発掘あるある大事典

 

 この番組はフジテレビ系で毎週日曜日の午後9時から放送されている番組である。ただし、このフジテレビの情報バラエティーは、実は信憑度にはやや問題のある番組である。とりあえずスポンサーがどこであるかには注目しておく必要がある。というのは、以前に紫外線について扱ったときに、紫外線を浴びすぎることは皮膚ガンなどの原因になる(これは本当のことである)とかなり危機感を煽っているなと思ったら、結論はだからUVケア用化粧品を使いましょうということだった。これは明らかにスポンサーである化粧品メーカーの意向。ただここで問題は、UVケア用と称した化粧品の含有物がいかにやばいものであるかということ。実はこれらがシミや最悪はガンの原因になるという指摘もあるのだが、そのことには当然のことながら全く触れず、ひたすらUVケア用品の販促番組になっていた。この番組はこのようなことがよくあるから注意が必要である。

 ただしスポンサーに関係ないジャンルの場合は、情報の信頼度としてはまあまあ。番組としてもなかなか楽しい。

 

01.7.24追加

 この番組に関して、最近あまりに論理展開の乱暴さなどが目につき始めましたので、情報信頼度のランクを1段階格下げします。その経緯の詳細は7/22の「熱帯茶」の文章の文末をご覧ください。

 

04.4.4追加

 今回から新装開店のようであるが、いきなり滅茶苦茶の内容で、科学的根拠のかけらもないオカルト番組になってしまった。もはや情報信頼度がDでは足りませんので、新たに情報信頼度Eランクを新設します。

 

 本番組は、納豆ダイエットに関する捏造の発覚をきっかけに、07.1/14の放送回を最後にして放送打ち切りが決定されました。この番組が視聴者の役に立つ正常な番組になってくれることを願っていた私にとしては、非常に残念な結末です。

 

エンターティーメント度 B

情報信頼度 E

タイプ分け 宣伝型

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当サイト管理人の鷺が、この度書物を出版することとなりました。「あるある大事典」の問題点や注意点などについて解説した書き下ろし本です。詳細はこちらへ。

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緊急警告

5/30の「あるある大事典」で宣伝していた「にがりダイエット」が、危険なものであることが独立行政法人国立健康栄養研究所の研究で明らかになりました。

こちらをご覧ください

緊急報告!納豆ダイエットは嘘

1/7「あるある」で放送された納豆ダイエットについて

内容が捏造であったことをテレビ局が認めました。

こちらをご覧ください

検証番組について

4/3にあるあるの捏造についての検証番組が放送されました。それに対しての私の見解については

こちらをご覧ください

 

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1/14 発掘あるある大辞典「ガン予防SP」

 アメリカの最新のデータによると、最近になってガンが減少傾向にあるのだという。それはアメリカでは食生活の改善に取り組んだからだという。その方法とは野菜や果物を増やすこと。

 野菜がガンを防ぐメカニズムとしては、抗酸化作用で活性酸素を抑制したり、体内の毒素を解毒したり、傷ついたDNAを修復するなどの作用があるという。

 しかし野菜の摂取量が増加しているアメリカに対して、日本では逆に野菜の摂取量は減少傾向にあるのだという。

 アメリカで提唱されている理想的な食事バランスを示したフードピラミッドなどというものも存在するという。同様のものは各国でも提唱されており、実は日本でもフードガイドは発行されているとのこと。それらに基づいて番組が提唱するフードバランスは、まず野菜が350グラム、果物200グラムに対して、ごはんなどが400グラム、魚80グラム、豆30グラム、肉80グラム、乳製品などが150グラムといったもの。ただしここでの野菜の重さは調理後のものとのこと。重さだと考えにくいので、おおざっぱにこぶし1個分を70グラムと考え、こぶし5個を目安にしろとしている。

 さらに野菜を摂取する場合も、特定の野菜ばかりを摂るのではなく、バランスを考える必要があるという。抗酸化にはカボチャやにんじんなどの色の濃い野菜、修復にはキノコ類、解毒には白菜やチンゲンサイ、わさびなど。さらに複数の機能を併せ持つ野菜もあり、抗酸化と修復を兼ねるのはほうれん草や春菊などの葉物野菜、修復と解毒はアスパラガス、抗酸化と解毒は大根、タマネギ、ネギ、ニラ、キャベツなど。全部を兼ねるのは小松菜、水菜、ブロッコリー、ニンニク、カリフラワー、菜の花、かいわれ、ブロッコリースプラウトとなどだという。ただこの全部を兼ねるものだけを取ればよいのではなく、全体のバランスを取ることが大事だという。

 最後には野菜を取るためのメニューをいろいろ紹介したが、結論としては一番取りやすくて量が多いのが鍋という結論。だから日本人は鍋を食べましょうということである。

 以上、ガンを予防するために(だけでなく健康を保つために)野菜を摂りましょうという極めて妥当かつ当たり前の内容。しかも野菜だけを摂れといっているのではなく、肉類も含めてバランスのことを言っている。この番組が食生活のバランスのことを言うのは極めて異例のことだから(いつもは特定の食材ばかり摂らせて、バランスを崩そうとばかりする)、今回の内容はこの番組としては異色と言って良いだろう。90分のスペシャルの割にはゲストの無駄話ばかりが多くて番組内容が薄いということはあったが、内容自体はまともである。先週の滅茶苦茶な内容と比較したら、同じ番組とは思えないぐらいに・・・・。毎回こういう内容だったら、私も本なんて書く必要はなかったのですが。

 なおこの番組の特徴として、自分の番組で言ったことを場当たり的に棚上げにするというご都合主義があるが、今日の内容を見ても分かると思う。豆30グラムということは、先週の納豆ダイエットはこの時点でバランスが滅茶苦茶だということを白状しているわけである。なにしろ納豆だけで1日に2パック、大体100グラムぐらいなわけだから、もうこの時点で滅茶苦茶。

 やっぱりこの番組は、ダイエットと若返りは封印すべきだと強く思う次第・・・・って言ってたら、次回は早速若返りときたもんだ、しかもヨガの宣伝・・・・いい加減にしろ!

 

1/7 発掘あるある大辞典「食べるだけで痩せられる食材」

 今回はアメリカ初の最新情報で、食べるだけで痩せられる食材ということ・・・・って、もうこのつかみだけで、内容がインチキなのは想像のつくところ。もう何かの食材を宣伝したいという意図がプンプンしている。

 アメリカの最新研究で、DHEAというホルモンにアンチエイジング効果とダイエット効果があると判明したのだという。そしてそのDHEAを生成するための原料となる食材がポイントだという。

 番組では徹底してここで引っ張るのだが、要はその原料とはイソフラボンであり、そのイソフラボンを吸収するには納豆が一番だと言うことで、今回の目的が納豆の宣伝だったということが分かるという次第。

 なお今までこの番組では散々イソフラボンサプリの宣伝をしたのだが、さすがに「イソフラボンをサプリなどで摂りすぎたら良くない」という警告が発せられた後となれば、大々的にサプリの宣伝をするわけにはいかないと考えたのか、今回はサプリには触れていない。

 番組が言っているDHEAで痩せるメカニズムとは、DHEAは基礎代謝を低下させる働きのあるホルモンを抑制し、さらには細胞内での代謝を高める効果があるとのこと・・・・なんだけど、これって同じことを言い換えているだけ。この時点でなんじゃこりゃなのだが、この後に付け加わるのが「DHEAは年齢と共に分泌量が減少する」という、この手のインチキ内容の時に必ず登場する黄金パターンである。もうこの時点で正体が割れたというべきもの。

 さて、しかし納豆なんて食べている人はいくらでもいるのに、痩せたなんて聞いたことがない。番組としてはそれは「食べ方が悪い」のだと決めつけている。番組が勧める食べ方は、1.毎日1日に2パックを食べる 2.朝と晩に分けて食べる 3.かき混ぜて20分おいてから食べる というもの。ゴチャゴチャとご託を並べているが、実は最大のポイントは「とにかく納豆を大量に食べる」ということである。

 で、この後はお約束の実験、8人の男女が「いつもの生活に納豆を加えただけ」ということになっている実験を2週間した結果、見事に体重などが減少してめでたしめでたしである。なお例によって、被験者はしっかりと体重の記録をつけて、ガッテン提案「量るだけダイエット」をやっているという仕掛け。被験者が勝手に努力しても、それは番組から指示したものではないと言うのだろう。

 さらに年始スペシャルとしてはだめ押しが必要と考えたのか知らないが、この後には物真似芸人の神無月氏が登場して、このダイエットをやった結果体重が減少したということを披露してだめ押し。ただよく見ているとこの時に、彼がコメントでこのダイエットのネタをばらしているのである。彼曰く「納豆を食事前に食べるので、今までの7割ぐらいで満腹感が出てくる」。そりゃそうだ、これだけ大量の納豆を食べたら、その分食事量が減るというもの。本当にいつもと同じ食事に納豆を加えれば逆に太る(納豆もカロリーはある)。

 要はこのダイエットの本質は、食事前に重たい納豆を腹一杯ぶち込んで、食事量を減らしましょうというだけの話。納豆を宣伝したいという意図が露骨にあるから、まるで納豆が特別な食品のように言っているが、そんなことはまるでないわけである。だからこれは納豆でなくても、例えば食事の野菜の比率を増やすなどでも覿面に効果がある。むしろ逆に、納豆ばかりこんなに摂りまくったら、その方がバランスの崩れで危険である。

 納豆は体に悪いというものではないので、別に納豆を摂ることを止めはしませんが、納豆が特別なダイエット食だなどと勘違いしないように。なお番組では最後に、納豆を食べ飽きないようなメニューを紹介していたが、納豆にごま油と白みそを混ぜてカナッペなんて、明らかにカロリーが上がるので、はたして本当にダイエットになるかどうか・・・。とにかく納豆の販促にはなるから、痩せる効果なんて番組的にはどうでも良いんだろうが。この番組にのせられた視聴者が、納豆を買いにスーパーに走ってくれたら、それで番組はウハウハなんだろう。

 全く、新年早々やってくれるわ・・・。それにしてもこの番組のパターンって、いつも同じだな。食事前にヨーグルトをたらふく腹にたたき込むか、同じく食事前に寒天をたらふく腹にたたき込むか、やはり食事前にリンゴとミカンをたらふく腹にたたき込むか、いずれにしてもこの腹にたたき込む食材に、その時の宣伝したい食材を持ってきたら、番組が一本できあがるというわけである(まあさすがに、食事前に饅頭を腹一杯たたき込むというわけには行かないだろうが)。あほくさ。

 

12/24 発掘あるある大辞典「温泉入浴術」

 最近は温泉の健康効果が注目されているが、温泉でメタボリックシンドローム解消やデトックスの効果があるという。で、それを紹介するとのことなんだが・・・・もうデトックスを持ち出した時点でいきなりこけている。

 まずメタボリック解消効果については、硫黄泉が良いという。それは硫黄泉には血管拡張効果があるので、硫黄泉に浸かることで血流が良くなって中性脂肪などが消費される・・・・と言っているのだが、以前にも言ったことだが血流が良くなっただけでは脂肪は消費しないって・・。最初に鹿児島大学で温泉を浸かったメタボリック解消研究の例が出ていたが、あの被験者を見ても水中で運動をしていた。単に湯に浸かるだけで脂肪が減ったら苦労はしない。温泉に浸かることによる脂肪消費は0とは言わないが、それなら温泉にじっと浸かっているよりは、表を歩いてきた方が脂肪消費効果ははるかに高い。誰も他に客がいなくて迷惑がかからないのなら、温泉の中をジャブジャブ歩いたら、水中ウォーキング効果でさらに脂肪の消費は増えるだろう。最近はこの効果を見込んで、温めのお湯の深めの浴槽を作って、歩けるようにしている温泉施設もある。

 なお番組ではメタボリックのオッサン3人を、温泉に連れて行って運動なしで温泉に浸かるだけで中性脂肪値が減ったって言っているが、そもそもメタボリックになる人は、日頃の食生活に問題があるわけで(高カロリー高脂肪とか、酒が多いとか)、それを食事をキチンとしたものにしたら、それだけで血液中の中性脂肪なんてすぐに低下する。元々、中性脂肪値なんて条件で変化しやすいのである。この番組を見たら「温泉に行ったら痩せる」と視聴者が勘違いしそうだが、入浴だけではやせないというのは常識なので要注意。

 後半はデトックス。しかもここで、体に毒素が溜まるとセルライトがなんてインチキ二連発。もうこの時点で駄目駄目である。デトックスとセルライトと言えば、今やこの手のインチキの双璧。それをいきなり両方出してくるとは、さすがにどうしようもないこの番組。

 ここで登場するのは、つい最近に「目がテン」でも登場した長湯温泉。長湯温泉は炭酸ガス濃度が高いことが特徴で、炭酸泉は血管拡張効果によって暖まるというのが最大の薬効なのだが、それがこの番組にかかると「炭酸ガスによって新陳代謝を良くしてデトックスに効果がある」というインチキ宣伝にすり替わってしまうのである。

 さらに飲泉することで、胃や腸が刺激されるのでデトックスが進むとしている。炭酸泉が胃腸の蠕動運動を刺激するのは事実だが、ここでデトックスという言葉を使うな。便秘が続くと体の中に老廃物が蓄積するので肌が荒れたりするが、それは体内に重金属が溜まるなどと言っているデトックスとは全く別の話。どうも番組はここのところを意図的に混同している。と言うか、最近のこの番組を見ていると、体内に溜まった重金属を排出させるとかいうデトックスがあまりに露骨にインチキであることがばれたせいか、どうもこのデトックスの言葉の意味をずらしてごまかそうとしている節がありありである。この番組、やたらにデトックスという言葉を使いたがるのだが、どうもデトックスサプリを宣伝しないといけない何らかの事情があるように思われる。

 なおこの後、女性に炭酸泉に浸かってもらったら肌年齢が若返ったなどと言っているが、温泉にずっと浸かったのなら肌の水分が増えるのは当たり前の話である。問題はそれが持続するかどうかである。それにしてもこの肌年齢というものも、測定条件でやたらに振れるものなのだが、この番組はこういう誤差の大きい測定法をとにかく好む。

 私も温泉は好きだし、温泉に健康効果があるというのは確かだから、別にこの時期に温泉の宣伝をすること自体には反対はしないが、ただインチキな情報で視聴者を煽るのは感心しない。なんでもっとまともな内容を出来ないのだろうか。「温泉には血流を良くして新陳代謝を高める効果がありますよ」というような内容にしておけば問題がないのに、「温泉に入るだけでやせるらしい」「温泉に入ると毒が抜けて若返るらしい」と視聴者が誤解することを期待した浅ましい作りにどうしてもなってしまうようである。

 この番組もいろいろな批判を意識したのか、最近は比較実験をするなど一応の体裁を整えつつはある。しかし「まず結果ありき」のこじつけ実験という本質は、未だに変わっていないというのが実情。まだまだ脱皮が必要なようである。

 なお温泉に健康効果があると言ってもそれは程度の問題。例えば高血圧の者が長時間入浴したりすると、下手すると致命傷になることもある。高血圧患者の死亡場所はトイレと風呂が圧倒的に多いということをお忘れなく。また温泉は体質と泉質によっては合わないこともあるので、肌にチリチリする刺激があった場合「温泉は健康に良いはずだから」と無理して入浴を続けないように。だからとにかく極端なことはしないというのがこの場合も重要なのである。

 

12/10 発掘あるある大辞典「風邪の最新予防術」

 風邪を防ぐのは免疫であるが、この季節はもっとも免疫力が低下する季節だと言うことで、風邪の予防術を紹介しようと言うことらしい。なお私もこの季節になると毎年のように風邪をひくのであるが。

 まず免疫で第一に働くのが粘膜であるが、ここでは唾液などの粘液が異物を洗い流したり、直接殺菌したりなどの作用をしている。しかしこの唾液などは、緊張などの精神的ストレスで減少するし、朝食抜きやら良く噛まずに食べるなんてことをすると唾液の分泌が減少してしまうという。番組では唾液の分泌量を見るのに、割り箸を舌に貼り付けるというテスト方法を紹介している。

 で、この対策であるが、唾液腺のところをマッサージする方法を紹介している。

 粘膜を通り抜けた菌などに対抗するのは免疫細胞。しかしこの免疫を低下させるのはストレス。さらには気温が低い場合にも免疫の能力が低下する。さらに疲労なども顕著に影響を与える。

 それを判断する方法なんだが、お尻の上の部分を押してみて痛みを感じたらまずいとしている。これは経絡の考え方なんだと言うが、これは少々胡散臭い。西洋医学的にも内臓の不調が神経に反映していると考えられるなんて解説を入れて補強しようとしているが、そもそも免疫系の問題と内臓の不調は全く別物だから、これだと補強になっていない。

 で、これの対策だが、赤・白・オレンジの野菜を摂ることと、お尻・おなか・太ももなどを温めることとしている。さらに最後に先週宣伝したショウガを再宣伝で念押しして終わり。

 今回は一部怪しげな所はあったが、概ね妥当な内容。要はストレスなどに気をつけながら、野菜をキチンと摂り、体を冷やしすぎないようにということなんだから、至極当たり前である。例によって、非ダイエットネタの時の方がまともな内容になるというパターン。

 なお私は毎年このシーズンになると風邪をひいて困るのだが、仕事の都合などでどうしても風邪をひくわけにいかない時に使うのが加湿器。私の部屋は機械類が多いせいでとかく乾燥しがちなので、沸騰水型の加湿器を冬には使う場合がある。これを使うと体感室温も上昇するので、元々機会の排熱で温度の高い私の部屋では暖房が不要になるという仕掛けである。

 ところで、最初に「仕事で忙しい時には風邪をひかないのに、休みになった時に風邪をひいて寝込むようなことがある」なんて言っていたが、結局は最後までこの理由についての解説がまるでなかった。惹きとしてこの誰でも思い当たるケースを放り込んだものの、結局説明が付けられなかったってパターンか?

