水問題は解決である。
さらには生物浄化も取り入れた。河川浄化能力を持つドブガイを芝川に放つことにしたのである。その放流の日には埼玉県知事も駆けつけて大々的に行われた・・・。
なにやらドンドンと大規模な話になってきている模様。しかし実際にドブ川が劇的に変化しているのが分かるのがすごい。手を加えさえすれば、環境って再生できるんだな・・・。それはそもそも日本が恵まれた環境の国だからなんだが。
5/13 素敵な宇宙船地球号「驚異!巨大洞穴群のナゾ〜スーパー長寿村の秘密〜」
中国の には天抗と呼ばれる巨大な縦穴群がある。地上から数百メートルもの深さがある。この天抗の生成メカニズムとしては、地下河川が影響しているという。地下河川によって石灰岩の地形が地下から浸食され、ある日それが大規模に崩壊することで天抗が生成するのだという。実際、天抗の位置と地下河川の位置は合致する。
この天抗の周辺には100歳以上の老人が多数暮らす長寿の村が存在するという。長寿の秘密の解明が行われているが、その理由の一つとして、天抗の底に棲息する独特な薬草と、弱アルカリ性の水などがあるのではないかとしている。また天抗の底からマイナスイオンが湧き上がっているという説もあるとか・・・・ってオイオイ、ここでマイナスイオンかよ。こんなオカルトなもの宣伝しないでくれ。中国のことだから、次に出てくるのは気功のパワーか?
結局のところ何が長寿の原因かはっきりしないが、要は田舎の空気の綺麗なところで慎ましく暮らしているというのがポイントなんだろう。ただ気をつけないといけないのは、中国のような戸籍のしっかりしていない国では、100歳以上の老人というのが本当に100才以上とは限らないということ。実際、祖母の代からの年齢を引き継いでいたなんて例もあったりしたとか・・・(自称百数十才なんだが、実際は祖母の代からカウントしているので実は60才程度だったってオチ)。栄養状態が良くないせいで、50才以上になると見た目が老人になってしまうので、老人ばかりの村なんてのもあったり。
4/29 素敵な宇宙船地球号「故郷が砂漠になる日〜知られざる黄砂のナゾ〜」
黄砂の飛来が年々激しくなっているが、最近は北海道にも黄砂が飛ぶようになった。それは新しい黄砂の飛来源が発生しつつあることと関係しているという。
札幌の酪農学園大学の准教授のブホー・オーツル氏は中国内モンゴル出身で、長年に渡って黄砂の研究をしている。彼の研究によると、黄砂の発生源が従来のタクラマカン砂漠に黄土高原から、内モンゴルの草原地域に移りつつあるのだという。本来は内モンゴルは豊かな草原地帯のはずだった。そこで何が起こっているのか。衛星写真を分析すると、内モンゴルでは草原と砂漠がモザイクのようになっているのだという。
現地を訪れると砂で埋まってしまった集落などが発生していた。このようなひどいことになってしまったのはここ20年以内のことだという。かつては放牧の民が自由に移動していた草原には柵が作られ、土地が遊牧民に分配されていた。土地を私有させることで生産意欲が高まるだろうと考えての政策だという。しかし柵で移動を制限された羊たちは、柵に行き当たったところでその地の草を根こそぎ食べてしまっている。内モンゴルの草原は、砂の上に極薄い表土が乗っているだけなので、一端根こそぎ荒らされてしまうと、あっという間に砂漠化してしまう。つまりは柵があることでその周辺から砂漠化が広がっていたのだ。しかも生産性を上げるための過放牧がそれに拍車をかける。
また遊牧民の定住化政策も草原の荒廃を招いていた。従来、内モンゴルの草原のこの貧弱さを知っていた遊牧民は、草原を耕してはならないということを常識としていた。しかし定住化によってかつての遊牧民達が草原を耕すようになった。砂の層の上に極薄い表土が乗っているだけのこの地域では、耕すことで砂の層が露出してしまい、砂漠化が促進されるのである。ブホー・オーツル氏は、現地に飛んでこの危機を訴えているようだが、果たしてどこまで効果が出るのか・・・・。
政策の誤りによって環境が取り返しのつかないダメージを受けつつある例である。古来からの現地での生活は、大抵は自然と共生できるシステムになっているのだが、そこに現在式の一見合理的に見えるやり方を導入することで、環境が徹底的に破壊されてしまう例である。このような問題は資本主義陣営、社会主義陣営を問わずに発生している。インドなどではアメリカ式の大量に肥料を用いる灌漑農法を取り入れたところ、地下水の枯渇と土地の疲弊でとんでもないことになりつつあるし、北朝鮮での飢餓の原因は、生産性を優先して土地の状況を無視した社会主義的農業で耕地が壊滅したことによるとされている。
近代農法は、ごく短期的には生産性が高まるので利益が上がるが、継続することが出来ない例が多い。その結果として、農地が使い捨てになってしまうのである。現在、アマゾンの密林が急速に失われつつあるのもこのような状況が多い。根深い問題なのであるが、一番難儀なのは、現地の人間に「環境を破壊するのを防ぐために餓死しろ」と言うわけにもいかないということがある。現地民の生活が成り立ちつつ、環境と共生できる手法が提案できるかが最大のポイントなのだが、未だにそれになかなか成功していない。
4/22 素敵な宇宙船地球号「日本海漂流〜ナゾの貝殻は警告する〜」
日本海にブカブカと浮かぶ奇妙な貝殻。これは地域によっては子安貝とも呼ばれている貝殻であるが、実はカイダコという貝殻を持つタコなのだという。このカイダコは海流に乗って流れながら、日本海を北上していく。今回はこのカイダコの漂流を追いかけながら、日本海にまつわるエピソードをその危機的状況を交えオムニバス的に伝えている。
まずは対馬。ここでは海から漂着するゴミで海岸が覆われている。漂着しているのは生活ゴミ。しかもハングル文字が書いてあるものが多い。対岸の朝鮮半島からゴミが漂着しているのである。
もっとも漂着物も悪いものばかりではないらしい。出雲にかつて大きいものは太さ2メートル長さ30メートルのものを含む100本以上の大木が流れ着き、これで出雲大社の本殿を建て直したという伝説が残っているのだという。実は、去年九州に7万本もの流木が流れ着いたという事件もあり、単なる伝説とは言い切れないとのこと。
ただ島根の海でも変調は起こっている南の海にいるはずのハリセンボンが大量に上がっており、魚を傷つけるために嫌がられているという。またこれもやはり南方に棲息するはずのダイオウイカなども多く揚がっている。
福井ではエチゼンクラゲの猛威にさらされている。大発生の原因は中国沿岸の富栄養化と海水温の上昇だと言われている。
また他ならぬカイダコ自体も異常が発生している。寒さが苦手なために本来は北海道には来ないはずのカイダコが、大量に北海道に流れ着いているのだという。明らかに日本海の海面温度の上昇が起こっているのだという。
しかもこれがさらにとんでもない事態の前触れである可能性があるという。日本海には低温の海水が深海に沈む深層海流があるのだが、温暖化によってこの流れが弱まっており、これが地球環境や海洋生態系に壊滅的打撃を与える危険が指摘されているのだという。実際、深層海流の沈み込みの地に当たるウラジオストクでは、ここのところ海面温度の上昇が続いているという。
カイダコを追跡するという「地球ふしぎ大自然」のような構成を取りながら、実は環境問題を織り込むというこの番組らしい内容。メッセージを伝えるのに固すぎる印象を与えないための工夫なのだが、下手をすると番組が焦点ボケしてしまって、何を言いたいのか分からなくなる危険も秘めている両刃の剣である。ただ今回に関しては、メッセージが希薄になりすぎるギリギリのバランスを保っていたように思われる。もし最後の深層海流のネタがなければ、バランス的には失敗だったところだろうが。
4/15 素敵な宇宙船地球号「ペットブームの光と影vol.3 光るメダカの驚異」
観賞魚などがブームだが、これらは各地に影響を与えているという。
バリでは熱帯魚やサンゴの輸出か一大産業となっている。かつてはサンゴ礁に潜む魚を毒を使って追い出して捕まえることをしていたが、この毒が環境を破壊する上に、こうして捕った魚も長生きしないため、最近では毒を使わなくなったという。またサンゴについてもサンゴの養殖が行われるようになったとか。
台湾では光るメダカが人気を博している。これは大学での研究の過程で発明された産物で、遺伝子改造によって生産されている。自然界に与える影響を懸念する越えもあるが、遺伝子改造技術を国家事業と位置づけている台湾では、批判の声は大きくはないという。メダカを生産している企業では「不妊処理をしているので環境には影響を与えない」としているが・・・(不妊処理は何も環境のことを考えて実施しているのではなく、勝手に増殖させられて企業の儲けがなくならないためなのは明らかだが)。
ペットブームの現状について。ただどうもテーマが散漫。この後も水槽作家なる人物が出てきて、その作品を紹介したりなど、何をテーマにしたいのかがさっぱり分からない。
ただ個人的にはこの番組を見るたびに、世の中のペットマニアが馬鹿にしか見えないんですが・・・・。実際はほとんどの人がまともでも、一部に金に飽かせて珍獣を買い漁っては、飼育しきれなくなってポンポン捨てる馬鹿がいると、ペットマニア全体のイメージが悪くなるんですよね。ブラックバスの放流を煽って自然を破壊した奴や、そのことを擁護しているタレントSみたいな馬鹿のせいで、釣りマニア全体のイメージが悪くなるのと同様です。
3/25 素敵な宇宙船地球号「さくら前線異状あり−日本から"春"が消える日!?−」
