2ヶ月間の研修は自給器潜水(スクーバダイビング)を行った事がない者を海上保安庁自給気潜水作業(捜索救助)をできるレベルに引き上げる研修です。

研修に参加するには一定の基準があり、身体面では視力の最低基準が決められている以外は身体検査で引っかからなければ健康ならば問題のないところです。

さて潜水研修の内容ですが最初はプール実習実習です。 


プール実習
スキンダイビング(20時間)マスククリア、シュノーケルクリアー、ドルフィン、呼吸停止、水平素潜り、垂直素潜り、錘運搬、立泳素潜り作業、飛込み法

スクーバダイビング(38時間)飛込み法、全装備泳方、脱装着、エアーステーション、水中連絡法、転覆船内捜索作業、バディーブリージング盲目潜水、緊急浮上、事故者救助法、妨害排除、生存者救助法、夜間潜水

潜水能力検定(4時間)


スキンダイビングはマスク、シュノーケル、フィン、ウェイトの装備で行うもので、これをしっかりとマスターしておけば後々潜水作業が精神的、体力的にとても楽になります。

スクーバダイビング実習では妨害排除とゆう訓練があって、水深5mのプール底で教官が訓練生バディの不意をついてタンクバルブ閉鎖やマスク、ウェイト外し、網を体に巻きつけるなどの状況を作り出し、その状況からバディで協力し合って対処する訓練があるのですが、そのプレシャーに絶えられなくなり訓練生がパニックを引き起こす事があります。
パニックを引き起こしてしまえば本人の力では正常な意識状態にはすぐに戻れなく、自分とバディをより危険な状況に落とし入れてしまいます。 それは絶対に避けなければならないことです。

訓練中はマスクを飛ばされて視界不良の状態でバディが「バルブを開けてくれ」とサインを出されても見えないし、早くマスククリアーしないと次はウェイトを外されて水面向かってまっしぐらだし、ようやく自分が落ち着けばバディが網に包まっているし、フィンを探して履けば右左のサイズが違うし、飛ばされたマスクを探して付ければ自分のじゃないし。 私は妨害排除訓練は苦もなくクリアー出来たのですが、苦手だったのはスキンダイビング実習の「錘運搬」でして、10キロの錘をお腹に乗せフィンだけを装着して背泳ぎで100mを泳ぎきる訓練がとてもきつかったです、途中何度落とそうかと思った事か

なんとかクリアーできましたが、最後の数メートルは顔が水中に没していました(爆)同じ系統で立ち泳ぎもきつかったですねぇ

フィン、ウェイト装備して両手に錘(最大5キロが基準)をもって5分間立泳ぎするのですが、ちょっとでも顔に余裕があると次々に錘が追加されていきます。 酷い時には額にも錘を乗せられたとゆう研修生もいました()


慣海実習

慣海実習(24時間)各種機器の取扱訓練、研修生立案の潜水計画による水中作業訓練、水中作業法の夜間訓練プール実習を無事クリアーすると今度は海に慣れるための訓練が24時間あります。保安大学校の敷地内の海面で実習をするのですが、ゴミやら残飯やらが浮いているこ汚い海でしたプールの視界になれていた研修生は視界の悪さに悪戦苦闘しましたが、現場に行けば視界良好だったんだなぁと今思いました(笑)


海洋実習

スキンダイビング(8時間)素潜り、ドルフィン、全装備泳法、スクーバダイビング(52時間)潜降浮上法、飛込み法、捜索法、方向維持、緊急浮上、バディーブリージング浮上法、減圧法

最後の実習が海洋実習です。
海洋実習は潜水指定船になっている巡視船に教官と共に乗り込み、広島県佐伯郡沖美町の沖合いにて行われます。

海洋実習できつかった種目は緊急浮上で、BC無しの全装備状態で40mの水深からレギュレーターを口から離して吸気無しでフィンを全力で漕いで海面目指し浮上をかけるのです。緊急浮上訓練は水深10mから5m刻みで深くなっていくのですが、30mを越すとフィンとウェットスーツが水圧に押しつぶされて浮力が無くなり、その深度を維持する事がとても大変な状況なのでフィンを漕いで浮上するったってフィンを漕いでも中々浮上しないんですよ

この訓練で引き起こす事故は、浮上するに従って肺の中で膨らむ空気を口から排出しないと低くなった水圧により肺の中の空気が膨張し、肺破裂を引き起こす危険性もある訓練ですが、そうならないように十分ブリーフィングを行って実施します。

深々度潜水では実習生に窒素酔いを体験させるとゆう目的もあります。

窒素酔いは個人差がありますが、良く言われるのが酒に酔ったような状態になり、正常な判断がつかなくなる状態です。 同期研修生には窒素酔いで幻覚症状が現れ、「おでん屋の屋台が遠くに見えた」だの「死んだ婆ちゃんが見えた」だの笑いに事欠かなかったですが、語り草になっているのは「ピンクの象が歩いてた」ってのは傑作でした。

もう一つキツかった種目は全装備泳法で最初は普通にシュノーケルを使って泳ぐのですが、途中でマスクあり、シュノーケル無し状態だったり、その逆だったりと教官も楽しませてくれました。 んで苦しさに負けてレギュレーターを隠れてくわえても教官がしっかりと見ていて最後にペナルティが科せられたりしちゃいます

今思えば潜水研修生も必死でしたが、支援にあたる教官潜水士、そして陸上、船上支援(テンダー)の方々は研修生が怪我をしないよう支援をしてくれました

支援あってからこそ潜れるとゆうのを教え込まれた研修でもありました