 

12/3 発掘あるある大辞典「ショウガ」

 薬味として使用されるショウガだが、このショウガは調理法で効果が変わるとのこと。

 まずは双子の芸人で、ショウガの効果をテスト。同じ量のショウガを料理法を変えて食べてもらったところ、一方は体温が上昇したのに対し、もう片方にはその効果はなかった。これは何かというところが今回のツボになる。

 ショウガの効果としては免疫を刺激して活性化するというものがあるという。それに効果のある成分がジンゲロールというもの。しかしこのジンゲロールは熱と酸素に弱いため、これを摂るにはすり下ろしてすぐに食べる必要があるという。だから風邪などの時には生のショウガを取る料理が良いとのこと。番組がショウガの産地で引っ張り出してきた料理はショウガの蜂蜜漬け。これをお茶などに加えて飲むらしい。また雑炊に刻んだショウガを加えるショウガ雑炊なども食べられているとのこと。

 なおショウガは10度以下で保管すると低温障害を起こすので、新聞紙に来るんで冷暗所で保管とのことだが、これは以前にガッテンで放送していたので、知っている人も多いと思う。

 次は加熱したショウガの効果だが、加熱するとジンゲロールは減るのだが、これがショウガオールという成分に変化するのだという。そしてこのショウガオールには血管拡張効果などがあり、要するにからだがポカポカしてくるということ。身体を温めるには加熱したショウガ(炒めるのがよいとしていた)を食べる料理が良いとのこと。産地ではきんぴらショウガや卵焼きに加える食べ方を紹介。

 また風邪の時の対処法としてショウガ湯を推薦。ただしジンゲロールを残すためにぬるめの方がよいとのこと。

 あからさまなショウガの宣伝で、産地まで登場というのが胡散臭いが、内容的には特にひどいものではないので今回は大目に見ましょう。ショウガは確かにうまく使うと体に良い。ただしこれも程度の問題で、極端に摂りすぎると弊害が出るのは言うまでもないので、それには注意。

 この番組だったら「ショウガで痩せる」なんて言い出しそうだが、今回はそれはなかった。つまり前からのこの番組のポイント「痩せるとか若返るとか言い出した時の内容は滅茶苦茶」というパターンを思い浮かべると良い。この番組はこの二つがある時とない時とで、番組のまともさが段違いに変わるというのが特徴。で、今回はこれらがない場合だったということ。やはりこの番組は「痩せる」と「若返る」は封印すべきである。

 

11/26 発掘あるある大辞典「ノロノロ血人間は太る」

 どうも胡散臭さが最初から漂う今回だが、まず冒頭からいきなり派手な宣伝で始まる。中国では病院でダイエットに成功する人が続出で、そこで行われているのは於血対策といって、血流を良くすることなのだという。

 で、日本で例によってのテスト。すると体脂肪の多い人の方が血流が悪かったという。番組の言っている於血のチェック法は耳たぶの下の1センチほどを押さえて痛みがあれば危険があるのだという。

 ここの痛みがある人は、血流が低いのだという(これをノロノロ血と番組では呼んでいる)。そして血流量が低いと毛細血管の働きが悪くなるから、エネルギーの代謝が悪くて痩せないと持ってくる。番組では血流の良かった人と悪かった人で同じ行動をしてもらっても、血流の良い人の方が消費カロリーが多かったとしている。

 ではどうすれば血流が良くなるかだが、それは背中にポイントがあり、脊柱起立筋をほぐすのが特に効果的だという。で、その方法は・・・というところでいきなりCM。このCMが血流を良くするシートのものという仕掛け。例によってのあまりのタイミングの良さだが、これで今回の番組の目的は自ずと明らかになるという次第。番組としては視聴者が「このシートを使ったら痩せる」と「勝手に勘違い」してくれることを期待しているのである。ちなみにメーカーはこのシートは肩こり解消用などにしか言っていないので、いざというときは「我々はこのシートで痩せるなんて言ったことはありません」と開き直れるという仕掛け。

 もうここで今回の目的は達成したので、後は番組的にはどうでも良いのが本音だろうが、一応は続く。この後に番組が提案しているのは脊柱起立筋を伸縮させるストレッチ。そしてこれを被験者に試してもらったところ、運動も食事制限もなしで10日後には体脂肪が減少という明らかにインチキと思われる実験結果が登場する次第。

 はっきり言って滅茶苦茶です。血流が悪くなると毛細血管が働かなくなり、代謝が悪くなるのでエネルギーを消費しないといっているのに、なぜ血流を改善しただけでエネルギーを勝手に消費するんだ? そもそもエネルギーを消費するための運動がないと、血流だけではエネルギーは消費できない。燃料を供給するパイプが詰まったらエンジンは停止してしまうが、パイプの掃除をしたからといって勝手にエンジンが動いたり出力が上がらないのと同じ理屈である。

 それに運動をすれば自然に血流は良くなる。体脂肪の多い人が血流が少なかったなんて言うのは、血流が少ないから体脂肪が多いのではなく、そもそも運動していないから体脂肪が多くて血流も悪いというだけの話である。結果と原因が完全に逆転しているのである。

 番組関係者ではない私には確認しようがないが、十中八九、今回の実験の内容は捏造だろう。まあ番組的にはスポンサーの商品が売れればそれでよいのだから、あのストレッチが効果がなかったところでどうでも良いんだろう。むしろあのストレッチだけで本当に痩せたら、商品が売れなくて困るのでは。なお昔からこの手のインチキな美容法は大抵は中国を出してくるのだが、今回の番組はまさにそのパターンを踏んでいる。なお番組の最初に紹介された事例、中国で病院でダイエットしたという彼女たちは、誰も「血流を改善しただけで痩せた」とは言っていないのに注意。それにも関わらずに、番組の構成はまるで血流を改善するだけで彼女たちのように劇的に痩せるのかのように錯覚させようとしている。そこに最大の誤魔化しがあることに要注意である。

 それにしてもここ最近、完全に開き直ったのか安心したのか、目に見えてひどい回が増えてきた。また実験の捏造ぶりも、かなりひどくなってきたという話は聞いています。例えばサーモグラフィなどは、効果が見えなかったら感度を変えるなんてことは日常茶飯だとか・・・。番組関係者しか事実を確認しようがないと考えているのか、やりたい放題の模様です。やっぱりこの番組にダマされる視聴者の方が圧倒的に多いから、こういうことが平気で出来るのだろう。私が自身の無力さを痛感させられる時でもある。

 

11/19 発掘あるある大辞典「亜鉛不足の恐怖」

 今回のテーマは亜鉛。で、いきなり始まるのは、飛行機の絵に自動販売機と描いてあるような、全く違う絵と文字が組み合わさっている5種類のパネルを10秒で覚えられるかというテスト。このテストが全問出来ないと亜鉛不足によって記憶力が低下している可能性があると番組は言う(よく見ると「あくまで目安です」という文字が途中ではいる。当たり前だ。こんな安直なテストで亜鉛不足は判断できない。)。

 次に番組が言うのは亜鉛不足による弊害、亜鉛不足になると新陳代謝の低下などによって肌が老化するなどが起こったり、特に味覚障害が発生することがある(このあたりは大体妥当)。

 それでは亜鉛をどうやって摂るかだが、亜鉛はあらゆる食品に少しずつ入っているから、キチンとした食生活をしていたら不足はしないはず。しかしそれでも亜鉛不足が増えているというのは亜鉛を浪費する生活をしているからだという。番組では亜鉛不足に陥っている3人の生活を例に挙げて亜鉛が不足する原因を列挙している。

 1と2は飲酒と喫煙。要は肝臓でアルコールを分解する時や、喫煙による活性酸素の処理に亜鉛が使われるからだという。3つめはストレス。亜鉛はストレス時に分泌される神経伝達物質を抑える作用があるので、ストレスが増えると亜鉛の消費が増えるのだという。そして4つ目だが、食物繊維の過剰摂取。食物繊維には亜鉛の吸収を阻害する作用があるので、食物繊維を摂りすぎると亜鉛が不足するという。

 で、対策だが、肉類を摂ること。肉類には亜鉛が含まれている上に、動物タンパクが亜鉛の吸収を促進するという。さらにビタミンCやクエン酸を組み合わせると亜鉛の吸収は上がるとしている。

 という内容なのだが、私はテレビの前で思わず「オイオイ!」と叫んでしまった。この番組は毎回矛盾したことを平気で言うが、今回はその最たる例。そもそも食物繊維の摂りすぎの無茶苦茶な食生活をしている連中は、この番組に毒された連中だろう。寒天なんかを摂りまくっている連中がもろにそれに該当する。よくまあここまで、自分の番組で宣伝したことを棚上げに出来るもんだと絶句。

 そう言えば、番組の最後で司会の堺正章が「こう言ったからといって、じゃあ肉を食べようなんて極端なことはしないで欲しい。バランスが大事。」などと、今までこの番組では一度も言ったことがないことを初めて言っている。なんか事件でも起こったのか? 急に風向きが変わったような妙な感覚を受ける。

 正直なところ、今回の内容を単独で見ればまずまずというところ。下品な煽りは相変わらずあるが、それは作り方の問題であって内容的にはかなり無難なことを言っている。何か問題でも起こって急に対応したのか、それとも今回を担当した制作者がたまたままともだったのか、そのあたりは不明だが、このレベルの内容なら問題になることもないのだが・・・・。

 と言ってもこの番組を信用することなんてまだまだ出来ません。何しろほんの先週にあのインチキ物質のセルライトを取り上げたとこなんですから・・・・。

 なお番組ではなぜか触れていませんが(スポンサー等の関係で触れられないのか?)、現代の亜鉛不足の原因としてあげられるのは、まずインスタント食品の摂りすぎ。特に清涼飲料などに含まれることの多いリン酸塩が問題視されています。さらに農薬や化学肥料の多用による土壌中の亜鉛の欠乏による野菜の亜鉛不足などがあります。最近の野菜は本来含まれるべき亜鉛が含まれていないということです。亜鉛不足に本気で切り込むつもりなら、このあたりのことを避けるわけにはいかないのですが、今までこの番組で亜鉛を取り上げた時は、この問題は必ず避けるんですよね・・・。

 

11/12 発掘あるある大辞典「セルライトは消せる」

 はい、もう今回は最初から駄目です。このセルライトという言葉を使った時点でその内容はインチキだと言っているようなもの。そもそもセルライトがインチキなのですから。しかもセルライトが消せる? おいおい、セルライトは消えないと散々恐怖を煽っていたのはそもそもこの番組だろうが。もう既に背後にエステ業界の影がちらついている。

 というわけで今回ははなっから見る価値0であるが、立場上そうも言っていられないので一応つきあうこととする。

 すると初っぱなからいつもの煽り全開、今回のスポンサーと思われる怪しげな専門家が、女性をつかまえては片っ端からセルライト有りとインチキ診断を下していく。そりゃ皮下脂肪なんてない方が異常である。またウォーキングで5キロ体重を減らした女性が、それにも関わらずセルライトが消えなかったなんて言っているが、脂肪が落ちる時はまず内臓脂肪が落ちてから全身の皮下脂肪が落ちていくので、急に皮下脂肪は減らない。また逆に皮下脂肪が落ち始めた時に、皮膚がたるんでしわになることもある。それをひっくるめてセルライトにしてしまっているインチキである。なおセルライト自体がそもそもインチキな概念なので、レベル1だの3だのと言っているのが全く無意味なのは言うまでもないこと。

 いきなりインチキ全開なのだが、そんなことを気にするはずもなく(そもそも気にしていたらこんなテーマは扱わない)番組は突っ走る。二人の主婦を比較して一人はセルライトがあり、もう一人はセルライトがないとしている。そしてその原因は一人は午前中にウォーキングをしているからリンパの流れが良くなって老廃物がたまっていないとしている。だ・か・ら・・・ウォーキングを日頃からしているような人は、そもそも脂肪の蓄積自体が少ないだろうが!! セルライト云々の話ではない。

 後は、水をキチンと摂っていないだの、濃い味付けが好きだの、風呂にゆっくりつからないだの、足を良く組むだのといずれもリンパに関係したものばかり、これをやっているとリンパの流れが悪くなってセルライトに結びつくという論理だが、リンパの流れが悪くなった時に結びつくのは足のむくみ。

 で、対策としてあげているのが足のストレッチ・・・だ・か・ら・・・それは足のむくみを解消するのが目的であってセルライトなんてものとは全く無関係。しかも進行してしまったセルライトはつまんでつぶせなどと、例によって大馬鹿なことを平気で言っている始末。

 結局のところ、当然予想されることではあったが最初から最後まで終始一貫滅茶苦茶。はなっから目的は、エステ業界のために再びセルライト恐怖伝説を煽ろうということだけ。多分、セルライトがインチキだということに気づき始めた人がチラホラ出てきたので、ここらで再びセルライトの宣伝をしておかないとスポンサーに対してまずいと思ったのだろう。

 最後にもう一度繰り返しておきます。セルライトはエステ業界とこの番組が結託して宣伝しているインチキ概念ですので、この言葉を使った時点でその内容は無価値だと判断してください。セルライトなんて、医学関係者には鼻で笑われますので。

 なお詳細は私の本にも書いてますので、気になる方は私の本を買ってください・・・と最後は自分の宣伝をしておきます(笑)。

PS

 志村けんプロジェクトで鰯の宣伝をしてましたが、鰯が体に良いということには異存はないが、やたらにバナジウムを宣伝していたのは、化学屋としてはどうも抵抗があります。バナジウム自体は毒であり、実際にこれが漏れることによる事故なんてのもある。まあ微量金属などは濃度の問題があるので、極微量の場合は人体にとって問題がない場合が多いが。だからまかり間違っても、バナジウム錠剤なんて服用したりしないように。あまりバナジウムの健康効果なんてものが宣伝されると、どこかのインチキ健康食品会社が出しかねませんので。

 

11/5 発掘あるある大辞典「肌を若返らせる食材」

 今回のテーマは肌。特に冬は肌が乾燥することで老化が進行しやすくなると、いきなり恐怖を煽りまくる。だからそれを防ぐために化粧品・・となれば番組中にしつこいほど入ったソフィーナのCMとの連動企画になるのだが、番組の方は今回は肌に良い食材を紹介するという。というわけで、スポンサーの意向とは微妙にずれがあるのが今回。