現在、桜の開花予想は民間会社も参入して、3社の戦国時代になっているとのこと。その中の一つがウェザーニューズは全国のサポーターから桜の写真を携帯カメラで送ってもらい、それを開花予想の参考にしているという。同社は桜開花予想に参入して6年目だが、今年は記録的暖冬だったために予想が非常に難しくなっているという。今年も、熊本からつぼみが膨らむのが早いとの通報を受けて、全国的な開花予想日を見直した。
桜の開花の時期が切実な問題になっている地域もある。弘前では例年、開花がGWと重なることで多くの観光客を集めてきた。しかし今年はGWには桜が終わってしまう危険がある。そうなると地元にとっては深刻な打撃だという。弘前大学農学部では弘前市の依頼を受けて桜の開花を遅らせる実験を行っている。今年は、遮光ネットを使用して日光を遮って開花を遅らせる実験を実施中とのこと。
ただそんな中、気になる通報もあった。桜の木に変なキノコが生えているという通報である。そのキノコはコフキサルノコシカケだった。このキノコは、桜の表面の傷から入り込み、桜の木の内部を腐らせながら表面に顔を出す。このキノコにやられた桜の木はついには倒れてしまうことになるという。実はこのキノコは上野でも見つかっており、温暖化の影響ではないかと懸念されているという。
実際、今年の東京の気温は100年前の鹿児島の気温と同じであり、ソメイヨシノの南限が奄美諸島辺りであるから、このまま行くと、いずれは東京でソメイヨシノが見られなくなる可能性があるとか。
またも地球温暖化の影響である。ブッシュが石油業界の意向を受けて、御用学者を総動員して「地球温暖化はデマだ」とのPRをやっている一方で、現実の方だけは明らかに進展している。このまま行けば、桜が見られなくなるどころか、農業が深刻な打撃を受けたり、マラリアが蔓延したりといった問題が発生するのも時間の問題のような気もする。かなりやばい。
そう言えば今年は、気象庁が桜の開花予想についてデータ入力ミスからすっとこどっこいな結果を発表してしまうなんて大チョンボをやっておりました。どうも現場も前代未聞の事態に大混乱している模様。
3/18 素敵な宇宙船地球号「世界遺産の光と影6 知床漁師悲しみの海峡〜北の海に生きる男たちの闘い〜」
知床が世界遺産に指定されたことで、観光などで5年間で1000億円もの経済効果が生まれているという。地元の斜里町などでは観光で湧いている。
しかしそれと対照的なのが、半島裏側オホーツク海側の羅臼町。漁師の町である羅臼だが、最近はスケトウダラの不漁で苦しんでいるのだという。そもそも羅臼では世界遺産の指定の時でも、絶滅危惧種であるトドを守るためにスケトウダラの規制を示唆されるなど散々な目に遭ったのだというが、近年は温暖化による流氷の激減など(特に今年はひどいらしい)によって、スケトウダラの漁獲が減っている。
しかもこれに拍車をかけているのがロシアのトロール船。羅臼の漁師達は資源保護のために刺し網を使用しており、小さな魚は網の目から通り抜けるようになっているが、ロシアのトロール船は魚を根こそぎにしてしまうのである。しかも彼らは本来は日本の領土であるはずの根室沖にまで出没しており、しかもそれを日本側は取り締まることが出来ない状態である(つまりはこれがロシアによる「実効支配」というやつになるわけである)。
このままでは羅臼の漁業が壊滅してしまうとして、地元の漁師の青年会が立ち上がった。今まで個々の漁師が持っていた漁場の情報などを公開して共有し、資源の保護をするようにしたのだという。しかしそれでもまだ漁獲は上向いていない。ここで考えた秘策が国後島を世界遺産に入れることで、ロシアをも巻き込んだ国際的な保護の枠組みを作ろうということだという。どう考えてもすんなりといくとは思えない目論見だが、彼らは将来を睨んでそれを夢見ている。
うーん、切実すぎる話。世界的に漁業資源の争奪戦が激しくなってくると共に、日本近海でもロシアや韓国、中国などとの資源争奪戦が激化してます。日本では最近になって漁業資源の保護に乗り出しているが、これらの国はそんな概念をまだ持ち合わせていないから、ひどい場合には禁漁区に勝手に入り込んで違法操業をしていたりする始末。世界遺産でもなんでも良いから、とにかく何らかの枠組みを作って欲しいというのが、漁師達の本音なんだろう。
3/4 素敵な宇宙船地球号「日本ふしぎ"音"紀行〜脳と自然の調べの秘密〜」
日本人は古来より自然の音を好んできた民族だという。実際に、獅子脅しや風鈴など、あえて音を出させる仕掛けも非常に多い。日本人が安らぐと感じる音を分析すると、いわゆる1/fゆらぎと呼ばれる周波数に応じたゆらぎがあるのがよく分かるという。なおこの1/fゆらぎがある音に安らぎを感じるというのは、日本人独自の感性というわけではなくて万国共通のものだという。実際にバイオリンなどの楽器も1/fゆらぎを持っているという。
ただ日本人独自の感性も存在しているという。それは虫の音。日本人はこれを聞くと安らぎを感じると答えるが、欧米人の場合は「機械的でイライラする」という反応が多いという。これは日本人の脳の構造が影響しているのではないかと言うのである。首都大学東京大学院の菊池吉晃教授の研究によると、音を聞いた時は右脳が反応するのであるが、日本人だけは虫の音を聞いた時に言語を司る左脳の方が機能するのだという。日本語は非常に母音が優位である言語であり、自然の音も母音の成分が多いので、このような反応になるのだと推測できるとのことで、日本人はかなり特殊な独特の感覚を持っているのではないかということ。
1/fゆらぎの話はかなり有名だが、後半の脳の働き方の話は興味深い。もっとも正直なところ「ホンマかいな?」という疑問はあるので、今のところは話半分と言った印象。ただ日本人と欧米人とで感覚が違うのは良くあるところで、それについて脳の働きが絡んでいるということはあり得る話。ただこれは「働きが違う」というだけの話であり、どちらが優れているとかいう話ではないので、そこのところを混同しないようにする必要はあるだろう。
それにしても番組でも触れていたように、最近の街中は安らぎとは反対の不快感を与える音ばかりがあふれている。都会の環境を考える場合、音空間の設計も今後は重要性が高まってくるように思われる。今の若者の中には人工的な音のない自然界にいると耐えられなくなり、わざと大音量で音楽を流すというような者までいるというから、実際に感覚の破壊の方が相当進んでいる恐れもある。
2/25 素敵な宇宙船地球号「京都水物語〜古都を支えたナゾの地下水脈〜」
京都は地下水の豊かな土地である。その地下水が今回のテーマ。
基本的に京都の地下水は軟水であり、それを最大限に利用しているのが料亭だとか。実際に、京都の料亭では東京での支店のために毎日水を運んでいるという。やはり軟水の方が出汁が良く出るのだという。
京都の地下水の秘密は、京都盆地に蓄えられた膨大な地下水脈。地層調査の結果、地下の岩盤がくぼみ状になっており、その中に琵琶湖に匹敵する量の水が蓄えられていることが分かったという。そしてその水が流れ出す唯一の出口が山崎の地。ここにはその水を利用してサントリーの醸造所が設置されている。
一方、山から新鮮な水が流れ込む北部の方には御所がある。御所は、地下水をふんだんに利用できる地を選んで建設されたのだ。また酒造りで有名な伏見は若干硬水気味の水、かつてここに地下鉄が建設されようとした時、地元の酒造会社は水脈が断たれることになると陸軍にまで文句をつけて水脈を守って今日に至っている。
ただ京都市内では地下鉄などが建設され、微妙に水脈が変化しているという。やはり地下鉄の影響によって以前よりも井戸を深く掘る必要が生じ、井戸が深くなることで若干井戸水が硬水になっているとのこと(地下深い水ほど硬水になると言う)。
また京都太秦では開発の影響が出ていた。舗装や下水工事の影響で地下水が減少し、神社の湧水池が枯れるなどの事態が起こっているのだという。
以上、京都の地下水について。なお京都の地下水脈の話は、以前にNHKスペシャルでもやっていた記憶があるので、ネタ的にはかぶる(放送自体は大分前のはずだが)。京料理が京都の水に依存していることは有名な話で、この水があるからこそ素材の味を活かす微妙な京料理の味付けが生きるわけである。この辺りの繊細さは、硬度の極めて高い水を飲んでいる欧米人には理解できないのではないかと私は感じている。ただし、この日本の水の硬度の低さは、同時に日本人のカルシウム不足の原因にも挙げられているのであるが。すべては良し悪しである。
2/18 素敵な宇宙船地球号「大都会の豹物語 インド・肉食獣と人間の共存」
インドのムンバイでは人口の増加に伴い、豹に人間が襲われる事件が続出しているのだという。豹はサンジャイ・ガンジー国立公園の10キロ四方の森に住んでいるのだが、この豹が人家に出没するようになったのだという。そもそもこの地域は豹の生息域だったのだが、人口の増加によって豹の生息域が人間に浸食される形になったのだという。実際、公園内に居住する不法居住者などもおり、被害は公園の境界域に集中しているという。
これに対するインド政府の対応だが、これがまた徹底している。あくまで人間よりも豹が優先なのだという。政府にすれば、人間と豹が近くに住みすぎているのが問題なのだと原因がはっきりしているから「問題ない」のだそうだ。
豹に人間が襲われる時はパターンがある。豹は目の位置で獲物を判断し、しかも視力が良くないので、子供とか大人でもかがんだ時など、姿勢を低くした時に襲われるのだという(オオトカゲなんかも同じことを聞いたことがある)。
また国立公園内に住んでいる山の民もいるが、彼らは豹を観光に利用するということもはじめている。子ヤギを囮にして豹をおびき出し、観光客に写真などを撮らせるという(かなり危険なやり方だと思うが)。こうして稼いだ金で、家畜を守るためのフェンスなどを作るのだという。
