| 労働基準法の一部を改正する法律案要綱
第1 有期労働契約
1.期間の定めのある労働契約については、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、契約期間の上限を3年(次のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)とするものとすること。
(1)専門的な知識、技術又は経験(以下「専門的知識等」という。)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る。)との間に締結される労働契約
(2)満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約((1)に掲げる労働契約を除く。)
2.厚生労働大臣は、期間の定めのある労働契約の締結時及び当該労働契約の期間の満了時において労働者と使用者との間に紛争が生ずることを未然に防止するため、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定めることができるものとすること。
3.行政官庁は、2の基準に関し、期間の定めのある労働契約を締結する使用者に対し、必要な助言及び指導を行うことができるものとすること。
第2 労働契約の終了
1.解雇
使用者は、この法律又は他の法律の規定によりその使用する労働者の解雇に関する権利が制限されている場合を除き、労働者を解雇することができること。ただし、その解雇が、客観的かつ合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とするものとすること。
2.解雇理由の明示
労働者が、解雇の予告をされた日から退職の日までの間において、当該解雇の理由を記載した文書の交付を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならないものとすること。
3.就業規則
就業規則の記載事項のうち、退職に関する事項に解雇の事由を含むことを明らかにするものとすること。
第3 裁量労働制
1.専門業務型裁量労働制
専門業務型裁量労働制の導入に当たって労使協定で定めなければならない事項として、専門業務型裁量労働制の対象業務に従事する労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置並びに当該労働者からの苦情の処理に関する措置を当該協定で定めるところにより使用者が講ずることとする旨その他厚生労働省令で定める事項を追加するものとすること。
2.企画業務型裁量労働制
(1)企画業務型裁量労働制の対象とする事業場は、事業運営上の重要な決定が行われる事業場に限定しないものとすること。
(2)企画業務型裁量労働制の導入に当たって労使委員会が行う決議の要件は、その委員の5分の4以上の多数とするものとすること。
(3)労使委員会の委員のうち、労働者を代表する委員について、当該事業場の労働者の過半数の信任を得ていることとする要件は、廃止するものとすること。
(4)労使委員会の設置に係る行政官庁に対する届出は、廃止するものとすること。
(5)企画業務型裁量労働制を導入した使用者が定期的に報告を行う事項は、その対象となる労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置の実施状況に限るものとすること。
(6)労使委員会において、労働時間に関して労使協定により定めることとされている事項について決議を行う場合の当該決議の要件は、その委員の5分の4以上の多数とするものとすること。 |