 で、肌の乾燥を防ぐ方法だが、肌のセラミド合成を促すためにフィトケミカルなるものを摂れとのこと。このフィトケミカルだが、要は野菜などに含まれる色素などの成分、野菜は黄・緑・赤・オレンジ・紫・白・黒の7色のものがあるが、これを全部摂るとなると大変なので、この中で緑・白・オレンジ・黒の4種類に重点をおいて摂れという話。緑は一般的な葉物野菜、白は白ネギやタマネギやキノコ類、オレンジはにんじんなどということで、このあたりはかなり一般的な摂りやすい野菜。ということでポイントは黒。黒はワカメや小豆、ひじきなんてものがあるのだが、今回番組が強烈に推すのがなぜかコンニャク。というわけでコンニャクの宣伝が今回の目的だったということが分かることになる。

 ところでコンニャクって一般に黒い色をしているから、黒に分類で良いように感じるかもしれないが、そもそものコンニャクには実は色はついていない。以前に「目がテン」で言っていたように、黒いコンニャクは実は海草などで色を付けているのである。それじゃコンニャクって黒ではないような気がするのだが・・・・とにかくそこにはこだわったらいけないようだ(笑)。

 で、番組ではこれらの野菜やコンニャクを中心にしたメニューを4週間続けた被験者が、肌年齢が大幅に若返ってめでたしめでたしという展開。

 これらの4色を意識して摂ろうとすれば、野菜が中心のメニューになるし、コンニャクを摂ることで便秘なども改善されるので、肌に良い効果が出るのはある意味自然な結果。例によってこの番組の実験が信用できるかどうかは疑問だが、このメニュー自体は良いのではないかという印象。もっとも野菜に偏りすぎて、タンパク質が不足するような状態になれば、これは肌にも悪い影響が発生することになるが。

 つまりは例によって、バランスの良い食生活をすれば、肌も含めて身体全体が調子よくなるというだけの話。というわけで、今回の内容自体はリーズナブルだという結論にしておきます。コンニャクにやたらに固執しているのには、怪しいものは感じるものの。

 なお以前にも言ったことがありますが、最も肌を老化させるものの一つが実は化粧品なんですよね。この番組ではそんなことは口が裂けても言えませんが。

 

10/29 発掘あるある大辞典「部屋のタイプで弱点が分かる」

 今回はいきなり部屋のチェックから。部屋の散らかり方を3タイプに分けている。1つ目はいらないものが捨てられないタイプ。2つ目は収納に入れはするが、全然整理されていないタイプ。そして3つ目は物を出しっぱなしにしていても気にしないタイプ。これはいずれも典型的な散らかしパターンなのでなかなか興味深いが、この番組はそれが脳の弱点につながっていて、それが脳の衰えにつながるので、ダイエットしても成功はしないとか記憶力が低下するなどにつながるという話に持って行く。何やら最初は良かったのだが、どんどんと話が怪しい方向に行く。

 最初は出しっぱなしでも気にしない人。この人は後頭葉に弱点があるのだという。視覚情報の認識範囲が狭くなっているので、散らかっているのが認識されていないのだとの理屈。だから机が散らかっている人と片づいている人でカルタをしたら、片づいている人が勝ったという。で、これをこのまま放置すると、道で人にあっても気づかなかったり、信号を見失ったり、ファッションの色遣いなどがちぐはぐになるなどとのこと。そしてこれを鍛えるのには表神経衰弱(トランプを表替えして並べて、同じ色と数字のカードを取っていくというもの)が良いとしている。

 次はなんでも収納に放り込んでしまうタイプ。このタイプは空間認識を司る頭頂連合野が弱っていると言い出す。だからこのタイプの人にケーキを6つに切り分けてもらったら大きさがバラバラになってしまったという。で、これを放置すると地図が分からなくなったり、化粧が平面的になっておかしくなったり、痩せている自分をイメージできないのでダイエットが成功しないなどと言っている。そしてこれを活性化させる方法は、お手玉が良いとしている。

 最後は捨てられないタイプ。このタイプは決断力がなく、これは前頭連合野が弱っているのだという。ここが衰えるとうっかりが増えるので事故などが増えるとしている。そしてこれを鍛えるにはアミダを下からたどる逆アミダが良いとしている。

 以上が今回の内容。部屋の片づけ方のノウハウでも教えてくれるのかと思えば、全く役に立たない与太話だった。そもそもすべての根拠が明らかにこじつけ。私などはこの3つのタイプがすべて当てはまる人間なのだが、カルタは人よりも強いし、空間認識能力も明らかに人並み以上であった。なお物を捨てられないのは決断力云々以前に、貧乏性であることが大きい。それに昔から部屋にあるがらくたでいろいろな物を作るクセがあるために、がらくたを置いておくのが習慣になっているというだけ。

 まあ別に害になる内容ではないが、こんな役に立たない内容を流して何の意味があるんだ? せっかく部屋の散らかり方をタイプ別に分けたんだったら、タイプ別の片づけ方のツボでも紹介すれば役に立つ番組になるというのに・・・・。やっぱり根本的にまともな番組の作り方というものを知らないんではなかろうか、この番組の制作者は。

 タイプ別で分かる番組制作者の弱点。 1.スポンサーの宣伝が優先して、理論構成が滅茶苦茶になる。 2.番組の主旨が不明になって、途中で論旨が変わってくる。 3.番組自体は筋は通っていても、内容が無意味。 1は上の意向を気にしすぎるタイプ。2は番組制作に目的意識が薄い。3は明らかに企画力が低い。・・・こういう内容でもやった方がまだよほど面白いような気が(笑)。

 

10/22 発掘あるある大辞典「ミカン・リンゴで痩せる」

 冬になってくると消費が増えてくるのがミカンとリンゴ。しかし最近はどちらも輸入果物などの増加で売り上げが減少傾向にあるという。そのような産地に泣きつかれたのか、それとも番組関係者に実家がミカン農家やリンゴ農家の者がいるのかは分からないが、今回はミカンやリンゴの売り上げ増を狙う露骨な販促番組である。

 で、今回のテーマだがミカンやリンゴを食べるだけで運動も食事制限もなしで痩せるというのである。

 ミカンで痩せる原理だが、食物繊維やペクチンが糖の吸収を妨げ、また青いミカンに多く含まれるシネフリンという成分が、脂肪の燃焼を高めるのだという。で、この効果を高めるには 1.食前に食べること。2.すじ・袋ごと食べること。3.青いミカンを選ぶこと。以上の3点だという。なお食べる量に関しては三食前に1個ずつの一日3個。

 リンゴの方だが、青いリンゴによく含まれているプロシアニジンが脂肪の燃焼を促進するからとしている。で、こちらのやり方は 1.青いリンゴを食べる 2.皮ごと食べる。 3.食前に食べる の三点だとしている。なお食べる量は三食前に半個ずつで1日当たり1個半。

 で、これを実践した被験者が、食生活も運動もしないで二週間で体重が減少してめでたしめでたしとしている。が、例によってこの実験が極めて怪しい。いつも「食生活もそのままで、運動なども一切なし」などというが、実際にそれを確認したことはない。それどころか、被験者の映像を見ていると、全員毎日体重を測定しながらグラフにつけている。これって、ガッテンでやっていた「量るだけダイエット」と違うのか? どうも被験者が「勝手に」食事制限したり、運動したりしている気配が濃厚である。しかしたとえそうであっても、番組は特別に指示はしていないと言えばそれまでである。またリンゴダイエットで効果が出た人は「便秘が治った」と言っている。というわけで、例によっての便秘解消効果も計算に入っているという次第。

 今回のダイエットのポイントを見ればよく分かるが、とにかく食事前に繊維の多い腹にたまるものを摂るということ。これは寒天の時と同じ、ただ果物は寒天と違ってカロリーはあるから、身体を壊すことを無視してとにかく体重を減らしたかったら、正直なところ寒天の方が効果はあろう。大体、今回まるでミカンやリンゴが特別なように番組では見せかけているが、今回宣伝していた程度の効果なら、他の食材でも含んでいるものが多いのである。それにも関わらずまるでこれらの果物が特別なもののように見せかけているのがトリック。肉とか菓子とか言った滅茶苦茶カロリーが高いものを食べるぐらいなら、果物でも食べている方がマシという程度のが現実。ミカンやリンゴを意識しすぎて食生活をゆがめないことが重要である。そもそも本当に普段と同じ食生活の上に、ミカンとリンゴをガバガバ食べたら確実に太りますから。

 それにしても、今回の番組に乗せられたら、1日当たりミカン3個、もしくはリンゴ1個半を食べ続けることになるのだから、これはかなりの消費量である。産地はウハウハだろうが、体質によっては下痢をする可能性が濃厚である。

 これでミカンやリンゴが年末に向けて馬鹿売れすれば、関係者にはいくらかのバックマージンでも入ってくるんだろうか? いくら問題が多発してもこの番組がなくならないわけである。

 

10/15 発掘あるある大辞典「身体の年齢チェック」

 今回は身体の衰えを簡単なチェックで判断しようと言う回。一つは片足を椅子の上に置いて身体をひねるという運動で、股関節の柔軟性を見るというもの。もう一つは身体を反らして後ろがどの高さまで見えるかで背筋力の衰えを調べる方法で、最後は手の上にひもをおいて目をつぶり、そのひもが引っ張られた時につかめるかというテストで、脊髄の能力を見ようと言うことらしい。

 股関節の柔軟性がなくなっている場合は、リンパの流れが悪くなることがあるので、新陳代謝が衰える危険があるとしている。またこの状態は足の内側の足を閉める筋肉が弱っているので、それがいわゆるたれ尻になるという話。対策としては足に雑誌を挟んで歩くというエクササイズを勧めており、つまりは足を閉めるということを意識するようにとのこと。

 背筋については姿勢の悪さが原因となる。そして背筋が使われないということは代謝が落ちるので太る危険があるとしている。で、対策だが姿勢を正すことは当然として、番組が推奨するエクササイズは身体をKの字に伸ばし、そのまま後ろに身体を反らしていく運動。確かにこの運動で身体の後ろ側の筋肉が緊張するのが分かる。

 最後の脊髄については、刺激がないことが原因であるとして、利き手と反対の手を使ってみるとか、日頃と違う操作をしてみる。また足でものを起こしてみるなどの足の動作をすることを勧めている。

 以上、90分スペシャルの割にはよけいなことが多くて、中身はあまりなかったというところ。もっとも、内容的には筋力の衰えをエクササイズで回復しようというものなので、概ね妥当なもの。例によっての下品な煽りと、何でもかんでも見た目年齢に結びつけ強引さは気になったが、番組全体としては許容範囲内。やっぱりこの番組、サプリを出さないだけでも大分まともな内容にできるんだと痛感。毎回こういうレベルの内容なら、私も特に問題にはしないんですが・・・。ただ、こういう内容だと、どこも儲かるところが出ないから、スポンサーが困るんでしょうね。

 

10/8 発掘あるある大辞典「足裏刺激で痩せる」

 今回のテーマは、足裏を刺激しただけで痩せるなどというかなりオカルトチックなもの。もういきなり駄目駄目ムードが漂っている。で、聞いているといきなり意味不明の説明が。足にいかに負担がかかっているかを説明する時、「主婦の1日の歩数は約5600歩だから、足の裏にかかる重量に換算するとおよそ350トン」などと言い出すのだが、これは一体どういう計算だ? 考えられるとしたら、主婦の体重を大体60キロぐらいとして、それに単純の歩数をかけたようである。もうこの時点で「はあ?」である。何なんだこの意味のない数字は、足の裏にかかる重量は5000歩だろうが、2万歩だろうが、60キロだっちゅうの。こんな計算が通用するのなら「1日に立っている時間は3時間で約1万秒、だから重量に換算すると600トン」と言っても一緒である。

 もう初っぱなからオカルト全開の今回であるが、番組が始まるやいなや、いきなり飛び出すのは「足の裏を刺激するだけで7キロ痩せた」という「体験談」。この体験談というものがどれだけ当てにならないかは、私の本にも書いてあるが、つまりは体験談ということならどんないい加減なことでも言えるし、番組も「これは番組が言っているわけではないから」と責任逃れが出来るという仕掛け。インチキ健康食品などの常套手段である。

 で、足裏を刺激したら痩せるという原理だが、足の裏の筋肉が働くことで血流が良くなるので、そのことによって代謝が良くなって痩せるとのこと。しかし血流が良くなったところで、運動してなかったら痩せないのであるが・・・・。

 そこで例によっての番組の実験は、8人の被験者に「普段の生活と同じ生活で、足裏マッサージだけをしてもらった」というもの(この前提条件自体がかなり怪しいのだが)。すると10日後には8人全員のウェストサイズや太もものサイズが減少し、6人の血中の中性脂肪値が減少したとしている。

 しかしこれがまた胡散臭い。まずウェストサイズや太もものサイズであるが、血流が良くなるのだからむくみがとれることである程度は減少することはあり得る、しかしこれは痩せているのとは根本的に違う。だから被験者が「このまま続けるともっと引き締まるのでは」などと言っていますが、それは無理である。なお血中の中性脂肪値は測定条件でかなり動くので(食前、食後、運動直後など)、そこのところをキチンととっていないと結果はいくらでも変わる。どういう条件で測定したかは番組は全く触れていないので何とも判断できないが、この番組は条件によって測定結果をいくらでも操作できるという測定方法を好む傾向が以前より顕著にある。なお「痩せる」ということなら、体重の変化に一番端的に表れるはずなのだが、なぜか体重の測定は一切行っていない。そこのところが胡散臭さを感じずにはいられない理由の一つになっている。

 まあ足裏マッサージが身体に悪いとは思えないし、最悪でも「効果がない」というだけのことなので、別に実践することに反対はしません。ただ世の中には足裏刺激でガンが治るとまで言っているインチキ健康療法が氾濫してますので(実際に足裏診断ですべての病気が分かると言っていた詐欺師が逮捕されましたね)、そういう連中にとっては格好の宣伝になりそうだなというのが一番気になるところ。懸命なる皆さんはそういう輩には絶対に騙されないように。どうもこの番組は、その手の輩に対する配慮ばかりが見えて、視聴者に対する配慮が皆無なのが以前からの問題なのである。

 足裏がどうこうなどと言うよりも、まず歩くのが一番。なお番組が「足の裏をよく使う歩き方」として言っていた「かかとから降りて、つま先で蹴る」という歩き方は、そもそも足の裏云々ではなく、こういう歩き方をすると自然に歩幅が広くなるので運動量が増すというウォーキング用の歩き方です。やっぱり論点がずれてるんだよな・・・。

 

10/1 発掘あるある大辞典「ボディエンザイム」

 いきなりボディエンザイムなどと意味不明の言葉が登場するのが今回。しかもこのボディエンザイムは最近アメリカで大流行だと言い出す。これは典型的なこの番組のインチキパターンなので、思わず最初から警戒してしまうところである。

 で、ボディエンザイムの意味だが、要は身体の酵素を働きやすくすることで身体の調子を良くするという考え方だとか。そしてその酵素を生み出すのが腸だが、この腸が汚れていると酵素がうまく作れないので、腸をきれいにするとのこと。

 こう聞くと、最近にこの番組がやけに力を入れていた「デトックス」というインチキの典型的な口上である。しかし既にデトックスは全くのインチキであることがバレバレであるからか、なぜか番組では「デトックス」という言葉は一切使用しない。だが奇妙なことは、画面には「ボディ・エンザイムプログラム」と書いてあるにもかかわらず、背景に現れる本らしきものの表紙には「腸デトックスプログラム」と全く違う言葉が書いてあることである。まるでサブリミナルのような胡散臭さである(手前の文字が現れる前と消えた直後の一瞬だけデトックスという文字が見えるようになっている)。

