カヤックというもの
大まかにいえばカヌー。
細かくいえばデッキのついたカヌー。
ジムの前は、海。
いろんなものが浮いているし、動いている。
毎日、重いものを 担いだり持ち上げたり。
・・・。 二十年近くそういうことをやっていると・・。
大概 飽きる。
海は広い、青い。 空も広い、そして青い。
この地・。その昔 倭寇という海賊が住んでいたという。
東シナ海沿岸はもとより遠くはフィリッピンあたりまで荒らし回っていたと。
当然、土着の自縛霊に両足をしっかり握られている私のなかにはその血脈が・・。
想いは 海 大海 そして カヤック・・・。
シーカヤック。
脈絡はないようです。
ジムのなかに突然 赤と白に塗られたカヤックが・・・。
当然、初心者。
海が呼んでるぜーと勢いに任せて台風間近の海へ。
パワーで鍛えたこの体。
シーカヤック何するものぞ・・、怒濤の海何するものぞ。
白い波が打ち寄せる海へ。
血が騒ぐ、海も騒ぐ、カヤックは大海へ。
と・・・・。 あれ、空が陸が天地が・・。
身は舟とともに 打ち寄せる波のなかでのたうつ。
ライフジャケットのおかげで、事なきを得る。
荒波の中に立つ我。
おーーーーー。海の男。
玄海の荒波 我とともにあり。
パドル片手にすっくと海辺に立つ姿もりりしい。
男ね。
だぷーん。次の波。
大量に浸水したカヤックが私の背後から波の勢いとともに襲いかかる。
もろくも 私は倒れその背中を200キロにも重量を増したカヤックが・・。
玄海の男の気分は・遭難者。
カヤックと枕を並べて砂浜へ投げ出される。
おおお、醍醐味。 舟との一体感。
そして、海との会話。
これぞ・・。カヤックの神髄。
てな訳で・・・。 カヤックの初心者ツアーに参加。
基本が大事です。
目指すは北朝鮮かイラクかはたまたアメリカか。
とりあえず。
パドリングから。
カヤックの思わぬ効用。
初心者というもの、とにかく がむしゃらに力任せ。
まるで、パワー状態。
それで一時間も二時間も漕ぎまくるのだから・瞬発力だけ鍛えてきた老体には新しい刺激だ。
最近三種の試合で、デッドの試技に入るころには疲労困憊。
ところがです。
先日の九州パワー大会では、デッドまで以前のようにばてることなく試技をこなしました。
高い筋力での長時間運動が要因ではないかと思います。
それに 握力も増したような気がします。
何せ、海では藁をも掴む気持で パドルを握っていますから。
カヤックはともあれ、時間が許すならウエイトトレーニングの他に中負担長時間のスポーツをやるというのもいいのかもしれません。
特に、マスターズの選手の方々にはお勧めかも。
腰痛や五十肩、それに神経痛にリュウマチ等々とおつきあいをしながらのロートル属には一度お試しを。
カヤックで海に浮いていると地上の景色とはまた違った趣があります。
きょうは 三日月・ たそがれ迫る海の上で見上げる月。
その側に飛行機雲。
暮れゆく今日。
穏やかなうねりに漂うカモメの群れ。
漁の帰りの漁船。
やがて、陸の灯りがともり始める。
静かな夕凪の瞬間。
潮騒とパドルの水音だけ・・。
どうだろう、体を鍛えるのに ウェイトトレーニングをやってますよね。
競技としてパワーをやってます。
必死に筋肥大をねらってボディビル的なトレーニングをやってたときはあまり筋肥大は起きませんでした。
歳も食らってからのトレーニングですし。
そんなときパワーに出会ったのです。競技をやっているうちに気がつけば大きくなっているかも、その方が続けられるかも。
すっかりパワーにはまってしまって、18年近く。気がつけばそれなりの体にはなっていました。
でも、あちこちがたも出始めています。
思ったようなトレーニングも以前のようにはできません。
これからは楽しんで体を鍛えるという風に方向転換も必要かと。
カヤックはいろんな使い方ができます。
ツーリング、持久系のトレーニングになります。
近距離を、筋トレ風に漕ぐこともできる。
バランス感覚も必要です。
筋トレに限っていえば、前腕、二頭三頭の腕の筋肉、肩、僧坊、後背筋全般、そして 足の筋肉。
二三百メートルを、フル加速するときには、船底につけられたフッドペダルを踏み込んで漕ぎます。
足に対する負担はレッグプレス並み・。ちょうど座ってレッグプレスをやるようなものです。
腰はかなりフィットするサポートがなされています。
カヤックのベテランからするとそういう漕ぎ方はないよな。といわれそうですが。
そこはそれ、パワーをやっている力馬鹿ですので・・・。
フル加速の時は船体がきしみます。
心なしか、背中のカットも出てきたようです。