うーん・・・。お国柄の違いというか何というか、少し日本では考えられない状況である。これは国が自然を大事にしているというよりも、人間を大事にしていないだけなのではないか。いくらなんでも、ちょっと私にはついて行けません。
2/11 素敵な宇宙船地球号「台所から地球が見える 中国的野菜大革命」
近年、中国からの野菜の輸入が急増しているが、冷凍ほうれん草での残留農薬の問題などから、安価であるが農薬漬けの危険な野菜という悪イメージもつきまとっている。しかし実は中国の野菜栽培は本来は有機農法であり、農薬はとにかく規格などにうるさい日本向けに使うようになったというところが皮肉な事実だったりする。最近では中国では野菜の作り方の見直しも始まっているという。
中国産白ネギを扱っている大阪丸促青果の福田浩司氏は、ネギ畑の土壌から注意している。現地での栽培責任者の陳栄芳氏によると、農薬の使用も日本の一般農家と同様のレベルに抑え、農薬の残留を防止するために収穫の一ヶ月前から農薬の使用は禁止しているという。しかし中国産青ネギから残留農薬が発見されたあおりで、同じ農薬は使用していない彼の農園も出荷量が1/3落ちたという。
また中国人に農産物を売り込もうとしている日本人もいる。乾裕哉氏は、現地でイチゴを生産して、中国人への販売を狙っている。彼が使用するのはとよのかなどの日本で特許が切れた苗。これを現地で栽培して、今まであまりイチゴを食べなかった中国人に食べてもらおうとの試みである。中国人の舌が肥えることで、中国の農業も大きく変わるはずと彼は考えている。
また料理人の立場から良い野菜を探している人物もいる。日本の一流ホテルで10年勤めたことがあるという伊達昇氏は、中華料理のための理想の野菜を求め、最終的には有機農法の野菜に行き当たった。農薬を使用した野菜ではこの味は出せないのだという。
以上、中国の有機農法の現状。本来は有機農法だったのが、日本の農業に汚染されて農薬漬けになってしまったというのは大きな皮肉。中国に一番最初に乗り込んだのが、効率と銭もうけを第一にしていた商社だったというのが大きいのだろう。
なお私が以前から何度も言っているように、有機農法の野菜と農薬漬けの野菜は、安全性云々という以前にまず味が全く違います。どうも農薬賛成派の人間には、こう言うと「思いこみ」だと決めつけかかる人もいるようですが、そういう人間は概して有機農法の野菜を食べた経験がありません(もし食べた上でそう言っているのなら、よほどの味音痴だ)。農薬を全く使わない農業というのは現段階ではかなり難しいのは事実であるが、なるべく農薬使用を減らした農業というのは、本来向かうべき方向だと思う。
1/14 素敵な宇宙船地球号「東京ふしぎ水探検〜地下水が巨大都市を救う〜」
東京は意外なほど地下水の豊富な土地である。新宿にさえ井戸はあるのだという。東京の地下水にまつわる特徴として、1.崖から水がわき出している。2.標高50メートルの直下に大きな池がある。
東京の地層は下から基盤岩、礫層、関東ローム層となるが地下水はこの礫層の中を流れているのだという。そしてこの礫層は多摩川によって運ばれた石が積もったものなのだという。かつて海底だった東京に多摩川が礫を運び、その上にローム層が積もったのだという。先ほどの地下水の特徴は、この構造のために発生しているのだという。
また東京は実は温泉が多いところだという。またその温泉は色の黒い黒湯である。この黒湯は地下水が温められたものなのだという。
阪神大震災以来、東京では災害時用の井戸が作られる用になったという。また東京駅の地下にわき出す地下水を立会川に流し込み、汚染されていた川を浄化することも行われている。さらに地下水を使った冷暖房なども実用化されている。
東京は以前より地下水の豊富な土地であり、だからこそ大都市が築かれたのだが、問題なのはあまりに過密すぎること。人間が過密すぎるが故に一人あたりの水の量にすると不足することになってしまう。実際は今のような過密状態でガンガン地下水を使ってしまうと、あっという間に枯渇である。東京の過密は自然の許容能力をはるかに超えているわけである。ここのところが解消できれば、東京はもっと豊かな都になるのだが。
1/7 素敵な宇宙船地球号「台所から地球が見える 日本海マグロの叫び」
マグロといえば大場のクロマグロが有名だが(ガッテンでも登場していましたね)、最近はそれに並ぶブランドとして台頭してきているのが、壱岐や見島といった日本海のマグロだという。そもそも日本海のマグロが増加したのはここ数年だという。地球温暖化の影響で海水温が上がり、日本海にマグロが滞留する期間が長くなったのだという。
見島や壱岐ではマグロは一本釣りされている。現地の漁師には一本釣りは環境に優しい漁法だという誇りもあるのだという。
マグロ景気に湧くように思われる彼らだが、彼らには大きな懸念がある。それは巻き網漁船が小さなマグロを乱獲していることだという。巻き網漁は産卵前の群れを取り囲んで一網打尽にするので、日本海のマグロ資源の枯渇が心配されている。大型巻き網漁船に怒る彼らは、巻き網漁の規制をするべきだと訴えている。
それに対して巻き網漁を実施している大手水産会社は、巻き網漁は日本海に流入するマグロのごく一部を取っているだけだから資源枯渇の問題はないという。また産卵期は群れが集まるので漁がしやすく、数量規制などがかかると採算が合わないという。巻き網漁がなくなると、手ごろな価格のマグロが供給できなくなると主張している。
しかし本当に資源の枯渇の心配がないかといえば疑問は大きい。北海道でかつてクロマグロ漁で湧いていた天売島では、10年ほど前からクロマグロの水揚げがパッタリとなくなってしまったという。現地の漁協では巻き網漁が原因だと推測している。
世界的にマグロ資源の枯渇が問題視される中、水産庁もようやく重い腰を上げ、巻き網漁の規制に乗り出しはじめたとのこと。資源の保護と利用のバランスは難しい。
・・・というように日本では巻き網漁が規制される方向になったようだが、日本が止めたら今度は韓国が巻き網漁でごっそり持っていったということになっては元の木阿弥なので、韓国などの動向にも要注意である。水産資源問題は重要な国際問題にもなっているのである。
巻き網漁を行っていた業者は、消費者の要望を盾にしていたが、実際に消費者は安いマグロを望んでいるのは事実である。ただそのために資源が枯渇してしまったのでは、結局はかえって高くつくことになる。目先のことだけを優先しない知恵が必要なわけである。
とは言うものの、最高級のマグロなんてとても食べられない私のような庶民としてはどうすれば良いのやら。
12/24 素敵な宇宙船地球号「あなたの知らないハワイ 観光100年目の落とし穴」
日本人にとっては、今やもっとも身近な海外観光地になっているハワイ。しかしそのハワイも観光に関しての問題はいろいろあるという。
今年3月、集中豪雨で老朽化した下水管が破裂、あふれ出した汚水がホテルに流れ込むのを防ぐため、大量の汚水が運河に排出された。その結果、ワイキキビーチがしばらくの間、遊泳禁止になるという結果になったという。またこの汚水で肉食性のバクテリアが繁殖し、けがをしていた青年がそのことを知らずに海に入って、バクテリアに感染して死亡するという痛ましい事故も発生しているという。事件が発生した時、観光局はこの事実を海外に向けて積極的に広報しなかったので、知らずに訪れた観光客からは不満の声が上がったという。
また地震でオアフ島が全島停電し、パニックが発生したこともあるという。送電線が切れた一番の原因は老朽化にあるとのことで、ハワイでは観光を優先しすぎたために、都市機能の遅れが目立っているという。
なおワイキキビーチはそもそも人工のビーチであるため、毎日のように砂が削られるので、常に砂の補給が行われているという。ワイキキビーチは一種のテーマパークなのであるという。現在は沖に流された砂を浚渫して戻すということまで試みられているという。
またハワイで人気のあるツアーにゴルフツアーがあるが、ゴルフ場はハワイ人の居留地を追い出す形で作られており、貧しいハワイ人にはホームレスも存在するという。
さらに海で人気の「イルカと泳ぐツアー」というのも問題になっているという。そもそもイルカにとっては迷惑な話であるので、観光客が近寄るとイルカは逃げる。結果として船でイルカを追い回す形になるので、本来はこの地域に休憩のためにやってきているイルカは疲れるし、観光船が走り回ることで漁業にも悪影響が出ているという。そこで最近はこのツアーに規制がかかるようになったという。
その一方で、島民の中には漁業から観光に転じる者もいる。種々の問題をはらみながらも、結局はハワイは観光地であるようだ。
うーん、観光客って奴は・・・。正直、私は観光客というのが嫌いです(笑)。というのも、どこか景勝地があれば、大挙してやってきてそれを駄目にするのが観光客であるから。どんな地域でも人間を許容できる最上限の数値というものは存在するので、それを越えた人間が集まってきたら、それだけで環境が破壊されてしまうというわけである。最近は欧米などで「なるべく環境に負担をかけないツアー」なんてものも登場しているようだが、そっちの意識についてはまだまだ日本人は低いようである。
それに観光客の集まるところって、環境破壊の問題はなくても、商業資本が集まってくることで雰囲気がぶちこわしになってしまうのである。日本でも古くからの温泉地などの惨状を思い浮かべれば分かると思うが、情緒もくそもあったものではない。私のようなひねくれ者は、金の臭いがするだけで嫌悪感が出てしまうんですよね・・・貧乏人のひがみ?