 そしてこの1週間で効果があるというボディエンザイムプログラムとやらの中身は「身体をリセットする」というもの(いつか聞いたことがある)。そのポイントは1.必ず1日3食摂る 2.肉を食べるなら脂肪が少ないものを選ぶ 3.お酒はなるべく控える 4.間食はしない である。さらに1週間を通じて、ヨーグルトを摂る(1日250グラムというかなり大量)、さらに食物繊維を摂る(番組では寒天を勧めている)ということで、ここで今回の目的の1つが、以前からこの番組が宣伝に力を入れているヨーグルトと寒天への再びのテコ入れであるということも判明する仕掛けである。なお粉寒天は1回の食事につきティースプーン1杯までにしてくれと言っているところを見ると、粉寒天を摂りすぎて栄養不足で身体を壊すという危険性はさすがに認識しているらしい。

 食事の方はこの程度だが、これだけだと効果が出るわけがないのは当たり前である。というわけで、これに組み合わせるのがパワーヨガ。また最初の2日間は便通を良くするために水を2リットルは摂るようにすると共に、オレイン酸なども摂取、さらに便通を良くするためのヨガとやらも実行するとのこと。そして最後の2日間は蜂蜜やパイナップルなどの果物を摂り、これまたヨガを組み合わせるのだという。

 するとこれを実践した被験者が、肌がきれいになるわ、ウェストは減少するわでめでたしめでたしというオチである。

 やたらに劇的な効果を喧伝する割にはなにやら意味不明な内容。以前にデトックスの時にも言ったが、普段の滅茶苦茶な生活を改善したら、体調が良くなるというのは当たり前である。またここまで食物繊維ばかり強調した食事にすれば便秘が解消するのも当然で、便秘が解消したら短期的には腹のむくみなどが減ってウェストサイズが減るのも当たり前である。ただ問題は、ここまで食物繊維に偏りすぎた食生活を続けると問題が出ないかということ。だから多分期間を1週間にしているんだろう。しかしそれは、元の食生活に戻したらまた元通りになってしまうという意味でしかないのである。

 食事を繊維質を多くして、運動を取り入れたら便通などが良くなるというのは極めて当たり前である。だからここで紹介されていた方法はそれなりの効果はあるはずだとは考える。ただそれはこの番組が宣伝しているほどの特別なものではないということである。

 また酵素をやたらに強調していた割には、その酵素の分泌量については全く何の測定も行っていないというのが、露骨に論点をずらしてしまっている。このことから酵素云々の説明はかなり胡散臭いと言わざるを得ないだろう。大体、腸内の環境を整えるというのは、酵素云々ではなくて栄養分の吸収を良くするというのが第一目的である。栄養分の吸収が良くなるから、肌などの状態が改善することになるわけで、大本の論理のところにかなりの誤魔化しが潜んでいると感じずにはいられない。

 多分この番組の真意としては、途中でサブリミナルで入れていたデトックスを宣伝したいのだろう。視聴者が今回の内容をデトックスの効果だと勝手に「勘違い」して、デトックスサプリなどに走ることを期待しているのだろうと推測される。だましのテクとしてはより悪質になったと言うべきか。

 

9/24 発掘あるある大辞典「バナナ」

 もう今回のテーマを聞いた途端に、いきなりツッコミを入れずにはいられない。低炭水化物ダイエットを宣伝した番組が、それから1年と経たないうちにバナナの宣伝。いかにもこの番組らしい支離滅裂さだが、さすがにここまであからさまだと絶句する。

 番組ではまず専門学校生にバナナを食べてもらった組と食べなかった組とで計算問題をしてもらい、バナナを食べた組の方が成績が向上したとしている。これはバナナに脳の機能をアップする効果があるからだとのこと。

 そしてここで番組では脳の栄養分は糖だと説明が入って、「糖質(炭水化物):即効性のある身体の主要なエネルギー源、特に脳が働くためには不可欠な栄養素。」というキャプションが出る。もうこの辺りで、私は絶句している。ちなみにこの糖質の説明、私の本の記述にやけに近い感じるのは私の自意識過剰か?

 なお、ただ糖分ということだとバナナである必然性はないので、ここで番組は「糖分だけだと脳のエネルギーになれない」という解説を加える。と言うのは、脳には血液脳関門というゲートがあって血管から悪い物質が入らないようにしているので、血液中の糖が単独でここにたどり着いても、糖だけではここを通り抜けることが出来ず、脳のエネルギーにならずに身体のエネルギーになったり脂肪になってしまうのだという。で、ここを糖が通り抜けるのに必要な栄養素がビタミンB6とビタミンB1、カリウムだとのこと。そしてバナナにはこれらの栄養素がすべて含まれている上に、バナナの糖は最初から吸収しやすい形になっているので、一気に脳関門をくぐり抜けられ、脳の栄養になるのだという。

 この説明自体は良いんだが、今までのこの番組をよく知っている私としては、ここでまた呆れずにはいられない。そう、そんな糖でさえスムーズにたどり着けないという脳に対して、ギャバが鎮静効果をもたらすということをつい最近までこの番組は平然と言っていたからである。糖でさえ通り抜けられないところを、ギャバなどというもっと怪しいものが通過できるわけがない。これは以前に嘘をついていたということを白状しているのに等しいのだが、当然ながら番組はそんなことはおくびにも出さないのである。

 もうこのように、今までの番組内容をことごとく無視してバナナの宣伝に突っ走るのが今回である。次に登場するのはバナナをいつどれだけ食べればよいかということだが、これについてはバナナを1本食べると、15分後ぐらいに効果が出て、それが2時間ぐらいで切れるという。なお脳はエネルギーを蓄えられないので、2本食べたから倍の時間保つというものではないとのこと。なおバナナをとる時に併せてカルシウムも摂るとさらに効果があるので、バナナミルクなどが良いという。

 以上が今回の内容。つまり今回のテーマは 1.低炭水化物ダイエットがいかに無茶苦茶で身体に悪いものであるか 2.以前にこの番組で散々宣伝したギャバの効果は嘘っぱちだった ということである・・・・わけはないのだが、今回の内容はそういう見方をするのが正解である。

 なおバナナが即効性があるというのは良いが、通常はそんなに即効性を期待しないといけない場面などそうそうはないものである。つまりは「朝食をしっかり摂る」ということを心がけていたらそれで問題はないのである。朝食も摂っていない状態では、脳がいきなりガス欠になっているので、作業の能率など上がるわけがないというのが道理。ちなみに10時や3時におやつを摂るというのは、脳のガス欠を解消するという意味も持っているわけである。なお最初の実験だが、バナナ一本がこれだけ劇的な効果を示すというのは、被験者が空腹時に実験したという可能性が非常に高いと思われる(番組では当然のようにそのことに触れていないが)。

 今までの経緯を抜きで今回の内容だけを見れば、あからさまなバナナの宣伝だが言っていること自体はそう無茶なことではない。しかし今までの経緯を考えれば「おまえがそれを言うか!」というツッコミを入れずにはいられないご都合主義内容。この番組は自分自身が言ったことさえすぐに忘れてしまうのである。先週の本当は怖い家庭の医学によると、自分が物忘れをしているということまで分からなくなるのがアルツハイマーの症状だとか。この番組は、番組自体が明らかにアルツハイマーにかかっているのだろう。

 別に以前の内容を否定するなとは言わないが(と言うか、この番組の場合は以前の内容は否定すべきである)、その場合には「以前に言ったことは間違っていました」と言うか、そう言いにくければせめて「以前の時とは違う事実が明らかになってきました」と断るべきなんだが、この番組でそういう事例は皆無である。その回ごとのご都合主義で、言うことがコロコロと変わるのである。これがこの番組が根本的に駄目だという最大の理由の一つ。番組自体に誠意を感じないのである。なお以前にも言ったことがあるが、視聴者としてはここに注目しておくと、科学の知識がなくても番組が嘘を言っていることが見抜けるわけだがら、番組を見る上での最大の注目点なんだということを強調しておきます。

 

9/17 発掘あるある大辞典「第一印象を良くする」

 「人は見た目が9割」なんて本が出ているが、実際に第一印象の差が後々まで響いてくることというのはよくある。番組では数人に15秒の短い挨拶(中身は自分の職業や出身地を言うだけという定型的なもの)をやってもらって、初対面の20人に印象を聞いてみたが、印象が極端に良かった人と悪かった人に分かれたという。

 で、番組が強調する第一印象の大事さとは、人間はその後の関係においてもどうしても第一印象に引きずられるので、同じ行動をしても第一印象が良かった人は良いように、悪かった人は悪いようにとられてしまうのだという。これを第一印象の初頭効果というそうな。

 では第一印象が良かった人と悪かった人の違いはと言うと、大体想像がつくと思うがやはり表情。第一印象が良かった人は表情が豊かで、それに対して第一印象が悪かった人は表情が乏しい。表情が豊かな方がそれを見た者の脳の顔ニューロンがよく働き、相手の人柄を探るということが出来るのに対し、表情が乏しいとそれが出来ないので、不信感や警戒感につながるのだという(いわゆる「何を考えているのか分からない」というやつか)。番組では表情によって相手がとる距離が変わったとしている。で、この表情をよく使っているかということだが、下唇と上唇で割り箸を挟み、そこに500円玉を置いて10秒耐えられるかで判断できるとしている。

 それと番組がもう一つあげているのは光。目や歯が光っている方が好印象になるのだという。これは人間が水を必要とするので、水のようにきらきら光ったものに本能的に好印象を抱くのだと言うのだが、これは少々こじつけくさい。なおだから光沢のあるリンゴとないリンゴだと、光沢のある方がおいしそうだと感じるという話だが、私はリンゴがテラテラと光っていると、これはワックスを使っているのではないかと逆に避けてしまう(笑)。

 で、印象を良くする方法だが、これには表情筋を鍛えるということで、割り箸などを使った表情筋の訓練法を紹介している。そして最初のテストで、接客業でありながら第一印象が最悪だったという男性が、この訓練を行ったところ、第一印象が劇的に改善してめでたしめでたしというオチである。

 あまり意味があるとは思えない内容だったが、表情筋訓練で身体をこわすことはあり得ないから(せいぜいがやりすぎて顔面神経痛になる程度)、今回はまあまあか。やはりこの番組は非ダイエット、非健康ネタの時が内容が良くなるというパターン。

 確かに人の感覚が第一印象というので左右されることが多いので、接客をする者や面接に挑む者などは、死活問題として少しでも第一印象を良くしたいと考えるだろう。ただたとえ第一印象だけを良くしても、中身が空っぽだったらそれは早晩現れてしまうので、第一印象だけでなく中身を磨く鍛錬も忘れてはいけない。結局は最後に勝利するのは中身のある人間の方である。

 なお私は個人的には、いわゆる営業スマイルというのが非常に嫌いで、特に表情の背後に接客マニュアルが透けて見えるような笑顔にはゾッとする(かと言って、無表情で無愛想な接客が良いと言っているわけではないが)。何事もつまりは程度というもので、あまりにわざとらしさが感じられる笑顔は逆効果である。やはり日頃からよく笑うような生活をしているかどうかが、何かの時の笑顔に効いてくるわけで、日頃辛い生活をしている者は、無理に笑顔を作ってもどこか痛々しくなってしまうものである。

 なお面接の達人などと称して「私は第一印象だけで相手の中身が分かる」などと豪語している輩がいるが、こういう輩で本当に相手の本質を見抜いている例はほとんどない。大抵は第一印象を引きずって、後でその人物を「やっぱりこういうやつだった」と強引に結びつけている例が大半である。つまりは第一印象の初頭効果を一生引きずっているようなお粗末な輩がほとんどだということ。大体人間の本質なんて、数十年つきあっている親兄弟や夫婦でも結局はすべては分からないのだから。

 

9/10 発掘あるある大辞典「カルシウム不足解消法」

 日本人は以前よりカルシウム不足だと指摘されており、実際に骨密度が低めの人も多い。この番組は今回、そこに煽りのポイントを見いだしたようである。

 まずは骨密度の低かったという人をつかまえて、「一昨日の晩ご飯は何を食べましたか」という質問をぶつける。するとこつ年齢の高かった人の8割は思い出せなかったという。それはカルシウムが脳の働きに関与しているので、カルシウム不足で脳の働きが低下しているのだという。

 もういきなりオイオイである。一昨日の晩ご飯が思い出せないなんてのは正常な人間である。と言うのは、一昨日の晩ご飯に何を食べたかなんてことは重要ではないからである。問題が生じるのは「今日昼ご飯を食べましたか?」と聞かれて思い出せなくなった場合。この場合は認知症の可能性がある。それにそもそもこの調査自体が何の意味もなしていない。それは「骨年齢の若い人に同じ質問をすると、ほとんどの人が答えられました」という調査結果がないからである。それは多分実際にこのテストをすると、やはり8割ぐらいの人が答えられないことになるからである。いかにもこの番組らしいいい加減な調査である。

 しかしそれにも関わらず番組は煽りまくる。専門家を登場させて、カルシウムが不足すると記憶中枢の海馬や扁桃体の細胞が壊死して、認知症やアルツハイマーにつながるのではと言われていると語らせる。これ自体は事実だろうが、しかし程度の問題がある。例によってそれは無視である。この専門家も、自分の発言がこんな風に使われていると知ったら、どっちらけるだろうな・・・。だから最近は、この番組が取材に来ても証言はしないという専門家もいるとか。しかし大学の先生や医者は世間知らずなものだから、今でもホイホイと乗せられてしまう人は多いんですよね・・・。

 番組はさらに煽る。骨粗鬆症などを訴えても、この番組の視聴者層にアピールできないと考えているのか、この番組の視聴者層が飛びつきそうなネタに無理矢理に持ってくる。カルシウムが不足すると肌が老けるというのである。

 しかしカルシウムが肌の新陳代謝に関係するというのはともかく、この実験がまたもや滅茶苦茶、二人の写真を見せて、骨密度が低い人の方が老けてみられたなどと言っている。当然ながらこんな調査、写真の撮り方でどうにでもなる。この番組はこういう「意図的に結果を左右できる」実験を非常に好む。さらに次には骨密度の高い人の方が垢すりをした時に出る垢が少なかったなどと言い出すが、これも普段の風呂での身体の洗い方次第である。

 完全に内容が滅茶苦茶なのだが、ここから対策の方にはいる。しかしその前に、普通の食生活をしていたらカルシウムは足りないと言い出す。そしてそれを強調するために1日のカルシウムを満たそうとすると、牛乳なら大ジョッキ1杯、シラス干しなら小鉢山盛り、小松菜なら300グラムも必要だと言うことを見せて、絶対にこんなにとれるわけがないでしょうということを強調する。

 しかしそんなことは当たり前である。牛乳や小松菜だけでカルシウムを摂る馬鹿なんていない。そこで次に番組が出してくるのが吸収率の問題。カルシウムというのは吸収されにくいので、例えば食物繊維があると吸収率が落ちてしまう。そのような問題があるので、実際は摂ったカルシウムのかなりの部分が吸収されていないのだという。

 ではどうすれば良いかだが、まず酢を摂れと言う。酢を加えることで魚などの骨が柔らかくなる効果があり、カルシウムの吸収があがる。次がビタミンDの摂取、ビタミンDはカルシウムの吸収があがるので、キノコなどを摂ることでカルシウム吸収率が上がるという。そして最後が日光を浴びること。日光によってビタミンDが活性化するので、1日に15分ほど日光に当たれば、それで効果があるという。

 もうこの時点でどっちらけである。あれだけ「普通の生活だとカルシウムが足りなくなる」と煽っておいて、ここで登場した対策というのが「普通の生活」そのもの。論旨が滅茶苦茶である。

 しかしこの番組の真の狙いは明らかに別のところにあると見るべきなのだろう。今回、カルシウムが足りなくなると特に美容に悪いということをさんざんに煽り、さらにはカルシウムは摂取しにくいということを嫌と言うほど強調している。これはつまりは、この部分だけを強烈に意識に刷り込まれた視聴者が「だからカルシウムの不足を補うためにカルウシムサプリを摂らないと」と考えるように誘導したいのである。さすがに番組自体で「だからカルウシムサプリを摂りましょう」と持ってくると、あまりに宣伝色が露骨すぎて批判を受けるので(CoQ10の時などは、露骨にそういう展開だったが)、何じゃこれはというような解決策だけを示して、後は視聴者が勝手に誤解してくれるのを期待しているのだろう。またカルシウムサプリを売り込みたい業者は、番組の前の部分だけを引用するだけで、そのまま宣伝に出来るとという仕掛けである。以前に比べるとかなりテクニックが巧妙になったとも言える。