ベントローイングやプルダウンではなかなか鍛えきれなかった後背の真ん中あたりにバルクがついてきたようです。
楽しんで、体を鍛えるという視点からなかなかおすすめです。
自転車もやってましたが、自転車は腰への負担が大きいのです。
と、やはり持久系のトレーニングに偏りがちです。
鍛えた体、パワーにだけ使うのはもったいない。
ただし、海が必要です。
川でもいいのですが、やはり毎日表情を変える海がいいです。
怒濤の波をはじかれるように切り割ってゆくのもいいですよ。
穏やかな凪で海を切り開くように進むのもいい。
砕けた波にたたかれて海に潜るのもいい。
小さい写真ですが・・。
カモメです。
沈して、デジカメを壊すのが怖いので・携帯電話の画像です。
竹輪をちぎって試しに放って見ると、飛んできました。
楽して餌をとる方がやっぱいいですよね。
一羽、二羽、三羽、四羽・・・。
そのうちにデッキいっぱいのカモメというのもいいですね。
夕日が沈むのを見ながら、ただ、ぷかりと浮いているのも気持ちがいい。
開放感は、自然に囲まれているからだけではない。
多分、法という規制の外にカヤックがあるからだろうと思う。
駐禁も、スピード違反も、登録も、何もないからね。
税金も消費税のみ、消費税も展示品ということで5パーセント引き。
目立ったことやらないなら海上保安庁のお世話になることもないだろう。
右側通行か左側通行可も知らない。
2004年 12月9日
我が日本帝国力姫丸の船長。
ロールができました。
できたと思った瞬間、反対側の海面へ沈。
不完全ですが・・・。
逆上がりができた時のことを思い出しました。
福岡のマリノアシティにある(株)モンベルのカヌーイスト 山本師匠からロールの極意を伝授されましたが、パワーの試合が重なってなかなか練習ができませんでした。
本日、伝授以後の初練習で感激の瞬間を迎えることができました。
さて、ロックンローラーを目指します。
2004年 12/15
できたはずのロール、やっぱ出来ねぇ。
先週末、落ち込みましたが。
今日は 5発中 4つできました。
その一つは、失敗してまた沈して、体勢を整えて再チャレンジでできました。
勢い余って反対側に沈しかけましたが、ローブレイス をかまして体勢をとののえました。
こうなってくると、今度はプレイボートがほしくなりますね。
中古でも手に入れるか。
モンベルでどのカヤックにするかと悩みましたが、ラダー無し、比較的短い今のカヤックで正解でした。
パドリングをしっかり学ぶことができます。
山本師匠が言いました。
パドリングが基本です。
と、沈しないこと・。
でも、人ができて自分にできないことがあるのは癪です。
それに、やはりセルフレスキューの基本となるロール、できないよりできる方がいい。
沈脱して、泳いで岸に上がり水抜きして、さすがに鍛えているとはいえ5回が限度。
しかし、やっぱりカヤックは道具です。
道具を使っていかに楽しむか。 人 に与えられた特権ですね。
道具で海や川をどう楽しむか。
それは創造でしょう。
さて、新たなステージに立ちました。
楽しみのフィールドが広がりました。
3/26
ウォーターフィールド製の 不知火というカヤックを購入しました。
水野さんという方が熊本で製造されています。
カヤックが好きでたまらないようで・その情熱を形にしておられるようです。
人気が高く、注文しても二ヶ月ほどの待ちだとか。
で、どこかに在庫はないかと捜したところ・佐世保市のフリーダムというアウトドアショップにありました。
どんなものか現物を見たいと思って、この季節珍しい雪の中を出かけました。
店の天井近くに黄色の不知火が・・。
いいものは形がいい、放射されている何かがある。
形状そのものにも、意味があるようです。
それなりに自分なりに解釈して眺めていました。
もちろん、財布の中身と相談です。
心は決まっているのですが・先立つものとのバランスが。
フリーダムの主人なかなか商売上手。
私の心をくすぐる 一言。 まけまっせ 買いなはれ・・。
ドンと背中を押してくれました。
スクワット第一試技で自己記録をねらう気持でした。
ちょっと浅めですが、白二つという感じで決めました。
次の日に私のジムまで配達してくださいました。
ちょうど高重量のベンチのトレーニングの日、今日は進水式はお預け・・。
と思っていましたが。
ふと気付くと海の上。
低気圧の通過後の、サーフ波が岸に向かっています。
まだ、前回、ロールの練習の時に傷めたふくらはぎに腫れが残っていましたが・
短めのパドルを用意していざ出航。
今までのカヤックに比べると剛性が格段に上です。