12/10 素敵な宇宙船地球号「ペットブームの光と影2 緊急出動!アニマルポリス〜虐待される生命を守れ〜」
アメリカで深刻化しつつあるのが動物虐待。ロス市警では動物虐待を専門に扱う通称アニマルポリスを設置した。捜査に当たっている捜査官には殺人事件を担当していた者もいるという。
アニマルポリスでは虐待されている動物を保護したり、場合によっては飼い主を逮捕することもあるという。動物を虐待するような輩は、家族にも暴力をふるっている場合が多く、麻薬中毒などの他の犯罪を抱えている場合も少なくないという。
またここは動物シェルターも兼ねており、傷ついた動物などの保護も行っている。保護された動物は市民に引き取れる場合が多いという。
しかしアニマルポリスの活躍にも関わらず動物虐待は尽きない。特に裏社会で闘犬などが広がっているという。やはり動物虐待と犯罪が裏表になっているのである。
番組では近所の猫を罠などで捕らえては飼っているという猫コレクター(?)の家への強制捜査に同行していたが、防弾チョッキを装備してショットガンも携行してのガサ入れであり、歴とした犯罪捜査になっている。容疑者は直ちに逮捕され、屋内からは多くの猫(病気のまま放置されていた猫も多い)が保護された。
さすがに暴力の国アメリカというか、ペットの虐待もさることながら、それを取り締まる側の物々しさも半端ではなかった。ただアメリカでは動物虐待だけでなく、ドメスティックバイオレンスもかなりの社会問題となっており、やはり国中に暴力が充ち満ちているようである。
もっともこれはアメリカの話だけでなく、日本でも動物を虐待して喜ぶ変質者や、家族に暴力をふるうクズ野郎が増加している。しかし日本ではこれらは放置に近いのが現状。アメリカと日本とどちらがよりまともなのかは微妙なところである。
12/3 素敵な宇宙船地球号「ペットブームの光と影1 神の犬チベタンマスチフの叫び」
中国の経済発展と共に、北京などではペットブームが起こり、犬を飼うことが流行しているという。その中でも最も人気のある犬が神の犬とも言われるチベタンマスチフ。一頭1000万円もの値もつくものがあり、一種のステータスにもなっている。
このチベタンマスチフを飼っている一人が、年収4億とも言うベンチャー社長。しかし彼の妻が犬嫌いのため、犬は会社で飼っている。しかし北京の気候は必ずしもチベタンマスチフにあっているとはいいがたく、彼は既に6頭のチベタンマスチフに死なれたという。
チベタンマスチフが暮らすのはチベット高原のシャングリラ。この高地でチベタンマスチフは牧羊犬として飼われている。彼らは非常にどう猛な犬で、オオカミをも倒すと言われている。今、このチベットではペットブームによるチベタンマスチフバブルが発生しているという。本来遊牧民は犬を売ったりしないのだが、今はチベタンマスチフのブリーダーに転身して財をなしているものもいるとか。シャングリラには多くの犬の買い付け業者が現れており、遊牧民達も犬を売るかどうかで迷っているという。
どうも毎回思うことだが、ペット愛好家というものはなぜこうも馬鹿なのかということを感じずにはいられない。動物をその動物が本来生きていくべき環境と切り離してどうするというのだ。しかもその産地ではとんでもないことが起こりがち。以前にクワガタのブームでクワガタバブルに踊って、畑が荒れ放題になっているある村が放送されていたが、つねにこのようなバブルは不毛な後遺症だけを残してしまう。チベタンマスチフのブームにしたところで、いつまで続くやら。日本でもかつてシベリアンハスキーが人気になったが、どう猛で飼いにくいということで捨てられる犬が続出し、今や野良ハスキーがいるという状態だとか。
11/26 素敵な宇宙船地球号「大海原の小さな家 沈みゆく大地に生きる知恵」
北海に面したドイツのハリゲン諸島は、海抜が1メートルにも満たない島々である。だから海面上昇の影響をまともに受けているという。昔はこの地域は大陸の一部だったのだが、海面上昇などに伴う浸食で現在は小さな島として孤立してしまっているのだという。5世帯19人の島民は、干満の差が大きいせいで船が使えないので、専用のトロッコで移動している。この島民のために引かれた3キロのレールには水道や電気も平行して通っており、まさに彼らのライフラインだという。
しかし彼らの生活は厳しい。彼らは酪農で生計を立てているが、年に30日は高潮によって水が島に上がってくる。彼らはそのたびに家畜を避難させ、自分たちは土を盛って丘にした上に立てている家に避難する。そして彼らが最も恐れるのが、高潮の後の引き潮、それによって地盤がごっそりとさらわれることがある。以前、隣の家が目の前で家ごとさらわれた光景を目撃した人もいるという。
彼らは引き潮に対抗するために、島を囲む堰堤の整備に余念がない。これらの整備は島民が自分たち自身の手で行っている。ハリゲン諸島の背後には本土の低海抜地帯が控えており、そこには何十万という人が暮らしており、ハリゲン諸島はそこを守る天然の防波堤でもあるという。
自分たちの育った土地を守るために頑張っている彼らだが、やはり気になっているのは地球温暖化だという。やがて自分たちの努力も追いつかなくなる危険を彼らは感じている。少しでも歯止めにならないかと、CO2削減のために地熱を使った暖房装置を導入する島民もいるという。
地球温暖化とまさに最前線で戦っている人達の話。同様の問題は太平洋のサンゴ礁の島などでも起こっているという。実際問題、日本の人口密集地域も低海抜地域が多いので、実は人ごとではないのだが、どうも日本人の認識は甘いようである。なおアメリカは、たとえ大都市が海に沈んでも、ブッシュの取り巻きが儲かればそれでよいので、CO2削減などはさらさらする気がない模様。また中国などは将来の危険よりも、目先の経済発展が優先という姿勢。このあたりを何とかしないと、人類の将来は八方塞がりである。
11/12 素敵な宇宙船地球号「世界遺産の光と影4 知床一年目のタメ息」
世界自然遺産に指定されて1年経った知床。世界遺産に指定されてからというもの、多くの観光客が訪れるようになったという。
しかし観光客が増えると問題も発生する。まずゴミの問題。そして観光客が捨てたゴミによって人間の食べ物の味を知ったクマの出没である。本州でもいわゆるゴミ熊が問題となっているが、北海道となると本州のツキノワグマと違ってヒグマである。大きさが桁違いなだけに人と遭遇すると危険も大きい。しかも最近は、人間を恐れない新世代ベアと呼ばれるクマもでているという。
また秋になるとサケが遡上してくるが、知床ではそれを阻むようなダムもあるという。世界遺産を認定するIUCNもダムの撤去を要請してきた。ただ知床のダムは、急流による鉄砲水などを防ぐために建設されたものであり、ダムの撤去となると地元の住民の抵抗も大きい。
そこで折衷案として出てきたのが魚道の設置。これによって羅臼川などでは中流域にまでサケが遡上できるようになった。しかしそのことはまた新たな問題を発生させている。サケが遡上できるようになった中流域には民家があるのだが、その周辺にサケを目当てのクマが出没するようになったのである。さらに魚道を造ってもっと上流までサケを遡上させるべきだという意見と、それは逆効果になるのではないかとの意見の対立が起こっているという。
自然と人間の共生などというが、実際にはいろいろと問題は起こりますという事例。ただ知床の事例はまだ比較的救いのある部分があり、よほど下手なことをしない限り根本的に環境を破壊してしまう恐れはないだろうと感じる。私としてはもっとも心配するのは観光客のマナー。一番危険なのは、単なるキャンプ場感覚でやってくる連中である。マナーの悪い観光客によって滅茶苦茶にされてしまう地域も結構あるので、本当に守るべき部分には観光客は立ち入らせないとか、観光客に対しても教育をして協力を要請することは重要だろう。
11/5 素敵な宇宙船地球号「クレオパトラが愛した都 古代都市のナゾ 緑の秘密」
エジプトのアレクサンドリアは湿地帯に築かれた大都市である。古代において交易都市として栄えた都で、クレオパトラが最後を迎えたのもこの都市であった。エジプト考古庁長官のザヒ・ハワース博士は、この都市にクレオパトラの墓が存在するに違いないと見て、精力的な発掘を行っている。
その発掘の過程で大発見があった。アレキサンドリア沿岸の海底の発掘によって、クレオパトラの宮殿のや古代の都市の石畳、さらには世界七不思議の一つにもあげられていたファロス島大灯台の石材などを発見したのだった。これによってアレキサンドリアはかつて梅たちとして作られ、地震によってその埋め立て部分が沈没してしまったということが分かったという。
さらに彼の精力的な発掘によって、アレキサンドリアの都市に秘められた古代の知恵も明らかになってきたという。アレキサンドリアの地下には無数の貯水槽があり、それらが水路で結ばれていることが分かったとのこと。これらの貯水槽はナイルにつながっており、遙かナイルから運河で水を運んでいたのだという。これは地下水のくみ上げをしないですむための知恵だったのだという(低地のアレキサンドリアで大量に地下水をくみ上げると、地盤沈下のおそれがある)。
またアレキサンドリアはパピルスの茂る湿地に建設されているが、実はこれにも意味があった。パピルスには水質浄化能力があるので、生活排水をパピルスの湿地に流すことで浄化していたのだ。
現在、アレクサンドリアではかつての知恵に学び、環境と調和する都市として再生しようとしているという。
アレクサンドリアといえば、古代史には必ず登場する有名な都市であるが、さすがに高文明国だったエジプトらしく、多くの知恵がそこで生きていたようである。古代の知恵というのは侮ることは出来ず、環境と共生して持続可能という意味では、現在の都市よりも優れている部分もある。その知恵からは積極的に学ぶべきだろう。
10/29 素敵な宇宙船地球号「クロッピの贈りもの〜飼育小屋は生命の学び舎〜」
小学校などの飼育小屋が今は危機に瀕しているという。鳥インフルエンザを警戒するあまり消毒薬をまきすぎて、消毒薬で足が溶けてしまった鶏、放置していたためにウサギが170羽にまで異常繁殖してしまったウサギ小屋などのとんでもない例が増えているという。また飼育小屋のうさぎを虐殺した例など、動物の虐待例も出ている。そんな中で飼育小屋の改善に取り組んだ小学校の例を紹介している。
東京の町田町立大戸小学校は、日本一の飼育小屋を目指しているという。間伐材を使って2年がかりで作り上げた飼育小屋では山羊などが育てられている。子供達も動物が好きで、動物をもっと増やしたいと考えており、このままでは小学校が動物園になりそうだ(笑)。