 ちなみに日本の女性のカルシウム不足の一番の原因は無理なダイエットである。特にこの番組にダマされて寒天ばかり食べているような人は要注意。番組でも言っているように「食物繊維はカルシウムの吸収を妨げる」。つまりは食事を減らした挙げ句に、寒天のような繊維ばかりを摂っていると、カルシウムが極端に不足して、この番組が言っていたような肌がボロボロの状態になってしまうのである。今回の内容ではこっちを気にするべきで、ここに注目するのがこの番組の正しい見方なのである。意地悪な観客は、マジックを見る時に魔術師が気をそらそうとしている方(例えば右手を見せている時の左手の動きとか)に注意するというが、この番組の正しい見方も、そういう番組側が気をそらそうとしている方にこそ注目することである。するとこの番組の場合、各回でかなり矛盾したことを言っているので、特に科学に対する深い知識なんてなくても、番組の嘘が分かるという次第なのである。

 なお「それなら寒天を食べて、カルシウムのサプリを摂れば大丈夫」と考えてしまう人は、脳の奥までこの番組に毒されていると考えた方が良いでしょう。不足するのはカルシウムだけではないので、それを全部補おうとすると膨大な種類のサプリを飲むことになり、経済的に破綻するだけでなく、身体の方もサプリの摂りすぎで破綻してしまいます。実際にそういう生活で身体がボロボロになってしまった人は少なくありません。

 まあどうやっても所詮は腐った土壌にはまともな木ははえないということを感じさせられたのが今回の内容。あんな滅茶苦茶な実験をしているようでは、どうやってもまともな番組にはならない。番組に登場した専門家は多分、「カルシウム不足に陥りがちな若い女性に、カルシウムを摂ることの重要性を教えるための番組を作ります」とか言われて協力したのだろう。こんなひどい内容になっているのを見たら、彼らはどう感じているだろうか。

 

9/3 発掘あるある大辞典「バランス力で若返る」

 番組ではまず片足手旗運動なるチェックを行う。これは目をつぶって片足になり、片手を上にもう片手を横に出す。そしてそれをそのまま手を入れ替えるという手旗運動のようなことをする。このときに軸足が動いたら駄目だという。で、これが5回出来れば20才代、4回だと30才代という仕掛け。このバランス能力が衰えるのは小脳の働きが弱いのだという。で、ここからがいかにもこの番組らしいのだが、このバランスが崩れた状態だと太りやすく、肩こりもしやすく、疲れやすいのだと言い始める。

 番組で30代の女性でテストしたところ、バランスの良い人と悪い人で同じようにいすに座っている時の消費カロリーが、バランスの悪い人の方が少なかったと言うのである。これはバランス良い人は全身の筋肉を使っているのに対し、バランスの悪い人は使わない筋肉があるからだと言うのだが・・・・どうも理屈がおかしい。エネルギーの消費が少ないと言うことは、バランスの悪い人の方が楽をしていて、バランスの良い人の方がしんどい状態でいるという意味になる。これはあまりに非合理。一般に身体のバランスが良いというのは、日頃から運動をしている人に多いので、はなっから筋肉量に違いがあったと見る方が正解だろう。寝ている時の消費カロリーが違うなんてことも、これで説明がつく。

 またバランスの悪い人の方が作業時に肩こりが起こりやすいのだという。そして肩こりがしやすいから疲れやすくなると言う。これは納得がいく。しかしここで番組はこれを「だから老化しやすい」と結びつけるのだが、これがまた滅茶苦茶。これは単なる筋力の衰えであり、老化とは全く別問題である。これを理論のすり替えという。

 さて対策だが、番組が提唱するのはまず目をつぶって、片手を前に出し、もう片手でその指を順番に触っていくというもの。次に出てくるのはコインを4本の指の間に1枚ずつ3枚挟み、それを5秒保持するというもの。小脳は運動をコントロールするので、これで小脳が刺激される・・・・というのだが、これで小脳を鍛えたところで筋肉などの運動機能自体にはほとんど影響しないので、これで体質改善になるわけがない。と思っていたら、どうやら3つ目に登場する方法が番組の本命っぽい。それは頭に本などを載せてバランスをとりながら、両手を広げて、片足を後ろにあげるというポーズを10秒とるというもの。これはバランス能力云々以前に、背筋などに結構きついから、これを続けていれば小脳云々でなく背筋が鍛えられることで代謝が増える可能性はなくはない。で、これを実践した被験者が代謝が向上してめでたしめでたしとなっている。

 なにやら途中の論理展開は支離滅裂だったが、結果オーライというか、最後に登場したバランス運動自体は悪くはないだろう。ただ運動として考えた場合、この運動が果たしてどの程度効率は良いかには疑問はある。ただ、この番組に対しての基準である「この番組の場合は害になることを推薦していなければまあ良し」(かなりレベルの低い基準であるが、これは番組のレベルにあわせてあるわけである)で考えると、今回の内容は一応運動をさせているのでまあ良しとしておくか。劇的な効果なんて期待せずに試してみる分には良いでしょう。

 

8/27 発掘あるある大辞典「内臓脂肪は簡単に落とせる」

 いきなりこういうタイトルですが、これで結論が出ています。内臓脂肪は簡単に落ちるというのは専門家も言っています。長期蓄積型の皮下脂肪と違って、短期蓄積型の内臓脂肪は普通に食事コントロールをやったら、まず最初に落ちるということですので、常識的に考えられることをすればよいだけです・・・・ってのが真実なのですが、それだと番組にならないのでこの番組ではゴチャゴチャと意味不明なことを言っています。

 まず最初は内臓脂肪の恐怖を煽りまくる。内臓脂肪が増えると成人病の危険が増すということで、メタボリックシンドロームなる言葉が話題になっているが、この番組が言うには、皮下脂肪は悪玉3兄弟なる危険なホルモンを分泌するのだという。

 1つはTNF−アルファで、これはインスリンによる細胞への糖の取り込みを妨害することで高血糖や高脂血症を招くとのこと。2つ目はアンジオテンシノーゲンで血圧を収縮させて高血圧を招き、3つ目のPAI−1は血管壁の修復を妨害して血栓を起こりやすくするとしている。

 これ以外にも、次々と被験者をつかまえては、こんなに内臓脂肪があるという調子で内臓脂肪の恐怖を煽りまくるのだが、それは明確な意図を持っている。

 一渡り内臓脂肪の恐怖を煽りまくったところで、突然にスポンサーの「内臓脂肪を防ぐためにヘルシア緑茶」「メタボリックシンドロームに対抗するための健康エコナ」と華々しくCMが入るという仕掛け。実にこの番組らしいよく計算された構成である。この番組の正体がよく分かる。

 番組としてはこれで目的は達成したわけだから、もう後はどうでも良いのだが、さすがにそういうわけにもいかないので一応の対策らしきものを出してくる。それは「内臓脂肪を減らすには肝臓の状態が良い必要があるので、肝臓によいお酢と大豆を取りましょう」というもの。で、いつものように「普段の生活を変えずにお酢と大豆だけを続けて取ってもらった」という形での実質食事制限付き実験で、被験者の内臓脂肪が減ってめでたしめでたしとなっている。しかし番組の真意は「内臓脂肪低減のためにはヘルシア緑茶とエコナを取りまくってください」にあるので、あっさりとした説明で終わりという仕掛け。

 まあ、いかにもこの番組らしい内容。別に大豆もお酢も体に悪いわけでないので(お酢の原液をガバガバ飲んだら胃を壊しますが)、別にどうでも良いですが・・・。なお当たり前のことですが、運動も食事制限もなしで大豆とお酢を取ったからといって内臓脂肪が減るというものではないので勘違いしないように。また運動と食事制限をすれば、別にお酢や大豆をことさらに取らなくても、内臓脂肪はすぐに減ります。なお医学界でも実はメタボリックシンドロームには賛否両論があるようで、まだ定説は完全に出来ていない模様。批判派に言わせると、基準があまりにいい加減なんだそうな。それと「成人病になった人に内臓脂肪の多い人が多かった=内臓脂肪の多い人は成人病になりやすい」とは限らないということもあるという。もっとも内臓に脂肪が付きまくっている状態が健康によいようには思えないので、とりあえず食事と運動をコントロールするのは間違いなく健康には良さそうですが。

 

8/20 発掘あるある大辞典「チョコレートで本当にやせるか」

 こう言われると「痩せるわけがない」と結論がついて終わりである。ただそれではこの番組が目的とするチョコレートの宣伝にならないのでいろいろと策を弄したのが今回。

 まず体験者にアンケートを採ると、チョコレートダイエットで痩せたという人と、太ったという人、効果がなかったという人がそれぞれ1/3ずつだという。またこの番組の怪しげな7人の専門家軍団に聞いたら、効果があるという人が4名、効果はないという人が3名だったとのこと。

 で、番組では裁判形式でチョコレートダイエットの真偽を決定するとしているのだが、実はこの形式、以前にスポンサーのために「マヨネーズは健康によい」という結論を強引に引っ張り出した時のパターンである。

 まずチョコレートダイエットなるものだが、これはカカオ分が70%以上のチョコレートを、1日50グラム、朝昼晩の食前に食べるというものだとか。

 そしてチョコレートがダイエットに効くとしている理由は、チョコレートを取るとカカオポリフェノールが脂肪細胞からレプチンを分泌させるので、食欲が抑えられるということ。さらにアディポネクチンが血糖値の上昇を改善するので空腹感が抑えられるとしている。さらにはカカオポリフェノールは基礎代謝をアップさせるとしており、チョコレートは食物繊維も多いとしている。

 これに対して効果なしとする理由は、チョコレートのカロリーが高いこと。さらに問題点としてチラミンによるアレルギー反応などで、頭痛や嘔吐などが発生することがあり、チョコレートを大量に摂取するのは危険としている。さらにチョコレートの宣伝機関とも言える日本チョコレート・ココア協会でさえ、チョコレートの健康効果は取り上げているが、チョコレートで痩せるという報告は把握していないとのこと。

 正直なところ、これだけ並べただけでも客観的に見ればもう答えは出ているのだが、番組では逃げを打ちつつ、驚天動地の結論に持って行く。

 番組が言うにはチョコレートダイエットで効果が出る人のパターンがあるというのである。ここで例によって論理のウルトラCをする。まずチョコレートダイエットで太ったという人は、ミルクチョコレートなどのカカオ分の低いチョコレートを使用するなどやり方が間違っていると、大胆にも全員をばっさり切り捨てて、残りだけを対象にするというお得意の統計操作から始まる。

 そして残りの体験者で見たところ、間食が多かった人、40歳以上の人(基礎代謝の落ちている人)、女性、便秘気味であるというパターンの人に効果が出るということ。・・・ってこのパターンを見たら分かると思いますが、このパターンにはまる人というのは、つまり非常に太りやすい人ということで、逆に言えば、少しのことですぐに体重が減りやすい人だけを対象にしているのがよく分かる。真鍋嬢が途中でサラッと触れた食物繊維クッキーの方でも効果が出るだろう。

 しかも最大のポイントが最後の便秘。チョコレートを取ることで食物繊維による便秘の解消効果がある(私は食物繊維の効果だけでなく、カカオが腸を刺激する効果もあると見るが)ということで、被験者も1週間で便秘が解消したといっている。そしてその被験者たちの証言は1ヶ月で2〜3キロ減。はい、はっきりしました。すべては単なる便秘解消効果でした。ダイエットというからには彼女たちがこの後も順調に継続して体重が減少したかどうかが大事なのですが、なぜか結果は1ヶ月後の報告のみ、もうこの時点ですべてが見えるというものである(かなり減った人は「食事の代わりにチョコレートを」なんて言っていた。完全に食生活を破壊した典型例。彼女の健康が心配されます。)。

 それにも関わらず、番組の結論は「チョコレートダイエットは体質を見極めてやりましょう」というもの。これには呆れるしかない。結局はチョコレートの宣伝をしたかったという意図だけで突っ走っている。

 そういう目で専門家たちの証言を見返すと、一点明らかにおかしい部分がある。アディポネクチンの下りで登場した専門家は「アディポネクチンは糖の代謝を円滑にするので、血糖値が上がってくる状態を改善する」というきわめて妥当なことを言っているだけで、実はアディポネクチンで痩せるなどとは一言も言っていないのである。

 それにも関わらず、番組ではなぜか専門家の発言の内容と異なる「アディポネクチンは血糖値の上昇を緩やかにするので、血糖値の上昇を改善する働きがある」という字幕を打ってから、アディポネクチンが血糖値の急上昇を抑えるから、糖の血中滞在が長くなって空腹感を抑えるという結論にしているのである。注意しないと見逃しそうだが、専門家の言っていた証言は「糖の代謝を円滑にする」であって、代謝が円滑になるというのは細胞内への糖の取り込みが増えるということで、これは血糖値を早く下げるという意味なのである。それにも関わらず、わざわざテロップを打ち直して、血糖値が下がらないという全く逆の意味にすり替えている。つまり番組は明らかな論旨のすり替えを行っているのである。多分、この番組を件の専門家が見ていたら、「おいおい」とテレビの前でツッコミを入れているだろう。

 早い話が、賛否両論を検討すると言いながら、最初から結論は「チョコレートは痩せる」にしようとして、強引に結論を持ってきているのが実態。しかしそもそも効果が出る訳がないので、その時の逃げとして体質云々を持ち出したということである。かつてヨーグルトダイエットや数々のダイエットをぶちあげながら、効果がないという指摘がきた時に、「体質によります」と逃げた時と全く同じパターンである。

 さらにチロシンについて触れているのは、チョコレートダイエット実践者に問題が起きた時に「番組では危険性も警告していました」と逃げるためのアリバイ工作である。あのTBSのぴーかんが、白インゲンダイエット事件の時に開き直ったのと同じ論理である。

 チョコレートの宣伝機関である日本チョコレート・ココア協会でさえ認めていないものを、何を勝手に先走っているんだと言いたいお粗末な内容。以前にもこの番組と思いっきりでさんざんチョコレートの健康効果を宣伝していた時期があったが、また製菓業界にスポンサー料でもたかろうと考えたのだろうか? それにしては宣伝の割には最初から腰が半分退けているのは、かえって見苦しかったりする。

 しかしこれでやっぱりはっきりしました。この番組はもはや根本的にどうしようもないです。自浄は期待できそうにない。

 

8/13 発掘あるある大辞典「ぐっすり!スッキリ!睡眠の科学」

 今回のテーマは睡眠。一般に睡眠の質は寝入りばなにどれだけ深く眠れたかで左右されるという。ここであまり寝付きが悪いと、疲れがとれないことになる。この番組では、例によって「睡眠が悪いと成長ホルモンなどの分泌が悪くなり、老化が進み、太りやすくなる」とまたもお得意の老化と肥満に無理矢理結びつけて煽るが、これは煽りすぎ。もっとも睡眠の質が悪いということが健康に良いはずはないので、睡眠の質にこだわるのは着眼点としては悪くはない。

 さて番組によると、睡眠の質が悪い人は、寝入ってからの体温の低下が少ないとしている。そしてその体温の低下が起こらない原因の1つは、脳の活動が停止しないこととだとしている。そこでこの番組では普段は寝付きが良いという人に、羊の数を数えてもらうとか、わざとカチカチうるさい時計を置くとかして、こうすると脳が働いているで寝付けないなどといっているのだが・・・こんなことわざわざ実験する意味があるのか?