それに軽い。
風も強かったのですが、風の影響も少ないみたいです。
今までのやつは、すぐに風上にバウが向いてしまう傾向がありました。
手頃な波を使って、サーフを試しました。
190センチくらいのリバー艇用のパドルでテイクオフのパドリング。
かなりの前傾のフォームでパドリングをやってもバウ沈の心配が少ない。
それに直進制もいい。
リーンしてパドルを入れてもコントロールが容易です。
といっても、長い舟。
船足が鈍ればブローチングになります。
白波に横になりながらもまれても、安定感があるのには驚きました。
比較に出して申し訳ないが従来の舟はパドルで押さえていても、力加減で微調整をやらないと神経質に舟が暴れていました。
次の日は5キロほど漕いでみました。
北西の風がちょっと強めうねりは1メータくらい。
風による三角波が立っていました。
パドルは210センチのアルミとプラスチックのパドル。
設計段階での重心のもって行き方がうまいんでしょう。
それと、船底の形状か。
しっかと、海面に突き刺さったような安定感があります。
三角波とうねりとの中を風に向かって漕いでいるとかなり艇は揺れますが、重心が安定しているというのか。
弥次郎兵衛のように自己修復をしてくれます。
以前は必要以上にパドルで揺れの修正をやっていたような感じがありました。
帰りは、追い風。
かなりの突風に後ろからあおられても・進路を乱されるのが少ないのも驚きでした。
長いつきあいになりそうです。
天気が回復したら、遠出になりそうです。
それに初ロールも楽しみです。
3/27
今まで使っていたパドルが物足りない。
フリーダムにあったこれまたウォータフィールド製の2分割のカーボンパドルを購入。
佐賀でのパワーの理事会が終わり、雨の高速を WRCマシンで佐世保までぶっ飛ばす。
これまた、パドルケースをサービスしてもらってうれしい気分、サイズが合わないのはご愛敬。
帰り着いたのは夕刻、ひどい雨で パドルを試すのは明日。
3/28
帰省している娘とパドリング。
静水というわけにはいかず、少々初心者にはきついかという波の具合。
何をやらせても器用な娘。
3キロほど漕ぐとパドリングが様になっていた。
新しいパドルの具合はいい。
カーボンにしてはやや重めだが・腕に負担がかかることはない。
ブレードの角度とシャフトの長さが調整できるタイプ。
別段堅いという印象もなく漕ぎ抜ける。
3/29
低気圧が抜けてちょっと冬型。
風が強くて、海はかなりの荒れ模様。
三角波が高くてサーフは無理かと思ったが、荒れた海でこそ不知火2を知ることができると出艇。
パン バンと 船底を海面に打ち付けながら波を越える。
バウがソリ上がっているためか、波の顔面攻撃も少なめか。
頭の高さくらいのうねりとダンパーを横から食らっても、なかなか安定しています。
この前小さなサーフでのブローチングで感じたイメージそのままでした。
向かい風でいつものサーフスポットへ、不規則な波ですがサーフができないこともなさそう。
艇が滑りはじめる。
まずは直滑降、バウ沈寸前で体を後ろへそらす。
修正なしでまっすぐ岸へ向かう。
嘘だろう。
修正のパドルを入れないで、まっすぐ岸に向かうなんて・・。
驚きと感激。
ダンパーの白波を沖へターンするのも簡単。
バランスがいいんだ。
腰のひねりで白波の上の簡単に超えてゆく。
不知火2の戦闘能力の高さに感心。
突然、ウィンドウサーフィンが目の前に割り込んできた。
あわてて、パドルを入れて艇にブレーキ。
とたん、波がブレイク。
初沈・・。
南無・・・・・。
足は痛いしロールはいやだなぁー。と思いながら荒れる海でセット。
あれ、もう半分返っている、今までの艇だとセットしていも、真っ逆さまの状態。
ロール。
あれあれあれ、ロールってこんなに簡単に起きるのだったか。
うーん。最初から不知火買っておけば良かった。
2005/7
早いもので カヤックの魅力にとりつかれ半年以上がすぎました。
何とか、格好が付くようになったこのごろです。
春の終わりころから サーフに目覚め、荒れた海に乗り出しています。
もちろん カヤックでのサーフです。
冬の玄界灘の荒波にもまれるうちに自然とサーフゾーンのつきあい方を覚えたようです。
積極的に波に乗ることで、新しい楽しみが増えました。
2005/10
積極的に波に乗る
カヤックサーフィン

(テイクオフから左へのターン)
なじみのないスポーツだと思います。
カヤックの小さいものを使って・ 長さ220センチ 幅 50センチくらいのカヤックで波に乗るのです。