西東京市の柳沢小学校は、放置状態になっていた飼育小屋を改善するための取り組みを開始した。三年生が飼育小屋の担当になり、獣医達の指導の元で動物たちとのふれあいを始めた。初っぱなはおっかなびっくりで怖がっていた子供達、また動物の方も子供達を警戒して逃げ回っていたのだが、ふれあいが進むにつれてその関係は自然になっていく。そこで発生したのが、ニワトリのクロッピの突然の死。死因は肝臓ガンだった。かわいがっていた動物が亡くなったことで、子供達は命という物について学ぶことになった。
クロッピの死に涙を流している子供を見て、「ああ、これなら日本も救われる」という気がしたのが本音。ウサギを遊びで殺すようなガキばかりになったら、この国は滅ぶところである。そういえば、小学校の飼育小屋はこういうことを学ばせるための教材のはずなのだが、私が小学生だった頃を思い出しても、有効に機能していたとは思いにくい。当番制で鶏小屋の掃除があったが、正直なところやっかいで汚い仕事だったので敬遠したかったという気持ちだけが残っている。結局そのまま、私は動物嫌いになってしまったのだが・・・。
10/15 素敵な宇宙船地球号「極北の狩人 イヌイットの嘆き〜地球温暖化と石油バブル〜」
アラスカに住むイヌイットにとって、この地域にだけ棲息するクジラであるイッカクの肉はごちそうである。彼らは7月頃に海の氷が融け始めた時、その隙間にやってくるイッカクを氷の上から銃でしとめていた。しかし最近は地球温暖化と共に、氷が北にどんどんとあがっていってしまっており、狩りがだんだんと困難になっているという。このままペースでは2070年には北極から氷がなくなり、シロクマなどが住処をなくすことになるという。
氷の後退は、イヌイットに別の大きな変化ももたらした。氷が後退した後に油田の開発が進んでいるのだという。油田開発に土地を提供したイヌイットは、石油バブルで金持ちになり、生活は贅沢になり、以前の暮らしが破壊されている。また野生動物保護区などで今まで油田の開発がなされなかった地域も、石油企業と癒着したブッシュ大統領が開発許可を出したという。既に本来は開発が禁止されている地域でも密かに油田の試掘などが行われている跡が見つかっており、自然への影響が懸念されているという。
うーん、ここでもまたも馬鹿ブッシュが地球を滅ぼすという構図である。二束三文の土地が開発などで高く売れ、にわか成金になるということをイナカモンドリームと呼んでいるコラムニストがいるが(今問題になっている滋賀での新幹線新駅建設など、まさにこのイナカモンドリームだけが目的である)、このイナカモンドリームがアラスカにまで起こっているとは・・・。なお、このようにして大金を一時的にせしめても、所詮はあぶく銭、すぐになくなって終わりです。すると破壊された環境だけが残り、もう二度と昔に帰ることも出来ないという悲惨な状況だけが取り残されるわけです。彼らにはこんな馬鹿な道を歩んではもらいたくないんだが、人間の欲というものを考えると、なかなか難しかったりする。
それにしてもこのように地球温暖化までも自身の利益につなげるのなら、やはり馬鹿ブッシュが温暖化対策なんてしたがらないはずである。恐るべき事態でもある。
10/8 素敵な宇宙船地球号「緊急シミュレーション 富士山噴火300年目の真実」
富士山は活火山であるが、最近300年間はその活動は沈静化していた。しかし最近になって噴火の可能性が懸念されているという。6年前から低周波地震が観測されており、噴火の前兆ではないかと警戒されているのだという。フィリピンのピナツボ火山のケースでも5年前から低周波地震が観測されていたという。日本を含む環太平洋火山帯の山々はリングオブファイヤーと呼ばれているが、その中のフィリピンやエクアドルの火山が今年になって活性化しているのだという。しかもインドネシアなどでも大規模な火山の噴火が発生したのだとか。
富士山は周辺にも多くの噴火口を持っており、どこから噴火しても不思議ではないという。また噴火口の中に潜ってみると、謎の温度上昇で万年氷が融け出しているということが発生しており、地下活動が活発化していると考えられるという。
富士山が噴火した場合に溶岩がどう流れるかについては、国土交通省の富士砂防事務所が開発した富士山溶岩流シミュレーターで推測できるという。そのシミュレーションによると、宝永山付近による山腹噴火の場合、25分後に溶岩は富士山スカイラインに到達し、20時間後には富士宮市に到達し、45日後には東名高速を越えて東海道新幹線に到達し、日本の大動脈は分断されるという。
しかし静岡大学の小山真人教授によると、富士山の噴火で本当に怖いのは火山灰だという。首都圏を覆った火山灰は、粒子が帯電しているために多くの雷を発生し、テレビ・ラジオ・携帯電話などの電波を攪乱、さらに飛行機のエンジンや発電機などに入り込むと機器を停止させ、さらにはコンピュータ内に進入してCPUなどを停止する可能性もあるという。水道などのライフラインも寸断され、復旧にはかなりの期間を要する可能性がある。また火山灰は周辺の森林や広範囲の農作物に甚大な被害を与え、しかも蓄積した火山灰によって、数十年という長期間にわたって降雨のたびに土石流に悩まされる可能性もあるという。被害総額は2兆5千億円にものぼると推測されている。
しかも富士山噴火と東海地震が連動する可能性があるという。東海地震が発生した場合、富士山がそれに刺激されて噴火を起こす可能性はかなり高いという。
そのような危険が予想されるのだが、日本では火山被害に対応する統一組織も存在せず、対応にはかなり不安があるとか。お寒い話である。
シミュレーションについては大体予想の通りだが、実際にこれだけの被害が発生してしまうとどうしようもないので、政府なども思考停止しているというのが実際なんだろう。東海地震の被害を推算した時も、あまりに被害が甚大で対策の打ちようがなく、結局はそのまま放置してしまっているような無責任政府なので。
ただ少なくとも100年スパンで長期的に見た場合、富士山は「いつかは噴火する火山」なのは間違いない。打てる対策はやはり打っておくべきだろう。その対策の一つとしては、やはり極端な首都への集中の解消があると思うのだが・・・・。
10/1 素敵な宇宙船地球号「大都会ドブ川の奇跡vol.2〜よみがえれ水遊びの川大作戦〜」
3/12の放送で、埼玉県の川口市の芝川で植生浮島と炭素繊維を用いた水質浄化の試みを紹介したが、その続報のようである。この時の試みは劇的な効果を上げ、カワセミが現れるという奇跡まで起きたのだが、これは芝川のほんの一区画の話。今回は、芝川の汚水が流れ込んでくる最上流部に浄化施設を作り、その下流に子供が遊べる水遊び場を作ろうとの構想だとか。
今回の作戦は、前回と同様に植物と炭素繊維の両面での水質浄化作戦、並びに微生物で排水を浄化する「えひめAI」の使用地域をさらに拡大することで、流入してくる下水の水質を改善すること。植物については川に蓄積しているヘドロにマッドキラーと呼ばれる土質改良材を混ぜて硬い土壌に改良してから葦を植える。炭素繊維の方は地元の鋳物で製造した重りを使って固定、500本の炭素繊維を水草のように浮かべた。
また子供の水遊び場となるために、下流にワンドと呼ばれる入り江を埼玉県が作ることになった。このワンドは生物にとっての住処にもなるのだという。地元の住民が総出でこのワンドに植物を植え、今はその効果を見守っている。
前回の続報と言うことで、事態の進展は見られるものの話としてはまだ途中経過報告といったところ。番組としてのまとまりは疑問ではあるが、ここで進行しているプロジェクト自身は非常に意義のあることなので、今後も継続していってもらいたいところ。「夢の扉」では銀触媒を使用した河川の浄化の試みが紹介されていたが、こういう試みが各地で実施されて、住民の環境に対する意識が少しずつでも改善していったら望ましいと思うことしきり。
9/24 素敵な宇宙船地球号「ナマケモノ流快適生活 森の哲人が語るスローなエコ」
今回のテーマはナマケモノとのことなんですが・・・録画失敗しました。録画ファイルをチェックしながら、裏でこの番組を録画していたんですが、なぜかプログラムが起動していなくて、気がついた時には番組が半分終わってしまっていました。ということで、私がこの番組を見た時には、ナマケモノが木の上で寝ているシーンでした。
舞台は中米のコスタリカ。ナマケモノは消費エネルギーを最小にしてあまり食べないですむ生活をしている。彼らは基本的に木から木に移る生活をしている。やむを得ない場合には地上を歩くが、そもそも歩くことはあまり得意ではない。
そのナマケモノに受難が襲いかかっているという。最近になって感電事故で手足を失うナマケモノが急増しているのだという。原因は森の分断。森が道路で分断されたせいで、彼らは往来が出来なくなり、そこで道路の上を通っている電線にぶら下がってしまったのだという。
こうなってしまった原因はコスタリカの森が20世紀になってから開発などで激減したこと。そこで政府は森の回復に努めているとのことだが、まだまだ不十分。現在はカカオの農園の一部を借りて、ここに植林して森からの回廊を造り、ナマケモノなどの動物がここに入れるようにするという試みもなされているという。
以上、スローライフの達人のようなナマケモノだが、そのナマケモノにも危機が迫っているという世知辛い話。人間はそんなに急いでどこに行くんだろうというところか。
9/17 素敵な宇宙船地球号「追跡!謎のアンダーグラウンド〜都市を救う地下空間の秘密〜」
過密都市東京、その地下にはあまり人に知られていない空間が多くあるという。今回はその東京のアンダーグラウンドの紹介とか。そう言えば「東京アンダーグラウンド」という漫画があった気がするが、これは全く無関係(笑)。
まず東京のど真ん中の虎ノ門にある巨大な穴。ここは実は電気や水道、通信などライフラインの共同溝だという。現在東京ではこのような大規模な共同溝の建設を進めているが、これは地下の方が地震の被害が少ないことが阪神大震災の結果分かったからだという。
地下利用と言えば地下鉄だが、地下鉄の霞ヶ関駅は、実は海軍省の防空壕から作られているのだという。地下鉄の深度は年々深くなり、大江戸線ではなんと42メートルの深さとか。東京の地下は超過密なのである。
また地下の利用は実は江戸時代からあり、ウドなどは地下で育てられていたという。今でも地下の湿度や温度が一定である性質を利用して、ワインや生ハムなどの貯蔵に使用されているという。
そして意外な地下利用というと、東京港区高輪の高野山東京別院の地下。この地下には実は巨大な変電所があるのだという。東京の電力をまかなうには多くの変電所が必要なのだが、土地が不足しているために地下のあちこちに変電所があるのだとか。実は新宿中央公園の下などにも変電所があり、東京で157カ所も地下変電所があるとのこと。