 で、2つ目の原因だが、これは体温を放出する時に機能する手と足から、十分に体温が放出されていないのだという。この体温放出時に機能するのが動静脈吻合という一種のバイパス血管で、これが開くことによって手足の血流が増えて熱が放出されるのだという。しかし冷え性や運動不足の人はここの機能が悪いので、体温の放出ができないということらしい。

 なお眠れないからと寝酒をする人がいるが、深酒をしすぎるとかえって睡眠の質が悪くなるということを番組では実験で示している。これは常識なので、酒飲みは用心するように。

 睡眠に対して番組が提案している対応法は、頭の活動の停止については氷枕で頭を冷やしてしまうこと。こうすれば脳の機能が低下するという。なおこの時に氷枕は後頭部に当てるようにして、首の後ろを冷やさないようにとのこと。手足については指をそらしたりする体操を提案している。これで動静脈吻合が開きやすくなるとしている。

 で、最後はお約束通り、この体操をした被験者が「疲れがよくとれた」と自己申告して終わりという展開。

 さて今回登場した動静脈吻合だが、これは以前にガッテンで冷え性の回で登場したAVAのことである。ガッテンでは冷え性の解決にはAVAを開くことが効果的で、そのスイッチは首にあるので首をマフラーなどで温めると手足の血流が増えるとしていた。つまり実は今回、氷枕の件で画面にチラッとだけ出た「首の後ろは冷やさない」というのが実は最大のポイントだったりするのだ(笑)。というのも、ここで首の後ろを冷やしてしまうと動静脈吻合はしっかり閉じてしまうので、今更少々手足の運動をしてもどうしようもなくなるという次第である。

 なお年配者によくある不眠症の原因として、睡眠時になると手足がムズムズして気持ち悪くなるという「ムズムズ足症候群」という病気があるが、このあたりもこれが絡んでいるのではないかという気はする。なお私は、睡眠時は足を布団から出さないと絶対に寝られないたちです。

 「睡眠の科学」などと銘打つから、不眠症への対策かと思っていたら、不眠症には何の役にも立たないような方法だった(笑)。まあこの番組に対する原則「この番組の場合は、害にならない内容だったら良し」というのに照らし合わせると、今回は良しか。役には立たないけど、寝る前に手足の運動をしたからといって害にはならないから。

 なおこの後のコーナーに、トウモロコシがメラトニンを含んでいるから、トウモロコシを食べるのが睡眠に良いだのとトウモロコシの宣伝をしていたが、これは聞き流すように。そもそもメラトニンを経口摂取したからといって、それがそのまま脳に蓄積されるわけではないし、メラトニンが決まった時間に分泌されないと意味がなく、単純にメラトニンがあれば睡眠が良くなるというものではない。老化によって睡眠の質が悪くなるのは、体内時計の機能が低下することによるメラトニン分泌の低下が原因なので、トウモロコシを食べるよりは、適度な運動を取り込んだメリハリのある生活をするのが第一である。こういうピントはずれの宣伝は相変わらずこの番組らしいが。

 

8/6 発掘あるある大事典「抜け毛」

 ヒット商品のポイントは「痩せる、生える、立つ」だなどと言われている。確かに最近ヒットしたリアップは「生える」だし、バイアグラは「立つ」である。で、今まで「痩せる」に関するインチキ情報をさんざん垂れ流してきたこの番組だが、そのインチキぶりを各方面から突かれたせいで行き詰まったのか、「生える」に活路を求めようとした模様である。

 まず最初はこの番組のお約束パターン。街の人70人を捕まえて、カメラ付き携帯で頭頂部の写真を撮って見てもらうというもの。すると63人が「思った以上に薄いと感じた」とのこと。例によって意味のない調査である。大体、髪の分け目の部分で地肌が見えない分け方があれば教えて欲しいというものである。それにこんな自己感覚を聞いてもなんの意味もない。例えば標準体型の女性100人に自分は痩せているかと聞いたら、多分大半が「太っている」と答えるだろう。今回のテーマのためには何が何でも日本人の大半をハゲ予備軍にする必要があるので、そのための調査であるのが明らかである。こんな調査で「これこそが日本人に起こった髪の異変」などと言われても、爆笑ものである。

 さて、この番組お約束の煽りで始まった後は、この異変の原因に迫ると言うことになる。で、原因としては2パターンあって、ぎとぎと地肌とひえひえ地肌だという。

 ぎとぎと地肌と言うのは、頭皮に皮脂が溜まっている状態・・・となったら、対策は考えるまでもない。ここで洗剤メーカーがスポンサーのこの番組は高らかに「シャンプーが重要です」と断言する。つまり禿げないためにはシャンプーを使って頭を洗いまくれというお話。そしてお約束通り、この直後に薬用シャンプーSUCCESSのCMが入るというタイミングの良さ。相変わらず番組全体が見事にCMになっているのに呆れる次第である。

 なお現実には、日本人に髪のトラブルが言われ出したのは、朝シャンが流行してシャンプーの消費量が急増した頃からであるというのは有名な話。洗剤であるシャンプーこそが一番頭皮を痛めるのだが、当然ながらこの番組ではそんなことはおくびにも出しません・・・というか出せるわけがありません。

 次のひえひえ地肌とは、冷房などで血行が悪くなった状態だという。ここで突然に、ヘッドスパに行ったら髪の毛が濃くなったなどという怪しげな「体験談」が登場。頭皮ケアやヘッドマッサージで血行が良くなるので抜け毛が減ると言うのである。やっていることを見ていると、アデランスなどがやっている頭皮ケアなるものにそっくりである。そうか次はこれを宣伝するつもりなのか。なおこれで髪が生えたというのは、あくまで「個人の体験談」であるので、毛が生えないと番組に抗議しても、「番組では毛が生えると断言はしていないので問題ない」と逃げるのだろう。

 そして最後にはカプサイシンとイソフラボンを同時にとり続けると毛が生えるという「最新研究」を報告して終わり。これについても最新研究というのがミソで、私の本を読んだ人ならすぐにピンとくると思うが「最新研究=全然裏がとれていない情報」という意味である。この番組が以前から宣伝しまくっているカプサイシンとイソフラボンを扱っているので、スポンサーに都合がよいという理由で引っぱり出してきた研究だろう。

 最近は大分無難な内容になっていると感じていたこの番組であるが、久々にぶっ飛ばしてくれたのが今回。この番組の本質がスポンサーのCMにあるという事実を再び思い起こさしてくれた。私の本が出て少々警戒したものの、あまり売れていないのを見て安心してまたいつものペースに戻った・・・なんて言えば、これは私の自意識過剰というものだろうが、やっぱり本質的にはこの番組は変わっちゃいないんだなということだけは痛感させられた。この調子で行けば、近日中にインチキダイエットネタも復活しそうである。

 

7/30 発掘あるある大事典「納豆で若返り」

 最近、若さを保つ食材として納豆がイギリスで注目されているとか。納豆に含まれるポリアミンが、細胞分裂に欠かせない物質であり、そのポリアミンが多く含まれているのが納豆だという。

 番組がいうには、細胞には分裂周期があるのでポリアミンが不足すると分裂が出来ず、古い細胞が残ってしまうので老化することになるという(以前にどこかで聞いたことのある屁理屈だ)。しかし体内で合成されるポリアミン量は細胞分裂が減少する20歳以降では減少するので、食材で摂るしかないという(これもどこかで聞いた屁理屈だ)。

 で、体内のポリアミン量の影響だが、被験者2人という異常に少ないサンプルでの比較で、血中のポリアミン量が多い人の方が骨密度や肌年齢などが若く出たといっている。

 このポリアミンは納豆菌が分裂することなどで増加するので、納豆の食べ方が摂取量に影響するという。そして番組が勧める食べ方は、まず挽き割りではなくて粒状のものを買うこと。水溶性のポリアミンが挽き割りでは製造過程で逃げてしまうので、挽き割りが欲しければ買ってから自分でつぶせとのこと。番組では挽き割りと粒状の納豆を2グループに分けて食べ続けてもらったら粒組の方が体内のポリアミンが増えたと言っているが、なぜかこの実験のサンプル数に全く触れない。多分せいぜい各グループ2人ぐらいがオチだろう。

 次は卵を入れること。この方が納豆菌が繁殖しやすいのだという。また50回以上かき混ぜることで空気と触れ合って、菌の酸素の取り込みがうまくいくという。これも実験で比較したというのだが、やはりサンプル数については言及なし。何となく各グループ1人ずつ程度のような気がする。

 さらには冷蔵庫から取り出して30分置く。こうすると低温で繁殖が抑えられていた納豆菌が繁殖する。また醤油は食べる寸前に。塩分で菌の繁殖が抑えられないようにとのことである。

 ネタが納豆の食べ方についてだけなので、所詮はどんな食べ方をしようと納豆が毒になると言うこともないだろうから、無害な内容だと言える。ただ番組の作りが滅茶苦茶。はっきり言って今回の納豆をそのままサプリに置き換えるとこの番組の懐かしいインチキパターンそのままである。前半の論理展開などCoQ10宣伝のインチキ内容の時のまんまだし、異常にサンプル数の少ない比較(ついにはサンプル数自体に言及さえしなくなった)というこれまた懐かしいこの番組特有のインチキ実験のパターンの登場である。しかも納豆摂取の効果については、「納豆を食べたら体が軽くなった」という被験者の主観だけという、この番組のお決まりパターンであった。私の本を読んでくれた方なら、「典型的なあの時のパターン」と思い当たるであろう。ちなみに「海外で人気」と海外の話を持ち出すのも、この番組の得意パターンである。

 多分、これから出来る推測としては、今までインチキな内容の番組しか作ってこなかった、もしくは作れない製作陣が、いきなり無難な内容を求められた結果、ネタはともかくとして見事に作り方に失敗してしまったとのではないかというところである。なんとなく番組内部でも混乱があるのではないかということが垣間見える回である。

 なおこの後の志村けんコーナーでも、ネギでデトックスなどとこれまたインチキネタのデトックスを持ち出すというお粗末さ。今回はネタ的には無難なネタを選びながら、作りのお粗末さが目立った回。深読みしていくと、かなり内部のゴタゴタが推測できるのであるが、これは部外者の私のあくまで勝手な推測であるので、特別な根拠はないということだけは一応断っておく。

 

7/23 発掘あるある大事典「夏バテ体質」

 台湾は日本より暑いが、台湾人は漢方の考え方に沿って、自分が熱体質か寒体質かを心得て、その対策をしているので夏バテがいないという。同様のことは日本人でもあるはずなので、その対策を紹介する・・・ってことなんだが、これって漢方云々抜きにして、台湾は元々日本よりも暑いので、日本人よりも暑さに強いってだけのような気がするが・・・日本でも東北出身者と九州出身者では明らかに暑さに対する耐性が違うから。

 で、番組が提案している熱体質と寒体質の見分け方は、汗をかきやすいかかきにくいかというもの。かきやすければ熱体質で、かきにくければ寒体質だという。熱体質と寒体質の違いは熱のこもり方だという。同じように熱が発生しても熱体質の人は熱がこもりやすいのだとか。熱体質は身体の熱を放出するために代謝を高めるので疲労しやすくなるのだとか。これに対して寒体質の人は熱を発生しにくいので、代謝が低く太りやすい。また消化器系の働きも悪いという。

 この違いは体内の水分の違いだという。熱体質では水分量が少なく、寒体質では水分量が多いという。同じ水分量を摂取しても、熱体質の人では水分の放出が多いので蓄積する水分量が少なくなると言う。

 次は体質別の夏バテ対策だが、熱体質の人の場合は台湾では緑豆スープを食べており、寒体質の人は烏骨鶏のスープを食べているという。栄養成分で見ると、緑豆にはカリウムが、烏骨鶏には必須アミノ酸のロイシンが多いという。カリウムは余分な塩分を輩出することで、体内の水分を保ち、ロイシンは血管のアルブミンを増やすことで余分な水の吸収を減らすとしている。

 で、日本で食べる場合はカリウムは枝豆、ロイシンはトウモロコシを摂れとしている。そして4人の人に試してもらったら、水分量が標準値に近づいてめでたしめでたしとしている。

 と言うように、番組としては綺麗にまとめてあるのだが、疑問は多々ある。そもそも熱体質と寒体質の違いは体内の水分量の違いと言っているが、どう考えても実際は体脂肪の量である。体脂肪が多いと体温の放出が悪くなるので、結果として汗をかきやすくなり、体内の水分が減少するという順だと思うのだが、順序が完全に逆転しているように思える。

 また寒体質については代謝の低下が原因としているのに、単純に食材だけで効果があるかは疑問。代謝が低いのは筋量の少なさなども影響すると考えられるので(最大の発熱器官は筋肉である)、適度な運動などの対策も必要なのではないか。また体脂肪が少なすぎると身体の保温が悪いということも起こると考えられる。いずれにしても、水分量については原因ではなくて二次的なものではないかというのが私の印象である。

 なお最後に水分量が標準に近づいてめでたしめでたしになっているが、これがそのまま夏バテにならないということと直結するとは限らないということにも注意。水分量云々が的はずれだったら、これは夏バテと無関係になってしまう。

 との疑問が多々あるのだが、とにかくこの番組の場合「害のある内容でなければまずまず」というのが実態であるので、今回の内容についてもよほど極端に枝豆やトウモロコシを食べない限り身体を壊すこともなかろうから良しか。それにそもそもダイエットネタの場合だったら、それこそ毎食枝豆やトウモロコシばかり食べるような馬鹿も出るが、夏バテ防止ネタでそこまで極端な実践をする者もまずいないだろうから、最初から無難なネタだったというべきか。

 

7/16 発掘あるある大事典「熱中症」

 先週は留守中に録画予約をしていたPCがハング、おかげで番組を全く見られませんでした(番組放送時は私は高速道路を走っていた時間帯)。と言うわけで2週間ぶりの番組チェック。今回のテーマは熱中症だとか。

 最近、ヒートアイランド現象のせいで熱中症が急増しているという。暑さで感じる立ちくらみ・熱・吐き気などは熱中症の初期症状だという。熱中症は高温で体温が上昇していくことで起こると思っている人が多いが、これが大間違いだという。

 そもそも人間には体温の調節機能があるので、サウナなどで体温が上昇しても、すぐに発汗などで体温を下げる。またこの時に火照りが出るのは、皮膚のすぐ下に血液を集めることで血液を冷やすのだという。しかしこうして体温が下がりはじめる時に熱中症の症状が出るのだという。血流が表面に集まることで、内臓の血流が低下して吐き気などの症状が出たり、発汗で水分が不足することで血液が滞ることで脳の血流が悪くなり、立ちくらみやめまいと言った症状が出るのだという。この時に水を摂るのが熱中症を防ぐポイントだという。熱中症の時には、日陰などで体温を下げたり、首などに濡れタオルをあてて身体を冷やすなどといったことが対策になる。

 また熱中症は炎天下で起こると考えられているが、気温以外に重要な要素として湿度があるという。湿度の低い32度よりも、湿度の高い28度の方が体温が上昇してしまうという現象が起こる。これは湿度が高いことによって汗が蒸発しにくく、発汗が体温低下に有効に機能しないからだという。このような状態になると、体温調整中枢がさらに発汗を促し、加速度的に脱水状態になる危険性があるという。早い話が、汗がボタボタと落ちるようなコンディションが非常に危険だということである。夕方以降は気温は低下するが、湿度が上昇するので要注意だという。

 また帽子の着用などにも注意が必要だという。帽子は直射日光による頭の温度の上昇を防ぐので、熱中症対策としては有効であるが、ずっと被りっぱなしだと、頭の中の湿度が上がってくるので逆に熱中症になる可能性があるのだという。だからむれてきたら時々帽子を脱いで乾かす必要があるという。

 内容的には概ね妥当、時期から考えても熱中症の危険性を紹介しておくのは有意義である。ただ一つだけ説明が抜けていると感じたのは、「喉が渇いてから水分を摂るのではなく、喉が渇く前に水分を摂る」ということ。熱中症の症状が出た時には既に喉の渇きを感じなくなっている場合もあるし、ひどい場合は吐き気などで水分を摂れなくなることがあるので、大量に発汗する可能性がある場合は、先に水分を摂っておくことが重要なのである。

 やはり非ダイエットネタの時にはまともになるというこの番組の特性がよく出た回。ここ最近、急にこの番組の中味が無難なものになっているが、明らかにその延長線上に存在していることを感じさせる。良い傾向である。

 