動きはロングのサーフボード、ショートのサーフボードと同じ動きをするそうです。
サーフボードと違って、波に乗りやすい。
比較的、小さい波でも遊べます。
最近はやってきたボディボード的な楽しみ方もできます。
もちろん けつの穴が すぼまるほどの大波でも上級者になれば大丈夫らしいです。
試してみる勇気とテクはまだ無いです。
無くても、海は自然。こちらの都合なんかかまってくれない。
時折来る大きなうねりにまかれます。

もちろん、ダンパー(波が岸近くで一斉にくずれること)にまかれることもあります。
舟と体がつながれていますので、波の中でもまれると最初のうちは恐怖感すらあります。
ロールというテクを使って転覆したカヤックを復元することができます。
海中から解放されたときの空気のうまさは格別です。
でも、波が荒いと 転覆してロールで起きあがって その繰り返しを連続でやらされることがあります。
忍耐も5回ほどまでです。
体力、気力も限界となれば・・。沈脱です。
舟と体をつないでいるスプレースカートを引っぱがし、カヤックを蹴飛ばしてひたすら海面へ。
大概、転覆するときは荒海の波打ち際、不幸なカヤッカーは 自艇が頭に当たることも珍しくない。
もっと不幸なカヤッカーは舟ごと波打ち際の砂浜へ・・。ふつうの人の場合舟よりも重たいですから自然と舟が上になって、頭が一番下の状態で・目から火花。
下手すれば・・。恐ろしい結果に 失神は命取りになりますからね。
ヘルメットは必需品です。
頭を強打したら なんか、太古の昔両生類が 海から陸への進化を果たしたころの映像が見えたような見えないような。
これが、サーフ艇です。
いかがですか、良い姿でしょう。
あのフェラリーを思わせるようなボディ形状。
悪く言えば、でかい靴ですが。
あ、神聖なベンチ台の上で、撮影しまして・・。申し訳ない。
色は マンゴープリン 色です。
玄界灘のサーフシーズンは 冬。
鉛色の空と、コーヒー色の海のフィールドですから、明るい色にしました。
重さは19キロくらい。
これを190センチくらいのパドルで操るのです。
まだ、自分の思ったようには操船できませんが。
ひょっとしたら、こいつに逢うためのにトレーニングしてきたのかと思うくらいにはまっています。
瞬発力と、有酸素運動、中負荷のトレーニングと、いろんな要素を含んだスポーツです。
それに、いちばんはフィールドが海と言うこと。
潮騒の中に身を置いて うねりに身をゆだねるとき、頭の中はからーーーーぽ。
海が青く空が青く 砂浜が白く 松林が 緑で・・・。
あと、何が欲しいよ。
うねりを待って・パドリングをはじめる。
艇のスターン(後ろね)が持ち上げられたらパドルを全力で漕ぎまくってうねりとカヤックのスピードをシンクロさせる。
さらにうねりは角度を増す。カヤックのスピードが増す。
曲がりたいほうに視線を移す。
翡翠のうねりにパドルをさす。 パドルが白い波の飛沫をあげる。
軽く体をひねると斜めになったカヤックはさらにスピードを上げて波を下る。
やがて、波は砕け始める。
波を避けるためにさらにパドルを入れてターン。
波は砕け真っ白い飛沫に泡だった波に蹴飛ばされる。
瞬間、艇は海面をはねる。
数回、宙に揺すぶられて、岸へとはじき飛ぶ。
と、、、 こういうイメージなんですが。
あくまでイメージです。
精神の開放感のツケとしては、極度の疲労です。
疲れます。
トレーニングで言えば不定期な負荷の連続。
それに有酸素運動。
時には水泳。
全身の筋肉を使います。
もちろん、大腿筋、カーフも・・。
なれたとはいえ、良い波が連続でこられた日には・・・。

(岸近くでのターン)
この遊びの、もう一つの楽しみ、それは、沖だしです。
サーフですのでポイントまで行かなきゃ始まらない。
サーフですので当然、波が荒い。
この舟重心が後ろ。
波を滑りはじめたとき、舟の前が波につっこんで まかれないような配慮なんですが。
波が前から来る沖だしの時には逆効果なんですね。
ある程度の高さの波が来たら、もろにブレンバスターを食らいます。
波のラリアートを食らった後、ブレンバスター。
これを防ぐにはひたすら漕ぎまくって波を越えるしかないです。
気持ち的に波から負けたら、大きなうねりに背を向けて岸に逃げ帰ることになります。
このさい、大概、波が後ろで砕けてはじき飛ばされる。
で、波を斜めに駆け上るのです。
砕けそうな波のフェイスにパドルで掻き昇るのです。
そして勢い余って波を越えたら・・。宙を飛びます。
波を飛び越えるのです。
そして、バンと大きな音を立てて着水。
それも、楽しみの一つですね。