さらに現在建設が進んでいるのが、都市型洪水に対応するための地下河川。洪水の頻発で問題になった神田川などの水を東京湾まで流す壮大な計画も進行中だという。
以上、過密都市東京の地下利用について・・・・なんだけど、今ひとつ中身がなかった印象なのはなぜなんだろう。へぇーで終わっちゃって何も残らないんですよね。番組としてちょっと印象が薄い。やはり特にテーマがなかったせいか。
9/10 素敵な宇宙船地球号「台所から地球が見える 超高級茶東方美人の秘密」
台湾に東方美人と呼ばれる超高級烏龍茶があるという。100グラム60万円の値が付いたこともあるというこの高級茶の特徴は、まるで密のような甘い香りにある。しかしこの茶、茶葉を見てみると不揃いで縮れている。実はこの茶は、昔は商品にならない粗悪品とされていたのだという。
この茶が高級茶になったエピソードというのが面白いものだ。19世紀の後半に東方美人茶の産地には中国の福建省からの移民が住んでいたのだが、貧しい彼らはいつも売り物にならない粗悪品のお茶ばかり飲んでいた。ある農家の娘が、奉公先の外国人貿易商の家に持ち帰りいれていたところ、その匂いに気づいた主人が飲んでみたいといい、「これはすばらしいお茶で高く売れる」と言ったのだという。高値で買うから茶葉をすべて持ってくるように主人に言われた娘が、家に帰ってそのことを母親に告げたが、母親はそれを信じずに、ホラを吹いてと言ったので、なんと「ほら吹き茶」という名前が付いてしまったとか。しかしこのほら吹き茶が欧米で大人気になり、オリエンタルビューティーと呼ばれ、台湾に逆輸入されたのだという。
しかし変わっているのはこの茶の由来だけではない。東方美人茶を栽培しているという畑が、雑草はぼうぼうで虫だらけというとんでもない畑なのだ。新芽が害虫に食われようと放置である。畑の主によると、自然界でバランスがとれているのだという。しかもそれどころか、この害虫が東方美人茶には不可欠なのだという。
実際に東方美人茶の収穫を見ると、小さくて傷物の新芽ばかりを選んで摘んでいる。この葉はチャノミドリヒメヨコバイという害虫にやられた葉で、このような葉だけが東方美人茶になるのだという。ここにはヨコバイと、それを補職するハエトリグモとお茶の葉の微妙な関係があるのだという。
ヨコバイは茶の葉の汁を吸う害虫だが、その時に唾液のようなものを分泌する。そしてお茶の葉はその唾液に反応してある成分を分泌するのだという。そしてその成分がハエトリグモを誘うのだとか。つまりお茶の葉は自分を守るために、ハエトリグモをコントロールしているのである。しかもこの時に分泌される成分が、お茶にする過程で変化して、東方美人茶特有の甘い香りになるのだという。
もう絶句である。高級茶なんてテーマにして何をするんだろうと思っていたのだが、高級茶の話が見事にこの番組らしい環境保護の問題に結びついてしまった。私は東方美人茶なんて全く知らなかったし、こんな展開はまるで予想していなかった。これは素直に「ごめんなさい。やられました。」と言っておく。
なんか今回のエピソードを見ていると、野生児はたくましく育つなんてことを思わされる。これに比べると、最近の若者は温室栽培ばかりでひ弱になってしまったこと。特に精神面のひ弱さが極端である。人間も自然から離れすぎたと言うことだろうか・・・。うーん、それにしても今回の内容には本当に驚いたな。
9/3 素敵な宇宙船地球号「ヒートアイランド東京VOL,2 風の谷と森が奇跡を呼ぶ」
灼熱するコンクリートやエアコンの排熱でヒートアイランド化する東京。その東京の中に別天地がある。それが新宿御苑。周囲3.5キロの広大な緑地内は、渡り鳥の中継地になっていたり、貴重な動物も生息しているし、最近は狸まで帰ってきたという。
この新宿御苑を熱センサーで見てみると、確かにここだけ周囲より温度が低くなっている。しかし緑地の効果はこれだけではないという。調査の結果、ここで生み出された冷気が高さ30メートルにまで及び、徐々に周囲に漏れだしているという。この冷気の元は芝生にあるという。夜になると芝生が放射冷却で温度が下がるのだとか。新宿御苑の外の温度が28度なのに対して、御苑内は27度、芝生の上だと23度まで下がっているという。
東京には新宿御苑以外に、明治神宮、赤坂御用地、皇居などの巨大な緑地がある。この緑地の冷却効果と海風を組み合わせて街全体を冷やそうという試みもなされているという。現在、海からの風は八重洲通りを通って東京内に流れ込むが、これをせき止める形で東京駅ビルが建っている。この駅ビルは現在改装中で、ツインビルに変更になるという。そうなるとこの風がそのまま皇居まで流れ込み、皇居で冷やされた空気があたりにしみ出して行くことが期待できるのだという。同様にして他の緑地もリンクすることが出来れば、街全体が冷却できるのではとのこと。
非常に面白い試みなのだが、東京の規模を考えた時、これだけの緑地では街全体を冷やすことは不可能だろう。やはり究極的には東京の解体しかなかろう。現に、周囲に田園地帯を持つ地方都市では、東京や大阪のような殺人的な暑さにはならない。集中の排除による都市の分散という方向しか抜本的な方法はなかろう。まずは新宿の都庁をぶっ壊して、あそこを緑地にするか(笑)。いや、永田町の方が良いか。どうせなんの役にも立ってないんだから。
8/27 素敵な宇宙船地球号「ヒートアイランド東京VOL,1 都市型ゲリラ豪雨の恐怖」
最近、東京などでは夕立と言うにはあまりにひどすぎる大雨による被害が増えている。これらは都市型ゲリラ豪雨と呼ばれているという。特に1999年7月21日の練馬でのゲリラ豪雨では床上浸水などの大きな被害が出た。このときは1時間に131ミリの雨が降ったという。
その時の練馬上空での積乱雲を観測していた防衛大学校の小林文明助教授によると、異常な大きさの積乱雲だったという。通常は山沿いに積乱雲が発生するのだが、時折都市上空で積乱雲が発生することがあるという。このときいきなり都心部で積乱雲が発生して、移動をせずにそこで急成長したのだという。これは都市のヒートアイランド現象が関係していると考えられるという。
この都市型ゲリラ豪雨は発生地点がかなり限定的だという。このゲリラ豪雨を研究してきた首都大学東京の三上岳彦教授によると、東京23区の北西、練馬、板橋、中野、杉並の4区が発生しやすい地域だという。以前よりこのあたりでは環八雲といって環状八号線上空での雲の発生が見られていたという。東京湾から流れ込む風と相模湾から流れ込む風が、環八上空の汚染物質を核として雲を起こしているのだという。
そして都市型ゲリラ豪雨には鹿島灘の風という第3の風が関与しているという。東京上空でヒートアイランドによる低気圧が発生すると共に、南向きに吹いていた鹿島灘の風が向きを変え、これが東京方向に流れ込み、練馬での豪雨につながったという。
またエアコンによる排熱なども積乱雲にエネルギーを与えているという。新宿あたりがそのエネルギー供給源になっているという。
東京工業大学の神田学教授は都心部の熱の流れを研究しているが、モスラと彼が呼んでいる風の固まりが熱や湿気を一気に上空に運ぶ現象が見られているという。この研究が都市型ゲリラ豪雨の予測などにつながるのではと期待されているという。
サイエンスZEROとネタがかぶった感があるが、こちらの方が数段面白かったというのが正直な感想。特に都市型ゲリラ豪雨の解説が興味深かった。ヒートアイランドが都市の豪雨に影響している可能性については、あっちではサラッと触れただけだったのだが、この番組ではそこにポイントを絞って解説していたのが特徴。こうして説明されると、東京の異常な過密が気候変動まで巻き起こしているという状況が実感され、いよいよ末世的世界が見えてくる。これは石原都知事がどれだけ反対しようが、東京の解体が必要なようにしか思えない。道州制の導入も検討されているようだし、ここは私が以前から唱えている全国中核都市ネットワーク構想(人口70万程度の中核都市とそれを取り巻く農業都市などからなる文化圏を全国に散在させ、それらを鉄道などのネットワークでつないでいくという構想)に向けて日本を改造していくしかないのではないか。
8/20 素敵な宇宙船地球号「エココロスペシャル」
牧瀬里穂、照英、富田靖子が衣食住の観点から真夏のエココロを追求する・・・・という話でしたが、高校野球のニュースで放送時間が動いたせいで、番組の録画が照英が秩父の天然氷でかき氷をしているところで終わってしまいました・・・・すみません。
秩父の天然氷と言えば、目がテンでも登場していたな。どうもこの夏は各番組のネタがかぶる例が多い。
8/13 素敵な宇宙船地球号「巨大竜巻を追跡せよ!〜アメリカ・気象キャスターの闘い〜」
アメリカ中西部のテキサス州からネブラスカ州にかけての一帯は「竜巻街道」と呼ばれており、5月頃になると多くの竜巻が発生するという。毎年全米では50人が竜巻で亡くなるという。そんな竜巻街道の真ん中のオクラホマ州の地元テレビ局KWTVの気象キャスターがゲーリー・イングランド氏。彼は気象予報に革新的役割を果たしたという。
彼は全米で初めて気象レーダーを導入したというが、KWTVでは24時間態勢で竜巻の予報を行うシステムを構築しており、実際に現地で竜巻を追いかけて調査するスポッターと呼ばれるスタッフも6人いるという。
彼の報道は現地で絶大な信頼を受けている。巨大な竜巻が襲来したときに、彼の「地下室に逃げてください」という放送を聞いて、慌てて親戚の家の地下室に逃げ込んで命拾いした住民などもいるとのこと。
なお竜巻の研究を行っているNOAA(国立海洋大気局)によると、最近になって竜巻の発生位置が変化してきているという。今まで竜巻がほとんど発生しなかった東部や北部で竜巻が発生するようになっており、温暖化の影響ではないかと考えられるとのこと。
竜巻に関してまさに迫真の報道を行っている地方テレビ局の姿に関心。日本の地方局で災害時にこれだけ活躍できるテレビ局は皆無だろう。まあ日本の地方局と向こうの地方局では同じ地方局と言っても規模やレベルは違うが。
それにしても竜巻の破壊力には驚かされる。日本では竜巻はほとんどないのであまりイメージできないのだが、竜巻の破壊力を示す実験で、打ち出された角材が家の壁を易々とぶち抜いたのにはゾッとさせられた。
竜巻に限らず、近年は明らかに台風も多発で巨大化の方向に向かっている。アメリカでは去年も台風カトリーヌ(私は地球温暖化を進めた元凶となった人物の名を取って「ジョージ」と呼ぶべきと主張しているが)で大被害が出たし、日本でも去年は台風被害が多かった。いよいよかなりやばい状態になってきているのを感じずにはいられないのだ。特に昨今の都会の殺人的な暑さを体験するにつけ。