7/2 発掘あるある大事典「太る原因は夏の過ごし方」

 今回は夏の過ごし方が悪いと太るというテーマらしい。

 しかし夏といえば夏やせするというイメージがある。また汗をよくかくのでそれでやせると思っている人も。しかし運動して汗をかくのと違い、暑くて汗をかくだけの場合はエネルギーの消費はない(当たり前だ。それどころか代謝を上げると体温が上がるので代謝は下がる)。

 で、夏の間は代謝が下がってしまい、それが秋から戻ってくるということになるのだが、ここで代謝が下がりすぎると秋に戻りきらず、年々代謝が下がっていくというのである(年々下がるということはないと思うが)。だから夏に代謝を下げすぎない生活が必要だという。

 夏に下がる代謝はまず基礎代謝が下がる。これは暑さのために体温の維持が必要なくなるから。次に下がるのが生活活動代謝。これが下がってしまうのは、水分不足になって筋肉の活動が悪くなるからだという。水分を摂っているつもりでも不足がちになるのが夏なので、意識して水分を摂る必要があるとしている。

 さらに下がる代謝に食事代謝があるという。これは食事を消化吸収する時の代謝であるが、夏になってさっぱりした消化のよいものばかりを食べていたら、この代謝が低下するという。同じカロリーでもそうめんに比べるとステーキの方が食事代謝は高いという。冷たくて柔らかいものはノルアドレナリン分泌を下げるので、食事の代謝が下がるのだとか。

 ということで対策だが、1,まず朝一杯の水を飲む 2.朝に内もも締め運動を行う 3.固いパンや玄米などよく噛むものを朝食に食べる 4.カテキンの含まれたお茶を飲む というものだが、ここで思わず「スポンサー召還」である。1については朝一杯の水というのは、そもそも血栓予防などのためにも勧められているもの。2の運動は朝に運動をすることが身体に悪いはずはない。3のよく噛むというのも身体に良いことといずれも理由がある。ただ4だけが理由が不明確。これは単に今年もヘルシア緑茶をガンガン売りたいという意味しかないだろう。

 対策の最期がドッチラケだったが、まあ少なくとも身体に悪いものはなかった(本当に効果があるかはともかくとして)。この番組の場合は身体に悪いことを勧めていなければとりあえず良しとするべきなのだろう。夏には水分に注意するべきであり、さっぱりしたものばかり食べていると胃腸が弱るというのは事実だから、太るとかは関係なしに気をつけるに越したことはない。それに夏やせをしてしまうと、秋以降にリバウンドが来ることが多いのも事実であるから、注意した方が良い。

 また運動もしていないのに汗をかいただけで身体を動かした気になってしまうというのもこの時期の落とし穴だから、脱水にならないように気をつけながら運動はした方が良かろう。とにかくどんな運動でも、やれば効果はゼロということはないので。

 

6/25 発掘あるある大事典「2週間腹やせプログラム」

 夏になってくると特に女性は腹回りが気になるところだろうが、それを2週間で解消するプログラムを紹介するとしている。腹回りがぽっこりする原因としては、内臓脂肪、皮下脂肪、腸の下垂などが考えられるが、それに対処するプログラムだとか。

 で、中味であるが、要は極端なカロリー制限と腹回りに注目した運動である。特に運動については有酸素運動と無酸素運動の両方を同時に行っている。有酸素運動で脂肪を消費しつつ、無酸素運動で腹回りの腹直筋、腹横筋、腹斜筋の3つを鍛えるとしている。このことによって腸の下垂も解消させようということらしい。6分1セットの運動を朝・夕の2回するとしている。

 食事の方については、前半の1週間については間食や酒は禁止、食事前には1日3回スキムミルク入りヨーグルトを食べる。さらに主食は玄米、さらにキノコを大量に摂る。番組ではヨーグルトのカルシウムが脂肪燃焼を上げるとか、玄米のイノシトールが肝臓の脂肪を追い出すとか、キノコのキノコキトサンが脂肪細胞から脂肪を血中に出すなどとあたかもこれらの食材が特別なものであるかのように言っているが、なんてことはないその実態は「いずれも腹持ちが良いのに極端にローカロリーな食材」ということであり、典型的なローカロリーダイエットである。

 さらに2週間目になるとさらに内容はハードになる。運動はさらに全身運動を昼に加え、食事は1日50グラムのワカメと植物性乳酸菌を含む食品(キムチ、ザーサイなど)50グラム加える。ワカメのフコキサンチンが脂肪燃焼を促すとか、植物性乳酸菌が腸の蠕動運動を活発化して腸下垂を改善すると言っているが、要はこれのどちらもやはりローカロリー食材、先程の食事にこれらが加わることで食事の内容は必然的にかなり極端にローカロリーな内容になるということである。

 で、これらのプログラム挑戦した主婦達が、2週間後には平均で10センチ以上お腹回りが減少してめでたしめでたしという結果である。これについては「頑張りましたね」としか言いようがない。正直なところ劇的すぎる結果には、本当に2週間だったのかということと、このプログラムだけだったのかという点に大きな疑問があるが、例によってこれについては番組関係者しか確認しようがないということになる。

 ただ、今回の内容は運動とカロリー制限の組み合わせということなので、確実に何らかの効果はありそうではある。ただ最大の問題は「これは持続可能なものではない」というところにある。はっきり言ってカロリー制限があまりに極端すぎるし、栄養バランスのことは明らかに無視しているので、長期に渡って持続することは不可能だし、もし持続してしまったら身体に問題が発生する可能性が実に高い。

 つまりは「短期で効果的なダイエット」というよりも、「とても短期間しか持続できないきついダイエット」というのが実際のところである。つまりは二週間後の沖縄のためにとにかくやせたいというバターンには使えても、健康を持続させるという点では別の方法を考える必要がある。また今回のダイエットについては、実際に行うにはかなり強い意志が必要であると考えられる。好きなものを好きなだけ食べてゴロゴロしているだけでやせるなどという虫の良い話ではない。美に対する執念の強い女性の場合は実践できるかもしれないが、男性の場合はなかなかここまでは出来なかろう(それにここまで極端な食事制限をしてしまうと、多分仕事に差し障りが出る)。

 さて、この番組では問題の多いダイエットネタであるが、今回の印象を言うと「意外なほどにまとも」と言うのが本音。今までは極端に偏った食生活とサプリの多用ばかりを勧めていたが、今回は運動とカロリー制限(これがやや極端だが)というもので、一応の筋は通っている。私の本が効いているかどうかは分からないが、やはりこの番組も外部の批判がかなり気になりだしたように思われる。明らかに番組の風向きが変わってきており、良い傾向ではある。

 

6/18 発掘あるある大事典「女性の身体総点検SP」

 女性のホルモンとしては、いわゆる女性ホルモンと呼ばれるエストロゲン、黄体ホルモンと呼ばれるプロゲステロンがある。これらは女性の月経周期に合わせて分泌量が増減する。エストロゲンは排卵直前に分泌量が増加し、排卵後はプロゲステロンの分泌が増加、妊娠しなければ減少してその時に月経が発生するという周期になる。

 番組では20代から40代の17人の女性を調べたところ、15人の女性にホルモンバランスの乱れが見られたという・・・とのことなのだが、このところは少々曖昧。無差別抽出した女性17人中の15人のように番組の説明では聞こえるが、どうも実態は「月経周期などに問題がある女性」を17人集めていたように思える。

 で、この異常のあった15人について調べると、肌の状態の悪化や骨密度の低下などの現れている人がいたという。ホルモンに異常が現れることで更年期のような状態になっているのだという。また月経が起こっているように思えても、実は排卵を伴っていないニセ月経という事例もあるという。

 さてこのホルモンバランスが崩れる原因だが、極端なダイエットや肥満、さらにはストレス、不規則な生活などが考えられるという。これらが原因となって、視床下部から卵巣へのホルモン分泌の指令が円滑に出なくなり、これがホルモンバランスの乱れにつながるのだという。

 ではこのホルモンバランスをチェックする方法だが、これは基礎体温をつけるということだという。基礎体温をつけると14日ごとで低温期と高温期の周期が現れ、その差が0.3度以上あるというのが正常な状態だという(排卵の時に基礎体温の上昇があるので、これを利用した避妊法がいわゆる荻野式である)。この低温期が3週間以上続いてしまう場合は、エストロゲンの分泌が減っていると考えられ、その原因としてはストレスが考えられるという。また高温期が10日未満の場合はプロゲステロンの分泌が低下しており、このままでは妊娠しずらくなる可能性があるという。また温度差が0.3度未満の場合は、排卵を伴っていないニセ月経の可能性があるという。これを放置すると卵巣ガンになる危険が高まるという。

 この基礎体温の測定法だが、基本的に1日で一番低い時の体温を測る。実際には、婦人体温計を用いて朝起きた時に布団から起きあがる前に毎日同じ時間に測るのだという。ただし睡眠時間が4時間以内だと体温が下がりきっていないので正確に測れないから注意とのこと(というか、そもそも睡眠時間が4時間以下なんて生活をしていると、それだけでホルモンバランスが狂って当然である)。

 対策の方になるが、そうなるとこの番組のマニアなどはすぐに大豆イソフラボンが頭に浮かぶだろうが、番組によるとこれはあくまで対症療法のようなもので、根本的なホルモンの改善にはつながらないという。なお最近に厚生労働省から大豆イソフラボンの摂取上限を1日30mg以下にするようにとの通達が出たが、これは食事以外からの摂取上限という意味なので、食品からとる分は問題ないとしている。最も長期に大豆イソフラボンを使用したい場合は産婦人科などの専門の先生に相談するようにとのこと。

 ではホルモンバランス改善の方法だが、番組が勧めるのは脳のストレスを緩和するためのアロマセラピー、さらにホルモンの原料となるコレステロールを摂取すること。特にDHA、EPA、アルファリノレン酸などの不飽和脂肪酸などを摂取しろとのこと。で、青魚やアルファリノレン酸を含んでいるクルミがお勧めとしている(ただしクルミは一度に食べすぎるなとの注釈付。クルミはカロリーが高いので食べすぎると太ります。)

 以上、全体のバランスから考えると最後の対策がやや弱いという印象。ホルモンバランスが根本的に狂っているような状態だと、今更アロマセラピーやクルミだというレベルではなく、何よりも医者にかかるのが一番重要。まあこれは予防的に、日頃からストレスを貯めないようにということと、極端なダイエットなどで栄養バランスを偏られないようにという意味にとらえておくとよい。

 それにしても驚いた。昔に比べると劇的に内容がまともになったという印象。何よりもサプリを宣伝しなくなったのが一番(イソフラボンのところで、なんとなくサプリに未練があることが行間から滲んでいる感はあるが)。また大豆イソフラボンの摂取量についての厚生労働省の通達について触れたのは初めてと違うか? やっと世間からの問題提議に対して耳を傾ける気になったか。この調子で行けば、まともな番組になることも可能である。

 で、次回はダイエットネタの模様。この番組で嘘八百情報が一番多くなるのがダイエットネタの時であるから、次回でこの番組が本当に正常化していっているのかの一つのバロメーターになりそうな予感。

 なお私は以前よりこの番組のメイントピックしか相手にしていないのでご注意を。冒頭の世界まる見えもどきと最後の志村けんプロジェクトは、はなっからCMですので(笑)。

 

6/11 発掘あるある大事典「首コリで分かる身体の異変」

 首コリで困っている人も多いと思うが、その首コリに危険な病気が潜んでいるかもしれないというのが今回のテーマ。首コリの見分け方だが、基本的に頭が50度以上後ろに曲がらなかったら首コリとのことで、判定法は額にペットボトルを乗せて、頭を後ろに曲げた時にそれが乗っているかという方法。これで首コリが判明した時、3つの危険があるという。

 1つ目はストレートネック。本来は首の骨はカーブを描いているのだが、前屈みの姿勢などをとり続けると、首の筋肉に負担がかかって、首の骨がまっすぐになって来ることがあるのだという。で、これの解消方法だが、番組推奨はアイソメトリックによるトレーニング。手で頭を押しながら首をそれに対抗するように力を入れるというあの静的運動である。これを各方向に対して行うことを進めている。

 2つ目は脳梗塞だという。判断方法として、10センチ間隔に引いた縦線をまずは見ながら横線でつなぎ、次には目を閉じて同じようにつないで、縦線に届かなかったりはみ出したりしないかを見るというもの。1センチ以上ずれるとやばいとしている。これがうまく行かない場合は、首を通る椎骨動脈が動脈硬化などで閉塞しかかって、小脳などの機能が低下している可能性があるという。椎骨動脈の血流が悪くなることで、首の筋肉の疲労物質の排出がうまく行かなくなって首にコリが出るのだという。まぶたの震えが出たり、何もないところでつまづいたりなどと言う症状が出ていたら要注意だという。

 とのことなんだが、まぶたの震えとか、つまづきなどというのは、そもそもそれ自体が脳梗塞の症状として出ることがあるものである。どう考えても首のコリの方がおまけで、むしろ首のコリがなくてもこれらの症状が出るということの方がやばいのではないか? 何やら主客転倒しているような気がする。

 3つ目は心疾患。心臓の痛みの関連痛として首のコリとして現れる場合があるのだという。特に運動時や入浴の時にコリが現れるようだと要注意だという。

 以上の3つだが、はっきり言って首のコリの原因の98%ぐらいは最初のストレートネックだろうと思われる。はっきり言って危険性を煽りすぎ。ただ心疾患が首のコリ(というよりは普通は肩こりだが)として現れるということはよくあるので、これは覚えておいて損はない。また首のコリ云々はともかくとして、脳梗塞の初期症状としてつまづきなどの細かい動作の不具合が生じることもあるので、これも記憶しておいて良いだろう。

 内容的には煽りはあるが、大きな間違いや嘘は見つからない印象。また動脈硬化予防にグァバやアジなどを宣伝していたが、それも今までに比べると比較的おとなしめだし、何よりもこの番組が大好きなサプリの宣伝がなかったということで好印象。

 ただ実際はこんな大雑把なテストでは現実に判定は無理だろうと思う。今回の番組で、このテストで兆候が出ていた人に身体の異変がとしていたが、実際のところは、特に異変というほどの異変ではなく、あの程度で身体に兆候が出るとは思いにくいことから、あれはたまたまのケースだろうと感じた。

 ただしその辺りをさっ引いて考えても、昔に比べると随分まともになってきたのではということは感じる。良い傾向である。多分、TBSの白インゲン事件などがあって、この手の番組に対する世間の目が厳しくなってきていることが影響しているのだろうと推測する(私の運動がいくらかでもその呼び水になっていたら本望だが)。後は、以前に垂れ流した嘘情報の訂正をやってもらいたいところだが・・・。

 

6/4 発掘あるある大事典「老けない肌の新常識」

 今回はこの季節に定番のUV対策。さて、またも花王ソフィーナの宣伝かと思ったのだが、どうやら風向きが違うようである。

 まず番組では、いずれも紫外線対策に気をつけているという6人の女性を選び、その肌年齢を比較することから始まる。すると全員紫外線対策には気をつけて、特にビタミンCやEなどは意識して摂取しているというのに、肌年齢に違いがあるのだとか。で、その原因は何かというところがポイントになっている。

 番組が両者の食生活を比較したところ、肌年齢が若い方はカロテノイドをよく摂っていたのだという。肌年齢を老化させる原因は紫外線で発生する活性酸素だが、その中でも特に一重項酸素は活性が強く、瞬時に細胞膜などを破壊するのでビタミンCやEなどでは効果がないのだという。そしてこれを阻止できるのはカロテノイドなのだとのこと。

 このカロテノイドを含む食品としてはトマト、スイカ、ニンジン、サケ、キャベツなどがあるが、これらに含まれるカロテノイドは、細胞膜で働くものと細胞の中で働くものがあり、前者はトマト、スイカ、ニンジン、後者はサケ、キャベツなどになり、基本的にこれの両方をとる必要があるのだという。しかしこれらをいちいち両方摂るのは大変なので、両者を兼ねているものはとなるが、そうなるとホウレンソウやカボチャなどが良いとのこと。

