
海上保安庁では固定翼(ジェット機のファルコン、プロペラ機のYS−11A、サーブ340、ビーチ350と200T)と回転翼(スーパーピューマ、ベル414:212:206B、シコルスキーS76C)を保有しております。
潜水士が頻繁に訓練で乗機して訓練している機体はベル社212型で実用航続距離412マイル(約751キロ)巡航速度103ノットの機体で潜水士はヘリから海面漂流者への救助や、船などに降下して救助活動を行う訓練も定期的に行っております。
写真の訓練ですが、漁船に怪我人が発生したとの状況設定での吊り上げ救助訓練です。
ヘリの高機動性を利用していち早く現場海域へ向かい、乗りこんでいる降下員(主に潜水士や降下訓練を受けた職員)が船に降りて吊り上げ救助の支援にあたります。 また潜水士は現場でヘリの燃料を勘案して簡単な応急手当を行ってから吊り上げの準備にかかり、機内に要収してからも応急手当を続けます。

怪我人の様態によって吊り上げに使う機材もヘリが出発する前に選んで積んでいきますが、この写真(上、右)では「スケットストレッチャー」と呼ばれる救助用担架で、積雪期の山岳救助でも多く使われる機材です。 この吊り上げ機材は怪我人の体を多少圧迫するので骨折等の怪我人にはあまり向きませんが、機材をコンパクトに収容でき、かつ重量が軽いのがメリットです。

骨折等の怪我人はこちらの「ワイヤーストレッチャー」と呼ばれる機材を使います。
この機材の特徴は担架が網状に出来ているのでヘリのローター(羽)からのダウンウォッシュ影響が少ないのと、怪我人への吊り上げベルトの絞めつけが無い事が特徴です。 またこの機材はオプションで担架の回りにフロート(浮き)を付けれるので海面上での吊り上げ救助にも使えるようになっています。
後ろの黄色いゴンドラのようなものは、ワイヤーストレッチャー導入前に使っていたアルミ製の吊り上げ担架(?)です。 カゴ状になっているのでつりあがる時に少々あちこちにぶつかっても中の怪我人には影響は少ないのですが、吊り上げた後に機内が狭くなるのが欠点でしょうか、、、

これは「減圧式固定担架」といって、怪我人を担架に乗せたらその下側にある下布団部分(粒状のビーズがぎっしりと入っている)の余分な空気を抜き(抜気)し、下布団部分を怪我人の体に合わせた形状にガチガチに固定する担架です。
利点は吊り上げ時に怪我人になんら影響を与えないのですが、欠点はちゃんと空気を抜かないと吊上げ時に担架が怪我人の体重で中央から「くの字」に折れ曲がってしまうのと、下布団部分を何かに引っ掛けて壊すと気密がなくなってしまい、これも担架が中央から折れ曲がってしまうことです。

潜水士は夏場、航空基地と共同で海浜事故に即応できるように小、中学校が夏休みになる時期に潜水士2名と救急救助機材を積みこみ、ヘリに乗り込んで海水浴場を上空からパトロールしています。 朝出発して昼食を食べに基地に戻る以外、飛びっぱなしなのですが、ヘリにはクーラーなんぞなく、おまけに直ぐに海面へ飛び込めるよう機内写真のようにウエットスーツを着用して待機しています。 ダイエットには良いかもしれませんが汗だくです
(笑)
潜水士も熱けりゃパイロットとクルーも熱いわけで、首にタオルをかけて汗を拭き拭き海水浴客の安全のため上空を飛んでいます。
もし海水浴に行って上空に海上保安庁のヘリが飛来したら機内では汗だくの乗員が皆さんの安全を見守っていると思ってください(^^)
あまり喜んでヘリに向かって手を振られると「何かあったのかな(゚O゚;」となりますので手を振るならホドホドでお願いします(笑)