7/30 素敵な宇宙船地球号「水槽の中に未来が見える〜生命伝える次世代水族館の挑戦」
アメリカのアトランタに去年オープンした巨大水族館がジョージア水族館。この世界最大の水族館をオープンするに当たって、オーナーは世界各地の水族館を視察したと言うが、その中で最も影響を受けたのが福島県いわき市にあるアクアマリンふくしまだという。この水族館では海の中の環境を再現した展示で知られているという。
例えば水槽の中にあえてサメを入れることで、魚の群に緊張感が現れて自然の姿を再現できるなど、環境全体を見せることに配慮しているという。野外で太陽光の下で木々が成長している下に、福島県の川の環境を再現した展示があったり、黒潮を再現した水槽の中に鰯の群が泳ぐなど、自然の際限に配慮している。ただこれを維持するためにはスタッフのたゆまぬ努力が必要なのだという。
この水族館では魚を調達する段階からスタッフが関与している。今回、黒潮水槽にカツオの群を再現するため、スタッフは漁船に同乗してカツオを釣り上げる段階から関与。特別製のトラックを使用して細心の注意で輸送しているという。また学校や幼稚園などに出張して海洋生物を見せるための特別車なども配備しているとのこと。
夏休み用の宣伝企画というイメージ。今朝目がテンが旭山動物園をネタにしていたのを連想するが、この水族館の展示形式も旭山動物園と同じであり、自然の動物をなるべく自然に近い状態で見てもらうというものになっている。やはりこれからはこういう工夫をする施設だけが生き残っていくことになるのだろうか。実際、動物園の中には施設などがあまりに貧弱すぎて、これでは動物の虐待ではないかと懸念してしまうような所もありますから(サファリパークなどの中には、実際に虐待をしていて問題になったところもあるが)。
7/16 素敵な宇宙船地球号「台所から地球が見える うなぎ大航海の不思議」
現在、ウナギの稚魚のシラスウナギの大争奪戦が起こっている。フランスのナント市のロワール川では以前からシラスウナギの漁が行われているが、価格が高騰して乱獲などによって激減しているという。捕まえたシラスウナギは生きたまま中国に輸出されている。中国の福建省にはうなぎの養殖場が多くあり、ここで育てられたシラスウナギは1年で近くの加工工場に出荷される。その工場だけで1日最大6万匹が加工されるという。100メートルのベルトコンベアでウナギは処理され、最後には冷凍される。そしてそのほとんどは日本向けに輸出されるという。今や日本で消費されるウナギの大部分が海外製になっているという。
ウナギの生態には未だに謎が多い。つい最近になって日本ウナギの産卵場がグアム近海にあるということが判明し話題になった。日本から旅立ったウナギは、海底山脈沿いに南下して、グアム近海の豊かな海で産卵するのだという。なおどうやってそこにたどり着くかについては、火山による磁気異常を感知するという説や、匂いによるという説などがあるようである。
またウナギの完全養殖の研究も進められている。今まで稚魚を育てる餌がネックになっていたのだが、研究の進歩で餌が段々と分かってきた。ただまだ生存率が非常に低く、今後のコスト低減が課題だという(現在のところ、1匹当たり100万円かかるとか)。
うなぎが好きな私は、見ていてよだれが出てきました(笑)。しかし貧乏人の私では天然ウナギなんて夢のまた夢。それに最近は乱獲でシラスウナギが減少しているという話には、懸念を感じずにはいられません。早く完全養殖が確立して欲しいところです。現在のウナギの養殖は番組でも紹介していたように単なる肥育なので、天然のシラスウナギの供給が絶たれたらその時点でアウトです。資源保護の意味でも重要な技術となります。
ああ、蒲焼き食いたい・・・。
7/2 素敵な宇宙船地球号「世界最大!野生動物オークション〜射殺される生命を救え〜」
南アフリカのシュルシュルウェインフォロージ州立公園(舌を噛みそうだ)は東京23区の1.5倍の面積を誇る野生動物保護区である。ここで370種類の野生動物が暮らす。特に絶滅寸前だったシロサイの保護に力を入れたのだが、その結果として数が増えすぎて他の動物とのバランスが崩れだしたのだという。そこで増えすぎたサイは捕獲して保護センターでオークションにかけられるのだという。
オークションに参加するのはサファリロッジの経営者らだという。南アフリカに多いサファリロッジはサバンナの中にロッジを作って、サバンナ観光を売りにする施設だという。このような施設が野生動物保護に一役買っているという。
しかし一方でとんでもないビジネスも発生している。料金を取って野生生物を狩猟させるハンティング牧場である。ここの利用者の7割はアメリカ人だという。狩りの対象として人気の高いライオンを繁殖させる業者も現れており、フェンスに囲まれた狭いエリアでライオンを育てるため缶詰ハンティングと呼ばれているという。南アフリカ政府もこうした事態に手を打つべく、缶詰ハンティングを禁止する法律を制定しようとしているがまだ施行されていないという。
そんな中、野生生物と人間が共生できる村を目指している人々もいる。広大な敷地に野生生物を生活させ、その中に人が住む家を建設するのだという。このような人々にオークションで野生生物が渡ることで、保護につながっているのだとか。
なんとも難しい話である。保護区などで保護をすると、数が増えすぎることになって下手すると駆除が必要になるというのはありがちである。しかし駆除は忍びないから飼う意志のある人に売ろうということらしい。しかし何にせよ、とにかく土地が必要なプロジェクトである。南アフリカだから出来ることか。
それにしてもハンティング牧場などは、放っておくとこういうものが出来るのは常である。それにしてもアメリカ人は動物にしても人間にしても殺戮というのが大好きな連中だとつくづく感じる。やっぱり根っから野蛮なんだろうか。
6/25 素敵な宇宙船地球号「葉っぱをお金にかえる町 奇跡のバアちゃん奮闘記」
徳島県の勝浦川の上流にある上勝町は、人口2100人の半数以上が65歳以上の高齢者という山村である。しかしここは全国のつまもの(料理などに演出として添える葉っぱ)の8割を産出するという大産地で、これで年間1000万円以上を稼ぐ高齢者もいるという。
上勝町がつまものの生産を始めたのは、かつて大寒波で主力産物であったミカンが壊滅したためだという。今やつまものは町の財源を支える重要な産物であり、これの生産を行うには環境を保護する必要があると、環境保護に本気で取り組んでいる。上勝町では2020年までにゴミをゼロにすることを目指しており、現在は34種類にも分別する徹底した分別回収やリサイクルを実施している。分別回収されたゴミは、全国各地でリサイクルに回されるのだという。
さらに上勝町では、今までゴミとして扱われてきた倒木などもバイオチップとして燃料利用する取り組みも模索している。このバイオチップは町で唯一の温泉で燃料として使用されている。かつての燃料の重油よりも割高だと言うが、環境を守るための取り組みである。家庭でもなるべくゴミを出さない取り組みが行われており、例えば生ゴミなどは畑の肥料にされているという。
上勝町にはゴミ問題に悩む各地の地方自治体や海外からも視察が訪れるという。上勝町の笠松町長は「日本全体もゴミゼロに向けて努力すべきだ」と語っている。
ひたすら感心するのみだが、上勝町のゴミゼロへの取り組みは自然の中の山村だから出来る部分があって、都会ではそのまま手法では不可能である。例えば都会では生ゴミを堆肥にしても、残念ながらそれを蒔く畑がない。また現在のスーパーやコンビニ中心の生活は、必然的にゴミが多くなるようになっており、そこのところの根本改革が必要になる。
ああやってテレビなどで放送されると、田舎の良い面が見えて都会人には田舎暮らしなどに憧れが湧いたりするわけだが、田舎には田舎の大変さもある。ただ昨今は都会がかつてほどの輝きをなくしているのは事実である。
6/11 素敵な宇宙船地球号「がんばれ!ビーグル検疫犬 小さな犬の嗅覚が国を守る」
成田空港で活躍しているのが検疫探知犬。彼らは旅行客の荷物の中に無断の持ち込みが禁止されている肉類などがないかどうかを判断するのだという。これらの検疫探知犬はそもそもオーストラリアで活躍しているものだという。オーストラリアでは海外からの病害虫を阻止するため、水際でチェックを重視している。同様の検疫犬は郵便局でも働いているという。
検疫犬にはビーグルが用いられることが多いが、素質としては、人間が好きなこと、いつも臭いを嗅いでいること、食べ物に対する興味が強いこと、大きな音で怯えないことなどだという。これらの素質を持つ犬が捨て犬などの中から選抜され、8ヶ月の訓練をうけることになる。
オーストラリアでは州ごとでも検疫が徹底されており、例えばタスマニア島には他の地域から果物の持ち込みなどが禁止されているという。これらを探知するために、フェリー乗り場で活躍する検疫犬もいる。
今日放送の「夢の扉」(その他民放系番組参照)でもガン検知犬が登場していたが、犬の嗅覚は並みのセンサーなどよりもよほど鋭敏なので、訓練するとかなり有効であるだろう。ただ実際には、検疫犬だけですべてが捌けるとはとても思えないのだが・・・。やはり検疫犬は補助的手段なのではないかという印象。
なお人や物の移動の増加で、検疫はだんだんと大変になっているという。その一方で、病害虫などの阻止のために検疫の重要性はより増している。検疫をいかに効率的にかつ厳密に行うかが重要な問題になっているので、そのための方策の検討は必要だろう。
6/4 素敵な宇宙船地球号「シリーズミクロの生命体4 忍び寄る猛毒カビの脅威」
現在、カビによるカエルの大量死といった異変が世界中で起こっているのだという。この大量死の原因となっているのは水の中にあるツボカビだと見られているという。温暖化で雨が多くなって、蛙の体温が上がりにくくなり、ツボカビが発生しやすくなったのだという。またアメリカではカビ毒による家畜の大量死といったことも発生しているという。
また台風の被害を受けたニューオリンズでは、カビが大問題となっているという。台風で浸水したことでカビが大繁殖し、とても住めない状態になっているのだという。カビが原因でアレルギーなどの呼吸系の障害が発生する事例が増加しているという。
白血病などで免疫が低下した場合、人間の体内でカビが繁殖することもある。肺から入ったカビが体中で繁殖し、ついには脳にまで至るという例もあるという。
カビはどんな家庭にでも存在している。風通しがよいのでカビとは無縁と言っている家庭でも、培養すると無数のカビが検出された。
しかしカビは悪いことばかりではない。ペニシリンはカビから発見されたし、味噌は麹カビを利用した食品である。我々はカビと共生してきたわけである。