 つまりは番組の結論はホウレンソウを毎日食べましょう(カロテンの効果が出るのに10時間ほどかかるから夕食が良いとのこと)という結論。

 ソフィーナの宣伝で来るかと思えば、意表を突いてホウレンソウの販促だったという次第。まあホウレンソウが身体に良いのは確かなので(あくまでバランスを考えた食事の中でという意味だが)、それ自体には問題はない。異常にサンプル数が少なく、結論が先にあるこじつけ実験という欠点は相変わらずだし、今までさんざん宣伝したビタミンCとEの効果をあっさり否定してしまうと言うご都合主義も相変わらずだが、今回はこの番組にしては結論に害がないと言うことで良しとしておくべきだろう。個人的には一重項酸素がどうこうという下りについてはかなり怪しさを感じずにはいられないが。そもそも今回、ビタミンCやEは一重項酸素に効かないといっておきながら、カロテノイドがそれに効くメカニズムについては何の説明もしてないのだから。

 やはりここ最近、この番組の流れが明らかに変わってきていることを感じさせるのが今回。まず結論が明らかに以前よりも無難な方向に向かいつつある。また実験についても以前に比べると文句をつけにくい条件を選んできているようである。また以前ほど露骨にスポンサーの影がちらつくということも減ってきており、かつてのような手放しでのサプリの宣伝も減少した。

 これがこの番組が正常化する方向に向かっていることを示しているのなら歓迎すべきことではある。私の活動も無駄ではなかったということになるので。

 

5/28 発掘あるある大事典「DHAで脳が若返る」

 今回はいきなり「昨日の晩ご飯なんでしたか?」というCMで見たことがあるようなテストが出てくる。これが出来なかったら脳の細胞膜が固くなっているのだという。そしてこの脳の細胞膜が固いと情報の伝達がスムーズに行かなくなり、脳の機能が低下するなどといきなり煽り全開である。しかしその真意はDHAを宣伝するというところにあるようだ。

 番組によるとDHAは脳の細胞膜を柔らかくするために不可欠の物質だが、体内で生産できないので常に補っておく必要があるのだという(どこかで聞いたことのある理屈だ)。で、取り込まれたDHAは脳の細胞膜に優先的に供給されるのだという。細胞膜が柔らかいと神経間で神経伝達物質を放出しやすくなるというのだが、ここで登場するのがゴムで縛られたオッサンがボールを投げているという意味不明の映像。しかし神経の間でオッサンが働いているわけではないから、この模式は何の意味もなしていない。

 で、この後は番組お得意の実験になる。30人に知能テストのようなものを受けてもらって、最低点と最高点の2人を除いて、残りの平均を揃えた上で、片側のグループには3週間DHAを摂取してもらって、再びテストするというもの。すると摂取しない組では300点上がったのに対し、摂取した組では600点も上がったという。番組によるとDHAを摂取することで記憶力の向上が見られたという。さらに間違い探しの得点も上がっており、視力の上昇が見られたとのこと。

 なんとなくかなり気合いを入れているのがうかがえるテスト。と言うのも、まず被験者の数が今までのこの番組ではなかったぐらい多い。さらに摂らなかった方でも300点の上昇が見られており、これはテストに対する慣れの効果と言っているが、今までこの番組で試験に対する慣れのことを言ったのは初めて(今までは、この試験に対する慣れによる効果を考慮せずに、これを食材などの効果のように言っていたことが実に多い)。多分、外からの批判などを意識して、ツッコミを入れにくい条件を揃えたのだろうと思われる。確かにこれで後は試験が厳密に行われていたのなら、それなりに意味のあるデータとなるわけなんだが、試験が本当に厳密に行われたかは番組のみぞ知るであって、部外者には判断しようはない。

 後はこのDHAがどんな食材に含まれるかになるが、やはり一番はマグロのトロ。ただここで番組が勧めるのはサバ。サバにはEPAも豊富に含まれており、DHAが不足しているとEPAが体内でDHAに変換されるといったことが起こるのだという。で、この後は産地の福井県小浜市に飛んで、鯖料理を紹介・・・ってことで、ここで判明するのが、今回は「志村けんプロジェクト」の拡大版だったということ。この番組では以前より番組最後に、志村けんプロジェクトと銘打った産地密着の食材のCMがあるが、これがとうとう番組全体に拡大してしまったようだ。いよいよスパスパそっくりになってきた。

 さて今回の内容だが、はっきり言って試験の結果は眉唾。というのはあまりに劇的で分かりやすすぎる効果が出ているからだ。DHAが脳の能力を向上させるというのは、実は医学会でまだはっきりと白黒ついているわけでない。向こうではかなり厳密な実験を行っているであろうにもかかわらずキチンと効果が裏付けられるところまで行っていないのが、テレビ局がやった実験程度で果たして明からさまに証明されるのか。とりあえずこの番組には、今回の実験結果を日本脳科学会あたりで発表してもらいたいところだ。

 なお青魚については、動脈硬化の予防効果の方はありそうだということになっているので、どちらにしても身体に良いのは間違いないようである。だから魚を積極的に摂ることには何の異議もない。ただいつも言うように、あくまでバランスが大事ということは忘れないように。青魚だけが身体に良いわけでないので。

 

5/21 発掘あるある大事典「老けない身体を作る」

 今回はこの番組のネタとして非常に多い「老化防止」。で、番組のポイントとしては、ビタミンCが足りないと老化が4倍進むと言いたいらしい(4倍の根拠が非常に薄弱なのだが)。東京都老人総合研究所の実験によると、ビタミンCのない餌を与えていたネズミが半年で老衰が進行したという。で、これが人間だと3年間ビタミンCが不足した状態に当たる・・・・というのだが、ビタミンCを与えなかったら身体がボロボロになるのは今更言われるまでもない。昔から船乗りなどは、どうしてもビタミンCが不足することから壊血病などに悩まされてきた。しかしこれは食品保存技術の進歩などで今日では解決済みである。

 ただこれでは番組が成立しないので、この番組では現代人はビタミンCが不足していると言いたいらしい。で、例によって12人の調査を行ったら9人がビタミンC不足だったという。この後はビタミンCが不足したらどうなるかという恐怖の煽りに突入する。曰く肌の弾力がなくなる、曰く骨が朽ち果てる、曰く血管がボロボロになるそうな。

 番組によると、現代人は確かにビタミンCを摂っているのだが、消費も多いのだという。そしてビタミンCが不足すると、コラーゲンの合成が出来なくなり、肌や骨や血管壁に響いてくる・・・・と言うのだが、オイオイ、以前にコラーゲンの時にはサプリでコラーゲンを摂っていたら良いって惨々宣伝していたくせに、例によって過去の話をちゃぶ台返ししている。コラーゲンを口から摂っても、それがそのままコラーゲンになるというわけではないという話を今頃認めるのか?

 まあ、以前の回の内容と矛盾することを平気で言うのはこの番組の特徴だから、いちいち気にしていても始まらないので先に進む。番組ではビタミンCが不足する生活習慣などについて紹介している。それはストレス(通勤ラッシュなど)、目の疲労(パソコン作業や読書など)、さらに運動や発汗、喫煙、飲酒などである。番組では20枚のコインから、これらのポイントに応じてコインをのけていくというパターンになっており、普通の生活を送っていたら、大抵はビタミンC不足になる仕掛けになっている。

 で、この後はどうやってビタミンCを補給するかだが、予想通りまず最初にあげるのはサプリ。運動前など直ちにビタミンCが必要な時はこれを使えという。ただ1日で持続的に摂るには食材からの方が良いので、野菜を摂れと言う。ただしビタミンCは加熱に弱いので、ジャガイモや赤ピーマンなどビタミンCが加熱に強い形で入っているものがお勧めだという。

 ここまで来たところで、私は「おやっ?」と思ったのが正直なところ。この番組としてはサプリよりも食材を勧めるのは非常に珍しいパターン。それにジャガイモや赤ピーマンなどはかなり一般的な食材なので、特定のスポンサーの影が見えない。しかもよく聞いていると堺正章が「サプリも良いですが、食材で摂るのが基本」などと言っている。いつものこの番組だったら「食材のビタミンCは加熱などですぐに分解されるので、サプリで摂るしかありません」とか言いそうなところだが、どうも今回は流れが違うようだ。

 しかもこの番組につきものの、「これらのメニューを2週間摂ってもらったところ、肌年齢や骨密度が改善」なんてのがない。おかげで、前半で惨々肌年齢が50代だとか、骨年齢が50代だとか煽っていたのが見事に尻切れとんぼになってしまっている。どうにも奇妙な印象を受ける内容である。

 なんとなく雰囲気としては、前半はいつも調子の煽り全開の下品な作りを始めていたのに、後半になって急にトーンダウンして、比較的無難な結論にまとめたといういうように見える。何らかの内部での葛藤があったのか? どうにも謎が感じられる。 

 まあビタミンCはある程度意識した方が良いのは事実なので、食材から摂ることは大いに結構でしょう。ただ私はサプリは勧めません。ビタミンCを大量に摂りすぎるとガンになるという説まであるぐらいなので。まあこれが本当かどうかはかなり怪しいところですが、ただサプリで一気にとってもそのビタミンCは体内に蓄積されないというのは、今回番組でも言っていた通りです。結局は、三度三度の食事をいかにキチンと摂るかということに尽きるわけです。

 

5/14 発掘あるある大事典「300円で出来る地震対策」

 地震といえば家具の転倒や家屋の倒壊などを連想するだろうが、震度5などの地震で凶器となるのが割れ物だという。食器棚から飛び出した食器や、置物、ガラスなどが凶器となって怪我をする例が多いのだという。今回はその安全対策を紹介するという。

 まずコップであるが、上向きに置くか下向きで置くかだけでも飛び出しやすさは変わる。下向きに置いた場合、重心が高くなるので倒れやすくなるという。

 皿でポイントになるのは積み重ね方。大中小の3種類の皿を6枚重ねる場合、下から大中小と積み重ねるか、同じ大きさの皿ばかりを積み重ねる例が多いが、これは下から中大小の順で積み重ねるのが正解だという。真ん中の大きな皿が揺れを吸収して、上の小皿があまり揺れないので、全体が揺さぶられないのだという。

 また置物の転倒防止などに良いのが輪ゴムだという。裏が平らな置物などには輪ゴムを貼り付け、高いところにしまう土鍋などには太い輪ゴムを十時にかけておけば良いという。適度に滑り、適度に滑り止めがかかり、また自身が変形することで揺れを吸収する作用があるのだという。

 さらに危ないのが窓ガラス。窓ガラスに斜めの力がかかった時、窓ガラスが破裂するような形で割れるのだという。サッシなどでは窓枠とガラスの間にゴムが入っているが、これが硬化しているとガラスへの衝撃を吸収できず、ガラスが割れやすくなるという。爪楊枝をゴムに刺してみてすぐに倒れればかなり硬化しているという。ただゴムを張り替えるのは高いので、ガラスの悲惨を防止するフィルムを貼ることで、ガラスの窓の破裂が防げるという。1枚100円なので、これを窓の上中下と3ヶ所に貼れとのこと。

 毎度のことであるが、今回は「非健康・非ダイエットネタ」であるので、非常に有用な内容になっていた。転倒防止に輪ゴムなんてのは何となく推測ついたが、皿の積み重ね方は目からウロコだった。ホントにこの番組、健康ネタとダイエット・美容ネタをはずしてくれたら、評価が一変するんだが・・・。

 なお最後の志村けんプロジェクトで春キャベツを宣伝していたが、春キャベツは健康云々以前に、非常に美味しいので積極的に食べるべし、我が家での定番料理は、牛肉との炒め物である。これにソースを少しかけて食べると実に美味。

 

5/7 発掘あるある大事典「玄米」

 今回は玄米の宣伝のようだ。まず冒頭から玄米を食べたらダイエットできたとか、病気が治ったとかの「体験談」が続出する。もうこの時点で眉に唾をつけている方が良い。体験談というのは薬事法逃れの常套手段である。体験談をやたらに連発する健康食品にろくなものはない。そもそもダイエットしたり病気が良くなったと言うが、その人は玄米だけを食べていたわけではないだろう。そもそもわざわざ玄米を食べようとしたということ自体が、ダイエットしたいとか病気をよくしたいという強力な動機があって、その一環として玄米を食べていたということだろうから、玄米の効果だけではないのである。

 さて玄米は精米をしていない米なのだが、精米をしていない分、栄養分の欠落などがない。ただ今回のアンケートでさえ、1000人中291人が効果を実感できないと答えたそうな(つまり冒頭で煽っていた例は、明らかにごく少数の特異な例なのである)。で、これは玄米の消化吸収が悪いせいだという。

 で、この後は脂肪肝などの問題のある被験者に3週間玄米食べ続け実験という展開。すると3週間後には血液の状態は改善。これは玄米中のフィチン酸やイノシトールの効果だなどと言っているが、これについては番組中で被験者自体が言っているように「腹持ちがよい(食物繊維が多いから)」ために食う量が減ったという効果が主。ここでまたサプリの宣伝をしたいのかギャバを持ち出しているが、ギャバの効果のほとんどは迷信なので無視するように。

 しかし宣伝はここで止まらない。さらには新陳代謝が活発になって肌まで良くなったと言い出す。まあこの辺りはあくまで「被験者の主観」なので適当に流しておくのが正解。

 さんざんに健康効果を煽った後は、玄米の食べ方という展開に行く。玄米はパサパサして臭みがあるので、これをふっくらと炊くには、アミラーゼを活性化させれば良いのだとか。で、その方法であるがpHを弱酸性にするのが良いとのことで、ヨーグルトを加えろとのこと。

 ということで、玄米の宣伝かと思っていたらヨーグルトも併せての宣伝だった。この番組では以前からよほどヨーグルトメーカーに義理でもあるのか、ことあるごとにヨーグルトの宣伝ばかり行っているので、その一環だったようである。もっとも本当にヨーグルトが効果があるかどうかは試してみたら分かるわけですから、興味のある方はやってみても良いかも。今回は内容の胡散臭さは相変わらずですが、玄米が健康に悪いということはありませんから。ただ玄米食をする場合はその米に注意するように。と言うのは、農薬などは玄米の皮の部分に濃縮しやすいので、農薬漬けで栽培した米の場合は玄米で食べるのは逆に危なかったりします。

 番組の展開は、今まで玄米を食べても効果が出なかった人はヨーグルトを加えていなかったからだとして、ヨーグルトを売りつけたいのだろう。ただ玄米を食べても効果が出ないというのは、ヨーグルト云々ではなく、玄米以外の食生活に問題があるというのが現実である。玄米を食べるだけで健康になったりダイエットできるわけでなく、玄米食を健康な生活の一環として位置付けて初めて効果が出るわけである。

 

4/30 発掘あるある大事典「カロリー」

 カロリーを気にしているのに痩せないと言っている人がいるが、それは自分にあったカロリーの取り方をしていないからだと言いたいらしい。

 カロリーを制限しているのに痩せないと言っている人のカロリー摂取を調べたところ、全員が適正カロリーよりも低いにもかかわらず痩せていなかったのだという・・・・とのことなんだが、これが実は怪しい。まずポイントは運動をしているかどうか。カロリーは気にしているが運動はしていないという人は、消費カロリーの方も低いので少々カロリーを抑えても結局は多すぎると言うことがある。これは平均という言葉の罠である。また本人が申請した一日の食事量が果たして本当にそれだけか。実は間食してたり、お酒を飲んでいたりと摂取カロリーがオーバーしている場合が多いのが真相である。

 で、番組的には糖質を消費しやすいタイプと脂肪を消費しやすいタイプがあるということをメインにすえている。どうやらこのこと自体は最近のキチンとした研究で明らかになってきたことだという。

 番組が提案している判断ポイントは5つ。まず男性か女性か。女性は一般的に脂肪を蓄えやすいのは知られており、エネルギーは糖質を優先して使用する傾向がある。2つ目は短距離走と長距離走とどっちが得意か。短距離走に使う速筋は糖質を消費し、長距離走に使う遅筋は脂肪を消費することは知られている。3つ目は自転車に毎日乗るかで、自転車のように足の筋肉を集中的に使うような運動をすれば糖質をよく消費するというのだが、だからといって自転車に乗らないと脂肪を消費するわけでもなかろう。運