カビについての紹介なんだが、どうも番組自体が何を言いたかったのかが分からない。カビには危険もあるが、通常は問題になることはないし、どんな家でもカビの胞子が大量にあるのは当たり前である。結局は、カビの危険性を警告するのか、カビと共存してきた知恵を紹介するのかのスタンスがはっきりしなかったせいで、番組のテーマが今一つ見えてこなかったのではないかと思われる。
個人的にはニューオリンズでのカビの問題の話ぐらいまではともかく、その後は当たり前のよく知られた内容ばかりだったので、今一つ視るべきところがなかった印象。
5/28 素敵な宇宙船地球号「台所から地球が見える ラッコが暮らす神秘の森」
アメリカ西海岸のカリフォルニアの海には、ラッコが暮らすジャイアントケルプの森がある。ウニやアワビが多いこの海域は、魚を捕らえるのが苦手なラッコにとっては格好の餌場なのだという。このジャイアントケルプの森を住処にしている生物は多く、豊かな生態系を誇っている。ジャイアントケルプの成長は凄まじく、2年で30メートルにも達するという。ジャイアントケルプの森を住処にする魚がいて、それを捕る鳥がいて、その鳥の糞がジャイアントケルプに窒素やリンの栄養を与えるという連鎖が発生している。
このジャイアントケルプから摂れる成分がアルギン酸。このアルギン酸は食品添加物や口紅などの添加物など色々なものに使用されている。しかしそのためにジャイアントケルプが激減するという事態が発生しているという。そこでジャイアントケルプの人工栽培に乗り出している取り組みもあるという。
また異常事態が発生している海域もあるという。クモヒトデが大発生して海底を覆い、海草が一本もない海域が現れているのだという。原因は地球温暖化。本来はカリフォルニア沖の水域は低温の海流が流れていたのだが、エルニーニョなどで水温が10度も上昇、ジャイアントケルプが枯れ始め、その枯れたジャイアントケルプがウニの格好の餌食となり、大発生したウニは残ったケルプを食い尽くしてから移動。砂漠化した海底にやってきたのがクモヒトデだったのだという。クモヒトデを食べ尽くすような天敵はおらず、海底一面を覆い尽くし、こうなるとジャイアントケルプの胞子が海底に付着することも出来ないのだという。
またも温暖化である。どうも地球温暖化があらゆるところに影を落としていて、このままでは人類の先行きも暗いのではと感じずにはいられなくなる。
それにしても海洋環境が荒廃すると、最後に現れるのはヒトデという印象がある。日本近海のサンゴ礁なども、オニヒトデの被害で壊滅したところがある。もしかして人類が馬鹿をやって自滅した後は、地上はゴキブリが、海底はヒトデが支配することになるんだろうか。
5/21 素敵な宇宙船地球号「世界遺産の光と影3 アンコールワットの悲鳴」
世界最大の仏教遺跡アンコールワット。内戦が終結して世界遺産に指定された後、アンコールワットを訪れる観光客は年々増加している。それと共に周囲は観光で潤い、ほど近いシェムリアップ市は、のどかな水田地帯からホテルの建設ラッシュに湧く全く別の町になった。10年前にはこの地にはわずかに2つのホテルしかなかったのに、今や100を超えようとしているという。
しかしこの急成長はいろいろな歪みを生んでいる。アンコールワットの入口に当たる南大門では毎朝、バスによる大渋滞が発生し、遺跡の周辺にもゴミが急増している。またアンコールワットの近くにあるトンレサップ湖には、昔から水上で生活する人々がおり、水上の村が存在している。しかしこの湖にシェムリアップからの生活排水が流れ込み、湖水の水質が劇的に悪化、魚が減少すると共に、腸チフスなどが増加、かつてはこの湖の水を生活用水にしていた人々も、町から水道水を買わないといけない事態に追い込まれた。またアンコールワットを訪れた観光客が、この湖の村にも訪れるようになり、水上は船の大渋滞でとんでもない状態になりつつある。
またシェムリアップで増加するホテルが大量に地下水を汲み上げたため、アンコールワットで地盤沈下が起こり始めており、遺跡に崩壊の危機も迫っているという。
カンボジア政府はこの事態に対して対策に乗り出した。かつてクメール王朝が作った人工池であるバライから、かつての水路を復活させて瀬いつ揚水などを確保しようと言うのである。またゴミの分別の教育や、清掃運動、また遺跡周辺のバスの規制なども始まっている。
観光客が増えると、周辺地域は潤うが環境は破壊されてしまうと言う典型例。途上国などにとっては観光客は痛し痒しになるのである。結局は観光と環境保護を両立させるには観光客の方の自覚も必要なのだが、それがまた心許なかったりする。日本人でも重要文化財に自分の名前を刻むような馬鹿がいるぐらいだから(世界中に「私は馬鹿です」と宣伝しているようなものなのだが)。
5/14 素敵な宇宙船地球号「欲望のオイルロード〜中国・黄砂の大地に生きる〜」
中国奥地の不毛の大地タクラマカン砂漠。死の海とも呼ばれる巨大な砂漠。しかしここを貫く全長500キロの一本の道がある。砂漠のど真ん中の油田を結ぶ道である。そして死の海の中に石油掘削の労働者の町も出来た。
オイルロードは砂の上に布を敷く工法で建設された。常に砂との戦いを強いられているこの道では、道路脇で地下水によって植物を育てている。しかし元々海だったタクラマカン砂漠の地下水は塩分を含んでおり、塩と乾燥に強い植物である必要がある。一番外側には成長の早いソオソオ、真ん中は根が広がって砂を抑えるスナナツメ、一番内側に地下水を汲み上げ花が咲くタマリクスを植えている。数年後には砂漠を横切る緑の帯になる目論見である。
このオイルロードを通って原油の運送に携わっているのがトラックドライバー達である。彼らの仕事は収入はよいが、砂嵐の時になると前もろくに見えない中で走らないといけない過酷な仕事である。番組では一人のドライバーを追跡。彼は都会に妻と子供を置いてこの仕事に従事していたのだが、仕事のストレスで業務規則を破って飲酒、ケンカをして解雇されてしまう。自分のした失敗に落ち込む彼だが、最後はやはりそれでも砂漠の中で生きていくことを決意するというラストがついている。
日本にいても黄砂の凄さは体感しているが、現地のとんでもない砂嵐には呆れる次第。これは早急に対策を打たないととんでもないことになりそうだ。とにかく砂漠の進行を食い止める緑地帯などの設置が急がれるところだろう。中国が未だに日本にODAを要求してくると問題になっているが、それならいっそのこと、金で渡さずに緑化用の資材で現物支給してやればどうだ。日本も黄砂でかなり迷惑を蒙っているわけだし、中国の農地が影響を受け始めれば、日本も他人事ではすまないのだから。
5/7 素敵な宇宙船地球号「外来魚は警告する2 謎の古代魚の逆襲」
沖縄では既にダム湖などで網を投げると在来種は全くかからず、ほとんどが外来種という状況になっているという。これらは観賞用として飼われて捨てられたものである。しかしこの危機的状況が今や琵琶湖にも迫っているという。
琵琶湖で捕まる外来魚もほとんどが観賞魚だという。ペットとして飼われていたものが捨てられたのである。なかには成長すると体長3メートルにもなるというアメリカ産の古代魚アリゲーターガーまでいるという。
こんな魚が全国で密放流されたらとんでもない事態になると言うことで、観賞魚のマニア達が立ち上がっているという。彼らは密放流について考える会を立ち上げ、実態の調査を行っている。
愛好者によると、巨大魚を飼うには子供一人を養うぐらいの覚悟がいるとのこと。しかしインターネットの普及で、そんなことも知らずに簡単に飼い始め、飼いきれなくなって簡単に捨ててしまう無責任な飼い主が増えているのだという。
一方、皮肉なことにアメリカではアジア産の魚が外来魚として脅威になっているという。中国原産のコイの一種が大繁殖し、ナマズ漁が出来なくなった地域などが出ているという。
外来生物の問題はとかく無責任な飼い主の問題に行き着くのだが、飼いきれないぐらいなら最初から飼うなという当たり前のことがなんで出来ないのかというところには人格を疑わずにはいられないのである。外来生物を規制するよりも、飼い主の側を規制する法律が必要なのかもしれない。
4/30 素敵な宇宙船地球号「外来魚は警告する1 巨大魚が食べ尽くした湖」
今、外食産業などでもてはやされている魚がナイルパーチである。白身魚で脂ののりも良いため、非常に料理に使いやすいとされている。かつてはシロスズキなどと名前が付けられていたこの魚は、遠くアフリカから輸入されている。産地はアフリカのビクトリア湖で、沿岸国のタンザニアはこの漁獲で外貨を稼いでいる。
ナイルパーチはそもそもはビクトリア湖に棲息していた魚ではなく、漁業資源確保のために導入された外来魚である。ビクトリア湖沿岸の都市ムワンザは、このナイルパーチビジネスで潤い、ナイルパーチの漁によって財を成した漁民なども多いという。
その一方で外来魚固有の問題も発生している。ビクトリア湖には本来カワスズメと呼ばれる小魚が多く棲息しており、これらが固有の進化を遂げて500種もの腫に分化しており、ダーウィン箱庭とも呼ばれていた。しかしこのカワスズメがナイルパーチの食害によって激減、既に200種が絶滅寸前に追い込まれているという。さらにナイルパーチ自体も、乱獲と餌不足によって漁獲は減少しつつあり、前途に暗雲が立ちこめているという。
またムワンザの発展は周囲からの人口の流入をもたらし、生活排水がビクトリア湖に流れ込むなど湖の環境の悪化も進んでいる。また動力付の船で大量にナイルパーチを捕獲して財を成す漁民がいる一方で、従来の漁民が廃業に追い込まれるなど、貧富の差の拡大なども起こっているとのことである。
外来魚による環境破壊という問題点について注目した内容。経済優先で導入されたナイルパーチは、国に外貨をもたらしたが、その一方でやはり問題も発生させたということである。ビクトリア湖の環境が根本的に破壊されてしまわなければよいが。
なおビクトリア湖のナイルパーチはまだ経済のためという導入目的があったが、琵琶湖のブラックバスは一部のアホな釣り人が趣味のため(それも外国の魚を日本で釣ろうという馬鹿げた趣味)に導入したというものであり、実に救いがたい。ブラックバスのゲリラ的放流を煽った一部の釣り雑誌などには猛省して貰いたいところだが、現在はとにかく琵琶湖からブラックバスを意図的に駆除する必要がある。取り返しがつかなくなる前に対策を急ぐ必要があろう。ただ一度広がってしまった外来種を完全に駆除するのはほとんど不可能であるので、最初の時点で対策を打っておく必要があったのだが。
4/23 素敵な宇宙船地球号「世界遺産の光と影2 スフィンクスの悲鳴」
エジプトの大ピラミッドで知られるギザ地区。かつては砂漠の中にあ